テーマの概要
出生率を数値目標として設定すべきか、判断指標に留めるべきかが争われています。
本テーマは、少子化対策における合計特殊出生率の数値目標設定と進捗管理のあり方を巡る議論です。少子化・人口減少が社会的課題として認識される中、政府の施策効果をどのような指標で測定・管理すべきかが論点となっています。一方では、国民の結婚・出産・子育てに関する希望を実現するための大きな指標として出生率を活用し、施策の進捗を数値で細かく管理する枠組みの整備を求める立場があります。他方、政府側は、結婚・妊娠・出産・子育ては個人の自由な意思決定に基づくものであり、特定の価値観の押し付けやプレッシャーとなることへの懸念から、出生率等の具体的数値目標は掲げないとしています。ただし、少子化・人口減少のトレンド反転については出生率の動向によって判断していく方針を示しており、数値目標としての明示は避けつつも、出生率を事実上の判断基準として位置づけていることが読み取れます。このように、出生率を「目標」として設定するか「判断基準」として活用するかという位置づけの違いが、議論の核心となっています。
