衆議院財務金融委員会において、野党七党共同提出のガソリン暫定税率廃止法案(七月一日施行)を議題とし、施行スケジュールの拙速さ・差損補償制度の整備・恒久財源の確保・地方財源への影響・法制上の欠陥の有無など多岐にわたる論点について質疑が行われ、起立多数で可決された。
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ガソリン・軽油暫定税率廃止と地方財源対策
ただいまの法律案につきましては、政府といたしましては反対であります。
この法案は余りにもずさんであり、拙速な日程で審議されました。仮に成立すれば、社会全体に混乱が生じることは必至です。
七月でも遅いぐらいじゃないかなというふうに思います。
このガソリン減税はまさに物流コストを下げることによって明らかに経済を活性化するわけで、ごく簡単に加えれば、コストカットの面では、例えば、男女共同参画事業十兆円、それから、こども家庭庁の予算七兆円、これは、保育、子育てに関わるもの以外はゼロベースで見直すべきだと思っていますし、また、脱炭素原理主義から脱却して、太陽光、風力などへの非常に効率の悪い補助金、これはやめるべきだ。
私たちは暫定税率の廃止という目的そのものに反対をしているわけではありません。課題の本質は、その進め方にあります。
七月一日から施行というのは、必ず、私は、混乱が起きるというふうに、最後このように申し上げて、終わりにします。
以前より、早期の暫定税率廃止を求めておりましたが、なかなか決まらず、ここにまで至ってしまいましたので、この時期の審議となりました。
やはり、政治をやっていく、施策を運営していくという場合に大事なのは何かというと、国民、社会に混乱を起こさないということなんですよ。
何としてでもこのガソリン税暫定税率の廃止実現に向けて、一丸となって、共同提出者、取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしく御理解のほどお願い申し上げます。
来年度以降の恒久財源については歳出歳入の総合的な改革により捻出すべき問題であって、皆さんと一緒に是非考えさせていただきたいと思います。
今回の措置というのは急激な物価の高騰に対する緊急的な対応であるということであります。
今、地方で働いている方あるいはお住まいの方々の声に押されて、我が党として、この法案の提出に立ち至ったものでございます。
念のため申し上げますが、我々としては、暫定税率の廃止はもう決定をしていることでありますので、それに向けて諸条件をしっかり整えて、消費者を始め事業者の皆さんにも不安のない形でこれを実現したいというふうに思っています。
恒久財源の確保については、経済全般の動向、税収全体の動向、金利の動向、国際情勢、さらには関税協議の行方など様々な事情を総合的に勘案して財政政策は考えるべきものであるだろうと思っています。
今回の法案の賛否は、まだ我々は決めていません。
上野賢一郎議員(自由民主党)は質疑の中で、沖縄県には特別な法律に基づき本土より安い揮発油税・地方揮発油税が課税されているという特例措置が存在することを指摘し、今回の暫定税率廃止によって本土の税率が引き下げられた場合、沖縄の特例措置のみが残存し、沖縄が本土より高い課税となる逆転現象が生じる可能性があると問題提起しました。
新垣邦男議員(社会民主党)はこれに関連し、「沖縄県の特別措置は存在するが、離島部(石垣・宮古・八重山等)の高価格は特例措置では賄えていない」と述べ、追加的な対応の必要性を訴えました。
青柳仁士議員(日本維新の会)は「これまでの自公との協議で沖縄問題が論点として出たことは一度もなかった」と認め、今回の法案では対応していないとしつつ、「不十分であれば追加措置として検討する」と述べました。上野議員は理事会での協議を求めましたが、委員長は採決を進める判断を示しました。
田村貴昭議員(日本共産党)は、二〇二五年に入り消費者物価が前年同月比三・六%超の上昇が続き、飲食料品は六〜七%の高騰が継続していると指摘した上で、ガソリン税暫定税率廃止によるガソリン価格の引下げが物流・流通コストを通じて食料品等の価格低下に波及するとの期待を確認しました。重徳和彦議員(立憲民主党)は「ガソリン一リットルが百七十一円から百四十六円に下がり、物流・流通コストの低下を通じて食品やサービスの価格低下につながる」と主張。辰巳孝太郎議員は「二万品目超の値上げが見込まれる中での緊急対応」として廃止を位置づけ支持しました。
一方、加藤勝信財務大臣(中立)は本法案に反対しつつも、「政府備蓄米の売渡し、ガソリン価格補助、電気・ガス料金支援などあらゆる政策を総動員して物価高対策に取り組む」と述べ、政府独自の対策を主張しました。田村議員はさらに消費税減税を求めましたが、加藤大臣は「消費税は全世代型社会保障の重要財源であり引下げは適当でない」と否定しました。
ガソリン税の暫定税率の廃止、引下げによるガソリン価格の低下というのは、食料品を始めとして広範なものの価格の引下げに有効な対策となるというふうに期待されています。
二〇二五年中では、二万品目以上の飲食料品が値上げする、物流コスト含めて値上げする、とにかくこれをやってほしいという要望というのが非常に強くありましたし、そもそも、先ほど来ありますとおり、昨年の十一月の時点で、自民党さん、公明党さん、そして国民民主党さんの合意の下でガソリン税率廃止というのは決まっており、また、昨日の党首会談の中でもガソリン税率廃止という方向は決まっておりますので、日本の経済あるいは暮らしのためにも、これを措置するということが非常に重要だというふうに考えております。
物流、流通コストが下がるわけでありますので、御指摘の、食品を始めとした様々な商品の価格も下がるし、それからサービスの価格もそういう意味では下がっていくことにつながるだろうというふうに思っております。
こうしたあらゆる政策を総動員して、与党とも適切に連携を図りながら、物価動向、その上昇が家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いながら、物価高対策に今後とも取り組んでいきたいと考えております。
与党(自公)側は財源措置の不備・七月一日施行の現実性・現場の混乱リスクを理由に反対し、政府(加藤財務大臣)も正式に反対を表明した。野党提案者側は昨年十二月の三党幹事長合意を根拠に廃止の正当性を主張し、物価高への緊急対応として早期実施を訴えたが、差損補償の仕組みや揮発油税法第十七条との整合性など法制上の課題については見解が平行線をたどったまま、委員会では起立多数で法案が可決された。
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必ず元の議事録本文もご確認ください。