本委員会では金融機能強化法改正案を議題とし、政府参考人7名の出席を求めた上で審議が行われました。資本参加制度については、井上俊剛氏が人口減少等の構造的課題への対応として申請期限を当分の間とする方針を説明し、一谷勇一郎委員がこれを妥当と評価しました。災害等特例をめぐっては、井上俊剛氏が地政学リスクへの適用に否定的な見解を示す一方、大森江里子委員がその適用可否を問いました。協同組織金融機関の不正融資事案を踏まえたモニタリング体制強化では、井上俊剛氏、石田晋也政府参考人、大森江里子委員、一谷勇一郎委員がそれぞれ規律強化や外部チェックの必要性を論じました。勘定系システム共同化支援については岩田和親氏・近藤雅彦委員が申請期限十年間確保を肯定的に評価し、金融機能強化審査会委員の定員拡大による専門人材登用も議論されました。ほかに地域金融機関のガバナンス強化、地方銀行と証券会社の連携、農林中金の外国債運用損失、地方財政法第五条の地方債発行制限、税関職員の体制強化など多岐にわたる論点が取り上げられました。
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全35テーマ ・ 紐づく質疑49件
協同組織金融機関の不正融資事案を踏まえたモニタリング体制強化
本テーマでは、JAバンクグループにおける優先出資の活用実績について議論が行われました。岩間政府参考人は、都道府県調査の結果として優先出資の件数が3件、残高総額が75.5億円であることを回答しました。また、優先出資は会員JAや組合員以外からの調達が必要な場合に、自己資本充実のために活用されているものであると説明しました。
本テーマでは、点の担保価値だけでなく面で見たエリア価値上昇・将来キャッシュフローを見込んで融資を受けやすくする方策について、牧野委員が問いました。これに対し柳瀬政府参考人は、事業性融資推進法施行に伴い企業価値担保権が創設され、町づくりによる将来キャッシュフロー改善を踏まえた融資に活用できると説明しました。また、官民連携の町づくりにおいて地域金融機関が案件形成から資金供給まで一体的に関与し、公有不動産活用につなげる事例があると紹介しました。さらに、金融庁と国交省が施策について担当者間で情報交換等を行っており、今後も必要に応じ連携すると答弁しました。柳瀬護氏は、将来キャッシュフロー重視の融資を地域活性化の観点から重要と肯定する立場を示しました。
不動産に係る事業につきましても、事業の実態や将来キャッシュフローに注目し融資を行うことは、地域の面的活性化の観点からも重要であると考えております。
本テーマでは、デジタル化・フィンテック台頭を踏まえた地域金融機関の機能転換について議論が行われました。地域金融機関がビジネスモデルを超えて地域の情報拠点や投資家として機能することを金融機能強化法が支えられるかという質問が示されました。また、地域金融機関には地域のハブとしての役割が期待されており、地域金融力強化プランにおいてMA・事業承継・DX支援等が推進されている点が挙げられました。さらに、ペイペイ等のフィンテック企業による融資が地銀・信金の顧客基盤を脅かしているとの指摘があり、こうした構造変化への対応を考える必要があるとされました。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴う原油高・物流混乱・インフレが地域中小企業の資金繰りを圧迫しているとの指摘がなされ、こうした地政学リスクに伴う経済情勢の変化を災害等特例の対象とするか否かが論点となりました。井上俊剛は、地政学リスクは災害等と性質が異なるとして特例適用を明確に否定し、本則に基づく資本参加の活用を期待する立場を示しました。一方、大森江里子は資本参加特例の意義を認めた上で、その適用可否を政府に問う姿勢を示しました。
本テーマでは、急速な人口減少により地域金融機関に対する公的資金の返済見込みが遠のく可能性への政策対応について、近藤雅彦委員が質問しました。近藤委員は、延命措置ではなく持続可能なビジネスモデル構築を期待し、制度拡充を支持する立場から発言しました。これに対し石田政府参考人は、地域金融力強化プランに基づき、モニタリングの強化、経営強化計画の継続的なフォロー、定量データに基づく深度ある検証を進めていく旨を答弁しました。
今回の制度拡充が、単なる金融機関の延命措置にとどまることなく、地域金融機関の持続可能なビジネスモデルの構築と地域経済の活性化につながる支援となるよう期待申し上げたいと思います。
本テーマでは、将来の人口減少が貸出サイドにも影響することを踏まえ、金利変動の影響を定量的シナリオで検証する早期警戒制度の見直しが提言されました。具体的には、人口動態や金利変動の定量シナリオに基づき、個別金融機関と収益性・健全性の変化を共有し、深度ある検証を行うことが論点となりました。発言者のスタンスとしては、大森江里子は大臣への質問にとどまり、発言者自身の立場は示されていません。片山さつきは危機意識の共有と早期対応の促進を積極的に肯定する答弁を行いました。
本テーマでは、秋田県大館の鉱山資源循環と透析器輸出を組み合わせたインランドデポ構想が地域未来戦略につながるものとして紹介されました。また、インランドデポは内陸物流拠点として地域の物流迅速化・効率化に資し、産業クラスター形成と軌を一にするとの答弁がなされました。スタンスデータは示されていません。
勘定系システム共同化支援における申請期限を十年間確保することについて議論が行われました。論点は、システム更改の機会が8~10年周期で限られることを踏まえ、公平な申請機会をどのように確保するかという点、および同支援の趣旨が合併促進ではなく業務効率化による経営基盤強化支援である点に置かれました。岩田和親氏は、更改時期の偏在による不公平を回避する目的で制度が設計されていることを積極的に説明し、賛成の立場を示しました。近藤雅彦氏も、申請期限の延長を実態に即した取組として肯定的に評価し、賛成の立場を示しました。あわせて、同支援は業務効率化による経営基盤強化を目的とするものであるが、結果として合併の選択肢にもなり得るとの説明がなされました。
本論点では、協同組織金融機関の資本基盤強化を目的として、国債等有価証券に対し一定基準で例外的に簿価会計を認める特例の導入が議論されました。牧野俊一委員は、簿価会計特例の導入を積極的に提案し、その検討を求める立場を示しました。これに対し岩間浩政府参考人は、金融商品会計基準に基づけばその他有価証券は時価評価が適切であり、貯金者保護の観点から現行基準を維持すべきとして、簿価特例の導入に否定的な答弁を行いました。両者の立場は賛成と反対で対立しており、本議論において具体的な結論・決定事項は示されていません。
協同組織金融機関の不正融資事案を踏まえ、モニタリング体制強化のあり方が議論されました。井上俊剛は、資本参加先協同組織金融機関での不祥事案を踏まえ、独立性が確保された員外監事の選任等を求める規律強化策を説明しました。一谷勇一郎は、過疎地では独立員外監事の担い手確保が困難な場合があるとして、中央機関と連携した適任者確保の必要性を指摘しました。大森江里子は、協同組織金融機関の不祥事事案でモラルハザードが懸念されるとして、審査会の事前意見聴取等の外部チェック強化が不可欠と述べました。石田晋也は、いわき信用組合等の不正融資事案を踏まえ、協同組織金融モニタリング室の設置や立入検査の活用等によるモニタリング体制の抜本強化を政策に盛り込んだと説明しました。また、地銀の不正融資事案を踏まえ、近藤委員が社外取締役・監査等委員会設置会社の義務化の要否を提起したのに対し、岩田副大臣は、銀行法が財務情報開示義務や監督指針で取締役会等の役割を規定していることを理由に、更なる立法措置は現時点で考えていないと述べました。
本テーマでは、合併・経営統合に係る交付上限額の引上げとその根拠、地域経済への還元確保のあり方が議論されました。井上俊剛氏は、合併事例における交付対象経費の平均が約150億円であることを踏まえ、上限額を30億円から50億円に引き上げる方針を実績に基づいて説明し、推進する姿勢を示しましたが、合併・経営統合の件数の多寡のみで政策効果を判断すべきではなく、あらかじめ定量的な出口を示すことはできないとの考えも述べました。峰島侑也氏は、統合支援の合理性について理解を示しつつ、環境次第では議論の余地があるとして条件付きの評価を示しました。あわせて、実施計画には中小規模事業者への信用供与円滑化等の方策を記載することを求め、履行状況のフォローアップを通じて地域経済への還元を確保する方針が示されました。
資本参加制度について、人口減少等の構造的問題への対応制度として位置づけ直し、申請期限を当分の間とすることの妥当性が議論されました。四度にわたる期限延長の経緯を踏まえ、短期的対応ではなく構造的問題への対応として当分の間の措置とする理由が説明され、特別な対応が不要と判断できる状況が実現すれば将来的に制度終了はあり得るものの、具体的な時期は見通し難いとされました。一谷勇一郎氏は当分の間とする改正を妥当と明言し賛成の立場を示し、井上俊剛氏は構造的問題対応の必要な制度であるとして当分の間化を積極的に説明しました。大森江里子氏は他者の恒久法化意見を紹介し見解を問う発言にとどまり、自身の立場は明確にされませんでした。
地域未来戦略に関する議論では、中堅企業支援と投資促進・インフラ整備を一体的に進めることで産業クラスターを形成する方針が示されました。あわせて、資金供給力の受皿となるプロジェクト形成の重要性が指摘され、地域金融機関が案件創出に関わる役割を担うことが求められるとされました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
地域金融機関システム共同化支援における実施計画については、記載内容として中小規模事業者向けの金融円滑化に加え、創業支援、経営相談、事業再生・承継支援等を盛り込むことが想定されている旨が示されました。
地域金融機関と中小企業支援機関(よろず支援拠点等)との早期連携強化について議論が行われました。論点として、経営者が経営課題を一人で抱え込み手遅れとなる例が多いことから、地域金融機関と支援機関との早期連携強化が必要であることが指摘されました。また、2024年改正監督指針において、支援機関との連携強化・早期対応が監督目線に掲げられ、再生計画支援等の約7割が金融機関からの持込みであることが示されました。発言者としては、大森江里子氏が金融機関と支援機関の緊密な情報共有・連携を不可欠と明言し賛成の立場を示し、岩田和親氏も早期連携の重要性を明言し監督指針で働きかけを行ったと説明し、賛成の立場を示しました。
地域金融機関のオーバーバンキング問題について、金融庁が地域金融機関の適正数や望ましい水準を設定することは適切でないとの答弁がなされました。また、合併・経営統合は各金融機関の経営判断に基づく選択肢の一つであり、資金交付制度についてはすでに七件の活用実績があり、複数の動きが見られることが示されました。この論点について質問した大森江里子の立場は明確ではありませんが、岩田和親は適正数の設定に否定的な見解を示しつつ、統合再編は経営判断の一つであるとする中立的な立場を明示しました。
本テーマでは、地域医療・福祉等の公共インフラを支える寄附の循環を目的として、地域金融機関を寄附の窓口とするプラットフォーム化が論点となりました。一谷勇一郎氏は、地域金融機関を寄附の窓口とし、金融庁主導で推進すべきと明確に主張し、賛成の立場を示しました。片山さつき氏も、地域貢献への期待を肯定的に述べ、寄附窓口の取組に前向きな姿勢を示しました。これに対し、金融機関が寄附の窓口となる取組は既に存在しており、地域金融力強化プランを踏まえて更なる手段を検討していくとの説明がなされました。
本テーマでは、地域銀行と証券会社の連携が地銀の株価動向や顧客利便性に与える影響が議論されました。近藤雅彦委員は、地銀の株価動向には証券会社との連携による商品ラインナップや取引利便性の差が影響していると指摘し、広域連携・経営統合を含む新たなリスクマネー供給の検討を要望するなど、賛成の立場を示しました。石田晋也政府参考人は、地域銀行と証券会社の合弁証券会社設立や金融商品仲介業務の連携事例を挙げ、これらが顧客利便性向上に資すると説明し、肯定的な評価を示しました。両者とも連携の推進に前向きな姿勢を示しており、明示的な反対意見は示されませんでした。
地方財政法第五条による地方債発行制限をめぐっては、河村たかし委員が、同条が地方債の対象経費と総枠を制限し自治体の積極的な資金調達を阻んでいると批判し、廃止を検討すべきと主張しました。これに対し橋本政府参考人は、同条が地方債の対象経費を公営企業・出資金・貸付金・公共施設建設等に限定しているのは健全財政の確保と世代間負担の公平を図る観点からであり、制度は目的に照らして必要であるため廃止には慎重であるべきと答弁しました。片山大臣は、地方財政法は総務省所管であり健全性確保等の観点から総務省が適切に対応しているとした上で、同条の見直しは総務省で検討すべき事項であり、財政上の責任に関する議論は別途深めたいと述べました。
地方銀行のガバナンス強化をめぐっては、資本参加先の協同組織金融機関について独立性を確保した員外監事等の選任を求める規定の整備が図られ、資本参加を受けていない協同組織金融機関を含めたガバナンス構築の在り方は今後の検討課題とされました。近藤雅彦委員は、地域の信用金庫・信用組合が人材・財務面で制約を抱えていることから員外監事確保等への支援を求めるとともに、地方銀行に監査等委員会設置会社等の義務化を法律面から担保すべきと主張しました(賛成)。これに対し岩田和親副大臣は、現行の銀行規制の枠組みは一定程度有効に機能しているとして、モニタリング手法の不断の改善を検討する考えを示しました(反対)。
本テーマでは、地銀が人材紹介やDX牽引の担い手として地域貢献機能を拡大する上で、多様な専門人材の確保が課題として議論されました。地方の地銀が自力でこうした人材を確保することは困難であるとの指摘がなされ、金融庁が地域金融機関と人材確保・育成戦略について対話を行い、外部エージェントの活用やスキル可視化の事例を他行に共有していることが示されました。峰島侑也氏は、地銀の専門人材確保は地銀単独では困難であり国の支援が必要であるとして賛成の立場を示しました。
地方の地銀さんが自力でそういった人材を確保し続けることというのは一定程度ハードルが高いだろうというふうに考えております。
本テーマでは、大規模災害・感染症を想定した資本参加制度における災害等特例の適用対象について、指定基準や東日本大震災・コロナ特例との比較、激甚災害指定を参考にできるかが質問されました。これに対し、特例対象の詳細基準はあらかじめ設けないこと、南海トラフ地震等は該当し得るものの激甚災害指定とは自動的に連動しないことが示されました。また、適用の判断に当たっては、個別の災害ごとに地域金融機関や取引先の財務への影響等を総合的に勘案するとされました。
官民連携の町づくりへの地域金融機関の参画促進をめぐっては、牧野俊一委員が、地域金融力強化プランに地域金融機関が官民連携の町づくりに参画しやすくする意図が記載されている点を指摘しました。これに対し片山さつき大臣は、内閣府が自治体と金融機関の連携を促進する伴走支援・実証実験を進めており、金融機関の積極的役割を促す方針であると答弁しました。片山大臣はこの方針を明言しており賛成的立場を示した一方、牧野委員の発言は大臣への評価的質問にとどまり、委員自身の賛否は明らかにされていません。
本テーマでは、広域連携・経営統合も含めた地域金融機関のリスクマネー供給の在り方について議論が行われました。近藤委員は、真の意味でのリスクマネー供給の在り方を新たなステージで検討すべきであると要望しました。
地域金融力強化プランに関する議論では、地域企業の価値向上や地域課題の解決を通じて地域経済の持続的成長へ貢献するという同プランの目的が示されました。あわせて、日本成長戦略における分野横断的課題として、金融を通じた地方経済の潜在力発揮の戦略策定に同プランが位置づけられていることが確認されました。具体的な効果として、北東北3県において地銀合併やコンサルティング強化といった取り組みが進んでいることが挙げられました。
本テーマでは、法定耐用年数の壁が築古物件の銀行融資を困難にし、遊休不動産が放置される一因となっている点が議論されました。牧野俊一委員は、鹿児島での自身の経験を例示しながらこの問題を指摘し、耐用年数の壁の趣旨を理解しつつも遊休不動産の放置を問題視し、活用促進を志向する立場を示しました。本件について、他の発言者の立場や結論・決定事項は示されていません。
こうしたものが使われないまま放置されてしまっているというふうなケースも、地方都市ではよくあるというふうに認識しています。
災害等特例の常設化に伴うモラルハザード防止のための制度的担保について議論が行われました。論点として、特例対象を自然発生的事態に限定し、特例活用時には全件について審査会の意見聴取を行うことでモラルハザードを防止するとの方針が示されました。
税関職員の人手不足への対応について議論が行われました。要点として、物流・人流の増加により税関の人手不足が深刻化しており、機器整備、機構定員の充実、処遇改善等の体制強化に取り組むことが挙げられています。発言者としては、片山さつき氏が体制強化・処遇改善に全力で取り組むと明言しており、賛成的な立場を示しています。福原淳嗣氏については、見解を尋ねる質問にとどまり、具体的な立場は明らかではありません。
本テーマでは、経営強化計画変更命令と銀行法業務改善命令の法的性質の異同が論点となりました。経営強化計画変更命令は、公的資金の返済確実化を目的として計画記載事項の範囲内で内容変更を命じるものであり、金融機能強化審査会の関与なく金融庁長官名で発出される監督上の措置と位置づけられている点が示されました。一方、銀行法業務改善命令は預金者保護等の観点から比較的幅広い内容を命令し得るものとされ、両命令が同時に発出されることも想定されると説明されました。この点について井上俊剛は、両命令の趣旨目的の違いを踏まえて適切な運用に努めるとするにとどまり、明確な賛否の評価は示されませんでした。
いずれにいたしましても、それぞれの趣旨、目的を踏まえまして、適切な監督権限の行使に努めてまいりたいと思っております。
このテーマでは、資本参加先の不祥事事案を踏まえたモニタリング強化のあり方について議論が行われました。論点としては、過度なモニタリングにより金融機関の支援体制が萎縮することを資本参加先か否かを問わず避けるべきであるという点、モニタリング強化と地域経済活性化の取組は両立させるべきものであり厳格化しすぎて活性化を失わせないよう運用すべきという点、モニタリングにおいては不祥事の未然防止の検証に加え経営強化計画の着実な実施について継続的にフォローアップを行うという点が示されました。発言者については、大森江里子はモニタリング強化自体への賛否は示さず萎縮回避のバランスについて言及し、片山さつきは両立を強調しつつ規律確保の必要性も説明しました。
資本参加制度改正の趣旨について、片山大臣は、同制度が金融機関支援にとどまらず、借り手である中小企業を支え地域経済全体に裨益する制度であると説明しました。また、資本参加先金融機関において業務純益の改善や中小企業向け貸出残高の増加といった一定の効果があったと説明しました。さらに、同制度を人口減少等の構造的課題にも対応する制度と位置づけ、当分の間の措置とする方針を示しました。これらの説明に対し、片山さつき氏は資本参加制度を中小企業・地域経済全体に裨益する制度として積極的に位置づけており、賛成の立場を示しています。
単に金融機関を支援するものではありませんで、地域で活動する借り手である中小企業、この中小企業を支えるということで、ひいては地域経済全体に裨益する、こういう制度というふうに位置づけております。
本テーマでは、資金交付制度によるシステム統合支援が、ベンダーへの価格転嫁を通じて実質的にベンダー利益へ吸収されるリスクが議論されました。勘定系システムはオーダーメイドであるため外部検証が困難であることに加え、地方ではシステムベンダーが限られベンダーロックインが生じやすく、顧客企業からの価格統制が難しいとの実態が指摘されました。これに対し、システム共同化支援は業務合理化・収益性向上等を要件としており、地域金融機関にコスト抑制のインセンティブが働くとの説明がなされました。井上俊剛氏はスコア0.75で、価格転嫁により利益が吸収される事態は想定しづらいとして制度の有効性を主張しました。峰島侑也氏はスコア0.50で、価格転嫁リスクを懸念しつつも、審査委員の専門性強化は有効であるとの両論併記の立場を示しました。対応策として、金融機能強化審査会の委員定員を六人から七人に拡大し、システムに専門性を有する委員を選任する方向で検討することが示されました。
本テーマでは、資金交付制度の延長幅を五年間とする根拠と、資本参加制度との期限設定の違いについて議論されました。資金交付制度は返済不要であり財源に限りがあることから期限を区切る必要があるとされ、独占禁止法特例法の廃止期限を踏まえて五年間の延長が適当とされました。一方、資本参加制度については特別措置として当分の間とし、恒久法化はせず、施行後五年ごとに施行状況を検討して所要の措置を講じることとされました。この論点について、井上俊剛はスコア0.75で、独占禁止法特例法の期限に合わせた五年延長が適当であるとの説明を積極的に行い、賛成的な立場を示しました。また、福原淳嗣はスコア0.85で、制度の効用を評価した上で強化や期間拡充を要望し、同様に賛成的な立場を示しました。
本論点は、独占禁止法特例法の廃止(2030年11月)後に発生する合併申請と資金交付制度期限とのギャップへの対応です。経営統合決定から申請までの期間は過去平均約3か月であり、4か月あれば対応可能と判断されたことを踏まえ、資金交付制度の期限は2031年3月末に設定されました。また、独禁法特例法が延長された場合の資金交付制度期限の延長については、財源や活用状況等を総合的に勘案し、施行5年後の見直しの際に検討することとされました。この論点について、井上俊剛氏は、合併後一定期間内の申請を容認しギャップに対応する方針を説明し、前向きな対応姿勢を示しました。峰島侑也氏は制度全体の方向性に賛成と明言し、効果検証の確認を要望しましたが、当該ギャップ論点への直接の言及はありませんでした。
本テーマでは、農林中金が令和6年度決算で外国債の損切りにより1.8兆円の損失を計上した経緯について議論が行われました。牧野委員がこの経緯を問い、これに対し岩間政府参考人は、令和4年以降の欧米における利上げにより短期調達金利が長期運用利回りを上回る逆ざやが発生したこと、そしてこれにより生じた含み損が令和6年度も解消せず、結果として売却に至ったことを説明しました。
都市再生特措法・歴史まちづくり法・景観法の三法改正について、牧野俊一委員はエリアリノベーションの視点がこれらの改正の方向性と重なると指摘しました。これに対し服部政府参考人は、都市再生特措法で古民家等の官民一体リノベーション区域制度を、歴史まちづくり法で対象文化財類型の追加を、景観法で民間改修・利活用制度をそれぞれ創設すると説明しました。牧野委員は、景観法改正は予算関連法ではなく補助金は付かないものの、行政や町づくり会社が民間所有不動産の活用計画に信用を与える仕組みであると整理しました。牧野委員は三法改正を評価する一方で、融資面での課題を指摘し、条件付きで賛成する立場を示しました。
今回、国交省さんが提出されている三つの法改正、地方の町をつくっていくという非常にいい取組だなというふうに思っていまして、評価しているところなんです
本テーマでは、システム共同化支援の審査実効性を確保する観点から、金融機能強化審査会委員の定員を6人から7人に引き上げ、IT専門人材を選任する方向での検討が論点となりました。井上俊剛氏は、委員定数を七人に増やし専門人材登用を検討すると明言し、推進の立場を示しました。
審査会の委員の上限を現行の六人から七人へと引き上げまして、金融機関のシステムについて専門性を有する委員を選任することを検討してまいりたいと考えております。
金融機能強化法に関する議論では、2004年の制定以来、震災やコロナ等の特例を設けながら延べ40先に合計約7498億円の資本参加を実施してきた実績が取り上げられました。岩田和親氏は、資本参加が資金供給や地域経済活性化に貢献したとして肯定的に評価しました。福原淳嗣氏も、危機下で地域金融機関を支えた政府の対応を肯定的に評価しました。両氏とも同法に基づく取組みを支持する立場を示しました。
金融機能強化法改正の政策効果を測るKPI・事後評価の在り方については、統合件数の多寡を評価基準とすべきではないとの意見が示されました。井上俊剛氏は、件数評価を否定し、地域経済活性化への実施計画の履行状況をフォローアップして政策効果を検証すべきとの立場を示しました。峰島侑也氏は、統合件数でなく地域経済がどれだけ活性化・維持されたかを見る指標が望ましいとの意見を述べました。片山さつき氏は、件数目的化を否定し、KPIよりも環境整備目的を強調しました。制度改正の目的は利用件数増加自体ではなく、資本参加先の業務純益改善や中小企業向け貸出増加等をフォローアップすることにあるとされました。今後は施行後五年ごとに施行状況・地域経済動向等を勘案し、有識者の意見も聞きながら制度の必要性や検証の在り方を検討し、資金の無駄遣いを避ける方針が示されました。
私自身も、統合の件数を追うというのは違うと思っていまして、地域経済がどれだけ活性化されたか、若しくは、それが維持されたかというところをしっかり見ていく、その上でどんな指標が望ましいのかということだというふうに考えておりますので、その点、引き続き、是非御検討と、あとは、是非こういった委員会の場でも教えていただければというふうに考えております。
今回の制度改正は、制度の利用件数とか、あるいは地域金融機関の合併、経営統合の件数を増やすこと自体を目的とするものではなくて、地域金融機関が経営基盤の強化を通じて地域経済に貢献していくための環境整備を行うためのものであります。
件数の多寡により政策効果を判断することは必ずしも適切でないと考えております。
本テーマでは、金融機能強化法等改正法案が採決の結果、起立総員で原案どおり可決されました。あわせて附帯決議案が提案され、大森江里子委員がその内容として、地域経済全体への裨益、資本参加制度における当分の間措置の規律確保、モニタリング強化時の萎縮防止、資金交付制度の申請期限延長の検討という4項目を政府に求める趣旨を説明しました。大森委員は改正を時宜を得たものと評価しており、賛成の立場から説明を行いました。この附帯決議は起立総員で可決され、片山大臣は政府としてその趣旨を踏まえて配意する旨を表明しました。
今回の金融機能強化法の改正は、時宜を得たものと評価をしております。
本テーマでは、人口減少下で金融機関に限り支援策を講じる必要性・合理性について、大森江里子が現場の意見を紹介しつつ政府見解を質問しました。これに対し井上俊剛は、地域金融機関の経営基盤強化は金融機関のみならず地域で活動する幅広い事業者にも裨益するとして、合理性があるとの見解を示しました。峰島侑也は原則反対の立場を留保しつつも、地域経済の安定という観点から支援の必要性に理解を示しました。一方、近藤雅彦は預金保険機構の資金が国民負担と無縁ではないとして、透明性・説明責任を求める限定的な評価を示しました。
こうした対応は、単に地域金融機関だけを支援するためのものではなくて、地域金融機関がその役割を果たしていくことを通じて各地域で活動する幅広い事業者に裨益する、合理性がある対応であると考えております。
今回、地域のサプライチェーンを安定化させていくという観点からは、こういった地銀さんの経営基盤が一時的に弱っている場合に、国が支援をすることを通じて、地域のサプライチェーンをしっかり守っていく、地域経済全体の安定を図っていくということの重要性も理解しております。
預金保険機構の資金は、形式的には税金とは異なるとはいえ、その原資や性格に照らせば、国民負担と無縁ではございません。
金融機関に限ってこのような支援策を取る必要性、合理性について、様々現場でも御意見が出ているところでございますけれども、政府の御見解をお伺いしたいと思います。
本テーマでは、金融機関以外の異業種資本による地銀統合・買収の可能性が議論されました。英タンデムによるハロッズバンク買収で赤字から過去最高益を達成した事例が挙げられ、他業種資本参加の促進策について質問がなされました。これに対し、銀行経営陣には高度な資質が要求されるとしつつ、他業種と銀行の資本提携が地域経済活性化につながることが重要であるとの答弁がありました。発言者では、峰島侑也が海外事例を挙げ人的資本・経営効率向上への期待を表明し賛成の立場を示しました。また片山さつきは、建設的対話と連携が地域活性化に資すると肯定的に評価したものの、具体的な推進策には言及しませんでした。
本テーマでは、預金保険機構が破綻処理(資金援助・払戻し等)と資本参加(株式引受け・管理処分)の両機能を担うことが説明されました。これに対し一谷勇一郎氏は、破綻時には税金投入となることを踏まえ、機構機能に慎重な姿勢を示し、監督強化を求めました。
やはり、もし金融機関が倒産してしまったとすると、預金保険機構が、幾ら直接税金ではないということが言われたとしても、最終的には税金が投入される形になると思いますので、しっかりとここは見ていっていただけたらというふうに思います。
質疑終局後、討論の申出がないまま採決が行われ、金融機能強化法等改正法案は起立総員で原案どおり可決されました。あわせて、地域経済全体への裨益、当分の間措置の規律確保、モニタリング強化時の萎縮防止、資金交付制度の申請期限延長の検討を政府に求める附帯決議案が大森江里子委員により説明され、起立総員で可決されました。片山大臣はその趣旨を踏まえて配意する旨を表明し、委員会報告書の作成は委員長に一任されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。