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本委員会では、科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律の一部を改正する法律案をめぐり、グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想について審議されました。論点は、東京都渋谷区・目黒区の国有地への拠点立地選定の経緯と地方設置の可能性、予算規模と自走化の見通し、女性研究者の住環境整備、事務手続負担の軽減、地方拠点都市との人材循環、既存の民間支援機能や産総研・NEDO等との役割分担、デュアルユース技術の扱い、助成採択審査方式、リードタイム短縮、人材確保のための待遇柔軟化、研究成果・知的財産の海外流出防止、事業性評価とガバナンス体制、行政財産貸付けの有償化、基礎研究軽視への批判など多岐にわたりました。主な発言者は小野田紀美大臣、井上諭一参考人、木村直人参考人、柴田参考人、上野ほたる委員、岩本麻奈委員、司隆史委員、平戸航太委員、安野貴博委員、西田英範委員、広田一委員、大門実紀史委員、伊波洋一委員、森ようすけ委員、岸真紀子委員でした。
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全32テーマ ・ 紐づく質疑55件
フラッグシップ拠点整備における段階的・柔軟な拡張方針(アジャイルな進め方)
本テーマでは、GSCフラッグシップ拠点を東京都渋谷区・目黒区の国有地に設置する経緯とその妥当性、地方設置の可能性が議論されました。井上参考人は、都市部へのアクセス容易性・国際的認知度・空港アクセス等の条件から東京都国有地の活用が適切であり国益にかなうと説明し、海外エコシステムと国内大学・地域スタートアップ拠点を結ぶ結節点として機能させる方針を示しました。柴田参考人は、予定敷地約2.6万平米が防衛省・法務省からの所管替えを経て内閣府所管となった経緯や、令和5年6月の統合イノベーション戦略2023閣議決定時点で内閣府以外の利用要望はなかったことを説明しました。これに対し、上野ほたる委員(スコア0.20)は地方への設置可能性の検討有無や東京決定の具体的プロセス・理由を質問し、岩本麻奈委員(スコア0.20)は予定地が土壌汚染対策解除が令和7年1月と最近である隣接地であることを指摘したほか、筑波学園都市や臨海部等他候補地との比較検討の有無を質問し、選定の合理性や経緯に疑問を呈しました。司隆史委員および小野田紀美委員(いずれもスコア0.50)は立地選定自体への賛否を明確にせず、バーチャル基盤整備の提案や拠点の開かれた運用の重要性に言及しました。
何か先にこの場所があったような気がどうもしてしようがないんですね。
こうしたこういうイノベーションの起爆剤になるような施設というのは、本来であれば、私は地方に造って地域の活性化につなげていくという選択肢があったんではないかなというふうに思っております。
是非、バーチャル・アンダー・ワン・ルーフというか、どこの場所にいても恵比寿のフラッグ拠点の方々とアクセスができる、そういったものを基盤として整えていただきたいなと思っています。
御指摘のとおり、GSC構想のフラッグシップ拠点は、東京に来られる人だけに恩恵を閉じるものではなくて、国内外の研究者、スタートアップ、企業、大学、研究機関等にも開かれた形で、研究活動、事業化活動の基盤として機能させていくことが重要であります。
本テーマでは、GSC先行的活動およびフラッグシップ拠点の予算規模と自走化の見通しが議論されました。現状の基金は今後3年間で約270億円執行予定であり、令和10年度末までに約270億円、単純平均で年間約90億円の執行規模となる一方、米DARPAの年間予算約7000億円、英ARIAの約800億円と比較すると桁違いに小さいとの指摘がありました。フラッグシップ拠点整備費は約390億円、延べ床面積3万2800平米以下、900人程度の規模とされ、小野田紀美氏は当初2000人規模から900人規模へ縮小した経緯に言及しました。自走化については、新法人の収支構造として施設利用収入で一般管理費を賄い、会員費・スポンサー費・競争的資金等で事業費を賄う想定が示され、自走化後の想定職員数は数十人程度、経常経費は年間10億~20億円程度と見込まれています。政府側は新法人設立後の事業計画・資金計画の中で自走化に向けた段階を整理し、認可時に自立運営の実効性を確認すると答弁しました。スタンスとしては、小野田紀美氏(スコア0.75)と西田英範氏(スコア0.75)が予算確保や規模拡大の必要性を主張して前向きな立場を示す一方、平戸航太氏(スコア0.20)は希望的観測を批判し、有償貸付化による自走化義務の強調など現状の予算計画に否定的な立場を示しました。
本議論では、GSC拠点における女性研究者の住環境・生活環境整備が論点となりました。司隆史委員は、日本の女性研究者比率が17.5%と低い水準にあることを指摘し、女性研究者の住環境整備を要望する賛成の立場を示しました。これに対し木村直人参考人は、GSC基本方針において住環境・医療・教育エリア等の一体的整備が記載されていることを説明し、環境整備を推進する方針を明言する賛成的な立場を示しました。両者とも住環境整備の必要性について肯定的な見解を示しており、具体的な決定事項としてはGSC基本方針に住環境・医療・教育エリア等の一体的整備が盛り込まれていることが確認されました。
本テーマでは、GSC採択事業者の事務手続負担軽減と研究集中環境の整備が論点となりました。かつてNEDO委託事業では約254ページの事務処理マニュアルと71ページの検査マニュアル、30種類の様式が必要であったことが紹介され、現在は改善されつつあるとされました。また、担当窓口の人材によりサポートの質が異なり、申請機会を逃す例があるとの指摘もありました。安野貴博氏はこれらの課題を踏まえ、書類提出頻度の最小化・オンライン完結・様式簡素化など予算を要しない施策により研究集中環境を構築すべきと要望し、賛成の立場を示しました。これに対し政府参考人は、民間企業の好事例も参考にしつつ事務負担の最小化を検討中であると答弁しました。
事業者が研究開発そのものに集中できる環境を構築していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、GSC構想における東京一極集中の回避と、地方拠点都市との人材循環・連携の仕組みが議論されました。論点としては、地域スタートアップエコシステムとの相乗効果、地域大学に所属を残しつつ拠点で活動する仕組み、成長段階に応じた退去基準の設定、拠点都市との技術実証連携、ネットワーク共有の場の設置、クロスアポイントメント制度などが挙げられました。発言者としては、司隆史委員が福島国際研究教育拠点や神戸・けいはんな等の地域研究機関とGSCとの連携を要望し賛成の立場を示しました。平戸航太委員は東京一極集中を避け全国の地域スタートアップエコシステムとの相乗効果を国家戦略上重要と指摘し賛成の立場でした。上野委員は富山県など地方拠点との循環・連携の在り方について質問しました。政府側は地域大学に所属を残しつつ拠点で活動する取組を検討中と答弁し、木村参考人は拠点都市とのネットワーク共有の場設置やクロスアポイントメント、退去基準等による地域連携を説明しました。井上参考人も拠点都市との成果共有の場設置や退去基準設定による地方との循環を図ると説明しました。結論として、附帯決議において東京圏一極集中の是正のため、地域スタートアップ・エコシステムとの連携や地方大学との共同研究強化など、全国一体の振興策を求める内容が盛り込まれました。
こういった国内に、海外もそうですけど、そういう特色のある地域研究機関としっかり密着につながって、またそれを牽引するような、中心に、GSC構想が後押しをしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
東京への一極集中を避け、日本全国の地域スタートアップエコシステムと相乗効果を発揮していくことが国家戦略として極めて重要かと考えております。
このGSC構想のフラッグシップ拠点は、ディープテック分野において、国内各地の大学、研究機関あるいは拠点における取組と海外のネットワークをも結び付ける、そういった結節点、ハブとして機能することを想定しております。
ライフサイエンス分野、健康寿命の延伸、こういったことに是非とも寄与してもらいたいなというふうに思うところでございます。
本テーマでは、GSC構想と既存の民間スタートアップ支援・マッチング機能との役割分担が論点となりました。衆院附帯決議では、既存の民間アクセラレーターやインキュベーション施設の活動を阻害する民業圧迫を招いてはならないと指摘され、民間事業者の活動を阻害せず相乗効果を発揮する連携が求められました。上野ほたる委員は、既存の民間マッチング機能がある中でGSCに同様の機能を持たせる必要性について質問しました。これに対し、井上諭一参考人は、GSCは既存施策と重複せず、既存施策を支える横串インフラであると説明しました。また、小野田紀美委員は、GSC構想は民間事業者と競合するより連携に主眼を置くものと肯定的に説明し、政府側も、不足するラボ整備や民間施設紹介により補完関係を構築する想定であると答弁しました。大臣は、民間企業CICへの訪問時にGSC構想との連携への期待の声を直接聞いたと発言しました。一方、平戸航太委員は民業圧迫への懸念を表明し、既存の民間機能との役割分担について慎重な立場を示しました。
本拠点の整備に当たっては、既存の民間アクセラレーターやインキュベーション施設の活動を阻害する、いわゆる民業圧迫を招くことがあってはいけないと考えております。
まとめて言いますと、この構想は既存の施策との重複ということではなく、既存施策を支える土壌として既存の個別の政策の効果を引き上げる横串のインフラを整備するというものでございます。
GSC構想は、ディープテック分野におけるスタートアップのエコシステムを我が国に構築する試みでありまして、民間事業者による取組と競合するというよりは、むしろ連携することに主眼を置いた取組となっています。
そこで、既存のスタートアップ支援策がある中で、今回あえてこのGSCに民間資金とスタートアップのマッチング機能を持たせる必要性について、参考人の方からお伺いしたいと思います。
本テーマでは、GSC構想の対象となる特定先端技術と、成長戦略十七戦略分野や経済安全保障推進法における特別重要技術との関係が論点となりました。大門議員は、GSC構想が対象とする特定先端技術が経済安保法の特別重要技術および成長戦略十七戦略分野とほぼ重なっていると指摘しました。これに対し政府は、十七戦略分野にはディープテック分野が含まれており、GSC構想は成長戦略の取組と軌を一にするものであると説明しました。
本テーマでは、GSC構想における研究成果・知的財産の海外流出防止策について議論されました。上野ほたる委員は研究者の海外転出等による知識・技術情報の流出リスクへの対策を質問し、小野田紀美大臣は研究セキュリティ手順書の活用や知的財産マネジメント基本方針の策定により流出防止を図る意向を示しました。岩本麻奈委員は研究成果を日本に還元する仕組みの確保を質問したほか、運営支援法人一覧に海外関係の深い法人が多いことを指摘し、国益として成果を残す制度設計の必要性を主張しました。これに対し大臣は、知財の帰属・ライセンス条件を含む基本方針を策定し海外参画者にも遵守させると答弁しました。また岩本委員は、海外研究者受入れ時の研究インテグリティ・セキュリティ確認の責任者・手順や、資金提供者・投資家側のデューデリジェンス規定が研究者向けより緩い点をエプスタイン事件を例に指摘しました。政府は令和7年12月決定の研究セキュリティ確保の手順書に基づくデューデリジェンス実施や、法人設立後の規程整備、事業計画認可等による国の監督を説明しました。伊波洋一委員はベンチャーディレクターによる目利き知見の海外売却リスクへの監査体制を質問し、政府は選任時のデューデリジェンスと選任後の秘密保持契約・法令遵守での管理を説明しました。
知見を有する国内外の目利きが公的資金で育てた技術を買いたたいたり、あるいは海外へ売ってしまうというようなリスクも存在します。
今後、知財の帰属であったりライセンス条件を含む知的財産マネジメントに関する基本方針を策定して、海外の参画者に対しても同方針を遵守させるとともに、運営法人においてもこれらを適切に実現するための体制整備を進めてまいりたいと考えております。
日本の国費で整備した研究環境から生まれた成果がしっかりと国益として残るという何かしらの担保、そういった制度設計が必要であると思っております。
こうした知識であったりとか情報の流出を防ぐための方針と具体的な対策について、是非大臣の方からお聞かせいただければと思います。
本テーマでは、GSC構想の支援対象にデュアルユース技術やそれに基づくスタートアップが含まれるかが論点となりました。大門実紀史議員(反対、スコア0.00)は、GSC機構がデュアルユース技術・スタートアップを支援対象から排除していないか政府に確認した上で、デュアルユースが対米共同開発に由来する概念であり、米国流の広い定義を採ると日本の自由な研究開発が制約されうると指摘しました。また、デュアルユース関与者がセキュリティクリアランス下で身辺調査等の制約を受ける懸念や、日米軍事同盟下でアメリカ標準の技術開発制約・監視義務を招く懸念を示し、デュアルユースを含むこと自体を研究・スタートアップの軍事分野への動員であるとして、GSC構想への反対理由の一つに挙げました。これに対し政府側は、デュアルユースを扱う場合もあり、それに基づくスタートアップ創設もあり得ると答弁し、小野田紀美議員(賛成、スコア0.75)を含む立場からは、民生用と安全保障用技術の区別が困難であることを踏まえ、デュアルユース投資は産業競争力や経済成長に資するとの見解が示されました。
本テーマでは、GSC機構の助成採択審査方式について議論が行われました。第七十七条一項一号に定める審査方式は法令に定めがなく、法人設立後に理事長の下で規程類として策定されることが確認されました。安野貴博委員は、複数評価者の平均点による機械的選定を避け、成功時のインパクト評価を重視すべきと主張し、賛成の立場から明確な根拠を示しました。参考事例として、米国DARPAがプログラムマネジャー個人に採択権限を集中させ合議を経ない仕組みを持つこと、実現確率ではなく成功時インパクトを問うハイルマイヤーの質問という評価軸があること、デンマークのヴィラム財団が匿名審査とゴールデンチケット制度により一人の審査員の確信で採択できる仕組みを持つことが紹介されました。小野田紀美委員も平均点方式の弊害について問題意識を共有する立場を示しました。大臣は、評点平均の合議制やリスク回避・減点主義に陥らない審査方式を検討する考えを示しましたが、DARPA型のマネジャー個人決定の採用については現時点で明言せず、問題意識の共有にとどめる答弁を行いました。
本テーマでは、GSC申請から資金提供までのリードタイム短縮が議論されました。安野貴博委員は、申請から採択・着金までのリードタイムの速さが国際競争力に直結すると指摘し、リードタイム短縮方針の明確化と迅速化を政府に要求しました(賛成)。木村直人委員も、リードタイムの重要性を認識し、迅速化を検討する前向きな姿勢を示しました(賛成)。これに対し政府参考人は、DARPA、ARPA-E、ARPA-H等の海外事例を参考にリードタイム迅速化の制度設計を行うと答弁し、DARPAがOTAという調達手段により最短約2.5か月で着金する水準にあることを紹介した上で、同水準を目指すよう要望が示されました。
本テーマでは、GSC運営法人が国内外の優秀な人材を確保するための待遇・給与水準の柔軟化が議論されました。論点としては、給与水準の低さや居住環境、言語の壁といった国際的な人材獲得競争における日本の不利な面、及び給与に加え研究費・設備・共同研究機会・生活環境を含めた総合的な条件整備の必要性が挙げられました。上野ほたる委員は国際的な人材獲得競争の中での給与・待遇の改善方針について質問し、柔軟化に肯定的な立場を示しました。安野貴博委員は独立行政法人指定職準拠の報酬枠に縛られると優秀な人材を登用できないと懸念を表明し、柔軟化の必要性を主張しました。小野田紀美委員も海外機関に見劣りしない待遇へ柔軟に対応する必要性を認識していると述べました。答弁側では、木村直人参考人が給与水準に加え研究費・研究設備等全体で魅力ある条件を整備し、定款等で柔軟な対応を検討すると説明し、DARPAの特別任用権限やOISTの国際水準を加味した役員報酬の事例が紹介されました。大臣は運営法人の定款・規程で給与水準を柔軟に定められる仕組みとし、研究環境全体で魅力を高める方針を示しました。
御指摘のとおり、海外も含めた優秀な人材を呼び込むためには、海外の研究機関等と比較しても魅力ある待遇となるよう柔軟な対応が必要であると認識しております。
こうした研究環境の魅力であったりとか生活環境サポートだけではなく、給与や待遇といったやはり条件面も国際的な水準に見合ったものを一定度示さなければ、選んでもらうのは難しいんじゃないかなということを懸念しているところです。
GSC機構が独立行政法人の指定職に準拠した国内の一般的な役員報酬の枠に縛られていると、優秀な人材をベンチャーディレクターとして登用できなくなってしまうのではないかと考えます。
定款あるいはその各種規程の中で柔軟な対応が可能となるような検討を今後してまいりたいと考えております。
本テーマでは、GSC運営法人による支援のあり方をめぐり、海外VC等の資金呼び込みによる自走化のロードマップや、法案第77条第3項に基づく支援事業者(VC等)への貸付・出資規定の期待効果が質問されました。木村参考人は、VC等支援事業者への間接投資により資金呼び込みの円滑化を図ることを説明し、政府は呼び水として間接投資に留め、最終的には民間主体のエコシステムを目指すとの立場を示しました。これに対し広田氏は、死の谷対策としてスタートアップへの直接資金支援を検討しない理由を質問し、直接支援も呼び水になり得るのではないかと再度質問しましたが、木村参考人は民間主体の原則を繰り返し答弁しました。最後に広田氏は、スタートアップへの直接的資金支援について今後の不断の検討を要望しました。
本テーマでは、グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想の目的とその「世界最高水準」の定義が議論されました。小野田大臣は、GSCが世界最高水準のイノベーションエコシステムハブの構築を目的とし、シリコンバレーのように人材・資金を呼び込み事業創出が継続する環境を指すと説明し、既存のイノベーション政策には一定の進展があったものの踏み込み不足の反省点があるとした上で、研究ラボ不足や海外エコシステムとの連携不足等の課題を挙げ、事業化・海外展開まで一気通貫で行う既存研究機関の延長線上にない新しい取組と述べました。広田氏はライフサイエンス分野・健康寿命延伸への寄与に期待を表明する一方、世界最高水準の具体像として市場独占・牽引力や経済安全保障上の必要不可欠性を提示しました。木村参考人は経済安全保障分野への貢献も重要なミッションと答弁しました。岩本委員はWPI等既存制度との役割分担やGSC固有の機能、巨大施設の必要性を質問し、伊波議員は構想の成立見込みに疑問を呈しました。司隆史氏、安野貴博氏は構想に肯定的な発言をしています。
本テーマでは、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想における事業性評価とガバナンス体制のあり方が議論されました。上野委員は拠点の達成目標・数値目標設定の必要性を質問し、これに対し小野田大臣は、数値目標のみでは構想の目的に沿わない形骸化のおそれがあるとして、運営支援法人と連携しKPI設定を検討中であると説明しました。岩本麻奈議員(スタンス0.25、反対寄り)は、GSCの責任体制が不明確であるとして、研究セキュリティ・知財管理・成果還元・事業成否に関する最終責任者を質問し、資金提供確認体制の不備や責任体制の不明確さへの懸念を表明しました。政府側は、運営法人が国の監督下にある認可法人であり、国の監督の下で適切な運営を担保するとしつつ、責任体制の明確化は現段階では困難と答弁しました。また、伊波議員はエプスタイン事件関係者が運営委員に選任されていた過去を挙げ、ガバナンス能力の欠如を指摘しました。結論として、附帯決議では機構の業務内容・事業計画・財務状況の情報公開、活動状況・成果の客観的評価の定期的公表、運営改善措置を求めることとされました。
私は、やはりGSCの責任体制というものがやや見にくく感じられます。
本テーマでは、GSC(グローバル・スタートアップ・キャンパス)構想が施設・法人設置という単発の政策に見え、いわゆる箱物論を招いているとして、政策全体像との接続を明確にすべきとの指摘がなされました。これに対し政府側は、スタートアップ総力創出パッケージや日本成長戦略案において、GSC構想を優れた技術の事業化を進める柱として位置付けていると説明しました。また、大学生・大学院生のうちアントレプレナーシップ教育を経験した割合は約5%にとどまるとの指摘があり、政府は全国9つのプラットフォームでアントレプレナーシップ教育を推進しているとし、広島大学を中心とする中国・四国地域の取組を例として紹介しました。あわせて、文部科学大臣任命の起業家講師派遣等を通じ、初等中等教育段階からのアントレプレナーシップ醸成に努めていると説明しました。さらに政府は、ディープテックがユニコーン成長の潜在力を持つ一方、日本ではそのエコシステム構築がこれからの課題であるとの認識を示しました。西田英範氏は、篤志家依存や教育経験割合の低さを課題として指摘したものの、賛否は明確に示されませんでした。
本来、初等中等教育段階からしっかりそうした教育であるとかSTEAM教育必要なんですが、現状、我が国は、大学生や大学院生でもアントレプレナーシップ教育を受けたことのある割合は全体の五%程度にとどまっています。
本テーマでは、ディープテック事業における失敗時の責任の所在と評価基準が議論されました。広田一氏は、運営法人への移管後に先行的活動が結果を出せなかった場合の責任の所在を質問し、ディープテック分野は失敗が当然であり寛容な姿勢が必要と指摘した上で、法案への賛成を表明しました。小野田紀美大臣は、移管後は実施主体が移り主務大臣の監督下で業務が継続されること、結果評価基準は海外事例も参考に検討中であることを答弁し、成果が得られない場合は原因を分析し必要な見直しを行うと説明しました。安野貴博委員は、個別案件の失敗でベンチャーディレクターや機構の責任を問うと安全志向に陥ると指摘し、AIインタビューで紹介されたスタートアップの大半は失敗するため個々の失敗で機構の活動を萎縮させない工夫が必要との専門家の声を引用しました。政府参考人も、個別案件の不成功で直ちに評価を減点する運用はリスク回避を助長するため避けるべきとし、ポートフォリオ全体の成果・インパクトで評価する原則を新法人の規程類で検討する方針を示しました。安野委員は、失敗が積み上がっても理念を曲げず機構を守り、周知するよう大臣に要請し、大臣はポートフォリオ全体で評価する運用原則の重要性を認め、衆院でも同様の指摘があったと述べました。
個々の案件の失敗、不成功で直ちにベンチャーディレクターや機構の評価を減点することはせず、拠点全体を一つのポートフォリオとして見たときにその総体としての成果で評価するという、こういった考えが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。
やっぱり、このディープテック分野は失敗をするのが当たり前だというふうに思いますので、これ大目に見るという懐の大きい感覚が必要だというふうに思います
こうした観点から、単に個別案件の成否ではなく、ポートフォリオとして、その全体の成果、インパクトをもってベンチャーディレクターあるいは機構を評価するという考え方を運用の原則として採用することは重要だと考えております。
その評価の在り方に対しても、ポートフォリオ全体の成果、インパクトをもってベンチャーディレクターや機構を評価するという考え方を運用原則として採用すること重要だと思っております。
本テーマでは、ディープテック分野におけるKPI設定とマイルストーン管理の在り方が議論されました。広田氏は、世界最高水準を可視化するKPI設定の必要性とディープテック特有の困難さを指摘し、最終目標達成までの中間目標・スケジュール化の必要性を質問しました。これに対し木村参考人は、数値目標偏重はエコシステム構築という本来目的に沿わなくなる懸念があると説明し、この点についてはスコア0.25と否定的な立場を示しました。木村参考人は、KPIについては先行的活動における海外運営支援法人との検討結果を踏まえて設定する方針であると説明したほか、ベンチャーディレクターがマイルストーンに基づき有望案件への支援集中や見直しを機動的に行う仕組みであると説明しました。
この数を達成するということがどうしても優先をする余り、本来の目的であるスタートアップエコシステム、これの構築という目的に沿わないような形で事業が進められる、そんなおそれもあろうかと思っております。
本テーマでは、ディープテック分野における死の谷を乗り越えるための品質保証・量産化等中間プロセス人材による伴走支援が議論されました。死の谷は単なる資金不足ではなく、研究者へのメンタリング不足や研究成果を事業につなぐ橋渡し人材の不在が要因であるとの指摘があり、製造業経験者・法務知財専門家・医薬品審査経験者等の専門人材活用が有効なアプローチとして説明されました。また、民間製造業が持つ品質保証・量産化・規格適合の優位性とスタートアップを掛け合わせることが日本の強みになるとの指摘があり、専門家に民間人材も交えるよう求める意見も示されました。伴走支援は、多様な専門人材が事業化の各ステージで助言を行い進展させるものと説明された一方、産総研では死の谷克服を長年ミッションとしてきたものの、結果としてユニコーン創出には結びついていないとの指摘もありました。司隆史氏、小野田紀美氏、礒崎哲史氏はいずれも伴走支援の強化や経験人材の活用に前向きな立場を示し、礒崎氏は箱物依存には懐疑的な姿勢を示しつつ海外知見の招致も提案しました。
フラッグシップ拠点整備の規模については、衆院附帯決議により当初面積が5.9万平方メートルから3.28万平方メートルに縮小され、活動人員も2000人規模から900人程度に減ると指摘されました。西田英範氏は英フランシス・クリック研究所(9.1万平方メートル)やシンガポールJTC(5.6万平方メートル)との比較を示し、5.9万平方メートル前提のフルスペック計画を策定した上で機動的に規模拡大すべきと提案しました。平戸航太氏は段階的・柔軟な拡張方針(アジャイルな進め方)を基本方針とするか政府参考人に確認し、井上諭一氏は着実・早期整備と技術動向変化への対応の観点から柔軟な段階的規模拡張を重要な視点と認識すると答弁しました。政府側は設計段階から将来拡張を見据えた全体構想を持つことが重要とし、有識者会議で拠点整備計画を検討中と説明しました。木村参考人はディープテックの特性上マイルストーンに基づくアジャイルな意思決定が必要と述べました。一方、伊波洋一氏は面積縮小を見切り発車の象徴と指摘し、構想細部を有識者会議に委ねる進め方は財政民主主義に反し、レントシーキングの温床になりかねないとして反対しました。
詳細を後決めにする進め方は財政民主主義にも反し、結果として、利害関係者によるレントシーキング、都合の良い政策変更の温床ともなりかねないものです。
拠点整備については、過度な初期投資に陥ることなく、段階的かつ柔軟に拡張していく方針で進めるべきと考えておりますが、政府としてもこのアジャイルな進め方を基本方針として位置付けているのか、政府参考人にお伺いいたします。
衆議院の御議論でもありました、柔軟に段階的に規模を拡張していくということは重要な視点であると私ども認識しております。衆議院の附帯決議を踏まえ、しっかりと取り組んでまいる方針でございます。
現在確保できている五万九千平米を前提としたフルスペック規模の構想、計画を策定した上で、需要に応じて機動的、適切に規模を拡大できるようにするべきと考えております。
段階的整備を行う場合であっても拠点全体が一体的に機能するよう、当初の設計段階から将来的な拡張や機能追加を見据えて拠点の全体構想を持つこと、非常に重要であると考えております。
この横串機能を実現するために、やはりかなりの規模の物理的な施設というのが本当に必要なのか、デジタル基盤とかAIネットワークでは実現できない理由は何かというのをちょっと考えております。
本テーマでは、ベンチャーディレクター(VD)等の目利きによる機動的な研究開発管理と、ディープテック分野特有の長期的時間軸との整合性が論点となりました。伊波洋一議員は、ベンチャー投資が想定する3〜5年程度の時間軸とディープテックに必要な10〜20年規模の時間軸との間に構造的ミスマッチがあると指摘し、DARPAの成功は米軍という最終買手の存在によるものだとして日本における出口戦略や、目利きによる技術の安値取得・海外売却リスク等を問題視し、反対の立場を示しました。これに対し小野田紀美大臣及び政府参考人(木村直人氏)は、GSC構想は米国DARPA・ARPA-E・ARPA-H等のガバナンスを参考に、マイルストーンに基づく段階的評価とベンチャーディレクターへの任期制権限付与によって柔軟性・機動性と長期的視点の両立を図る制度設計であると説明し、出口についてもスタートアップ創出・既存企業連携・政府調達による初期需要確保を想定すると答弁しました。安野貴博委員は、DARPAのプログラムマネジャーが資金配分や中止判断まで自ら決定する権限を持つ例を挙げ、ベンチャーディレクターに幅広い権限と機動的な組織運営を付与することが不可欠だと主張し、賛成の立場を示しました。議論を通じ、政府はマイルストーンによる段階的評価と任期制インセンティブによりミスマッチへ対応する方針を示しましたが、伊波議員はこれを反対理由の一つとして改めて指摘しました。
第二に、導入されるベンチャーディレクターと、対象とするディープテックの間に、構造的ミスマッチが存在する点です。
だからこそ、現場を預かるベンチャーディレクターは、幅広い権限が与えられて機動的に組織運営することが不可欠だと考えます。
長期的な視点に基づく研究開発と適切な評価管理、適切なマイルストーンを置きながらの評価管理、これはこれから検討する適切な制度設計の下で両立し得るものというふうに私どもは認識してございます。
ベンチャーディレクターが各マイルストーンにおいて適切な評価、判断を行いながら長期的なミッションの実現を着実に追求していく仕組みこそがディープテック分野における成果の創出の鍵であるというふうに考えています。
本テーマでは、先端技術研究成果活用推進機構によるディープテック分野スタートアップ支援の意義について議論がありました。国内外の研究者・スタートアップ・企業・大学・投資家等を集積させ、研究開発から事業化まで一体的に促進する環境整備が目的であると説明されました。あわせて、GSC構想はディープテックに特化し、研究開発から事業化・海外展開までを一気通貫で支援する環境整備であると説明されました。また、既存の個別支援政策の効果を引き上げる横串のインフラ整備として、エコシステム構築を促進する役割を担うものであるとの説明もなされました。なお、本テーマに関する発言者のスタンス(賛否)データは示されていません。
本テーマでは、先端技術研究成果活用推進機構への行政財産貸付けについて、政府原案の無償貸付けから衆院修正で有償貸付けに変更されたことをめぐり議論が行われました。森ようすけ議員はスコア0.75で賛成の立場を示し、無償貸付けでは国の実質負担額が予算上明らかにならず国民の目が及びにくいという問題があったため有償化修正を行ったと説明し、自民・中道・維新・国民民主・チームみらい各党の共同提案で有償化修正が成立したことを述べました。小野田紀美議員(スコア0.75)は有償化を踏まえつつ財政措置で機構経営を支援する意向を、西田英範議員(スコア0.75)は有償化を前提に財政措置で実質負担をなくすことを条件付きで主張しました。平戸航太議員(スコア0.75)はコスト明確化を経営ガバナンス上当然の前提として肯定的に評価しました。答弁では、有償化により国有財産法・財政法に基づく適切な貸付料設定となり機構の健全経営とガバナンスに資するとされた一方、貸付料の具体的水準は類似施設事例の参照や関係省庁協議が必要であり現時点では答弁困難とされ、有償分の国による補填の在り方も一体不可分に検討する必要があるとされました。附帯決議では、適正な貸付料設定と有償化に伴う費用について必要な財政措置を講ずるよう求められました。
無償貸付けの場合、実質的には有償貸付け分を国が負担しているにもかかわらず、その額が予算上明らかにならないこと、そして国民の目が及びにくくなること、このような問題があるというふうに認識をしております。
内閣府として必要な財政上の措置をしっかりと講じてまいりたいと考えます。
政府から土地を有償で借りるとしても、新法人側に実質的に負担が生じないよう財政上の措置が必要と考えます。
事業コストを明確化すること、これは機構の経営ガバナンスと事業運営の緊張感を確保する上で当然の前提かとは思っております。
本テーマでは、先行的活動として実施されてきた国際研究、事業化支援、人材育成を新たな運営法人へ移管する際の法的根拠の明確性が論点となりました。木村参考人は、先行的活動は改正法77条各号に規定された業務範囲に位置付けて実施するものであり、移管についてはJSTと運営支援法人との間の契約に明記した上で、財政措置により担保すると説明しました。これに対し広田一氏は、77条はあくまで業務範囲を定めた規定であり、先行的活動の承継の法的根拠として読み取ることはできないと指摘し、また基金による事業であるからこそ移管の法的根拠を明確にすべきであったと述べ、法的根拠の不明確さを批判しました。広田氏のスタンスは反対寄りであり、根拠の明確化を求める立場が示されました。
私は、この基金による活動だからこそ、その移管に係る法的な根拠というものは本来明確にすべきではなかったのかなというふうに思いますけれども、この点についての御所見、お伺いします。
本テーマでは、先行的活動の権利義務移管方式について議論が行われました。木村参考人は、権利義務の移管を包括承継ではなく個別移管によって行う方針を説明し、事務手続の簡素化を含めた速やかな移行を検討していると述べました。これに対し広田一氏は、個別移管方式では事務的に煩雑になるのではないかと指摘し、また運営支援法人との契約見直しが必要となることから事務負担が増すとの懸念を示しました。広田一氏のスタンスは反対寄り(スコア0.20)であり、個別移管方式による事務負担増を問題点として否定的に評価しています。議論では個別移管方式の妥当性や事務負担の程度をめぐって、木村参考人と広田一氏の間で見解の相違が示されました。
そこの事務手続の煩雑さ、負担増といったものが生じてしまうということは、一点指摘をしたいというふうに思います。
本テーマでは、先行的活動の運営支援法人選定プロセスの公平性・透明性確保が議論されました。木村参考人は、運営支援法人はステアリングコミッティーの助言を踏まえ内閣府が選定したこと、また選定は構成員評価の平均に基づき、利害関係者は当該評価に関与しない措置を講じたことを説明しました。一方、広田一氏はスタンススコア0.25とされ、先行的活動の全面承継強制に反対し、新法人の自主性を重視する立場を示しました。提示された要点・データからは、これ以上の具体的な結論・決定事項は示されていません。
はなからこの先行的活動については移管をしなければならない、その全てを新しい認可法人が引き継がなければならないというのは、ある意味、この法の趣旨から照らしても余り良くないというふうに思います
本テーマでは、国立大学運営費交付金及び私立大学経常費補助金の減額と、それに伴う若手研究者の不安定雇用の実態が論点となりました。伊波洋一議員は、国立大学運営費交付金が法人化後10%以上減額され、私立大学経常費補助金もピーク時の3分の1に低下していると指摘しました。また、若手研究者が任期付きの不安定雇用に置かれている状況や、30代以下の無期雇用研究者数が2割減少している実態を紹介し、これらの削減を批判的な立場から一貫して指摘しました。
現在、我が国の大学は、二十年間にわたる運営費交付金等の削減に加え、近年の物価高、円安の直撃により、日々の研究の維持すら困難な財政危機に瀕しています。
本テーマでは、特定先端技術(ディープテック)の定義とそのハイリスク性の明確化について議論が行われました。木村参考人は、ディープテックに明確な定義はないとしつつ、研究開発期間が長く多額の費用を要し成果が不確実であるためハイリスクだが、社会実装できれば大きなインパクトを持つ技術であると説明しました。社会実装に至る道のりは困難であると認めましたが、具体的な成功確率への言明は避けました。また、47条2項に定める特定先端技術の定義については、著しい新規性・創造的分野で経済社会の大きな変化を創出しうるものとする条文どおりの答弁を行いました。これに対し広田一氏(スコア0.20)は、現行の定義ではハイリスク性が読み取れないと指摘し、明確化の必要性を主張し、実態を反映していないとの危惧を示しました。木村参考人は著しい新規性の実装ハードルの高さから目利き人材による対応が重要であると応答しましたが、定義そのものの修正には踏み込みませんでした。
その部分より、非常に社会変革をもたらす著しい新規性等もあるかもしれないけれども、そういったところにちょっと力点が置き過ぎていて、実態をちょっと反映していないんじゃないかなというふうなちょっと危惧をすることは指摘をさせていただきたいなというふうに思います。
本テーマでは、JST法上の新技術と特定先端技術の関係、および新法人の業務範囲の制約が議論されました。木村参考人は、新技術が研究開発成果全般を広く指す概念であるのに対し、特定先端技術はGSCで重点的に取り組む技術分野を示すものであり、両者の関係については特定先端技術が新技術の一部であると説明しました。また、新法人の業務範囲は特定先端技術、すなわちディープテックの領域に限定され、新技術全般は対象外であると答弁し、ディープテックの実装化にあたっては周辺技術について他の研究機関等と連携して対応する方針を示しました。これに対し広田一氏は、スコア0.30の立場から、ディープテックへの特化が実装化の制約になり得るとの懸念を示し、適用範囲の拡大を求めました。
もっとこの適用をやっぱり幅広に考えていかないと、今後の実装化についての制約になってしまうんじゃないでしょうか。
本テーマでは、産総研・NEDO等の既存機関との役割分担及びGSC新法人設立の必要性が論点となりました。大門議員は、産総研・NEDOが既にディープテック支援を行っている中でなぜ新機構が必要かを質問しました。これに対し政府は、産総研が研究開発自体を担うのに対し、新法人は事業化から海外展開までの一気通貫支援を一体的に行う点で異なると説明しました。発言者のスタンスとしては、小野田紀美氏がGSCを既存機関の延長ではない全く新しい取組と説明し新法人設立を肯定する立場を示しました。一方、岩本麻奈氏は既存制度との役割分担の不明確さを懸念し、説明を求める立場を示しました。
科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律の一部を改正する法律案について質疑が行われました。伊波洋一委員はGSC構想を合理性に欠くとして改正案に反対を表明し、大門実紀史委員も危惧を示した上で反対討論を行いました。一方、広田一委員は厳しい質問をしつつも法案への賛成を明言しました。反対討論の後、採決の結果、法案は多数で原案どおり可決されました。また、岸真紀子委員が自民・立憲・国民・公明・維新・沖縄の風・チームみらいの共同提案による附帯決議案を提出し、多数で本委員会の決議として決定されました。これに対し小野田大臣は、附帯決議の趣旨を十分に尊重する旨を発言しました。
本テーマでは、諸外国と比較した日本のスタートアップエコシステムの現状と、フラッグシップ拠点整備の意義が議論されました。スタートアップゲノムのランキングで東京は北京・ソウルより下位に位置し、人材・投資環境の不足が指摘されたほか、ボストンやシリコンバレー、スタシオンF、ワンノースなど諸外国の拠点と比較し、日本は集積ハブ拠点が不足しているとの指摘がありました。木村参考人は、日本のディープテック分野の資金調達が少額にとどまる要因として、事業化の弱さ・経営人材不足・海外ネットワーク不足を挙げ、GSC構想は国内外の関係者を集めるハブ形成により世界からの資金呼び込みの起爆剤を目指すと説明しました。小野田紀美氏はGSC構想を世界最高水準のイノベーションエコシステムハブを構築する前例のない挑戦的取組と肯定的に説明し、上野ほたる氏・平戸航太氏も拠点整備の意義を評価しました。一方、岩本麻奈氏は巨大な箱物整備に慎重な立場を示し、伊波議員はGSC構想により公的資金が少数エリート層に集中する構図になりかねないと批判しました。
この令和のAI時代に、政府主導で何年か先にでき上がるという巨大な箱物を整備するという発想自体は極めて慎重であるべきだと考えております。
国家戦略上的にも重要な取組として進めてまいりたいと考えています。
しっかりと運用していただいて、経済成長の、日本がどんどん大きくなっていけるようなエンジンになってほしいというふうに心から願っているところでもございます。
この最大の課題は、我が国にはスタートアップが物理的に集積し、資金、人材、そして研究開発が一体となって回るハブ拠点が決定的に不足している点が課題かと考えております。
本テーマでは、選択と集中による基礎研究軽視と日本の研究力低下が議論されました。大門実紀史議員は基礎研究軽視と実用化偏重の科学技術政策の方向性を問題視し、1995年の科学技術基本法以降の選択と集中路線と大型プロジェクトへの一兆円超の投資にもかかわらず研究力が低下していると指摘し、日本の研究開発費に占める企業比率の高さと、公的比率が低下しても民間富豪が基礎研究へ出資する米国との違いを指摘しました。大臣はトップクラス論文指標の低下に危機感を示し、基礎研究力強化のため運営費交付金・科研費を令和8年度予算で拡充すると説明し、基礎研究と事業化の両輪が重要であり優先順位ではなくどちらも大事との認識を示しました。伊波洋一議員はゲノム編集・mRNAワクチン等の技術が長期基礎研究から生まれたとして公的資金投入の重要性を指摘し、国立大学運営費交付金増額もGSC構想の予算規模と比べ微々たるものだとして資源配分の優先順位を質問しました。討論では、大門委員が基礎研究を軽視する姿勢が改まっていないことを反対理由の第一に挙げ、伊波委員も基礎研究というイノベーションの土台崩壊を放置しスタートアップ拠点整備を進めることを資源配分の優先順位の誤りとして反対しました。
審議の結果、法案は多数で原案どおり可決され、行政財産貸付けは衆院修正により有償化されました。あわせて、東京圏一極集中の是正や地域連携強化、機構の情報公開・成果の定期的公表等を求める附帯決議が多数で決定されました。伊波洋一委員・大門実紀史委員は基礎研究軽視や合理性の欠如を理由に反対を表明しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。