経済産業委員会では、内閣提出の電気事業法の一部を改正する法律案を議題として、電力の安定供給確保やデータセンター・半導体工場の増加に伴う電力需要増加への対応が中心的な論点となりました。土橋章宏委員、山岡達丸委員、鈴木義弘委員、河野義博委員、丹野みどり委員、牧野俊一委員、落合貴之委員らが、電力需要見通し、送配電網整備とレベニューキャップ制度、電力広域機関への貸付機能追加、原子力発電の再稼働と安全審査、再生可能エネルギー導入拡大と国民負担、太陽光発電設備の安全管理、価格転嫁の推進など多岐にわたるテーマについて質疑を行いました。赤澤亮正大臣は、電力の安定供給確保を国家の生命線と位置づけ、原子力・再エネを含む多様な電源の最大限活用と、財政投融資を活用した貸付制度創設による電源・送電線整備の促進方針を説明しました。
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全49テーマ ・ 紐づく質疑72件
電力システム改革(発送電分離・小売自由化)の評価と次フェーズへの見直し
本テーマでは、AIデータセンター普及に伴う電力需要増加の見通しと確保策が議論されました。土橋章宏委員は、IEA試算では2035年までに世界全体で日本一国分相当の追加電力需要が生じる可能性があるとし、需給見通しについて質問しました。これに対し村瀬政府参考人は、2025年度の約8034億kWhから2035年度には約8461億kWhへと約5%増加する見通しであり、このうちデータセンター等の需要増加分は約568億kWhになると説明しました。土橋委員は、この試算が半導体の省電力化や光電融合(IOWN)を見込んだものであるとした上で、他国と比較して需要が上振れする可能性を指摘しました。土橋委員はAI需要増を前提に電力確保の強化を求める立場から発言しており、増加見通しを積極的に支持するスタンスを示しています。
他国と比較してもう少し需要が上振れするのではないかとも感じますので、今後、臨機応変に対応して電力を確保していただければと思います。
本テーマでは、DX・GXの進展に伴う電力需要の増加への対応と電力安定供給の国家的重要性について議論されました。大臣からは、電力の安定供給確保は国家の生命線であり、需要を賄う電力が不足すればデータセンターや半導体工場等の投資機会喪失につながるとの指摘がなされ、増大する電力需要への対応は国力に直結する国家の最優先課題の一つであるとの認識が示されました。発言者のスタンスとしては、赤澤亮正氏が電力安定供給を国家の生命線と明言し最優先課題であると強調して賛成の立場を示し、吉田宣弘氏も電気事業法改正審議と安定供給整備を背景として本件を重要な課題として明確に支持する立場を示しました。両者とも電力安定供給の重要性について賛成の姿勢を示しており、反対の立場を示す発言は見られませんでした。
本テーマでは、建設コストの倍増や金利上昇により、FIT・FIP認定案件で事業継続が困難な例が多いことが指摘されました。これを踏まえ、河野義博委員は、FIT・FIP基準価格へのインフレスライド導入や初期タリフ優遇スキームの導入を明確に主張し、賛成の立場を示しました。一方、赤澤亮正委員は、2026年度・2027年度の陸上風力調達価格について、インフレによるコスト上昇分を反映して引上げ済みであると説明し、適正利潤確保に肯定的な立場を示しました。両者とも、コスト上昇に対応した価格設定の必要性について前向きな姿勢を示している点で共通しています。
本テーマでは、GX戦略地域制度における域内系統整備への交付金措置の要否が議論されました。山岡達丸委員は、GX戦略地域のデータセンター集積地整備には域内系統整備への交付金措置が必要であると主張し、交付金措置なしでの課題解決に懸念を表明しました(スコア0.75、賛成寄り)。これに対し久米孝委員は、送電線整備向け貸付制度でリスクを担保できるため域内交付金は不要との見解を示しました(スコア0.10、反対寄り)。あわせて、広域機関の独自財源による貸付けは、初期リスクの高い系統整備に活用する制度設計であることが確認されました。
本テーマでは、スマートグリッドを活用した分散型エネルギーの地産地消の推進状況が議論されました。鈴木義弘委員は、スマートグリッドの普及状況について質問し、地産地消の考え方を提案する立場から発言しました。これに対し経済産業省の参考人は、スマートグリッドについて定量的な管理は行っていないものの、マイクログリッド構築支援を実施していると答弁しました。また大臣は、直流送電による地域間送電線の活用やマイクログリッド構築など、地産地消の取組を推進していると答弁しました。
だからといって系統を切っちゃうというんじゃなくて、系統は残す。
本テーマでは、データセンターと原子力発電所の電源近接型立地(コロケーション)推進をめぐり、既設原発近傍へのデータセンター立地を促進することで送電網接続待ちの回避と安定電源の確保が可能になるとの指摘がなされました。また、脱炭素電源立地地域への需要家設備投資支援により、データセンター等の産業集積を促進する方針も示されました。発言者については、久米孝氏がスコア0.75で賛成の立場を示し、脱炭素電源立地地域へのデータセンター等の設備投資支援・産業集積促進を明言したことを根拠としています。土橋章宏氏もスコア0.80で賛成の立場を示し、既設原発直結を最速の道と評価し推進を主張したことを根拠としています。両者とも賛成の立場であり、反対や中立の立場を示す発言者は確認されませんでした。
本テーマでは、データセンター・半導体工場の新増設に伴う電力需要増加とその地域別見通し、系統整備の在り方が議論されました。経産省参考人は、2035年度の電力需要は2025年度比約5%増となり、産業用需要はデータセンター増加により約578億kWh増加すると説明し、北海道エリアでは2025〜2035年度で電力需要が約12%増加し、データセンター等がその要因になると述べました。鈴木委員は、半導体工場が2026年の19か所から2035年には101か所に、データセンターが64か所から661か所に増える予測を指摘した上で、水資源制約等を踏まえたデータセンター誘致の緻密な計画策定の必要性を指摘しました。また、データセンター需要は増大が予測される一方、個社の投資判断は突然撤退することもあり、系統整備の予見可能性に課題があるとの指摘や、電力の安定供給に不安があると国内外企業の投資が二の足を踏む懸念があるとの指摘もなされました。スタンスとしては、吉田宣弘委員が電力安定供給と脱炭素電源優先の方針を強く支持すると明言し、山岡達丸委員も設備整備方針への賛同を明言した上で、国のプッシュ型支援の必要性を主張しました。
本テーマでは、データセンター等の電力需要見通しの妥当性と、それに基づく設備投資・国民負担の適正化について議論されました。丹野みどり委員は、需要見通しが実際を下回った場合の設備投資過剰と国民負担への懸念を質問し、財政融資による国費投入に見合う成果を検証すべきと指摘しました(スコア0.25)。これに対し久米孝政府参考人は、広域機関が毎年度需要見通しを公表し容量市場等の調達量を見直す仕組みを説明した上で、必要な供給力確保に努めつつ、いたずらな国民負担増加や不要投資を避ける方針を答弁し、改正案附則で施行後5年を目途に貸付業務の必要性を含め検討すると説明しました(スコア0.75)。鈴木義弘委員も需要見通しの不透明さと電気料金上昇への懸念を示しました(スコア0.25)。また土橋委員は、ソフトバンクが原発比率7割のフランスに最大14兆円のデータセンターを建設予定であることを紹介しました。
本テーマでは、次世代型太陽光発電であるペロブスカイト太陽電池の量産化・初期事業化に向けた研究開発支援について議論されました。赤澤亮正氏は、次世代型太陽光発電としてペロブスカイトの開発・導入支援に取り組む方針を説明し、政府施設等での実証・社会実装を関係省庁と連携して推進するとともに、初期需要創出のための導入補助も実施中であるとし、賛成の立場から積極推進の姿勢を示しました(スコア0.85)。土橋章宏氏は、グリーンイノベーション基金における次世代型太陽電池関連予算の上限が1051億円である点を挙げ、中国が量産を開始していることを踏まえて予算拡充が急務であると主張し、国際競争の観点から明確な賛成の立場を示しました(スコア1.00)。両者とも研究開発支援の拡充・推進に賛成の立場であり、明確な反対意見は示されていません。
本テーマでは、ホルムズ海峡情勢を踏まえたLNG・原油の調達多角化と安定供給確保が論点となりました。要点として、ホルムズ海峡経由のLNG輸入は全体の約六%にとどまり影響を受けにくいため、上流権益確保と代替調達体制構築により供給源多角化を進める方針が示されました。また、原油については中東依存度が約九四%であるものの調達先多角化が進展し、米国からの調達増等により前年平月比約十割の調達回復にめどが立ったとされました。さらに、八月以降保守的に前年平月比七五%調達継続を仮定しても、備蓄活用により二〇二八年三月末までの安定供給が可能であるとされました。発言者については、吉田宣弘氏が経済産業省の代替調達努力に感謝の意を示し継続を要望するとともに、調達多角化を肯定的に評価する立場(スコア〇・七五)を示しました。牧野俊一氏も、LNGの中東依存の低さを安全保障上有利と評価し、調達多角化を肯定する立場(スコア〇・七五)を示しました。
本テーマでは、メガソーラーをめぐり地域で反対運動が頻発している状況を踏まえ、地域住民の安全・安心・理解を得るための仕組みの必要性が論点となりました。山岡達丸委員は、住民の安全安心と理解の確保を再エネ普及の条件として主張しました。赤澤亮正委員は、地域共生を大前提とし、法改正等で対応する方針を表明しました。これに関連し、昨年末のメガソーラー対策パッケージや再エネ地域共生連絡会議、通報窓口を通じて、地域と共生した再エネ導入を進める方針が示されました。
本テーマでは、雇用の七割を支える中小企業・小規模事業者について、稼ぐ力強化と賃上げの好循環実現に向け、価格転嫁の徹底やAX・省力化・デジタル化支援、事業承継・M&A施策を推進する方針が議論されました。赤澤亮正氏は賛成の立場を示し、価格転嫁と賃上げの好循環実現を内閣の重要課題と位置づけ、取組を推進する旨を明言しました。
稼ぐ力の強化、とりわけ価格転嫁と賃上げの好循環の実現は、高市内閣が掲げる強い経済の実現に不可欠であり、こうした点について、最終消費者である国民の皆様を含め、社会全体に御理解いただけるようにしっかりと説明もしてまいらなければならないし、その取組を進めてまいらなければならないというふうに考えております。
中東情勢緊迫化に伴うシンナー等石油関連製品の価格上昇について議論が行われました。論点として、シンナー価格が事業者により三倍程度に値上がりしているとの声があり、企業努力での吸収は困難であることが指摘されました。また、シンナー価格上昇の要因として、ナフサ市場価格の上昇と供給の偏り・流通の目詰まりによる需給逼迫があることが経産省から説明されました。大臣は、本年五月の国内企業物価指数について、ナフサが前年比約八〇%増、シンナーが約三七%増、プラスチック製品が約四%増であると答弁しました。発言者としては、赤澤亮正氏がスコア0.75(0=反対〜1=賛成)で、価格転嫁の徹底や重点調査など対応強化を積極的に表明する立場を示しました。
関係業界に原材料やエネルギーコストの上昇を考慮した価格転嫁の要請を行うとともに、価格転嫁を徹底すべく取引Gメンによる重点調査を実施をしてまいります。
本テーマでは、九州電力送配電における約1090万口の顧客データ流出事案が取り上げられました。牧野俊一委員は、事案の経緯と個人情報悪用リスクを指摘し、記録媒体の暗号化義務づけ等、具体的な再発防止策の導入を積極的に求める賛成の立場(スコア0.75)を示しました。これを受け、経済産業省は9電力送配電会社に対し、電気事業法に基づく報告徴収を実施し、7月8日までに再発防止策等の報告を要求したことが確認されました。
可搬外部記憶媒体に個人情報を記録するときは必ずデータの暗号化を義務づけるとか、何らかそういったシステム的な対応策というものを講じていかないといけないんじゃないかなと思いますが、経産省の考えはいかがでしょうか。
本テーマでは、休眠小売電気事業者の発生要因と登録段階での財務審査強化が議論されました。落合委員は、登録小売事業者の約3分の1が売電記録のない休眠状態にあることを指摘しました。これに対し久米政府参考人は、市場価格変動リスクの管理が不十分な事業者が2022年の燃料高騰で休廃止に至った例を説明し、この2022年の混乱を踏まえ、登録段階で3年分の事業計画書提出などの財務審査を強化したと述べました。また丹野委員は、休眠事業者による不正行為の内容と事務負担増加の実態について質問し、久米政府参考人は休眠事業者を買収し架空契約により電気料金を不正取得した摘発事例を説明したほか、休眠事業者にも書類提出や会費支払いの義務があり、行政や広域機関の業務負担が生じていたことを説明しました。丹野みどり委員は、休眠事業者の登録取消しに賛成する立場を明言しました。
もちろんそこは賛成でありますけれども
本テーマでは、再エネ出力制御量が二〇二三年度約十九・二億kWh、二〇二四年度約十六・〇億kWh、二〇二五年度約二十・二億kWh、二〇二六年度見込み約二十四・八億kWhと年々増加傾向にあることが論点となりました。対策として、二〇二三年十二月の出力制御対策パッケージに基づき、蓄電池導入支援、九州・中国間の地域間送電線増強、火力最低出力引下げ等が実施されていること、また財投貸付制度の対象に大規模地域間送電線整備を含め、地域間の再エネ有効活用と出力制御抑制を進める方針であることが示されました。発言者としては、落合貴之氏がスコア〇・八五で、出力制御増加は施策の遅れであると指摘し対策強化を求める立場を示し、赤澤亮正氏もスコア〇・八五で、貸付制度活用による送電線整備等で出力制御抑制を積極的に推進すると表明しました。両者とも対策推進に前向きな立場が示されています。
本テーマでは、再エネ賦課金の国民負担のあり方と国民理解の醸成が議論されました。論点として、化石燃料輸入額や電気・ガス補助金等と比較した賦課金の位置づけを国民に説明すべきとの提起や、賦課金水準はFIT制度開始後3年間の利潤配慮措置の影響が大きく2032年以降は減少に転じる蓋然性が高いとの見通しが示されました。牧野委員は、再エネ賦課金・容量拠出金・送配電網維持費により需要家が三重負担となると指摘し、統合コスト試算では変動再エネ割合が増えるほど太陽光の実質発電コストが大幅に上昇するとの資料を示しました。これに対し赤澤大臣は、統合コストを考慮した発電コスト試算を行い、電力システム全体でのコスト低減を図ると答弁しました。スタンスとしては、河野義博氏が再エネ推進を前提とした国民理解醸成を求める立場、赤澤亮正氏が国民負担抑制と再エネ導入拡大の両立を志向する立場を示しています。
本テーマでは、ホルムズ海峡情勢を踏まえ、国産エネルギーである再生可能エネルギーへの投資を大胆に進めるべきとの主張がなされ、中東情勢緊迫化により原油の中東依存とエネルギー自給率の低さという課題が再認識されたとの認識が示されました。また、屋根設置太陽光やペロブスカイト等次世代型太陽光の開発・導入支援を推進する方針が示されました。発言者の立場としては、河野義博氏が国産エネルギーとしての再エネ投資拡大を明確に主張し賛成の立場を示し、赤澤亮正氏も再エネを国産エネルギーと位置付け自給率向上・導入拡大を明言し賛成の立場を示しました。一方、牧野俊一氏は統合コスト増加による需要家負担への懸念を表明し、慎重な姿勢を示しました。
本テーマでは、化石燃料賦課金と発電事業者向け有償オークションの二重負担防止措置について議論が行われました。牧野俊一委員は、二重負担防止の制度設計における控除の有無を質問し、火力発電事業者の負担軽減を要望する立場を示しました。これに対し伊藤禎則政府参考人は、GX推進法附則に基づき、有償オークションの具体化の中で二重負担防止の調整措置を検討する旨を答弁し、法律で調整措置を明確化する方針を示しました。また山岡達丸委員は、有償オークション負担分を脱炭素オークションで一部負担する方針を明確化すべきと主張しました。三者はいずれも二重負担防止の措置に肯定的な姿勢を示しており、具体的な制度設計は今後の検討課題とされています。
脱炭素オークションにおいて、有償の、いわゆるGX推進法のコストも容量市場、脱炭素オークションの中で一部見ていくという、具体的にどれぐらいかは別にしても、そうした方針は私は明確にされた方がいいんじゃないかと思いますが、御見解をいただけませんか。
発電事業者に対する化石燃料賦課金と有償オークションの二重負担の防止につきまして、同一の炭素に対する負担を回避する、こういう観点から、GX推進法におきまして、適切な調整に関する事項を別に法律で定めると明確に規定されております。
そこは制度設計をしっかりやりつつ、可能な限り火力発電をやる業者にとって負担の少ないような、そういう方法というものを取っていっていただきたいというふうに考えます。
本テーマでは、卸電力取引所の値差収益を広域機関に直接プールせず国庫納付とする理由が議論されました。丹野委員はこの点について質問を行い、これに対し久米政府参考人は、値差収益は電気事業の健全な発達に資する取組に充てるべきものであるとし、エネルギー対策特別会計への国庫納付とする方針を説明しました。また、国庫納付とすることで送電線整備の貸付財源としての活用に限らず、国の予算事業にも充てることが可能となるほか、国会審議を経ることで透明性を確保できるとの説明がなされました。丹野委員のスタンスについては、国庫納付の趣旨を質問したのみであり、賛否は明らかにされていません。
本テーマでは、卸電力市場等の監督権限整備をめぐり議論が行われました。丹野みどり委員は、大臣監督権限整備の趣旨を質問するとともに、新規参入・小規模事業者への参入障壁が増大する懸念を示しました(スタンススコア0.30)。これに対し久米孝政府参考人は、中長期取引市場・需給調整市場のみを開設する取引所も大臣指定の対象とすることで健全な市場運営を確保する趣旨であると説明し、市場整備を通じて新規参入・小規模事業者が参加しやすくなるとの認識を示した上で、分かりやすい市場整備と周知に努めると述べました(スタンススコア0.75)。また鈴木委員は、卸電力・容量・需給調整・非化石価値の4市場整備の進捗状況と電気料金への影響について質問し、経済産業省参考人は、卸電力市場の取引量が総需要の約3割であること、容量市場では約1.6億kWが約定していることなど、市場整備の現状について説明しました。
本テーマでは、原子力発電の電源構成比率と再稼働による電気料金抑制効果が議論されました。土橋章宏委員は、第七次エネルギー基本計画で目標とされる原子力2割に対し現状の比率を質問し、安全な既設原発の早急な再稼働を主張して電気代低下や物価高対策への効果を明言しました(賛成)。これに対し久米政府参考人は、令和6年度確報で発電電力量に占める原子力の割合が9.4%であると答弁しました。また、東日本は西日本より電気料金が2〜3割高いこと、泊三号機は再稼働後約11%の値下げ見通しであることが示されました。赤澤亮正大臣は、原子力を最大限活用する方針を明言し、安全・地域理解を大前提としつつ経済性を位置づけ、エネルギー安全保障面を強調しました(賛成)。
本テーマでは、原子力発電所の再稼働遅延要因が議論されました。原子力発電の稼働状況については、再起動十五基、工事進行中三基、審査中八基、未申請十基との現状が示されました。土橋章宏委員は再稼働遅延の理由を質問し、遅延を問題視して追及する立場(スコア0.85)を示しました。これに対し久米孝政府参考人は、新規制基準適合性審査対応や防潮堤等の大規模安全対策工事が遅延要因であると答弁し、地震・津波・火災・テロ対策等の高い安全基準が審査・工事長期化の日本特有の要因であると指摘しました(久米孝はスコア0.50で、地元同意の制度化に慎重、地域ごとの対応を重視するのみで再稼働自体への賛否は不明確)。具体的な工程として、柏崎刈羽の特重施設完成見通しは2029年、東海第二は2026年12月、泊三号機は2027年7-8月、柏崎刈羽7号機は2029年8月の工事完了目標が示され、これらの工程が再稼働時期を左右するとされました。また、一定規模以上の原子力発電への投資は財投貸付制度による支援対象となり得るとの答弁もありました。吉田宣弘は安全性確保を前提に早期再稼働の必要性を明言し(スコア0.80)、赤澤亮正は安全性と地域理解の優先を強調するにとどまりました(スコア0.50)。
本テーマでは、浜岡原発の基準地震動データ不正や敦賀2号機の地質データ書換えを踏まえ、第三者・AI検証の制度化の是非が論点となりました。土橋章宏氏は、第三者検証・生データ提出義務・改ざん検知記録の制度化を明確に提案し、賛成の立場を示しました。一方、大島俊之氏は、第三者検証は検討していないと明言し、慎重・消極的な立場を示しました。規制委員会側の答弁では、第三者検証の制度化は検討せず、罰則導入や重要設計条件のトレーサビリティー確保を検討しているとされました。あわせて、事業者の一義的責任は維持しつつ、生データのトレーサビリティー確保を検討する方針が再確認されました。
本テーマでは、原子力規制委員会による再稼働審査の迅速化・体制強化について議論が行われました。論点としては、審査進捗状況表を3か月毎に公表することによる透明性の向上や、任用資格制度・特例定年制度による審査人材の確保、同型炉の知見の横展開やグレーデッドアプローチの導入等による審査の合理化・迅速化の検討が挙げられました。発言者としては土橋章宏氏が賛成の立場を示し、審査迅速化の取組を評価しつつ、簡素化・透明化の更なる推進を要望する旨を根拠として述べました。提示された内容の範囲では、具体的な結論や決定事項は示されていません。
そのクオリティーを保った上で、審査の簡素化、透明化を更に進めていただきたいと思います。
本テーマでは、原材料コスト上昇に伴う価格転嫁を適正に推進するための方策が議論されました。論点としては、商品価格への転嫁の見通しを国民に分かりやすくアナウンスすべきとの提案、関係業界への価格転嫁要請や取引Gメンによる重点調査を実施し価格転嫁を徹底する方針、価格転嫁に応じない小売事業者が競争上有利になり得る構造的問題があり、これは消費者理解の促進によってしか解消できないとの見解が示されました。発言者としては、吉田宣弘氏が賛成の立場(スコア0.75)を示し、価格転嫁が物価上昇につながることについて国民の理解が必要であると主張しました。
私は、矛盾とまでは言えないと思いますが、この理不尽な現象を、価格転嫁の結論は物価上昇につながることを消費者の皆様に十分に理解していただくという方法でしか解消できないのではないかというふうに感じているんですね。
本テーマについては、要点データは抽出されておりません。発言者のスタンスとしては、山岡達丸氏が賛成の立場(スコア0.75)を示しており、海外メーカーの実効性に疑問を示しつつ、排除や認定制度など規制強化を提案したことが根拠として挙げられています。
協力を拒否するメーカーとか事故多発のメーカーは市場から排除していってほしいというふうに思いますが、今、太陽光パネルの場合は、事実上、ほとんど海外メーカーが関わってくる。
本テーマでは、太陽光発電設備の設置後における安全管理体制が論点となりました。FIT認定設備が約七十万か所に上る一方、設置後の立入検査は年間百五十~三百件程度にとどまっており、既設設備の安全対応が今後の課題として指摘されました。この点について、山岡達丸議員は設置後の立入検査件数の少なさを課題として指摘しており、そのスタンスは賛否の中間に位置づけられています。本テーマに関する明確な結論・決定事項は示されていません。
設置後の立入検査は、昨日も確認しましたが、年間で百五十件から三百件程度というのが現実だと。
本テーマでは、太陽光発電設備の事故対応における製造・輸入販売・工事事業者の協力義務化について議論されました。改正法案では、製造・輸入販売事業者に対し設置者への事故原因究明協力義務を課し、不協力の場合は経済産業大臣が勧告・公表を行えるとする規定が導入されています。海外メーカーについては工事計画届出等から特定して連絡し、名称変更時は登記簿の商号変更履歴等で継承先を特定する方針が示されました。勧告に従わない場合は事業者名・製品名を公表し、設置者との契約回避を通じて国内市場での事業継続を困難にすることが図られるとされています。また、登記簿調査等に加え、優良メーカーの認定制度的アプローチの検討が必要との指摘もありました。丹野みどり氏(スタンス0.50)は、事故対応における製造・輸入販売・工事業者との連携確保と非協力時の対応について質問しました。湯本啓市政府参考人(スタンス0.85)は、製造事業者等に設置者への協力義務を法律上課し、非協力時は勧告・公表、立入検査拒否には罰則を規定していると説明しました。牧野委員は、自治体による条例制定が進む中で政府の太陽光安全規制法改正が遅きに失した印象を指摘しました。赤澤大臣は、令和3・4年度に技術基準を段階的に強化してきたが、構造安全性に関する事故や製造事業者の協力拒否事例を踏まえ、第三者確認制度等を導入すると答弁しました。
本テーマでは、太陽光発電施設の撤去・廃棄後の管轄や、林地開発許可制度における流域単位の環境影響評価の実効性が論点となりました。牧野俊一委員は、経産省の責任範囲が撤去・廃棄後は他法令の管轄となるか確認したほか、林野庁の開発許可が流域全体・水系全体を含めた中長期的な土砂流出・海洋影響を考慮しているか質問し、開発許可が流域単位の基準ではなく一件ごとの許可であることを確認しました。これに対し湯本政府参考人は、電気事業法が電気工作物の設置・維持・運用を規制対象とし、撤去後は他法令で措置される旨を答弁しました。齋藤政府参考人は、保安林制度・林地開発許可制度により開発を規制しており、本年4月から大規模開発の残置森林割合を25%から60%に引き上げたこと、また開発許可は個別案件ごとであるものの流域の過去の水害発生状況を考慮して排水計画を定めていることを説明しました。牧野委員は現行の流域単位の環境影響評価の実効性に強い疑問を提示するスタンスを示しました。
なかなか、それで本当に全体のことが見えているのか、あるいは最終的に海まで流れ込んだところの保全まで、海の環境保全まで考えられているのかというところが非常に怪しいと思います
本テーマでは、太陽電池発電設備の工事前における構造安全性の第三者機関による確認について議論が行われました。大臣は、工事前の構造安全性を第三者機関が確認する措置を法改正に盛り込んだと説明しました。丹野委員は、太陽光設備の第三者機関確認について建築業界の機関が担うことの妥当性を質問し、これに対し湯本政府参考人は、風雪等外力への構造耐力評価は建築基準法の確認内容と類似しており、建築分野の機関で実施可能であると説明しました。また、牧野委員は、令和6年の立入検査で5割超の設備に構造上の不備があったことを挙げ、適合基準が土壌流出リスクまで考慮しているか質問しました。湯本政府参考人は、第三者機関が工事前に構造安全性を確認するとともに、土壌流出・地盤崩壊防止措置についても設置後の運用段階まで適合維持を義務づけると答弁しました。スタンスとしては、山岡達丸委員が設置前の安全基準強化に賛同する立場を明言し、牧野俊一委員も制度整備を高く評価する一方、対応の遅さを批判しました。
官公需における価格転嫁・取引適正化の推進について議論が行われました。要点として、本年4月に官公需法に基づく国等契約の基本方針が閣議決定され、価格転嫁・取引適正化加速化プランが公表されたことが挙げられました。主要項目としては、予定価格への実勢価格の反映、ダンピング防止のための低入札価格調査制度の徹底、コスト上昇時における誠実な協議対応が示されました。発言者としては河野義博氏が賛成の立場を示し、国が率先して適正価格を実現すべきであるとして肯定的に評価しました。
まず国が隗より始めよで、適正価格ということが私は大事だと思います。
このテーマでは、家庭用電圧である百ボルトと二百ボルトの見直しによる省エネ効率化について議論されました。鈴木義弘委員は、日本で百ボルトが主体となっているのは歴史的経緯によるものであるとした上で、二百ボルト化による省エネ効率化を提案し、賛成の立場を示しました。これに対し、経済産業省の参考人(小林大和)は、効率性は機器の特性によって一概には言えないとし、二百ボルト機器を特に推奨してはいないと答弁し、否定的な立場を示しました。両者の間で見解の相違が示されましたが、具体的な結論や決定事項には至りませんでした。
本テーマでは、限界費用ベースの卸電力市場と価格が不安定な容量市場では発電事業者の固定費回収が不十分であるとの課題が指摘されました。河野義博氏はスコア0.25として、容量市場の価格水準不足とボラティリティ、固定費回収不足を課題として指摘し、慎重な立場を示しました。これに対し、容量市場や長期脱炭素電源オークションを創設することで発電事業者の投資回収の予見性を高める措置を既に実施済みであるとの説明がなされました。
容量市場は、価格水準が必ずしも十分でなかったりボラティリティーがある。そういった中で、固定費の回収不足も課題になっております。
本テーマでは、屋根置き型太陽光発電の導入拡大支援策について議論が行われました。落合貴之委員は、屋根置き型太陽光は送配電網の増強が不要であるためメリットが大きいとし、経済産業省の推進策について質問しました。これに対し赤澤亮正大臣は、投資回収の早期化に向けた措置、屋根設置状況の報告制度、ペロブスカイト等次世代太陽光への支援を進めていくと説明しました。スタンスデータでは、河野義博氏がスコア0.75で屋根設置太陽光の積極活用と導入支援を明言し賛成的な立場を示し、落合貴之氏もスコア0.75で屋根置き型太陽光の推進に意義があるとして支持する立場を示しました。また赤澤亮正氏はスコア0.85で屋根設置太陽光のポテンシャルを積極活用する方針を明言しており、いずれの発言者も屋根置き型太陽光発電の導入拡大支援策に対して賛成的な立場を示しています。
本テーマでは、洋上風力発電の国内サプライチェーン構築と日英政府間協力について議論されました。論点としては、本年3月に経済産業省とデンマークのベスタス社が協力覚書を締結し国内サプライチェーン強化を推進していること、11月14日の日英首脳会談において洋上風力の導入促進・供給網構築に関する政府間協力枠組みが立ち上げられたこと、さらに過去に三菱重工・日立・東芝が洋上風力から撤退した経緯を踏まえた産業育成の重要性が挙げられました。発言者としては河野義博が賛成の立場を示し、経済産業省の取組を高く評価し感謝を述べた上で、洋上風力の機運を後押しするよう要請しました。
日本もその機運をそいではいかぬと思いますし、今回の総理の訪英に続いて大臣も行かれるでしょうから、是非ともこの洋上風力を応援していただきたいなというふうに思っています。
本議論では、火力発電所の稼働率低下と収益性悪化に伴う新陳代謝阻害への対応として、長期脱炭素電源オークションの役割が論点となりました。同オークションは2023年度に開始され、既に3回入札が実施されており、落札電源には原則20年間、固定費水準の容量収入が付与される制度です。経産省参考人は、これにより固定費水準の収入を20年間付与し新規投資を促進すると説明しました。山岡達丸委員は火力発電所への投資メッセージが不明確だと更新が進まず設備不足に陥る懸念を指摘し、火力発電への後押しの必要性を訴えました。鈴木委員は火力発電所の稼働率が約4割にとどまり投資判断がためらわれ新陳代謝が進まない懸念を指摘しました。牧野俊一委員は資料を基に2025〜26年に休廃止が新増設を上回り火力供給能力が約1000万kW減少する見込みを指摘し、2030年までの移行期間における既存火力の維持・更新への政府施策を質問するとともに、容量拠出金だけでは出力抑制に伴う機会損失を十分補填できていないとして地域別実態把握を求めました。これに対し村瀬佳史政府参考人は、既存電源のコスト実態を踏まえた容量市場見直しと予備電源制度等で移行期の供給力を確保すると答弁し、久米政府参考人は供給計画やヒアリングで発電所ごとの実態把握に努め容量市場価格設定を見直したと答弁しました。
本テーマでは、火力発電所の脱炭素化投資及びCCS付き火力発電を貸付制度の支援対象とすることの是非が議論されました。山岡達丸委員は、苫東厚真火力発電所でCCS・アンモニア混焼が進められている状況を踏まえ、火力発電所の脱炭素化を支援する仕組みづくりを要請しました。牧野委員は、ESG投資の広がりにより石炭火力のメンテナンス投資が支援対象から外れる懸念を指摘し、支援対象化を要望する一方、既存石炭火力の延命目的の大規模投資が制度対象となるかを確認しました。これに対し赤澤大臣は、一定規模以上の火力の脱炭素化投資は今回の貸付制度の支援対象となり得ると答弁しました。久米孝政府参考人は、CCS付き火力発電についても支援対象となり得る方向で今後検討する方針を示すとともに、石炭火力については発電量を減らす方針としつつ、必要な電源への支援は今後制度の詳細を検討すると答弁しました。
本テーマでは、発電用ガスタービン等主要機器の国内製造能力・サプライチェーン強化が論点となりました。牧野俊一委員は、海外ではガスタービンの納期が5~7年待ちとなっている状況を踏まえ、国内製造能力・サプライチェーン強化の方針について質問し、支援拡充を求める立場を示しました。これに対し久米孝政府参考人は、ガスタービンの研究開発・サプライチェーン強靱化・需要開拓支援を官民三位一体で進める方針であると答弁し、賛成の立場を示しました。また河野義博委員は、LNGを含む幅広い電源導入を求めており、供給網強化に前向きな立場を示しました。3名とも国内製造能力・サプライチェーン強化の方向性に賛成の立場を示しており、明確な反対意見は見られませんでした。
本テーマでは、研究者・国家公務員の処遇改善による国際競争力維持と人材確保が論点となりました。要点として、国立大学教員の平均年間給与は約925万円であり、第7期科学技術・イノベーション基本計画では処遇充実が明記されていることが示されました。また、人事院が官民給与比較の対象企業規模を50人以上から100人以上に見直し、俸給等を改善したことも挙げられました。発言者については、俵幸嗣氏が研究者の処遇改善の重要性を明言し推進する姿勢を示し、賛成の立場を取りました。土橋章宏氏も研究者・官僚の給料の大幅引き上げを明確に主張し、賛成の立場を示しました。両者とも処遇改善に賛成する立場であり、明確な反対意見は示されませんでした。
本テーマでは、第七次エネルギー基本計画が掲げる2040年電源構成目標(再エネ約4〜5割・火力3〜4割)の実現可能性が議論されました。牧野俊一委員は、この構成での安定供給の実現可能性に疑問を示し、国際情勢の変化を踏まえて安定供給と安価な電力供給を最優先とする現実的な計画策定を求めました。これに対し経済産業省参考人は、火力・揚水・蓄電池に加え、デマンドレスポンス等の需要側の取組も組み合わせて対応する方針を説明しました。また土橋委員は、AI技術の急速な発達やホルムズ海峡情勢の不安定さを踏まえ、特定電源に依存しないバランスの取れた電源構成のあり方について大臣に質問し、短期的には既設原子力の再稼働を急ぎ、中長期的には再エネやフュージョン等へ移行するというバランスの変化が必要であると主張しました。赤澤大臣は、再エネと原子力を両方最大限活用することで、電力需要の増加とエネルギー自給率の向上を同時に図る方針を答弁しました。
実際には、再エネの不安定性をカバーするためには、やはり火力というものの存在が不可欠だと思うんですけれども、火力三、四割という電源構成で、再エネ、太陽光足す風力は大体二七から三七%という、不安定な電源が三倍に増えて火力が半分に減るというこの構成で、本当に安定性のところをカバーすることができるのかという点について、まず経産省の考えをお願い申し上げます。
本テーマでは、大規模電源の休廃止前に一般送配電事業者への協議を義務化する規定を法案に盛り込むことについて、事業者の休廃止判断の自由を阻害しない設計とすることが説明されました。丹野委員は、休廃止9か月前より前の事前協議の具体的な時期の目安が不明確であると指摘し、また事前協議が事業者の休廃止判断を萎縮させないか懸念を表明しました。これに対し久米政府参考人は、早期協議が望ましい一方で発電事業者側の競争や立地自治体への配慮という制約もあると説明し、協議は休廃止に関する自由な経営判断を阻害する効果を想定していないと答弁しました。スタンスデータでは、久米孝はスコア0.75で協議義務化が休廃止判断を阻害しないとの立場から容認する姿勢を示し、山岡達丸はスコア0.40で事前協議義務化自体は容認しつつ民間事業者の自主性侵害への懸念を強調しました。牧野俊一はスコア0.50で、既存火力維持支援策を問うにとどまり、休廃止規制自体への賛否は明確ではありませんでした。
本テーマでは、送配電網整備における資金調達とレベニューキャップ制度の在り方が議論されました。現行制度下では収入は保障されるものの建設期間中の資金調達に課題があるとして貸付制度が措置されており、第二規制期間(2028年度~)に向けては物価上昇の料金反映を含む必要投資水準の確保が検討されています。河野義博委員はレベニューキャップ1.5%では金利・配当・利潤を賄うことは困難であるとして見直しの必要性を指摘しました。落合貴之委員は大規模送電線整備への国の長期的関与を肯定的に評価し、赤澤亮正委員は資金調達円滑化のための財投活用による貸付制度導入を説明しました。経産省参考人からは、地域間連系線は2030年までの完了を予定し九州―本州間は2039年3月完成を目指すこと、整備中の地域間送電線の総事業費は約9000億円、北海道―本州間海底直流送電は1.5~1.8兆円であることが説明されました。鈴木義弘委員は連系線整備費が託送料金に上乗せされ電気代に跳ね返る点を指摘し地産地消の必要性を主張し、牧野委員は山間部・遠隔地の再エネ接続に伴う電源線の維持管理費負担の所在を質問しました。これに対し小林政府参考人は、電源線の建設費は発電事業者負担、維持管理費は一般送配電事業者負担であると説明しました。
電力システム改革については、2016年の小売全面自由化と2020年の発送電分離を経て、想定外のDX・AX・GX進展による需要増加を踏まえ、次フェーズへ進める法案が提出されました。赤澤大臣は広域融通による安定供給確保や料金メニュー多様化を成果として総括し、小森政務官も送配電中立性向上等を成果と認識しつつ、自由化と秩序維持の相反性を認め容量市場等で補完してきたと説明しました。一方、丹野委員は自由化の副作用是正のため制度が後追いで積み上がっているとの業界の声を紹介し、鈴木委員は十年間の改革で目標・目的が不明確になっていると指摘し、自由化と安定供給は相反する概念であり調整機能やバッファー整備が必要と主張しました。河野委員は最終保障供給や容量市場による電源確保責任の不明確化に懸念を示しました。牧野委員は総合評価の必要性を述べつつ予見可能性向上を評価し法案に賛同しました。政府参考人からは容量市場・需給調整市場・長期脱炭素電源オークション等を順次整備してきたとの説明があり、赤澤大臣は供給力の量的事前確保や中長期取引市場整備の検討を答弁しました。
自由化と安定供給というのは相反した考え方だから、だから、もし自由化をこれからもやっていこうとすれば、どこかでその電源の基になるものを調整する機能をきちっと持たせなけりゃ無理なんですよ。
そして、最大の使命であるはずの安定供給、これをも揺るがしかねない事態である、そういうことすら厳しくお声をする方もいらっしゃいました。
これにより、広域融通による安定供給の確保や、料金メニューの多様化による需要家の選択肢拡大が図られるといった成果が上がったものと認識をしております。
今回の電気事業法改正、東日本大震災以降の一連の電力システム改革の足らなかった部分を補うという意味で、それぞれ必要な法改正だと思いますし、その内容に関しては全てもっともだと思っておりますし、法案の中身自体には私は当然賛成でございます。
法案自体には賛同するというふうな立場からお話をしていきたいと思っているんです。
自由化ということと、それから全体的に秩序を守るというか、というところは相反する面があるのは、それは議員のおっしゃるとおりだと思います。
本テーマでは、電力広域機関への資金貸付機能追加に伴うガバナンス及び国の監督責任の明確化について議論が行われました。現行法では地域間送電線整備への貸付財源が卸電力取引所の値差収益に限定されていたところ、改正により財源限定規定を削除し、地域内送電線・大規模電源への貸付業務を追加することが論点となりました。落合委員は、電力広域機関に貸付機能等が集中し役割が過重になるのではとの懸念を提起しました。これに対し久米政府参考人は、金融専門知見を持つ融資管理部門を新設して与信管理を行う体制強化を説明し、経産大臣が定めた基準の遵守・事前意見照会・監督命令権限により広域機関を監督すると説明しました。丹野みどり委員(スコア0.50)は、ガバナンス懸念を表明しつつ、送電線・大規模電源整備は国策として国家戦略を示すべきと大臣に要求し、条件付きで国主導のインフラ整備を支持する立場を示しました。赤澤亮正大臣(スコア0.75)は、電力の安定供給は国家の生命線であるとし、事業者任せにせず国が計画・見通しを共有すると答弁しました。
本テーマでは、電力広域的運営推進機関が実施する将来需給想定における変動性再エネの評価方法の妥当性が議論されました。同機関は東日本大震災を教訓に2015年に設立された認可法人で、需給監視・電力融通指示・地域間送電線整備計画等を担っています。鈴木義弘委員は、2050年に最大8300万kWの供給力不足が想定されていることや変動電源の評価方法の根拠について質問し、ドイツの電力価格高騰事例を挙げて再エネ導入量が過大評価されているのではないかと指摘しました(スタンス:反対寄り、スコア0.10)。これに対し経産省参考人は、調整係数を用いて設備容量を保守的に評価し供給力を算出していること、需要については最大3700億kWh増加のシナリオを設定するなどリスクサイドに立った想定である旨を説明しました。久米孝委員は、この調整係数によるリスクサイド想定を妥当と説明しています(スタンス:賛成寄り、スコア0.75)。
電力自由化により発電事業者が多数存在する中、送配電網は道路と同様の公共性を持つため、国の関与を高める必要があるとの指摘がなされました。河野義博氏は、電力系統を社会基盤と位置づけ、国の主体的関与拡大を明確に主張しました。落合貴之氏も、送配電網の公共性と国の関与強化を明確に主張しました。鈴木義弘氏は、送配電における競争不全を批判し、公共性や関与強化の必要性を示唆しました。
本テーマでは、電力自由化と発送電分離の効果と課題について議論が行われました。論点として、小売事業者の短期収益志向と発電事業者の長期投資リスク増大により電源投資が困難化していること、十社体制の送配電事業者が分社化のみにとどまり競争原理が働いていないことが指摘されました。牧野俊一委員は、ウクライナ戦争後の燃料高騰を背景に最終保障供給件数が百倍以上に急増した点を自由化の弊害の実例として批判し(スコア0.00)、3年前からの供給力事前確保等の対策で同様の事態を防げるかについて懸念を表明しました。一方、久米孝政府参考人は、自由化により料金メニューの多様化など需要家の選択肢拡大という利点があったと答弁し(スコア0.60)、河野義博委員は現行の供給義務・最終保障供給の仕組みに疑問を呈しました(スコア0.25)。赤澤大臣は、自由化による広域融通や選択肢拡大の成果がある一方、小売撤退による課題も確認されたと総括しました。
本テーマでは、自由化・競争原理が働く中で大規模電源整備に政府が関与を強める施策の意義について質疑が行われました。土橋委員は、法案の供給力確保対象に原子力発電が含まれるか質問し、これに対し久米政府参考人は、一定規模以上の原子力発電や洋上風力等を財政投融資貸付の想定対象としている旨を答弁しました。発言者のスタンスとしては、赤澤亮正委員が原発を含む電源投資への貸付は安定供給と脱炭素化に資するとして肯定的な立場を示した一方、落合貴之委員は原発の経済的優位性に疑問を呈し、新たな発電システムへの注力を主張する立場を示しました。
本テーマでは、電気保安人材の確保・育成とスマート保安技術の活用について議論が行われました。丹野委員は、再生可能エネルギーやデータセンターの増加に伴い電気保安人材確保の重要性が増していると指摘し、政府の取組について質問しました。これに対し湯本政府参考人は、遠隔監視技術による点検頻度の延伸やスマート保安技術の導入、試験機会の拡充等の取組を説明しました。さらに、AIを活用したスマート保安技術の普及、業務の魅力向上、リスキリングの推進による新たな担い手確保についても検討している旨を説明しました。
本テーマでは、電気事業法改正案に基づき送電網や大規模電源投資促進のため財政投融資を活用した貸付制度を創設することが議論されました。制度は特定電源種に限定せず安定供給・脱炭素化上重要な電源を優先支援する方針で、大規模電源への貸付けは民間金融機関との協調融資を想定し、国単独のリスク負担は現時点で想定しないとされました。河野義博委員は制度自体は評価しつつメザニン出資や債務保証等の信用供与も可能にすべきと提案し、対象要件次第で旧一般電気事業者しか使えない制度になる懸念や政省令での事後決定への懸念を示しました。落合貴之委員は原子力発電が支援対象に含まれることに疑問を呈し、新技術優先とすべきと主張しましたが、赤澤亮正大臣は原子力コストが2040年時点で他電源と遜色ない水準になるとし、長期大規模投資は民間ファイナンスが困難なため現行方針を維持すると答弁しました。丹野みどり委員は国費投入の成果検証を求め、鈴木義弘委員は財投活用の説明根拠に疑問を呈しました。貸倒れ防止のため、長期脱炭素電源オークション落札案件や長期PPA契約など回収確実性が認められる案件を融資基準とする方針が示されました。
これに対応するために、これまでの措置に加えて、国による電源投資の後押しが更に必要との考えで、本法案において電源投資を促進するための貸付制度の創設を盛り込んでいるところでございます。
お金が民間から調達できないから、じゃ、ファイナンス部分は国が責任持って財投を入れましょうと。財投の原資は何ですか。
こういった環境下、財政投融資を活用して資金調達を応援するというスキームは、私は極めて適切だと考えています。
それをきちっと支援対象に含めるべきではないかと思いますが、ここは大臣のお考えをお願い申し上げます。
何で国が関与しないと日本はできないのかな、もしかしたら市場をゆがめているのではないかというふうに私は考えます。
それに見合う成果を得ることができるのか、検証していくべきではないでしょうか。
議論を通じ、電気事業法改正案の柱として、大規模電源・送電線整備の促進、小売電気事業登録制度の見直し、卸電力市場の健全化、太陽電池設備の安全性向上が総括されました。個別の制度設計(財源確保の在り方、監督権限、二重負担防止措置等)については今後の検討課題として位置づけられています。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。