デポジット制度の導入
飲料購入時に一定額の預り金(デポジット)を上乗せし、使用済みペットボトルを返却した際に返金する仕組みです。消費者に返却インセンティブを与えることで、高品質な使用済みボトルを安定的・大量に回収することが期待されます。欧州各国ではすでに広く実施されており、回収率90%以上を達成している事例もあります。
関連する争点: 回収量・回収効率の向上策
メリット
- 回収率の大幅な向上が見込める
- 回収ボトルの品質・清潔度が確保されやすい
- 消費者の意識向上につながる
デメリット
- 制度設計・インフラ整備に多大なコストが必要
- 小売事業者の負担が増加する
- 既存の自治体収集体制との調整が複雑になる
店頭回収・リバースベンディングマシン拡充
スーパーやコンビニエンスストアなどの店頭に自動回収機(リバースベンディングマシン)を設置し、消費者が手軽にペットボトルを返却できる環境を整備するアプローチです。ポイント還元等のインセンティブと組み合わせることで、利便性と回収率の向上を同時に図ることができます。
関連する争点: 回収量・回収効率の向上策
メリット
- 消費者の利便性が高い
- 事業者主導で導入しやすい
- ポイント連携で参加意欲を高められる
デメリット
- 機器導入・維持コストが事業者に集中する
- 設置スペースの確保が難しい場合がある
- 農村部など店舗が少ない地域では効果が限定的
自治体分別回収の高度化・統一基準の設定
自治体ごとに異なる分別・回収ルールを統一し、水平リサイクルに適した品質のペットボトルを効率的に回収できるよう体制を整備するアプローチです。国が統一基準を設け、自治体への財政支援や技術支援と組み合わせることで、全国一律の高品質回収体制の構築を目指します。
関連する争点: 回収量・回収効率の向上策
メリット
- 既存インフラを活用でき、追加コストを抑えられる
- 全国的な品質均一化が期待できる
- 消費者の混乱を減らせる
デメリット
- 自治体の財政・行政負担が増加する
- 基準統一に向けた調整に時間がかかる
- 消費者への周知・教育に継続的な取組が必要
繊維・フィルム等多用途への再生PET活用拡大
再生PET素材の活用先をボトル用途に限定せず、衣料繊維・産業用フィルム・自動車部品など多様な分野への高度利用を推進するアプローチです。需要先を多様化することで、回収量増加に対応できる出口(マーケット)を確保し、リサイクルシステム全体の持続可能性を高めます。
関連する争点: 多様な分野への高度利用の推進
メリット
- 再生素材の需要先が広がり、回収量増に対応しやすい
- 産業界のサプライチェーン全体でのCO2削減に貢献できる
- 技術革新による高付加価値化が期待できる
デメリット
- 品質要求の異なる用途ごとに対応が必要
- バージン素材との価格競争が課題となる
- 高度利用には精製・加工技術への追加投資が必要
拡大生産者責任(EPR)の強化
飲料メーカー・容器メーカーなど製品の製造者がリサイクルコストや回収責任を負う「拡大生産者責任」の枠組みを強化するアプローチです。製造者にリサイクルしやすい設計(エコデザイン)を促すとともに、リサイクル費用の負担を製品価格に内部化させることで、持続可能なリサイクルシステムの構築を目指します。
関連する争点: 回収量・回収効率の向上策
メリット
- 製品設計段階からリサイクル性を高めるインセンティブになる
- リサイクルコストの社会的公平な分担が実現できる
- 業界全体の技術革新を促す効果がある
デメリット
- 製品価格への転嫁により消費者負担が増加する可能性がある
- 中小事業者への負担が大きくなりうる
- 制度設計の複雑化により行政コストが増加する