本会議では経済産業委員会において、電力・エネルギー分野を中心に多岐にわたる論点が議論されました。電気事業法改正案に関連し、竹詰仁氏らがレベニューキャップ制度でのデジタル投資確保、財政投融資を活用した送配電・電源インフラ整備、内外無差別卸売の是非、電力市場の乱立解消などを取り上げました。原子力分野では、森本真治氏・山中伸介氏が規制委員会の審査長期化や再就職規制、若手人材確保について議論し、福士珠美氏は六ケ所再処理工場の竣工前廃液試験処理やむつ市中間貯蔵施設の搬入凍結解除、陸上風力発電と希少猛禽類保護の対立を指摘しました。また、百田尚樹氏は中国製太陽光パネルの強制労働問題や外国資本参入、脱炭素目標の妥当性に疑義を呈し、竹内真二氏はインドとのバイオガス協力覚書やホルムズ海峡情勢を踏まえたエネルギー安全保障を評価しました。越智俊之氏は決済代行会社破産に伴う中小事業者への資金繰り支援を説明し、赤澤亮正大臣が各論点に答弁しました。
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全57テーマ ・ 紐づく質疑84件
太陽光発電設備の海外製品(OEM・ブランド掛け替え)に対する規制の実効性確保
本テーマでは、AI・ドローン等新技術を活用した電力保安点検の効率化について議論されました。一般送配電事業者によるAI活用投資額は託送料金での回収が可能とされており、AI画像診断を用いた保守点検等の取組が進められていることが示されました。また、災害対応や設備巡視等の協調領域におけるAI活用について、業界内での連携を通じて促進を図るとともに、中小企業のデジタル化やAI導入に対する補助金の活用も進められていることが示されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、高市総理のインド訪問時に経済産業省とインド協同組合省がバイオガス・有機肥料分野の協力覚書に署名したことを踏まえ、エネルギー安全保障・脱炭素・日本企業の海外展開への効果が議論されました。覚書には牛ふんを活用したバイオガスプラント千基の整備等が盛り込まれ、CNG車の普及が日本の自動車産業にもメリットをもたらすとされました。経産省はプラント整備や日本企業の技術によるバイオガス生産効率向上の技術実証を支援し、事業化を後押しする方針が示されました。また、CNG車は走行コストの安さから人気があり、タクシーや商用車への活用に加え、アフリカ展開も視野に入れられていることが述べられました。発言者のスタンスとしては、竹内真二氏が覚書を重要な一歩と評価し、日本経済の命運が懸かるとまで強い期待を表明して賛成の立場を示しました。赤澤亮正氏もエネルギー安全保障の強化や市場拡大の利点を説明し、肯定的な評価を示しました。
クレジットカード決済代行会社である全東信の破産に伴い、加盟店約20万店、負債総額約1200億円に上る影響が生じ、加盟店では売上未入金や決済不能といった事態が発生しました。同社は約20年前から約630億円に及ぶ粉飾決算を行い、2026年3月時点で約600億円の債務超過に陥っていたと報じられています。加盟店の未入金売上金の扱いについては、破産手続の中で整理される見通しです。これを受け、経済産業省は7月10日より全国378か所に特別相談窓口を設置し、セーフティーネット貸付の要件緩和等を実施しました。越智俊之氏は中小・小規模事業者への資金繰り支援に万全を期す方針を明言しました。金融庁は、地域金融機関は総じて資本基盤が充実しており金融システム全体への影響はないとの認識を示すとともに、本事案を踏まえ各金融機関の与信審査や期中管理等のリスク管理体制をモニタリングする方針を示しました。田部真史氏は地域金融機関の資本基盤の安定性に言及しました。
データセンター整備等による中長期的な電力需要増加に対する供給力確保方策について議論されました。論点として、電力需要増加に備えた電源投資の促進策が挙げられ、長期脱炭素電源オークションおよび財政投融資を活用した貸付制度を通じて電源投資を促進する方針が示されました。発言者ごとの賛否についてのスタンスデータは提示されていません。
ホルムズ海峡情勢の緊迫化を受け、原油調達とエネルギー安全保障のあり方が議論されました。米国とイランは6月に停戦覚書に署名したものの軍事的緊張は解消されておらず、今月に入り軍事行動が再び活発化していると指摘されました。石油業界からはホルムズ海峡経由の原油調達は当てにできないとの声があり、中長期的な供給リスクとして受け止められていると指摘されました。また、米国産石油への代替についても、需要・輸出能力の制約や米国内での輸出反対論により十分な供給増が見込めない可能性が指摘されました。竹内議員は今後の原油調達見通しと国内エネルギー供給維持の可否について政府見解を求めました。これに対し、ホルムズ海峡を通らないルートからの代替調達に注力しており、7月は前年平月比約十割の調達回復が見込まれること、前年平月比75%の調達継続を仮定しても備蓄活用により2028年3月末まで石油の安定供給が可能であること、米国産原油は7月に前年平月比十倍以上の調達を見込み生産増加も期待できること、米国以外にも中東・中南米・中央アジア・アジア大洋州・アフリカ等へ調達先の多角化を推進していることが説明されました。和久田肇は、備蓄活用による安定供給可能性を説明する事実報告を行いました。
八月以降は、保守的に、前年平月比七五%の調達が継続すると仮定した場合におきましても、備蓄を活用することで二〇二八年三月末までの石油の安定供給が可能となってございます。
むつ市中間貯蔵施設への使用済核燃料搬入凍結の解除判断基準について議論が行われました。福士珠美委員は、宮下知事による3月末の搬入凍結の解除判断が、六ケ所再処理工場の実現性の高い新工程を重視していることを指摘しました。これに対し赤澤亮正大臣は、実現性の高い工程表提示に向けて日本原燃を指導するとともに、使用済燃料対策推進協議会において国も工程表策定に主体的に参加する方針を説明しました。また赤澤大臣は、工程表の提示時期について国が期限を切れるものではないと答弁しました。この議論において明確な結論・決定事項は示されませんでした。
本テーマでは、レベニューキャップ制度における一般送配電事業者のデジタル化・DX投資の確保が論点となりました。竹詰議員は、レガシーシステム刷新等のデジタル投資増加を見据えた制度運用の重要性を指摘しました。これに対し赤澤大臣は、第一規制期間においてAI活用の異常検出技術等の費用を織り込み済みであることを説明するとともに、第二規制期間においても次世代化費用を検討中であると答弁しました。あわせて、AI活用に必要なシステム投資費用を第二規制期間(2028〜2032年)の託送料金収入見通しに算入できるよう検討する方針が示されました。
本テーマでは、中国製太陽光パネルとウイグル人強制労働の関連、及び輸入規制の是非が議論されました。百田尚樹委員は、米国で中国製太陽光システムに不審な通信機器が搭載され送電網破壊が懸念される事例が報じられたことを指摘し、日本の太陽光パネルの約九割が中国製であり、その多くがウイグル人強制労働による産品であると述べました。百田委員は、米国が二〇二二年のウイグル強制労働防止法により中国製パネルを事実上輸入禁止としていることを踏まえ、日本も輸入禁止とすべきだと繰り返し主張しました(賛成)。これに対し政府参考人は、二〇二二年に人権尊重ガイドラインを策定し、二〇二三年にはJPEAが業界ガイダンスを策定するなど取組を促進していると答弁し、二〇二三年に日米で合意されたタスクフォースが二〇二四年に二回開催されたことにも言及しましたが、輸入禁止の是非については、ガイドラインの実効性確保や国際動向を踏まえて新制度の要否を検討するとの立場にとどまりました。なお、経団連調査では人権尊重の取組を進めていると回答した企業が二〇二〇年の三六%から二〇二三年に七六%へ増加したことが示されました。
そろそろ日本もウイグル強制労働防止法のような法律を作るべきではないでしょうか。
中小企業・個人事業主向け相談窓口をめぐっては、価格転嫁相談と調達相談の窓口が分かれており二重負担が生じているとして、竹内真二氏が窓口の一本化を提案し改善を要望しました。これに対し山本和徳氏は、窓口統一は否定しつつ、窓口間の連携で対応しており現状では両者の統一は考えていないとしたうえで、ウェブでの情報提供の充実を図る方針を示しました。あわせて、商工会・よろず支援拠点等に特別相談窓口を設置し資金繰り・経営相談を受け付けるとともに価格転嫁サポートも実施していること、石油製品等の情報提供窓口では7月14日時点で燃料油・石油関連製品計2171件を解消したことが説明されました。一方で、よろず支援拠点への相談で納得のいく回答が得られず、情報提供後の連絡状況も分かりにくいとの不安の声があることも示されました。
本テーマに関する議論では、シンナーの流通対応をめぐる論点が取り上げられました。塗装業の一人親方における下地シーラーの入荷が、国土交通省・経済産業省の調査により約40日後に確認され、工事が再開されたことが示されました。また、経済産業省と国土交通省の連携により、6月23日からシンナー1種類についてメーカーから一人親方等への直接販売が開始され、7月13日時点で申込みは50件・1680リットルに上り、順次実施されていることが報告されました。直販は既存流通ルートでの解消を試みた上で困難な場合に案内する手順を取っており、価格は通販会社の経営判断で先月末に見直されたこと、対象品目・物資の拡大はサプライチェーン実態を踏まえ優先順位をつけて検討する方針であることが述べられました。竹内真二氏はこの経済産業省の対応を評価する発言をしており、赤澤亮正氏はナフサへの直接補助について否定的な考えを示しました。
本テーマでは、中東情勢を踏まえた石油・ナフサ等の流通目詰まり対策が議論されました。論点としては、電線・ケーブルの新規受注停止懸念に関し政府が流通目詰まり解消への取組を求められている点、川下製品価格上昇の要因がナフサ価格上昇だけでなく川上・川中における情報共有不足や発注過多等の流通目詰まりにも影響している点が挙げられました。これに対し赤澤大臣は、ナフサはサプライチェーンが広範であり、補助を行っても最終需要家に効果が届きにくいとの理由から、補助は考えていないと答弁しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、電力広域機関が地域内送電線・大規模電源整備の資金貸付業務を新たに担うことに関し、体制整備や制度設計が議論されました。経産省は融資管理部門と監査室による三層構造のガバナンス体制構築を進めていると説明し、久米孝参考人は財政投融資活用貸付制度が電源休廃止に伴う一定規模以上の整備に活用可能であるとして推進的な立場を示しました。福士珠美議員は整定計画認定制度において希少種保護など環境リスクが審査要件に含まれない点を質問し、保護基準の法的拘束力の欠如を懸念点として指摘しましたが、環境影響評価法・電気事業法に基づく評価は本制度と別に着工前に必須であるとの説明がなされました。竹詰議員は財投貸付が民間金融機関と同条件であり民間の融資判断が前提となる点、及び東京電力・東北電力の自己資本比率低下による借入余力への懸念を指摘し、赤澤大臣は投資回収の予見可能性確保策と貸付制度が車の両輪として民間金融を補完し、大規模・長期の脱炭素電源や送電線整備への投資を促進すると説明しました。対象は特定電源種に限定せず、一定規模以上で安定供給・脱炭素化に資する電源や地域間・大規模地域内送電線とされました。
六ケ所再処理工場の竣工目標をめぐり、竣工前に廃液試験処理を行う新工程の妥当性と、それに伴う遅延リスクが議論されました。福士珠美委員は、青森県の宮下知事訪問の際に赤澤亮正大臣が実現性の高い新工程作成を日本原燃に指示したことを確認した上で、廃液処理の従来工程(竣工後7〜8か月)を踏まえると今年度竣工の可能性は低いと指摘し、新規追加工程の妥当性に疑問を呈しました。赤澤大臣は、宮下知事に竣工に向けた国の進捗管理と実現性の高い新工程表提示の指導を伝えたと説明し、新工程により遅れる可能性は出たものの、遅れると決定したわけではないと繰り返し答弁しました。久米孝参考人は、6月18日の使用済燃料対策推進協議会で竣工前廃液試験処理方針が示され、詳細検討次第で竣工目標から遅れる可能性を認識していると説明する一方、竣工前に廃液処理を行うことで竣工から操業までの期間は短縮されると述べました。
本テーマでは、六ケ所再処理工場の高レベル廃液を竣工前に試験処理する新たな工程の経緯とその是非が議論されました。福士珠美委員は、5月20日の原子力規制委員会において一委員が竣工前廃液処理を投げかけたことが新工程の契機になったと指摘し、これが組織的な指示ではなく忖度によるものではないかと質問しました。あわせて、山中委員長が記者会見で廃液処理を指示していない、急ぐ必要はないと発言したことを紹介し、国としての認識を質しました。これに対し久米参考人は、委員の投げかけを受け日本原燃が施設の信頼性を早期に確認する観点から竣工前処理に積極的に対応したものであり、実施時期は規制委員の指摘を踏まえ日本原燃が判断したと説明しました。また金城参考人は、貯蔵タンク内の高レベル廃液には蒸発乾固や水素爆発等の重大事故リスクがあり、新規制基準では可搬型設備等による対策が求められていると説明しました。福士委員は組織的指示の有無を疑問視する批判的な立場を示しました。
これ、何か忖度のようにも聞こえるのですけれども、その辺りのその指示とか指令とかそういう、組織的なものというんですかね、そういうものはなかったんでしょうか。
再エネ発電事業をめぐる地元自治体・住民の反対意思の反映については、複数の論点が示されました。まず、自治体独自の再エネ規制条例制定の動きが広がっている状況を踏まえ、経済産業省は知見共有のためのデータベース構築や再エネ地域共生連絡会議を通じた連携強化を進めているとされました。また、事前説明会義務のない非FIT・非FIP案件では地域トラブルの懸念があるものの、地域共生を大前提として再エネGメンの調査対象を非FIT・FIP事業にも拡大する方針が示されました。具体的事例として、鳥取県三町が高さ196メートルへの計画変更を伴う大規模風力発電に反対を表明し、事業同意の法要件化を要望していることが取り上げられました。これに対し、上野ほたる氏は自治体独自条例が住民合意形成に重要であるとして肯定的な立場を示し、櫻井祥子氏は反対事例を挙げつつ制度整備を強く要望する立場を示しました。一方、赤澤亮正氏は条例による対応自体は肯定するものの、住民意思を直接反映する制度整備には慎重な姿勢を示しました。大臣は、事業者の財産権・営業の自由が憲法上の権利であることを踏まえ、地元同意を要件化する制度整備には慎重な判断が必要であると答弁しました。
太陽光発電設備の放置をめぐっては、土地造成の安全確保等に関する関係法令に基づき事業者に必要な措置義務があるとされているものの、昨年10月時点で放置の実態は特段把握されていないことが示されました。この点について百田尚樹氏は、原状復帰義務の欠如と設備の放置・大量廃棄を懸念し、厳格な規制強化を求める立場を示しました。
是非厳格にこれを指導していただきたいと思います。そうでないと、二〇四〇年に五十万トンのパネルが最大廃棄されると。
本テーマでは、IAEAのIRRS(2026年1月26日~2月6日実施)において、許認可制度に関するグレーデッドアプローチの徹底を求める提言がなされたことが取り上げられました。これを受け、規制委員会は同アプローチに基づき、許認可事項の届出範囲の見直しや規制リソースの重点化について検討を進めていることが示されました。発言者としては、山中伸介氏が安全確保を優先する立場を強調しつつ、許認可制度の見直しにも前向きな姿勢を示し、条件付きで賛成の立場(スコア0.60)を取りました。また、森本真治氏も規制の効率化に関する改善を求める発言をしており、賛成に近い立場(スコア0.60)でしたが、再稼働やリプレース自体への賛否については明確ではありませんでした。
本テーマでは、2040年度に原子力の発電割合を2割程度とする目標の実現可能性が議論されました。経済産業省の試算として、設備利用率8割を前提とした場合、31~34基程度の原子力発電所の稼働が必要になるとされ、これは現在稼働中の基数からほぼ倍増が必要な水準であるとの指摘がなされました。この論点について、加田裕之氏は目標達成のために原発稼働を倍増させ、再稼働を進める必要性を強調し、賛成の立場を示しました。
大体、今動いてる原子力発電に加えて、単純に言うと約倍になるという考えだというふうに思います。しっかりこれを再稼働させていかないと、この目標は達成できないというわけでございます。
本テーマでは、原子力規制委員会と原子力事業者との対話のあり方が論点となりました。森本真治委員は、規制委員会と事業者の対話を重視し、その回数を実態に合った体制へ整備するよう要望しました。これに対し山中伸介委員長は、原子力事業者の経営層やCNO(最高原子力責任者)との定期的な意見交換を重視している旨を答弁しました。両者とも対話の推進・強化について賛成方向のスタンスを示しており、明確な対立点や決定事項は示されていません。
原子力規制委員会の審査期間長期化について議論が行われました。審査期間は平均7~10年、合格後の対策工事や地元合意形成を含めると平均14年程度に及ぶとの指摘がありました。山中委員長は、PWRは概ね2年程度で審査が終了する一方、BWRは10年以上審査が続き、許可判断が出ていない発電所もあると説明しました。行政手続法上の標準処理期間2年は規制委員会にも適用されるものの、安全確保のため事業者との十分な議論を優先するとの答弁がありました。森本真治氏は、審査体制の無駄や改善すべき点を指摘し、標準処理期間の実現を求める一方で、審査の現状に対して批判的な立場を示しました。
一方で、やっぱり審査体制、ここに本当に無駄があったり、改善をしなければいけない部分があるのではないかという指摘もこの間あるんだというふうに思います。
原子力規制委員会の審査会合運営について、委員の海外出張不在や会合曜日の固定化により審査会合の開催が数週間滞ることがあるとの運用課題が指摘され、安全性への影響が小さい審議については事務方が個別論点を担当し、規制委員は最終意思決定に集中するという役割分担の見直しが提案されました。この点について、山中伸介委員長は、審査の長期化の主因は委員の日程調整ではなく事業者側の追加調査・検討に時間を要することにあると説明し、委員出席の公開会合を原則とする現行運用の維持を志向する姿勢を示しました。これに対し森本真治委員は、事務方への権限委譲は安全性に影響しないとして推進する立場から、委員長の答弁に納得せず、規制庁に対して実施状況の確認と再検討を要請しました。議論を通じて明確な結論・決定事項は示されませんでした。
本テーマでは、原子力規制庁職員の再就職規制の在り方について議論が行われました。森本真治委員は、メーカーや産業界等への再就職拡大を若手職員の確保策として検討すべきと提案し、法改正を含めた国会での議論が必要な論点であると指摘しました。これに対し、山中伸介委員長は、国家公務員法及び原子力規制委員会設置法に基づく再就職規制について、制定趣旨に鑑みて必要であるとの認識を答弁しました。両者のスタンスを踏まえると、山中委員長は現行規制の必要性を肯定する立場である一方、森本委員は規制の緩和・見直しに向けた検討を求める立場を示しており、再就職規制の是非をめぐって見解の相違が示された形となりました。この論点についての結論・決定事項は示されていません。
本テーマでは、原子力規制庁職員の年齢構成の偏りと若手人材確保のあり方が議論されました。山中委員長は、令和8年4月時点における職員の年代別割合について答弁し、50代以上が計46%を占めることを説明しました。これを受けて森本委員は、職員の半数が50代以上である現状を踏まえ、若手職員を確保していくためにはプロパー職員が将来的に活躍できる場を整備する必要があると指摘しました。
地域内送電線への貸付制度措置と地産地消型エネルギーシステム構築に関しては、水力・地熱等の地域に根差した分散型電源について、FIT・FIP制度や補助金、リスクマネー供給等による支援が論点として取り上げられました。上野ほたる氏は、貸付制度の活用範囲拡大を要望する前向きな提案を行い、賛成の立場を示しました。村瀬佳史氏は、対象拡大について事務的な答弁を行いましたが、賛否自体は明瞭ではありませんでした。
大手電力会社による内外無差別な卸売について、政府は電気事業法上の義務ではなく大手電力会社の自主的コミットメントとして実施されていると説明しました。大臣は、グループ内発電会社から同グループ小売会社への卸売自体は電気事業法違反ではないとし、立地地域への供給を条件とした卸売についても、自社小売に有利でなければ内外無差別に反しないと説明しました。公正取引委員長(茶谷栄治氏、スコア0.25)は、内外無差別を実施しないこと自体は独占禁止法上直ちに問題とはならないが、不当に高い卸供給料金の設定や供給拒否は独禁法上問題となり得ると答弁しました。竹詰仁議員(スコア0.05)は内外無差別が発電事業者の投資インセンティブを削ぐブレーキ要因になり得ると懸念を示し、内外無差別に反対する立場から、卸売先は事業者の判断に委ねるべきだと主張しました。これに対し赤澤亮正大臣(スコア0.75)は、内外無差別の実施が発電設備投資インセンティブへのブレーキになるとの指摘は当たらないと反論しました。
太陽光発電設備の廃棄については、排出者に廃棄物処理法上の適正処理義務があり、再エネ特措法の廃棄等費用積立制度により解体・処理費用の外部積立てが求められています。事業者が破産した場合には、事業譲渡があれば譲渡先が承継積立金を活用し、譲渡がなければ破産管財人が破産財団資金で適正処分を行う仕組みとなっています。2040年代前半には太陽光パネルの年間排出量が最大約50万トン規模となる見込みで、積立費用単価はキロワット当たり1万円(2019年度調査の中央値1.06万円を踏まえて設定)とされ、試算では総額概算600億円台とされています。百田尚樹委員は、2040年代前半に約50万トンのパネル廃棄が見込まれることを踏まえて厳格な指導を求めるとともに、倒産時の税負担懸念や積立額の過少性を批判し、制度への疑義を表明しました。
業者が倒産した際の施設の撤去は、誰が責任を持って行うのでしょうか。処分費用の積立てが十分にできていない業者の場合、その費用は誰が負担するのでしょうか。これ、国民の税金やったらえらいことですが、お答えください。
本テーマでは、太陽光発電事業への外国資本参入をめぐり安全保障上の懸念が議論されました。大阪咲洲や山口県岩国市において上海電力が太陽光発電所を経営していることが安全保障上問題であるとの指摘がなされました。また、外資が入った再エネ事業体は二〇二五年時点で三百件あるものの、電気事業法上は外資規制がなく、統計も取られていないことが示されました。これに対し経産省参考人は、外為法上の事前届出により国の安全等の観点から適切に審査していると答弁しました。百田尚樹委員は、電気の発電という重要インフラへの外国資本の自由な参入は安全保障上の問題であると重ねて指摘し、規制を求める立場を示しました。
ちょっと不安になります。国の重要なインフラ、電気の発電ですね、これをもう外国資本がどんどん自由に入れるというのが、これは私は国の安全保障上大きな問題だと思いますが。
本テーマについて抽出された要点はありませんでした。発言者スタンスとしては、福士珠美氏についてスコア0.50(中立)が示されていますが、その根拠は陸上風力に関する地域トラブル事例を問題視する発言に留まり、テーマである太陽光発電設備の保守人材確保には言及がないとされています。
他方で、その再エネ発電事業をめぐっては、地域とのコミュニケーションや自然環境への配慮が課題として指摘される事例が後を絶ちません。
本テーマでは、太陽光発電設備の海外製品への規制の実効性確保が議論されました。輸入品が多く中国製が約9割を占める中、ブランド名や看板の掛け替えによる再参入事例が指摘されました。福士珠美は掛け替え再参入問題を指摘し、政府に実効的な規制協力を求めました。海外メーカー製設備でトラブル時に連絡が付かない懸念に対し、政府は輸入販売事業者に協力義務を課し、協力しない海外事業者については事業者名・製品名を公表するとともに、立入検査拒否には罰則を科し、不協力時は勧告・公表により市場継続を事実上困難にする方針を説明しました。湯本啓市と赤澤亮正はこの公表・立入検査・罰則による施策について、市場排除の実効性を確保できると肯定的な説明を行いました。一方、上野ほたるは、努力義務や勧告・公表のみでは実効性に限界があるとの懸念を表明しました。
法律に盛り込まれた勧告や公表という措置だけで果たして十分に実効性が担保できるかということも懸念をしているところです。
協力しない旨を公表する際は、事業者名に加えまして勧告に従わない旨や製品名も公表することによって、海外の製造事業者を含めまして、国内市場での事業継続が事実上困難になると考えてございます。
海外製品に対して実効性が高い協力を確保するため、政府としてどのような対策を考えていくのか、見解を教えてください。
協力しない旨を公表する際は、事業者名に加え、勧告に従わない旨や製品名も公表することにより、海外の製造事業者を含め、国内市場での事業継続は事実上困難になると考えております。
太陽電池発電設備の構造安全性確保をめぐり、参考人質疑では構造計算書提出なしの案件が56%、提出があっても設計荷重に誤りがある案件も56%に上るとの調査結果が示されました。また令和六年度の立入検査(民間専門機関同行)では構造計算書提出39件中、支持物の許容応力度設計への指摘割合が高かったものの、絞り込んだ調査であり全体を示すものではないとされました。政府は、本法案による第三者機関の適合性確認は構造計算書等を基に風・積雪等外力への安定性を評価する想定であるが具体的方法は今後検討するとし、手続負担軽減のため指定設備は確認省略を可能とし、標準化・オンライン化を進める方針を示しました。民間認証の活用についてはJIS規格等公平性・客観性が配慮された制度を想定し、詳細は法案成立後に検討するとしています。土砂災害警戒区域等では電気事業法の技術基準適合に加え、地すべり等防止法等の許可取得状況も確認するとしました。既設設備については自治体・市民通報や現地調査、報告徴収・立入検査により技術基準適合状況を把握し、不適合で改善対応がない場合は電気事業法第40条に基づく技術基準適合命令を発し、違反時は同法第118条により罰則を科す方針が示されました。なお、直近5年間の技術基準適合命令の発出実績はありません。竹詰議員は点検作業者の安全確保への配慮を求め、政府は保安作業時の安全性は本法案の適合性確認の対象外としつつ現場実態の把握を継続する方針を示しました。櫻井祥子議員(スコア0.25)は事前確認制度導入の遅れを批判し、対応の後手感を指摘しました。
少し、非常にたくさんの太陽光を入れてしまってから支持物の構造計算の事前確認を入れるというのは、ちょっと後手に回っているのかなという印象は受けました。
本テーマでは、安定供給・経済効率性・環境適合のバランス(S+3E)の在り方について議論が交わされました。大橋参考人は、理想は安定供給・経済効率性・環境適合が均衡した正三角形であるとしつつ、これまでは経済効率性偏重であったと指摘しました。片山参考人は、供給力不足等を踏まえ、安全性・安定供給を重視する2S+2Eの考え方が重要であると意見を述べました。大臣は、安定供給を第一としつつ経済効率性・環境適合の向上を図り、バランスの取れた三角形を描くことが重要であると答弁しました。議員のスタンスについては、百田尚樹氏は再生可能エネルギー推進が安定供給を損なうと指摘し安定供給重視の立場を示し、竹内真二氏も電力需要の増加を踏まえ安定供給の重要性を強調しました。赤澤亮正氏は、安定供給を第一としつつ経済性・環境も同時に実現するバランス重視の立場を示しました。
工業高校の生徒数減少に関する議論では、工業系高校の定員割れが進んでいることを踏まえ、産官学が一体となった人材確保・育成強化の必要性が指摘されました。あわせて、赤澤大臣が現場ファースト運動のキックオフイベントに工業高校生が出席したことが紹介されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
広域機関貸付けの焦げ付き防止に向けた融資基準・監督体制の整備に関しては、広域機関の金融的専門性を確保するため、金融機関出身者等の専門人材の確保が不可欠であるとの指摘がありました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、GX-ETS本格運用が火力発電所の休廃止に与える影響について議論されました。森本真治委員は火力発電所の休廃止が進むことへの懸念を表明し、制度開始当初3年間の設計について質問しました。これに対し久米孝参考人は、制度開始当初3年間は燃料種ごとの排出枠割当が行われるため、急速な火力発電所の休廃止は進まない設計になっていると説明しました。
本テーマでは、日本の脱炭素化目標の妥当性が議論されました。百田尚樹委員は、日本の年間CO2排出量約九億トンの内訳を示した上で、二〇五〇年にゼロにするのは物理的に不可能であると主張し、アメリカが二〇二六年一月にパリ協定を離脱し欧州も脱炭素から後退傾向にあると指摘した上で、日本が排出をゼロにしても地球温暖化への貢献度は〇・〇〇〇四五度に過ぎないとして、日本のみ律義に目標を守ることに疑義を呈しました。また、再エネ推進は安定供給の不安定化とコスト割高という矛盾を抱えると指摘しました。これに対し経産省参考人は、産業競争力を考慮しつつ省エネ等の取組を積み重ねてカーボンニュートラルを進めると答弁し、赤澤経産大臣は、GX推進はパリ協定遵守のみを目的とするものではなく、エネルギー安定供給・経済成長・脱炭素の同時実現を図るためのものであり、年二十兆円超に上る化石燃料輸入依存の低減が国富流出の防止につながると説明しました。なお、櫻井祥子委員は森林伐採を伴う再エネ開発を批判しており、脱炭素効果への疑義がうかがえます。
決済代行業者に対する監督・規制の在り方について、決済代行業が銀行法・資金決済法の規制のはざまにあるとの指摘がなされました。加田裕之議員はこの点を指摘し、監督見直しを示唆する立場を示しました。また、全東信は金融庁所管の資金決済法・貸金業法の規制対象外であることが確認されました。これを受け、経済産業省は関係省庁と実態調査を検討することとし、金融庁も調査に協力する方針を示しました。越智俊之議員は実態把握調査の検討を表明しましたが、規制見直し自体への賛否については明確にしていません。
本テーマでは、洋上風力促進区域における方法書策定の省略を認めた青森県条例の背景として、令和8年施行の海洋再エネ整備法により環境省が調査を一元的に実施し、重複する手続を適用除外とする仕組みが整備されたことが論点となりました。この点について、櫻井祥子委員は環境省による一元実施を非常にいいことと明確に評価しており、賛成の立場を示しています。
事業者自身が行うのではなくて環境省が責任を持って行うということ自体は非常にいいことなのではないかなと思いまして、正直、ほかのアセスメントについても、第三者の目を入れるであったり、環境省の責任が及ぶであったり、そういったチェックがかなりいろいろあった方がいいのではないかなと思いました。
洋上風力発電事業者の撤退・離脱リスクと公募制度の見直しについて議論が行われました。森本真治委員は、山形沖でイギリス事業者が撤退を検討しているとの報道を挙げ、公募制度の実態について質問しました。これに対し小林参考人は、三菱商事コンソーシアムが第一ラウンドの三海域から撤退したことを受け、入札条件の見直しや価格調整の仕組みを導入することを説明しました。福士珠美委員は、BPの山形沖事業からの離脱検討報道や三菱商事等の撤退事例を挙げ、電源構成目標の見直し論について言及し、国の方針を質問しました。赤澤亮正大臣は、資材高騰や円安により事業環境は厳しい状況にあるとしつつも、洋上風力の導入拡大方針に変わりはないと答弁しました。
環境影響評価法における事業者主体の調査の中立性・客観性確保が論点となりました。福士珠美議員は、事業者が主体となって調査を行う現行制度では都合の良いデータ取得が可能になるとの懸念を示し、環境省・都道府県の調査関与や住民・団体による独自データ提出機会の法的確保など中立性確保の仕組みを提案したほか、ヨーロッパでは第三者機関が調査を行っていると指摘し、中立的データ取得のための環境整備を求めました(スタンス:賛成寄り、スコア0.05)。これに対し環境省は、調査が不十分な場合には環境大臣意見により追加調査を求めるとともに、地方公共団体等の意見機会も確保していると説明しました。飯田博文議員は、現行の意見聴取と審査への反映の仕組みにより適正な環境配慮が確保されているとの認識を示しました(スタンス:反対寄り、スコア0.75)。また、森林法の林地開発許可審査では、事業者が雨水流量を過小に見積もり排水施設改修を不要と見せかけた事例があり、都道府県のチェック不備でのり面崩壊・土砂流出に至った例が指摘されました。大臣は、発電所建て替え時の環境アセス簡素化は既存事業情報の活用に限定され、新設や規模増を伴う建て替えには適用されず省略・簡素化は行わないと答弁しました。
本テーマでは、発電事業者の休廃止時に一般送配電事業者への事前協議を義務付ける制度について議論が行われました。森本真治委員は、事前協議が発電事業者の休廃止判断を縛るものではなく予見性を高める仕組みかを確認した上で、協議のみでは不十分として一般送配電事業者への追加支援策を要望しました。これに対し久米孝参考人は、協議は一般送配電事業者が休廃止情報を事前把握し計画的対応を可能にする措置であり、発電事業者の判断は尊重されると説明し、送配電網整備費用についてはレベニューキャップ制度での回収に加え財政投融資貸付制度も活用可能と述べました。また、休廃止情報は秘匿性が高く、目的外利用禁止・不当優遇禁止の行為規制の対象となることが本法案で明確化され、違反時には行為の停止・変更命令、命令違反時には一般送配電事業者に300万円以下の罰金が科されることが示されました。あわせて、竹詰議員は大橋参考人の電力取引は相対契約が基本との発言を紹介し同調する意向を示しました。
この規定によって発電事業者の自由な電源の休廃止の判断に阻害的な効果が生じるということは想定してございませんので、発電事業者の判断というのが基本的に尊重されるというふうに考えてございます。
系統を安定させるために大変必要な措置だということは理解しているんですけれども、一方で、事業者側の経営の自由度も適切に守られる必要があるというふうに思っております。
是非、これに加えて、今回の制度だけではちょっと私はなかなか実効性について疑問が思いますから、その所期の目的を達成するための一般送配電事業者への対策ということも、今後考えていることがあればお示しいただきたいと思います。
本テーマでは、発電事業者と小売事業者間の交渉力格差の是正が論点となりました。参考人からは、小売事業者数に対して発電事業者数が少ないため、発電側が交渉において優位になりやすいとの指摘があり、これを踏まえて公平性が課題として取り上げられました。発言者としては上野ほたる氏が挙げられており、発電側優位という構造上の課題を指摘するにとどまり、是正策そのものへの賛否は示されていません。中長期市場や相対取引の在り方をめぐる具体的な結論・決定事項は示されていません。
現在の電力市場に関しましては、多数の小売事業者に対して発電事業者が比率として少ないため、どうしても発電側が交渉において優位になりやすいという状況にあるという御指摘もいただきました。
本テーマでは、自然ハザードに係る設計条件の早期認定制度の創設について議論されました。論点として、現行の審査制度では地理的条件評価と施設設計を一括して申請するため、設計への出戻りが発生し、審議に10年近くを要する例があることが挙げられました。これに対し規制委員会は、地震・津波等の自然ハザードに関する設計条件を先行して確定する仕組みの創設を検討中であると答弁しました。発言者のスタンスとしては、山中伸介氏が制度創設の検討を説明し、安全水準は変わらないと述べる賛成的な立場を示しました。また、森本真治氏は早期サイト認証制度の推進を強く求め、委員長の見解を質す形で賛成的な立場を示しました。
陸上風力発電導入に伴う保安林指定解除の基準を巡り議論が行われました。政府側は、地域脱炭素促進事業計画に従う陸上風力事業を公益上の理由に該当するものとして扱う方針を示しつつ、解除には代替地不存在・必要最小限度等の要件を全て満たす必要があると答弁しました。これに対し、櫻井祥子氏(スコア0.15)は、調整池等の代替施設設置により保安林解除を認める基準について、尾根筋の森林が持つ保水・水源涵養機能を軽視しているとして批判的な立場を示しました。一方、齋藤健一氏(スコア0.50)は、指定解除の推進自体が目的ではないと述べるにとどまり、基準の妥当性そのものへの賛否は明確にされませんでした。
青森県十和田市の惣辺奥瀬風力発電事業計画をめぐり、計画区域でイヌワシ・クマタカの飛行ルートが観測されたことから、市民団体が事業の抜本見直しを要望しました。福士珠美氏はスコア0.15と事業に否定的な立場を示し、専門家見解を引用して希少猛禽類の衝突リスクの高さへの懸念を表明しました。環境省は2024年6月、クマタカが回避行動を取る影響範囲を風車から半径500メートルとする基本的考え方を取りまとめています。また、市民団体とりどりが提出した観察記録データを環境省が確認し、事業者作成の準備書を科学的知見に基づき審査する方針を表明しました。
東北鳥類研究所の由井所長は、このイヌワシとクマタカについて、個体の出現頻度がかなり高く、風車との衝突予測確率も高いと思われると話されております。
本法案は、脱炭素化やAIデータセンター普及に伴う電力需要増加という、電力システム改革の検討時には想定されていなかった変化に対応するための制度改正とされています。改革を進める中で、小売電気事業者の供給実績確認が困難になる問題や、燃料価格高騰時の経営悪化・事業からの退出といった課題が顕在化したことも指摘されています。また、ギガワット級の大規模な電力供給を希望するデータセンター事業者の出現も、改革検討当初には想定されていなかった事態として挙げられています。こうした状況を踏まえ、本法案は中長期取引市場の法定化、休止事業者の登録取消し、貸付制度の創設などを通じて、安定供給の確保に一歩踏み込んだ対応を図るものとされています。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、電力システム改革後の供給力確保に関する責任分担の在り方が論点となりました。小売電気事業者は自らの需要に応じた供給力確保の責務を負い、一般送配電事業者は区域全体の需給バランス維持の責務を負うこととされ、発電事業者は小売との契約に基づき電力供給義務を負うほか、広域機関が連系線整備や容量市場等を通じて広域的な需給調整を担うとされました。国は、既存電源のコスト実態を踏まえた容量市場の見直しや電源投資環境の整備に取り組むとされています。この点について、竹内真二氏は責任の所在の明確化を求めるにとどまり、明確な賛否は示しませんでした。竹詰仁氏は法案自体への賛成を明言した一方で、既存の課題の解決策ではないとの留保を付しました。
本テーマでは、東京電力の借入金が約3兆円、有利子負債が約6兆3500億円に達している状況が取り上げられ、更なる借入れの可否が課題として指摘されました。竹詰仁氏は、自己資本比率の低下と有利子負債の増大により借入余力が懸念されるとの立場を示し、資金調達に対して否定的な視点を述べました。
これ以上お金を借りれるんですかということが私は大きなポイントになってくると思うんです。
本テーマでは、電力小売事業者の営業トラブルや休眠事業者への規律強化が議論されました。登録小売電気事業者約八百者のうち約二百五十者が休眠状態にあり、休眠ライセンスを買収した不正契約や電気料金詐取事件が発生していることが背景として示されました。これを受け、改正法により正当な理由なく一年以上事業を休止している小売電気事業者について登録取消しを可能とする措置が新設されました。経済産業省は、供給実績の確認を通じて休眠状態を把握したうえで、機械的に取消しを行うのではなく、正当理由の有無を個別に確認する方針であることが示されました。発言者としては上野ほたるが、休眠事業者の把握と登録取消しの措置に賛同する立場(スコア0.75)を示し、制度運用にあたっては丁寧な制度設計を求めるにとどまりました。
今回、法改正になって、こうした休眠状態にある事業者の把握をしたりですとか、そういったところ、停止をしていくということは私も賛同するところでございます。
本テーマでは、電力小売全面自由化から10年以上が経過してもなお経過措置料金が残存している状況について議論が行われました。竹詰仁議員は、全面自由化から10年以上経過措置料金が残る状況自体が異例であるとし、解除条件の見直しを求めました。これに対し、新川達也議員からは、3エリアにおいて内外無差別な卸売が担保されているとは言えず、沖縄以外でシェア5%以上の競争者が2者以上現れていない現状が説明されるとともに、審議会において要件策定当初と現状に変更がないことが確認され、要件変更は不要と整理された旨が説明されました。
本テーマでは、卸電力市場、容量市場、需給調整市場、ベースロード市場、先物市場、長期脱炭素電源オークションなど複数の電力市場が乱立し複雑化しているとの指摘がなされました。これに対し、中長期取引市場の整備によりベースロード市場等を発展的に解消し、市場の複雑化を解消する方針が示されました。久米孝氏は、この中長期取引市場整備によりベースロード市場を解消し複雑化を解消する方針を肯定的に説明し、賛成の立場を示しました。竹内真二氏は、制度の複雑化を問題視した上で市場の統合・簡素化の検討を主張し、賛成の立場を示しました。また、電力市場の関係性を分かりやすく示す資料の充実を求める要望が出され、政府は分かりやすい周知広報に努めると答弁しました。
本テーマでは、電気設備工事業界における若年技能者不足と処遇改善が議論されました。工業高校卒業者の確保が課題とされる中、経済産業省は現場ファースト運動(FFI)を立ち上げ、工業高校生も参加するキックオフイベントを7月14日に赤澤亮正大臣出席のもとで実施したことが報告されました。公共工事設計労務単価については、電工の単価が兵庫県で近畿圏最低となり大阪府と日額1500円の差があるとの指摘があり、国土交通省は地域格差が人材流出や地域施工能力の低下を招く懸念を認識していると答弁しました。また、改正建設業法に基づき労務費基準を下回る見積り・契約を禁止する措置が昨年12月に全面施行されたほか、労務費調査の精度向上のため建設事業者向け説明会を7年ぶりに全国10ブロックで再開する方針が示されました。上野ほたる氏と森本真治氏は労務単価引上げなど処遇改善を急務とし、森本氏は電力を重要インフラと位置付け人材確保を国家プロジェクトとすべきと主張しました。赤澤大臣は人材確保に最大限取り組む姿勢を示しました。
こうしたギャップを埋めるためのリスキリング支援や労務単価の引上げ等を通じた現場の処遇改善が急務だというふうに感じております。
今の委員御指摘も踏まえながら、しっかり電力分野の中でも人が獲得できる、そこに獲得できた人材、あるいは今既におられる方たちが更にまたパワーアップして、国にもエネルギーの安定供給にも貢献していただけるように、最大限知恵を尽くしてやっていきたいと思います。
しっかりとこの国民生活を守る分野についての人材確保は、これ国家プロジェクトとしてやっていかなければならない、私はそのことをかねがね主張させていただいているんですね。
電気事業法の一部を改正する法律案について、財投貸付制度の創設や中長期取引市場の法定化など法改正が必要な事項を網羅したとの説明がなされ、小売電気事業者に将来販売量に見合う供給力の事前確保を求める仕組み等、法改正を要しない措置についても検討中であることが示されました。竹詰仁議員(賛成、スコア0.75)は財投貸付制度が現状より改善すると評価し法案に賛成する一方、現状の課題すべてを解決するものではないとの立場を表明しました。質疑終局後、討論なく採決が行われ、法律案は全会一致で原案どおり可決されました。続いて古賀之士委員が自民・立憲・国民民主・公明・維新・参政党・日本保守党の共同提案による附帯決議案を提出し朗読、送電線・電源整備への国の関与、地域内送電線整備計画の基準明確化、値差収益の使途、電力人材確保など十三項目から成る決議は採決の結果全会一致で決定されました。赤澤亮正大臣(賛成、スコア0.75)は附帯決議の趣旨を尊重する旨を発言し、審査報告書の作成は委員長に一任することが異議なく決定されました。
電線・ケーブル等電設資材の流通目詰まり解消をめぐっては、一部現場において電線・ケーブルの新規受注が停止するおそれがあるとの懸念が示され、実態把握と目詰まり解消に向けた取組が求められました。
本テーマでは、EVや蓄電池等の需要側リソースの活用が、電力の安定供給と脱炭素化の両立に重要であるとの認識が示されました。制度面では、アグリゲーターが2022年度から特定卸供給事業者として電気事業法に位置付けられ、需給調整市場において低圧小規模リソースの活用が開始されたことが確認されました。発言者としては、小林大和氏がスコア0.75(賛成)とされ、需要側リソースの活用を重要と認識し、支援や環境整備を進めると明言しました。また竹内真二氏もスコア0.75(賛成)とされ、EVや蓄電池活用の環境整備を後押しすべきと提言し、推進を求めました。両氏とも需要側リソース活用の推進に賛成の立場を示しており、反対や中立の立場を示す発言者のデータは提示されていません。
本テーマでは、非効率石炭火力の出口戦略見直しと、調整力としての火力の重要性が議論されました。森本真治委員は、地元広島の大崎クールジェン(高効率火力)やJERA碧南のアンモニア混焼について商用化見通しが不透明であると指摘し、火力発電の低炭素化推進を後押しすべきとの立場から、具体的な火力脱炭素化の割合目標設定が必要ではないかと問題提起しました。これに対し村瀬佳史長官は、火力が電源構成の7割を占め調整力としても重要であるとした上で、水素・アンモニア混焼やCCS活用による脱炭素化を推進していく方針を説明しました。両者とも火力の低炭素化推進という方向性については前向きな立場を示していますが、具体的な数値目標の設定に関しては明確な結論には至っていません。
審議の結果、電気事業法の一部を改正する法律案は質疑終局後、討論なく採決され全会一致で原案どおり可決されました。あわせて送電線・電源整備への国の関与、地域内送電線整備計画の基準明確化、電力人材確保など十三項目から成る附帯決議も全会一致で決定されました。原子力の審査長期化や再エネ事業者の撤退リスク、太陽光パネルの構造安全性・輸入規制などについては、引き続き検討課題として残されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。