テーマの概要
高校就学支援金の所得制限を撤廃し、全家庭を支援対象とする制度改正です。
高等学校等就学支援金の所得制限撤廃は、高校生が経済的な状況にかかわらず公立・私立を問わず希望する高等教育を受けられるようにするため、就学支援金の受給資格における保護者等の収入状況に係る要件を廃止することを主な内容とする制度改正です。現行制度では一定所得以上の世帯は支援金の対象外となっていましたが、この所得制限を撤廃することで、より多くの家庭が支援を受けられるようになります。また、私学に通う高校生への授業料支援額の引き上げも併せて行われ、教育に係る経済的負担の大幅な軽減と多様な進路選択肢の提供が期待されています。国会の議論においては、経済的負担軽減と学ぶ権利の実現という観点から多くの賛同意見が見られる一方で、私立学校への生徒流入が加速することによる公立高校離れの進行や、公立学校の学習環境悪化への懸念も示されています。教育経済学の知見を踏まえ、予算配分の少なくなった公立学校の学習環境低下が公立校在籍生徒の学力に負の影響をもたらし得るという指摘もあり、制度拡充と公立教育の質の維持をどう両立させるかが重要な論点となっています。
