外務委員会では、独立行政法人国際協力機構(JICA)法の一部を改正する法律案が審議されました。主な論点は、債券取得や信用保証による民間資金動員の促進、信用保証に伴う国民負担のリスクや保証料率の設定、審査・リスク管理体制と専門人材の確保でした。岩屋毅外務大臣、宮路拓馬副大臣、田中明彦JICA理事長らが答弁し、神津たけし委員、亀井亜紀子委員、大空幸星委員、小熊慎司委員らが質疑に立ちました。このほか、JICA職員によるフィリピン鉄道事業の情報漏えい事案、海外協力隊の応募者減少、ODAへの国民理解、草の根技術協力の対象拡大、円借款の本邦調達率要件などが議論されました。
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JICA職員によるフィリピン鉄道事業の情報漏えい事案と再発防止
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この改正の成果の一例として、JICAは、インフラ整備でありますとか機材供与などのハード面と、そして人材育成支援や法制度整備等のソフト面のそれぞれの支援を有機的に組み合わせることでODAの戦略性を高めたほかに、国際機関、NGO、民間企業、多様なパートナーとの協働、一緒に事業を展開することが容易になったと考えております。
JICAによる途上国民間企業への信用保証の導入をめぐり、返済不能時の国民負担が論点となりました。神津たけし委員は、途上国企業が返済できない場合に国民の財産で代位弁済する理由を質しました。同委員は導入を大きな問題かつタイミング的に間違いと一貫して批判しており、反対の立場です。亀井亜紀子委員も、途上国企業の債務を国民の税金で負担する点に納得できないとして反対を表明しました。これに対し宮路副大臣は、信用保証はODAの手法の多様化であり国益にも寄与するものと答弁しました。岩屋毅大臣は賛成の立場から、信用保証をODA効率化策として導入するものと説明し、大幅な保証履行が生じた場合も海外投融資勘定全体で吸収できる範囲に規模を管理すると述べ、履行増のリスクは管理可能との認識を示しました。宮路副大臣は、規模感は未定であり、小規模から実績を積む考えを示しました。
JICAの新業務に関する審査・リスク管理体制と専門人材の確保が議論されました。田中明彦理事長(参考人)は、信用保証の貸倒れ率等を審査してリスク管理体制を拡充する方針を示し、債券取得の規模は海外投融資勘定全体でリスクを吸収できる範囲に管理すると述べました。人材面では、外部専門人材の活用、令和7年度の定員増、国際機関への出向により体制を強化すると答弁しており、体制強化に前向きな立場です。これに対し大空幸星委員は、新業務には専門人材が必要であるとしたうえで、給与規程上、専門人材が実際に来るのか疑問を示し、中長期の人材戦略を求めました。岩屋大臣は、従来の審査プロセスを基に、迅速で適切な意思決定を行うと答弁しました。小熊委員は、決定の遅さが従来から指摘されてきた点だとして、スピード感を求めました。
そのために、専門性を有する外部人材の活用を含めて、体制強化に取り組む予定にしております。
こういった人たちをヘッドハンティングしてでも連れてくるんだというぐらいのやはり意識を持っていただくことも重要なんじゃないかと思います。
JICA法改正による民間資金動員の促進をめぐり、債券取得と信用保証という新たな業務が論点となりました。石月参考人は、法改正の目的を民間資金動員の促進、連携の強化、柔軟なJICA財務の3点と説明しました。大空幸星委員は、債券取得や信用保証をODAを触媒として民間資金を呼び込む選択肢と位置づけ、民間資金動員の新業務をベターかつベストな選択肢と評価し、賛成の立場を示しました。岩屋大臣は、信用保証について世界銀行なども実施しており、国際的な潮流に合致する手法であると説明しました。提示された材料の範囲では、反対や中立の立場を示した発言者は確認されず、決定事項についての記載もありません。
私は、これはベターかつベストな選択肢なんだろうというふうに思っております。
JICA法改正案への附帯決議では、債務保証をめぐる審査と借り手保護が論点となりました。五派共同で提出された決議案は、債務保証に関する国民理解の増進を求めるとともに、法人等の適格性を厳正に審査し、現地の借り手保護法令の遵守に努めることを求めています。また、保証料・求償金利・債権回収方法等を、借り手の返済能力を踏まえた合意の上で設定することや、小規模ビジネス向け金融機関への支援にあたり現地の国民感情に配慮し友好を損なわないことも盛り込まれました。太栄志氏は、厳正審査と借り手保護法令の遵守を求める附帯決議を提示し、条件付きで賛成の立場を示しました(スコア0.75)。岩屋毅大臣は、附帯決議の趣旨を踏まえ適切に対処すると述べましたが、具体性には乏しい内容でした(スコア0.65)。附帯決議は起立総員で可決されました。
JICA海外協力隊の応募者数が募集人数を下回っている現状と、その確保策が議論されました。小熊慎司委員は応募者減少を指摘して確保策を質問し、協力隊の継続と拡大の必要性を主張しました(賛成の立場)。岩屋毅大臣は、広報、オンライン説明会、現職参加制度の拡充、大学・自治体との連携強化によって応募拡大を図ると答弁し、確保策に前向きな姿勢を示しました(賛成の立場)。参考人の大場雄一理事は、2025年2月現在で1774名を74か国に派遣しており、派遣規模はコロナ前の水準に回復したものの応募者は減少していると述べ、SNSでの応募勧奨に取り組むと説明しました(賛成の立場)。なお、本テーマに関して具体的な数値目標や決定事項は示されていません。
そういう意味では、この海外協力隊の果たしている役割というのは目に見えないところでもすごい大きないい影響があるという意味では、これからもしっかり継続をしていかなければいけないし、できれば、日本のためにも、本当はもっと拡大をしていく必要もあると思うんですが、実態はこのとおりであります。
引き続き、JICAと連携しながら、協力隊員に対する一層の理解の促進、それから関心の喚起を図って、応募者の拡大に努めてまいりたいと思います。
一方で、応募者が減っているということはそのとおりでございまして、そこは、なるべくたくさんの方に応募いただけるように、SNS等を通じた応募勧奨を行っております。
本テーマでは、JICA海外協力隊の帰国隊員が社会に与える影響の可視化と、その成果の国際理解教育への活用が論点となりました。小熊慎司委員は、帰国隊員の社会還元を可視化し、教育現場に仕組みとして導入することが重要であると提案しました。これに対し、参考人の田中明彦理事長は、社会還元表彰やグローカルプログラムを通じて協力隊の活躍を見える化するとともに、理解促進に努める意向を示しました。スタンスデータでは、小熊委員は賛成寄り(スコア0.85)、田中理事長も賛成寄り(スコア0.80)であり、両者とも可視化と活用に前向きな立場です。反対や中立の発言者は提示されておらず、議論の中で特段の対立点は示されていません。なお、今回提示された材料には、具体的な導入時期や数値目標などの決定事項は含まれていません。
国民理解の促進という意味では、教育現場にどんどんどんどんそういう仕組みを入れていくことが重要だと思う。
こういうことを含めて、協力隊の活動が日本社会の隅々まで役に立っているということを御理解していただけるように努めてまいりたいと思っております。
JICA職員によるフィリピン鉄道事業の情報漏えい事案について、外務省への報告や処分公表が遅れた理由と、処分手続の順序が論点となりました。小熊慎司委員は、正式報告が処分から半年後、公表が1年超後となった理由を質問し、隠蔽体質を批判して再発防止を求めました。田中明彦理事長は、企業等への徹底調査や捜査当局の判断を勘案し適正な時期に報告したと説明し、報道された事案も認識した上で懲戒処分したと答弁しました。岩屋毅大臣は、外務省への正式報告は2023年11月であり、検証委員会の結果を踏まえて監督すると述べ、JICAへ再発防止を指示しました。深作ヘスス委員は、調査前に処分が決まった順序に疑問を示し、田中理事長はルール違反であるため直ちに処分したと答えました。和田有一朗委員もJICAのガバナンスに疑義を呈しました。経過は、内部調査開始が2023年初め、処分が同年5月、公表が2024年7月、検証委員会の設置発表が2024年11月8日です。
その結果については予断を持って申し上げることはできませんけれども、検証委員会からの報告が出れば、これを真摯に受け止めて、必要な再発防止策を取っていくつもりでございます。
こういうことを見ても、JICAのガバナンスというのは、我々は応援してもっと予算を増やせとは言っていますけれども、大丈夫なのかと。
隠蔽体質と言われても仕方ない動きでも、経過でもありました。
外務省としては、本件漏えい事件を重く受け止めて、JICAに対して事実関係の確認と再発防止の取組を進めるように指示してきたところでございます。
私、この順番についても少し疑問を持っているところがございます。
JICA職員の自治体派遣と職員の経験年数の低下について議論されました。大場雄一理事(参考人)は、今年度は8自治体へ職員を派遣しており、そのうち6自治体には役職定年を迎えた職員であると説明しました。これに対し亀井亜紀子委員は、職員の5割が直近3年以内の採用であり、引継ぎに問題が生じていると指摘するとともに、自治体派遣が内向きになるとの懸念を示し、否定的な立場を取りました。ただし、この懸念に関する根拠は1件のみです。大場理事は、離職者が多く社会人採用によって人材の流動性が高まっていると述べ、経験の浅い職員が増えていることを課題と認めました。そのうえで、研修を拡充して補う方針を示し、やや慎重な立場でした。議論の中で、特段の結論や決定事項は示されていません。
何か国内派遣というのはちょっと内向きになってはいないかなということも気になっているんですけれども、その辺りについて御答弁をお願いいたします。
そういった中で、それを補うために研修などを拡充するとかいう形で、しっかり事業に取り組める体制を整えていきたいと考えております。
ODAに対する国民理解の促進と効果の可視化が論点となりました。大空幸星委員は、世論調査で開発協力を積極推進とする回答が25.1%と10年で最低であると指摘し、国民の信頼獲得に不断の努力が必要との立場から理解促進に前向きな姿勢を示しました。小熊慎司委員は、海外支援をチャリティーと誤解する国民が多いとし、抽象論では伝わらないとして国益との関係や効果の見える化を求めました。太栄志委員は、債務保証の意義について国民の理解増進を図るよう求める附帯決議を提案しました。岩屋毅大臣は、自国ファーストの風潮の中でODAへの国民理解の努力がより重要だと述べました。国益や信用形成への寄与を数値で示すのは難しいとしつつ、丁寧に説明する考えを示し、国民から国内優先の声があることを踏まえ、見える化と拡充の努力の両方が必要だと答弁しました。4名はいずれも理解促進に賛成の立場でした。
委員御指摘のとおり、やはりこのODA、JICAの活動ということが最終的には日本の国益あるいは信用の形成というものに大きく寄与していくんだということを、あらゆる手段を使って丁寧に説明をしていかなければいけないというふうに考えております。
一 機構が行う開発途上地域の法人等に対する債務の保証がこれらの地域の経済及び社会の開発若しくは復興又は経済の安定に寄与することを通じて我が国の健全な発展に資することについて、納税者である国民の理解の増進を図ること。
抽象的なことで理解を求めても、それは伝わりません。
ODA予算そのものの課題もあると思いますけれども、ODAであるとか国際協力に対する国民の信頼というのをしっかりと獲得をしていくという、この不断の努力がなお一層求められている現状なんだろうと思っております。
ODA(政府開発援助)における非軍事原則の担保と現地ニーズの反映が論点となりました。岩屋毅大臣は、現地関係者と意思疎通を図ってニーズを把握したうえで事業を進めると答弁しました。また、非軍事原則については、国際約束等に軍事目的での使用の禁止を明記し、事後のモニタリングや第三者評価によって担保するとし、国際約束への明記と遵守確認を徹底する立場を示しました。これに対し阪口直人委員は、ミャンマー軍へのODA供与に対する反発に触れ、軍事流用や現地の声の反映に不備がないよう懸念を示し、担保について留意を求めました。スタンスデータ上、岩屋大臣は賛成寄り(スコア0.80)、阪口委員は慎重・懸念寄り(スコア0.25)です。本テーマについて、提示された範囲では特段の結論や決定事項は示されていません。
ODA予算の確保と拡充をめぐり、民間資金の導入が予算削減につながらないかという点と、JICAの理念を踏まえた予算の水準が論点となりました。亀井委員は、民間資金導入を契機にODA予算がさらに削減されることを懸念しました。これに対し岩屋毅大臣は、ODA予算は削減できず、むしろ増やすべきものだと答弁しました。和田有一朗委員はJICAの理念を踏まえて予算について質問し、JICA予算が増えていないと指摘したうえで、しっかり取り組むよう求めました。岩屋大臣は、微増をキープしつつ回復させたいと答え、維持・回復し拡充に努める姿勢を一貫して示しました。スタンスデータでは、和田委員が賛成寄り(0.80)、岩屋大臣が賛成(0.85)とされています。具体的な増額幅や決定事項は示されていません。
USAID(米国国際開発庁)の解体に伴う支援の空白への日本の対応と、関係人材の活用が論点となりました。小熊慎司委員は、USAIDに関わった現地人材や団体を今からでも活用するよう求め、活用に賛成の立場を示しました。これに対し石月参考人は、有為な人材の獲得は重要であるとしつつ、予算の制約の範囲内で努めると答弁しました。阪口直人委員は、USAIDが担ってきた人道援助を日本が引き継ぐことが日本の評判にもつながると述べ、政府の見解を質しました。岩屋毅大臣は、米国の動向を注視し、支援が減る地域や人材との連携を念頭に方策を考えると答弁し、米国の関与が減った支援を国際社会としてどうフォローするか、できる限りのことをすると述べました。岩屋大臣は穴を補う意向を示した一方、具体策は示しませんでした。結論や決定事項は示されていません。
こういった事業を日本が引き継いでいくというようなことがやはり日本のレピュテーションにもつながっていくと思うんですが、この点について、大臣の見解あるいは抱負があれば、お聞かせいただきたいと思います。
この活用をしていくという、今のうちからですよ、推移を見て決まってからでは遅いです、今のうちにその当たりをつけておくというか、やっておく必要があるんじゃないですか。
いずれにしても、米国のコミットメントが減ってしまった支援について、国際社会としてこれをどうフォローしていくかということは、我が国ができることに限りもありますけれども、できる限りのことをやはりやっていかなければいけないというふうに考えております。
アフリカの広域インフラ整備への支援と民間資金動員について議論されました。石月英雄参考人は、アフリカ開発のためのインフラ開発計画(PIDA)に基づく3つの回廊を中心に支援を行っていると答弁しました。あわせて、今回のJICA法改正は民間資金の動員にも資するとの認識を示し、改正を肯定的に評価しています。スタンスデータでは、石月参考人は賛成寄り(スコア0.80)とされています。提示された材料には、他の発言者の立場や、結論・決定事項に関する記載は含まれていません。
アフリカにおけるインフラの開発のニーズは非常に大きなものがございまして、アフリカ各国やドナーによる公的資金のみでこれを支えていくのも難しいという事情がありまして、この観点で、今回のJICA法の改正、これはアフリカにおける民間資金動員の促進にも資するものと考えているところでございます。
ベトナム政府による日本企業への支払遅延への対応について議論されました。西園勝秀委員は、円借款事業において日本企業への支払遅延が多発していると指摘し、放置を許さず政府に速やかな対策を求めました。同委員は、具体策の早期実施を求める立場から、対応に積極的な姿勢を示しました。これに対し岩屋毅大臣は、宮路副大臣が現地で働きかけを行っていると答弁し、副大臣の現地派遣など支払遅延の解消に向けて積極的に取り組んでいる旨を説明しました。両者とも支払遅延の解消が必要という方向性では一致しています。提示された材料の範囲では、新たな決定事項や具体的な解消の見通しは示されていません。
マイクロファイナンスへの信用保証を巡り、高金利や多重債務の問題が議論されました。神津たけし委員は、マイクロファイナンスの高金利、多重債務、自殺等の問題を挙げ、こうした融資が保証の対象となるのかを質問し、高金利への保証は大きな問題であるとして、実施する場合は慎重にするよう求める懸念の立場を示しました。これに対し宮路拓馬副大臣は、貧困削減に貢献する可能性を認めつつ、指摘された問題を踏まえて法令遵守の実績等を確認し、特に慎重に検討すると答弁しました。太栄志委員は、支援自体は否定しない一方、国民感情への配慮を条件として求める立場でした。スタンスのスコアは神津委員が0.25、宮路副大臣と太委員がいずれも0.50です。保証の可否に関する明確な結論や決定事項は示されていません。
中国の対外援助の透明性確保と債務のわな問題への対応について議論されました。西園勝秀委員はスリランカのハンバントタ港の事例を挙げ、中国による債務のわなと国際ルールの無視を批判し、政府の対応方針を質しました。同委員は債務のわなを看過できないとの立場で、中国に責任ある援助と国際ルールへの参加を求めており、スタンスは賛成寄り(0.80)です。これに対し岩屋毅大臣は、中国が開発援助委員会(DAC)に加盟しておらず、援助データの報告もないため、不透明な点が多いと認めました。そのうえで、国際基準に沿った透明で責任ある援助を行うよう中国に働きかける方針を示しており、スタンスは賛成寄り(0.75)です。両者は、援助の透明性確保と国際ルールに沿った対応を中国に求める点で方向性が一致しています。なお、具体的な決定事項は示されていません。
信用保証における市場歪曲の防止と、公的資金の追加性の見極めが論点となりました。石月英雄参考人は、市場歪曲を防ぐため部分保証とし、事業リスクに見合う保証料率を想定していると答弁し、この点で肯定的な立場を示しました。田中明彦理事長(参考人)は、開発効果があり既存の民間支援では対応できない案件を選ぶことで追加性を確保すると答弁し、追加的成果を条件に公的資金を投入する意向を示しており、条件付きで肯定的な立場です。一方、西園勝秀氏は、公的資金が民間投資や市場を歪めることへの懸念を示し、慎重・批判的な姿勢をとりました。提示された材料の範囲では、部分保証や保証料率の設定、案件選定の基準が歪曲回避と追加性確保の手段として述べられましたが、明示的な結論や決定事項は示されていません。
信用保証における求償権の回収方法と、債権の売却の可否が論点となりました。宮路拓馬副大臣は、求償権の回収を現地の金融機関に委ねる方針を示し、第三者への売却は想定していないと答弁しました。債権売却を否定する立場であり、スタンスのスコアは0.20です。これに対し、神津たけし委員は、債権を転売しないことが確認できた点を評価し、売却の否定に賛成の立場を示しました。スコアは0.80です。そのうえで神津委員は、回収の仕組みについて再検討を求めました。提示された内容から、求償権を第三者へ売却しない点では両者の認識が一致しています。回収の仕組みの見直しについては、委員から求めがあったものの、具体的な決定事項は示されていません。
信用保証の保証料率の設定とリスク想定が論点となりました。宮路拓馬副大臣は、米国DFCでは保証額に対する履行額の比率が約3%であり、それをやや上回る保証料率が考えられると答弁しましたが、個別に慎重に検討するとの留保を付けました。神津たけし委員は、米国の3%は有事を想定したものではないとして、コロナ禍など有事を想定した料率設定を求め、再検討が必要と主張し、現行設定に否定的な立場を示しました。これに対し副大臣は、リーマン時を含む実績を踏まえたものと答弁しました。岩屋毅委員は、リスクに見合う保証料を徴収し、利回りがリスクを上回る運用を示す立場でした。太栄志委員は、返済能力に配慮し、合意の上で保証料を設定するよう求める条件付きの姿勢でした。提示された材料には、結論や決定事項は含まれていません。
だから、先ほどおっしゃられていた三%というのは、もう少しやはり考えていかなければならない金利だと思います。
その上で、当該リスクに見合った保証料を徴収し、既存の海外投融資業務と同様に、業務全体として利回りが事業のリスクを上回るように運用する考えでございます。
三 機構が開発途上地域の法人等に対する債務の保証を行うに当たっては、当該債務の保証における保証料の設定、保証債務の履行に伴う求償に係る金利の設定、債権回収の方法その他の債務の保証に係る条件設定等について、借り手の返済能力等を十分に踏まえて機構と当該法人等との間において合意の上で行うよう努めること。
仮にJICAがこれと同様のリスクを想定するポートフォリオ保証を付与する場合は、三%をやや上回る程度の保証料率を設定することが考えられますが、実際の保証料率の設定に当たっては個別のケースに応じて慎重に検討してまいることになろうかと思います。
円借款の本邦技術活用条件(STEP)における本邦調達率30%要件の見直しが議論されました。西園勝秀委員は、30%の調達率要件が価格競争力を損ない、中国に案件を取られているとして、土木分野を中心とした要件の緩和を求め、制度見直しに賛成の立場を示しました。これに対し、政府参考人は、幅広い日本企業に裨益するよう考慮した設定が必要であると答弁しました。石月英雄氏のスタンスは、同条件を重視して見直しには慎重な姿勢ですが、STEPの更なる改善は引き続き検討するとしており、中立からやや反対寄りと整理されます。本議論では調達率要件の具体的な変更に関する結論や決定事項は示されておらず、緩和を求める意見と、日本企業への裨益を重視する政府側の見解が示された段階にとどまっています。
戸籍の国籍欄における台湾出身者の表記と、各種免許証での国籍表記が議論されました。岩屋大臣は、5月26日施行の省令により、戸籍に台湾と記載できるようになると説明しました。免許証については、仁木博文副大臣が、医師等の免許証は法令上、台湾出身者も中国と表記されると答弁し、趣旨を理解して適切に対応すると述べました。ただし具体的な変更の明言はなく、前向きな姿勢にとどまっています。和田有一朗委員は、免許証で台湾出身者が中国と表記される点を問題視し、是正を求める立場を示しました。法務省参考人は、司法書士・土地家屋調査士・司法試験の合格証書には国籍表記がないと答弁しました。免許証の表記を変更する旨の決定事項は示されていません。
太平洋島嶼国との協力強化とPALM10の成果について議論されました。岩屋毅大臣は、PALM10において7つの重点分野を示し、6500人以上の人的交流を表明したと答弁しました。あわせて、PALM11に向けて連携を進める考えを述べました。岩屋大臣は、太平洋島嶼国との協力を価値共有と地政学の両面から極めて重要であると明言しており、賛成の立場です。亀井亜紀子議員も、ODAで関係の深い島嶼国との連携強化が必要であると主張しており、賛成の立場です。提示された材料の範囲では、両者に反対や中立の立場の発言は含まれていません。また、新たな決定事項は示されていません。
尖閣諸島周辺で中国海警船が領海にとどまり続けている状況への対応が議論されました。和田有一朗委員は、海警船が領海に滞留し続けていると指摘し、これを止めるために政府が毅然とした態度で主張すべきだと求めました。和田委員は対応の強化に積極的な立場で、スタンスのスコアは0.85(0が反対、1が賛成)です。提示された材料の範囲では、他の発言者の賛否や政府側の具体的な答弁、結論や決定事項は確認できません。
やはりしっかりと言うべきことはばしっとここでも言って、そういうことを言うから、じゃ、尖閣の中で、領海の中にとどまるということを止めることになっていくんだと思うんです。
帰国したベトナム人技能実習生が特殊詐欺に関与している問題を取り上げ、その防止と親日・知日派の育成が論点となりました。西園勝秀委員は、帰国ベトナム人の特殊詐欺への関与を指摘したうえで、正規ルートの強化と親日・知日派の育成を求めました。西園委員は、親日・知日派の育成が犯罪抑止と友好促進の両面で重要であるとの立場を明確に示しています。これに対し岩屋毅大臣は、在ベトナム大使館が技能実習修了者の集いなどに出席し、親日派のネットワークづくりを後押ししていると答弁しました。岩屋大臣は、親日・知日派を増やす取組を非常に大事だと述べ、肯定的な立場を示しましたが、詐欺防止そのものへの具体的な言及は限られていました。両者とも親日・知日派の育成には賛成の立場であり、対立する意見は示されていません。なお、会議として新たな決定事項は示されていません。
成果連動型海外投融資における成果検証と第三者評価について、成果指標や定義が曖昧にならないようにするための監査体制が論点となりました。大空幸星委員は、第三者的な監査体制の必要性を指摘し、JICAの支援による成果であることを立証でき、JICAから独立した評価体制を求めました。大空委員のスタンスは賛成(スコア0.80)で、独立した第三者評価体制の確立を明確に求めており、検証強化に積極的であることが根拠とされています。これに対し、参考人の田中明彦理事長は、成果指標と検証方法を契約で事前に合意し、第三者による検証を求めると答弁しました。田中理事長のスタンスも賛成(スコア0.80)で、契約での指標合意と第三者検証によって客観性を担保する運用の意向を示している点が根拠とされています。提示された範囲では、独立した評価体制の具体的な設計や導入時期に関する決定事項は示されていません。
さらにまた、先生御指摘のように、成果の検証に当たっては第三者による検証を求めるなど、客観性を担保するように運用してまいりたいと思っております。
そういった意味でも、ある種、JICAから独立した、おっしゃっていただいたような第三者的な視点での評価体制というのを確立をしていただければというふうに思っております。
日台間の協力・交流の深化と、台湾との非政府間の実務関係の維持について議論されました。和田有一朗議員は、台湾と歩む姿勢を国益と位置づけ、政府が仮定の質問への回答を避けている点を批判しており、賛成寄りの立場です。これに対し岩屋毅外務大臣は、蔡英文前総統の訪日が拒否されたとの報道について、そのような事実はなく、申入れ自体もなかったと答弁しました。また、台湾との関係は非政府間の実務関係として維持するという立場から、個別の事案ごとに対応していくと述べました。岩屋大臣の答弁は政府の既定の立場を述べるにとどまっており、中立的な立場です。本テーマについて、新たな結論や決定事項は示されていません。
無償資金協力のうち、政変等により中断した案件の資金の取り扱いと、その透明性が議論されました。石月英雄参考人は、中断した案件の資金について、国庫へ返納するか、翌年度の贈与等に充てることを可能にする仕組みを説明しました。また、個別案件の中断や返納については相手国との関係から公表しないとしつつ、全体の流れは財務諸表で開示すると答弁しました。石月参考人は、個別公表は難しいとしながらも透明性の確保は重要と認め、前向きに検討する姿勢を示しました。一方、深作ヘスス委員は、国庫返納額や積み残しの透明性確保に取り組むよう求めました。深作委員の制度自体への賛否は、提示された材料からは明らかではありません。スタンスのスコアは、深作委員が0.70、石月参考人が0.60でした。なお、議論の中で結論や決定事項は示されていません。
草の根技術協力において、海外団体をパートナーに加える拡充を行う際の、日本のNGOへの配慮が論点となりました。大空幸星委員は、海外団体への拡充に際して日本の団体への基盤的支援や協力関係をどう維持するのかを質問しました。これに対し石月英雄参考人は、海外団体については別枠で審査を行うとし、日本のNGOが不利益を被らないよう配慮すると答弁しました。大空委員は、日本の団体を委託先に選ぶという抑制的な運用を検討するよう要望しました。スタンスデータでは、大空委員は日本の団体との連携を原則とし海外団体への拡充に抑制的な姿勢(スコア0.30)、石月参考人は海外団体の参入に前向きで日本のNGOへの不利益回避にも配慮する姿勢(スコア0.70)とされています。提示された範囲では、運用の見直しなどの決定事項は示されていません。
草の根技術協力の対象拡大により、渡航制限国やミャンマー避難民への人道支援をどう進めるかが議論されました。石月英雄参考人は、渡航制限国で活動する海外団体へ委託することで、従来は困難だった地域への支援が可能になると説明し、肯定的な立場を示しました。和田委員は、海外団体の適正性をどのように担保するのかを質問しました。これに対し岩屋毅大臣は、ヒアリングや活動報告書の提出によって確認すると答弁しました。阪口直人委員は、海外NGOを対象とすればミャンマー国内避難民への人道支援が広がると期待を述べ、賛成の立場を示しました。岩屋大臣は、パートナーを途上地域の団体に拡大することで、渡航禁止国への支援ニーズに応えられるとして、拡大を進めたい考えを明言しました。提示された材料の範囲では、石月参考人、阪口委員、岩屋大臣が賛成の立場でした。
このテーマでは、開発ニーズの複雑化と民間資金フローの増大が論点となりました。参考人の石月英雄氏は、生活習慣病、高齢化、大気汚染、脱炭素など社会課題が複雑化していると説明しました。あわせて、2022年に海外直接投資がODAの約2.5倍、海外送金が約2.8倍に達したと述べ、民間資金フローがODAを大きく上回る事実を示しました。石月氏の発言は事実の説明にとどまり、賛否は明確ではありません。亀井亜紀子氏は、法案概要の背景を確認する立場から、具体的にどのような社会課題があるのかを質問しました。亀井氏についても賛否は明らかではなく、中立的な立場です。提示された範囲では、この論点に関する結論や決定事項は示されていません。
独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案は、質疑終局後、討論なしで起立総員により原案のまま可決されました。債務保証の厳正審査や借り手保護などを求める附帯決議も起立総員で可決され、委員会報告書の作成は委員長に一任されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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