本委員会では、内閣提出の携帯電話不正利用防止法改正案が議題とされ、政府参考人5名の出席のもと審議が行われました。令和七年の特殊詐欺被害額が約3241億円に達し前年の約1.6倍に急増したことを背景に、データ通信専用SIM契約時の本人確認義務化を中心に議論されました。高見亮氏はロマンス詐欺の実例を紹介し被害者救済制度の必要性を訴え、許斐亮太郎氏は多回線契約の悪用防止や海外事業者への実効性確保、法人契約担当者の在籍確認等を求めました。湯本博信氏は義務化やMVNO悪用対応を概ね肯定的に評価する一方、負担軽減策の具体性を問いました。平林晃氏は過剰規制とならないよう規制対象の限定やデータ通信停止の在り方に懸念を示し、武藤かず子氏や青木ひとみ氏は国際連携強化や国際電話不取扱受付センター等の周知不足を指摘しました。林芳正大臣は不正利用実態の変化に省令で柔軟に対応する方針や、若年層のサイバー人材育成に文科省と連携する意向を示しました。
この概要はAIによる自動生成です。解釈の違いや誤りが含まれる場合があります。
全29テーマ ・ 紐づく質疑61件
警察署長による契約者確認の求めと通信の秘密・人権との比較衡量
本テーマでは、携帯通信事業者が大手MNOから小規模MVNOまで約2000者にのぼることを踏まえ、本人確認厳格化が中小事業者に一定の負担となる点が論点となりました。総務省は、正当な事業者の撤退を促す意図はないと説明し、施行にあたっては十分な準備期間の確保と事前周知等の環境整備に取り組む方針を示しました。これに対し、湯本博信氏はスコア0.50で、撤退を促す意図はないとの答弁のみで負担軽減策の具体性は不明であるとしました。また、許斐亮太郎氏はスコア0.20で、小規模事業者の撤退への懸念を表明するにとどまりました。
SMS機能なしのデータ通信専用SIM(IoT機器向け等)を本人確認義務の対象とするかが議論されました。政府参考人は、不正利用の多くがSMS機能付きSIMで発生していることから、まずこれを本人確認の対象とする方針を説明し、SMS機能なしのIoT向けSIMは不正利用リスクが低く、対象とした場合の利便性への影響も大きいため、現時点では対象外とすると説明しました。また、SMS機能付きであってもIoT専用であれば本人確認対象にしない方針も確認されました。あわせて、有識者会議においてSMS機能なしSIMは不正利用の犯罪実態が認められず悪用リスクが低いと評価されたことも示されました。林芳正大臣は、SMS機能なし・IoT向けSIMを本人確認等の対象とすることは想定していないと答弁しました。政府参考人は、今後SMS機能なしSIMでも不正利用が急増した場合には省令改正により対象に加える検討を行うと説明しました。平林晃、林芳正、武藤かず子、湯本博信の各氏は、いずれも対象除外の方針について肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、SNS型投資・ロマンス詐欺対策としての本改正の抑止効果と事後評価が議論されました。令和七年の特殊詐欺被害額約3241億円のうちSNS型投資・ロマンス詐欺は約1827億円を占め、被害者をだます連絡ツールの9割以上でメッセージアプリ等データ通信サービスが不正利用されていることが示されました。犯行では公的機関等を装い多数の通信回線を用いるのが一般的であり、データ通信専用SIMの本人確認義務化により成り済まし不正契約防止等の抑止効果が見込まれるとされました。これに対し、湯本博信氏は本人確認義務化に一定以上の抑止効果を認め肯定的に評価しました。平林晃氏は本人確認厳格化の継続的必要性を主張し、青木ひとみ氏は抑止効果と検証方法を質問し、早期の柔軟な再検証を要望しました。結論として、施行後5年以内を目安に事後評価を実施し、必要に応じて柔軟に再検証する方針が示されました。
サイバー人材の若年層からの発掘・育成の必要性について議論が行われました。論点としては、改正の端緒となった中学生による不法多回線契約・転売事案を踏まえた若年層からのICT人材発掘の重要性、NICTのSecHack365における25歳以下を対象とした人材育成(毎年40名程度が修了)、公募方式では真に光る人材の発掘に限界があるとの指摘、小学生等より若い世代からの人材育成の必要性が挙げられました。発言者としては、三田一博氏が若手人材の発掘育成を重要課題と認識し取組を進めると明言して賛成の立場を示し、神谷裕氏も若年層人材発掘育成の重要性を主張し現状の育成規模不足を指摘して賛成の立場を示しました。結論として、大臣が文科省と連携して検討する意向を示しました。
データ通信専用SIM契約時の本人確認義務化について議論が行われました。論点として、大手事業者は自主的に本人確認を実施しているものの総務大臣の監督対象外であり実効性に課題があること、中小規模事業者には自主確認を行っていない者が相当数存在すること、不正利用が確認されたデータSIMの多くが契約時に本人確認が未実施であったことが調査で判明したことが挙げられました。また、総合対策2.0の6項目のうち「SNS事業者の本人確認厳格化」ではなく「データSIM本人確認義務化」を選んだ理由が質問され、データSIMの義務化によりSNS等でもSMS認証等を通じた本人確認の促進が期待されるとの説明がありました。平林委員は、データSIM規制が広範になりすぎていないか、規制対象を的確に限定する必要があると指摘しました。
データ通信専用SIM契約者への本人確認義務化については、匿名による不正利用防止を確実にする狙いから、対象をデータ通信専用SIMにも加えることが論点となりました。湯本博信氏は義務化の狙いを不正利用防止に資するものとして肯定的に説明し、高見亮氏は改正案の意義を評価しつつ本人確認の詳細を確認する姿勢を示しました。一方、前川恵氏と平林晃氏は制度の狙いや立法方針の理由を問う質問にとどまり、賛否の表明はありませんでした。
携帯通信事業者における契約者の管理体制を強化し、特殊詐欺などにおける匿名による携帯通信サービスの不正利用防止を確実にするため、データ通信専用SIMについても本法の本人確認義務等の対象とするといったようなことでございます。
こういう被害を増やさないためにも、本改正案、とても意義があるとは思っているんですが、私の方からは、データSIMの本人確認と短期滞在外国人の本人確認、ここを中心にちょっと見解を確認させていただきたいと思っています。
今回の改正案においてデータ通信専用SIMの契約者に本人確認を義務づけることとした狙いについてお伺いしたいと思います。
本改正案においては、一番のSNS直接というところではなくて、二番のデータSIMの本人確認義務づけを実現する、こういう立法方針を取られたのはなぜでしょうか。
本テーマでは、プリペイド式SIMカードの取扱いについて議論が行われました。改正後も現行法と同様、プリペイド型SIMカードは本人確認義務等の対象とする想定であることが示され、コンビニ等で販売されるプリペイドSIMについても、オンラインでの回線開通時にマイナンバーカード等のICチップ読み取りにより本人確認を行う想定であるとされました。また、災害時など本人確認書類の提示が困難な場合には、口頭確認等の暫定措置を引き続き適用する方針が示されました。この論点について、湯本博信氏はプリペイドSIMの規制継続を支持する説明を行い、青木ひとみ氏は規制対象化を詐欺対策の強い姿勢として肯定的に評価しており、いずれも賛成的な立場が示されました。
本改正における対象SIM範囲等の取扱いについて、省令による柔軟・迅速な制度見直しが議論されました。平林委員は、対象SIM範囲を省令で適切に定め、状況を見ながら適切な拡大をすべきと要望しました。許斐亮太郎委員(賛成、スコア0.75)は、本改正を起点として不正利用実態の変化へ柔軟迅速に対応する今後の方針を大臣に質問しました。これに対し林芳正大臣(賛成、スコア0.75)は、本人確認の具体的方法・対象を省令で規定し、不正利用実態の変化に柔軟迅速に対応する考えを説明したうえで、不正利用実態の的確な把握を不断に行い、必要に応じ迅速な省令見直しで対応する考えを表明しました。また、事後評価については5年以内を目安としつつ、統計結果等を踏まえ必要に応じ速やかに実施する方針が示されました。
本テーマでは、不正利用防止のための規制強化と、善良な大多数の利用者の利便性確保をどう両立させるかが論点となりました。許斐亮太郎委員は、規制強化と利便性確保の両立について大臣の考えを質問し、規制強化を容認しつつ真面目な利用者への不利益回避を求める立場を示しました。これに対し大臣(林芳正)は、不正利用リスクが低いサービスは本人確認の対象外とし、本人確認方法についても複数の方法を認める方針を説明し、実効性確保と負担軽減・利便性の両立を強調しました。湯本博信も不正防止と利用者利益の均衡について答弁しました。一方、平林晃は、本人確認未実施を理由とした一律の通信停止は規制として過剰であるとの懸念を繰り返し表明しました。
本人確認が特定日までに実施されないことをもって、本人確認がなされるまでの間、当該デバイスの通信が一律に利用停止されるという措置は、過剰になっていないのでしょうか。
この超超超超大多数の利用者の利便性の確保、これと、不正利用の効果的な防止、これを両立をするということが大変大事でありまして
不正利用の防止に真に必要な範囲に限定し、利用者の利益を過剰に制限するものとならないようにしているところでございます。
真面目にやっている人が不利益を被る、犯罪者だけが逃げる、結局笑ってしまう、このような運用だけは避けなければなりません。
本テーマでは、個人事業主の複数回線契約に関する契約形態の扱いが議論されました。個人事業主の契約形態は登記の有無等により法人契約・個人契約に分かれ、個人契約では一定回線数を超える場合に事業者が契約を拒否できるとされる一方、正当な理由のない恣意的な拒否は省令により防止される仕組みが説明されました。また、恣意的な契約拒否や不当な手続遅延が認められる場合には、個別の事案に即して総務省が適切に対応する方針が示されました。これに対し、武藤かず子委員はこの方針を評価しつつ、実効性を確保する観点から事後のモニタリング状況を注視する姿勢を示しました。湯本博信委員は、個別事案対応の方針表明に対して具体的な賛否は示しませんでした。
本テーマでは、匿名・流動型犯罪グループ対策に向けた警察・総務省の体制整備が議論されました。警察庁は昨年10月の組織改正により匿名・流動型犯罪グループ情報分析室を設置し、サイバー特別捜査部と連携して実態解明を推進する方針が示されました。また総務省は、総合通信局等の出先機関との連携体制構築や専門人材の育成など、体制強化に取り組む方針が示されました。発言者からは体制やICT人材の不足が対応不足につながるとの指摘があり、体制整備の必要性が強調されました。
本テーマでは、国内で本人確認を経て取得したSIMを海外犯罪グループに実質使用させる名義貸し型不正利用への抑止効果が論点となりました。本改正は国内データ通信専用SIMを規制対象とするものであり、海外拠点によるSIM不正利用に一定の抑止効果があると見込まれる一方、SIM取得後の不正転用と海外発の偽装着信という二つの経路が残る点が指摘されました。武藤かず子氏(賛成、スコア0.80)は、附帯決議や省令対応を含めた継続的な手当てを強く求めており、湯本博信氏(賛成、スコア0.75)は国内SIM不正利用への対策に抑止効果を認め肯定的な評価を示しました。両氏とも改正の効果を認めつつ、残された課題への継続的対応の必要性を求める立場が示されました。
本テーマでは、国外事業者や国際電話を悪用した特殊詐欺への対応が議論されました。特殊詐欺に悪用される電話番号の約8割が国際電話番号であることを踏まえ、国内に事務所を有しない海外事業者への対応として、国際電話不取扱受付センターでの利用休止促進が進められている一方、同センターの認知度の低さが問題として指摘されました。神谷裕、許斐亮太郎、青木ひとみの各氏はいずれも周知不足を問題視し、広報強化を要望する立場を示しました。林芳正氏は宣伝不足を自認し、周知強化の必要性を認めました。また、許斐亮太郎委員からは、国際電話着信時に詐欺の可能性を通知する仕組みの検討が提案されました。総務省は、迷惑電話拒否サービスの低廉化・周知を含め、地方自治体や警察庁とも連携しながら官民一体で周知・普及に努める方針を示しました。
本テーマでは、個人による多回線契約が転売等の不正に悪用される実態を踏まえ、事業者間で契約回線数の上限基準が異なり利用者に分かりにくいという課題が取り上げられました。政府参考人は、契約回線数上限の統一的基準を示し、上限を超えた場合の契約拒否を明確化する措置を説明し、役務提供拒否が可能となる回線数については実効性と利便性への配慮を踏まえ省令で定めるとし、電気通信事業者協会が定める音声通信の個人契約上限5回線という自主基準を一つの目安とする考えを示しました。警察庁参考人は、不正利用事案として還付金詐欺の名義人が245枚のデータSIMを契約していた事例を紹介し、特定事業者が狙われた理由として契約可能回線数の多さと追加回線契約時の本人確認手続の簡素化を挙げました。発言者のスタンスについては、前川恵は説明を求める質問にとどまり賛否は明示されず、湯本博信は統一基準化の目的を対策促進と分かりやすい運用と肯定的に説明し、許斐亮太郎も不正防止対応を求める立場を示しました。
多回線契約制限に関して、許斐亮太郎委員は大家族や高齢者の代理契約の実例を挙げ、親族関係を考慮した回線数制限の制度設計を提案しました。これに対し政府参考人は、家族回線をまとめて契約する場合等が不当な拒否の対象とならないよう、省令等で規定する方針であると説明しました。
情報流通プラットフォーム対処法をめぐっては、同法が昨年4月に施行され、適用事業者9社が指定されるとともに、各事業者の削除基準等が公表されたことが確認されました。また、指定事業者には年度ごとに削除・アカウント停止等の運用状況を公表することが義務づけられています。今後の課題としては、5月11日に開催された有識者検討会において、権利侵害情報の発信・拡散をめぐる問題が議論の対象とされ、発信者情報開示の簡易な裁判手続の創設等の制度対応に加え、利用者リテラシーの向上や相談体制の強化が推進事項として挙げられました。この論点に関して、前川恵氏はスコア0.75の立場を示し、現行対策の不十分さを指摘した上で、書き込み側への抑止策強化を主張しました。
やはり防止策というものが何よりも重要で、今、我々が書き込む側に話したとして、書き込む側は、法律がないから別に何を書き込んだっていいんだよということで、幾ら被害者が削除依頼をしても消せないことも多々あります。
携帯通信事業者のサイバーセキュリティー強化及び多要素認証導入については、ID・パスワードのみの簡易認証が悪用された反省を踏まえ、音声通信契約において多要素認証導入を求める省令見直しが実施されたことが取り上げられました。その上で、多要素認証の導入に加え、システム面の対策強化や自社内での不正契約検知のための定期点検など、包括的な対策が不可欠であるとの指摘がありました。発言者については、湯本博信氏がスコア0.75(賛成方向)で、総務省側の答弁を引用する形で言及しており、発言者自身の立場は明示されていません。許斐亮太郎氏もスコア0.75(賛成方向)で、携帯事業者のセキュリティー強化を必要と明言しています。
携帯電話不正利用防止法改正の実効性確保に向けた事業者監督体制について、施行後の監督や執行体制、事業者負担への配慮が論点となりました。政府側は、データ通信専用SIM提供事業者への監督を含め警察庁等関係省庁と協力し法の厳正な執行を徹底する方針を示し、総務大臣は報告徴収・是正命令の権限を持ち、違反時には拘禁刑・罰金の罰則があると説明しました。また本人確認義務や販売代理店等への監督義務に基づき、事業者は研修・監査、一部は不正契約の定期点検を実施しており、金融業界の自己テスト・改善サイクルの仕組みを参考に優れた事業者の取組を業界全体に展開する後押しを行う方針が示されました。平林晃委員は、既存契約者対応による携帯ショップ現場業務増大への懸念を伝え、事業者負担の評価を質問するとともに、事業者は総務省に本音を言えないこともあるとして丁寧な対応を要望しました。これに対し政府参考人は、事業者負担・利用者料金への影響は定量評価が困難であるが、円滑な実施状況を注視すると説明しました。武藤かず子委員は事業者への監督強化と実質確認を求め、向山淳委員は本人確認の実効性確保への業界取組の後押しについて前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、施行時利用者本人確認により既存契約者にも本人確認義務を課すことが法の不遡及原則に反しないかが論点となりました。平林晃委員は不遡及原則との関係について質問し、政府参考人は施行日以降に新たな義務を課す措置であり不遡及原則には反しないと説明しました。あわせて政府参考人は、事業者・利用者への負担に配慮した準備期間の確保や周知徹底、総務省ホームページ等を通じた広報を行う方針を示し、本人確認義務履行の特定期日は省令で規定し事業者の準備状況を踏まえて検討するとしました。特定日までに本人確認に応じない契約者には一時的に役務提供を拒否できるとされ、平林委員はデータ通信停止措置が時刻表示やOSアップデートなど悪意のない通信も止める過剰規制とならないか懸念を示しました。これに対し政府参考人は、役務提供拒否は必要最小限とし本人確認に応じるまでの間に限定すると説明し、施行時利用者本人確認を確実に実施できなければ不正利用防止の目的を果たせないと述べました。
本テーマでは、本人確認の実装水準の明確化と事業者への周知が論点となりました。高見委員は、データSIM契約についても音声通信と同様にマイナンバーカードのICチップ読み取り方式へ移行するかを質問しました。これに対し政府参考人は、偽変造対策のため、データ通信専用SIMについても音声通信と同様にマイナンバーカード等のICチップ読み取りを想定していると説明しました。また、施行規則において本人確認の方法や必要書類等のルールを整備し、QAやガイドブック等を通じて事業者に分かりやすく周知する方針が示されました。加えて、本人確認の実装水準に事業者間で差異がある場合には、報告徴収、立入検査、行政指導、是正命令等により対応し、実質が伴っているかを総務省が適宜確認するとされました。武藤かず子委員は実装水準の明確化と現場支援の必要性を指摘し、湯本博信委員は周知徹底の方針に言及しました。
本テーマでは、法人契約における契約担当者の権限・在籍確認の義務化について議論されました。総務省は、契約担当者の権限確認方法を総務省ウェブサイト等で明確化し事業者へ周知する方針を示し、現行法では契約担当者の権限・地位確認が義務づけられておらず、法人偽装による多回線契約増加が懸念されると説明しました。確認方法としては委任状の提示や営業所への電話確認等が想定され、詳細は省令で規定されるとされました。許斐亮太郎委員は、法人契約では上限を設けない一方で契約担当者の地位・在籍確認をどう行うかを質問し、法律による義務づけへの対応を要望する賛成の姿勢を示しました。湯本博信委員は、在籍確認義務化について不正契約対策として実効性があるとの説明を肯定的に受け止めました。一方、青木ひとみ委員はダミー会社の見抜きが困難であると指摘し、形式的な確認の限界を懸念しつつ、施行後のフォローアップ体制の構築を要望しました。
本テーマでは、海外事業者が提供する高秘匿性アプリを利用した詐欺への対応が議論されました。照会先としてはメッセージアプリ、SNS、マッチングアプリ等の運営事業者が想定される一方、匿名性の高いアプリを提供する海外事業者は改正法の照会規定の対象外であることが確認され、その上で事業実態に応じて協力を得ながら情報取得に取り組む方針が示されました。許斐委員は、政府間協力や、アプリ業者に対する日本法人設立要求の必要性を指摘しました。
本テーマでは、海外事業者提供のデータSIM及び国際ローミング利用契約が本改正の規制対象となるかが論点となりました。高見委員は、アマゾン等で販売される海外事業者提供のデータSIMが規制対象になるか質問し、政府参考人は、国際ローミングを利用する海外事業者契約者は国内事業者と直接の契約関係がないため規制対象外であると説明しました。また政府参考人は、海外事業者による国内向けサービスについて不正利用の実態は未確認であるが、今後の動向を注視し、必要に応じて対策を検討する考えを示しました。さらに高見委員は、海外SIMが犯罪に利用された場合の実効性確保策を質した。これに対し警察庁参考人は、海外電話番号で登録されたアカウントについてはSNS事業者への利用停止依頼を行うほか、捜査面ではICPO(国際刑事警察機構)や捜査共助の枠組みを活用する旨を説明しました。湯本博信委員については、国際ローミング利用が規制対象外である旨の答弁のみが確認され、賛否は明らかにされていません。
このような場合におきましては、通常、その契約者と国内事業者との間に直接の契約関係はないため、本邦内でデータ通信を利用したとしても、本法案の規制対象とはなりません。
海外で運営される秘匿性の高い通信アプリ事業者への対応をめぐり、法の対象外となる海外事業者には任意の協力要請で対応せざるを得ず、主権の及ばない範囲で実効性に懸念があるとの論点が示されました。不正利用されたSNSアカウントが海外電話番号で登録されている場合には、SNS事業者へ利用停止を依頼し被害拡大の防止を図るとの説明がありました。神谷裕氏はスコア0.40で、任意照会の実効性に懸念を示し、不十分な場合は法改正の検討が必要と主張しました。許斐亮太郎氏はスコア0.85で、日本法人設立要求など実効性確保の必要性を明確に主張しました。遠藤剛氏はスコア0.50で、海外事業者への任意協力要請には限界があることを認めつつ現実的な対応として説明しました。青木ひとみ氏はスコア0.80で、国内対策の限界を指摘し、国際連携と事業者協力の強化を要望しました。任意対応の効果が不十分な場合には、法改正を含む更なる検討が必要との認識が示されました。
特殊詐欺対策に関して、高見亮委員は、自治体が実施している特殊詐欺対策事業が啓発中心にとどまり効果が乏しいとして、自治体支援を併せて検討すべきであると大臣に質問しました。これに対し林芳正大臣は、通信・金融など複数分野を横断する取組や、国民を詐欺から守るための総合対策2.0に基づく関係省庁連携の状況を説明した上で、地方自治体の意見を聞きながら効果的な連携の在り方を検討していく考えを示しました。
本テーマでは、特殊詐欺犯罪手口の情報集約と関係省庁間の制度改革への反映について議論が行われました。警察庁は被害申告情報や金融機関・業界団体からの情報提供により犯罪手口を把握し、総務省等と共有していることが確認されました。一方で、制度改革への反映は事後的な対応にとどまっているとして、先手を打った情報収集と迅速な制度設計を求める意見が示されました。武藤かず子氏は、現状が事後対応にとどまっている点を指摘するにとどまり、明確な賛否は示されませんでした。
実際に犯罪があってからのアクションになるというふうに理解をしております。
本テーマでは、特殊詐欺犯罪組織の実態解明と海外拠点の摘発推進が論点となりました。警察は犯罪組織の実態解明、中核人物の取締り、犯罪収益剥奪を進める体制を構築しており、令和七年には東南アジア4か国と協力して特殊詐欺被疑者54名を検挙したほか、昨年も同様に東南アジア四か国と協力し、当該国から特殊詐欺を行っていた被疑者を検挙した事例が示されました。海外拠点の特殊詐欺グループ対策としては、二国間協議等により現地捜査当局との情報交換・連携強化が図られているほか、国際電話利用休止促進キャンペーンや詐欺対策アプリの利用推奨も強力に推進されているとされました。発言者については、武藤かず子氏がスコア0.75で、海外情報収集や省庁連携強化、制度設計を含む迅速な対応を要望する立場から推進に賛成的な姿勢を示し、許斐亮太郎氏もスコア0.80で、本丸の取締りに期待を表明し摘発推進に肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、令和七年における特殊詐欺・SNS型投資ロマンス詐欺の被害額急増を踏まえた携帯通信不正利用対策強化が議論されました。高見委員は、令和七年の被害額が暫定約3241億円に達し、過去最高であった前年の約1.6倍に増加したと指摘しました。許斐委員も同様に、令和七年の被害額が約3200億円となり、令和六年の約2000億円を大きく上回ったと指摘しました。これに対し政府参考人は、被害者との連絡手段としてデータ通信が不正に利用されており、その際に本人確認が実施されていないケースが多いという実態を背景として説明しました。許斐亮太郎委員は、法改正を犯罪の封じ込めに向けた重要な一手であると明確に肯定的に評価する立場を示しました。
これまで議論にもありましたが、今回の法改正は、携帯電話を犯罪の道具として物理的に封じ込めるための極めて重要な一手だと思います。
本テーマでは、特殊詐欺被害者救済制度の現状について議論が行われました。高見委員は詐欺被害者救済制度の現状を質問し、これに対し政府参考人は、振り込め詐欺救済法に基づき令和7年度に約90億円の預貯金失権手続が行われたと説明しました。これを受け、高見委員(賛成、スコア0.75)は精神的被害への救済措置がほぼない現状を指摘し、被害者救済制度の必要性を要望しました。議論では明確な結論や決定事項は示されていません。
特殊詐欺の被害者に対しての救済制度というのを、本当、何らかあってもいいのかなと思っているところでございますので、これは要望でございます。
本テーマでは、訪日外国人・短期滞在者に対する本人確認方法の整備が議論されました。政府参考人は、訪日外国人のデータ通信契約も本人確認義務の対象となるが、住居確認に代えて国籍・旅券番号等を確認する規定を整備し、対面では旅券提示、非対面では旅券写しの送付により本人確認を行う想定であると説明しました。高見亮委員は、プリペイドSIM等の本人確認の具体的運用イメージや、出国・オーバーステイ後にSIMが第三者の手に渡り犯罪利用されるリスクへの対応について質問しました。これに対し警察庁参考人は、短期滞在外国人名義SIMの不正利用検挙事例はなく網羅的把握もないが、改正により環境整備が進むと説明しました。許斐亮太郎委員は、本人確認整備の必要性を認めつつ、パスポート自動スキャンや顔認証等デジタル技術を活用した柔軟な導入を要望しました。湯本博信委員は、訪日外国人の負担に配慮しつつ旅券番号確認の規定整備を推進する立場を示しました。
本テーマでは、詐欺グループによるMVNO(仮想移動体通信事業者)設立の悪用への対応が議論されました。政府側からは、詐欺グループがMVNOを設立した場合であっても、本人確認義務違反等の法違反が認められれば、同法上の是正命令等により厳正に対処する方針が示されました。この方針について、湯本博信氏はスコア0.75で賛成の立場を示し、法違反時は是正命令等を含め厳正対処する方針を明言したことを根拠としています。また、許斐亮太郎氏もスコア0.75で賛成の立場を示し、詐欺グループのMVNO設立悪用への対応強化を要求したことを根拠としています。両者とも詐欺グループによるMVNO悪用への厳正な対応を求める立場で一致しています。
本テーマでは、警察署長が詐欺被害を認知した際に電気通信事業者へ契約者の携帯電話番号確認等を求める仕組みについて議論されました。政府側から、電気通信事業者への照会は任意回答を求めるものであり強制処分ではないため裁判所令状は不要であること、警察署長を照会主体としたのは犯罪認知から契約者確認までを警察署が一貫して行うことによる迅速性確保のためであることが説明されました。照会は主にSMS認証に用いた携帯電話番号を想定し、対象はアプリ履歴データ等ではなく契約者確認に必要な電話番号等に限定されるとされました。平林晃委員は照会対象の電気通信事業者が現行の約2000者から2万者超へ拡大することについて権限の過剰拡大にならないか懸念を示しました。これに対し警察庁参考人は、条文上は必要性により対象が限定される旨を説明しました。林芳正は、有識者会議の議論を踏まえ人権と立法事実を比較考量した結果として本改正を適切と述べました。遠藤剛は、任意照会であり令状が不要である点を踏まえ、必要な範囲に限定すれば人権侵害は生じないとの考えを示しました。神谷裕は拡大への懸念を示しつつ規則による統制を前提に運用を容認する姿勢を示しました。照会方法の規則化について議員から検討要請があり、警察庁は都道府県警察への指導徹底を述べ、規則化の可能性を否定しないと回答しました。
アプリでの履歴データ等といった契約者確認の求めに必要のない各種情報を照会することはございませんので、不当なプライバシーの侵害が生じるようなことはないものと認識しております。
このことは警察の権限の過剰な拡大になっていないでしょうか。
今委員からまさにございましたように、人権とそれから立法事実の関係を比較考量した上でも適切であるというふうに考えておるところでございます。
要は、無限に拡大をしないようにしていただきたいということは、まず申し上げなければいけないかなと思っております。
警察によるいわば情報収集が、憲法で保障される通信の秘密を侵害するようなことはないと信じますが、細かく範囲がどこまでになるのかを今後省令等で具体的に示していただくことが必要だと思います。
総務省といたしましても、本規定に基づく照会が契約者確認の求めに必要な範囲に限って適正に運用されることが重要であると考えております。
委員会は質疑終局後、討論なく採決を行い、法律案は原案どおり可決されました。あわせて、自民・維新・国民民主等六会派共同提案による附帯決議が起立総員で可決され、施行時利用者の本人確認負担への配慮、SNSアカウント本人確認への機動的対応、法人契約担当者の権限確認方法の実効性、特殊詐欺対策の国際連携強化が政府に求められ、林総務大臣はその趣旨を十分尊重する旨を述べました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。