マクロ経済スライドの停止・早期終了と基礎年金底上げの是非を巡る議論
本テーマは、2004年に導入されたマクロ経済スライドを今後どう扱うかを巡る国会での議論です。マクロ経済スライドは、保険料の上限を固定しつつその範囲内で給付を行う仕組みとして政府から説明されていますが、導入から約20年で公的年金の給付水準が実質約1割削減されたとの指摘や、低所得者ほど給付が下がるとの批判があります。議論では、衆議院での修正により、2029年の財政検証で経済成長等の想定を見極めた上で、厚生年金と基礎年金のスライド調整を同時に終了させ基礎年金の底上げを図るプログラム規定が盛り込まれました。この修正を基礎年金の目減り抑制に効果があるとして評価する意見がある一方、検討項目が限定的で財源も示されていないとする意見や、判断の先送りを無責任とする意見があります。また、即時停止や廃止を求める意見、調整に頼る一本足打法では不十分とする意見、将来世代の負担を踏まえ単純な停止は考えないとする政府の立場も示されています。
年金の自動的な引下げであり低所得者ほど給付が下がるとして、直ちに停止や廃止を求める意見があります。一方、政府は将来世代の負担が過重にならないよう保険料の上限を固定する仕組みであるとして、単に停止することは考えていないと答弁しています。
基礎年金の底上げのため、調整の早期終了を今回の改正で決断すべきで、判断の先送りは無責任だとする意見があります。他方、次期財政検証以降に経済状況を勘案して対応するオプションが残されたと評価する意見もあります。
スライド調整の同時終了などを盛り込んだ修正は、基礎年金の目減りを食い止めるうえで重要だと評価する意見があります。一方で、検討項目が限定的で不十分であること、財源や厚生年金積立金の投入への懸念から、反対する意見もあります。
マクロ経済スライド調整に頼る一本足打法では、働き方に中立な年金制度や社会保障制度の持続可能性の構築に向けて踏み込みが不足しているとして、法案に反対し廃案を求める意見があります。
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自動的な給付抑制の仕組みを直ちに止める、または廃止する案です。年金額の実質的な目減りを止めることを目指す一方、保険料の上限固定を前提とした財政の枠組みそのものに影響します。
関連する争点: 即時停止・廃止か継続か
メリット
デメリット
マクロ経済スライドを維持しつつ、5年ごとの財政検証で経済状況や年金財政を確認し、調整期間や運用を見直す案です。政府は単純な停止は考えないとの立場を示しています。
関連する争点: 早期終了の判断時期
メリット
デメリット
衆議院修正で盛り込まれた考え方で、2029年の財政検証を踏まえ、両年金のスライド調整を同時に終了させ基礎年金を底上げする案です。基礎年金の目減り抑制を狙います。
関連する争点: 衆議院修正の評価
メリット
デメリット
調整のみに頼らず、働き方に中立な制度設計や被用者保険の適用拡大など、年金と社会保障全体の持続可能性を高める改革を組み合わせる案です。
関連する争点: 調整頼みの改革への疑問
メリット
デメリット
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このままでは年金が毎年減り続けるとの指摘があります。