本会議(経済産業委員会)では、産業競争力強化法改正案を中心に、大胆な投資促進税制の要件設定や中小企業への手続負担軽減、供給網強靱化、産業用地整備、エッセンシャルサービスの持続性確保など多岐にわたる論点が議論されました。小林史明委員、水野よしひこ委員、中山展宏委員、若狹清史委員、東徹委員らが質疑を行い、赤澤亮正大臣、畠山陽二郎政府参考人、宮本岩男政府参考人、荒井政府参考人らが答弁しました。日米戦略的投資イニシアチブに伴うNEXI資本増強や特定引受業務の区分経理、原子力発電所再稼働・SMR導入、原油の中東依存脱却、社債市場活性化、教育訓練給付金の給付率見直しなど、経済・産業政策から外交・安全保障、環境・エネルギーに及ぶ幅広いテーマが取り上げられました。
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全34テーマ ・ 紐づく質疑49件
米国関税措置による地方中小企業(間接被害含む)への国際経済事情激変事業適応制度の適用と迅速な金融支援
本テーマでは、2040年時点の就業構造推計に関する議論が行われました。小林委員は、経済産業省の推計として2040年に事務系人材が437万人余、現場人材が260万人不足する見通しを紹介しました。また、現場人材の不足により建設工事の見積が2.5倍化し、工期が後ろ倒しになっている実態があると指摘しました。提示された要点にはこれらの指摘のみが含まれており、賛否に関するスタンスデータは示されていません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、NEXIが特定引受業務を創設するにあたり、巨額案件の引受けによって通常業務の与信枠が圧迫されないかが論点となりました。中山展宏委員は、この点について政府の方針を質問しました。荒井政府参考人は、NEXI通常業務の与信枠が約16兆円規模である一方、イニシアチブ規模はこれを大きく上回るため財務基盤強化が必要であるとし、交付国債による財務基盤強化と通常業務との区分経理を法改正の措置として説明しました。赤澤亮正大臣は、特定引受業務に特別勘定を設けて通常業務と区分経理し、保険金支払いも特別勘定から行うため通常業務に影響しないと説明し、また今後NEXIの事業規模が4倍程度になる見込みであるものの、通常業務の与信枠は圧迫しない方針であると述べました。
本テーマでは、中国産の安価な鉄鋼が大量に生産・流通していることにより日本の製鉄業界が影響を受けているとの指摘がなされ、アンチダンピング等のWTOルールの活用強化を求める意見が示されました。小林史明委員はこの論点について賛成的な立場を取り、WTOルールの執行力を強化することで国内産業の保護と資金誘致につなげるべきであると主張しました。
もっともっと今のルールの中でも執行力を上げていくことで、我が国の産業を強くし、そして海外からしっかり資金を呼び込んでくる、こういったことができるんだと思っています。
本テーマでは、エッセンシャルサービス供給事業者の持続性確保に向けた追加施策について議論が行われました。水野よしひこ委員が追加施策の必要性を質問したのに対し、赤澤亮正大臣は、エッセンシャルサービス供給事業者は中小企業が多く利益率が低いことから金融支援を主とした措置を設けたと説明し、加えて本法案認定事業者への経済産業省補助金の優先採択を検討していると述べました。また佐々木政府参考人は、エッセンシャルサービスの供給不足が産業の担い手喪失や国内投資・立地促進の制約要因になり得るとし、事業効率化による採算性確保支援の意義を説明しました。水野委員は法案の措置を重要な一歩と評価しつつ更なる施策の必要性を指摘し、赤澤大臣は補助金優先採択の検討を示すなど、両者とも支援を進める方向性を示しました。
本テーマでは、認定制度の対象範囲と地域限定の有無が論点となりました。中山委員は、認定制度の対象となる生活維持物品役務の範囲、および対象事業者が産業用地・工場周辺に限定されるかを質問し、農業が対象範疇に含まれるかについても質問した上で、地域限定せず他分野にも目配りするよう要望しました。これに対し、対象業種はスーパー・コンビニ等食品卸小売、燃料小売、運送・バス・タクシー、自動車整備、医療・介護・保育、公衆衛生関連、生活関連サービス等が想定されるとの説明があり、対象事業者は産業用地・工場周辺に限定されず、全ての地域に所在する事業者が対象となり得るとされました。佐々木啓介氏は、地域を限定せず全国一律で対象業種事業者を支援する方針を明言し、賛成の立場を示しました。
したがいまして、地域を限定することなく、先ほど申し上げました業種の事業者に対しまして、供給の持続性を確保するために必要な支援をしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
データセンター立地促進に向けた工業用水道給水義務の特例措置について議論が行われました。中山展宏委員は特例措置の背景と現行法の課題を質問し、水資源が地経学的に日本の強みであり、TSMC熊本立地の一因にもなったとして戦略的な水戦略の重要性を指摘し、特例措置を非常に意義があると評価しました。これに対し宮本岩男政府参考人は、データセンターの水冷式転換により水需要が増加する一方、現行法上データセンターには給水義務がなく製造業等が優先される状況にあると説明した上で、給水義務のある形での工業用水供給を可能にする特例措置により低廉・安定的な水供給確保を図るとの立場を示しました。
本テーマでは、イランによるホルムズ海峡通航料の徴収や米国艦船の派遣・通航料要求に関する報道を受け、原油価格やガソリン代、電気代への波及が懸念されました。東徹議員は、こうした波及への懸念を示しつつ、容認可否を問う姿勢を示し、明確な賛否は表明していません。これに対し大臣は、個別の報道への逐一のコメントは控えるとしつつ、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保が重要であるとの認識を示しました。あわせて、全ての国の船舶が自由かつ安全に通過できるよう国際社会と連携し最大限努力する方針を説明しました。また、通航料が発生しないよう政府として取り組むことが重ねて要望されました。
そうなってしまうと、日本関係のタンカーがホルムズ海峡を通過するに当たって通航料の支払いが必要になった場合、その分、原油価格が上がっていくということになりますし、ガソリンだとか電気代だとか、こういったものにもまた波及してくるのではないのかというふうに懸念をいたしております。
本テーマでは、三六協定における特別条項の活用実態と労働基準監督署の指導方法が議論されました。小林史明委員は、三六協定を未締結の企業が4割存在する一方、特別条項により45時間超の残業を行う企業は2.5%にとどまるとの実態を指摘し、労基署が法律の範囲内であっても時間外労働の削減を一律に指導していることが制度上の隙間を生んでいると述べました。また、もっと働きたいと考える労働者が1割存在し、副業を行う者の約半数が収入増加を理由としていることを説明し、一律指導の見直しと意欲ある働き手への支援を求める賛成的な立場を示しました。これに対し尾田進政府参考人は、自民党の提言を受け、労基署の指導方針を労働者の健康確保を重視する方向へと転換し、時間外労働削減の一律指導を見直す方針であると答弁し、肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、中小企業経営強化税制E類型について、確認申請前着工が対象外である点や60日ルールが不適用である点など要件が厳しいことを踏まえ、施行からの認定実績と普及策を問う質問がなされました。これに対し、E類型はこれまで8件の申請があり2件が審査中で実質ゼロ件の状況にあると説明され、活用促進に取り組む旨が回答されました。若狹清史氏は、自身も申請しているものの認定が下りない実態を挙げ、要件の精査を要望しており、E類型の要件の厳しさと利用実績の低さを問題視する姿勢を示しています。また、大胆な投資促進税制と中小企業経営強化税制の違いを整理し優先活用のガイダンスを示す考えについても質問がなされ、投資利益率15%・5億円要件の大胆税制については柔軟に選べる制度設計としており、政府が一律に優先を示すべきではないと回答されました。あわせて、税制は原則全業種を対象としており、系統用蓄電池や小水力発電等のエネルギー関係も要件に適合すれば対象になるとの説明がありました。
何で下りないんだろうなというところがあって、なかなかE類型を使えていない現状がやはりあって、今回の大胆な方に行ってしまう可能性も高いのではないかなと思っております。
本テーマでは、特定引受業務の区分経理と業務終了時の交付国債の取扱いが議論されました。中山展宏委員は、特定引受業務の内容、終了時期、業務終了時における交付国債の取扱いについて質問しました。これに対し荒井政府参考人は、特定引受業務が日米戦略的投資イニシアチブ案件の保険引受けに関する業務であることを説明した上で、当該イニシアチブの業務がすべて終了した際には特定引受業務および特別勘定を廃止し、交付国債も返還される旨を説明しました。中山委員は区分経理を要望しており、投資の成就と既存業務の保護を両立させたいとの立場からスコア0.75と評価されています。
是非、ここは別勘定でということでお願いをしたいと思います。区分をしっかり、これは果敢な政府としての、赤澤大臣が交渉した上での投資をしっかり成就させるためにも、また国内の既存の通常業務に影響がない形でお願いをしたいと思います。
原子力発電所再稼働の推進と新型炉導入をめぐっては、柏崎刈羽原発の営業運転開始を歓迎しつつ、安全な原発の再稼働推進と新型炉導入の重要性が指摘されました。日米戦略的投資イニシアチブ第二弾では、GEベルノバと日立がテネシー・アラバマ州でSMR(小型モジュール炉)を建設予定であることが示されました。東徹委員は、日本でもSMR導入を進め海外へ売るべきとの立場から大臣の見解を質問し、石油依存度低減の観点から次世代原発への取組継続を要望しました。これに対し赤澤大臣は、複数の日本企業がSMRの構成部品供給を担う見込みであることや、カナダ・オンタリオ州の先行案件の知見を活用する方針を説明しました。また、国内設置については地震等自然条件への対応や規制基準の明確化が課題であるとし、設計開発の支援を進めていると述べました。この論点について東徹委員は再稼働推進と新型炉・SMR導入を一貫して積極的に支持する立場を示しました。
やはり、原子力発電所再稼働は一日でも早く進めていく、安全なやつは早く進めていく、再稼働をさせていくということで、ようやく柏崎刈羽も営業が開始されましたので、本当によかったというふうに思っておりますけれども、ただ、それだけではなくて、新型の原発、安全なやつですね、より安全なやつは導入していくということも非常に大事だというふうに思いますし
本テーマでは、ホルムズ海峡情勢を踏まえた原油の中東依存の危うさが指摘され、依存度低減の必要性が主張されました。大臣からは、原油輸入量がオイルショック当時比で2024年時点で半減した一方、調達先の多角化は道半ばであるとの説明があり、ロシア制裁や価格変動の影響で調達先の多角化が中東回帰する事情があったことも説明されました。あわせて、再生可能エネルギーや原子力による化石燃料代替、GX投資促進による産業構造転換・競争力強化を図る方針が示されるとともに、EV・燃料電池車(FCV)・水素船等への切替加速や、1102億円の支援が報道された次世代地熱発電の推進を求める要望が出されました。東徹は原油依存度低減とEV等次世代エネルギーへの転換を明確に主張し、賛成の立場を示しました。赤澤亮正も原油代替の方向性について共通認識があると明言し、脱炭素重視の姿勢を示しました。
本テーマでは、大胆な投資促進税制における中小・中堅企業向けの手続負担軽減と定量的審査基準のあり方が議論されました。水野よしひこ委員は、投資利益率15%以上・投資規模5億円等の確認基準が中小企業にとって高いハードルであると指摘しました。これに対し畠山陽二郎政府参考人は、中小企業は5億円以上の投資案件を対象とし、既存の中小企業経営強化税制も選択可能であると説明したほか、投資利益率や投資下限額など定量的・客観的要件を中心とした確認手続とすることで予見可能性と手続負担軽減を両立させると述べました。手続は大臣確認で足りる簡素な設計であり、利用しやすさの周知徹底を求める意見も出されました。また東徹委員は投資促進税制の効果検証が十分行われる仕組みかを質問し、畠山政府参考人は設備投資状況調査規定を新設し、投資金額や収益性を事後検証すると説明しました。
この点、今回の税制につきましては、投資計画が投資利益率や投資下限額といった定量的、客観的な要件を満たすかを中心に審査する確認手続としているところでございます。
定量的、客観的な基準というのは、中小企業にとっても、文章で定性的に説明するよりは非常に簡便で分かりやすいのではないかと思います。非常にありがたい制度だと思っております。
効果検証は非常に大事ですので、この投資促進税制によってどれぐらいの投資が進んできたのか、それによって経済がどう成長してきたのか、そういったことがしっかりと効果検証できるような仕組みを行っていっていただきたいというふうに思います。
本テーマでは、大胆な投資促進税制における投資利益率・投資規模要件の設定根拠と波及効果が議論されました。水野委員は、投資利益率15%以上、投資規模5億円という確認基準が中小企業にはハードルが高いとの指摘を紹介した上で、投資利益率15%以上、投資規模35億円以上(中小5億円以上)という要件の設定根拠と波及効果を質問しました。これに対し、中小の5億円については既存の中小企業経営強化税制の投資下限を上回る水準として設定したこと、大企業の35億円については平均的な大企業の年間設備投資額11.2億円の約3倍として設定したことが説明され、本税制の適用規模として年間約4兆円の国内投資が見込まれているとの説明がありました。畠山陽二郎は要件設定の妥当性を積極的に説明し肯定的な立場を示しました。若狹清史は要件の根拠と中小企業への十分性を質問しており、賛否は示されていません。
本テーマでは、大胆な投資促進税制による国内供給力・競争力強化の意義について議論が行われました。赤澤亮正大臣は、国内供給力の強化が物価上昇圧力の緩和に資すると説明した上で、米国等による投資囲い込み競争に対抗し国内投資を促進することが喫緊の課題であると指摘しました。また、2040年度に官民国内投資200兆円という目標の達成に向けて本税制を創設するものであり、危機管理投資・成長投資を促進することで賃上げと投資の好循環の定着を図ると答弁しました。発言者のスタンスについては、小林史明氏が本税制を法案の目玉として重要と評価し、東徹氏も失われた三十年の反省を踏まえた大事な法案と評価するなど、いずれも賛成の立場が示されました。
本テーマでは、大胆な投資促進税制における即時償却と税額控除の選択制、及び自動車産業サプライチェーンでの活用について議論されました。小林委員は、建屋を含む大規模投資においても即時償却と税額控除の組合せを選択できる点を評価するとともに、税額控除の繰越規定により交易環境が急変した場合でも優遇が継続される点を説明しました(賛成)。水野委員は、即時償却・税額控除の選択制や対象設備の幅広さ、3年間の確認・5年間の適用期間による予見可能性を評価した上で、自動車産業の電動化・脱炭素対応投資への本税制の活用事例について質問しました(賛成)。これに対し河野政府参考人は、完成車メーカーは税額控除の選択により国内投資を選ぶ事例が想定される一方、中小サプライヤーは即時償却の選択によりキャッシュフローが改善し、追加投資が可能になると説明しました。
本テーマでは、大規模投資減税の恩恵がサプライチェーンの裾野にある下請・二次サプライヤーまで届くかが論点となりました。水野よしひこ委員は、恩恵が裾野中小企業まで波及することが政策の実効性を左右すると指摘し、還元の必要性を示唆しました。また、大規模投資への即時償却・税額控除の恩恵が下請・二次サプライヤーへの単価引下げ圧力を強める構造的リスクがあることが指摘され、計画認定条件や事後モニタリングによる還元担保を求める意見が示されました。若狹清史委員は、この還元担保の仕組みの検討を積極的に要望しました。両者ともに賛成寄りの立場から、恩恵の裾野への還元を担保する仕組みの必要性を主張しており、還元を担保する具体的な仕組みについての検討が求められる形となりました。
本テーマでは、工業団地不足の一方で工場跡地の活用が土壌汚染対策法により進まないという課題が議論されました。小林史明委員は、同法が跡地活用を妨げているとして見直しを求めました。これに対し宮本政府参考人は、土壌汚染対策費用の予見可能性の低さが課題であり、中央環境審議会で法見直しを検討中であるとともに、当該費用を中堅・中小大規模成長投資補助金の補助対象経費として明確化したと説明しました。高城亮政府参考人は、土壌制度小委員会において法の点検・見直しを審議中であり、本年2月に中間まとめ、本年冬頃に答申を予定していると説明しました。また水野委員は愛知県岡崎市の工業団地の例を挙げ、産業用地の選定や企業ニーズへの適合、誘致支援等の総合的対策を要望し、宮本政府参考人は既存産業用地の活用に加え、ノウハウ不足自治体への中小機構による助言や官民連携譲渡への課税特例による新規整備支援を説明しました。さらに中山委員の質問に対し、宮本政府参考人は企業ニーズ調査で工場立地は増設が4割と最多であるとし、地域経済牽引事業の工場について市町村の緑地基準裁量範囲を拡大し、既存工場敷地の最大限活用を図ると説明しました。
建設・電気工事等現場人材向けの教育訓練給付金について、小林史明委員は、現行制度では8割給付の対象が少なく5割給付が中心となっている実態を指摘し、給付率の見直しを求めました。これに対し厚生労働省の蒔苗浩司政府参考人は、電気工事士や測量士等の資格取得講座及び職業実践専門課程については専門実践教育訓練給付金により最大8割の支援が行われていること、また資格取得を前提としないデジタル分野等の講座についても既に8割の高率給付の対象となっていることを説明しました。小林委員はさらに、教育訓練の効果について年収向上等の検証を踏まえた制度見直しを要望しました。
本件では、日米戦略的投資イニシアチブ案件における収支相償・償還確実性審査によるリスク管理が論点となりました。赤澤亮正氏は、MOUに基づきJBIC・NEXIの専門家が収支相償・償還確実性、日本への裨益を精査しリスク管理していると説明し、日米両国企業が赤字を被らないことを日米で合い言葉にしていると述べました。また、第一陣プロジェクトについては採算性・日本企業への裨益を確認済みであり、進捗についても日米で連携してフォローアップするとし、各社の収益をプロジェクト進捗・業績に連動させる仕組みにより健全な事業運営を促していると説明しました。赤澤氏はこのリスク管理体制について肯定的な立場を示しました。水野よしひこ氏はビジネスチャンスや競争力強化への期待を表明しましたが、収支相償等の審査自体には言及がありませんでした。東徹氏は経費増加への懸念と経営監視の必要性を指摘しましたが、施策自体への賛否は示されませんでした。
本テーマでは、日米投資イニシアチブによるNEXI資本増強が日本企業、特に中小企業・スタートアップにどのような裨益をもたらすかが議論されました。小林委員は、サプライチェーン中小企業やスタートアップにとって海外進出の機会になると指摘しました。水野委員は、地元有権者に米国のための施策との誤解があるとして、日本企業への具体的裨益を質問し、地方の中小企業への波及効果についても質問しました。これに対し赤澤大臣は、JBICやNEXIが元本・金利等回収スキームの下で事業拡大が期待できると説明し、NEXIの通常業務規模が4倍程度に拡大することが日本の裨益点であるとし、日本企業の売上増加や中小企業・スタートアップの米国進出の機会になると答弁しました。また第一陣3プロジェクト(人工ダイヤ、原油輸出インフラ、ガス火力発電)の経済安保・供給網強靱化上の意義も説明しました。荒井政府参考人は、中小企業が雇用の7割・付加価値の5割を占めるとし、本イニシアチブが約80数兆円の需要を生み国内投資減税活用にもつながると説明し、中小企業車座での発電設備部品・メッキ加工・制御機器等への関心を紹介しました。中山委員は、経済安保の視点から日本の資金・技術がないと成立しない米国側の不可欠性が生まれると指摘しました。小林委員、荒井政府参考人、赤澤大臣はいずれも本イニシアチブを日本企業にとってのチャンスとして肯定的に評価しました。
本テーマでは、日米関税合意が自動車産業に与える影響とその経済安全保障上の意義について議論が行われました。赤澤亮正大臣は賛成の立場で、日米合意により関税を5兆円超から2兆円超へ削減したことで自動車産業の経営悪化を回避できたと説明しました。また、15%の関税水準は他国と比較して最恵国待遇的な結果であり、賃上げモメンタムの維持につながったと述べ、関税削減による経済影響の緩和と予見可能性の確保を肯定的に評価しました。
我が国に毎年五兆円超課されるはずだった関税を、日米間の合意により二兆円超削減をすることができたということで、我が国経済への影響を緩和し、予見可能性を確保することができたと思います。
生活維持物品役務需要減等事業適応計画における事業効率化については、合理化・多角化・広域化の三つの観点から具体像が示されました。合理化については、高効率設備やAIの導入、共同調達、営業形態の柔軟化等による業務効率化・省力化として説明されました。多角化については、複数のエッセンシャルサービスを提供することによる施設・顧客基盤の共通化や、他の収益事業の実施が想定されるものとされました。広域化については、同業種事業者との協業による顧客基盤・労務管理システムの共通化、既存インフラの活用が想定されるものとされました。なお、このテーマに関する発言者のスタンス(賛否)データは示されていません。
本テーマでは、産業クラスター戦略における企業と地域大学の連携による専門人材育成について議論が行われました。小林委員は、新潟大学大学院とオイシックスの連携によるフードテック学科新設や企業版ふるさと納税の活用事例を紹介した上で、こうした地域大学と企業連携による専門人材育成モデルが全国に広がることへの期待を表明しました(賛成)。また水野委員は、地域未来戦略の戦略産業クラスター等三計画と、本法案が定める産業用地整備という点の取組がどのように連動するかを質問しました。これに対し佐々木政府参考人は、地域未来戦略は投資促進策とインフラ整備を一体的に講じて産業クラスターを戦略的に形成する取組であり、産業用地の確保はクラスター形成を後押しするものであると説明しました。
こういった取組が、できれば四十七都道府県で広がっていけばうれしいなと思っていますので、この辺りも丁寧に地域の大学と一緒に進めていただきたいと思います
本テーマでは、官民連携による産業用地開発に係る地権者の譲渡所得軽減措置について議論されました。中山委員が官民連携産業用地開発への所得税率軽減措置の趣旨・背景を質問したのに対し、宮本岩男政府参考人は、地方公共団体への譲渡には税制措置があるものの官民連携民間事業者への譲渡には無かったことから、今般の法改正で地権者譲渡所得の軽減措置を講じ地権者交渉の円滑化を図る旨を説明しました。具体的には、長期譲渡所得二千万円以下の部分について所得税五%・住民税一%の計六%を軽減する分離課税措置であり、他の所得と合算されないため確定申告時の総所得増加により恩恵が薄れる懸念は生じないと回答しました。若狹清史は制度自体を良い制度と評価しつつ、周知不足により専門家や地主が気づかず利用されないケースへのきめ細かなサポート体制整備を要望しました。これに対しては、自治体への説明機会や必要書類交付を通じて地権者への周知を促す方針が示されました。
本テーマでは、産業競争力強化法改正案の戦略的意義と重点施策が議論されました。赤澤亮正大臣は、大胆な投資促進税制、供給網強靱化、産業用地整備、生活維持サービスの持続性確保を一体的に措置し、企業の持続的発展を図るものと説明し、五年後十年後も地政学リスクや技術革新が続く中で産業政策の成否が国力を左右するとの認識を示し、法案を積極的に推進する立場を明示しました。中山委員は法案を投資・貿易保険・産業用地・産業の担い手・エッセンシャルサービスの4カテゴリーに整理した上で、米国関税政策転換・資源物価高止まり・人口減少という三重苦の中での戦略的意義と重点実現点を質問しました。大臣は、産業競争力強化法が平成25年の制定以来、過少投資・過当競争・過剰規制の是正を目的としてきたとし、生産性向上設備投資促進税制の8万件超の適用や民間設備投資の80兆円から87兆円への増加、約170社による事業再編計画の活用、グレーゾーン解消制度等による約400件の規制改革支援などの実績を紹介し、約30年のデフレ経済下で企業のコストカット重視傾向が続き成長分野への投資が不十分だったと総括した上で、2040年度200兆円の国内投資目標の具体化として本法案を位置づけました。水野よしひこ氏と若狹清史氏は、国主導の投資促進型産業政策への転換や制度整備の必要性を肯定的に評価する立場を示しました。
そのため、本法案においては、国内投資の促進により、事業の高付加価値化を後押しするための、諸外国と比べても遜色のない大胆な投資促進税制とか、あるいは、海外需要開拓や安定的な原材料確保を通じた供給網の強靱化、それから、事業活動の基盤となる産業用地の整備や、担い手の確保に資する生活維持に必要なサービスの持続性確保を一体的に措置することで、企業の事業活動の持続的な発展を図っていきたいという趣旨の法案でございます。
私は、こういった事態にこそ、国が産業競争力強化のための制度の土台を整え直すことが不可欠と考えております。
国が率先して投資を後押しし、呼び込んでいく、そういう時代に入ったというふうに言えると思います。
本テーマでは、社債市場における発行体の偏りとノンバンク融資の脆弱化について議論が行われました。中山展宏委員は、個人向け社債発行体の4割がソフトバンク社に偏っている状況を指摘するとともに、外資系プライベートクレジットファンドの償還制限等によりノンバンク融資が脆弱化していると述べ、発行体多様化への目配りを要望しました。これに対し河野政府参考人は、社債発行企業と投資家双方の厚みが不足している状況について、いわば鶏と卵の関係にあるとの認識を示しました。
是非その点は踏まえて、事業会社が発行体としてしっかり債券市場、発行市場に向かっていけるように、これからも目配りをしていただきたいと思います。
社債管理者設置義務の特例等について議論が行われました。河野太志政府参考人は、日本の社債発行額・残高が米国の十分の一未満にとどまり、特に低格付市場が小さいことを説明した上で、発行企業と投資家双方の裾野拡大の必要性を述べ、政策金融による社債引受け対象化、最低投資単位1億円未満の場合の社債管理者設置特例による発行コスト低減、実務者向けガイドブック作成やセカンダリー市場形成に向けた価格情報インフラ整備などの施策を説明しました。小林史明委員は、社債発行に係る手間・コストの削減につながるとして社債管理者設置義務免除特例を評価する一方、金融市場全体の環境整備が必要であると指摘しました。河野太志政府参考人も、社債管理者設置特例により発行コストの低減を図る施策を推進する考えを示しました。
本テーマでは、科学とビジネスの近接化により基礎科学から社会実装までの期間が短縮していることを踏まえた博士人材・研究者の産業活用促進策が議論されました。水野委員は、経営と科学の複眼思考ができる博士人材の活躍促進策について質問しました。これに対し宮本政府参考人は、若手研究者と企業のマッチング支援、博士人材活躍促進ガイドブックの作成、契約学科支援制度、海外若手研究者招聘(名古屋大学のAI分野の事例)といった取組を紹介しました。また、小森政務官は、文部科学省と連携し、理工・デジタル分野における大学・高専の学部再編や機能強化に取り組むと答弁しました。
本議論では、米国関税措置による国際経済事情の急激な変化に対応するための国際経済事情激変事業適応制度の適用範囲と金融支援の迅速化が論点となりました。小林史明委員は制度がどのような場合に適用されるか質問し、畠山陽二郎政府参考人は対象事象を米国関税措置に限定せず、業績悪化度合いや高付加価値化対応を認定基準とする方針を説明しました。若狹清史委員は、大手メーカーへの部品納入など直接輸出ではない間接被害型の中小企業が認定対象となり得るかを質問し、これに対し認定は個別事業者ごとに業績悪化が国際経済事情変動にどの程度起因するかで判断するとの説明がありました。長野県では労働人口の5人に1人が製造業に従事し、電気機械・精密等が米国関税の影響を受け始めていることも説明されました。河野太志委員は申請から金融支援利用までのリードタイム短縮や緊急時の申請簡素化・仮承認の可能性を質問し、国際経済事情激変適応計画の認定は法成立後3か月以内の早期施行を目指し、地方経済産業局で審査体制を整備する方針が示されました。また、長野県独自の支援パッケージとの重複申請・併用の可否についても質問があり、都道府県の支援措置との重複排除は行わない制度としていると説明されました。
是非柔軟に活用できるようにしていただきたいと思いますし、それはしっかり企業の皆さんにも周知をして、十分に活用いただけるようにしていただきたいと思います。
中小企業を含めたサプライチェーン構造も踏まえつつ、間接であっても、事業者の業績の悪化がどの程度国際経済事情の変動に起因しているかというところを個別に判断して、認定の基準を満たすのかどうかをしっかり確認をしていくということを考えているところでございます。
法律上規定いたします国際経済事情の急激な変化につきましては、特定な事象に限定してございませんで、御指摘のように、米国関税措置にとどまらず、様々な事象による変化が対象となり得る。
こうした間接被害型といいますか、こういう中小企業も本類型の認定対象となり得るのか、また、認定に当たって、直接輸出の実績がなくても申請できる設定になっているのかをお聞かせください。
本テーマでは、細胞農業・培養肉分野における食料安全保障とフードテック推進について議論が行われました。中山展宏は、赤澤大臣が共同代表を務める細胞農業議員連盟の活動に触れ、世界的な動物性たんぱく質需要の増加と食料安全保障の観点からフードテック推進を大臣に要望し、賛成的な姿勢を示しました。その根拠として、中国が和牛細胞を用いた培養肉開発を進めている状況を踏まえ、既存畜産業の知財保護も含めた対応の必要性を指摘しています。
少し宣伝ではありませんけれども、大臣が共同代表を務めていただいています細胞農業議員連盟、まさに食料安全保障に資する世界の動物性たんぱく質の志向に対して、日本では人口減少でありますが、世界人口が増える中で、動物性たんぱく質をどのように賄っていくか。
本テーマでは、中山展宏委員が2020年に習近平国家主席が提唱した双循環(国内循環・海外循環)戦略の内容を説明した上で、日米イニシアチブが日本の不可欠性・自律性強化に資するべきであると指摘しました。中山委員のスタンスは賛成(スコア0.75)であり、その根拠としてサプライチェーン強靱化投資が不可欠性・自律性強化になってほしいとの期待が示されました。
私たちは、危機管理投資、成長投資、そして日米のプログラムにおいて、経済安全保障のサプライチェーンの強靱化という部分において大臣が先導していただいているプロジェクトが、まさに我が国の不可欠性、そして将来に自律性というものを更に強化する、そのための投資であってほしいと思っていますので
本テーマでは、産業競争力強化法第14条の規制改革推進規定に基づき、必要な規制改革の内容とその立法事実が質問されました。議論では、規制のサンドボックス制度・グレーゾーン解消制度を活用して事業者単位の規制改革を進め、約400件の新事業展開を支援してきたことが示されました。また、薬機法における治験のデータ信頼性担保について、ブロックチェーンを用いて対面確認なしに実現した社会実装事例が紹介されました。発言者については、東徹が規制改革の加速による国際競争力・利便性の向上を主張しており、賛成の立場を示しています。
この規制改革のスピードを上げて、そして我が国産業の国際競争力を上げていくということは非常に大事でありますし、国民の利便性、生活水準の向上も図っていくべきだというふうに思います。
本テーマでは、造船業や医薬品製造業等、投資決定から事業活用までの工期が長期化する業種への投資促進税制の適用に関して議論が行われました。中山委員は、こうした業種への対応が今般の措置に含まれるか質問しました。これに対し畠山政府参考人は、造船業・医薬品製造業等では投資決定から事業活用まで数年から最長5年程度を要する場合があるとした上で、投資計画確認から5年以内の供用開始案件を対象とすることで対応する旨を説明しました。さらに中山委員は、投資期間に加えて事業分野ごとの回収年限や事業サイクルも踏まえた制度運用を要望しました。
本テーマでは、1〜3月の電気・ガス補助終了に伴い4月から電気代が約1割上昇したことや、6月からの電気料金引き上げ報道への懸念が示されました。電気・ガス補助については過去3年間で計5兆984億円(うち令和4年度は3兆1074億円)に上るとの内訳が提示されました。6月頃から燃料輸入価格の上昇が電気料金に反映される見込みであることを踏まえ、国民負担軽減の観点から安定供給の重要性を認識するとの回答が示されました。また、直近2か月の実質賃金プラスは電気・ガス補助の効果によるものとの見方が示され、引き下げ努力の継続が要望されました。東徹氏は、安全性・安定供給を前提としつつ電気代を上げない工夫をあらゆる方法で行うべきであり、引き下げの継続を一貫して主張しており、スタンスは賛成側に位置づけられています。
ですから、電気代につきましてもやはり下げていく努力というのは非常に私は大事だというふうに思っておりますので、是非これをやっていただきたいというふうに思います。
議論の結果、大胆な投資促進税制や産業用地整備促進税制、エッセンシャルサービス供給事業者への金融支援等を通じて国内投資拡大と供給網強靱化を図る方針が示され、NEXIの特定引受業務については区分経理により通常業務への影響を回避する措置が説明されました。下請・二次サプライヤーへの恩恵還元や制度の周知・運用面での配慮を求める意見も出され、具体的な仕組みの検討が今後の課題として残されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。