テーマの概要
在日米軍の戦闘目的移動に事前協議が必要かを巡る解釈対立です。
岸・ハーター交換公文は、日米安全保障条約に基づき、在日米軍が「戦闘作戦行動」を行う際には日本政府との事前協議を必要とすると定めています。本テーマは、この公文における「戦闘作戦行動」の解釈と適用範囲を巡る論点です。具体的には、横須賀等の在日米軍基地から出発した米軍部隊が、イランなど第三国において武力行使を行う場合、その出発・移動の段階が事前協議の対象となるかどうかが争われています。政府側は、戦闘目的でない移動行為そのものは事前協議の対象外であるという解釈を一貫して維持しています。一方、批判的な立場からは、最初から武力行使を目的として日本の基地を出発する場合には、移動であっても実質的に戦闘作戦行動の一部であり、事前協議なしに基地を利用させることは交換公文の趣旨に反するという主張がなされています。この解釈の相違は、日本の基地が第三国への攻撃の出発点として利用される可能性という観点から、日本の安全保障政策および法的義務のあり方に直結する重要な問題です。
