議事録データ出典: 国会会議録検索システム(国立国会図書館)に掲載されている公式議事録を使用しています。
本委員会では、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案について質疑が行われました。同法案はロケット打ち上げそのものに着眼した規制体系への転換を図るもので、人工衛星の搭載・分離を伴わない試験打ち上げの規制対象化や、構造基準適合認定制度の創設が柱とされました。郡山りょう氏は型式認証制度や審査手続のワンストップ化、既存ロケットへの経過措置の要否を質問し、新実彰平氏は許可手続の省庁横断的な煩雑さや電波利用調整の長期化、立入り制限区域における強制力の在り方を取り上げました。平戸航太氏や司隆史氏は内閣府・JAXAの体制強化、宇宙戦略基金の活用状況、国内打ち上げ能力の強化を質問し、東野秀樹氏はスマート農業やドローンのサイバーセキュリティーなど所管を横断する論点を取り上げました。安野貴博氏は標準処理期間や飛行安全解析の一社依存構造を、大門実紀史氏・岩本麻奈氏は公的支援の公平性や軍事利用への懸念を論じました。
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全29テーマ ・ 紐づく質疑54件
ロケット・人工衛星の型式認証制度導入の要否と審査効率化
本論点については、岩本麻奈氏が企業間格差を問題視し、公的資金の投入は厳格な基準に基づいて行うべきであるとの立場を示しました。
公平性の観点からは、企業間に余りに大きな格差があるとすれば、問題であると思います。
スペースデブリ除去技術開発と国際的なルール・費用負担原則の策定について議論が行われました。技術面では、JAXAとアストロスケール社による商業デブリ除去実証(CRD2)において、高度約600kmの軌道上デブリに15メートルまで接近する世界初の成果が上げられたことが紹介されました。ルール面では、デブリ除去の安全基準に加え、発生者責任・費用負担原則等の国際ルール策定が重要であるとの指摘があり、これに対し国連COPUOSにおける2007年のデブリ低減ガイドラインや2019年のLTSガイドライン策定などの経緯が説明されました。これらを踏まえ、政府からは技術開発とルール作りを車の両輪として進め、国際的なルール作りにおいて主導的役割を果たすとの答弁がありました。
本テーマでは、基幹的農業従事者の平均年齢が67.6歳に達している現状を踏まえ、デジタル知識習得の底上げが必須であるとの指摘が東野委員からなされました。教育制度に関しては、令和4年度から農業高校を対象にスマート農業を盛り込んだ新高等学校指導要領が開始されていることが確認されました。これに対し農水省は、農業高校等におけるICT対応トラクター等の導入や、出前授業・現地研修の実施を支援していると回答しました。
スマート農業機械の導入に伴うコスト負担をめぐり議論が行われました。東野秀樹委員は、スマート農業機械が高額であることに加え円安の影響も重なり、収量増加や肥料削減による効果が導入費用を賄えていない現場の声を紹介し、故障時に地元での修理ができないことや、メンテナンス費用・クラウド利用料等の継続的な費用がかえって経営を圧迫している事例を指摘し、負担軽減の必要性を主張しました。これに対し農水省は、農業支援サービスとして農作業受託や機械レンタルを活用することで、費用を利用者間で分担し負担軽減を図る方針を説明するとともに、農業支援サービス事業者の立ち上げ支援、機械導入支援、人材育成等の施策を実施していると説明しました。佐藤紳委員は、こうした農業支援サービス活用によるコスト分担の方針について肯定的な見解を示しました。
本テーマでは、マヌーバ機構(軌道・姿勢制御装置)の有無に応じたロケット打ち上げ規制の適用範囲が議論されました。郡山りょう委員は、マヌーバ機構の有無による規制の段階化・差別化と国際基準との整合性について質問しました。これに対し政府は、マヌーバ機構の有無や燃料種類によって規制対象を区別するのではなく、軌道投入行為自体を規制する方針であると説明しました。また、観測ロケットやサブオービタル飛行など軌道投入を伴わないものは本法案の規制対象外であるとされました。さらに郡山委員は、マヌーバ機構を持たない低コストの軌道投入機が将来登場した場合の扱いや、事業者にとっての予見可能性の確保について質問しましたが、政府は技術革新の動向を見ながら対応する方針であり、現時点で具体的な想定は困難であると回答しました。
政府としてはマヌーバ機構の有無に応じた規制の段階化、差別化を制度設計に明確に反映するのか
本テーマでは、ロケット・人工衛星の型式認証制度導入の要否と審査効率化が議論されました。郡山りょう委員は、民間航空機の型式証明制度や米国の包括認証制度と比較し、型式認証制度が未導入であることへの懸念を示し、制度不在が民間事業者の量産化・国際競争の足かせになるとして導入を支持する立場から、制度導入検討開始の閾値・年数目安を質問しましたが、政府は具体的な閾値は未定であり、2030年代に年間30機の目標の進捗と事業者の声を踏まえて検討する方針であると回答しました。安野氏は、衛星コンステレーションにおいて同一設計でも一機ごとに許可申請・構造審査が必要な点を指摘し、包括的ライセンス制度の導入を質問するとともに、検討条件を前広に示すよう要望しました。これに対し小野田紀美大臣及び風木淳氏は、既に同一設計ロケットの型式認定・打ち上げ施設の適合認定制度により書類省略等の効率化を図ってきたと説明した上で、包括許可制度については安全確保能力を担保する標準的組織体制の知見蓄積が産業界で不十分なことや事業者の自由な活動を制限する懸念から、本法案では制度化せず運用効率化で対応するとの立場を示しました。また人工衛星については量産の実態がなく型式認定制度を利用する事業者も想定されないため制度化していないと説明されました。
これは、量産化と国際競争の両面で、民間宇宙事業者にとっては大きな足かせになるんではないかと懸念をしております。
その体制の整備、維持を義務付けることでかえって事業者の自由な事業活動を制限し、その発展を阻害するという可能性もあることから、本法案においては制度化をしておりません。
一方で、ロケット打ち上げに関する包括的許可制については、現時点では、打ち上げ時の安全確保能力を担保する標準的な組織体制に係る知見の蓄積が産業界においても十分とは言えなくて、また、その体制の整備、維持を義務付けることで、事業者の自由な事業活動を制限し、発展を阻害する可能性もあることから、本法案により制度化することもしておりません
ロケット打ち上げに係る審査手続の迅速化・ワンストップ化について、郡山委員は審査項目の増加への対応、標準処理期間の短縮(米国FAAは180日)、関係省庁間のワンストップ化、デジタル庁のプラットフォームを活用した手続簡素化の検討状況を質問し、既提出書類の簡素化や不備通知のスクリーニング機能導入を要望しました。これに対し内閣府は、審査基準・ガイドラインを公表し重複を避けた審査基準で透明性確保と効率化を図っていること、申請検討段階からの事前調整を推奨し事業者負担軽減に努めていることを説明しました。また、米国でもFAA・FCC・商務省等で所管が分かれ申請者利便性向上を検討中であるとし、日本も各機関の専門性を活かしつつ連携すると述べました。さらに、日本成長戦略会議の官民投資ロードマップ策定の中で規制改革等の推進を検討していること、政府内では既にデジタル庁の政府全体システムを活用し関係省庁間の電子化・効率化を図っていることが回答されました。
本テーマでは、ロケット打ち上げに係る許可手続が10以上の省庁・自治体にまたがり煩雑であることが、射場の国際競争力を損なうとの懸念とともに議論されました。新実彰平氏は、北海道スペースポートや串本町への聞き取りを踏まえ、宇宙活動法上の許可に加え航空局・海上保安庁・自治体・漁協等との個別調整が事業者負担となっている実態を指摘し、漁協との交渉で実験が数か月遅延した例を紹介した上で、内閣府の総合調整によるワンストップ化や米国FAAのような一元的な許認可窓口の検討状況を質問しました。これに対し風木氏は、審査基準・ガイドラインの公表や事前相談の推奨により重複回避と効率化に努めていると説明し、米国も同様の課題を抱えていると述べました。あわせて、米国FAAには各省庁との協議を代行する制度が明確化されているとして、日本でも協議事項のテンプレート共有など踏み込んだリーダーシップを求める意見が出されました。小野田大臣は、審査人員体制を強化し、正確かつ迅速な審査に向けリーダーシップを果たすと答弁しました。
なかなか世界の事業者が射場を選ぶときの申請の手続の煩雑さというのがネックになりまして、将来的に射場の国際競争力を損なう可能性もあるのではないかなというふうに指摘をされているところです。
本テーマでは、ロケット打ち上げに係る電波利用調整の長期化とその実態が議論されました。新実彰平氏は、既存電波利用事業者との混信調整のため無線局免許の取得に1年〜1年半かかるとの事業者の声を紹介し、実態と調整フローについて質問しました。これに対し総務省は、無線局免許は事前相談から予備免許まで一年程度かかるケースがあることを認め、その要因は既存無線局との個別調整にあると説明しました。また、周波数等の定型化や打ち上げの常態化によりノウハウの蓄積が進めば、審査期間の短縮につながる可能性があるとの説明がなされました。
ロケット打ち上げに係る電波利用の調整に一年から一年半掛かるというこの現場感は、果たして実態に即している相場観なのかということを伺いたいのと同時に、何をどのように調整することにこれだけの時間を要しているのか、調整のフローについて具体的に教えてください。
ロケット打ち上げ時の立入り制限区域をめぐり、串本のスペースポート紀伊では民間船舶が規制エリアに残留し打ち上げが中止に至った事例が指摘され、警察・海保・漁協の協力により対応が図られている状況が示されました。立入り制限区域からの締め出しには法的強制力がなく、発射回数が増加した場合の協力継続について自治体の懸念が示されました。新実彰平氏は、警察・海保への強制力付与とその法的根拠付けを提案し検討を求めました。一方、風木淳氏は、強制排除が他者の活動制限を伴うことへの配慮を強調し、慎重な対応が必要であるとしました。内閣府は、立入り制限区域への強制排除には他者の活動制限を伴うため、損失補償義務等も含め慎重な検討が必要である旨を答弁しました。
本テーマでは、改正によりダミーペイロードを用いた試験打ち上げなど、人工衛星の搭載・分離を伴わない打ち上げについても政府補償の対象に追加されることが質疑されました。あわせて、損害賠償責任保険の保険金額はロケットと打ち上げ場所の組合せごとに内閣総理大臣が財務大臣と協議のうえ告示で定めるとされ、その例としてH3の22形態で99億円といった金額が示されました。政府補償については、一契約あたりの上限を3500億円とし、年度内の契約総額は予算書で国会が議決した金額の範囲内とすることが説明され、これまでのところ支払実績はないとされました。スタンスデータは示されていません。
本法律案については、討論において日本共産党の大門実紀史氏が反対討論を行いました。大門氏は、軍事利用と一体不可分となる懸念を理由に明確に反対を表明しました。一方、岩本麻奈氏は改正を前向きに評価し、期待を表明しました。採決の結果、多数をもって原案どおり可決されました。
本法案は、ロケット打ち上げそのものに着眼した規制体系への転換を図るものであり、公共の安全確保と多様な需要への対応を目的とすると大臣が説明しました。具体的には、人工衛星の搭載・分離を伴わない試験打ち上げを規制対象とし政府補償を含む損害賠償担保措置の対象とすること、人工衛星に該当しない人工物体についても打ち上げ前の構造基準適合認定制度を創設することが説明されました。郡山委員は、本改正を地上射場前提の制度からエアローンチ・気球打ち上げ等多様な形態を包含する制度への転換と理解を示しました。大臣は、新規参入事業者の急増や技術革新により打ち上げ形態・投入物体が多様化していることを背景として説明しました。スタンスについては、岩本麻奈委員が情報開示強化を求めつつ条件付きで賛成、新実彰平委員が無搭載ロケット増加を踏まえ時代に即した必要な改正と評価し賛成、東野秀樹委員が宇宙産業後押しのため速やかな成立が求められると述べ賛意を表明しました。
本テーマでは、内閣府宇宙開発戦略推進事務局の体制強化と、事業者への伴走支援のあり方が論点となりました。平戸航太氏は、内閣府の宇宙組織が2026年から約60人体制に倍増される中で、米国型の伴走支援体制を推進すべきであると質問しました。これに対し風木氏は、JAXAによる技術開発マネジメントを通じて、アストロスケール社やスペースワン社等への伴走支援を実施していると説明しました。発言者のスタンスとしては、司隆史氏が内閣府・JAXAの人員体制強化を要望し拡充を求める立場を示し、小野田紀美氏が体制強化の実績を積極的に説明し取組を評価する立場を示し、平戸航太氏が伴走支援体制の推進を政府に求める提案的な立場を示しており、いずれも賛成的な立場でした。
本議論では、国内で開発された衛星の海外打ち上げへの依存と、国内打ち上げ能力の強化が論点となりました。平戸航太氏は、国内法整備や打ち上げ能力の遅れにより国内需要が海外へ流出している課題への対応を質問し、国内打ち上げ能力の強化を志向する立場を示しました。これに対し風木氏は、2015年から2024年までの10年間で日本が開発した衛星の半分が海外で打ち上げられている状況を説明し、日本は自国衛星を自国ロケットで打ち上げる割合が約5割にとどまっていると指摘しました。また、国内の射場は種子島・内之浦の実質2拠点に限られており、串本・大樹町で新規射場の整備が進んでいるものの、射場数の増加が直ちに競争力強化につながるかについては慎重な検討が必要であるとの指摘がなされました。
国内のスタートアップ企業などが海外の制度やロケットを使って実証や打ち上げを行わざるを得ない、つまり国内需要が海外に流出しているという現状がございます。
本テーマでは、日本の基幹ロケットの打ち上げ実績低迷と、失敗原因究明・再開に向けた対策が議論されました。平戸航太氏は、日本の年間打ち上げ数が2024年5件、2025年3件にとどまり目標と乖離している現状を指摘し、H3・イプシロン共に打ち上げられない危機的状況を踏まえ、原因究明と早期再開・能力強化の両立を求めました(賛成、基幹ロケットを宇宙開発の中心と評価し推進を要望)。これに対し風木氏は、日米中の打ち上げ機数比較を示し、開発難易度・時間・失敗が相次いだことが日本の低迷理由であると説明しました。古田氏は、H3・8号機の失敗原因について衛星搭載アダプター破損の可能性が高いとする中間報告を取りまとめたことを説明し、イプシロンについては飛行実績のある第二段機体を適用する計画見直しが2月の部会で妥当と確認されたと述べました。また大臣は、2025年の打ち上げ回数が3回にとどまったこと、打ち上げ失敗も打ち上げ数が伸びない一因であることを説明し、H3失敗時はJAXA・関係企業がデータを体系的に蓄積・分析し、文科省専門委員会に内閣府も参加して原因究明・対策を実施していると説明しました。
基幹ロケット、これからの宇宙開発の中心にあると思いますので、しっかりと推進をしていただきたいと思います。
宇宙分野の広報・アピールと国民への理解促進をめぐっては、司隆史氏が内閣府・JAXA・NASAの人員体制比較を示した上で、広報・アピール強化に関する大臣の所見を質問しました。司氏は宇宙分野の取組が子供の技術革新への関心につながるものとして肯定的に評価する立場を示しました。これに対し小野田紀美大臣は、宇宙分野の広報アピールを非常に重要と明言し、宇宙開発利用大賞等の広報施策や体制強化に引き続き注力する考えを答弁しました。
本テーマでは、司氏が、人工衛星及びロケット部品が経済安全保障上の位置付けを持つ中での取組内容について質問しました。これに対し殿木氏は、昨年12月に人工衛星及びロケット部品を特定重要物資に指定し、サプライチェーンの強靱化を進めていると説明しました。また殿木氏は、経済安保推進法等改正案において、人工衛星打ち上げに係る役務の安定供給確保措置も盛り込んだと説明しました。
本テーマでは、宇宙戦略基金を通じた官民投資拡大と衛星データ利活用サービスの事業化・海外展開支援について議論されました。東野委員は10年間総額1兆円規模の同基金による技術開発支援に加え、ユーザー開拓・海外展開への投資の必要性を指摘しました。平戸航太氏は、基金は補助金頼みに限界があるとして、スタートアップの死の谷対策としての民間資金調達環境整備について質問しました。司隆史氏は、基金の具体的な技術開発テーマについて質問するとともに、1期3000億・2期3000億・3期2000億の計8000億円のうち年度残金が多く活用が進んでいないのではと懸念を示し、国民への丁寧な説明を要望しました。これに対し大臣・風木氏からは、日本成長戦略の官民投資ロードマップでアンカーテナンシー強化等の投資需要喚起策や政府調達強化策を検討中であること、1期・2期は採択完了し既に支援中で3期は今月下旬より公募開始予定であること、残金は採択済みだが執行にタイムラグがあるためとの説明がありました。あわせて、2030年代前半までに年間打ち上げ能力30件程度確保を目標とする方針が示されました。
本テーマでは、宇宙条約(1967年)が宇宙の国家取得を禁止し、国連月協定(1979年)が月利用を平和目的に限定していることが指摘されました。また、2020年に米日英等8か国の署名で開始されたアルテミス合意は平和利用の理念を確認する枠組みであるものの、昨年12月のトランプ大統領令により米国第一主義・対中国対抗・核兵器配備への対処が強調され、内容が変質したとの指摘がありました。これに対し政府側は、日米間の技術繁栄ディール協力覚書によりアルテミス計画の強力なパートナーシップ継続を確認し、米国と緊密に連携していると答弁しました。さらに、宇宙開発が2008年宇宙基本法により防衛・軍事目的と結び付く方向へ進んでいるとして、国連を基盤とした平和利用の枠組み作りに努力すべきとの主張が示された一方、内閣府からは宇宙基本法が宇宙開発利用を憲法の平和主義の理念にのっとり行うものと位置付けていると説明されました。加えて、衛星を意図的に妨害する動きもあり、平和利用の理念の下でも対抗措置の検討が必要との認識が示されました。
本テーマでは、宇宙活動法に基づく打ち上げ許可の標準処理期間と実際の審査期間の乖離について議論が行われました。安野氏は、標準審査期間が6か月とされている一方で、実際には12か月を要した例があるとして、その乖離の要因を質問しました。これに対し風木政府参考人は、初号機については設計が固まる前の初期段階から事前相談が行われるため長期化する傾向があるが、二号機以降は全て6か月以内に収まっていると説明しました。安野氏は、初号機と二号機以降とで標準処理期間を分けて設定することで予見可能性を高めるべきだと提案しましたが、風木政府参考人は、段階的な増強もあることから形式的に期間を分けるとかえって柔軟性を失うおそれがあるとして現状維持の方針を示し、事前相談によって対応する考えを述べました。また、型式証明がある場合には標準処理期間を1~3か月とするなど、ケースごとに柔軟に対応しているとも補足しました。
本テーマでは、宇宙港(スペースポート)を含む新規射場整備構想と民間主導型宇宙港の制度的位置付けが議論されました。郡山りょう氏は、既存射場4か所では年間30機打ち上げという目標の達成には不十分であるとし、新規射場および民間主導型宇宙港の法的位置付けについて質問し、新規射場整備を推進する立場を示しました。これに対し風木氏は、新射場・宇宙港構想の存在を認識していると述べ、官民投資ロードマップにおいて2030年代前半に年間30件程度の打ち上げ能力を確保することを検討中であると説明しました。
宇宙基本計画が掲げる二〇三〇年代前半の年間三十機打ち上げ体制を実現するためには、既存の射場の拡充だけでは、あと、打ち上げ形態の多様化も増えてくると思いますので、不十分だと思います。
本テーマでは、宇宙開発におけるデュアルユース化と軍事利用について議論が行われました。デュアルユースは民生と軍事の両用であるが、最終的な活用先次第では軍事利用に取り込まれる懸念があり、日本は平和利用に重点を置くべきとの主張が示されました。これに対し、専守防衛の範囲内で防衛のために宇宙開発利用を行うことは平和利用原則の趣旨に反しないとの政府見解が示され、地球観測衛星の安全保障分野での利用は全世界的に進んでおり日本も例外ではないとの認識が示されました。大門実紀史氏(日本共産党)は宇宙開発の軍事利用に反対し平和目的の開発のみ賛成との立場を表明しました。大門氏は、2016年法審議時にも軍事目的制限なしとして反対しており、施行後に情報収集衛星や防衛省通信衛星等の軍事利用が実際に進んだと指摘し、第五次宇宙基本計画・宇宙安全保障構想が民間宇宙技術の防衛活用を促すデュアルユース推進であると批判しました。さらに、対米追随を改め国連ベースの平和利用枠組み構築に尽力すべきとし、本改正案は軍事目的活用と一体不可分の懸念から反対と表明しました。
我が党は、宇宙開発の軍事利用に反対し、平和利用のための必要な開発には賛成するものです。
本テーマでは、宇宙開発における複数プロジェクト並行時の現場負担やJAXAの縦割りの課題を踏まえた、国による優先順位付けの在り方が議論されました。平戸航太氏は、電機産業技術者としての経験を紹介した上で、国の優先順位付けについて質問しました。これに対し風木氏は、宇宙基本計画・工程表・宇宙技術戦略により優先順位を示しつつ、現場や協力企業の声も踏まえて推進する方針を説明しました。平戸氏は国主導の優先順位付けを明確に主張する立場を示しましたが、政府側の見解は質問形式でのやり取りにとどまり、明確な確認は得られていません。
国が司令塔となって宇宙開発全体を俯瞰し、どのプロジェクトを優先すべきかという明確な優先順位を決定すべきと考えますが、この点について、課題について、政府はどのようにお考えでしょうか。
本テーマでは、射場立地自治体における負担と支援のあり方が議論されました。新実彰平氏は、都道府県ごとに許可手続のノウハウ共有が不足している課題を指摘し、事業者・射場のビジネス環境整備について大臣に質問したほか、串本町では見学者対応等により自治体職員に人的・財政的負担が生じており、デジタル田園都市国家構想交付金が前年度で終了した点を指摘し、射場自治体の負担把握と支援体制整備を求めました。これに対し小野田紀美大臣は、宇宙輸送小委員会に北海道・大分・和歌山・鹿児島・南相馬市を招き、自治体間で情報交換できる場を設けたと説明しました。内閣府はあわせて、中小企業イノベーション創出推進事業や宇宙戦略基金により技術開発や地域実装への支援を行っていると答弁しました。小野田氏、新実氏とも、自治体間の情報交換の場の設置や関係省庁の連携による地域支援の継続という方向性を示しました。
本テーマでは、年間三十機の打ち上げ能力確保に向けた審査体制の人員拡充と専門人材育成が議論されました。郡山りょう委員は、法制度・宇宙戦略基金による財政支援・審査監督の政府執行体制の三位一体整備の必要性と人員拡充計画を質問し、増員62名の内訳における技術系専門人材の比率について確認を求めましたが、政府はカテゴリー別の明確な回答を避けました。郡山委員はまた、米国の商業宇宙輸送部局が120人体制でも審査が遅いとの不満があるとの例を紹介し、日本の体制の十分性に懸念を示すとともに、宇宙人材育成目標(大学院教育・産学官連携・国際交流)や政府職員の採用育成方針について質問しました。これに対し大臣は、内閣府宇宙開発戦略推進事務局の体制強化が重要であるとし、令和8年度定員は令和6年度の3倍強に増員したと説明しました。政府はさらに、宇宙技術のスキル標準を提示し企業採用に活用されていることを述べ、今後審査専門人材の教育プログラム検討や外部専門家(弁護士等)の採用を進めると説明しました。
政府で今後五年間どの程度で体制拡充を計画しているのか、具体的にお示しいただければと思います。
本テーマでは、既存ロケットへの新基準遡及適用に伴う経過措置の要否と、施行準備期間の在り方が議論されました。郡山りょう委員は、既存事業者の事業計画見直し回避のため経過措置・グランドファザリング規定の必要性を質問し、施行後1年の準備期間で不十分な場合の柔軟対応の可能性も問いました。政府側は、打ち上げの危険性は搭載・分離の有無にかかわらず同様であるとして経過措置は設けず施行後は新基準に適合させる方針を説明し、下位規定は現行規定から大きく変わらない想定であるため早期作成と十分な周知期間の設定により混乱回避に努めるとしました。また、宇宙政策委員会等で事業者と緊密に意見交換し事業計画に支障がないよう対応してきたと説明しました。安野氏は、再利用型ロケットやロックーン方式が今回の改正対象外であり、施行規則改正に法定期限がなく予見可能性を欠くと指摘し、ロックーン事業者が2029年頃技術確立見込みであるものの法制化が間に合わない場合の懸念を紹介しました。これに対し風木淳政府参考人は、再使用段・ロックーン方式については昨年12月の宇宙政策委員会最終とりまとめで施行規則・審査基準改正により対応する方針が整理済みであると説明し、具体的スケジュールは示せないものの事業者の開発状況を踏まえ予見可能性を保ちつつ審査基準整備を進めると答弁しました。
有人宇宙飛行・サブオービタル飛行に対応した法整備をめぐっては、平戸航太氏が、これらが今回の法制化に含まれないことにより法整備が遅れ、産業機会が失われることへの懸念を示し質問しました。これに対し風木淳氏は、本法案において宇宙ロケットを定義することで、将来の有人打ち上げやサブオービタル飛行に関する法的基盤は一定程度整うと説明しました。その上で、サブオービタル飛行については第三者への損害が生じない点や国際的な取扱いが未確定である点から、現時点では規制対象とせず今後検討する方針を示しました。また、本法案の附則において、施行後3年を目途に検討を加え、必要な措置を講ずる旨も説明されました。スタンスとしては、平戸航太氏が法整備の遅れによる機会損失を懸念し法整備の推進を求める立場を示した一方、風木淳氏は現時点で規制対象外とし今後検討するという立場を示しました。
本テーマでは、SBIRフェーズ3や宇宙戦略基金を通じた民間ロケット開発支援について議論が行われました。当該制度は開発当初は補助率最大100%とし、段階的に民間負担を求める仕組みであることが説明されました。インターステラテクノロジズ社に対してはSBIRフェーズ3で2025年度までに80.7億円が交付されており、ステージゲート審査により当初4社から2社に絞り込まれた経緯が示されました。あわせて、特定企業への支援集中に関する公平性への懸念や、公的資金の投入は発信力や話題性ではなく技術成熟度・ガバナンス・監査体制・公益性に基づき厳格に判断すべきとの指摘がありました。発言者のスタンスとしては、岩本麻奈氏がスコア0.25とし、利益は民間・コストは国という構造が固定化することで産業自律性を損なうおそれがあるとの懸念を表明しました。一方、風木淳氏はスコア0.75とし、民間企業の自立的な事業化を後押しする方針を肯定的に説明しました。
本テーマでは、火薬類取締法における射場での火薬庫共用の可否が議論されました。新実彰平氏は、同法13条により製造販売業者に専用火薬庫が必要とされる中で、射場における火薬庫共用の可否について質問し、共用が可能であればビジネス展開がしやすくなるとの立場を示しました。これに対し細川成己氏は、ロケット打ち上げ事業者は同条にいう製造・販売業者には当たらず、同条の義務は課されないため、複数の事業者による共用火薬庫での貯蔵が可能であると説明し、肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、産業用ドローンの中国メーカーへの依存に伴うデータ流出や機体乗っ取り等のサイバーセキュリティーリスクへの政府の対応が論点となりました。東野秀樹委員は当該リスクへの政府の想定・対応について質問しましたが、国産支援への賛否は不明です。これに対し政府側は、データ漏えいや機体乗っ取り等のサイバーセキュリティー懸念を認識しているとし、政府機関調達では内閣官房協議によりセキュリティー対策を確保していると説明しました。また、IPAのJC-STAR制度によりセキュリティー基準適合をラベルで可視化し、中小企業省力化投資補助金の対象機体も同ラベル取得品に限定していると説明しました。畑田浩之委員は、信頼性の高い無人航空機の安定供給確保のため、国産機体の開発と量産体制構築への支援を進めていると明言し、賛成の立場を示しました。
本テーマでは、米欧印等の有志国との宇宙分野における協力の進め方が議論されました。平戸航太氏は、米国のみならずフランス・インド・EU等の有志国との宇宙協力の進め方について質問し、協力の推進を志向する立場を示しました。これに対し三宅氏は、フランス・インド・EUとの二国間宇宙対話を通じて政策情報の共有や安全保障協力等を進めていると説明しました。あわせて、宇宙大国が宇宙条約の規制空白地帯で事実上のルールメーカーとして振る舞うことへの懸念が示され、日本は後発国と協調して新たな国際合意形成に力を注ぐべきとの主張がありました。また、日本が国連宇宙部の宇宙新興国向け宇宙法プロジェクトへ令和3年度から任意拠出を行い、ベトナムやカンボジアで能力構築支援を実施していることが説明されました。
この状況下で、我が国は、米国のみならず、フランスやインド、EUなどの有志国との宇宙協力をどのように進めていくのか、お伺いいたします。
大規模な衛星コンステレーション構築の本格化に伴い、衝突リスクの増大や天文観測における光害等の新たな課題が生じていることが指摘されました。これを踏まえ、宇宙交通管理に関する関係府省等タスクフォースでは本年3月に軌道利用ルール作りの中長期方針を改訂し、コンステレーション規制方針を含む国際的なルール作りに関与していく方針が説明されました。
軌道投入後のデブリ回収・再突入処分及び衝突回避運用の位置付けについて議論が行われました。郡山りょう委員は、ダミーペイロードや試験機体の放置によるデブリ増加とケスラー・シンドロームのリスクを懸念し、回収・再突入の義務付け等を求める立場から質問を行いました。これに対し政府は、ガイドラインに沿って再突入や高度低下による大気圏燃焼等の措置を講じるとともに、衝突防止ガイドラインにより制度設計を行っていると説明しました。また、JAXAが商業デブリ除去実証(CRD2)を通じて民間と共にデブリ除去技術の獲得を進めていることが示されました。さらに、本改正ではダミーペイロードや制御されない人工物体についても打ち上げ前の構造基準適合認定の対象とし、部品飛散等を防止するとされました。加えて、小野田大臣が議長を務める宇宙交通管理に関する関係府省タスクフォースにおいて、デブリ回収・SSA(宇宙状況監視)・衝突防止の連携を推進していることが説明されました。
デブリの数も増加するということになると、デブリ同士が衝突し、連鎖的なデブリ発生、ケスラー・シンドロームのリスクがこれまで以上に高まるんじゃないかと思っております。
本テーマでは、飛行安全解析の実施機関が国内一社に限定されている構造について議論が行われました。安野貴博氏は、基幹ロケットの解析が優先されることで民間の解析が後回しになる問題を指摘しました。これに対し風木淳政府参考人は、一社依存の実態を認めた上で、宇宙戦略基金において飛行安全解析の技術開発をテーマ化し、関係機関と調整を進めていると答弁しました。さらに安野氏は、小委員会においてJAXAの解析手法のオープンソース化や、民間の解析能力に関する認定制度導入案が出ていることを挙げ、その検討を要望しました。安野氏はこれらの対応や検討中の案を支持する立場を示した一方、風木淳氏は是正の方針を示すにとどまり、具体的な立場は明確にされませんでした。
本テーマでは、海外製の液体燃料容器が日本の許可基準を満たしにくくロケット打ち上げのハードルとなっている点について、新実彰平氏が課題を指摘し確認を求めました。これに対し細川氏は、経済産業大臣が条件を付して許可する特別充填許可制度により、ロケット用容器について個別に柔軟な対応が可能であり、活用実績もあると説明しました。さらに新実氏は、特別充填許可の権限が政令により都道府県知事に付与されていることを踏まえ、各都道府県への周知を要望しました。新実氏のスタンスについては、厳格な要件の適用可否を疑問視して確認を求めるにとどまり、明確な賛否は示されていません。
このロケットに用いる液体燃料容器にも本当に厳格な要件が適用されてしまうのかどうか、確認をさせていただきます。
審議の結果、討論では大門実紀史氏が軍事利用との一体化を理由に反対を表明した一方、岩本麻奈氏は改正を前向きに評価しました。採決の結果、法律案は多数をもって原案どおり可決されました。あわせて、審査体制の人員拡充や国際的なルール形成、射場整備など今後の検討課題も示されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────