独立した第三者機関による公的検証
有識者、弁護士会の関係者、学識者などで構成される独立した機関を設け、冤罪事件の原因や救済の長期化の要因を検証し、再発防止策を提言する仕組みです。検証結果を公開しながら制度改善につなげることが想定されています。
関連する争点: 検証主体を第三者とするか内部とするか
メリット
- 捜査機関から独立しており検証の客観性を確保しやすい
- 検証結果の公開により社会的な信頼や透明性が高まりうる
- 複数の事件を横断した再発防止策を提言しやすい
デメリット
- 司法権の独立との関係で懸念が示されている
- 秘匿性の高い情報の開示により関係者の権利に影響しうる
- 設置や運営に法整備と人員、費用が必要となる
検察や警察による内部検証
検察庁や警察が、自らの捜査や公判の過程を点検し、問題点や改善策をまとめる方法です。実務や証拠の内容を熟知した者が関与するため、具体的な運用改善に結びつけやすい手法とされています。
関連する争点: 検証主体を第三者とするか内部とするか
メリット
- 事件記録や実務に精通しており迅速に検証を進めやすい
- 秘匿性の高い情報を外部に広く開示せずに済む
- 既存の組織を使うため新たな制度設計が不要である
デメリット
- 自己検証であるため独立性や客観性に疑問が残りうる
- 検証の範囲や結果の公表が組織の判断に左右される
- 外部からの信頼を得にくいとの指摘がある
検察内に専門組織を設ける検証
検察庁内に検証のための体制を整え、組織的かつ継続的に検証を行う方法です。内部検証の枠組みを維持しつつ、実効性を高めることを目指すもので、第三者機関の要否は結果を見て判断するという考え方と結びつきます。
関連する争点: 検察内検証の場合の体制のあり方
メリット
- 内部の知見を生かしつつ検証の継続性を確保できる
- 既存制度との整合性を保ちながら段階的に導入できる
- 検証結果を踏まえて第三者機関の要否を判断できる
デメリット
- 組織内の専門部署では独立性に限界があるとされる
- 外部委員の関与の度合いにより実効性が左右される
- 結果次第で追加の制度改正が必要となる可能性がある
個別事件ごとの外部有識者を交えた検証
常設機関は設けず、重大な冤罪事件が確定するたびに、外部の有識者や専門家を加えた検証チームを一時的に組成する方法です。個人情報の取扱いを個別に調整しながら、第三者の視点を取り入れることができます。
関連する争点: 関係者のプライバシーや名誉の保護
メリット
- 事件ごとに必要な専門家を選べ柔軟に対応できる
- 守秘義務や開示範囲を個別に設計し権利保護と両立しやすい
- 常設機関に比べ制度の導入負担が小さい
デメリット
- 検証の実施や基準が事案ごとに異なり一貫性を欠きうる
- 継続的な知見の蓄積や横断的な分析がしにくい
- 検証を行うかどうか自体が任意となる可能性がある