テーマの概要
日本の肥料・食料備蓄水準が現在の国際情勢に対して十分かが問われています。
本テーマは、国際的な肥料・食料需給の不安定化を背景に、日本の肥料備蓄戦略をどのように見直すべきかを巡る議論です。ウクライナ情勢等の地政学的リスクにより国際的な肥料・穀物供給が不安定化する中、日本政府は令和四年(2022年)に肥料等の三か月分備蓄という基準を設定しています。議論の焦点は、この備蓄水準が現在の国際情勢に照らして十分であるかどうかという点にあります。一方では、将来的な需給逼迫が現実化してからでは手遅れになるとして、今のうちから備蓄を拡充すべきという積極的な意見が出されています。他方、政府側は米の備蓄回復は進める姿勢を示しつつも、小麦などについては現時点での備蓄水準引上げの必要性は低いと判断しており、慎重な立場を維持しています。また、三か月分の備蓄水準の評価は保留しながらも、令和四年策定の基準を現在の国際情勢に合わせて柔軟に見直すことを求める意見もあり、政府の硬直的な対応への懸念も示されています。
