2025年4月1日開催の参議院総務委員会では、放送法第70条第2項に基づきNHK令和7年度収支予算・事業計画・資金計画の承認を審議した。会期内に承認を得られず四十五年ぶりの暫定予算となった経緯、インターネット配信の必須業務化、労働環境改善、受信料の公平負担、8K・AI等の技術活用、地域放送局維持など多岐にわたる課題について与野党各委員がNHK・総務省に質疑を行った。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
NHKが開発した8K技術の社会還元について議論された。寺田健二参考人(賛成寄り)は「医療や芸術、文化財への活用のほか、防災や教育などにも活用の場を広げており、引き続き社会に還元する」と表明。山名啓雄参考人(賛成寄り)も「放送に加えて教育や医療などでの8K技術活用に積極的に取り組み、広く社会に還元していきたい」と述べた。村上誠一郎総務大臣(賛成寄り)は「開発した技術の活用により収益を得た場合には、国会で承認された収支予算案の計画に従い適切な事業運営に努めていただくとともに、研究開発の成果を広く社会に還元していただければ」と述べた。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「NHKが開発した技術を広く社会に還元し、メディア業界全体及び放送文化の発展に貢献していきたい」と表明した。
8Kにつきましては、その超高精細な特徴を利用して、医療や芸術、文化財への活用のほか、防災や教育などにも活用の場を広げております。
放送に加えまして、教育や医療の分野などでの8K技術の活用にも積極的に取り組んで、広く社会に還元していきたいと考えております。
NHKにおきましては、こうした放送法の規定に、踏まえまして、開発した技術の活用により収益を得た場合には、国会で承認されました収支予算案の計画に従い、受信料等の他...
また同時に、今後もNHKが開発した技術を広く社会に還元し、メディア業界全体及び放送文化の発展に貢献していきたいというふうに考えております。
NHKにおけるAI利用のリスク認識と独自AI開発の状況について議論された。寺田健二参考人(賛成寄り)は「AIを活用することで業務を効率化できるという期待がある一方で、権利侵害やフェイク情報などのリスクがあり、取材・制作での利用は慎重に行う必要がある」としつつ、「NHK独自のデータを学習させたAIの研究開発・検証を進めている」と表明した。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「NHKはAIの開発者・利用者・権利者という三つの立場を持つ重要なポジションにあり、開発・利用・権利保護のバランスを持ちながら取り組んでいきたい」と述べた。
放送現場におけるAI音声合成技術の実用化状況と今後の展開について議論された。寺田健二参考人(賛成寄り)は「音声合成を活用してニュースや気象情報を読み上げる技術を実用化してきた。引き続きAI技術の導入・活用に取り組む」と表明。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「AI音声の活用によって、アナウンサーが現地中継や取材など人間でしか対応できない業務に当たることができ、視聴者サービスの向上につながる」として推進姿勢を示した。能登半島地震の際にAIアナウンスを活用してライフライン情報を長期的・安定的に届けた実例も報告された。
BS8K放送の令和七年度予算が前年度比四・四億円(約四三%)減少した理由と今後の方針について議論された。山名啓雄参考人(中立)は「削減の主な理由はパリ・オリンピック中継の終了によるものであり、通常のコンテンツ制作費の規模は前年度とほぼ同規模」と説明した。今後については「4K・2Kとの一体制作など効率的な制作手法の徹底や設備投資抑制を進め、合理的なコストで質の高いコンテンツを厳選して制作する」と述べ、BS8K放送の在り方については中長期的な普及状況や国内外の動向を踏まえて検討する方針を示した。
BS8Kにつきましては、引き続き、4K、2Kとの一体制作など効率的な制作手法の徹底や、中継車やスタジオなどの設備投資の抑制を進めることで、合理的なコストで質の高...
NHKのインターネットサービスと民間動画配信サービスとの差別化について議論された。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「NHKは民間事業者とは求められている役割もアプローチも異なる」とした上で、「情報空間の参照点として正確で信頼できる基本的な情報を提供することと、信頼できる多元性の確保に貢献すること、この二つを基軸として差別化を図る」と表明した。石井苗子委員からは、地域の困り事や避難所情報を地図で示すなど公共放送ならではのコンテンツが差別化につながるとの提言もなされた。
NHKとしては、例に挙げられました民間事業者とは求められている役割、またアプローチも異なるというふうに考えております。
NHKオンデマンドが令和五年度に繰越欠損金を解消し、令和六年度中間決算でも黒字となったことを受け、今後の料金設定と在り方について議論された。西田実仁委員(賛成寄り)は「赤字解消後は値下げや受信契約者への別料金廃止など在り方の見直しを検討すべき」と提案した。稲葉延雄会長(中立)は「料金は民業圧迫とならないよう同業種と同水準で設定しており、収入はサービスの拡充に充てることを基本とするのがよい」として、値下げに否定的な姿勢を示した。今後の方針としては、より多様なジャンルの番組配信やシステム改修などサービス拡充に取り組むとした。
令和七年十月からのインターネット配信の必須業務化が受信料制度に与える影響について議論された。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「必須業務化はこれまでよりも高い水準のサービスをNHKに課したものと受け止めており、放送だけでなくネットの世界でも視聴者・国民の確かなよりどころとなる情報を提供することで、公共的価値への共感を得て受信料支払者を増やすよう真摯に取り組む」と表明した。
必須業務化は、これまでよりも高い水準のサービスを提供するということをNHKに課したものだと受け止めておりまして、任意業務よりもネットの特性を生かしながら情報やコ...
インターネット配信の必須業務化による新規受信契約の増加見込みと受信料収入への影響について議論された。稲葉延雄会長(中立)は「テレビを持たずネット配信のみを利用する視聴者による新規契約は、二〇二五年度は半期で一万件規模、二〇二六年度は通年で二万件規模と見込んでおり、受信料収入としては二〇二五年度半期で一億円程度、二〇二六年度通年で二億円程度」と説明し、必須業務化による受信料収入への効果は限定的であることを示した。
ネットのみの契約の受信料収入としては、二〇二五年度は半期で一億円程度、二〇二六年度は通期で、通年で二億円程度と見てございます。
NHKにおける過労死・長時間労働問題と再発防止策について議論された。小沢雅仁委員(賛成寄り)は「平成二十五年と令和元年の過労死事案に加え、令和六年にも長時間労働による労災認定が発生しており、度重なる事案をNHKは重く受け止め、再発防止に向けた徹底した対策が求められる」と指摘した。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「過労死を二度と起こさないというのは当然のことであり、職員の生命・健康・職場での安全が業務を行う上での大前提と徹底する」として、より適切な勤務管理の徹底や個々の職員に寄り添った健康確保に取り組む意向を示した。毎月、会長以下役員全員が勤務状況を情報共有し、必要に応じて警告を発する取組も行っていると報告された。
令和六年八月にNHKラジオ国際放送の中国語ニュースで中国籍外部スタッフが尖閣諸島の帰属について不適切な発言を行った問題への対応について議論された。安保華子参考人(賛成寄り)は「民事訴訟については、当該元スタッフが日本を出国して所在不明のため公示送達で進め、第一回口頭弁論が六月に予定されている。刑事告訴については慎重に検討中であり、今後も司法手続に従って適正に対応する」と表明した。小沢雅仁委員(賛成寄り)は「刑事訴訟も含めてNHKには毅然とした対応を行うよう求めた」。
令和七年度NHK予算が四十五年ぶりに暫定予算となった経緯と問題点について議論された。吉川沙織委員(反対寄り)は「暫定予算は本来避けるべきであり、過去に例のない形で成立した政府予算の影響で審議日程が確保できなかったとはいえ、今後安易に繰り返されることはあってはならない」と明言した。稲葉延雄会長(反対寄り)は「暫定予算では新規事業への着手や必須業務化準備が滞るなど使命を十全に果たせないおそれがある。暫定予算という事態はできるだけ避けていただきたい」と強く求めた。豊嶋基暢政府参考人(反対寄り)は「NHK予算は三月三十一日までに国会の御承認をいただく必要があると認識している」と表明した。
NHK倫理・行動憲章の改定について議論された。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「激変する社会情勢やメディア環境の中で一年間検討を重ね、役職員の基本理念を定めたNHK倫理・行動憲章と行動指針を十七年ぶりに改定し、本日NHKホームページで公開した。今回の改定では、公共放送に求められる役割・視聴者本位の業務遂行を改めて示すとともに、人権・人格の尊重、差別やハラスメントは決して許さないと改めて強く宣言した」と表明した。
今回の改定は、公共放送に求められる役割、視聴者本位の業務遂行について改めて示すとともに、人権、人格の尊重、差別やハラスメントは決して許さないと改めて強く宣言して...
NHKが営業基幹システムの開発をめぐり二〇二五年二月に日本IBMを相手取り約五十四億円の損害賠償等を求める民事訴訟を提起した件について議論された。小池英夫参考人(中立)は「現行のシステムベンダー以外でも新たな基幹システムを構築可能と判断し随意契約ではなく一般競争入札で事業者を決定した。その結果、技術面とコスト面を考慮して日本IBMと契約を締結したものであり、現在は訴訟中であるため具体的なことは裁判の過程で述べていく」と説明した。
現在、訴訟を起こしまして、これから裁判に入っていきますので、その過程の中で具体的なことは申し述べていきたいと考えております。
NHKの国際放送における日本文化・伝統の発信強化について議論された。井上義行委員(賛成寄り)は「神社、お寺、習字、着物、家庭教育など日本の文化・伝統を国際放送でしっかり伝えてほしい」と強く求めた。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「日本の文化や歴史、地域の魅力を伝える番組のほか、日本の今を描くジャーナルなコンテンツなどの充実を図っており、御指摘も踏まえて更なる充実を図る」と表明した。英語テレビ国際放送は約百六十の国・地域の四億六千万世帯で視聴可能であると報告された。
人口減少が進む中でのNHK地域放送局・支局の取材体制維持について議論された。芳賀道也委員(賛成寄り)は「人口減少が進むからこそ、放送局や支局の取材体制を維持してほしい」と強く要望した。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「経営計画において、厳しい財政状況の中でも価値の源泉である取材・制作の基盤的資源への投資や、地域放送局は災害対応と地域取材を基軸に各地域に合った形態で多様なサービスを展開するという方針を示しており、この点はいささかも揺るぎなく堅持する」と表明した。
NHK学園の大学機能への拡張について議論された。井上義行委員(賛成寄り)は自身の通信教育での大学卒業経験を踏まえ「NHK学園の大学機能まで拡張してほしい」と強く求めた。中嶋太一参考人(反対寄り)は「NHK学園は放送番組の充実改善を目的にNHKが助成金を出して運営している広域通信制高校であり、現時点ではNHKが大学機能まで拡張することは難しい。ただし様々な世帯の学びに放送番組を役立ててもらうことは重要と考えており、コンテンツを通じて視聴者の学びに役立てるよう努める」と述べた。
NHKが保有する放送資産の公開拡充と学術利用について議論された。西田実仁委員(賛成寄り)は前回に続き公開番組の拡充と学術利用の利便性向上を求め、リニューアルの状況を確認した。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「NHKが保有する放送資産は国民全体の財産であり、適切に社会に還元すべく取り組んでいる。番組公開ライブラリーは設備老朽化のため一部終了したが、NHKオンデマンドを無料で視聴できる広報用端末を全国四十三か所に設置予定。また、これまでの学術利用トライアルの積み重ねを踏まえ、NHK制作部門等と連携して進める研究の募集を二〇二四年度から開始した新たな枠組みも開始した」と表明した。
昭和三十年放送のNHK番組「緑なき島」の坑内映像が端島炭坑の映像ではなかった問題と、稲葉会長が元島民に謝罪した件について議論された。石井苗子委員(賛成寄り)は「自社に都合が悪いことでも事実を伝えるのが公共放送の在り方として、この件の放送を強く求めた」。齊藤健一郎委員(賛成寄り)は端島島民の会の発言趣旨を読み上げた上で「NHKがこの問題を放送し誤情報を管理すること、訂正放送と謝罪放送を行うことを強く求めた」。稲葉延雄会長(中立)は「元島民の方々に長期間辛い思いをさせたことへの気持ちを先月二十六日の面談で直接お伝えした。謝罪の気持ちをお受け取りいただいて構わないが、改めての謝罪会見は行う予定はない。放送での報道については編集権に基づく自主的な判断事項であり個別の判断理由についてはお答えを差し控える」と述べた。
NHK米沢ラジオ中継放送所の移転完了後の旧施設解体工事の進捗について議論された。芳賀道也委員(賛成寄り)は「令和七年度中の解体工事の確実な実施と、入札不調があれば速やかな再入札を行うよう要望した」。寺田健二参考人(賛成寄り)は「昨年九月に移転完了し、昨年十二月までに鉄塔撤去が完了している。今後局舎の撤去を進め、二〇二五年度中に用地を返還できる見込み。解体工事の予算は本予算に計上しており、暫定予算の影響で遅れることはない」と表明した。
NHKの経営計画における建設費削減と放送局の耐震性確保の両立について議論された。芳賀道也委員(賛成寄り)は「建設費削減は必要としつつも、放送局は災害時の命を守るとりでとして耐震性を確保するための必要な経費は確保されているか」を確認した。寺田健二参考人(賛成寄り)は「東日本大震災を受けて全国の放送局の耐震検査を行い、しっかり対策を講じている。新たに建てる会館についても耐震性能を強化する」と表明した。
NHKの経営計画における大規模な事業支出削減と二〇二七年度収支均衡実現に向けた取組について議論された。山本博司委員(賛成寄り)は「事業経費の一層の合理化・効率化と受信料収入との均衡早期確保が重要」と述べた。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「経営計画で掲げた事業支出削減は過去に経験のない大変大きなチャレンジと認識しているが、放送波の削減、設備投資の大幅縮減、既存業務の大胆な見直しなどを実施しながら、二〇二七年度の収支均衡実現に向けて着実に構造改革を進める」と表明した。齊藤健一郎委員(反対寄り)は「コスト削減が不十分であり、役職員の給料を受信料未収入分の二三%カットするなど本気の改革を示すべき」として予算承認に反対した。
NHK職員の長時間労働による労災認定と改善計画の実施状況について議論された。伊藤岳委員(反対寄り)は「危険レベルの勤務を一年間で三〇%削減するという目標では不十分であり、危険警戒レベルの連続発生となる勤務は直ちに根絶すべき」と批判的に指摘した。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「二〇二四年三月の労災認定を受け、昨年九月にまとめた改善計画では、不規則・長時間労働削減の数値目標策定、健康確保に向けた産業医・上司との連携強化などを基本としており、危険レベルの勤務を三年間かけてなくすことを目標に取り組んでいる」と表明した。
NHKにおける過重労働防止とハラスメント対策について議論された。伊藤岳委員(賛成寄り)は公正取引委員会の報告書が指摘する「逆らい難い構造」を引用し「公共放送NHKがハラスメントを一掃する先進的な役割を担うべきであり、職員のみならず関連団体・派遣・アルバイトも含めたハラスメント調査と声を聞くことが欠かせない」と訴えた。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「ハラスメント防止規程に基づき、ハラスメントを許さない・全ての人を守る・被害があれば毅然と対応するという三原則で臨む。相談窓口の周知と相談者の不利益取扱いを防止しプライバシーを守ることを明確にすることが重要」と表明した。
受信料不払い者に放送を視聴させないスクランブル放送の導入可否について議論された。齊藤健一郎委員(賛成寄り)はスクランブル放送の実現を求め、国民へのアンケート実施を繰り返し要求した。村上誠一郎総務大臣(反対寄り)は「料金を支払う方のみが受信できるスクランブル化については、広く国民・視聴者を対象として豊かで良い番組を放送するNHKの役割を規定する放送法においてそもそも予定されていない」と明確に否定した。稲葉延雄会長(反対寄り)も「受信料を支払わない方に放送番組を視聴できないようにすることは、公共放送NHKの役割を定めた放送法の趣旨に反する」と明確に述べた。
本年十一月開催の東京二〇二五デフリンピックのNHKによるテレビ中継と共生社会発信について議論された。山本博司委員(賛成寄り)は「テレビ中継の実施を強く要望し、共生社会実現の姿を放送を通じて示してほしい」と求めた。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「デフリンピック開催に向けた盛り上がりや出場を目指す選手などを既に取り上げて放送しているが、今後の放送計画の詳細については多くの視聴者に見ていただけるよう内容を検討中。共生社会の理念については引き続き様々な番組を通して積極的に発信する」と述べた。
フジテレビの性加害問題に対する総務省の行政対応について議論された。石井苗子委員(賛成寄り)は「免許の停止といった行政処分を含めて考えているか」と問い、「緊張感がなければ隠蔽体質は変わらない」として厳しい対応を求めた。村上誠一郎総務大臣(賛成寄り)は「今回の件は放送の自主自律を揺るがす重大な問題と考えており、第三者委員会報告において人権意識の欠如や内部統制の不備など複数の指摘がなされている。必要な対応については速やかに検討を行う」と表明した。
NHKが二〇二六年三月末にAM一波を削減する音声波再編と、災害時の情報提供への影響について議論された。伊藤岳委員(反対寄り)は「経費削減を理由に災害時の命綱となるラジオ波を減らすことはやめるべき」と明確に反対した。山名啓雄参考人(中立)と稲葉延雄会長(中立)はいずれも「ラジオの災害時の役割は極めて大きいと認識している。音声波再編後も新NHK・AMでは全国を広くカバーする特性を生かして災害報道基幹波としての機能を維持し、新NHK・FMでも地域の状況に応じた情報を伝える」と説明した。
ラジオ放送百年の節目における音声波削減の是非について議論された。伊藤岳委員(反対寄り)は「放送百年の節目に、災害時の命綱となるラジオ波の削減はやめるべき」と明確に反対した。小沢雅仁委員(中立)はラジオ放送百年を踏まえながらNHKのこれからの役割と決意を稲葉会長に確認した。稲葉会長は、次の百年においても情報空間の参照点としての役割は変わらないとして公共放送としての使命を改めて表明した。音声波削減への直接的な賛否は示さなかった。
NHKの新たな営業アプローチの効果と受信料の公平負担について議論された。小池英夫参考人(賛成寄り)は「新たな営業アプローチによって受信料の請求に対する収納率が向上するなどの効果が出ており、二〇二四年度の受信料収入は計画を七十億円上回る五千八百八十億円を見込む」と表明した。山本博司委員(賛成寄り)は「受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組が大事であり、新たな営業アプローチの効果が一過性かどうか確認した」。齊藤健一郎委員(反対寄り)は「七八%の支払率を前提に予算を編成し続けており、真面目に払う国民が損をする現状が改善されていない」と批判した。
NHKが約七割台の支払率を前提に予算を編成し続けていることの妥当性について議論された。齊藤健一郎委員(反対寄り)は「七割台の支払率を前提に予算を組み続けることは、受信料を真面目に払っている国民が払っていない国民の分まで負担するという国民負担の不公平を生み出すものとして妥当でない」と批判した。
二〇二五年度の経営計画も、受信料収入を一〇〇%の目標に設定されず、七七%の収入見込みになっています。
NHKと民放が連携する地方中継局の共同利用型モデル導入について議論された。寺田健二参考人(賛成寄り)は「二〇二四年十二月にNHK一〇〇%出資の子会社・日本ブロードキャストネットワークを設立した。NHKと民放の二元体制による放送ネットワークを維持するための重要なステップと捉えており、民間放送事業者と協調・連携して環境整備を進める」と表明した。岩本剛人委員(賛成寄り)は「経済合理性の追求とともにNHKの役割として災害対応も含めた中継局課題への積極的取組を求めた」。
太陽光発電設備によるラジオ受信障害の問題と対策について議論された。西田実仁委員(賛成寄り)は「太陽光発電によるノイズ増加を踏まえ、平成十四年以来実施されていない全国規模のラジオ電波感度状況を再調査すべき」と求めた。豊嶋基暢政府参考人(賛成寄り)は「太陽光発電設備の施工業者に対し、ノイズの少ない設備の選択やフィルター挿入等を依頼しており、こうした原因に対する直接の取組を通じて受信障害解消に努めていく」と表明した。
NHKにおける字幕放送・解説放送・手話放送の実績と今後の取組について議論された。山名啓雄参考人(賛成寄り)は「字幕放送は総合テレビで対象番組の一〇〇%付与目標を達成、解説放送は総合テレビで一八・九%と目標の一五%を上回り、手話放送は週平均三十五分と目標の三十分を達成した。引き続き二〇二七年度までの目標達成に向けて計画的に推進する」と報告した。山本博司委員(賛成寄り)は「字幕放送一〇〇%達成を評価しつつ、NHKの取組が民放・地方局にも影響するとして更なる推進を求めた」。
NHKの受信料免除・割引制度と複数端末を保有する場合の負担軽減について議論された。芳賀道也委員(賛成寄り)は「二〇二三年十月からの学生免除拡大に礼を述べつつ、一契約でファイブアクセス可能になるよう更なる検討を求めた」。小池英夫参考人(中立)は「複数端末の負担軽減は重要な視点としつつも、受信契約者間の公平性や免除制度の趣旨に鑑みて、免除・割引の拡大については慎重に検討する必要がある」と述べた。
NHKが研究開発を進めているCG手話アニメーションの実用化状況と今後の推進について議論された。寺田健二参考人(賛成寄り)は「二〇二三年四月からインターネットサービスで気象・災害情報などパターン化された情報のCG手話提供を開始しており、現在はパターン化されていない文章を手話に翻訳してCGで伝える技術開発に取り組んでいる」と表明した。山本博司委員(賛成寄り)は「デフリンピックの機会にCG手話の早期実用化を図るよう強く求めた」。
放送センターの建て替えにおけるドラマ制作機能の川口施設への集約方針変更について議論された。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「二〇二二年に川口施設の当初計画を変更して西棟を追加整備しドラマ制作機能を集約することにした。集約により制作機能を高めることが可能になると判断した。最高品質のコンテンツ制作拠点として整備する方向で現在計画の更なる見直しを進めている。川口施設は地元に愛される場にしたい」と説明した。西田実仁委員(中立)は方針変更の理由、川口の機能と地域サービス、新センターの空きスペース活用について確認した。
フリーランスの芸能実演家・スタッフへの労災保険特別加入について議論された。伊藤岳委員(賛成寄り)は「長年の芸術・芸能従事者の要望と運動が実り、令和三年四月から特別加入の対象拡大となったことを評価する立場から、厚生労働省に対してその経過を確認した」。田中仁志政府参考人は、特別加入制度の拡大経緯として、令和元年十二月の労働政策審議会建議や令和二年七月の成長戦略実行計画を受けた検討の結果、芸能作業従事者を令和三年四月一日から省令改正で対象に追加した経緯を説明した。
今説明あったとおり、長年の芸術、芸能従事者の要望と運動が実って労災対象の拡大となったということだったと思います。
放送現場における構造的なハラスメント問題とNHKとしての対応について議論された。伊藤岳委員(賛成寄り)は公正取引委員会の報告書が指摘する「逆らい難い構造」を踏まえ「職員のみならず関連団体・派遣・アルバイトも含めたハラスメント調査と声を聞くことが欠かせない」と求めた。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「ハラスメント防止規程に基づく三原則で対応している。被害を受けた方が相談しやすくするために相談窓口の周知と相談者の不利益取扱い防止・プライバシー保護を明確にすることが重要であり、相談に適切に対応する原則で臨む」と表明した。
放送開始百年を迎えたNHKの公共放送としての役割と健全な民主主義への貢献について議論された。村上誠一郎総務大臣(賛成寄り)は「NHK予算に国会承認の仕組みが設けられているのは、広く視聴者から受信料によって支えられる公共放送としての性格に鑑みたものであり、NHKの役割・目的達成のための仕組みと理解している」と述べた。稲葉延雄会長(賛成寄り)は「NHKが情報空間の参照点として健全な情報空間を確保し、健全な民主主義の発達に貢献するという役割は、次の百年においても変わることのない普遍的なものと強く確信している」と表明した。
四十五年ぶりとなったNHK予算の暫定予算化の経緯と国会承認プロセスについて議論された。吉川沙織委員(反対寄り)は「四十五年ぶりの暫定予算となってしまったことは問題であり、今後安易に繰り返されることはあってはならない」と明言し、過去の事例を詳細に確認しながら暫定予算の問題点を記録に残した。村上誠一郎総務大臣(中立)は「年度末ぎりぎりまで年度内承認に向けて決裁を保留し、三月三十一日十八時十分に暫定予算認可の決裁を行った」と述べた。齊藤健一郎委員(中立)は「暫定予算に至った責任はNHKにはなく与野党の調整問題であり、今後はもめずに年度内成立を求めた」。
NHK経営委員会議事録の保存期間と情報公開の在り方について議論された。吉川沙織委員(賛成寄り)は「現行の議事録保存期間が三十年では、四十五年ぶりに発生した今回のような事態の記録に届かない。公共放送の重みを踏まえ、経営委員会議事運営規則の保存期間規定を見直すべき」と求めた。古賀信行経営委員長(中立)は「絶えず見直しを図ることが基本観であり、絶対に見直さないということはない。ただし、ディスクローズすれば記録は残ることや、原本保存の期間については効率性の観点からも一定の制限も必要」と示唆した。
自治体が所有する公用車のカーナビにおける受信料未払問題について議論された。小池英夫参考人(賛成寄り)は「自治体への受信契約未締結は公平性の観点から課題があるとして、全国自治体への再確認を丁寧に行うとともに、御案内の様式を分かりやすく改めるなど対応を進める」と表明した。小沢雅仁委員(賛成寄り)は「NHKの説明が欠けていたのではないかと指摘しつつ、適切な受信料契約締結に向けた自治体への丁寧な説明を求めた」。
令和六年八月に閣議決定された過労死等防止対策大綱に芸術・芸能分野が重点業種等として追加されたことについて議論された。伊藤岳委員(賛成寄り)は「芸術・芸能分野が重点業種等に追加されたことを評価する立場から、尾田進政府参考人に対してその経緯を確認した」。尾田参考人は、令和三年・五年・六年の過労死等防止対策推進協議会での意見を踏まえ、令和六年八月の閣議決定で追加した経緯を説明した。また、過労死等防止白書のアンケート調査では芸能分野の技術スタッフの週六十時間以上の拘束が四六・二%と最も高く、放送現場の労働安全衛生確保対策が十分でない実態があるとして問題提起した。
つまり、放送現場は労働安全衛生確保対策がいまだ十分ではない実態があるということを示しているんだと思います。
審議の結果、NHK令和7年度予算は齊藤健一郎委員が反対討論を行ったものの、多数をもって承認すべきと決定した。附帯決議では、政治的公平性の確保、経営改革の推進、受信料の公平負担徹底、過重労働防止・ハラスメント対策強化、インターネット活用業務の適切な実施、音声波削減時の対応明示、人にやさしい放送の充実などが政府及びNHKに求められた。四十五年ぶりの暫定予算となった事態については複数の委員が問題を指摘し、今後の再発防止を強く求めた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○委員長(宮崎勝君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長古賀信行君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約83,294文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
