本会議では、旅券法改正案が全会一致で可決されたほか、防災庁設置法案をめぐり複数の議員が質問を行いました。能登半島地震の被災経験を持つ西田議員、佐々木真琴議員、川裕一郎議員は防災体制強化の必要性を訴え、佐々木議員は防災庁への期待が88%に上るとするアンケート結果を紹介しました。議論では、防災の定義と復興庁との関係、原子力災害との複合災害対応、地域レベルの災害リスク評価、自治体への伴走支援体制、備蓄ゼロ解消、副首都構想との連携、ボランティア・NPO連携、子供の居場所確保、物資支援システムB―PLo、避難所環境改善、窓口一元化、防災DX、勧告権の実効性、防災局の設置場所、既存省庁との役割分担、専門人材育成、情報共有システム、防災教育、PDCAの外部評価、被害軽減目標の総括など多岐にわたるテーマが取り上げられ、高市早苗総理・牧野たかお大臣が答弁しました。また貨物自動車中継輸送促進法案も全会一致で可決されました。
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全22テーマ ・ 紐づく質疑35件
防災庁設置による事前防災から復旧復興までの一貫した司令塔機能の構築
本テーマでは、原子力災害との複合災害を想定した避難計画・体制構築について議論が行われました。川裕一郎議員は、志賀原発地域における避難路の寸断により避難計画が破綻する可能性を指摘し、複合災害対応の具体化について質問しました。これに対し高市早苗総理は、原子力災害との複合災害には避難計画作成における緊密な連携や実践的訓練を通じて政府一丸で対応する旨を答弁しました。川議員のスタンスは事実指摘にとどまり賛否の方向性は明確でない一方、高市総理は複合災害対応の体制構築について前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、地域レベルでの災害リスク評価に基づく事前防災の推進が議論されました。中川宏昌議員は分野横断的シミュレーションによる地域レベルの災害リスク評価とその事前防災対策への反映方法について質問し、賛成の立場から取組強化を主張しました。これに対し高市早苗総理は、具体的な評価手法を検討中であるとし、防災力強化総合交付金により自治体の災害リスク評価を財政支援する方針を答弁しました。総理は事前防災について、被害の未然防止・軽減と円滑な災害対応のための事前準備であり、幅広い分野の取組が不可欠であると説明しました。牧野たかお大臣は、最大クラスの地震等を想定した分野横断的シミュレーションにより弱点を定量的に把握し、地域レベルでの災害リスク評価を行った上で事前防災を推進すると答弁しました。中川議員、牧野大臣、高市総理のいずれも賛成の立場から発言しており、地域レベルの災害リスク評価と事前防災の推進という方向性について共通の認識が示されました。
このテーマでは、地方自治体への伴走支援体制の構築が議論されました。中川宏昌議員は小規模自治体における受入れ窓口機能の不全を指摘し、防災局の実動拠点化と伴走支援の制度化について質問しました。これに対し牧野大臣は、地域に伴走する体制を整え、地域における防災対策充実を支援すると答弁しました。また川裕一郎議員は、中山間地・離島自治体への専門人材派遣や常設ハンズオン支援の具体化について質問しました。高市早苗総理は、ふるさと防災職員や防災局を置き、平時も発災時も自治体に伴走する体制を構築すると答弁し、47都道府県のカウンターパートとしてふるさと防災職員を配置し地域ニーズを酌み取る考えを示しました。中川議員、川議員、高市総理はいずれもこの体制構築について前向きな立場を示しました。
本テーマでは、小規模自治体における防災備蓄ゼロの解消に向けた広域ガイドライン策定と共同調達の制度化が論点となりました。黒田征樹議員は、南海トラフ想定地域の約6割の市町村で備蓄ゼロとなっている調査結果を示し、広域ガイドラインの策定と共同調達の制度化を要求し、賛成の立場を示しました。これに対し高市早苗総理は、自治体備蓄の詳細ガイドラインを今年度中に示すとともに、防災力強化総合交付金を活用して広域的な資機材整備を支援する方針を答弁し、同様に賛成の立場を示しました。
本テーマでは、東京一極集中リスクを踏まえた副首都構想と防災庁設置の政策的連携について議論されました。黒田征樹議員は、自民党・日本維新の会による副首都法案骨子の合意に触れ、防災庁設置法と副首都構想の政策的連携について質問しました(賛成、スコア0.85、副首都構想を一貫して推進要求し防災庁との一体的推進を主張)。これに対し高市早苗総理は、副首都構想に関する与党協議の進展を踏まえ、防災庁が首都中枢機能の継続性確保に取り組む旨を答弁しました(賛成、スコア0.75、副首都構想を踏まえ防災庁で首都機能継続性確保に取り組むと表明、前向き姿勢)。両者とも副首都構想と防災庁設置の連携について前向きな立場を示しています。
本テーマでは、佐々木真琴議員がボランティア・NPOの役割の位置づけと平時からの連携体制構築について質問しました。これに対し高市早苗総理は、民間団体の登録制度運用や災害中間支援組織の設置・機能強化により、発災時の官民連携体制を整えるとの考えを示しました。佐々木議員はコーディネート不足という課題を指摘しており、この点についての賛否は明確ではありません。一方、高市総理は民間組織との平時からの関係構築を重要と明言しました。
災害時における子供の居場所確保と参画の仕組みについて議論が行われました。佐々木真琴議員は自身の被災体験を踏まえ、避難所での子供の居場所確保と参画の仕組みについて質問し、子供の意見表明権を保障する仕組みが必要であると主張しました。これに対し高市早苗総理は、令和7年5月に策定された「災害時のこどもの居場所づくり」の手引において、発災後2、3日以内の居場所設置等を示したと答弁し、手引策定と居場所設置の推進方針を具体的に説明しました。両者とも子供の居場所確保に前向きな立場を示しています。
本テーマでは、災害時物資支援システムB―PLoの改良と運用体制強化について議論が行われました。佐々木真琴議員は、能登での経験を踏まえたB―PLoの改良内容と、今後の物資支援アップデート方針について質問し、システムそのものに加えて運用する人や体制の必要性を指摘しました。これに対し高市早苗総理は、能登での反省を踏まえて視認性・操作性を向上させたB―PLoを昨年4月から運用開始したこと、自治体職員向けの操作訓練を実施していること、発災時には派遣職員が自治体を支援する体制を整えていることを説明しました。
本テーマでは、能登半島地震の教訓を踏まえた被災者支援と避難所環境の改善が議論されました。中川宏昌議員は、トイレ・食事・寝具(TKB)の確保やスフィア基準の導入、災害ケースマネジメントの拡充、DWAT人員確保の制度的担保について質問しました。佐々木真琴議員は、避難所環境が改善されていない現状を指摘し、早期改善と関係機関の役割分担の整理を求めました。これに対し高市早苗総理は、災害対策基本法に尊厳ある生活の理念を明記した上で、モデル事業や法改正案を通じてDWAT体制の構築を進めると答弁しました。また、快適なトイレ・ベッド・温かい食事などを意識した避難所環境整備に関係省庁が連携して取り組むこと、地域単位のシミュレーションに基づく災害リスク評価により快適な避難環境の実現を目指すことを説明しました。
本テーマでは、能登半島地震における支援窓口の分散という教訓を踏まえ、発災時の窓口一元化のあり方が議論されました。黒田征樹議員は、発災時窓口の防災庁への一元化の実態について質問しました。これに対し高市早苗総理は、ふるさと防災職員を発災時にワンストップ窓口として派遣する仕組みを防災庁において確立するとの方針を示し、賛成の立場から窓口一元化の推進を表明しました。また総理は、能登視察を踏まえ、被災前の活気ある町並みを取り戻すことが国家の責務であるとの思いを強くしたと述べ、県・市町と緊密に連携しながら現地ニーズに沿った創造的復興を支援していく考えを示しました。黒田議員のスタンスについては、一元化の実現性を問う質問にとどまり、賛否は明らかにされていません。
自治体の防災DX推進とデジタル庁との役割分担について議論が行われました。黒田征樹議員は約半数の自治体がデジタル技術を十分活用できていないと指摘し、デジタル庁との役割分担について質問しました。これに対し高市早苗総理はSOBO―WEBやB―PLoの整備を進め、デジタル庁と協力して自治体の防災DXに取り組むと答弁しました。黒田議員は役割分担と基盤底上げの方針を問う質問を行っており、賛否は示されていません。高市総理はデジタル庁との協力・一体的推進を明言する姿勢を示しました。
貨物自動車中継輸送の促進による物流効率化支援に関して、国土交通大臣が中継輸送の基本方針を定め、認定事業者に対して機構による出資・貸付や特例的な支援措置を講じる法案が議論されました。この法案は全会一致で可決されました。
防災大臣の勧告権の法的性質と実効性確保をめぐり、複数の議員が質問しました。西田議員は尊重義務つき勧告権を防災庁がどう施策推進に生かすか質問し、牧野大臣は勧告権を背景に各府省の進捗をフォローアップし、縦割りの抜け落ちをなくすと答弁しました。黒田議員は勧告権が拘束力のない尊重義務にとどまる点を問題視し、指示権にしなかった理由と実効性確保策を質問しました。佐々木真琴議員は、勧告権があっても使われない構造になっているとの指摘を踏まえ実効性担保の方法を質問し、実効性に疑問を示す立場を取りました。これに対し高市早苗総理は、勧告を受けた大臣には尊重義務が課されるため従わない事態は想定していないと答弁し、実効性に自信を示す立場を示しました。
本テーマでは、防災局の設置場所や機能分散のあり方が議論されました。黒田征樹議員は、防災局の設置場所が政令委任で未定である点を指摘し、選定基準や機能分散の具体像を質問するとともに、同時被災リスクの低い地域への配置と権限等の分散が不可欠であると主張しました。佐々木議員は、施行2年以内に設置予定の防災局の役割と改善点について質問しました。これに対し高市早苗総理は、災害対応の継続性や迅速な被災地支援の観点から具体的検討を行うと答弁し、防災局については千島・日本海溝地震や南海トラフ地震への事前防災・被災地支援体制・業務継続性の観点から検討する考えを示しました。
本テーマでは、防災庁の新設に伴い、既存の消防庁・気象庁等との役割分担が議論されました。中川宏昌議員は、防災庁が各省庁の屋上屋とならないか、役割分担の明確化を質問しました。これに対し高市早苗総理は、各府省の専門性を生かしつつ防災庁が一段高い司令塔となる制度設計であると答弁しました。また黒田征樹議員は、消防庁・気象庁が既存省庁の外局として並立している点を挙げ、役割分担の境界について質問しました。高市総理は、防災庁設置後も各省庁の専門性に基づく役割は変わらず、防災庁は一段高い司令塔として進捗把握や勧告を行う立場であると答弁しました。
各府省の専門性、即応性などは従来どおり最大限に生かしつつ、内閣府防災担当を発展的に改組する防災庁を内閣の下に置き、一段高い司令塔となって関係府省や自治体と連携し、徹底した事前防災と、効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいります。
専門家からは、既存省庁の改編という根本的な組織論には踏み込まなかったとの指摘があります。
しかしながら、新たな組織となる防災庁は、各省庁の屋上屋とならないのか、各省庁の縦割りの弊害を克服できるのか、そして専門職人材を育成、確保できるのか、地域防災力は向上するのかなどなどの諸課題が解決される法案となっているかが重要です。
本テーマでは、防災庁における専門人材の育成・確保と仮称防災大学校の設置構想が議論されました。西田議員の質問に対し牧野大臣は、省庁間人事交流や民間人材登用、防災大学校設置検討により人材育成を図ると答弁しました。中川議員は出向者中心の体制では司令塔機能を果たせないとの懸念を示し、防災大学校を核とした専門人材育成とロボットテストフィールド活用を提案しました。高市総理はプロパー職員採用や産官学民での人材育成、防災大学校設置検討を進める方針を示し、黒田議員の質問には法案成立後に設置時期・機能を本格検討すると答弁しました。佐々木議員の質問に対しては、防災庁職員に加え自治体職員や民間人材も対象とする機関の設置を検討すると答弁しました。川議員は教育内容や対象人材像等の基本的考え方を質問するとともに、能登地域を立地候補として提案し、総理は能登を含め具体的検討を進めると答弁しました。牧野大臣は国・自治体職員や民間人材を対象とした実務的研修・訓練による育成強化を図るとしています。
また、仮称ではありますが、防災大学校については、防災庁職員に加え、地方自治体職員や民間人材も対象とし、様々なニーズに対応できる防災人材育成を進めるための機関の設置を検討してまいります。
防災庁においては、こうした取組を更に充実させるために、仮称ではありますが、防災大学校の設置の検討を進めますが、まずは、国や地方自治体の職員、さらには、民間人材を対象とした実務的な研修、訓練を行い、防災人材の育成強化を図っていきたいと考えております。
法案にある防災大学校を核として、専門職人材の育成、確保を進めることが最重要のミッションです。
その上で、私は、防災大学の立地として、能登地域を有力な候補として検討することを強く提案いたします。
本テーマでは、防災庁の設置により事前防災から発災対応、復旧復興までを一貫して担う司令塔機能の構築が議論されました。牧野大臣は防災庁がこの一貫した司令塔機能を担うと説明し、高市総理は防災庁を徹底した事前防災と一貫した災害対応の司令塔と位置づけ、法案成立後今年中に設置する方針を答弁しました。中川宏昌議員は能登の経験を踏まえ常設の防災司令塔としての位置づけを求め、総理は常設の司令塔である旨を確認しました。黒田征樹議員は組織と機能は別であると指摘し、防災庁の役割・権限の明確化を求めました。佐々木真琴議員は内閣府機能強化ではなくあえて新組織を設ける理由と現場の変化について質問しました。これに対し総理は、防災庁が平時から発災時、復旧復興までの一貫した政府全体の司令塔としての役割を担うこと、大規模災害発生時には対策本部運営を担い対策本部長の指示権も生かして対応する旨を答弁しました。
そのため、災害から国民の命を守り、国家、社会の機能を維持し、被害を最小化するための司令塔として、新たに内閣直下に防災庁を設置し、我が国の防災体制を抜本的に強化することが必要不可欠であると考えております。
防災庁は、内閣直下の独立した庁としてこれまでより一段高い立場の司令塔と位置づけられるものでございます。
こうした長年の取組が実を結び、防災庁設置に係る法案が国会に提出されたことを高く評価いたします。
日本維新の会は、この法案に込められた問題意識を支持いたします。
課題は、必ずしも組織の有無ではなく、意思決定の遅れや、権限の曖昧さ、そして平時からの準備不足にあるのではないかという指摘もあります。
本テーマでは、防災情報の一元化と情報共有システムによる災害対応の統合力強化について議論が行われました。中川宏昌議員は、物資・医療・福祉等の情報が分散管理されている問題を指摘し、防災庁が情報統合基盤の司令塔となるかを質問しました。これに対し高市早苗総理は、防災庁の指揮下で各機関の情報を一元集約する情報共有システムを運用すると答弁しました。中川議員は共通状況認識と対応連動の仕組みの必要性を主張する賛成的立場を示し、高市総理も情報共有システムの運用について肯定的に説明し、統合強化に前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、幼少期・家庭・学校・地域を通じた防災教育の体系構築について議論が行われました。佐々木真琴議員は、防災教育における行動変容の重要性を強調し、体系的な推進を求める賛成の立場から質問を行いました。これに対し総理は、学習指導要領に基づく防災教育やコミュニティー防災の取組を通じて行動変容を促していく旨を答弁しました。
共通するものは、防災教育とは知識だけではなく行動変容であるということです。
防災行政におけるPDCAサイクルの客観性・外部評価の担保について議論が行われました。黒田征樹議員は、自己評価のみでは客観性に限界があるとして、第三者機関による外部評価の制度組み込みについて質問しました(賛成)。これに対し高市早苗総理は、他府省庁と同様に政策評価・行政事業レビューにおいて外部有識者のチェックを受けている旨を答弁しました(賛成)。両者とも外部評価の必要性について肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、黒田征樹議員が首都直下地震・南海トラフ地震における被害軽減目標が未達成であった原因の総括と、防災庁の権限について質問しました。これに対し高市早苗総理は、住宅耐震化や早期避難率等の改善が不足していたことを原因として挙げ、防災庁において進捗のフォローアップと勧告権の活用を行う旨を答弁しました。あわせて、防災庁は司令塔として一段高い立場に位置づけられ、内閣直下の独立した庁として設置されることが示されました。
旅券法改正案および貨物自動車中継輸送促進法案は全会一致で可決されました。防災庁設置法案については、多くの論点で議員と総理・大臣がおおむね前向きな方向性を共有し、事前防災から復旧復興までの一貫した司令塔機能の構築、自治体伴走支援、情報一元化、人材育成などの具体化方針が示されましたが、一部の権限の実効性や防災局の設置場所など、なお検討中とされた事項も残りました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。