参議院環境委員会において、原子力規制・廃炉問題、PFAS対策、再生可能エネルギーの導入と環境影響、循環経済・資源循環、福島原発除去土壌の県外最終処分、水俣病救済、SAF推進、災害廃棄物処理、生物多様性保全など多岐にわたる環境・エネルギー・公害行政の基本施策について質疑が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
長浜博行議員(中立〜賛成寄り)がEUの「修理する権利」指令を取り上げ、循環経済・環境負荷軽減の観点から消費者が製品を修理できる権利の重要性を主張した。石原宏高環境大臣(中立)は、EU加盟国の動向を注視すると述べつつ、「修理することを含め、製品をできるだけ長く使えるよう工夫するという考え方は重要」と認識を示した。また、同日リユース等の促進に関するロードマップを発表したことも明らかにした。修理する権利の法制化に向けた具体的な政策決定は示されなかった。
重要金属・レアアースの国内循環とサプライチェーン構築
長浜博行議員(賛成寄り)および高良沙哉議員(賛成寄り)がPFAS対策の重要性を論じた。長浜議員はPFASが「永遠の化学物質」であり分解できないことを指摘し、予防原則に基づく対応の重要性を強調した。石原大臣(賛成寄り)は、水道水のPFOS等の水質基準設定と4月からの遵守義務化、国際条約に基づく製造・輸入禁止、環境モニタリング等の取組を説明した。政府参考人の伯野春彦氏は、科学的不確実性があっても予防的措置を講じてきたと答弁。高良議員は沖縄県の米軍基地由来PFAS汚染に関して、汚染除去費用を国が負担すべきと主張したが、防衛省は個別事案として回答を留保した。
PFASの水質基準も明確化される中で、やはりこれからどう補償していくのか、どう除去していくのかというところをもっと明確に防衛施設関連であってもやっていかなければいけないというふうに考えております。
PFAS対策については、地域の方々の不安の声などを真摯に受け止め、科学的見地を踏まえた対応を着実に進めてまいりたいというふうに考えております。
このPOPs条約、ストックホルム条約ですね、ここにおけるその予防原則という問題、これが一番大事なポイントだと思いますが、予防原則、科学的な不確実性がある場合でも健康や環境への深刻なリスクを避けるために予防的な措置を講ずることということに関してどのようにお考えですか。
原田大二郎議員(賛成寄り)がリチウムイオン電池の廃棄に関するごみカレンダーの分かりにくさを問題提起した。札幌市と前橋市のごみカレンダーを具体例として提示し、前橋市のように危険・有害ごみを目立つ形で表示することが全国的に有効と主張、「国として全国共通の推奨フォーマットを作成・配付すべき」と訴えた。石原大臣(中立)は、統一フォーマットの奨励が市民の混乱を招く可能性もあり慎重に検討する必要があるとしつつ、優良事例の横展開や具体的製品例のイメージ図提供は有効と述べた。角倉一郎政府参考人(賛成寄り)は前橋市の事例を「効果的で極めて意義がある」と評価し、環境省として優良事例の横展開を行うと表明した。
環境省としても、リチウムイオン電池等による火災防止の観点からは、単に分別ルールをホームページや冊子に掲載するだけでは足りず、住民が日常的に見る紙のごみカレンダーそのものに危険物情報を分かりやすく落とし込むことが極めて重要であると考えるべきではないでしょうか。
御指摘いただきました前橋市の事例のように、ごみカレンダーに工夫を加えていただいて、リチウムイオン電池が使用されている製品の品目を具体的にお示しいただくことは効果的な周知方法の一つであって、極めて意義があるものだと私どもとして考えております。
統一的なフォーマットを市町村に対して奨励することが本当に市民にとっていいのかどうか、市民が混乱を来す可能性もあり、慎重に検討する必要があるのではないかというふうに思います。
長浜博行議員(賛成寄り)が、2026年2月に環境省が公表した生物多様性国家戦略の中間評価について質問した。「進展したが不十分なものが四分の三」という数字の見方について、環境省の表現が楽観的過ぎると批判し、2030年のネイチャーポジティブ達成が可能かどうかを問うた。石原大臣(賛成寄り)は、三十個の目標に進展が見られるとしつつ、不十分な目標については施策の深掘りが必要と認め、10月のアルメニアCOP17でネイチャーポジティブ経済への移行等に積極的に貢献する姿勢を示した。堀上勝政府参考人は、九個の目標に大きな進展がない現状を認め、2030年に向けて対応を進めると述べた。
串田誠一議員(賛成寄り)がペロブスカイト太陽電池の普及見通しを質問した。森下千里大臣政務官(賛成寄り)は、2024年11月策定の次世代型太陽電池戦略において2040年に約20GW導入を目標とし、自治体・民間企業への導入支援や政府施設への率先導入を進めていると説明した。青山繁晴副大臣(賛成寄り)は、主要原料ヨウ素の国産シェアが約26%であることを挙げ、国産エネルギーとして重点的に推進する姿勢を示した。串田議員は「日本が開発した強み」として積極的な推進を求め、政府の方針に賛意を示した。
梅村みずほ議員(賛成寄り)が、経産省が大規模太陽光発電所への従来の支援を終了すると発表したことについて、「やっとか」と歓迎の意を表しつつも、釧路湿原周辺のメガソーラー建設問題を取り上げた。基準値超えのヒ素等の汚染確認、鶴居村が8,850万円の寄附で土地を取り戻した経緯を紹介し、外資を潤わせる再エネ事業の実態を批判した。串田誠一議員(反対寄り)は風力発電と並びメガソーラーも「環境破壊が強い」と規制強化を求めた。青山繁晴副大臣(反対寄り)はメガソーラーより屋根設置や地域自家消費型を優先すべきと述べた。石原大臣は地域と共生できない再エネは抑制する方針を改めて表明した。
原田大二郎議員(賛成寄り)がリチウムイオン電池の不適切廃棄による廃棄物収集車や清掃工場での火災急増を問題提起し、即効性ある対策を求めた。石原大臣(賛成寄り)は「早急に対応すべき社会的課題」と認識を示し、昨年12月に対策パッケージを取りまとめ、X線・AIを活用した選別設備への補助等を盛り込んだことを説明、「スピード感を持って取り組む」と表明した。猛暑期前の対策として、三つのC(賢く選ぶ・丁寧に使う・正しく捨てる)のメッセージ発信強化も明言した。表示標準化や紙のごみカレンダーへの危険物情報掲載についても議論が展開された(テーマ3・22参照)。
長浜博行議員がJCM(二国間クレジット制度)の国際的な位置付けとパリ協定との関係を質問した。石原大臣(賛成寄り)は、昨年11月にタイとの間でパリ協定6条に沿ったクレジットを初めて発行できたことを「大変うれしい」と表明し、同年12月にはモルディブとも同様のクレジットを発行したと説明。現在31か国のパートナー国と約300件のプロジェクトを組成していると述べた。「質の高い炭素市場」とは、パリ協定6条に沿った二重計上防止など信頼性のある炭素クレジット取引環境の構築を指すと関谷毅史政府参考人が補足説明した。
昨年十一月、我が国と、JCMとして初めて、パリ協定六条に沿って二〇三〇年のNDC目標達成に活用できるクレジットをタイとの間で発行することができました。大変うれしく思っているところであります。
串田誠一議員(賛成寄り)が太陽光パネルのリサイクルについて、中国製が8割を占める現状を経済安全保障の観点から問題視し、規制の検討も求めた。辻清人副大臣(賛成寄り)は、ガラスの板ガラスへのリサイクル、アルミフレームや銀・銅の再生利用が可能であるとし、経産省と連携して今国会にリサイクル推進のための制度的対応に関する法案を提出すべく準備中と説明した。また財政支援等を通じて国内での資源循環を進める方針を表明した。串田議員はリモート操作による脆弱性など経済安全保障上の観点からも検討を求めた。
長浜博行議員(賛成寄り)がEUの「修理する権利」指令に関連し、日本でも循環経済・環境負荷軽減の観点から修理する権利の導入が重要と主張した。石原大臣(賛成寄り)は、「修理することを含め、製品をできるだけ長く使えるよう工夫するという考え方は重要」と明言し、本日リユース等の促進に関するロードマップを発表したと表明した。ロードマップでは新たなビジネスモデルの創出やリユースの裾野拡大のための取組を示すとし、引き続きリユース促進に取り組む方針を示した。
梅村みずほ議員(反対寄り)が鳥取県での大型風力発電計画を事例に、地元三町の町長が反対していること、水や景観・生態系への影響を懸念する声を紹介し、外資が利益を得る実態を批判、風力発電の新規受付停止と調査を求めた。石原大臣(賛成寄り)は「地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制して、促進すべき再エネは促進することが重要」と述べ、環境影響評価制度の適正運用や地球温暖化対策推進法に基づく地域協議会の合意形成を進めると表明した。青山繁晴副大臣(賛成寄り)は地域共生と環境配慮の二本柱で再エネ推進を行う方針を説明した。再エネ特措法の所管が経産省であるため、新規受付停止については石原大臣は答弁を差し控えた。
風力発電の事業推進、新規受付は一旦停止し、調査すべきではないかというのを最後の質問にさせていただきたく思います。
地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制して、促進すべき再エネは促進することが重要であるということを常に述べているんですけれども、一部の地域において、風力発電の建設により安全、景観、自然環境などの懸念が見られる事例が生じていることは認識をしております。
一本目の方でいいますと、具体的に言えば、例えば浜松で、浜松市ですね、県じゃなくて市で、地元の静岡銀行と連携をして、地域の新電力、東電とか関電という大きな電力じゃなくて、地域の小回りの利く新電力をつくって、そこで再生可能エネルギーをやっています。
浜野喜史議員(賛成寄り)が食品業界における労務費転嫁の実態について、フード連合・UAゼンセンのアンケートで65%が改善を感じないとの結果を示し、改善を求めた。向井康二公正取引委員会参考人は、本年1月施行の改正下請法(取適法)で協議に応じない一方的な代金決定が禁止されたこと、大規模書面調査等で違反行為を積極的に探知・勧告・指導していると説明した。浜野議員は協議の場があっても実際の価格転嫁につながるかという懸念を示し、実効性ある仕組みの構築を求めた。
しかしながら、協議の場が設けられましても、実際に労務費の価格転嫁が実現するかとの懸念もあります。実効性ある仕組みとしていくためにどのように取り組んでいくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
奥田ふみよ議員(反対寄り)が福島第一原発事故の緊急事態宣言が未解除のまま15基の原発を再稼働していることを強く批判し、廃炉費用の莫大さや核廃棄物の最終処分問題を提示して、全原発の即時廃炉を主張した。山中伸介規制委員長(賛成寄り)は、新規制基準により「福島第一原発事故のような放射性物質の大量放出を招くおそれが極めて低く抑えられている」と説明しつつ、「100%の安全を保証するものではない」と明言した。奥田議員は廃炉費用試算をIAEAのコスト試算と比較して問題視し、廃炉の困難性を強調、再稼働即時禁止・全廃炉を訴えた。
浜野喜史議員(賛成寄り)が川内原発での検査官による恫喝事案を取り上げ、全組織的な調査と再発防止策を求めた。山中伸介規制委員長(賛成寄り)は「極めて遺憾」と述べ、「被規制者も規制当局も対等な立場で技術的な議論を交わして双方が納得した上で活動が行われるべき」との認識を示した。本事案は被規制者と本庁管理職との意思疎通の中で判明したとし、今後もこうした意思疎通の取組を継続して再発防止を徹底すると表明した。
森まさこ議員(賛成寄り)が福島原発事故時にSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)が活用されなかったことを問題提起し、現在の原子力防災体制における位置付けを質問した。山中伸介規制委員長は、事故発生直後は放射性物質の正確な情報取得が困難なため「SPEEDIの利用は行わない」こととし、モニタリングポストの実測値に基づいて防護措置を判断する現行体制を説明した。森議員は日本学術会議が2023年にSPEEDIの積極的利活用を推進すべきとの提言を行ったことを踏まえ、再活用を求めた。
SPEEDIの再活用についてお願いをいたしまして、質問を締めくくらせていただきます。
浜野喜史議員(賛成寄り)がIAEAのIRRSミッションでノーリターンルールの見直しが提言されたことを踏まえ、専門人材確保のために見直しを検討すべきと主張した。山中伸介規制委員長(中立)は、ノーリターンルールは「原子力規制委員会設置法において規定された」ものであり仮に撤廃する場合には国会の判断が必要と説明しつつ、民間企業等からの中途採用を積極的に行っていると述べた。IAEAの提言を踏まえた見直し検討については慎重な姿勢を示した。
山中伸介規制委員長(賛成寄り)が、ノーリターンルールは「東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓と反省を踏まえ、規制の独立性を確保するため」に法律で規定されたものと説明し、独立性確保の観点からルールを維持する方針を示した。専門人材の確保については、民間企業等での経験者を中途採用することで対応するとし、「民間企業等での経験者を積極的に採用することが効果的」と述べた。浜野議員からの見直し要求に対しては、国会判断が必要との立場を明確にした。
高い専門性を有する人材の確保は原子力規制を実施する上で極めて重要であると考えているところでございます。このため、民間企業等での経験者を積極的に採用することが効果的であり、中途採用に積極的に取り組んでいるところでございます。
浜野喜史議員(賛成寄り)が中国・上海での原子力規制庁職員による業務用スマートフォン紛失事案を取り上げ、情報管理の厳格化と再発防止を求めた。山中伸介規制委員長(賛成寄り)は紛失事案の事実を認め、海外渡航時に業務用携帯を携帯しないルール化等の対策を実施していると説明した。ただし対策の詳細は情報セキュリティ上の理由から回答を差し控えつつ、当該機器に核物質防護秘密等の機密情報は記録されていないと補足した。
奥田ふみよ議員(反対寄り)が福島第一原発の廃炉・賠償・除染等の費用(約15.4兆円の試算)を提示し、これらの費用が電気料金(託送料金相当額)や復興特別所得税等を通じて国民に負担されていることを批判した。再稼働した原発の追加的安全対策費の平均が約2,662億円であるとの数字も示しつつ、「再稼働はやりたい放題」と強く非難し、今すぐ全原発を廃炉にすべきと主張した。廃炉費用は東京電力が電気料金に上乗せする形で回収し、中間貯蔵費用は国の予算措置で賄うとの政府参考人の説明に対し、奥田議員は国民への負担転嫁を強く批判した。
結局、東電も国も、国民に東電過酷事故のいつ終わるかも分からないこの後始末の料金をたくさん負担させているということになっています。
長浜博行議員(賛成寄り)がGXETS(GX排出量取引制度)の正確性とカバー率について質問した。石原大臣(賛成寄り)は、直接排出量10万トン以上の事業者を対象とするGXETSが「EUや韓国などの諸外国の排出量取引制度で対象としているような大規模排出源をカバーしており、これらの国々と比較しても遜色のないレベル」と評価し、来年度から本格稼働すると説明した。長浜議員はEUETS(EU排出量取引制度)のカバー率約45%より日本が高い点を評価しつつ、より正確性を高めるよう求めた。
原田大二郎議員(賛成寄り)がリチウムイオン電池製品の分別表示において自治体間で用語が「有害ごみ」「危険ごみ」「資源ごみ」等と統一されていない問題を指摘し、モバイルバッテリー等の具体的製品例を明記するよう求めた。また前橋市のごみカレンダーを先進事例として提示し、全国共通の推奨フォーマット作成を大臣に求めた。石原大臣(中立)は統一フォーマット奨励が市民の混乱を招く可能性もあり慎重に検討するとしつつ、優良事例の横展開は有効と判断した。角倉政府参考人は、既に具体的製品例の明示を望ましいとする市町村向け通知を発出していると説明した。
長浜博行議員(賛成寄り)が全国市町村の災害廃棄物処理の準備状況を質問し、約3割の自治体で仮置場の確保や分別収集方法が未整備との情報を示した。角倉一郎政府参考人は、災害廃棄物処理計画の策定が約86%の市町村で完了している一方、仮置場の確保状況は網羅的に把握できていないと認めた。今後、一般廃棄物処理実態調査で把握に努め、今国会に提出予定の廃棄物処理法等の改正法案で専門支援機関の設置も検討していると説明した。長浜議員は準備が遅れている自治体への支援強化と計画策定推進を求めた。
私が聞くところによると、三割ぐらいの自治体においては、まだどこに仮置場をするか、分別収集の方法をどうするかというのが準備ができていないというふうにも伺っておりますが、環境省はどのように把握をされておりますか。
串田誠一議員(賛成寄り)と長浜博行議員(賛成寄り)が循環経済推進について質問した。石原大臣(賛成寄り)は、本年4月をめどに循環経済行動計画を取りまとめるよう関係閣僚会議から指示があったと説明し、「再生資源供給サプライチェーンの強靱化」「国際的資源循環ネットワークの構築」等を盛り込む方針を表明した。角倉政府参考人は、レアアース・レアメタルのリサイクル支援として来年度予算案に379億円を計上していると説明した。長浜議員は都市鉱山からのレアアース回収の重要性を強調し、経済安全保障の観点から推進を求めた。
環境省としては、役割をしっかり果たして、行動計画を取りまとめ、循環経済の実現を力強く推進してまいりたいというふうに考えております。
環境大臣の所信にも、これは非常にその回収は大事であるということで、昨今、レアメタルなんかのこともあるので、もう本当に大事なことだと思うので、これについてどのような政策をお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
循環経済の観点からも資源循環の観点からも、適正かつ円滑、迅速な災害廃棄物処理を行うに当たって再生利用を進めていくということが極めて重要であると考えております。
循環経済、サーキュラーエコノミーに関連をして、災害廃棄物を可能な限り再利用していくということは、最終処分場のキャパの問題も併せてとても重要な観点ではないかなというふうに思います。
望月良男議員(賛成寄り)がSAF(持続可能な航空燃料)の国内供給拡大と原料調達の課題について質問した。石原大臣(賛成寄り)は「SAFの導入促進は、脱炭素のみならず、エネルギー安全保障や国内新規投資による経済成長に資する観点からも重要」と認識を示した。角倉政府参考人は、令和7年度補正予算・令和8年度当初予算で廃食用油等のSAF原料回収を支援する民間企業への補助メニューを用意していると説明した。望月議員は廃食油の国内供給拡大によるコスト低減の重要性を訴え、環境省に力強い取組推進を求めた。
尾辻朋実議員(賛成寄り)が水俣病公式確認70周年を前に救済の現状について詳細に質問した。訴訟継続中の原告1,634名の平均年齢が75.5歳であり、審理途中で亡くなった原告が400名を超える現実を示した。昭和52年判断条件と平成25年最高裁判決の乖離を指摘し、日本精神神経学会が判断基準の科学的誤りを指摘していることも援用した。伯野春彦政府参考人は現行の昭和52年判断条件と平成26年通知に基づく運用を説明した。石原大臣(中立)は「最終解決の実現を目指して全力を尽くす」と述べ、引き続き公健法の丁寧な運用や医療・福祉充実に取り組む方針を示した。尾辻議員は七十年の節目に救済の道を改めて開くべきと強く求めた。
長浜博行議員(賛成寄り)が空き家増加に伴う解体作業でのアスベスト飛散リスクを取り上げ、災害被災地でのアスベスト対策の状況を質問した。角倉政府参考人は、環境省マニュアルにアスベスト使用有無の事前調査実施や作業基準遵守を定めており、自治体や関係事業者への周知・研修を通じて対策の徹底を図っていると説明した。長浜議員は今後も被害が出てくる可能性があるとして十分な注意を求めた。
こういった災害におけるアスベスト対策はどのように考えておられるのか、お答えをください。
長浜博行議員(賛成寄り)が東日本大震災でコンクリート片等約8割、津波堆積物98%を再生利用した実績を示し、循環経済・最終処分場容量の観点から災害廃棄物の再生利用推進の重要性を問うた。角倉政府参考人は、令和6年能登半島地震でも不燃物以外のほぼ全量を再生利用していること、コンクリート殻の路盤活用等の事例周知を行っていることを説明し、引き続き再生利用を推進する方針を示した。
循環経済、サーキュラーエコノミーに関連をして、災害廃棄物を可能な限り再利用していくということは、最終処分場のキャパの問題も併せてとても重要な観点ではないかなというふうに思います。
長浜博行議員(賛成寄り)が広域処理の現状と環境省の関与について質問した。角倉政府参考人(賛成寄り)は、各自治体が災害支援協定を締結し広域処理先を確保しているほか、環境省地方環境事務所を中心とした地域ブロック協議会や全国規模の支援ネットワーク(D-Waste-Net)を通じて広域処理を支援していると説明した。今国会に提出予定の廃棄物処理法等改正法案で、計画策定義務化や協定締結努力義務化も検討中と表明した。長浜議員は環境省が広域処理をアレンジ・支援する役割の重要性を問題提起した。
串田誠一議員(中立)が熊被害対策について、捕殺一辺倒でなくエビデンスに基づく出没防止対策の重要性を訴えた。一部の猟友会会長から「森に熊がいない」との情報も紹介し、適切な調査を求めた。九州では熊が絶滅し、四国でも絶滅寸前であることも指摘した。青山繁晴副大臣(中立)は、環境省は捕殺を軸にした政策は取っておらず、人命に関わる場合にのみやむを得ず捕殺を行うと説明した。緩衝帯の整備、誘引物の撤去、ゾーニングにより熊の生息地確保を含む包括的な対策を講じていると述べた。
長浜博行議員(反対寄り)が環境省の国別報告書中間評価を「楽観的過ぎる」と批判した。環境省が「四分の三が進展」と表現したことに対し、同じ数字を逆から見れば「進展したが不十分か大きな進展なし」が四分の三であると指摘した。堀上勝政府参考人は、順調なものが8個、不十分なものが22個、大きな進展がないものが9個あると認めた。石原大臣(中立)は一定の成果を認めつつ、不十分な目標については施策の深掘りが必要との認識を示した。
森まさこ議員(賛成寄り)が中間貯蔵施設の除去土壌約1,400万立方メートルについて、2045年3月末までの県外最終処分に向けた具体的ロードマップの早期提示を求めた。2030年以降の道筋を「段階的にお示しする」と約束した高市総理の発言を踏まえ、より踏み込んだ答弁を求めた。石原大臣(賛成寄り)は、2030年頃に県外最終処分のシナリオや候補地選定プロセスを具体化する方針を示しつつ、「2030年より先の取組の具体化についても段階的にお示しできるよう検討を進めたい」と表明した。復興再生土の国民への理解醸成が最重要との認識を強調した。
奥田ふみよ議員(反対寄り)が福島第一原発の廃炉費用・工程の見通しについて政府参考人に質問した。廃炉完了は最長2064年度の見込みで約8兆円と試算される一方、IAEAの報告書では1基当たり最大20億ドル(現レートで3,000億円超)との乖離を指摘し、「政府の廃炉費用や廃炉見込みはただの詭弁」と強く批判した。核燃料デブリの取り出し方法も最終処分場の受入先も決まっていない現状を示し、「人が造ってはいけなかった機械」と述べて廃炉即時実施を主張した。
この廃炉費用やこの廃炉見込みというのは、もうただの詭弁でしかないということを言わざるを得ないんです。
高良沙哉議員(賛成寄り)が沖縄の米軍基地由来のPFAS汚染問題を詳細に質問した。北谷浄水場での活性炭更新費用16億円以上を沖縄県民が負担している実態を示し、汚染源が明らかになるまで国が費用を負担すべきと主張した。沖縄県公害審査会による公害調停申請の却下(防衛施設への法適用除外を理由とする「法の欠陥」)も取り上げた。石原大臣(中立)は科学的知見を踏まえた対応と水質基準遵守義務化を進めると述べた。防衛省は米軍との因果関係を認定しておらず、費用負担については困難との立場を示した。
長浜博行議員(中立)が「デコ活」の国民への浸透度を問い、アメリカのパリ協定・IPCC離脱が日本国民の気候変動対策への意識に与える影響を懸念した。環境省参考人は、2026年1月の調査でも「デコ活が十分に認知されているとは言えない状況」と認めた。石原大臣(賛成寄り)は「揺らぐことなく2050年ネットゼロの実現に向けた脱炭素の取組を進める」と表明し、米国環境保護庁長官との意見交換でも気候変動対策の重要性を伝えたと説明した。
浜野喜史議員(賛成寄り)が自然公園法における災害の予防措置・応急措置の運用について質問した。現行制度では非常災害時の応急措置のみ事後届出(14日以内)が認められており、事前の予防措置には通常の申請・許可が必要な点を問題視し、緊急性が認められる場合の特例措置を求めた。石原大臣(賛成寄り)は「現場の声に寄り添いながら、自然公園法を適切に運用してまいりたい」と述べ、現行法で柔軟な対応が可能と表明した。堀上政府参考人は緊急性等を個別に勘案して迅速に判断しており、モルタル吹き付け等も適用除外としているわけではないと説明した。
串田誠一議員(賛成寄り)が孤立化リスクのある地域を念頭に、避難所等への再エネ設備導入について質問した。中尾豊政府参考人は、環境省が公共施設等への太陽光発電設備・蓄電池・コージェネレーション設備の導入補助を行っており、能登半島地震でも実際の災害時に効果を上げていると説明した。2035年までに4,000施設への導入を目標とする第一次国土強靱化実施中期計画も紹介し、引き続き地方公共団体への支援を進めると述べた。
次に、これも環境大臣の所信に書かれてはいるんですけれども、再生可能エネルギーの導入には地域との共生、環境への配慮ということがすごく大事でございました。
串田誠一議員(賛成寄り)と長浜博行議員(賛成寄り)がレアアース・レアメタルの国内循環の重要性について質問した。石原大臣(賛成寄り)は循環経済行動計画に「再生資源供給サプライチェーンの強靱化」と「日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築」を盛り込む方針を示した。角倉政府参考人(賛成寄り)は、使用済リチウムイオン電池からの希少金属回収技術開発支援等に来年度予算案379億円を計上と説明した。長浜議員(賛成寄り)は「安全保障の観点からレアアース国内循環は極めて重要」と強調し推進を求めた。辻副大臣は太陽光パネルの有用資源国内循環のための制度的対応を進めると表明した。
ただいま御指摘いただきました希土類や希少金属、いわゆるレアアース、レアメタルなどの金属資源につきましては、我が国は調達の多くを海外に依存しており、天然資源だけでなく、使用済製品など都市鉱山からのリサイクルを推進することが不可欠であると考えております。
現在の国際環境の下においては安全保障上も大変重要なポイントだと思いますので、御尽力をよろしくお願いいたします。
再生資源供給サプライチェーンの強靱化、また同志国とも連携して日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築等を盛り込み、我が国が経済安全保障上の自律性や不可欠性の向上につなげるべく関係省庁が一体となって検討しているところであります。
委員御指摘のように、多くの資源を海外に依存している我が国において、環境省としても、太陽光パネルに含まれる有用な資源の循環を国内で進めることは重要と考えています。
今、八割方、どこの国というわけではないんですが、中国製ということで、一国に依存しているというのはやっぱり経済安全保障の観点からも問題ではないかなと思うんですが、これについてやっぱり規制も考えていく必要があるかと思うんですが、いかがでしょうか。
梅村みずほ議員(反対寄り)が鳥取県の風力発電計画に反対する江府町長の「水を育む自然環境を阻害するものを新たに造ることは認められない」との発言を紹介し、風力発電が水環境・水源保全に与える悪影響への懸念を表明した。日野町長の発言も引用し、土砂災害による日野川の閉塞や県道通行止めへの不安も示した。環境省への質問の中でこれらの地域住民・首長の声が取り上げられたが、水環境・水源保全に特化した政府の具体的対応策は示されなかった。
江府町の町長さんは、江府町は水の町、水力発電や小水力で再エネに取り組んでいる、水を育んでくれる自然環境を阻害するものを新たに造ることは認められないとおっしゃっています。
串田誠一議員(反対寄り)と梅村みずほ議員(反対寄り)が風力発電の環境影響評価の不十分さを指摘した。串田議員は猛禽類の生息地破壊等の環境破壊の深刻さを問題提起し、梅村議員は鳥取県の事例でオシドリ飛来時期(冬)の調査期間が不十分と指摘し、「個別アセスでは不十分で住民目線での調査徹底が必要」と主張した。白石隆夫政府参考人は、クマタカ・チュウヒについて環境影響評価の基本的考え方を示し、環境アセスメントデータベース(EADAS)を事業者に提供していると説明したが、梅村議員は現行の取組の実効性に疑問を呈した。
梅村みずほ議員(中立)が風力発電の耐用年数(20〜25年)到来後の廃棄問題について、大量廃棄のピーク時期と廃棄物量を質問した。角倉政府参考人は、2032年〜2043年の年間平均で約3,000トン、最大年間約1万トンのブレード廃棄物が見込まれると試算を示した。繊維強化プラスチックのリサイクルについては実証段階にあり、令和4年度からの技術実証で令和7年度からリサイクル事業が開始されたと説明した。梅村議員がリサイクルのめどについて問うたのに対し、引き続き技術開発を促進していくと答弁した。
浜野喜史議員(賛成寄り)がフード連合・UAゼンセンのアンケートで65%が取引慣行の改善を感じないと回答した結果を示し、ガイドラインの実効性強化を求めた。高橋一郎農水省参考人は、ガイドライン策定後も改善が不十分との認識を示し、本年1月に食品製造業者・小売業者間のガイドラインを改定して食品ロスに繋がる三分の一ルール等の商慣習事例を追加するとともに、フードGメンによるヒアリング調査時の周知啓発を行っていると説明した。
農水省として、この結果をどのように受け止めておられるか、またガイドラインの実効性を高めるためにどのように取り組んでいくのか、御説明をいただきたいと思います。
浜野喜史議員(賛成寄り)が2026年4月全面施行の食料システム法と公正取引委員会の連携について質問した。高橋一郎農水省参考人は、食料システム法の施行にあたり公正取引委員会との連携が重要であると認識し、取適法のノウハウ提供や疑義情報共有のための定期的な意見交換会を実施していると説明した。浜野議員は食品関連業界の現場が法改正・ガイドライン充実に大きな期待を寄せているとして、引き続きの精力的な取組を求めた。
農水省は、公正取引委員会と具体的にどのように連携し、適正取引の実効性を高めていくお考えか、見解をお伺いしたいと思います。
会議では、脱炭素・循環経済の推進と地域共生・環境保全の両立が重要課題として繰り返し確認された。原子力規制については再稼働の是非や廃炉費用の国民負担をめぐり賛否が鋭く対立し、PFAS対策や水俣病救済、福島除去土壌の県外最終処分については政府に対して一層の具体的対応・早期の進展を求める声が相次いだ。再生可能エネルギーについては、地域共生・環境配慮を前提とした推進が政府方針として示される一方、メガソーラーや風力発電の規制強化を求める意見も提起された。
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会議では、脱炭素・循環経済の推進と地域共生・環境保全の両立が重要課題として繰り返し確認された。原子力規制については再稼働の是非や廃炉費用の国民負担をめぐり賛否が鋭く対立し、PFAS対策や水俣病救済、福島除去土壌の県外最終処分については政府に対して一層の具体的対応・早期の進展を求める声が相次いだ。再生可能エネルギーについては、地域共生・環境配慮を前提とした推進が政府方針として示される一方、メガソーラーや風力発電の規制強化を求める意見も提起された。
○委員長(猪口邦子君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森まさこ君 自民党の森まさこです。 石原大臣の所信に対する質問をさせていただきます。 石原大臣、三月十一日に福島市で行われた東日本大震災追悼復興祈念式に高市総理とともに御参列いただき、ありがとうございました。 東京電力福島第一原発事故から今年で十五年がたちましたが、福島の復興再生の取組はいまだその途上にあります。原発事故後に行った除染に伴い大量に発生した除去土壌等は約一千四百万立方メ...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約75,357文字) |
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