本会議(総務委員会)では、郵便法及び信書便法改正案を中心に、日本郵便の経営環境や事業運営をめぐる幅広い論点が議論されました。収支悪化が続く郵便・物流事業や郵便局窓口事業の現状、要員配置の最適化や3年間で7000人規模とされる要員削減の考え方、郵便料金の上限設定方式(プライスキャップ制度と上限認可制度)や届出制導入の是非、デジタルアドレスやウェブゆうびん等のデジタル化推進、山間地・離島・豪雪地帯における配達員の労働負担、簡易郵便局の一時閉鎖と受託者確保、会計年度任用職員の処遇改善、日本郵政グループの不祥事とガバナンス強化などが取り上げられました。小沢雅仁委員、石井苗子委員、佐々木雅文委員、中田優子委員、伊波洋一委員、安野貴博委員、奥村祥大委員、齊藤健一郎委員らが質疑を行い、林芳正総務大臣、総務省の牛山智弘氏、日本郵便の西口彰人氏・小池信也氏らが答弁しました。
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全34テーマ ・ 紐づく質疑54件
定形郵便物料金の届出制導入の是非と国の関与の在り方
本テーマでは、AIによる物数予測や配達区域の可変的組替え、区分機械・ロボットアーム導入等による省力化の推進、及び3年間で7000人の要員削減を新規採用抑制と定年退職の自然減の組み合わせで実現する方針が示され、一律削減ではないとされました。日本郵便はやみくもな人件費抑制ではなく業務効率化による省人化推進を図ると説明し、配達区の統合(3人3区から2人3区等)で効率化を進めるとしました。石井苗子議員は退職不補充計画があると聞いており、単純な人員削減でなく人員配置の在り方を考慮するよう要望し、単純な人員削減には否定的である一方、最適配置自体は容認する立場を示しました。安野貴博委員は収支改善計画の要員効率化約7千人の具体的業務領域・施策内訳を質問し、効率化自体は支持するものの要員削減の具体策への言及は求めるにとどまりました。これに対し日本郵便参考人は、7千人は施策と紐付けた積み上げ式の数字であると説明しました。西口彰人氏は業務効率化による省人化推進を明言し、方針に肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、齊藤健一郎委員が、NHK特別あて所郵便や窓口における住所変更取次の業務に対して国民から不満が寄せられていることを指摘するとともに、これらの業務に伴う日本郵便の個人情報取扱いに関するレピュテーションリスクについて言及しました。
本議論では、ウェブゆうびん(e内容証明等)の普及状況と利活用促進が論点となりました。佐々木雅文議員は自身の内容証明郵便の利用体験を踏まえ、ウェブゆうびんの通数動向について質問しました。これに対し日本郵便は、e内容証明等ウェブゆうびんの通数割合は小さいものの、近年僅かに増加していると回答しました。佐々木議員は、ウェブゆうびんの利便性の高さを実体験に基づき評価し、利活用環境の整備と周知促進への継続的な注力を要望しました。佐々木議員のスタンスは賛成寄りであり、利便性の高さを根拠に周知拡大と利活用促進を積極的に求めるものでした。
そうした部分も含めまして、この利活用しやすい環境を整えて、今も既に整っているわけですけれども、その周知等をより広めていく中で、活用できる場面を増やすことによって、より取り扱う量も増やすことができる部分の分野かなとも思いますので、今後も是非そうした部分の注力もお願いをしたいなというふうに思います。
本テーマでは、デジタルアドレス導入によるコスト削減効果や社会課題解決効果について議論が行われました。奥村祥大議員は、デジタルアドレスによるコスト削減試算と社会課題解決効果について質問し、その社会実装推進を支持する立場を示しました。これに対し日本郵便の西口彰人は、住所表記統一等の課題解決に有効であるとしつつ、定量的なコスト削減効果については普及後でなければ算定できないと回答しました。また、普及すれば高度サービスの組合せによる収益化も検討できるとの見解を示し、デジタルアドレス普及を日本郵便として推進する意向を明言しました。両者ともデジタルアドレス導入に賛成の立場を示しており、具体的な定量効果の算定は今後の普及状況に委ねられることが確認されました。
本テーマでは、デンマークにおける紙郵便とデジタル郵便の合計値が10年間横ばいで推移し、紙からデジタルへの代替が進行していること、また同国が昨年末に国営紙郵便配達を廃止し、民間代替によりユニバーサルサービスが欠如して郵便空白地帯や高齢者の困窮が生じている事例が示されました。これを踏まえ、日本郵便は紙かデジタルかの二者択一ではなく、デジタル技術を組み込みつつベンチャー等との連携を検討する意向を示しています。発言者としては、いんどう周作氏がスコア0.75で賛成の立場を取り、ベンチャー連携等による紙とデジタルのハイブリッドサービス構築を提案し推進する姿勢を示しました。西口彰人氏もスコア0.75で賛成的立場を示し、デジタル分野については他社連携で検討する意向を明示したものの、具体策は限定的でした。
本テーマでは、会計年度任用職員の処遇改善に向けた鳥取方式短時間勤務職員制度について議論されました。鳥取方式は、育児等を理由に常勤職員に週9時間程度の休暇取得を認め、週30時間勤務等とする制度と説明され、令和7年度は会計年度任用職員から5名、令和8年度は広く募集し3名が同方式で採用されたことが示されました。総務省はこの制度を地方公務員法の枠内で設計されたものと受け止めていると答弁し、会計年度任用職員常勤化事例集に鳥取県を含む18事例を掲載し周知していると説明しました。また高知県も本年4月から同様の短時間勤務職員制度を導入していると説明されました。伊波洋一委員は、自治体条例により短時間正規職員の採用が可能であることを確認したうえで、鳥取方式を画期的な取組と評価し、歓迎するとともに拡大への期待を示しました。
鳥取方式は会計年度任用職員の不安定な雇用を改善する画期的な取組であり、敬意を表したいと思います。
本テーマでは、会計年度任用職員をめぐる論点として、任用期限(3〜5年)による不安定雇用の問題が取り上げられました。伊波洋一委員は、会計年度任用職員が全国で70万人、うち52万人が女性であると指摘し、任用期限による雇止め制度が女性の貧困を招くと問題視して改善を求めました。また、伊波委員は鳥取県の会計年度任用職員2500人のうち正規採用は一桁にとどまっているとして、制度の普及がまだ少ない状況を指摘しました。あわせて、自治体では若手・中堅職員の民間転職が進み、人材確保が課題となっていることも指摘されました。
行政が、女性の貧困、本当にいつ辞めさせられるかも分からないような、そういう雇用を本当に恒常的なものにしていく。そういうことではあってはならないと思うんですね。
本テーマでは、信書の定義・範囲の明確化と諸外国制度との比較が議論されました。佐々木雅文議員は、信書該当性の判断が不明瞭な事例(裁判記録等)を挙げ、諸外国の区分方法や統一化の検討可能性を質問し、信書該当性判断のためより多くの具体例を示すことを要望しました。これに対し総務省は、信書の定義は通信の秘密保護の観点から必要であり、諸外国の制度も日本と大きく異ならないと説明し、信書以外への同等規律は過剰規制であり不適当であると回答しました。スタンスとしては、佐々木雅文議員は判断基準の不明瞭さを指摘し具体例拡充を要望する立場(賛否ではなく改善要求、スコア0.50)であり、牛山智弘議員は信書と非信書の扱いの統一に反対し、現行の区分維持を主張する立場(スコア0.20)でした。
信書便法における日本郵便と一般信書便事業者の対等な競争条件確保の必要性について議論が行われました。論点は、一般信書便事業者の新規参入がない中で対等競争条件確保を明記する必要性の根拠でした。佐々木雅文議員はこの必要性・根拠自体を疑問視する発言を行い、否定的な立場が示唆されました。一方、総務省の牛山智弘は、クリームスキミング防止の観点から将来的な参入可能性を排除できず、対等条件確保が重要であると説明し、将来の参入時に日本郵便との対等な競争条件確保が重要であると明言しました。
本テーマでは、転居転送1年間無料サービスや過剰な再配達対応について、対価負担を求めるべきとの提案がなされました。小沢雅仁氏は、過剰な再配達は料金を超過したサービスであると指摘し、見直しに肯定的な立場を示しました。これに対し、日本郵便は顧客ニーズや受容性、郵便局の負担、収支への影響を総合的に考慮した上で判断する方針を示しました。また総務省は、郵便法に具体的な規定がないことから、日本郵便が現場の負担や利用者のニーズを踏まえて適切に判断すべきであるとの立場を示しました。
再配達も、不在通知を入れて一回目の配達は仕方がないにしても、いや、この日に配達してくださいという要望があって、配達に行ったらまた留守だったと、また何回も行かなければならないというのは、もう、ちょっとやっぱり当初の料金を超えた過剰サービスに私はなるんじゃないかと思いまして
このテーマでは、2020年の土曜配達休止に際して捻出された要員をゆうパック成長戦略に充てるとされていた約束が達成されず、人員削減に使われたとの指摘がなされました。小沢雅仁氏は、要員が人員削減に使われ成長戦略が未達成であるとして否定的な評価を示し、苦言を呈しました。
結局、その要員は人員削減の方に使われてしまったと、言葉は悪いですが、使われてしまって、結果として、ゆうパックが思うように、そのときに描いた、成長戦略の位置付けとして描いたことが達成できていないというのが今この職場の現状にあるのではないのかなというふうに思います。
本テーマでは、定形郵便物料金への届出制導入の是非と国の関与の在り方が議論されました。佐々木雅文議員は、変更命令(郵便法71条)等の担保があれば届出制であっても国の関与は維持されると指摘し、届出制導入をあり得る選択肢として提案して所見を求めました(スコア0.60)。これに対し林芳正大臣は、郵便が国民生活に与える影響の大きさと料金の予見可能性の観点から、上限額制度の維持が必要であると答弁し、届出制のみへの移行には慎重な立場を示しました(スコア0.30)。このほか、奥村祥大議員は郵便離れへの懸念を理由に慎重な対応を主張し(スコア0.25)、中田優子議員は改正を応急処置と位置づけ再公営化を含めた継続議論を主張しました(スコア0.50)。伊波洋一議員は郵政民営化を批判しつつも法案自体には賛成の立場を示しました(スコア0.65)。
一方で、一層の郵便離れを引き起こしてしまわないかといった懸念であったりだとかいうことがありますので、慎重に行うべきなのかなというふうに思っております。
定形郵便物の料金については引き続き上限額を設ける制度とすることが必要であると、そういうふうに考えておるところでございます。
本法案については、郵便局のネットワークや全国一律のサービス維持のため、やむを得ないものですが、郵政民営化モデルが破綻したツケを国民に回すものであり、小泉郵政民営化の検証こそ求められていると考えます。
こうした料金の届出制等の在り方も含めて検討するということはあり得るところではないかと思いますが、そうした部分も含めての所見を伺いたいと思います。
今回の改正においても臨時的な、一時的な応急処置というふうに捉えておりますので、これを引き続き繰り返すのではなくて、やはり国益と国民の利便性に資するひとしいサービスという観点、そして維持を考えた上で、これからも、郵便事業の再公営化という議論も含めて、引き続きどういった施策が大事かというところを深めてまいりたいと思います。
本テーマでは、山間地・離島・豪雪地帯における配達員の過酷な労働実態が取り上げられました。具体的には、山間地における徒歩配達や坂道での30kgのゆうパック運搬、離島における船の欠航に伴う宿泊対応、豪雪地帯におけるポストの除雪作業などが紹介されました。また、豪雪地帯では配達バイクの職員が除雪車に巻き込まれて死亡する事故も発生していることが示されました。発言者としては小沢雅仁氏が、こうした豪雪地帯での死亡事故を挙げ、危険な実態を強く訴えるスタンスを示しました。
残念ながら、豪雪地帯においては非常に死の危険のリスクがありまして、やっぱり配達をしている郵便バイクの仲間がバックしてきた除雪車に巻き込まれて亡くなるという痛ましい事故も起こっております。
本テーマでは、日本郵便における協力会社・フリーランスへの取引適正化・価格転嫁の推進が論点となりました。小池信也氏は、法令遵守の上で取引適正化・価格転嫁の取組を継続すると表明し、賛成の立場を示しました。小沢雅仁氏は、財政が厳しい中でも協力会社への取組推進を強く要請し、賛成の立場を示しました。あわせて、日本郵便は協力会社への取引適正化・価格転嫁を継続する方針であり、フリーランス法違反防止の観点から契約運用についても見直しを進めていることが示されました。
本テーマでは、齊藤健一郎委員が日本郵便に対し、NHK技研やF-REI等の公的機関が行うドローン研究との連携の有無について質問しました。これに対し日本郵便参考人は、2023年に兵庫県豊岡市において国内初となるレベル4でのドローン配送実験に成功したことを説明しました。また、F-REIとの連携については承知していないとしつつ、国産ドローンメーカー等との協力を模索していく考えを示しました。
本テーマでは、齊藤健一郎委員が、AIエージェント時代において日本郵便が住所録を預かり、マイナンバー等を活用して信頼性の高い配送を担う将来像を提起した上で、2016年に開始されたマイポストが本年3月に終了した理由を質問しました。これに対し日本郵便参考人は、マイポストは利用が低調であったため終了したこと、自治体において紙とデジタルの二重投資が生じていること、民間では会員制による囲い込みが主流化していることを要因として説明しました。齊藤健一郎委員は、マイナポータルの普及により行政サービスは変化してきたものの、民間においても信頼性の高い配送サービスへの需要は今後高まると指摘し、民間主導では郵便格差が生じ得るため、日本郵便によるユニバーサルなサービスの研究継続を要望しました。これに対し林総務大臣は、最新のデジタル技術動向を踏まえた新サービス開発が重要である旨を答弁しました。
本テーマでは、日本郵便の郵便・物流事業及び郵便局窓口事業の収支悪化と業績見通しが議論されました。2026年3月期は郵便・物流事業が118億円の営業損失、郵便局窓口事業は69億円の営業利益(前年比162億円減益)となり、2027年3月期予想では郵便・物流事業が1040億円の営業損失、郵便局窓口事業も60億円程度の営業損失が見込まれると説明されました。郵便物数は2001年度ピークの262億通から昨年は117億通へ55%減少した一方、配達箇所数は減っていないこと、窓口来局者・取扱件数の減少やかんぽ生命契約件数減少に伴う委託元2社からの手数料減少も論点となりました。日本郵便側は、デジタル化進展による物数減少、人件費上昇、荷物分野の競争激化により厳しい経営状況にあると説明しました。小沢雅仁議員(スコア0.00)は赤字の積み上がりと窓口事業の赤字転落に懸念を表明し、石井苗子議員(スコア0.25)は大手物流会社との比較を交えつつ郵便・物流事業セグメントの三年連続赤字(現在約800億円)を指摘し、経営改善の決意を質しました。
本テーマでは、日本郵便中期経営計画における集配拠点の集約と、郵便・荷物をまとめた広域配達体制の構築が議論されました。論点としては、持続可能な集配体制を構築するための拠点集約の方針、および離島等における要員不足の深刻化を背景とした拠点集約・広域配達による経営効率化の必要性が挙げられました。発言者については、小池信也氏が集配拠点集約はガバナンス・コンプライアンス面でプラスであるとして肯定的な立場を示し、小沢雅仁氏も要員不足を踏まえ、拠点集約と広域配達による経営効率化の考え方に理解を示す立場を示しました。両者とも賛成寄りのスタンスを示しており、明確な反対意見は提示された材料の中には見られませんでした。
本テーマでは、日本郵便の収支改善計画の進捗に関する総務省の年次検証と事業計画認可への反映の在り方が議論されました。総務省は令和8年度事業計画認可時の要請等を通じ、日本郵便の収支改善に向けた監督を実施していると答弁しました。中田優子委員は、閉鎖局再開と都市部統廃合を両立させる具体的な窓口運営計画の有無を質問し、日本郵便参考人は全国一律の郵便局配置計画は持ち合わせていないと答弁しました。安野貴博委員(賛成、スコア0.85)は、四半期報告に加えて年度ごとのKPI検証と改善要望を求めるべきと主張し、3年計画終了後ではなく毎年度の事業計画認可に検証結果を反映すべきだと重ねて質問しました。これに対し林芳正総務大臣(賛成、スコア0.75)は、令和八事業年度計画認可時に四半期報告を要請し監督すると答弁し、四半期報告を踏まえてPDCA的に継続して見ていくと述べました。
本議論では、日本郵便の収支改善計画後における中長期的な収支見通しの策定状況が論点となりました。日本郵便参考人は、中期経営計画期間である2028年度以降の収支見通しは現時点で作成していないと答弁し、郵便物数減少の加速、人口減少、人件費上昇により今後も厳しい経営が続くとの見込みを示しました。中田優子委員は、改善計画後もマイナス1691億円の純損失が見込まれることを踏まえ、長期計画策定の必要性を指摘するとともに、単年千億円規模の赤字想定は民間企業としてあり得ないと述べ、事業縮小・撤退・公金投入・再公営化といった方向性について大臣に質問しました。これに対し林総務大臣は、経営効率化・収益拡大による経営健全化が重要であるとし、収支改善に向けた監督を続けると答弁しました。中田委員は今回の改正を一時的な応急処置と捉え、再公営化を含めて議論を深める意向を表明しました。
やっぱり具体的に、存続をさせるためにはどのようにやっていくかというのを緻密に考えて、計画策定ですね、長期も目線で含めて行っていくことが非常に必要であると思います。
日本郵便東京支社の元社員による収賄事件を受け、全国13支社を対象に取集業務・入札の全面調査が実施され、他支社では不正は確認されていないことが示されました。再発防止策としては、電子入札の導入やシェアード業務の別組織への委託を進め、ガバナンス強化を図ることが挙げられています。齊藤健一郎氏は、個人情報管理のリスクを指摘し改善を求めており、再発防止策自体への賛否については明確に示されていません。
個人情報の取扱いに対する不満であるとかそのような声が高まっているので、そのリスクという、企業としてのレピュテーションリスクがその中に潜在しているんだということも一度考えてもらった上で
本テーマでは、日本郵政グループにおける不祥事とガバナンス強化・コンプライアンス徹底が議論されました。石井苗子議員は、点呼業務不備による行政処分や局長・課長による貯金着服事案が今年だけで十件以上あると指摘し、国民の不安・不満への対応を質問するとともに、度重なる不祥事による国民の不安と資格への疑念を示し、ガバナンス改善の必要性を示唆しました。これに対し西口彰人氏は、点呼不備事案・資金横領事案が続いていることはガバナンス機能不全によるものと認識していると説明し、不祥事を認め謝罪した上で、デジタル点呼導入や現場に寄り添った犯罪防止策など、調査や再発防止策の実施を明言しました。
本テーマでは、無額面切手・バーコード切手の導入をめぐり議論が行われました。論点としては、諸外国では既に導入されている一方、日本では収支への影響、偽造防止、顧客の理解といった課題があり、未導入となっている現状が挙げられました。発言者については、小池信也氏がこれらの課題を理由に現時点での未導入という慎重な姿勢を示し、小沢雅仁氏はコスト削減の観点から無額面切手・バーコード切手の検討を積極的に提案しました。結論としては、総務省が導入に関連する郵便法規定改正の要否を含め、関係者の意見を踏まえながら必要な対応を検討する方針であることが示されました。
本テーマでは、第三種・第四種郵便物が政策料金により年間60~70億円の赤字を生じている現状を踏まえ、関係省庁である文部科学省・厚生労働省・農林水産省による応分負担の必要性が論点となりました。小沢雅仁氏は、関係省庁の応分負担を明確に主張する立場を示しました。これに対し総務省は、郵便事業全体の収支が厳しい状況にあることを踏まえ、関係者の意見を聞きながら同郵便物の提供の在り方を検討していく方針を示しました。
これはやっぱりそれぞれの省庁から応分の負担を私はもうしてもらうべきだというふうに思っておりまして
本テーマでは、簡易郵便局を含む一時閉鎖局の増加とその再開に向けた受託者確保の取組が議論されました。中田優子議員は、令和8年3月末時点で全国の閉鎖局が825局(直営176、簡易649)に上ると指摘し、日本郵便に今後の方針を質問しました。あわせて、宮城県内で2020年以降12局が閉鎖し、仙台市青葉区折立団地簡易局が2024年6月の閉鎖から2年が経過して住民に不便が生じている事例を紹介し、一時閉鎖局の増加により法令上の設置基準を満たしていてもユニバーサルサービスが実質機能していない懸念を総務省に問いました。同議員のスタンスは、一時閉鎖局の増加を問題視し再開に向けた取組強化を求める立場(賛成寄り)でした。これに対し日本郵便は、簡易局閉鎖の主因は受託者の高齢化・体調不良による契約解除であるとし、自治体広報での受託者募集等により早期解消に努めていると回答しました。総務省は、日本郵便に対し令和8事業年度事業計画認可の際、郵便局ネットワークの維持と一時閉鎖局の早期再開を要請していると説明しました。
これほど一時閉鎖局が増えてしまっては、法的な立て付けを数字上遵守しているだけにとどまり、郵便局窓口のこの実態としてはユニバーサルサービスが全く機能できていない、維持確保できていないという状態に陥る可能性が高くなってくる
本テーマでは、過疎地・離島等における郵便局の担い手不足解消策が議論されました。中田優子委員は、地域おこし協力隊との連携、郵便事業に特化した人材募集、離島・山間地域への異動職員に対する特別手当の導入を有効な施策として提案し、日本郵便の具体的な取組について質問しました。これに対し日本郵便からは、グループ内の社内公募により離島勤務者を約百名弱確保していること、奈良県では地域おこし協力隊終了後の人材を郵便局で採用した一例があること、特定地域づくり事業協同組合からの派遣も一名活用していること、離島・過疎地勤務者には特別調整手当を支給する制度が設けられていることが説明されました。一方で中田委員は、離島への異動が役職者中心であり、グループ内異動に限られる面があると指摘しました。
総務省所管の地域おこし協力隊との連携を図る、そして郵便事業に特化した人材募集を国やまた自治体を含めて一体的に募集を始めることや、有人国境離島そして山間地域などのこの人口減少地域に仮に異動となった職員の方に対して特別手当等を設置して支給することなどがやはり現場を維持するためには有効であると考えております。
本テーマでは、郵便中心の事業モデルからの転換とAIロボティクス投資による物流生産性向上が議論されました。安野貴博委員は、行政・民間でデジタル化が進む中での郵便中心の事業モデル見直しの検討状況を質問し、AIを単なる省人化手段ではなくビジネスモデル転換を支える位置付けに見直す必要性を指摘しました。また、アマゾンの大規模ロボット投資を例に、日本郵便のAIロボティクス投資が国全体の物流生産性・国力向上につながると主張しました。これに対し日本郵便参考人は、荷物中心の事業構造への転換と、トール等を活用した総合物流企業化という二方向を説明しました。小池信也は、総合物流企業化を明確な方針として提示し収益確保を目指すと表明し、スコア0.75の賛成的立場を示しました。小沢雅仁も、成長戦略として新規分野への取組を積極的に要望しており、同じくスコア0.75の賛成的立場を示しました。
本テーマでは、過疎地における利用の少ない郵便ポストへのIoT機器導入による集荷業務の効率化について議論されました。奥村祥大議員は具体的な提案を行い、賛成の立場を示しました。これに対し総務省は、IoT機器の設置は法令に反しない限り可能であるとの見解を示しました。また、日本郵便は2023年3月に和歌山県田辺市においてIoT機器による差し出し状況把握の実証実験を実施したものの、精度に課題が残ったことが報告されました。これを受け、今年度改めて実証実験を行う予定であることが示されました。西口彰人は、実証実験を経て実用化を目指す方針を明言し、推進的な姿勢を示しました。
本テーマでは、郵便ポスト約十八万本という現行本数の設置基準について議論が行われました。郵便法施行規則第三十二条により、ポストの構造基準、日本郵政公社法施行時点の本数維持、市区町村内における満遍ない設置が規定されていることが確認されました。奥村祥大議員は、人口減少を踏まえてポスト本数の水準を引き下げ、業務効率化とコスト削減を図るべきとの立場から、サービス水準見直しの必要性を指摘しました。これに対し総務省は、郵便ポスト設置を含むサービス水準について、人口動向や関係者の意見を踏まえて検討していく方針を示しました。
郵便物の数が減ってきたりだとか、あるいはこの人口減少の社会を考慮すると、この水準を引き下げていくということも検討する必要があるのかなというふうに考えておるわけです。
本テーマでは、郵便区分作業場における騒音障害防止対策の徹底が論点となりました。伊波洋一委員は、市川南郵便局を視察した際、大型自動選別機の騒音が発生する環境下で作業者が遮音ヘッドホン等を着用していなかったと指摘しました。これに対し林総務大臣は、市川南郵便局については騒音基準を満たすよう機器を稼働させており、相談窓口も設置していると答弁しました。しかし伊波洋一委員は現地確認においても複数台の機械が稼働する中で耳栓等が使用されていない状況を再度指摘し、改善を要望しました。伊波洋一委員のスタンスは、騒音対策の不備を二度にわたり指摘し改善を強く求めるものでした。
そういう中でも、耳栓などは、あるいは防音ヘッドなどはないということは今確認をしてまいりました。そういうことが放置されてはいけないと思います。
本テーマでは、市川南郵便局の視察を踏まえた大型設備投資(自動化・DX化)の投資回収期間と将来の郵便物数減少見込みが論点となりました。奥村祥大議員は、郵便物数が減少する中での大型設備投資は赤字拡大とリスクを招くとして反対の立場を示し、大型投資よりもIoT機器等の少額投資を優先すべきと主張しました。また、実際の郵便物数の減少幅は想定より大きい可能性があると指摘しました。これに対し日本郵便側は、大型郵便・物流施設は一般的に10年程度で投資回収を見込むとしつつ、市川南局は先端実験的施設であり個別の投資回収期間は未算定であると説明しました。さらに、郵便物数は年3.6%程度減少し、2030年に約98億通、2035年には80億通強まで減少すると中期経営計画で見込んでいると説明しました。
私は、どちらかというと、この変化の激しい時代に大型の設備投資はリスクが大きいなということをやっぱり思っていまして、比較的少額で投資できるような、やはり先ほど申し上げたIoT機器とか、そういったものの方がプライオリティーを上げた方がいいのかなということを思ったりしますので、是非御一考いただきたい
本テーマについては、日本郵便が置き配拡大など配達コストの削減を含むコストの合理的な削減に取り組むと説明したことが取り上げられました。それ以外の論点やスタンスに関する情報は示されていません。
郵便局窓口営業時間の弾力化について、地域ニーズを踏まえ、昼休止や半日営業など窓口営業時間の見直しが一部で実施・検討されていることが取り上げられました。
本テーマでは、郵便料金の全国一律制の見直しに関する論点が示されました。石井苗子議員は、電気・ガス・水道等で既に地域格差が生じている状況を踏まえ、郵便料金についても全国一律を維持することには限界があるのではないかと質問し、一律料金据置きでの経営改善は限界であるとして見直しを示唆する立場を示しました。これに対し総務省は、情報通信審議会郵便料金政策委員会において、現行制度の枠内での議論が限界に達しているとの意見が出されたことを受け、一律料金の在り方が検討事項となったと説明しました。議論を通じて、地域格差の是正と全国一律料金制度の維持との関係が論点として扱われましたが、明確な結論や決定事項は示されていません。
このまま郵便料金も離島、遠隔地まで一律料金据置きのまま経営改善に努めるのは限界があるのではないか。
郵便料金の上限設定方式について、諸外国で採用されているプライスキャップ制度と日本が採用する上限認可制度の選定理由が議論されました。佐々木雅文議員は諸外国のプライスキャップ制度導入事例を確認する質問を行いましたが、この質問のみでは立場は明確ではありません。これに対し総務省の牛山智弘は、情報通信審議会における検討結果として、プライスキャップ制度には必要以上の値上げや強要的な値下げが生じる懸念がある一方、上限認可制度には原価に基づく納得感や事業者の主体性が確保されるという利点が示されたことを説明し、上限認可制度の優位性を示唆する内容となりました。
本テーマでは、郵便法改正により日本郵便主体で柔軟な料金設定を可能とする仕組みが議論されました。改正案では、従来の総務省による上限設定から、日本郵便が発議し総務大臣の認可を受ける方式に変更され、総務省は現行制度で省令改正に相当の期間を要していた点を挙げ、改正後は料金改定期間が短縮されると説明しました。また、上限額の範囲内で日本郵便が割引料金等を機動的に設定できる枠組みは維持しつつ、上限額決定の主体を日本郵便の申請・認可制に改めるとされました。日本郵便側は、料金改定にあたっては企業努力によるコスト削減や収益拡大を優先し、値上げは最後の手段とする考えを示しました。佐々木議員は料金設定の届出制化の可能性を質問しましたが、林大臣は郵便が国民の基本的通信手段であることを理由に、引き続き上限額制度が必要であると答弁しました。いんどう周作議員と西口彰人議員は柔軟な料金体系の検討に前向きな姿勢を示し、安野貴博議員は制度趣旨には賛同しつつ実効性に疑問を呈しました。
本テーマでは、郵便物数の長期的な減少傾向への対応策として、自治体への営業強化、代理店・発送代行事業者への広告郵便利用促進、若年層への年賀状利用促進により、郵便物数の減少抑制を図るという方針が要点として示されました。発言者のスタンス(賛否)に関するデータは示されていません。
本テーマでは、日本郵便がJPプラン2028において、ラストワンマイル配送に加えてBtoB企業間物流を強化し、国内外一体運営の総合物流企業を目指す方針が示されました。これに関し、佐々木議員は、総合物流業者を目指す成長戦略と郵便事業の持続可能性の両立が可能かどうかを質問しました。これに対し日本郵便側は、郵便・物流セグメント等で区分収支を管理しており、郵便事業単独での黒字化を目指していると説明しました。なお、安野貴博氏についてはAI投資の位置付けが不足している点を指摘するにとどまり、新規事業展開自体への賛否は明確に示されませんでした。
根本的に、ビジネスモデルの転換を支えるという意味でいうと、この省人化という位置付け、まだ不十分なのではないかと考えております。
本テーマでは、郵政民営化法等改正によるユニバーサルサービス確保と郵便局ネットワーク維持のための新交付金創設について議論されました。大臣は郵便事業を取り巻く環境変化を踏まえ、ユニバーサルサービス水準を不断に見直していくことが重要であると答弁しました。発言者のスタンスとしては、中田優子氏は赤字が想定される状況を問題視し、現行制度や交付金創設の前提に懐疑的な立場を示しました。一方、小沢雅仁氏は過疎地における郵便局の維持を強く支持し、新交付金の必要性を裏付ける発言を行いました。
本テーマでは、都市部における郵便局配置の統廃合・適正化とコスト削減の要否が議論されました。中田優子委員は、東京・北海道等の大都市圏で局数が多く固定費が高いことを根拠に統合の検討を提案し、賛成の立場を示しました。これに対し日本郵便参考人(西口彰人)は、都市部限定の計画的な統廃合の方針は持たないとしつつ、地域の実情に応じて個別に配置を見直す考えを答弁し、計画的統廃合は否定しつつも条件付きで個別見直しを容認する立場を示しました。
郵便法及び信書便法改正案は、採決の結果、全会一致で原案どおり可決されました。一方で、郵便料金値上げによる郵便離れへの懸念、収支改善計画後の中長期見通しの欠如、郵政民営化モデルの検証の必要性など、なお検討を要する課題が指摘され、伊波洋一委員は本法案をやむを得ないものとしつつ郵政民営化モデルの検証を求めました。
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