本委員会は、南海トラフ巨大地震をはじめとする大規模災害への備えと被災者支援制度の在り方を主題に、防災・建築・法制度・都市計画の専門家四名を参考人として招致し、意見聴取と質疑応答を行った。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
山崎栄一参考人(関西大学教授)は、自身が手がけた被災者総合支援法案の支援メニューの一つとして「コミュニティー再生支援プログラム」を設けたことを説明し、「コミュニティーの回復というのも被災者支援に重要なんじゃないかなというふうにちょっと位置づけております」と述べた。また、堀川委員への答弁においても、公助と共助組織が協働して被災者支援に取り組む枠組みの中でコミュニティー再生を位置づけていることを改めて示した。会議テキスト上、このテーマに対する反対意見や対立的な議論は見られなかった。
総合支援法の方でもコミュニティー再生支援プログラムというのを一応設けていまして、やはりコミュニティーの回復というのも被災者支援に重要なんじゃないかなというふうにちょっと位置づけております。
自助・共助・公助のバランスと役割分担
加藤孝明参考人(東京大学教授)は、復興できない状況に陥ることを「デフォルトの状態」として捉え直し、各自治体が事前復興計画を作成する重要性を強調した。「一度被災したつもりで復興計画を作ってみるという経験をそれぞれの自治体でやってみると、そのプロセスの中でボトルネックとなるような弱点が見えてくる」と述べ、課題の発見がモチベーション向上につながると主張した。一方で、中小規模の自治体では優先順位が低くなりがちな現状も指摘し、「優先順位を高めていく必要がある」と訴えた。重大な反対意見は会議テキスト中に見られなかった。
復興できないという致命的な状況があり得るので、やはり優先順位を高めていく必要があるというふうに思っています。
福和伸夫参考人(名古屋大学名誉教授)は、地域防災力強化の文脈で、「国土形成計画の中では、二地域居住のような形で交流人口を増やして、都会の若い人たちの力が地域にも戻るようにしよう」と提唱した。奥能登の人口が最大時の四割まで減少している現状を示しつつ、「地域にみんなが力を合わせることができるような場づくり」の必要性を述べた。二地域居住に対する反対意見は会議テキスト中に見られなかった。
国土形成計画の中では、二地域居住のような形で交流人口を増やして、都会の若い人たちの力が地域にも戻るようにしよう。
山崎栄一参考人は被災者総合支援法案において「仮設住宅は買取りを可能とし、恒久住宅として提供しても構わないこととしております」と説明し、移行支援の制度化を提唱した。重川希志依参考人(常葉大学名誉教授)は仙台市の事例を紹介し、「生活再建推進プログラム」「生活再建加速プログラム」を展開した2014〜2015年に仮設住宅入居者数が大幅に減少したことを示し、「不動産屋さん、それから土地家屋調査、弁護士さん、それから金融機関でローンを組む、そういった具体的な住まい再建に困っている問題を解決できる人を集めた相談窓口をつくる」という支援手法の有効性を主張した。
加藤孝明参考人は「公助の力をいま一度、客観的、冷静に評価をしてみる。頑張ればできる状態でもなさそうな気がしますので、そこは客観的、冷静にいま一度見詰め直した上で、違うモードを発明していく必要がある」と述べ、現状の公助能力を客観的に評価した上での戦略転換を主張した。福和伸夫参考人は「南海トラフ地震のような災害に関しては、残念ながら日本の持っているリソースでは全く対処できないので、何としても被害を減らすということしか答えはありません。すなわち、事前防災であります」と強調し、事前投資の必要性を訴えた。両参考人とも、事後対応ではなく事前対策への重点投資を支持した。
福和伸夫参考人は、南海トラフ地震の被害想定について「死者は八%程度、全壊焼失家屋はほぼ変わらないという結果になりました。十年前に減災目標として出しておりましたのは、死者は八割減、そして建物全壊は半減でありましたが、全くこれが進んでいない。十年間の成果がほとんどなかった」と指摘し、死者削減目標が全く進んでいない現状を強く問題視した。その上で、耐震化推進と事前防災への投資こそが死者削減の根本的な解決策であるとし、「これだけの被害を出せば、国家として存続できない結果になります」と警鐘を鳴らした。
十年前に減災目標として出しておりましたのは、死者は八割減、そして建物全壊は半減でありましたが、全くこれが進んでいない。
福和伸夫参考人は「戦後、とても地盤の軟らかいところに町を広げました。これは、堤防がきちんと造られたおかげで危険なところに住むことができるようになったことによります」と述べ、軟弱地盤への都市拡大を問題視し、土地利用の見直しを被害軽減の重要な要素と位置づけた。重川希志依参考人は液状化被害を例示しつつ、「個別の建物だけ堅くするというよりも、面的に、公的に、そもそも土地の安全性をまず上げる」必要性を主張し、「宅地造成のときに、地震の揺れが加わったときに大丈夫なように、そういう、少し面的に、出すのであれば公的に支援をして地震時の安全性を高める」ことを訴えた。
近藤和也委員の質問を受け、複数の参考人が地震保険のあり方について議論した。山崎栄一参考人(賛成寄り)は、ニュージーランドの実質強制加入の自然災害保険を例示しつつ「日本でも地震保険の強制加入というのも検討する余地がある」とし、「少なくとも生活再建とか将来の生活が破綻しない程度の保険制度、それを強制するという方法もある」と提唱した。福和伸夫参考人(中立)は、地震保険の互助としての重要性を認めつつも「南海トラフ巨大地震のような災害に関しては地震保険では手当てが難しい可能性が高い」とし、事前対策の優先を主張した。重川希志依参考人(中立)は「保険の設計制度そのものにあやふやさがある」と指摘し、「契約をするときにやはりきちんと知らせるべきだ」として合意形成の必要性を述べた。
山崎栄一参考人は被災者総合支援法案に「就業支援プログラム、生業支援プログラム」を盛り込んだことを説明し、就労支援の制度化を訴えた。重川希志依参考人は、現行の被災者生活再建支援法が実質的に住宅再建に偏重していることを批判し、「今の日本の被災者支援というのは、現に住んでいた家がどれぐらい壊れたかによって、これだけ」という現状を問題視した上で、「住まいとなりわい、暮らしをどう立て直していくか、そこに公的資金をどう投入するかということをもう一度考え直さないと」と主張した。両参考人とも、住宅再建のみならず就労・なりわい再建を含む総合的な支援の必要性を訴えた。
福和伸夫参考人は「耐震化については、是非これを進めない限り、被害は減りません。これは地震対策の一丁目一番地であります」と述べ、耐震化推進の最優先性を主張した。現行の耐震化補助が申請主義で、かつ一般に八割までしか補助しないことを問題視し、「一〇〇%補助してあげた方が多分圧倒的に進みます」「申請主義じゃなくて、公的の方から、やってあげるよ、診断もしてあげるし、そのまま手続として改修もしてあげるよ」と申請主義の廃止と一貫した支援体制の整備を提唱した。補助金額を減らしつつ一〇〇%補助にすることで、安価な工法の開発を促すというアイデアも示した。
今は、残念ながら、耐震化補助は申請主義です。この申請書類を書くのが極めて面倒です。それから、一般に八割までしか補助しません。これは、一〇〇%補助してあげた方が多分圧倒的に進みます。
福和伸夫参考人は「耐震基準というものはあくまでも最低基準です」と述べ、「一度の地震に対して命を守ればよいという最低基準になっています」と説明した。民間建物の安全性向上には法規制だけでは限界があるとし、「国民の皆さん、産業界の皆さん全体の防災の意識を高めることが極めて重要で、意識が高くなってくると、まずは安全が大事だよというような建物を増やす方向に行きます」と述べ、発注者・国民の意識向上の必要性を主張した。
耐震基準というものはあくまでも最低基準です。耐震基準を満足していれば命はある程度救いますけれども、使用継続ということは保証はしていません。
福和伸夫参考人は、事後に再建しようとしても「建設業はそんなに力がありません」「全部直そうとすると数十年の仕事になる」と建設業の対応能力の限界を指摘した。地震保険に関連した議論でも「お金をもらったから解決する問題ではなくて、我々が持っている、民間も含めた力の中で対応できるところまで被害を減らす努力をしない限り」と述べ、「事前に耐震化するとともに、後で使える建設の力をアップするためにも、全体として社会が潤うようなことも併せながら進めていく」ことで仕事量と費用の平滑化を図るべきと主張した。
後で助けにくいところについては今議員がおっしゃったとおりのことをやって、建設力をアップさせないと、後で助けられないんです。
加藤孝明参考人は急性期を「今の構造的な大きな問題」と位置づけ、「急性期において被害が拡大して、災害関連死を含めた様々な苦難が生じる」という現状を強調した。東京消防庁の救急車約三百五十台で発災十二時間の搬送可能人数が約二千人であるのに対し、東京都の負傷者想定は九万人であることを示し、「これは頑張ればできるというギャップではない」と述べた。解決策として、「需要を減らして資源を増やす」こと、すなわち自助・共助の強化と民間リソースの活用による「災害時にできる限り自立していこうという生活圏域を全国でつくっていく」ことを主張した。
一つは、急性期において被害が拡大して、災害関連死を含めた様々な苦難が生じるということ。そしてもう一つが、復興できない状況に陥ってしまう。この二つを何としてでも避けなければいけない。
福和伸夫参考人は、現在の耐震化率九〇%という数字について「西日本の耐震化率は圧倒的に低い」「戸数ベースであって、棟数ベースではない」「隠れ耐震というものが含まれている」などの問題点を指摘した上で、「都道府県別あるいは市町村別の耐震化率というのはなかなか公表されていない実情があります」と述べ、情報公開の必要性を示唆した。この点について正面から反論する発言は会議テキスト中に見られなかった。
今のところは、都道府県別あるいは市町村別の耐震化率というのはなかなか公表されていない実情があります。
櫛渕万里委員の質問に対し、山崎栄一参考人は「支援する人に対しての支援というのも大事なので、そういうものも救助法から拠出できるような制度設計が望ましいかと思います」と述べ、民間支援団体への救助法からの費用支出を支持した。また別の文脈でも「民間の支援団体とか、民間のそういう力を用いてそういう支援を進めていくということが大事」とし、そのための財政的な裏付けの必要性を示した。
やはり支援する人に対しての支援というのも大事なので、そういうものも救助法から拠出できるような制度設計が望ましいかと思います。
堀川あきこ委員から珠洲市での「三年後の家賃の値上がりを不安に思っている」という声が紹介されたことを受け、山崎栄一参考人は「日本のふだんからの社会保障とか社会福祉システムがちょっと貧弱過ぎまして、災害が起こったときでもそういう貧弱なシステムの下でしか救済がされない」と述べた。その上で、「平常時の社会福祉とか社会保障システムが果たして今いいのかということも含めて議論していただきたい」として、被災者支援と平常時の社会保障制度との連携強化を訴えた。
平常時の社会福祉とか社会保障というのがいまいち充実していないというところがありますので、こういう被災者支援というのを考える際にも、平常時の社会福祉とか社会保障システムが果たして今いいのかということも含めて議論していただきたいと思います。
山崎栄一参考人は、災害救助事務取扱要領に記載された「必要なものについては必要な程度行わなければならないが、それを超えて救助を行う必要はない」という必要即応の原則について「上から目線の感じをせざるを得ない」と批判した。また「現物給付の原則」についても「金銭を給付した場合には、その金銭が救助と異なる使途で用いられる可能性も生じてしまう」という記述を引用し、「被災者をそういう目で見ているのか」と問題視した。「そろそろこの事務取扱要領も更新される時期に差しかかっております」とし、「被災者に寄り添うような原則あるいは表現への見直しを図っていただきたい」と強く求めた。
私といたしましては、そのほかの原則も含めまして、被災者に寄り添うような原則あるいは表現への見直しを図っていただきたいとお願いする次第でございます。
山崎栄一参考人は、現在進行中の災害救助法改正案に福祉サービスの提供が盛り込まれていることについて、「必要という言葉の解釈について幅があるんですけれども、余りにも必要性の有無について過小評価してしまうことによって、不十分で中途半端な福祉サービスの提供に終わってしまわないかと危惧いたしております」と述べ、賛成しつつも実施が不十分になることへの懸念を示した。
余りにも必要性の有無について過小評価してしまうことによって、不十分で中途半端な福祉サービスの提供に終わってしまわないかと危惧いたしております。
平沼正二郎委員の質問を受け、四名の参考人全員がそれぞれの立場から見解を述べた。福和参考人は「公助はどこで使うかというと、平時に使うべき」とし、「平時に自助がちゃんと育つように、徹底的に公助の力を入れる」ことを主張した。山崎参考人は「憲法では自立した個人というのを前提」とした上で、「自助を促進するとか支えるような形で公助というのは使われるべき」と述べた。重川参考人は「社会で考えられているよりも自助で頑張っている人というのは多い」と指摘し、「必要だけれどもちょっとこれがあれば、そういう人には個別にきちっと適切に支援をする」べきとした。加藤参考人は「自助、共助、公助、最大限の努力をしていくというのがまず大前提」としつつ、相互依存による「互いに頼り合って結局誰も努力をしないという状態」への陥入を警戒した。
公助はどこで使うかというと、平時に使うべきだと思います。平時に自助がちゃんと育つように、徹底的に公助の力を入れる。
やってはいけないこととして、やはり相互依存関係があると、互いに頼り合って結局誰も努力をしないという状態になっている。もしかすると、今の日本社会の多くはその状態に陥っている可能性があるかもしれない。
最終的には、被災者なんという名札を早く外して普通の市民として新しく生活をする、それが最終目標です。
基本的には自助を前提に、まさに自助を促進するとか支えるような形で公助というのは使われるべきで、共助というのも、とどのつまりは、結局、自助の促進につながっていくわけですから、共助に対しても公助はある程度そういう支援をする、そういう余地もあるかと思います。
加藤孝明参考人は、向こう二十年で人口が半減するところも珍しくない現状を「今現在、地方の過疎地域においては災害に直面している」と表現し、「先取り適応」として地域の担い手と共に復興ビジョンを事前に描くことの重要性を主張した。福和伸夫参考人は奥能登の人口が最大時の四割まで減少した現状を示し、「防災の問題というのは、防災だけじゃなくて、地域そのものの力を上げていくということと当然セットになります」と述べ、人が地域に戻る仕組みと地域力強化の必要性を訴えた。
山崎栄一参考人は市村委員への答弁において、「被災者というのは、被災した直後から、自立的に考えて生活して、自分なりの生活再建ストーリーというのをつくって」いくとし、その過程で「様々な情報提供というのが不可欠」と述べた。さらに「情報だけでは、専門的な知見からの助言が得られるような、そういう相談業務というのも必要」として、「情報提供というのがまさに自助を促進するための必要不可欠な要素」と位置づけた。被災者総合支援法案においても情報提供・相談業務・個人情報編を独立して設けたことを説明した。
そういった意味では、情報提供というのがまさに自助を促進するための必要不可欠な要素だということが言えます。
堀川委員の質問を受け、福和参考人は「もしも可能であれば地方自治体の防災関係の職員を増やしてほしい」としつつも、財政状況の制約から「地域にある資源を最大限活用する」ことが現実的な方向性とし、「産官学民の力をとにかく結集して、地域としての力を少しでも高める」ことを主張した。また、地域にコーディネーターを育成することの重要性を述べた。重川参考人は「自治体定員削減で人員が不足する現状」を問題視しつつ、「行政と被災者、役所と市民ではなくて、お互いしんどい思いをしているんだから、常にお互い感謝の気持ちを持ってやっていけば、行政の人だってもっとパワーを発揮できる」と述べた。
山崎栄一参考人は櫛渕委員への答弁において、「こういうどこまで公助で出せるかという話でやはり念頭に置いておかなきゃいけないのは、他方、そういう損害に関しては保険で賄うというのが基本」と述べ、「保険に入っている、入っていないという話で公助の支援金をより高くしようというアイデアはどうか」と問題提起した。その上で、「公助の制度設計については、保険制度との絡み合いをある程度説明しながら、支援金の金額の在り方とかを提唱していただければ」と述べた。
こういうどこまで公助で出せるかという話でやはり念頭に置いておかなきゃいけないのは、他方、そういう損害に関しては保険で賄うというのが基本なので、保険に入っている、入っていないという話で、例えば、保険に入っていないから困っているから支援金をより高くしよう、そういうアイデアというのはどうかなというのがあって、その辺り、公助の制度設計については、保険制度との絡み合いをある程度説明しながら、支援金の金額の在り方とかを提唱していただければと思います。
山崎栄一参考人は被災者総合支援法案の権利保障編について説明し、「被災者支援の権利利益を擁護し、被災者支援を監視し、被災者支援の改善を図るために、オンブズマンを設けることといたしました」と述べた。また「被災者支援として行われる業務について、実質的に申請に基づいて行われてきた業務は全て不服申立ての対象とするとともに、被災者支援をめぐる訴訟への道を開くことといたしました」と説明し、「被災者支援は、恩恵的な措置ではなくて、権利として受けるものとして、再構成を図るべき」と提唱した。
被災者支援は、恩恵的な措置ではなくて、権利として受けるものとして、再構成を図るべきであるという提言となっております。
近藤和也委員(石川県選出)が、支援金の二十一年来の据え置きと物価上昇を指摘し、引き上げの必要性を訴えた。山崎栄一参考人(賛成寄り)は、独自施策の積み重ねを踏まえて「支援法でも六百万円ぐらいまではそういう支援法で出すというのは特に不自然なことではない」と述べた。福和伸夫参考人(反対寄り)は「起きた後で幾らお金があったとしても、そのお金を使って再建をする人もいないし」と述べ、「被害を減らす方向にお金を是非使いたい」と支援金拡充より事前対策への投資を主張した。重川希志依参考人(反対寄り)は、一律支給への疑問を示し「本当に貴重な税金を使ってまく必要があるんだろうか」と述べ、住まい・なりわいの総合的な再建支援の見直しを優先すべきと主張した。
そうすると、今支援法の改正案が出ていますけれども、六百万円ぐらいまではそういう支援法で出すというのは特に不自然なことではないと考えています。
二十一年前に百万から三百万に上げられてから全く動いていない。特にこの三年、四年で急激な物価上昇がございますので、国の制度として、私たちも倍増法は出しておりますけれども、物価上昇を加味した形も含めて動かしていく必要があるのかなと思います。
私自身としては、できれば、壊れた後のことを考えるよりも、壊れないように全力を尽くし、みんなが生活をし続けられ、そして仕事もし続けられるような社会になるように知恵を出すところも一緒になって考えていただけるとうれしいなと思ったという印象でございます。
それだけのお金を渡すのであるならば、本当に、住まいの再建、あるいはそれに必要な仕事、なりわいの再建、そっちと、やはり少し法律を見直して、総合的に、住まいとなりわい、暮らしをどう立て直していくか、そこに公的資金をどう投入するかということをもう一度考え直さないと
山崎栄一参考人は、関西学院大学の法制度研究会が作成した被災者総合支援法案を詳しく説明し、「既存の被災者支援法である災害対策基本法、災害救助法、災害弔慰金支給等法、被災者生活再建支援法を棚卸しして、包括的で体系性のある全く新しい法制度として被災者支援法制を再構成するもの」と位置づけた。総則編・応急救助編・生活保障生活再建編・情報提供相談業務個人情報編・権利保障編等から構成されるとし、「今後の法制度設計の参考にしていただければ幸いでございます」と法制化を訴えた。
被災者総合支援法は、既存の被災者支援法である災害対策基本法、災害救助法、災害弔慰金支給等法、被災者生活再建支援法を棚卸しして、包括的で体系性のある全く新しい法制度として被災者支援法制を再構成するものであります。
重川希志依参考人は堀川委員への答弁において、「要配慮者も、実は自分でできる自助を果たす必要があると思っている」と述べ、自身の要介護四の親の介護を例示しつつ「積極的に周囲の方にお願いしたり、区役所から調査が来たらちゃんと情報提供したり、そういう自助努力をして、自らもコミュニティーを形成していく」ことが必要と主張した。また「常に、守られる人、守る人、弱者と健常者ではなくて、対等に補える」関係を目指すべきとし、一方的に保護される弱者像に対して対等な相互支援の重要性を訴えた。
要配慮者も、実は自分でできる自助を果たす必要があると思っているんですね。
加藤孝明参考人と福和伸夫参考人がともに強く支持した。加藤参考人は「支援のニーズに対して、全国の支援能力をかき集めたとしても、やはり桁外れに支援能力が小さくなってしまう。そうすると、ある種の地域のトリアージ、どうしても助けに行けない場所というのが必ず出てくる」と述べ、トリアージによって支援困難とされた地域に対して「事前に重点的に事前投資を図っていく、仮に孤立したとしてもきちんと自立できるような仕掛けを地域の中にあらかじめつくっていく」ことを主張した。福和参考人も「次の南海トラフ地震で孤立せざるを得ない場所というのはあらかじめ分かっています」とし、「そういう、災害が起きた後では助けにくい場所に関しては、事前に全て、行政が主導で耐震化を進める」ことを訴えた。
加藤孝明参考人は「私自身は、防災もまちづくりという言葉を提唱しています」と述べ、「防災だけに焦点を当てることが、防災の持続性、推進力を乏しくさせていく」として、「ほかの要素と組み合わせながら防災を進めていくということが、遠回りに見えて最も近道」と主張した。近藤委員への答弁でも、南海トラフ対策に共通する基盤として「交流人口を増やしながら災害にも備えていくというのは共通の基盤としてあるだろう」と述べ、地方創生と防災の統合的な取り組みを提唱した。
南海トラフ地震をにらむと、共通の課題として、まさに地方創生、過疎化への対策と考えると、やはり交流人口を増やしながら災害にも備えていくというのは共通の基盤としてあるだろうというふうに思います。
山崎栄一参考人は「いつまでたっても阪神・淡路大震災のときと風景が変わらないじゃないかとよく言われる」現状を問題視し、「本当に国民全体で、災害救助法とかあるいは避難生活の在り方がどうあるべきかという議論をやはりやらなきゃいけない」と訴えた。その原因について「災害救助とか避難生活というのを他人事で見てしまって、無関心というのがすごく原因」と分析し、「国民の関心を集めて、よりよい避難生活というのを自分たちでかち取っていく姿勢が大事」と述べた。鳩山紀一郎委員も「避難所環境の抜本改善などについても積極的に取り組んでまいりたい」と述べ、今の日本に必要な要素の一つとして位置づけた。
福和伸夫参考人は、能登地震で関東地域が広く長周期地震動の影響を受けたこと、ミャンマー地震でタイの高層ビルが倒壊したことなどを挙げ、「そろそろ真剣に考えないといけない問題である」と警鐘を鳴らした。具体的な対策として「過去の長周期地震動を余り考慮せずに造った超高層ビルについて、できれば国で支援をする形で、それの評価を今の技術で行い、直すことに対してちゃんと支援をするような仕組みをつくること」を提唱した。また「大型の石油タンクも長周期の揺れによって問題となる極めて重要なもの」と位置づけ、「是非国会の方で主導していただければ」と訴えた。西園勝秀委員も「長周期地震動の問題、しっかりこれは国が対応すべきだと思います」と明言した。
福和伸夫参考人は、地方自治体の人員確保・防災力向上の文脈で「防災ふるさと納税とかあるいは耐震ふるさと納税」を提唱し、「自分が生まれ育ったふるさとの安全性向上のためにふるさと納税ができるようになれば、大都市に出てきた人たちの力を、平時からお金の面でもサポートできる」と述べた。現行のふるさと納税が返礼品目的であることと対比しながら、都市部の人材・資金を地域の防災力向上に活用する仕組みとしての可能性を示した。
私自身は、できれば、防災ふるさと納税とかあるいは耐震ふるさと納税とか。今は返礼品のために何かふるさと納税をしていますけれども、そうではなくて、自分が生まれ育ったふるさとの安全性向上のためにふるさと納税ができるようになれば、これは、大都市に出てきた人たちの力を、平時からお金の面でもサポートできるようになると思うんです。
加藤孝明参考人は「防災もまちづくりという言葉を提唱しています。これは、反対語は防災だけです。むしろ、防災だけに焦点を当てることが、防災の持続性、推進力を乏しくさせていく」と述べ、防災を主軸にしながら総合的なまちづくりと組み合わせることが最も近道と主張した。具体例として、展望レストランつき避難タワーで観光振興と防災を両立させた伊豆市土肥地区の事例や、東京の海抜ゼロメートル地帯への積極的な投資による高台まちづくりの事例を紹介した。また、常磐炭鉱がスパリゾートハワイアンズへと転換した事例を「先取り適応」の典型として挙げた。
私自身は、防災もまちづくりという言葉を提唱しています。これは、反対語は防災だけです。むしろ、防災だけに焦点を当てることが、防災の持続性、推進力を乏しくさせていく。
防災庁設置に関して、三名の参考人が人材育成と専門職制度を最重要課題として指摘した。福和伸夫参考人は「現状、国にいらっしゃる防災の専門性の高い官僚の方々は非常に少ないです」と述べ、「全体としての我が国の防災を支える人育て、ここを徹底的にやらないといけない」と主張した。山崎栄一参考人は「専門的知識を持ったエキスパートによる実践というのが求められる。防災担当という肩書の素人がしてもらったら困る」とし、「防災大学校のような」教育システムの整備を提唱した。重川希志依参考人は「防災職プロパーの職員はまだゼロ」という現状を指摘し、「本気でやるならプロパーの職員をちゃんと雇っていく、育てていく、その中でキャリアアップしていく道がある、これがなければ、箱はできたけれどもになってしまう」と強く主張した。
加藤孝明参考人は「今、防災に関しては役割分担がかなりきちんとできていますので、ある意味、部分最適はかなりきちんとできるようになっている。ところが、それを組み合わせたら全体最適になっているかというと、なっていない。防災庁は、部分最適を集めて全体最適に持っていくというのが、一つ大きなやるべきことだ」と述べた。また「時代の変化への対応」として、災害救助法の原型が昭和二十二年であることに言及し、「これからの時代を見据えたときに、どういう形が望ましいのかということを改めて考えるいい機会」と位置づけた。福和伸夫参考人は防災庁を「南海トラフ地震に対して今までの戦略では無理なので、全く新しい戦略をこれから構築して、実践を先導していくような司令塔」と位置づけ、必要性を強調した。
福和伸夫参考人は防災庁設置準備に際し、「今持っている力を最大限発揮する仕組みづくり」のために「法理体系もそれから防災施策も余りにもいろいろ散らばり過ぎているから、これがちゃんと効率よく総力が結集できるような形に見直していく」ことと、「本当にでかい災害に対して、一体この国が持てる力はどれだけで、それに対してどういうふうにすることで国そのものの存続や社会そのものの存続をするか、ここはまだ分かっていることじゃないので、それを本気で考える」ことの二点を急務として挙げた。既存施策の体系的整理と超巨大災害への新戦略策定を同時に進める必要性を訴えた。
本当にでかい災害に対して、一体この国が持てる力はどれだけで、それに対してどういうふうにすることで国そのものの存続や社会そのものの存続をするか、ここはまだ分かっていることじゃないので、それを本気で考える。
参考人および委員の議論を通じ、事後対応から事前防災への戦略的転換の必要性、耐震化推進・土地利用見直し・自助促進のための公助活用という三本柱の重要性が共通認識として浮かび上がった。被災者支援制度については、現行制度の住宅偏重からの脱却と就労・なりわい・コミュニティー再建を含む総合的支援への見直しが求められ、設置準備中の防災庁については、部分最適を全体最適に転換する司令塔機能と、防災専門職の採用・育成制度の整備が不可欠との指摘が相次いだ。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
参考人および委員の議論を通じ、事後対応から事前防災への戦略的転換の必要性、耐震化推進・土地利用見直し・自助促進のための公助活用という三本柱の重要性が共通認識として浮かび上がった。被災者支援制度については、現行制度の住宅偏重からの脱却と就労・なりわい・コミュニティー再建を含む総合的支援への見直しが求められ、設置準備中の防災庁については、部分最適を全体最適に転換する司令塔機能と、防災専門職の採用・育成制度の整備が不可欠との指摘が相次いだ。
○金子委員長 ありがとうございました。 次に、山崎参考人にお願いいたします。
○山崎参考人 皆さん、おはようございます。 本日は、参考人招致にお招きいただき、ありがとうございます。このような場におきまして発言のきっかけをつくってくださいましたことにつきまして、心より感謝申し上げる次第でございます。 私は、阪神・淡路大震災以降、被災者支援の法制度の在り方について調査研究をしてまいりました。今回、私に与えられた十五分間でお話ししたい項目といたしましては、一つは災害救助の...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約60,630文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
