衆議院法務委員会において、情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(刑事デジタル化法案)を中心に審議が行われ、電磁的記録提供命令制度の適正性・権利保護のあり方、オンライン接見の実現、再審制度の見直し、冤罪防止策、外国人の在留管理制度など広範な論点について与野党が質疑を行った。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
被疑者・被告人のオンライン接見の必要性と制度化をめぐり活発な議論が行われました。松下玲子委員(賛成寄り)は、全国の弁護士会や法制審審議でも必要性が認められているにもかかわらず今回の法案に明文化されなかったことを批判し、「法制化がベスト」として附則規定による担保も求めました。円より子委員(賛成寄り)は女性施設の集約化による接見機会の減少を例示し、「冤罪防止にもつながる」として早期推進を訴えました。柴田勝之委員(賛成寄り)は「オンライン接見や電子データ受領・閲覧の推進を定める附則規定を設けるべき」と主張しました。藤原規眞委員(賛成寄り)は被疑者・被告人のオンライン接見権が認められていない点を「武器対等原則に反する」として批判しました。一方、鈴木馨祐法務大臣(中立)は法律上の権利化には課題があるとしつつ、「運用上の措置として弾力的に実施を拡大する取組を加速する」と述べるにとどめました。結論として、法案への明文化は見送られましたが、運用上の取組加速が表明されました。
やはり、都市と地方では移動にかかる時間も費用も大きく異なりますよね。オンライン接見をあまねく全国で実現するためには、様々な環境整備が必要であろうということも理解...
是非オンライン接見は早く進めていただきたいと思います。
この方向性を確認する趣旨で、本法案に、オンライン接見や電子データの受領、閲覧を実施するために必要な取組を推進するという附則規定を定めることが適切と考えますが、こ...
本法律案は、全体の方向性として、電磁的記録による令状の発付や電磁的記録提供命令など、捜査機関の利便に資する多くの制度を創設する一方で、被疑者、被告人がオンライン...
現在、弾力的にその実施を拡大をする、そういったことをしっかりと行っていくべく、関係の機関であったり、あるいは日本弁護士連合会との間での協議を実施をしているところ...
円より子委員が、トクリュウ等の組織犯罪が高度なデジタル技術を駆使している現状に触れ、「警察や検察を上回るデジタル技術を持つ犯罪組織に負けないためにも、フォレンジック技術者の確保・育成が必要」と訴えました。森本宏刑事局長は、厚労省元局長無罪事件以降にデジタルフォレンジック研修の実施や機器整備・人材育成を進めており「順次拡大している」と回答しました。具体的な制度的決定はなく、引き続き体制整備を進める旨が確認されました。
是非とも、ですから、そういう技術もちゃんとやっていただきたいし、そうした組織犯罪者に負けないぐらいのデジタルの技術者の、検察官や捜査の取調べ官や、そうした人たち...
平林晃委員が、今回の改正で構外ビデオリンク方式の適用類型が拡充されることについて、その趣旨と適正な実施の確保を確認しました。森本刑事局長は、傷病等による出頭困難な証人や鑑定専門家(多忙な医師等)を含む新たな類型を追加することを説明しました。平林委員は「カメラに映らない第三者の示唆や資料を見ながらの証言が生じないか」と懸念を表明し、森本局長は「在席場所は裁判所が訴訟指揮権の行使として適切に選定するため、そうしたおそれは考慮される」と回答しました。明文的な制度変更はなく、適正な実施の徹底が求められる形で議論が収束しました。
是非そのようにしていただきたいと思いますし、私どもとしてもしっかりと注視をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
藤田文武委員が、改正前の入管法下で一人の身元保証人が約二百八十人の仮放免者の保証人となり、そのうち約八十人が逃亡した事例を取り上げ、「改正前の身元保証人制度は逃亡防止措置として不十分だった」として問題を指摘しました。杉山徳明出入国在留管理庁次長は、改正後の監理措置制度では監理人の任務遂行能力を厳格に審査し、「多数の被監理者の監理人となる等で任務遂行能力に支障がある場合には選定できない」と説明しました。藤田委員は「改正前のスキーム的な多数引受が監理措置でも繰り返されないよう運用上厳しく対処すべき」と求め、執行機関側も適切な運用を確約しました。
この改正前の身元保証人で多数引き受けたようなスキーム的なものをやはり是正しないと、せっかく改正して、そういうのをしっかりとやっていこうという趣旨がざるになってし...
松下玲子委員(反対寄り)は、超党派議連や全国各地の議会から再審法改正の声が上がっている状況を踏まえ、「法制審への諮問では時間がかかり過ぎる」として一刻も早い立法対応を求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、刑事手続の在り方協議会で複数の構成員から「法制審で更に検討を深めるべき」との意見が示され異論がなかったこと、および審理の長期化等の現状を踏まえて三月二十八日に法制審へ諮問したと説明しました。結論として、法制審への諮問は実施済みですが、松下委員はその方法では不十分として引き続き迅速な立法を求めました。
松下玲子委員(賛成寄り)は、プレサンス事件や大川原化工機事件などの冤罪事件について、「検察が自ら内部検証するだけでは限界がある」として、第三者機関を含む外部検証の実施を強く求めました。また、村木厚子参考人が自身の冤罪事件について「その後、検察から何か聞かれたりしたようなことはない」と述べていたことを引用し、内部検証の実態の不十分さを指摘しました。森本宏刑事局長(反対寄り)は、「司法権の独立の観点から問題が生じることに加え、関係者のプライバシーを始めとした秘匿性の高い情報を広く第三者に開示することになるため、慎重な検討を要する」と反対的見解を示しました。結論として、外部機関による検証は見送られる立場が示されました。
今回の法案の柱である電磁的記録提供命令制度をめぐり、バランス論を中心に多角的な議論が行われました。松下玲子委員(中立)は刑事手続デジタル化自体には賛成しつつ、「個人情報保護やプライバシー権、通信の秘密の観点から人権が守られたものになっているか疑問がある」と述べ、捜査機関側の利便に偏った内容になっているとの懸念を表明しました。藤原規眞委員(反対寄り)は、「本法案は捜査機関の利便に資する多くの制度を創設する一方で、被疑者・被告人の防御権を著しく軽視している」として、日弁連のバランスを欠くとする会長声明を引用しながら批判しました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、「弁護人・犯罪被害者・証人など刑事手続に関わる様々な立場にとって幅広くメリットがある」としてバランスを欠いていないと主張しました。結論として、制度の創設方針は維持されましたが、適正運用のための通達等の周知が約束されました。
吉川里奈委員(賛成寄り)が、刑事手続のデジタル化に伴いシステムのサーバー設置場所と運用管理の国内完結を強く求めました。「国民からの信頼を得るためにも、初めから国内完結を原則として明確な方針を示すよう強く求める」と主張しました。森本刑事局長は、刑事手続システムには一般的なクラウドサービスの利用は想定しておらず、サーバーは日本企業が国内で製造したものを国内に蔵置すると説明しました。鈴木法務大臣(賛成寄り)は、「刑事手続専用の閉域回線を通じて警察及び裁判所とのデータ送受信を行うこと等、情報セキュリティー対策に万全を期すべく関係機関と検討を進めている」と表明しました。
藤田文武委員が、在留資格のない外国人の子弟が公立学校に就学を求める事例(川口市のクルド人等)を取り上げ、学校や教育委員会が受け入れを拒否できるのかを確認しました。橋爪淳文部科学省審議官は、国際人権規約や児童の権利に関する条約を踏まえ「居住の実態があり保護者が希望する場合は就学機会が確保されるよう自治体に通知している」と説明しました。藤田委員は受け入れ拒否権はないと確認した上で、「市町村任せでいいのか」と疑問を呈し、文科省と入管庁の連携による在留資格の切り口での実態把握と事前対応の必要性を求めました。
私は、切り口をこの在留資格というところでやはりリアルタイムに把握すべきなんじゃないかなと思っていて、なぜならば、いわゆるすごくレアケースのイレギュラーだったらま...
藤田文武委員(賛成寄り)が、在留外国人数(二〇二四年末時点で三百七十六万人超、三年連続年間三十万人以上増加)の将来予測機能を入管庁が公式に持つべきと繰り返し求めました。杉山次長は「予測は行っていない」と認めつつ、「予測の重要性は今後の外国人増加の中で重要な論点」として、どういった形で数字を予測できるか検討していくと述べました。藤田委員は「役所の機能として予測をやってほしい。数値を答弁できないとしても機能として持つべき」と強く要請しました。
私の願いとしては、予測機能を公式にやはり持ってほしい。せめて、そこで数値を答弁できないのであったとしても、役所の機能としてそれをやってほしいということを申し上げ...
吉川里奈委員(賛成寄り)が、経団連が夫婦別姓推進の根拠として挙げた旧姓通称使用によるトラブル事例が、その後ほぼ改善済みであったにもかかわらず議論の発端となったことを指摘し、「制度を変える根拠となる事実に基づいた議論がなされるべきであり、法務省としても速やかに是正対応が必要だったのではないか」と批判しました。鈴木馨祐法務大臣(中立)は、経団連会長が「トラブルがなくなったわけではない」と発言したとの報道もあるとしつつ、「何が実際の問題なのかの把握が重要」として情報提供を行いながら国民各層や立法府の議論を注視していく姿勢を示しました。
円より子委員が、兵庫県内の小学六年生の女児が母親と別室で三時間にわたり取り調べを受け、後に冤罪と判明した事例を取り上げ、「子供を一人で取調べするのは言語道断」として、被疑者の権利告知や弁護人立会いの必要性を訴えました。森本刑事局長は、当該事例に当たる触法少年(十二歳未満)については検察は関与せず別途の規則があること、犯罪少年については「年齢や境遇、成長度合い等に配慮しながら対処することが重要」と述べるにとどめました。明確な制度的改善の表明はありませんでした。
やはり子供たちにはちゃんと弁護人がつくとか、様々なことを、きちんと被疑者の権利を告知するべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
電磁的記録提供命令によって収集された個人情報の管理・利用の濫用防止をめぐり議論が行われました。本村伸子委員(賛成寄り)は、「何の罪もない人の情報が容易に取得され、プロファイリングや人権侵害の危険がある」と主張し、通信傍受法との比較においても電磁的記録提供命令の方が規律が弱いと批判しました。藤原規眞委員(賛成寄り)は、白龍町事件・大垣警察事件の高裁判決が情報管理を規律する法律の制定を要請していることを挙げ、「デジタル化法に併せて情報管理の在り方を定める法律の制定を政治決断してほしい」と求めました。鈴木法務大臣(反対寄り)は、電磁的記録提供命令の創設によって情報収集が現行制度下より「格段に広範に行われるようになるものではない」として立法の必要はないと主張しました。
円より子委員(賛成寄り)と吉川里奈委員(賛成寄り)がともに、村木厚子事件の証拠改ざんを取り上げ、再発防止策の現状と法律への明記を求めました。円委員は「どんなにデジタル化が進んでも取調べは人間が行うため、技術的担保と制度的担保の両方が必要」として、改ざん防止の取組を確認しつつ更なる充実を求めました。吉川委員は「証拠の改ざん防止については法律にしっかりと明記することが必要」と明確に主張しました。鈴木法務大臣は、「証拠書類の電子データの非改ざん性の担保は極めて重要」と認識を示しながらも、最高裁・警察庁等と「技術的措置や関係機関と連携して非改ざん性担保策を検討中」と述べるにとどめ、法律への明記については直接の言及はありませんでした。
松下玲子委員(反対寄り)が、刑事手続の情報通信技術関係の改正を審議した法制審議会刑事法(情報通信技術関係)部会の委員構成を検証し、「情報通信技術や個人情報保護に特化した専門家が委員に入っていない」として強く問題視しました。部会の前段階の検討会には当該専門知識を持つ委員(笹倉宏紀氏)がいたにもかかわらず部会には入っていない点も指摘しました。森本刑事局長は、情報通信技術の専門的知見を有する法務省デジタル統括アドバイザーが「関係官」として議論に加わったと説明し、「十分な審議が尽くされた」と述べましたが、松下委員は関係官は採決権を持たず委員と異なるとして反論し、「今後の参考では困る」と厳しく批判しました。
情報通信技術や個人情報保護に関する専門家が部会委員にいたのかどうか、教えてください。
藤田文武委員(賛成寄り)が、改正前の仮放免制度で一人が約二百八十人の身元保証人となるようなスキーム的な多数引受が行われていた問題を踏まえ、改正後の監理措置制度でも同様の事態が繰り返されないよう厳格な運用を求めました。杉山次長は、監理人の任務遂行能力を審査し「多数の被監理者の監理人となるなどで任務遂行能力に支障がある場合には選定できない」と説明し、不適切な場合には選定取消しも可能と述べました。藤田委員は「是正しなければせっかくの法改正がざるになる」として運用上の厳格対処を改めて求めました。
この改正前の身元保証人で多数引き受けたようなスキーム的なものをやはり是正しないと、せっかく改正して、そういうのをしっかりとやっていこうという趣旨がざるになってし...
電磁的記録提供命令に付随する秘密保持命令が情報主体の不服申立て権を実質的に無意味化する問題について、複数の委員から批判が集中しました。柴田勝之委員(反対寄り)は「秘密保持命令が付されるとユーザーは提供の事実を知り得ず、不服申立て権が行使できない仕組みは制度上問題」と批判しました。米山隆一委員(反対寄り)は「秘密保持命令に期間制限と情報主体への通知制度を設けるべき」と主張しました。藤原規眞委員(反対寄り)も「行使できない権利は意味がない」として制度の欠缺と批判しました。森本局長は「被処分者には不服申立て権があり、情報主体にも正当な利益があれば申立て権はある」と説明しつつ、通知しないのは「捜査の密行性確保と罪証隠滅防止との比較考量の結果」と述べました。
円より子委員(賛成寄り)が、村木厚子参考人の証言や大川原化工機事件の島田社長の経験を紹介しつつ、「弁護人の立会いがなければ誤誘導や脅しが行われやすい」として弁護人立会いの必要性を強く訴えました。また、自身の秘書が十一時間拘束された経験を紹介し、取調べ現場の実態を具体的に描写しました。藤原規眞委員(賛成寄り)も「取調べに弁護人立会い権がないことが武器対等原則に反する」と批判しました。森本刑事局長は、法制審や在り方協議会での議論を紹介しつつ、「取調べ機能を根本的に変質させるおそれがある」等の問題が指摘されており「現時点では権利として位置づけられていない」と説明しました。
吉川里奈委員(賛成寄り)が、平成二十八年の刑訴法改定附帯決議以降の取組を確認しつつ、録音・録画対象が全体の三%にとどまるとの参考人指摘や、プレサンス事件での不適切取調べの発覚を踏まえ、「全面的な可視化の法制化を検討してほしい」と求めました。鈴木法務大臣は、検察当局が身柄事件の被疑者取調べについて九四~九六%で録音・録画を実施しており、今年四月一日から在宅事件の一部についても試行開始したと説明しましたが、法制化の検討については明言しませんでした。
こういった取組だけでは解決に至らない現状があると考えますので、是非、運用の拡大に加え、全面的な可視化の法制化を改めて御検討いただきたいと思います。
松下玲子委員(賛成寄り)は、「運用上の措置として弾力的に拡大するというだけでは不十分」として、今回の法改正において附則規定等による明文化が必要だと主張しました。鈴木法務大臣(賛成寄り)は、法律上の権利化ではなく「運用上の措置として、日弁連等との協議を行いながら弾力的に実施を拡大していく」と述べ、取組の加速を表明しましたが、法案への明記は行わない立場を維持しました。
電磁的記録提供命令においてパスワードの入力を強制されることが自己負罪拒否特権(憲法三十八条一項)に抵触するかについて、詳細な議論が行われました。米山隆一委員(反対寄り)は、選挙事務所のLINEグループを例に挙げ、「被疑者自身がパスワードを入力して自己の犯罪証拠となり得るデータを提出させられることは、自己負罪拒否特権の問題となる」と主張し、被疑者が提供を拒否できる規定の新設を求めました。柴田勝之委員(反対寄り)も同様の観点から「パスワードを入力して自己犯罪証拠を提出強制される点は自己負罪拒否特権の問題」と指摘しました。鈴木法務大臣は「電磁的記録提供命令は既存の電磁的記録の提供を命ずるものにとどまり供述を強要するものではないため、憲法三十八条一項と抵触しない」として、拒否規定の新設は不要との立場を維持しました。
吉川里奈委員(賛成寄り)は、村木事件の証拠改ざんを踏まえ、現在の複写・封印による取組を確認した上で、「証拠の改ざん防止については法律に明記すべき」と明確に主張しました。鈴木法務大臣(中立)は「非改ざん性の担保は極めて重要」と認識を示しつつ、「技術的に様々な方策があり得る中で最高裁・警察庁等の関係機関や開発業者と検討を重ねている」と述べるにとどめ、法律への明記の必要性については直接的な言及を避けました。
柴田勝之委員(賛成寄り)が、身体拘束中の被告人が電子化された証拠書類を受領・閲覧できる環境整備のため、「オンライン接見や電子データの受領・閲覧を推進するための附則規定を設けるべき」と求めました。外部との不正通信防止については、「通信機能を持たない電子機器での閲覧を認めれば解決できる」と提案しました。鈴木法務大臣(反対寄り)は、電子データ受領・閲覧については「実務上の措置として取組を推進することが困難」な課題があるとして、そうした規定を設けることには「弊害も大きい」と反対しました。
この方向性を確認する趣旨で、本法案に、オンライン接見や電子データの受領、閲覧を実施するために必要な取組を推進するという附則規定を定めることが適切と考えますが、こ...
電子データの受領、閲覧については、やはり実務上の措置として困難ということで、なかなかそうした規定を設けるということについては弊害も大きいと我々としては考えている...
本村伸子委員(反対寄り)が、通信傍受法(盗聴法)と電磁的記録提供命令を比較し、通信傍受法には傍受すべき通信以外の消去手続や捜査機関の濫用防止のための罰則が設けられているのに対し、電磁的記録提供命令にはそれらが存在しないことを詳細に論証し問題だと批判しました。森本刑事局長は、通信傍受法には関係のない情報の消去規定や捜査機関の特別罰則があることを認めつつ、「通信傍受は継続的・密行的に通信の秘密を制約する性質で電磁的記録提供命令とは異なる」と説明しました。法案の修正は行われませんでした。
個人情報保護、プライバシーの保護にもっと真剣に向き合うべきだということを強く申し上げ、質問を終わらせていただきます。
井出庸生委員(賛成寄り)が、昭和五十三年最高裁判例について、法務省の答弁が「違法収集証拠でも直ちに証拠能力は失わない」という前半部分のみに偏っているとして、「令状主義の精神を没却するような重大な違法があれば証拠能力が否定される」という「しかし」以降の排除法則部分も含めて両面で答弁すべきと求め、森本局長もその認識を確認しました。藤原規眞委員(反対寄り)は、「立法の段階から令状主義の精神を没却するような重大な違法を想定して排除法則を根拠にすることは不見識」と強く批判し、鈴木大臣は「違法が想定される場合の体系として考慮することに違和感はない」と述べました。
藤田文武委員(賛成寄り)が、二〇一〇年に就労を六か月後に一律認める運用を開始した結果、難民認定申請数が二〇一七年には約二万人に急増し、二〇一八年に就労制限措置を実施したところほぼ半減した経緯を確認しました。杉山次長は、「就労や滞在を企図する者による濫用・誤用的な申請が相当数含まれており、措置によりそれが一定程度抑制された」と見解を示しました。藤田委員は、「政策の誤りによって七年間で千二百人が二万人になり得るという教訓から、入口管理の慎重な制度設計を今後も維持してほしい」と求めました。
つまり、七年間で、千二百人ぐらいだったのが二万人ぐらいになるというようなことが政策の間違いによって起こり得るということなんですよね。逆に言うと、そういう政策で抑...
円より子委員(賛成寄り)が、村木事件の再発防止策として導入された電磁的記録媒体のイメージファイル方式による複写・封印の取組を確認し、「原本と複写が同一であることが技術的に確認できる状態にしている」との説明を得ました。また、今後の電子化に向けた非改ざん性担保の充実を求めました。鈴木法務大臣(賛成寄り)は「非改ざん性の担保は極めて重要」と認識を示し、最高裁・警察庁等の関係機関と検討を進めていると表明しました。
証拠書類の電子データ、この非改ざん性の担保、これは極めて重要であると認識をしております。
信頼性をもう本当に高めていくことが必須だと思いますし、捜査機関による適正な取調べの在り方については、きちんと検討して、今後こんなことがないようにといっても、多分...
電磁的記録提供命令における令状の特定性と事前規制の実効性についての議論が行われました。井出庸生委員(賛成寄り)は、最高裁のGPS捜査判決で「令状を取るだけでなく立法措置も必要」と指摘されたことを挙げ、「令状を取ればいいということではなく、厳格な令状審査と立法的措置の両方が必要」と述べました。柴田勝之委員(反対寄り)は、参考人の意見や経験豊富な検察官の発言を引用し、「令状があっても結果的に犯罪と無関係な情報が収集されることはあり得る」との認識を示し、「令状による事前規制も不服申立ての事後規制もいずれも十分ではないことが明らかになった」と主張しました。最高裁代理者は令状審査への罰則の影響について「肯定も否定もできない」と回答しました。
電磁的記録提供命令で取得されたデータの保管・消去規律の欠如について議論が行われました。井出庸生委員(賛成寄り)は「精神論ではなく、パソコン管理の特性に合った、アクセス制限やコピー履歴管理を含む適切な規定を整備すべき」と求めました。警察庁・法務省はともに、既存の確定記録法や記録事務規程等の枠組みで対応し、必要な規定整備を検討すると述べました。米山隆一委員(反対寄り)は「命令取消し後も電磁的記録が削除されないため不服申立てが事実上無意味」として、取消し時の消去規定の新設を求めました。鈴木大臣は現行刑事法の基本的考え方に照らし「取消し後も直ちに消去することはしない」と反対しました。
平林晃委員(賛成寄り)が、電磁的記録提供命令の執行において事件に関連しない個人情報が収集されないよう適正運用の徹底を求めました。「物の押収でも被疑者の親族の書類まで押収され、返却時にぐしゃぐしゃになっていた等の事例が弁護側には枚挙にいとまがないとされており、電磁的記録ではより一層の注意が必要」と述べ、法務大臣の見解を求めました。鈴木大臣は「改正後の刑訴法において令状に提供させるべき電磁的記録を具体的に特定して記載することとしており、関連性があるものに限定される」としつつ、適正な運用のために通達等で制度内容を周知していくと表明しました。柴田委員(反対寄り)は、令状があっても「結果的に関係ない情報が収集されることはあり得る」と認めさせた上で不十分と指摘しました。
藤原規眞委員(反対寄り)が、電磁的記録の膨大さに見合った規律が設けられるべきだったと批判しました。「電磁的記録が大量に収集されるという質・量の差があるにもかかわらず、それに見合った規律が設けられなかった」として、今後の立法的対応を求めました。藤田文武委員(中立)は、参考人からの「事後的抑制手段の強化が必要」との指摘に「一定の合理性がある」と述べつつ、事前・事後両面の規律について法務省の見解を確認しました。森本局長は、令状審査による事前規制と不服申立てによる事後規制が機能するとの立場を維持しました。
秘密保持命令が付された場合に情報主体への通知が行われないことの問題について、複数の委員が批判しました。本村伸子委員(反対寄り)は「通信傍受法には通知制度があるのに電磁的記録提供命令にないのは不当」と批判し、通信傍受法との比較表を資料として示しながら制度の不均衡を論証しました。柴田勝之委員(反対寄り)は「通知が可能な場合に限り通知すれば足りる通信傍受法と同様の仕組みを設けるべき」と求めました。鈴木大臣(反対寄り)は「捜査の密行性確保・罪証隠滅防止との比較考量の結果として通知制度は設けない」と説明しました。
柴田勝之委員(賛成寄り)が、秘密保持命令について「必要がなくなれば取り消す運用を徹底することは実務上困難なため、勾留と同様に一定期間を設けて必要な場合のみ延長できる規定を設けるべき」と主張しました。森本局長は「捜査は初期段階で行われ将来の進捗を見通して期間を定めることが困難な場合もある」と述べ、長期・短期それぞれの問題を挙げながら慎重な姿勢を示しました。柴田委員は「必要性がなくなれば取り消せる規定を別途設ければいい。期限を設けることの弊害はないはず」と重ねて求めましたが、明確な回答は得られませんでした。
勾留による身体拘束などと一緒で、一定の期間をまず定めておいて、なお必要な場合には期間延長ができるという規定を設けることが適切と考えますが、そのような規定を設ける...
柴田勝之委員(賛成寄り)が、「できる限り犯罪事実と関連性のない個人情報を収集しないよう特に留意しなければならない」旨の規定を法案に明記するよう求めました。鈴木大臣は、令状による限定がされていること、および「個人情報以外については被疑事実等と関連性のないものでも収集が許されるとの反対解釈を招くおそれ等から、そうした規定を重ねて設ける必要はない」として反対しました。米山隆一委員(反対寄り)は、LINEチャットグループを例に「関係のない人の情報まで通知なく取得される」と具体例で問題を指摘しました。
本村伸子委員(反対寄り)は、秘密保持命令が付されると情報主体が命令の存在を知ることができないため「準抗告はほとんど使えない」と主張し、大臣にその実態を認めるよう求めました。鈴木大臣は一〇〇%使えないわけではないとしつつ、通知制度を設けない理由を捜査の密行性等との比較考量だと説明しました。米山隆一委員(反対寄り)は「命令が取り消されても電磁的記録は削除されないため、不服申立てが事実上無意味になる」として、取消し時の消去規定の新設を改めて求めましたが、鈴木大臣はこれも「適切ではない」と拒否しました。
藤田文武委員(中立)が、電磁的記録文書等偽造罪の新設について、その適用範囲がSNS上の表現行為に広く及び表現の自由が不当に制約されないかというバランス論を確認しました。森本局長は「構成要件は現行文書偽造罪と同様の規定ぶりで明確であり、SNS上の表現行為が広範に処罰され表現の自由が不当に制約されることにはならない」と説明し、適正な運用のための周知を行うと述べました。
当然、SNS上での表現行為が過度に又は広範に処罰されて、表現の自由が不当に制約されることにならないかという、このバランス論はやはり指摘がありましたが、ここについ...
電磁的記録提供命令制度については、令状主義による事前規制と不服申立てによる事後規制が制度上設けられているとする政府の立場に対し、野党各委員から個人情報保護・自己負罪拒否特権・秘密保持命令による不服申立て権の形骸化等の観点で多くの問題点が指摘されたが、法案の修正は行われなかった。オンライン接見の法制化や取調べの全面可視化の法制化についても、政府は運用上の取組加速で対応する方針を維持し、再審制度の抜本改正については法制審への諮問で対応する方針が示された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約97,898文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
