テーマの概要
中山間地域の条件不利に配慮した直接支払制度の拡充・統合が議論されています。
日本型直接支払制度の見直しは、中山間地域等直接支払制度と多面的機能支払制度を中心に、農業者への所得・経営支援のあり方を再検討する議論です。中山間地域では平地に比べて農業生産コストが高く、例えば米一俵(60キロ)当たり3,900〜4,200円程度のコスト差が存在するとされており、条件不利地域の農業者を適切に支援するための制度設計が求められています。2024年4月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画では、中山間地域等直接支払の見直しとして条件不利の実態に配慮し支援を拡大する方向性が示されており、令和9年度以降の水田政策見直しの中で具体的な検討が進められています。また、多面的機能支払制度をベースに中山間地域等直接支払制度を統合するという提案も出されており、制度の一本化や効率化についても議論されています。さらに、デジタル化の遅れなど制度運用上の課題についても指摘があり、スピード感を持った包括的な見直しを求める声が上がっています。農業の持つ食料安全保障機能や水田の多面的機能を幅広く評価し、市場での価格形成とは別に政策的な所得確保を図る直接払いの強化を求める意見も見られます。
