今年度の熊による人身被害は死亡13名・負傷197名(10月末時点)と過去最多水準にあり、複数の委員から多角的な質疑が行われました。
坂本竜太郎委員(賛成寄り)は個体数調査の必要性とガバメントハンター養成を強く求め、スポーツ射撃経験者との連携など幅広い視点での総合対策を訴えました。石原宏高大臣(1.00)は「クマ被害対策パッケージ」に基づき、個体数削減・管理の徹底と人と熊のすみ分け実現に「責任感とスピード感を持って」取り組むと表明しました。
川原田英世委員(賛成寄り)は、緊急銃猟ガイドラインの通知が遅れて自治体が混乱したことを反省事項として指摘し、保険加入義務化・ガバメントハンターの銃保管場所の確保・制服整備・在り方検討のスケジュール明確化などを求めました。堀上勝局長は緊急銃猟実施自治体の9割が保険加入済みと報告し、ガバメントハンターの在り方について有識者会合を11月に開始・年度内をめどに検討中と述べました。
松木けんこう委員(賛成寄り)は春熊駆除のやり過ぎへの懸念を示しつつ、ベアドッグ活用の全国展開や環境省予算の増額確保を主張しました。三反園訓大臣政務官(財務省)は補正予算に前年比大幅増となる34億円を熊対策として計上したと説明しました。
臼木秀剛委員(賛成寄り)は中期的取組をできるものから速やかに実施すべきと主張し、ガバメントハンターへの財政支援強化や自衛隊・警察OBの参入促進を求めました。西園勝秀委員(賛成寄り)は麻酔吹き矢の財政支援対象化を求め、環境省は既に支援対象と確認しました。また個体数管理と熊との共生のあり方について大臣に見解を求め、科学的個体数推計と生息環境整備を組み合わせたすみ分け実現の方針が示されました。
北野裕子委員(賛成寄り)は環境省と林野庁の連携強化や統合の可能性を質問し、青山繁晴副大臣は現時点では統合は検討せず連携強化で対応する方針を表明しました。また、ガバメントハンターにドイツのフォレスターのような里山管理の総合的機能を持たせるべきと提言しましたが、石原大臣は現状では鳥獣捕獲専門の職種として進める考えを示しました。
竹上裕子委員(賛成寄り)は熊対策向けライフル所持の十年要件緩和について質問し、警察庁から認定鳥獣捕獲等事業者の捕獲従事者など一定の要件緩和制度が既存である旨の説明がありました。また鉛弾から非鉛弾への移行支援を求め、大臣は2030年度までに鉛弾による鳥類の鉛中毒ゼロを目指して段階的な全国規制導入を検討中と表明しました。