テーマの概要
社会保障制度の複雑性コストを定量化し制度設計の簡素化に活かすべきかが問われています。
本テーマは、社会保障制度の複雑性が行政運営にもたらすコストを定量的に把握し、その知見を制度設計に活かすべきかどうかを巡る論点です。具体的には、制度が複雑化するほど行政側の事務コストが増大するという問題意識のもと、複雑性に起因するコストを数値として測定・把握し、新たな制度を創設したり既存制度を改正したりする際に「複雑にし過ぎない」という視点を制度設計の原則として組み込むことの是非と実現可能性が議論されています。提案側は、定量化を通じて行政コスト削減が可能になるとの立場を示しています。一方、行政側はこれまで複雑性コストの定量化を体系的には行っていないと認めつつも、制度見直しの際に簡素化の視点を重視することの重要性については共通認識を示しています。両者の間には定量化の実施に関する温度差があるものの、簡素化という方向性そのものについては概ね一致しており、今後の社会保障改革において行政コストの可視化がどのように制度設計に反映されるかが焦点となっています。
