テーマの概要
内閣の解散権行使に際し、争点明示を法制度上義務づけるべきかが問われています。
本テーマは、内閣による衆議院の解散権(特に憲法7条に基づく解散)の行使にあたって、解散の理由や争点を事前に明示する義務を設けるべきかどうかを巡る論点です。現行の憲法・法律には総理大臣の解散権行使を「専権事項」と明記した規定はなく、実態として政権の都合による恣意的な解散が行われているとの批判があります。この問題に関して、解散時に国民に何を問うかという具体的な争点を事前に示すことを法制度上明確にすべきとの主張が複数の議員から提起されています。また、イギリスの事例として、任期制限法の廃止後に恣意的な解散への懸念が生じたこと、および恣意的な解散時期の選択が政権与党の得票率を3〜4%増加させるとの調査結果が紹介され、比較憲法的な観点からも議論が深められています。これらの議論は、選挙権の実効的な保障や議会制民主主義の健全な運営という観点から、憲法審査会における重要な論点として位置づけられています。
