本委員会では、NHK令和八年度収支予算・事業計画の承認を中心に、放送法改正に伴うインターネット配信の必須業務化とNHK ONEの普及・利便性向上、受信料水準や制度の持続可能性、受信料未収対策の強化、子会社との随意契約比率の高止まりと競争契約化、渋谷放送センター情報棟建設費の増加、地域放送会館の老朽化対策、経営委員会のガバナンス、ハラスメント防止・コンプライアンス強化、コンテンツ力強化や国際放送・災害時情報発信の役割など多岐にわたる論点が扱われました。井上樹彦会長が経営方針を説明したほか、林芳正総務大臣、齊藤健一郎議員、神谷宗幣議員、いんどう周作議員、藤井一博議員、小池英夫理事、中嶋太一理事、奥村祥大議員、岸真紀子議員、伊波洋一議員など多数の発言者が質疑・討論を行いました。
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全44テーマ ・ 紐づく質疑69件
NHK令和八年度収支予算・事業計画(受信料収入と事業規模の均衡、還元目的積立金による赤字補填)
本テーマでは、NHK ONE(インターネット配信のみの契約)に関する令和八年度(2026年度)予算について議論が行われました。予算ではテレビを持たずネット配信のみで受信を開始する者の数を約2万人と見込んでおり、これはNHK ONE開始前に実施されたアンケートに基づく数字であるとされました。いんどう周作氏はこの見込み数が少ないとして目標数値の妥当性に疑問を呈し、若年層へのリーチ強化について質問しており、スタンスは賛否スコア0.25で、目標数値の妥当性を疑問視し若年層施策の強化を求める立場が示されました。あわせて、インターネット配信の必須業務化を大きな転換点と位置づけ、コンテンツの充実と利便性向上を両輪としてNHK ONEの普及を促進する方針が示されました。
この利用者数の年度目標としてこの二万という数字が十分と言えるのか。
NHK ONEの普及促進とアカウント登録手続の使い勝手改善については、利用開始・登録プロセスの分かりにくさに関する意見があり、問合せ対応等の改善を含めより使いやすいサービスとなるよう改善を重ねているとされました。また、必須業務のNHK ONEと任意業務の有料NHKオンデマンドを一体的に利用できるよう、サービス連携・表示の工夫を段階的に進める方針が示されました。あわせて、アカウント登録と受信契約情報の連携手続の認知不足が課題とされ、登録手順の簡素化・画面整理を進めると説明されました。発言者については、小池英夫は統合不可という制度的回答のみであり、普及促進や手続改善への立場は不明とされています。神谷宗幣は受信料とセットの標準装備化を提案し、普及促進に積極的な立場を示しました。
NHKのインターネット配信必須業務化を巡り、日本新聞協会メディア開発委員会が本年3月に改めて懸念を表明したことが取り上げられました。これに対しNHKは、インターネット関連経費の拡大は考えておらず、放送法等に則って業務を実施していると説明しました。また、番組関連情報の配信については、放送法に基づき公正な競争確保のための業務規程を定め、継続的に検証を行うとともに、こうした考え方を丁寧に説明していく方針が示されました。
NHKのコンテンツ力強化に関しては、連続テレビ小説「ばけばけ」の終了に伴い、地元銀行の推計で年間80億円の経済効果、観光入込客数141万人という結果が報告されました。これを踏まえ、井上樹彦会長は新作「風、薫る」の放送開始に触れ、コンテンツ力こそがNHKの源泉であり受信料制度を支えるものであるとの立場を示しました。さらに井上会長は、朝ドラや大河ドラマに加え、地域課題を深掘りする番組等の制作を通じて日本全体の活性化に貢献したいと述べ、良質な番組制作への取組を表明しており、スタンスとしては賛成(スコア0.80)と位置づけられています。
コンテンツの力こそがNHKの源泉であり、また根幹である受信料制度を支えるものだというふうに言っておりましたけれども、まさにその一つの象徴ではないかというふうに考えております。
本テーマでは、NHKの情報空間の健全性確保・多元性確保に向けた取組が議論されました。井上会長は、情報空間全体の健全性確保と多元性確保を経営計画の基軸とし、外部との協調連携を進めると説明したほか、2026年度予算においてフェイク情報対策や検証報道の強化により、情報空間の参照点としての役割を果たすと説明しました。また、コンテンツ発信者証明技術の普及団体や偽情報対抗の国際枠組みへの参加、画像・動画の作成加工履歴証明の標準規格であるC2PA運営団体への会員参加を通じた技術研究の実施についても言及されました。さらに、NHK AI原則を取りまとめ、字幕生成や多言語翻訳等のAI活用を放送業界全体の課題と認識しているとの説明がありました。一方、佐々木委員は、災害時にSNS上で偽情報・誤情報が拡散する中、NHKの信頼できる情報発信の役割が増していると指摘しました。
本テーマでは、井上会長が就任翌日にハラスメント防止・撲滅宣言を公表し、人権意識の徹底とハラスメントを絶対許さない姿勢、健全な職場環境構築を表明したことが取り上げられました。あわせて、本年10月からカスタマーハラスメント防止の雇用管理上の措置が義務化されること、昨年4月にNHK倫理・行動憲章が17年ぶりに改定され、人権尊重・法令遵守・高い倫理観に基づく行動が約束され、研修等を通じた浸透が図られる方針であることが示されました。また、平成25年・令和元年にNHK職員の過労死事案が発生したことを踏まえ、長時間労働の抑止と安全な職場環境確保に向けて役員全員で勤務状況を共有・確認する取組が実施されていることが述べられました。附帯決議では、労務管理の不備により職員の生命が失われた事実を厳粛に受け止め、命と健康を最優先すること、職員の勤務条件・処遇改善への配慮と給与の適正水準の維持が求められました。小沢雅仁は、宣言公表を高く評価する発言を行い、賛成の立場を示しました。
この宣言公表されたことを高く評価したいと思います。
本テーマでは、稲葉前会長のもとで行われた急激な人事制度改革により組織内に生じた綻びについての検証が論点となりました。この検証を踏まえ、公平公正およびプロフェッショナル重視の観点から人事制度の見直しが実施され、現在は制度の定着と運用の向上を図る段階にあることが示されました。
NHK令和八年度収支予算・事業計画・資金計画の承認について、林芳正総務大臣が趣旨説明を行い、井上樹彦NHK会長が概要を説明して承認を要請しました。放送法第70条第2項に基づく承認案は賛成多数で承認され、林大臣は予算案への賛同を要請する立場でした。齊藤健一郎議員は赤字予算等を理由に反対討論を行い、赤字予算は認められず値上げも断じて認められないとして反対しました。承認に際しては与野党共同提案による附帯決議案が全会一致で可決され、林総務大臣及び井上会長は決議の趣旨を尊重する旨を表明しました。
本テーマでは、NHK令和八年度収支予算において事業収入6180億円、事業支出6871億円により691億円の赤字が見込まれ、これを還元目的積立金で補填する計画が議論されました。総務大臣林芳正は、令和九年度以降の受信料収入と事業規模の均衡に向けた合理化継続を求めました。2026年度は経営計画最終年度であり、事業収入確保・事業支出削減はおおむね計画を上回る形で進捗しているとされ、2027年度の収支均衡実現に向けては1300億円規模の支出削減を確実に実施し、設備投資縮減やAI活用・DX推進による生産性向上を図る方針が示されました。次期中期経営計画(2027年度以降)については、事業構造・収支構造の変化への適応と公共メディアとしての使命達成の両立を検討する機会とされています。附帯決議では、受信料収入と事業規模の早期均衡確保、サービス質低下や職員・関連団体への過度な負担回避が求められました。井上樹彦、奥村祥大、林芳正は予算圧縮や合理化に前向きな姿勢を示す一方、小沢雅仁は積立金執行の検証を求めるにとどまりました。齊藤議員は、来年度も改善が見られない赤字収支予算は認められないとして反対討論を行いました。
NHKの経営体制について、令和8年1月25日、稲葉前会長の退任に伴い内部出身の井上樹彦氏が18年ぶりに会長へ就任したことが説明されました。あわせて、山名副会長がメディア総局長を兼任し、経営中枢の補佐役と番組制作統括の2つの役割を担う体制となったことが示され、稲葉前会長の下での3年間の継続性の観点からも、副会長・総局長兼務が補完し合える体制であると判断されたことが説明されました。井上会長からは、チームNHKとして全役職員が一丸となり課題に取り組む必要性が繰り返し訴えられているとの説明のほか、地域放送局や制作現場に足を運び職員の声を直接聞く取組を開始していること、NHKの価値の源泉はコンテンツにあり、職員が安心して業務に専念できる職場環境整備が経営の役割であるとの説明がありました。スタンスデータは示されていません。
本テーマでは、NHKが保有する老朽化等により使用しなくなった放送会館・世帯寮等の固定資産売却をめぐり、その売却方法と業者選定の透明性が議論されました。NHK側は、対象資産の安全性や維持経費の観点から計画的に一般競争入札による売却を行っていると説明し、また売却を媒介する業者については、購入当事者となり得る不動産業者ではなく、中立性の観点から信託銀行を選定していると説明しました。中嶋太一氏は、透明性確保のため一般競争入札を実施している点について肯定的に説明する立場を示しました。一方、佐々木雅文氏は、資産売却における判断基準や業者選定の手続きについて質問を行っており、賛否については明示していません。
NHK保有資産の運用方針について、資産は国債・地方債・事業債・定期預金等で運用しており、受信料が原資であることから安全性確保を最優先とする方針が説明されました。2025年度中間期の運用利息は16億円、平均利回りは0.49%であり、低金利時代に保有した債券の影響で市場金利より低い水準にとどまっていることが示されました。また、還元目的積立金の取崩しにより今後資金量は減少する見込みであるものの、安全性を確保しつつ適切に運用していく方針が示されました。この論点について、中嶋太一議員は受信料原資を踏まえた安全性最優先の運用方針の説明に対し肯定的な姿勢を示しました。
その源泉が受信料であることを踏まえまして、運用につきましては安全性の確保を最優先として取り組んでいるところであります。
NHK受信料の値上げ・値下げ方針と次期中期経営計画について議論が行われました。次期中期経営計画については、組織横断的検討チームが骨子案を作成中であり、視聴者からの意見募集を経て透明性あるプロセスで策定する方針が示されました。また、附帯決議では、受信料制度の在り方を含む運営持続可能性の基本的考え方について、政府・協会に早期の提示を求めています。受信料の水準をめぐっては、齊藤議員が、国民の節約志向の中で値上げは認められないと討論で主張しました。発言者のスタンスとしては、井上樹彦議員が受信料収入確保と制度維持を重視する立場(スコア0.60)を示し、値上げ・値下げそのものには言及がありませんでした。一方、奥村祥大議員は受信料を下げる方向へ持っていきたいと明言し、会長に見解を求めました(スコア1.00)。
本テーマでは、2026年度予算における営業経費率の上昇について議論が行われました。営業経費は前年度比17億円増の591億円で、受信料収入に対する営業経費率は9.9%を計画しているとされ、この上昇要因は2023年10月の受信料値下げによる収入減や郵便料金値上げ等の固定経費増加によるものと説明されました。これに関連し、佐々木雅文氏は、法的手続経費を組織内で対応することによる抑制と効率化を主張し、効率化に賛成的な立場を示しました。
可能な限り組織内で対応してもらって、法的手続に係る経費も抑えていく中で費用対効果を是非高めていく必要があるのかなと思います。
NHK受信料支払率の地域間格差について議論が行われました。受信料推計世帯支払率は全国平均77.3%である一方、青森・岩手・秋田・山形・新潟・富山・鳥取・島根の8県では90%超となっていることが示されました。藤井一博君は、東京・大阪・福岡等の都市部で支払率が平均を下回っている一方、地方ほど公共放送への依存度が高い傾向にあると指摘しました。また、受信料収入がNHKの予算の95%超を占め、一本足打法であるとの指摘がなされ、受信料以外の収入拡大について議論が行われました。
NHK受信料未払いに対する支払督促・法的手続の運用状況について議論が行われました。論点としては、受信料未収の福岡・北海道のホテル運営会社2社に対し7年ぶりに民事訴訟が提起され、それぞれ約6年・8年の長期未払いが背景にあること、未収世帯が5年間で約100万件増加し未収事業所も5年間で2019年度の倍の2万件に増加していること、2026年度は2000件超の支払督促申立てを全都道府県で実施予定であること、支払督促の申立て総数は2025年度12月末累計1万2377件でうち1万1097件が解決済みであること、異議申立てにより訴訟に至った件数は5098件でうち146件が現在も係属中であること、コロナ禍で訪問活動を抑制した時期があったものの未収増加に歯止めを掛けるため今年度から申立てを拡大したこと、受信料特別対策センターの督促強化により回収は増加している一方で督促・裁判への恐怖の声が国民から多数寄せられていることが取り上げられました。小池英夫氏は支払督促の拡大方針を説明し、未収対策推進の立場を示しました。
未収の数の増加に歯止めを掛けるため、今年度からは拡大を図っているところでございます。
NHK受信料の未収対策に関して、小池英夫理事は2025年10月に受信料特別対策センターを設置し、支払督促の民事手続を強化したと報告しました。支払督促申立て数は今年度1368件で前年度の10倍超に達し、2026年度は全都道府県で2000件超を予定しているとされました。未収対策強化の報道発表後、未収者からの自主的な支払が前年同期比約2倍に増加し、ネット経由の新規契約申出も大幅に増加したことが示されました。井上会長は「契約の質の向上」として、契約後も継続して受信料を支払う視聴者を増やし収入を安定確保する方針を説明しました。一方、藤井一博君は未収対策の前面化が国民感情に与える影響への配慮と、受信料を自ら支える意識を醸成することの重要性を指摘しました。小池英夫理事は未収対策の強化に賛成の立場を示し、藤井一博君はその前面化に一定の懸念を示しつつ、自発的な支払意識の醸成を優先する立場を示しました。
本テーマでは、ネット配信の本格化を背景に日本国際放送の活用を含めた国際的な情報発信強化を求める意見が示されました。NHKは、国際番組基準について国内番組基準に加え、日本理解の促進や公的見解・世論動向の正確な伝達を独自基準として持つと説明し、国際放送は公平公正な情報発信により国際社会の相互理解と平和で持続可能な世界の構築に貢献する役割を担うと述べました。林芳正総務大臣は、令和8年度収支予算への総務大臣意見において国際放送の充実強化を要請したことを説明し、推進的な立場を示しました。総務省は、放送法に基づき電波監理審議会に諮問の上、毎年度国際放送の実施を要請していると説明しました。また、NHKは重点7か国において2015年度から毎年国際戦略調査を実施し認知度・接触度・理解度を測定しているほか、世界59か国・地域での番組モニター評価やSNS分析等も活用し、効果とコストの両面から発信強化に取り組んでいると説明しました。
国際放送のより一層の充実強化に努めることなどをNHKに求めておるところでございます。
本テーマでは、NHK報道の政治的公平性・正確性の検証・公表体制について議論が行われました。会長は、考査室による事前事後のチェック体制、放送番組審議会の設置、問題発生時における調査報告書の公表、BPO(放送倫理・番組向上機構)との連携を通じて公平性を担保していると説明しました。これに対し神谷宗幣委員は、自身がBPOに偏向報道を訴えた際に取り合ってもらえなかった経験を述べ、放送内容の偏りへの懸念とともに両論併記を求め、BPOの機能や現状の公平性の在り方に疑問を呈しました。また、附帯決議では政治的公平性の確保、事実の客観的かつ正確な伝達、偽情報・誤情報の流通防止に向けた取組を求める内容が示されました。
そういったものもやっぱりちゃんと取り上げて両論併記でやってもらえるようなことが必要だという声ありましたし
NHKの報道取材費の予算配分について議論が行われました。2026年度の報道取材費予算は230億円で前年度比7億円減となるものの、参院選取材経費を除けばほぼ同額であるとNHKから説明されました。NHKは収支均衡に向けて国内放送費全体を削減する中でも、報道取材を中核と位置づけ予算規模を維持していると説明し、2026年度予算では自然災害への報道深化とフェイクニュース対応・情報空間の健全性への貢献に重点を置くとしました。この点について、中嶋太一氏はスコア0.75で、報道取材予算を中核として維持していると説明したことを予算配分の重要性を肯定する根拠として挙げました。また佐々木雅文氏もスコア0.75で、効率化により得た余力を報道体制の予算配分強化に充てるべきと主張しました。
NHK子会社との取引における随意契約比率について、子会社等との随意契約割合は2022年度98.5%、2023年度98.1%、2024年度96.5%と段階的に低下しているものの高止まりが続いていることが議論されました。NHKは2023年度から調達改革の部局横断プロジェクトを立ち上げ契約仕様の見直しを推進しており、2024年度は放送設備関連、2025年度は人事総務関係業務を競争契約化し、2026年度は随意契約割合を80%台まで引き下げる目標を掲げていますが、最終的な目標水準は未定です。また、子会社の売上高に占めるNHKとの取引割合は令和4年度70.8%、令和6年度68.6%、利益剰余金は令和4年度末1045億円、令和5年度末1030億円、令和6年度末1050億円で推移する中、会計検査院は計56億円の臨時配当が可能ではないかと指摘しました。奥村祥大委員は子会社の本体依存度や利益剰余金の膨張を問題視し、随意契約割合の高さを問題視して競争入札への転換と特例配当による受信料還元を要求(賛成)、中嶋太一委員は競争契約化を加速し随意契約比率引き下げの方針を説明(賛成)しました。井上会長は子会社配当方針として当期純利益の50%相当額を下限とし特例配当も計画的に実行する方針を説明し、令和6年度末利益剰余金1050億円のうち特例配当可能額は必要資産等を除き54億円であると述べました。
本テーマでは、内部出身として18年ぶりにNHK会長へ就任した井上樹彦氏の経営方針について議論が行われました。井上会長は、事業構造と収支構造という2つの喫緊課題の解決を表明し、コンテンツの開発力・発信力・国際展開力の抜本的な強化と、受信料収入の下げ止まりの実現に不退転の決意で取り組む方針を述べました。また、自身の長い内部勤務経験を生かし、チームNHKとして一体となる経営体制を構築する意向を示しました。あわせて、収支構造・事業構造の課題に対する実行力を重視し、経営と現場双方の知見を評価して山名専務理事を副会長に任命したことが報告され、会長は報道分野を中心に、副会長はコンテンツ領域を中心に役割を分担し、チームNHKとしてトータルで力を発揮する体制を整備する方針が示されました。これに関連し、経営委員長からは、会長単独ではなく会長を中心とした経営体制の構築が重要であるとの認識が表明されました。
本テーマでは、NHKの基本編集方針の意思決定過程と、民放との差別化について議論が行われました。まず会長より、基本編集方針は毎年度中央番組審議会への諮問を経て経営委員会が議決する手続きであることが説明されました。これに対し神谷宗幣委員は、受信料を財源としていることを踏まえ、スポンサーに配慮する必要がないからこそ民放との差別化を図るべきであるとし、多角的な国際ニュース視点の提供など、NHKの番組編集における改善を求める立場から要望を述べました。
ですから、やはりNHKは、民放とはやっぱり違うというところの差別化をもっとしっかりしていただきたいというふうに思います。
NHK経営委員会の独立性とガバナンス機能をめぐり、井上会長の任命議決が9対3で分かれ、福地茂雄氏以来18年ぶりの非全会一致となったことが取り上げられました。経営委員長は、外部の声を基に議論したわけではなく矜持を示した結果であると説明し、会長個人ではなく井上氏を中心とした体制でのチーム編成を重視して議論を経て決定したと述べました。また総務省は、経営委員会が執行部から独立し役員の職務執行を監督する機関であり、経営委員自身は業務執行を行えないこと、放送法に基づき執行部の職務執行監督等の職務に関する責任を負うことを説明しました。古賀経営委員長は、執行を担わない強みを生かして経営委員会で率直に意見を言うスタイルを貫くとし、経営委員の意見をそのまま執行するのではなく、執行部が受け止めて執行に生かす運営が重要であると説明しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、NHK職員が不同意性交疑いで逮捕され後に不起訴となった事案を踏まえた組織的コンプライアンス強化が議論されました。岡崎太委員は、この事案について国民信頼を損なう遺憾な事態であると指摘し、公共放送として職員一人一人と組織全体に高い倫理観とコンプライアンスが求められると述べ、賛成的な立場(スコア0.75)から事案を重く受け止め組織的な緊張感ある対応を求めました。議論の結果、附帯決議として役職員の倫理観向上、ガバナンス強化、コンプライアンスの徹底、不祥事の再発防止を組織一体で行うよう求めることとなりました。
今回の事案を重く受け止めていただいて、国民の信頼を損なうことのないよう、改めて組織として緊張感を持って対応していただきたいというように思います。
本テーマでは、NHKの財政安定のための繰越金水準の確保について議論されました。繰越金残高は見込み117億円であるものの、大規模災害等への対応のため少なくとも500億円程度必要との方針を維持し、今後の経営努力で確保に努めるとされました。また、附帯決議として、大規模災害等に備え財政安定のための繰越金の十分な水準確保に努めるよう求められました。発言者の一人である小沢雅仁は、500億円程度の確保を強く要請しており、維持方針に賛成の立場を示しました。
これまでの国会答弁との整合性も踏まえて、やはりしっかり五百億円程度は確保していく必要があると思いますので、しっかりお取組をしていただきたいということを強く御要請申し上げておきたいと思います。
本テーマでは、ラジオ第二放送の終了とAM・FM二波体制への移行に関する論点が扱われました。移行に伴い、ほとんどの番組はAM・FMへ移行する一方、教育番組は原則FMで継続することが示されました。また、AM・FMの電波特性の違いにより一部地域で聞こえにくくなるおそれがあることから、受信調査に基づき地域の実情に合った受信方法のアドバイスを実施することが述べられました。さらに、「らじる・らじる」アプリによりスマートフォンでのラジオ聴取が可能となり、災害時の避難先での利用に有用であるとの評価が示された一方、高齢者向けの周知の必要性も指摘されました。発言者個別のスタンス(賛成・反対・中立)を示すデータは提示されていません。
主権者教育の観点からの公共放送の役割について、18・19歳の投票率が全体より13ポイント低い43.11%であったことや、中高生の毎回投票意向が3割にとどまる調査結果が示されました。これを踏まえ、会長は主権者教育の動きを踏まえた番組企画制作や、NHK ONEを通じた正確で信頼できる情報提供が民主主義の発展に資するとの説明を行いました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、先島諸島五市町村の住民約12万人を九州・山口へ避難させる島外避難計画について議論が行われました。伊波洋一委員は、この計画が住民の人権を侵害するものであり、実質的に軍事目的ではないかと批判し、軍隊を配置せず外交による緊張緩和や無防備地区・非武装地帯の設定を追求すべきだと主張しました。これに対し林芳正大臣は、島外避難計画は沖縄県及び先島五市町村と協議の上で設定した訓練上の想定であり、住民の安全確保を目的とするものであって軍事作戦目的ではないと答弁しました。両者の立場は明確に対立しており、伊波委員が計画への反対と見直しを求めたのに対し、林大臣は計画の目的が住民保護にあるとして反論する形となりました。
本テーマでは、NHKの取材協力者への謝礼支払いおよび取材倫理・ガイドラインの運用について説明が行われました。NHKからは、通常の取材対象者への謝礼支払いはないものの、生出演等で負担を掛けた場合には社会常識の範囲で個別に判断し支払う旨が説明されました。また、NHK放送ガイドラインにおいて、取材相手との節度ある距離保持と癒着行為の禁止が規定されていることが示されました。これに対し、佐々木雅文議員は、取材協力者への同意取得と適正な対応を要望し、賛成的な立場を示しました。
そうした部分でのきちんとした同意を得るとか合意を得るというふうなこともきちんと積み重ねていっていただければと思います。
本テーマでは、受信料の公平負担に関わる契約単位の見直しをめぐり、支払率算出の基礎となる分母の推計方法が議論されました。会長は、受信契約対象数について全数調査ではなく、国勢調査等の統計とNHK独自調査を組み合わせた推計により算出していると答弁し、その推計方法は外部有識者を交えて検討した結果、おおむね適切との結論を得ていると説明しました。これに対し、事業所契約数が2017年の372.3万件から2026年には459.2万件へ増加している点が世帯数の減少傾向と対照的であるとして、分母の操作を批判する指摘がありました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、受信料制度の持続可能性と受信料水準の在り方について議論されました。神谷宗幣委員は、テレビ非視聴者の増加を背景にスクランブル化を求める声を紹介し、会長の受け止めを質問しました。これに対し会長は、スクランブル化により番組内容が画一化する懸念を示し、受信料制度が社会に必要な価値ある番組提供に最もふさわしいと答弁しました。神谷委員は、コンテンツの魅力が国民に届いていないことがスクランブル化要望の一因であるとの私見を述べました。経営委員長は、受信料の納得度を高める継続的な取組の重要性を指摘しました。また、受信料支払率の分母把握が不可能なことは公平負担制度が破綻している証拠との主張もありました。齊藤議員は、スクランブル放送方針を撤回しNHKを無償化(国営放送化)する提案を行い、電波使用料の国有化転用や資産運用利回り改善等を財源案として挙げました。会長は、受信料制度が財政面の自主性を保障する仕組みであり最もふさわしいと答弁し、国営化は自主自律を脅かすリスクがあると説明しました。
本テーマについては、岸真紀子君が自立した安定的な財政運営を実現するための地方税財政制度の構築等に関する決議案を提出し、全会一致で決議されました。提示されたスタンスデータでは、岸真紀子は決議案を提案した立場から推進的とされており、林芳正は決議への尊重を表明したのみで具体的な立場を判断する材料はないとされています。
本テーマでは、WBCの地上波未放送問題を契機に、大型スポーツイベントの放送権料高騰とユニバーサルアクセス制度導入の是非が議論されました。藤井一博君がユニバーサルアクセス権に関する会長の考えを質問し、いんどう周作君はNetflixが約150億円でWBC独占配信権を獲得した事例や、韓国でティービングが独占配信権を得つつ地上波にサブライセンスし無料放送を実現した事例を紹介し、政府対応を求めました(賛否不明確、対応を要望)。井上樹彦会長は放送権料の世界的高騰を懸念しつつ無制限には支払えないとし、合理的コストでの取捨選択方針を説明しました(慎重姿勢)。林芳正総務大臣は、放映権は事業者間のビジネス契約であり制度導入国でも高騰は生じていると指摘し、制度導入には放送編集の自由との整合性等の課題があり効果を見極める必要があると述べました(慎重姿勢)。豊嶋局長は韓国・英国の制度を紹介しつつ、韓国冬季五輪では有料独占で無料放送がなかった事例も報告しました。総務省は諸外国の制度・効果・影響を把握し、必要に応じスポーツ庁等と連携する方針を示しました。スポーツ庁の籾井圭子氏は視聴機会確保の重要性と、放映権収入が選手育成等の資金源である点を説明しました(立場不明確)。
また、我が国において仮にこうした制度を導入するということになりますと、課題としては、放送番組の編集の自由を基本とする放送の枠組みとの整合性、それからスポーツ団体のビジネスの制約等の慎重、そうした課題、こういうものがあると考えております。
受信料で運営されるNHKとしては、放送権料を無制限に支払うことができませんが、多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで視聴者の皆様にお届けできるよう、放送権をめぐる情報を収集、分析して、NHKとして放送すべきスポーツコンテンツを取捨選択しているところであります。
この放映権の高騰に対しての政府の対応というのも私は求められてくるんじゃないかなと思っています。
国内で関心の高いスポーツ大会等におきまして広く国民の見る機会が確保されることは、スポーツ振興の観点からも重要であると考えております。
本テーマでは、実写コンテンツ展開力強化官民協議会を通じたメディア人材育成基金の活用について議論が行われました。NHKは還元目的積立金を原資として、同協議会が設置する基金に百億円を拠出する予定であり、2月の一次取りまとめではプロデューサー等の人材育成への集中的取組が提示されました。同協議会は4月下旬をめどに取りまとめを行い、これを踏まえてNHKが具体的な人材育成内容を決定する予定です。総務省は、放送番組の海外輸出額が過去4年で約1.2倍、うちドラマ分野は約1.5倍に増加しており成長余地が大きいと説明し、同協議会においてドラマ等実写コンテンツの制作力強化と海外展開促進の具体策を検討中であると説明しました。なお、本テーマに関する発言者のスタンス(賛否)データは示されていません。
本テーマでは、令和八年度予算の総務大臣意見にAI開発向けコンテンツデータ提供のモデルケース創出が記載されている点について、いんどう周作君から質問がありました。また、安野貴博委員からはNHKアーカイブのAI開発への利活用に関する進捗と外部提供の課題について質問がなされました。これに対し小池英夫理事は、NHKがAI原則をまとめ、アーカイブスデータの外部AI提供に向けた技術・ノウハウ・判断基準の知見蓄積を進めていること、知的財産価値の保全を前提にAI事業者ごとに個別検討する方針であること、総務省所管のNICT(情報通信研究機構)と良質な日本語データに関する共同研究の実施で合意し開始したことを説明しました。あわせて、国産AIが無料複製前提で開発される場合、NHKからの学習データ提供は困難になるとの見解が示されました。安野委員は資産価値を評価し活用に期待しつつ権利保護とのバランスも求め、小池理事は共同研究で活用を進めつつ知財保全を前提に個別に慎重検討する立場を示しました。
手話CG技術に関して、気象・災害情報への活用状況が示されました。2017年に気象電文から手話CGを自動生成する技術が開発され、2023年からはインターネット上で気象・災害情報の定型情報を手話CGで提供する取組が始まりました。さらに2025年10月には障害者向け防災情報サイトがリニューアルされ、手話CG動画が追加されました。現在はニュース速報など非定型の文章についても手話CGへ翻訳する技術の研究が進められています。なお、本テーマに関する発言者のスタンス(賛否)データは示されていません。
放送コンテンツ業界における価格交渉・価格転嫁の適正化については、中小企業庁の調査で同業界が30業界中下位に位置し、価格転嫁が進んでいない状況にあることが指摘されました。これを受けてNHKは、説明会の開催や自主点検を通じて価格交渉・価格転嫁を促進する取り組みをグループ全体で進めていることを説明したほか、調査結果を協会内で共有し、適切な価格交渉・転嫁を進めるよう改めて指示したことを説明しました。また、関連する論点として、小規模中継局等の共同整備を支援する基金について、約400億円を出捐し、設備整備費のうち5分の2を助成し、残り5分の3をNHKと民放が電波数に応じて分担する想定であることが示されました。山名啓雄は、価格転嫁促進への取り組みを表明しており、賛成の立場が示されています。
NHKでは、価格交渉、価格転嫁の促進につきましてグループ全体として取り組んでおります。
本テーマでは、放送とネット配信をめぐる視聴環境の変化を踏まえた公共放送と民間放送の二元体制の在り方が議論されました。藤井一博君は、ネット視聴時間の増加やテレビ非保有世帯の増加といった視聴環境の変化を指摘し、公共放送の意義発信について質問しました。これに対し井上樹彦会長は、受信料を財源とするNHKと広告料を財源とする民放がそれぞれの役割を担う二元体制は放送文化の根幹であると説明し、放送の役割は放送法にある民主主義の発達への寄与であり、配信も含め人々の生きる力となる存在を目指すと述べました。いんどう周作君は、放送とネット市場の関係整理が急務であり、自民党情報通信戦略調査会でも検討中であると指摘しました。また、還元目的積立金600億円のうち400億円をNHK財団の新基金に出捐し、小規模中継局整備等への助成(約800局程度を想定)や新伝送技術の開発・導入促進に約30年にわたり充てる方針が示され、残る200億円は共同利用会社への出資に充当し、全国約480局のミニサテ局を一括管理・共同利用する構想が説明されました。民放からも出資の申出があり、NHKは受け入れる方向で協議しているとされました。
その上で、公共放送NHKの意義は、受信料を財源とすることで、特定の利益や視聴率に左右されることなく、社会生活の基本となる確かな情報、豊かな文化を育む多様な番組を、いつでもどこでも誰にでも提供する役割を担っている点にあるというふうに考えております。
本テーマについて抽出された要点はありませんでした。発言者のスタンスとして、井上樹彦氏が賛成寄り(スコア0.75)の立場を示しており、必須業務化を公共メディアの責務拡大の転換点と肯定的に評価しています。
これは、NHKが、ラジオ、テレビの放送に加えまして、人々の情報取得の主要な経路となりましたインターネットにおいても公共メディアとしての責務を果たすことになったという大きな転換点だというふうに受け止めております。
放送法20条4項の営利目的禁止規定について、総務省見解として、受益者から適正な対価を求めること自体は禁じられておらず、受信料財源を毀損しない範囲での実施が求められるとされました。NHKオンデマンドの事業収入は2022年度54.6億円、23年度58.1億円、24年度65.4億円と推移し、会員登録数は約377万人となっています。見放題パック990円は他の主要動画配信サービスより高いとの指摘があり、値下げによる契約数増加と総売上増の可能性が議論されました。奥村祥大委員はオンデマンド単価の高さを指摘しましたが、適法性自体への賛否は示されませんでした。神谷委員はNHK ONEとオンデマンドの統合・サブスク化による若年層取り込みを提案しましたが、参考人からNHK ONEは必須業務、オンデマンドは任意業務であり会計区分が放送法で定められているため現行法では統合できないとの説明がありました。会長も現行制度上の一体運用は困難としつつ、番組ページからオンデマンドへの動線整備など連携強化を進めていると説明しました。
単価設定が高過ぎるんではないかということをちょっと思っています。
政見放送のウェブアーカイブ公開をめぐっては、公職選挙法に配信に関する規定がなく、根拠となる法規定を欠くため慎重な対応が求められるという論点が示されました。安野貴博氏は、禁止規定が存在しない一方で有権者にとって重要な情報であるとし、ウェブアーカイブ公開を有権者利益・民主主義インフラと位置付け、配信の検討を強く要望しました。これに対し山名啓雄氏は、法規定がなく性質も異なることを理由に、配信には極めて慎重であるべきとの姿勢を示しました。両者の間で明確な意見の相違が見られましたが、結論や決定事項には至っていません。
本テーマでは、日本発コンテンツの海外配信力強化に向けたNHKと民放の連携及び国産配信プラットフォームの活用が議論されました。神谷委員は、NHKと民放が共同でスマートフォン向けサブスクリプション型の海外発信サービスを国策事業として実施できないか総務省に質問しました。これに対し総務省は、タイの配信プラットフォームを活用し、NHK・民放等76社が参加してドラマ等1470エピソードを集約した配信事業を今月25日から開始したと説明しました。この論点に関するスタンスとしては、NHKと民放の協力事業を肯定的に評価する立場が示されており、根拠として両者の協力事業への肯定的評価が挙げられています。
本テーマでは、東日本大震災の教訓継承と放送設備の老朽化・災害対応体制について議論が行われました。NHK仙台では東日本大震災伝承研修が実施されており、震災後入社の職員も含めた研修継続の重要性が指摘されました。また、半世紀以上経過し老朽化したNHK放送局について、大地震での倒壊・機能喪失リスクを踏まえた早期建て替えを求める意見が示され、小沢雅仁委員はこの点について前向きな立場を示しました。設備面では、大阪放送局が東日本大震災以降、ニュース制作・送出設備を強化し、渋谷機能停止時の代替拠点として衛星放送により全国発信する体制を整備していることが説明されました。さらに、NHK ONE報道サイトやニュース・防災アプリなどのネット配信についても、大阪放送局に平時からバックアップ要員を配置し、東京が機能不能となった場合でも発信可能な体制を構築しているとされました。情報棟移転後についても、耐震性向上に加え、大阪局からのバックアップ機能・体制を維持する方針が示されました。
老朽化した施設の早期建て替えをお願い申し上げまして
沖縄戦八十年プロジェクトによる戦争体験の継承・発信について、NHK沖縄放送局が体験者証言、遺骨収集、司令部ごう等の取組を全国ニュースやNHKスペシャルで放送したことが説明されました。また、昨年9月にはNHK沖縄放送局と琉球新報が共同で「沖縄戦八十年シンポジウム」を開催し、若い世代への関心喚起を狙ったことが説明されました。さらに、経営計画のコンテンツ戦略の柱の一つに民主主義や平和構築への貢献があり、戦争の実相を伝える重要性が増していることが会長から説明されました。これらの取組について、伊波洋一議員は高く評価すると明言し、賛成の立場を示しました。
昨年のNHK放送局による沖縄戦八十年プロジェクトや「沖縄戦八十年シンポジウム」は、県民の思いを全国に発信するもので高く評価したいと思います。
渋谷放送センター情報棟建設費の増加とコスト抑制について議論されました。NHKは情報棟建設費総額が657億円となり、平成28年当初想定の600億円からインフレスライド条項により増加したと説明しました。あわせて、情報棟は免震構造を採用し、自家発電・燃料備蓄等のBCP対策を強化することで大地震時も機能維持できるとし、ニュース・ラジオ・国際放送・ネット配信等の分散機能を集約して制作発信機能を強化する方針を示しました。NHKは費用が受信料で賄われていることを重く受け止め、コスト抑制に取り組みながら計画を進める考えを示しました。中嶋太一氏はコスト抑制に取り組む姿勢を示すにとどまり、具体的な賛否は明らかにしませんでした。岡崎太氏は受信料を使用する建物として無駄のない有効活用を求める条件付きの主張を行いました。附帯決議では、放送センター建設計画見直しの合理性・妥当性・進捗について丁寧な説明を求めることとされました。
イラン情勢を受け、NHKは3月1日から短波による24時間日本語ラジオを中東向けに臨時送信しており、通信が遮断された地域でも直接情報を届けられると説明されました。NHK会長は、在外邦人の生命・安全に関わる情報提供が国際放送の重要な役割であるとの認識を示しました。また、林総務大臣は短波放送の遠距離到達性を重要な情報伝達手段と認識しており、八俣送信所を含む設備の維持管理及び運用体制の構築を総務大臣意見で求めていると説明しました。
本テーマでは、経産省GENIACプロジェクトにおけるデータホルダーの権利保護と成果物公開方針が議論されました。安野委員は、NHKアーカイブが経産省GENIAC等の国産基盤モデル開発プロジェクトでの活用が期待される資産であると指摘し、税金を活用する以上、広い公開とコンテンツホルダーの権利保護とのバランスを検討するよう要望しました。これに対し経産省は、GENIACにおいてデータや既存モデルの知財侵害の有無を審査し、権利保護と利活用の両立を支援していると説明しました。また、公募中のマルチモーダル基盤モデル開発においても、成果物の公開範囲や保護方針を審査対象とする方針が示されました。この論点に関する発言者のスタンスとしては、権利保護と利活用の両立方針を説明する内容にとどまり、賛否の明確な表明はなく、推進姿勢を示すものとして0.75のスコアが付されています。
地域放送会館の整備方針について議論が行われました。地域放送会館整備予算は令和五年度の23.2億円から令和八年度は1.1億円へ大幅に縮減されており、鳥取についても検討対象であったものの記載はありませんでした。中嶋太一理事は、2021年頃からの物価高騰により入札不落が続き、建て替え計画が停滞していると説明しました。IP化・クラウド化技術を活用した省スペース・低コストの新会館整備については、南海トラフ地震による津波が想定される高知で具体化が進められています。また、令和八年度予算では老朽化対応の建設積立資産に353億円が新規に繰り入れられ、他の会館については次期中期経営計画で検討するとされました。スタンスとしては、中嶋太一氏は予算措置と段階的検討を説明し推進の姿勢を示す一方、藤井一博氏は予算縮減への懸念を表明しており、整備方針自体への賛否は明確ではありませんでした。
このテーマについては要点の抽出はありませんでした。発言者のスタンスとして、岸真紀子氏が全額国費支援と財政措置の拡充を求め、負担軽減を求める立場を示しました。
地方公共団体情報システムの標準化については、標準準拠システムへの移行が完了するまでに要する経費を全額国費で支援するとともに、移行完了後の運用経費等についても、見積精査支援の拡充等を行うほか、移行の実態を踏まえて適切な財政措置を講じ、地方公共団体の運用経費等の負担を抑制すること。
選挙報道改革について、2025年から本格化させ、事前報道の質・量の拡充を目指すことが示されました。参院選では、公示前の「ニュースウオッチ9」の放送時間が2022年比で2.6倍となり、公示後の「ニュース7」も1割増加したことが報告されました。また、今年2月の衆院選では、延べ133選挙区における候補者の演説要約・全文をウェブサイトに掲載したほか、物価高対策等の争点について全選挙区の候補者を対象としたアンケートを実施し、ウェブサイト上で比較可能な形で提供したことが説明されました。
選挙関連偽情報・ディープフェイク対策とファクトチェック体制の構築については、報道局専門チームが24時間ネット投稿を確認し、本部・地域局にファクトチェック担当者を配置していることが示されました。衆院選では、街頭インタビューを装う生成AI偽動画・偽画像の拡散に対して注意喚起ニュースを発信したことも報告されました。また、党首第一声の全文テキストに客観的な参考情報へのリンクを付加し、争点解説記事も掲載する取り組みが行われました。ある発言者は、BBBCベリファイのような体系的な検証の仕組みを構築する予定があるかを質問しており、この質問はスコア0.75として、体系的な検証体制の構築を政府に求める前向きな立場として位置づけられています。
このように候補者の主張や選挙に関する情報について体系的に検証を行う仕組みを設ける予定はあるか、あるいはそういった議論が今なされているか、お聞かせいただければと思います。
NHK令和八年度収支予算・事業計画・資金計画は放送法第70条第2項に基づき賛成多数で承認され、与野党共同提案の附帯決議も全会一致で可決されました。齊藤健一郎議員は赤字予算と値上げを理由に反対討論を行いましたが、林総務大臣・井上会長は決議の趣旨を尊重し、受信料収入と事業規模の均衡や合理化の継続に取り組む姿勢を示しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。