テーマの概要
自由貿易の理念と経済安全保障・自国産業保護をどう両立させるかが論点です。
関税政策と自由貿易の調整における経済安全保障は、自由貿易の理念を維持しながらも自国産業保護や経済安全保障の観点から関税政策をどのように位置づけるかを巡る議論です。一方では、関税をゼロにすることが自由貿易の実現とは必ずしも言えないとして、自国産業保護のための関税措置を放棄すべきでないという立場が示されています。他方では、自由貿易や法の支配といった既存の通商秩序を重視しつつ、米国の経済安全保障政策にも一定の理解を示し、両者を組み合わせたハイブリッド型の通商政策を目指すべきとする立場も表明されています。いずれの立場も自由貿易を全面的に否定するものではなく、経済安全保障という現実的な課題にどう対応するかという点で、政策上の調整と柔軟性が求められていることが共通して認識されています。国際的な通商環境の変化、特に米国の関税・経済安全保障政策の動向を踏まえながら、日本としての通商政策の方向性をどう定めるかが問われています。
