テーマの概要
下水汚泥等の国内資源活用により肥料自給率の向上を目指す議論です。
国内資源活用による肥料自給率向上は、化学肥料の原料となるリン・カリウム等の多くを輸入に依存している日本の農業が抱える構造的課題に対し、下水汚泥や堆肥等の国内資源を積極的に肥料として活用することで自給率を高めようとする議論です。国際的な肥料不足や価格高騰が懸念される中、下水汚泥の肥料利用促進をチャンスと捉え、国土交通省と農林水産省が連携して利用率向上に取り組むべきとの意見が示されています。また、将来的な食料安全保障の観点から、国産肥料の生産体制を整備し、関連する課題を解決していくことの重要性も指摘されています。議員からは、省庁横断的な連携強化と具体的な施策の推進を求める声が上がっており、国内資源の有効活用と農業の持続可能性確保を両立させるための政策対応が求められています。
背景・現状の問題点
AIによる解説日本の農業は、化学肥料の主要原料であるリン酸やカリウムのほぼ全量を輸入に依存しており、肥料の自給率は極めて低い水準にあります。リン鉱石の可採年数には限界があるとされており、また中国・モロッコ・ロシアなど特定の国々への依存度が高いため、国際情勢の変動や輸出規制によって価格が大きく変動するリスクがあります。実際に2021〜2022年にかけては、国際的な肥料価格が急騰し、日本の農業経営に深刻な影響を与えました。このような状況において、下水汚泥・家畜糞尿・食品廃棄物などを原料とした国産肥料の活用が注目されています。下水汚泥にはリン等の栄養成分が含まれており、肥料原料として有望視されていますが、現状では処理コストや法制度上の制約、農家の受け入れ体制の未整備などから、利用率は限定的にとどまっています。食料安全保障の観点からも、安定的な肥料供給体制の構築は喫緊の課題であり、省庁横断的な政策対応と官民連携による取り組みの強化が求められています。
