外務委員会では、自衛隊とフィリピン・オランダ・ニュージーランドとのACSA(物品役務相互提供協定)締結の承認案件を中心に審議が行われました。ACSAと自衛隊法等国内法との関係整理、朝鮮国連軍活動の適用除外、武器・弾薬の定義の相違、既存協定の適用対象・改正手続、締約国との相互提供実績、未精算問題と再発防止策など多岐にわたる論点が取り上げられました。フィリピンとの安全保障協力強化、南シナ海における中国の軍事拠点化やシーレーンへの影響、ホルムズ海峡安定に向けた外交努力についても議論されました。あわせて、SNS型投資詐欺等の国際捜査協力や日加刑事共助条約、犯罪人引渡条約、ICC締約国拡大についても審議されました。茂木敏充大臣、原田直樹委員、佐々木真琴委員、宮本新吾委員、深作ヘスス委員、宇佐美登委員、木下敏之委員、松尾智樹委員、北川克郎委員、濱本幸也委員、小杉裕一委員、近藤和也委員、貝原健太郎委員、熊谷直樹委員、上田幸司委員、遠藤剛委員らが発言しました。
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ASEAN諸国とのACSA拡大に関する基本方針
ACSA自体は物品、役務の相互提供のための協定でありますけれども、それにとどまらず、地域の面的な外交を進めるための一つの戦略として是非進めていただきたい、そんなふうに思っております。
今回御審議いただいているACSAによって、存立危機事態を含む平和安全法制に定める各種事態における物品、役務の提供が可能になるわけではなく、ACSAの締結が平和安全法制に影響を与えることはございません。
このように、国際条約であるACSAと、国内法、防衛政策文書の間で、弾薬と武器について、含まれるか否かということが、定義にずれがあるというふうに見受けられます。
本テーマでは、ACSA(物品役務相互提供協定)における朝鮮国連軍活動の適用除外の整理について論点が示されました。フィリピン及びニュージーランドとのACSAでは、朝鮮国連軍を構成する部隊としての活動を適用対象外とすることとされ、これは豪州・英国・フランス・カナダ・イタリアとのACSAにおける整理を踏襲するものとされています。また、オランダについては国連軍地位協定の非締約国であるため、日蘭ACSAには同種の規定自体が置かれていない旨が示されました。発言者のスタンス(賛否)に関するデータは提示されておらず、賛成・反対・中立いずれの立場も確認されていません。重要な結論・決定事項についても、提示された要点の範囲では明示的な記載は見当たりません。
本テーマでは、ACSAに基づき提供された物品・役務が事前同意なく受領国部隊以外へ移転されることを禁止し、使用は国連憲章と両立させる必要があるとの規定を前提に、会計検査院が指摘した海上自衛隊のACSA未精算110件・約1.35億円について議論されました。防衛省側は小杉裕一が、これらの案件が令和6年に決済完了したことを報告し、再発防止への取組姿勢を示しました(スコア0.75)。未精算の要因としては、相手国の決済担当部署の把握不足や日本側・相手国側双方の手続の不円滑さが挙げられ、再発防止策として担当部署の特定、締約国への働きかけ、隊員教育の徹底が説明されました。佐々木真琴は未精算問題を厳しく問いつつ迅速な対応を評価し、再発防止策の継続運用を求めるとともに、ガイドライン整備の有無を質問しました(スコア0.60)。これに対し防衛省は、マニュアル的なものは今後検討する旨を答弁しました。原田直樹は第三国移転防止の重要性を指摘しましたが、精算問題自体への賛否は示されませんでした(スコア0.50)。
ACSA締結の意義について、政府はACSAが物品・役務提供時の決済手続の枠組みを定め、自衛隊と相手国軍隊が共に活動する現場での緊密な連携を促進する法的枠組みであると説明しました。ACSA未締結国との物品提供は国内法上可能であるものの、有償貸付けとなり都度の対価交渉が必要となるところ、ACSAはこの交渉プロセスを不要にし円滑な提供を可能にするとされました。また、令和4年のトンガ、令和5年のトルコ、令和7年のミャンマーにおける国際緊急援助活動では、締約国と非締約国が同時に活動した事例が挙げられました。民主主義等の価値観を共有する国とのACSA締結は、日米同盟を基軸としつつ同盟国・同志国とのネットワークの重層化に資するものであり、単なる個別条約ではなく同志国との安全保障協力の環境整備の一部であるとの認識が政府内で共有されました。発言者では、上田幸司氏(賛成、スコア0.80)と松尾智樹氏(賛成、スコア0.85)が手続円滑化や連携促進を肯定的に評価し、茂木敏充氏(賛成、スコア0.75)も安全保障環境を踏まえた同志国連携強化の意義を肯定しました。原田直樹氏(スコア0.60)は協力の意義を認めつつ、実効性・透明性・国会説明責任の確認を条件とする姿勢を示しました。
これによりまして、相手国と適正な対価について都度交渉するようなプロセスが不要となることから、相手国軍隊との間で物品の提供を円滑に行うことが可能となり、両者が共に活動する現場でのより緊密な連携が促進されるというふうに考えてございます。
ACSAによって相手国との間で物品、役務の提供を行う際の手続等について事前に定めておくことは、実際の物品、役務の提供を円滑に行うことを可能とするものでございまして、意義があるものと考えてございます。
これだけ安全保障環境が厳しさを増す中で、同志国等との連携というのは今まで以上に重要になっている、こういったものを踏まえているわけであります。
全体としては、私は、今回の各協定や条約について、協力そのものの意義というものをしっかりと認めつつ、一方で、その実効性、対象範囲の限定、透明性、そして国会への説明責任、こうした点についてこの国会の場で確認をさせていただきたい、そういう立場から質問をしてまいります。
本テーマでは、令和7年12月末時点におけるACSA締結国との相互提供実績が取り上げられました。実績件数は米国14649件、豪州289件、英国86件、仏国51件、加国65件、印国46件、独国8件、伊国0件であることが示されました。イタリアの実績が0件である点については、令和7年9月に発効したばかりであり、共同訓練等の所要が発生していないためであるとの説明がなされました。発言者のスタンスに関するデータは示されていません。
本テーマでは、ACSAの適用対象・物品役務区分の変更手続と改正の要否が議論されました。既存3件のACSAの適用対象は燃料・食料・水・宿泊・輸送・基地活動支援・修理整備・弾薬等であり、武器は含まれず、武器は消耗品でなく不足が想定し難いことや操作に熟練を要することから各国のACSA・法令上も対象外とされている点が確認されました。既存8本のACSAについて発効以降、適用対象や物品・役務区分を変更した事実はなく、変更する場合には当該ACSAの改正が必要になること、理論上は改正により変更が可能であることが答弁されました。また武器の相互提供を適用対象に加える場合には自衛隊法等国内実施法の改正も必要になるとされました。大臣は武器を適用対象に加える検討は行っておらず、現場ニーズもないため見直しは考えていないと答弁しました。発言者については、原田直樹、深作ヘスス、茂木敏充、近藤和也のいずれもスコアは中立的な水準にとどまり、改正手続の確認や曖昧さへの懸念を示すにとどまり、明確な賛否は示されていません。
ここは、兵器の中身が変わっていく中において、しっかりと線引きをしていくということは、是非、政府の方でも行っていっていただかないと、武器、弾薬を含むのか含まないのか、これについても、こっちから見たらこう、こっちから見たらこうというわけにはなかなかいかなくなると思います。
基本的には、適用の対象であったりとか物品、役務の区分、こういったものを変更する場合には、当該ACSA、当然改正をする、こういったことが必要になります。
日本と相手国との間での安全保障協力の実効性を保っていくという観点と、他方で、必要な限定や歯止めをしっかりかけていく、こうした観点の両方に関わる、非常に大事な点であると思っております。
一つでも変更があれば結び直すということでよろしいんでしょうか。
本テーマでは、ASEAN諸国とのACSA拡大に関する基本方針が議論されました。要点として、現時点でACSAを交渉中のASEAN加盟国はなく、二国間関係・協力実績・具体的ニーズを踏まえて検討する方針が示されました。発言者の立場としては、茂木敏充氏と貝原健太郎氏がいずれもスコア0.75で、厳しい安全保障環境の中で同志国との連携強化やACSA等の協定締結強化を推進する方針を表明し、拡大に前向きな姿勢を示しました。宮本新吾氏(スコア0.60)は個別の関係やニーズに応じた締結には前向きである一方、特定国との具体的な交渉については否定しました。原田直樹氏(スコア0.50)は拡大自体を否定せず、信頼関係や協力実績等の条件を踏まえた慎重な判断を主張しました。北川克郎氏(スコア0.60)については、示された根拠が欧州諸国を対象とするものであり本テーマとは直接一致しないため、条件付きで推進する姿勢が推測材料として挙げられています。
今、極めて厳しい国際環境、戦後かつてなく複雑で厳しい安全保障環境に直面をする中で、日本として同志国等との連携を様々な意味で強化していく、このことは重要だと思っておりまして、それによって国際社会の平和と安定を維持強化していく。
政府といたしましては、引き続き、ACSAを始めとする安全保障に関する協定の締結を含む様々な取組を通じ、同志国との連携を一層強化してまいる考えでございます。
各国との安全保障、防衛協力を進める中で、相手国との二国間関係、また自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、それから具体的ニーズなども踏まえながら、必要なACSAの締結等については取り組んでまいる考えでございます。
相手国との二国間関係や、自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、具体的ニーズ等も踏まえながら、必要なACSAの締結に取り組んでいく考えでございます。
ACSAの拡大は、当然、拡大ありきで広げていけばよいという話ではなくて、やはり、相手国との信頼関係を始め、また、これまでの協力実績、実務上の必要性、そして地域の安定への寄与、そうした点を丁寧に見ながら判断していくべきではないか、そのように考えております。
本テーマでは、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺が海外サーバーや事業者、偽装アカウントを利用した組織的犯罪である点が指摘されました。匿名性の高い通信アプリの多くは海外事業者が運営しており、捜査協力は事業者の任意に依存すること、また闇バイト等で指示役・首謀者が海外にいる場合、国内での実行役逮捕のみでは根絶が困難であることが論点として挙げられました。条約締結国では証拠取得や証人尋問が迅速化する一方、未締結国についてはセーフヘイブン化への懸念が示されました。これに対し警察庁は、コンタクトポイントを通じた外国捜査機関との連携、二国間協議・国際会議への参加を推進する方針を示し、政府はサイバー犯罪条約・国際組織犯罪条約等の多数国間枠組みへの参加も含め協力強化に取り組むと答弁しました。遠藤剛氏は国際捜査協力の取組推進を表明し、賛成の立場を示しました。
引き続き、国民の安全、安心を確保するため、こうした取組を強力に推進してまいりたいと考えております。
海外だから追えないというような国民の不安について、日本の司法、捜査の手は国境を越えて届くんだというところの実効性を今後どのように示していくのか、政府の見解を伺いたいと思います。
本テーマでは、クアッド外相会合(デリー)の機会に日米外相会談が実施され、ホルムズ海峡の安定を含めた連携が確認されたことが取り上げられました。発言者としては北川克郎氏が賛成の立場(スコア0.75)を示し、欧州のインド太平洋関与強化を自由で開かれたインド太平洋の実現に資するものと肯定的に評価しました。
基本的な価値を共有し、信頼できるパートナーとして国際社会の課題に共に取り組む欧州諸国、機関がプレゼンスを強めることは、FOIPの実現にもつながるものであると考えております。
フィリピンとのACSA締結を含む同志国との安全保障協力強化については、日・フィリピンRAAに加えACSA締結が安全保障に資するとの大臣答弁がなされました。マルコス大統領の国賓訪日を機に両国関係は包括的・戦略的パートナーシップに格上げされることで一致し、国交正常化70周年を機にGSOMIA交渉開始やOSA継続実施等の成果が確認されました。日・フィリピン首脳会談では秘密軍事情報保護協定の正式交渉開始が一致され、巡視船供与、能力構築支援、防衛装備・技術協力、共同訓練、OSA等が推進されています。これに対し中国は、ACSA等の動きは第三国を対象とすべきでなく、地域の安定を損なうべきでないと発言しています。政府はフィリピンとの安保協力が地域の平和・安定に資することを国際発信していく方針です。茂木敏充大臣は、シーレーン上の戦略的要衝であるフィリピンとのACSA締結が安全保障・経済成長・インド太平洋の平和安定への貢献につながると説明し、防衛装備移転やOSA強化等様々な手段でシーレーンの安全をより確かにしたいとの考えを示し、スコア1.00で賛成の立場を示しました。原田直樹委員も、日比ACSAを両国関係進展の重要な一こまと肯定的に評価し、スコア0.75で賛成の立場を示しました。
本テーマでは、武器輸出三原則の見直しを踏まえ、日本がフィリピンの対中防衛能力強化を主体的に支援すべきかが論点として取り上げられました。木下敏之委員は、フィリピン・ベトナムの軍事力は限定的であり南シナ海の軍事バランスは崩れているとの認識を示し、対中国の防衛力強化を応援すべきと明言し、フィリピンへの装備移転に前向きな立場を取りました。松尾智樹委員は、各国防衛当局との協力推進により地域の軍事バランス安定に貢献するとの考えを積極的に表明しました。防衛省は、中国の軍事力増強が質・量共に急速に進む一方、東南アジア側も一定程度増強しており、バランスの評価は困難であると答弁しました。議論を通じて明確な結論・決定事項は示されていません。
本テーマでは、フィリピン沿岸警備隊(PCG)へのACSA適用可否と海洋安全保障協力が議論されました。論点としては、PCGはフィリピン軍と異なる組織であるためACSAの対象とならず、自衛隊からPCGへの物品提供にACSAは適用できないこと、護衛艦「あけぼの」による日米比共同訓練においてPCGとの物品提供に関する具体的なニーズはこれまで示されていないこと、ACSAの枠組みを使わずとも国内法上の根拠により物品提供は可能であるものの手続を要する点について政府参考人から説明があったこと、さらにMDA(海洋状況把握)強化に向けてAI・通信・無人機・衛星等の先端技術協力や情報保護協定、実務取決めの整備が必要であるとの指摘があったことが挙げられます。発言者の一人である宇佐美登氏は、スコア0.50と評価されており、協力強化を主張する一方でACSA適用外での運用に伴う混乱を懸念しており、賛否が併存する立場を示しました。
混乱が生じるおそれはないのか、また、その対応をどのように考えておりますか。
本テーマでは、刑事共助条約ネットワークの今後の拡大方針について議論が行われました。政府からは、既締結国以外との条約締結について意義・必要性・相手国司法制度・実施可能性を総合的に勘案して検討していく方針が示されるとともに、海外犯罪集団にセーフヘイブンを与えないため、二国間条約に加え多数国間枠組みへの参加を進めてきたとの説明がありました。また、国境を越える組織的詐欺等の深刻化を踏まえ、二国間・多数国間の枠組みを通じた協力強化を継続する方針も示されました。発言者では、佐々木真琴氏と貝原健太郎氏がセーフヘイブン化防止の観点から条約ネットワーク拡大の必要性を指摘し肯定的な立場を示しました。原田直樹氏は拡大自体を否定せず実務上の必要性等を踏まえた戦略的判断を主張し、宮本新吾氏は拡大方針自体は示しつつ個別事情を総合判断とする条件付きの立場、濱本幸也氏も拡大自体は認めつつ必要性次第とする条件付き賛成の立場を示しました。
条約のない国が、犯罪グループにとっての、日本でメインで犯罪をしていこうとなったときに、そのグループが条約がない国に避難するというか、そこがセーフヘイブン、安全地帯になってしまわないかといったところも見ていく必要があるんじゃないかと思います。
委員御指摘のとおり、海外に拠点を置く犯罪集団にセーフヘイブン、安全地帯を提供してはならないと政府としても考えております。
既に条約を締結した国・地域以外の国・地域との刑事共助条約の締結についても、必要性を踏まえて検討していくということだろうと思っております。
ただ数を増やせばよい、拡大ありきということではなくて、やはり実務上の必要性や我が国の法執行上の利益、相手国の司法制度との整合性、そして実効的に機能する見込みがあるかどうか、こうした点を踏まえて戦略的に考える必要がある、そのように考えております。
委員御指摘の国々も含めまして、刑事共助条約の締結の必要性について、過去の共助実績、相手国等との経済的、社会的結びつき、法執行当局間の実務的な協力関係などを総合的に勘案いたしまして判断していくという方針でございます。
本テーマでは、中国が昨年10月以降、西沙諸島アンテロープ礁で大規模かつ急速な埋立てを継続し、現状変更の試みを強化している点が論点となりました。南沙諸島のファイアリークロス礁・スビ礁・ミスチーフ礁では滑走路等の軍事インフラが整備され、対艦・地対空ミサイル等の配備が指摘されているほか、西沙諸島ウッディー島でも戦闘機の展開や地対空ミサイルの所在が確認され、2025年5月には爆撃機展開の指摘もありました。外務省は、中国の戦略的意図について日本の立場から断定的に答えることは困難であると説明しました。発言者のスタンスとしては、宮本新吾氏が南シナ海の一方的な現状変更や緊張を高める行為への強い反対を明言し、木下敏之氏も同様に反対の立場から軍事拠点化再開による安全保障リスクを強く懸念し対抗の重要性を指摘しました。松尾智樹氏はほぼ中立に近い立場ながら、軍事化推進による緊張激化とシーレーンリスクを安全保障上の懸念として指摘しました。
我が国は、これまで一貫して海における法の支配の貫徹を支持し、南シナ海における力又は威圧による一方的な現状変更の試みや、南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対をしてきているところでございます。
南シナ海の場合は、ホルムズ海峡のように全く船が通れなくなるというわけではないわけでありますが、やはり非常に多くの物資が南シナ海経由で通っていることは間違いないので、戦力のバランスが崩れつつあるところにどれだけ日本が手をかすかということは非常に重要な問題ではないかと思っております。
こうした南シナ海における軍事化の推進は、周辺国との緊張をより一層高めかねず、また、我が国にとってもシーレーンの安定的な利用に対するリスクが増大しかねないということも含めて、安全保障上の影響が否定できないところでございます。
本議論では、南シナ海・マラッカ海峡が封鎖された場合の原油・LNG供給への影響と迂回航路の確保について議論されました。経産省のレクチャーとして、日本向け原油の97%、LNGの18%が南シナ海・マラッカ海峡を通過していることが紹介されました。木下委員から、南シナ海情勢深刻化時の航行制限・海上保険高騰による供給影響の試算やバシー海峡封鎖時の迂回航路について質問があり、経産省はマラッカ海峡を通らずロンボク・マカッサル海峡経由の場合、片道約1800キロ・3日程度の迂回が必要であり、流入量減少分は調達計画・配船計画の変更や他航路からの調達増加で対応する必要があると説明しました。木下委員は台湾海峡封鎖時も迂回により3日~1週間程度で物資が日本に入ってくるとの理解を確認しました。国交省は、中東からロンボク海峡経由で片道約1800キロ・約3日増、インドから約2日増、マレーシアからセレベス海経由で約1400キロ・約2日増になると説明し、オーストラリアからのLNGは南シナ海経由でも東側迂回でも航行距離に大きな差はないと回答しました。
本テーマでは、南シナ海情勢の深刻化を踏まえたミサイル・弾薬等防衛装備品の増産体制と原材料調達に関する論点が議論されました。木下敏之委員は、日本の造船能力が中国の3分の1程度(日本100万トン対中国300万トン)にとどまることを指摘し、また公開情報からコットンリンターパルプの調達の6割・輸入量の7割が中国に依存している状況を挙げ、調達先の変更の必要性を主張しました。さらに、戦前の海軍工廠のような自前の防衛装備品製造設備を持つ選択肢についても検討すべきと提案しています。木下委員は同志国との装備協力による生産能力・技術力強化を求める立場から、増産体制整備に前向きな姿勢を示しました。小杉裕一委員は、防衛装備移転が同志国の抑止力強化に加え、国内生産ラインの増加を通じて防衛生産基盤の維持強化に資するとして肯定的な評価を示しました。防衛省側は、火薬原料の輸入依存度や備蓄状況については手のうちを明かすことになるため回答を差し控えるとした一方、ウクライナ侵攻の長期化により弾薬の安定生産・増産能力確保の重要性が浮き彫りになったと説明し、重要装備品製造設備の国保有や供給網強靱化、調達先多様化等について経済産業省等と連携し検討中であると述べました。
国際刑事裁判所(ICC)の締約国拡大に向けた日本の役割について、要点の抽出は行われませんでしたが、発言者のスタンスとして以下が示されています。濱本幸也氏は賛成の立場(スコア0.80)を示し、締約国拡大は不可欠であるとして環境整備の重要性を強調しました。近藤和也氏も賛成の立場(スコア0.75)を示し、日本が主導的役割を果たすべきであると明確に主張しました。両者とも締約国拡大に肯定的な立場を示していますが、要点データが提示されていないため、具体的な論点や結論・決定事項については明らかではありません。
外務委員会の視察・議員間討議を通じた開催活性化の提案について、深作ヘスス氏が積極的な賛成の立場を示しました。同氏は、視察や議員間討議を通じて委員会の活性化を図ることを提案しており、これがその根拠とされています。
こういったことの視察も行うことで、外務委員会を引き続き、是非、アクティブに開催をしていくことを皆様と一緒に議論をしていきたいと思いますし、委員長にも、今日が最後ではないということであると思いますので、是非お諮りをいただきたいと思います。
多国間条約の国会提出遅延問題と審議の透明性確保について、深作ヘスス氏は、多国間条約の関与状況を理事会で審議し公開するよう求めており、透明性確保に積極的な立場を示しました。
是非、マルチのものも、今後、どういったものに日本が署名をしたのか、又は採択をされたのか、日本が関わるものについては、引き続き、理事会において審議をいただいて、できる限り表に出していただくというようなことを求めていきたいと思います。
本テーマでは、ウクライナ侵略以降インド太平洋と欧州大西洋の安全保障が表裏一体であるとの認識が深まる中、日・オランダACSAをその象徴と位置づける議論が行われました。2024年6月のオランダ艦艇寄港・初の二国間共同訓練、2025年3月の三沢での共同訓練など協力の進展が確認され、大臣からは日蘭が基本的価値を共有する戦略的パートナーであり、半導体・重要鉱物サプライチェーン等の経済安保面でも重要な関係にあるとの説明がありました。オランダは2020年に独自のインド太平洋ガイドラインを策定し自衛隊との共同訓練を複数回実施しており、ACSAは遠方での燃料調達等の課題解決に資するとされました。なお、オランダとの情報保護協定については現時点で交渉の事実はなく、今後の協力実績やニーズを踏まえて検討するとの答弁がありました。発言者では、北川克郎氏がACSA締結はオランダ側にも意義があると肯定的に評価し、深作ヘスス氏も連携深化を重要な一歩として枠組み拡大を歓迎する立場を示しました。茂木敏充氏は安全保障・経済安保双方の観点から日蘭ACSA締結を積極的に評価しました。
こうした中、今回のACSAを締結をすることは、我が国の安全保障に資するのみならず、両国が国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものだ、そのように考えております。
私は、大臣がおっしゃられたように、大変重要な一歩であると思いますし、今後そういった枠組みが増えていくということは大変重要であると思っています。
インド太平洋地域から物理的に遠方に位置するオランダにとって、そうした訓練の際の燃料の調達等は大きな課題と思われ、ACSAによって自衛隊との間で物品、役務を相互に円滑に提供できるようになるということは、オランダ側にとっても意義のあるものと考えております。
本テーマでは、日・ニュージーランド両国が基本的価値を共有する戦略的協力パートナーであるとの認識のもと、太平洋島嶼国への関与の観点からもニュージーランドとの関係を重視する姿勢が示されました。協力進展の例として、2025年10月にニュージーランド空軍哨戒機が海上自衛隊主催の多国間訓練に参加したことが挙げられたほか、両国間では既に情報保護協定が発効済みであることも紹介されました。発言者のスタンスとしては、茂木敏充氏が賛成の立場(スコア0.85)を示し、ACSA締結が安全保障及びインド太平洋地域の平和に資するとして積極的に評価しました。
こうした中、この協定を締結することは、我が国の安全保障に資するのみならず、両国がインド太平洋を始めとする国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにつながると考えております。
日・ニュージーランドACSAをめぐっては、2014年7月の首脳会談においてACSAに関する研究を含めた検討が開始されたことが経緯として示されました。その後、2025年7月の外相会談において交渉開始が一致し、同年12月に署名に至りました。また、2024年9月には初の日NZ二国間共同訓練が実施され、これを通じて両国間で必要性についての認識共有が進んだことが述べられました。発言者のスタンス(賛否)に関するデータは示されていません。
本テーマでは、日・フィリピンACSAが大規模災害対処や人道的国際救援活動を適用対象に含むことが取り上げられました。自衛隊とフィリピン軍は既に人道支援・災害救援共同訓練を実施しており、ACSAの早期発効が運用面での連携強化に資するとの答弁がありました。また、2013年の台風30号における自衛隊のフィリピン支援や、東日本大震災時のフィリピンからの支援(サンカイ作戦)といった相互協力の歴史も言及されました。発言者については、佐々木真琴氏がACSAの防災・災害分野への寄与に期待を表明し賛成的な姿勢を示し(スコア0.75)、宮本新吾氏もACSA締結・早期発効が災害対処や共同訓練の連携強化に資するとして肯定的に評価しました(スコア0.85)。両者とも賛成の立場からの発言であり、反対の立場を示す発言は確認されませんでした。
本テーマでは、日・フィリピンACSAをめぐり、中国など第三国への丁寧な情報発信の必要性が論点となりました。佐々木真琴委員(賛成、スコア0.75)は、中国から第三国を対象とすべきでないとの発言があったことを踏まえ、地域の安定を目的とする旨を丁寧に発信することの重要性を指摘しました。これに対し茂木敏充外相(賛成、スコア0.75)は、正しい情報発信の必要性について委員と認識を共有すると答弁し、ODA等の協力の歴史や防災知見の共有といった安保に特化しない協力の実態も含めて正しい情報発信をしていく考えを示しました。また外相は、外国訪問時の会談や地元紙への寄稿を通じて、日本の地域・国際社会への貢献を積極的に広報していると説明しました。
本テーマでは、日・フィリピン・オランダ・ニュージーランドACSAの各国内締結手続の進捗状況が取り上げられました。フィリピンについては大統領承認手続が進行中であること、オランダについては諮問機関の審査が終了し近く議会審査に入る見通しであること、ニュージーランドについては議会承認が不要であり国内手続が既に完了していることが示されました。発言者のスタンスに関するデータは示されていません。
本テーマでは、日・フィリピン首脳会談において秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)の正式交渉開始が確認・合意されたことが取り上げられました。政府側は今後この交渉に精力的に取り組む方針を答弁しました。発言者の宇佐美登氏は、フィリピンとの情報保護協定締結を喫緊の課題と位置づけ、その優先順位を高めるべきであると明確に主張し、賛成の立場を示しました。
これらの国との間でも、同協定の締結を喫緊の課題として、優先順位を高めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、日加刑事共助条約による証拠収集・手続迅速化の実益について議論されました。論点としては、条約により共助が条約上の義務として確実に実施されるようになり、外交当局経由から中央当局間の直接連絡へ移行することで効率化・迅速化が期待される点、双罰性がなく強制措置を要しない共助は実施義務となる一方、強制措置を要する場合は拒否可能で法務大臣が個別判断する点、電子的証拠取得を含む共助についても条約上の義務として確実な実施と迅速化が期待される点が挙げられました。カナダとの間の暗号化データやサーバーログ等の電子的証拠のやり取りについては、従来より事前協議の上実施しており支障はないと警察庁が答弁しました。また、警察はランサムウェア復号ツールを開発しユーロポール等に提供した実績を持つ技官を有するとの説明もありました。発言者については、原田直樹氏が法的枠組み整備を重要と評価し肯定的立場(スコア0.75)、熊谷直樹氏が条約締結による義務化・迅速化のメリットを肯定的に説明(スコア0.85)、宇佐美登氏は条約実効性への懸念を表明し実益自体への賛否は不明確(スコア0.50)でした。結論として、日・カナダ刑事共助条約の締結承認案件は起立総員で可決されました。
本テーマでは、米・イラン交渉の進展状況とホルムズ海峡安定化に向けた日本の外交努力について議論されました。論点として、米・イラン・仲介国がまずMOU締結を行い、その後ウラン濃縮の扱いや制裁解除等を協議する二段階合意を目指しているとされる一方、現時点で合意達成の確たる情報には接していないことが示されました。外相は、2月28日の事態発生以来6回目となるイランのアラグチ外相との電話会談を実施し、柔軟性の発揮と協議再開を働きかけたことを説明しました。また、クアッド外相会合の際の日米外相会談では、ホルムズ海峡の安定を含む米・イラン合意の重要性をルビオ長官に伝達したこと、カタール首相との電話会談では事態鎮静化・ホルムズ海峡安定化への協力とLNG等二国間協力で一致したことが述べられました。なお、米・イランの停戦交渉延長に関する報道がある一方、中東情勢の緊迫は継続していると指摘されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、自衛隊とフィリピン・オランダ・ニュージーランドとの間のACSA(物品役務相互提供協定)締結の承認について議論が行われました。宇佐美登氏は、ACSA三条約を安全保障協力の環境整備と肯定的に位置づけ、政府の認識を問う立場を示しました。茂木敏充氏は、ACSAを同盟国等との協力を後押しするものと肯定的に評価しました。審議の結果、日・フィリピンACSA、日・オランダACSA、日・ニュージーランドACSAの各締結の承認案件は、いずれも起立総員により可決されました。
審議の結果、日・フィリピンACSA、日・オランダACSA、日・ニュージーランドACSAの各締結の承認案件及び日加刑事共助条約の締結承認案件は、いずれも起立総員により可決されました。各件の質疑終局後、討論の申出はなく直ちに採決に入り、委員会報告書の作成は委員長一任と決しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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