衆議院農林水産委員会において、農林中央金庫法の一部を改正する法律案と農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案の二法案が審議され、農林中金の約一・八兆円の赤字を契機とした組織改革・ガバナンス強化、農林水産業向け融資・出資の拡充、農業近代化資金の貸付上限引上げ・手続簡素化のほか、豚熱対策、農地集約推進体制、新規就農者支援、林業の人材確保等を巡り活発な質疑が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
農林中金による植物工場等フードテック分野への投融資拡充が議論されました。木下敏之委員(参政党)は、政府が食料安全保障と絡んだ海外展開案件を率先し、農林中金が融資する仕組みの構築を提言しました。鈴木憲和大臣は、植物工場や陸上養殖など、フードテックへの融資・出資拡充方針を表明し、一件当たり二百億~三百億円規模の大型投資についても政府一体となった案件形成と農林中金の参画に期待を示しました。農林中金の長野真樹参考人も、担い手経営体や大規模施設・フードテックへの融資・出資拡充を進める方針を明言しています。
農林中央金庫の外国債運用損失と組織改革
農地集約を進めるための推進体制の整備について議論されました。根本幸典副大臣は、地域計画の策定を担う市町村が中心となり、農業委員会・農地バンク・都道府県が連携して農地集約化に取り組む体制を支援すると表明しました。長友慎治委員(国民民主党)は、農業委員会・市町村農林課・農地バンク・都道府県・国それぞれが責任の所在を曖昧にしており、現行体制では農地集約がなかなか進まない実態を指摘し、より明確な推進体制の整備を強く求めました。将来の受け手に集約化が明確化された目標地図は全体の約一割にとどまっていることも紹介されました。
地域計画が目標としている、目標地図の本来の役割という将来の受け手に集約化することが明確化されたものというものは、まだ今、現時点で一割だという状況の中で、この残りの九割については、地域計画のブラッシュアップを行い、担い手への農地の集約や受け手不在農地の解消、担い手の育成、確保に向けた目標を再設定する必要があるというふうにまとめられています。
農林水産省といたしましても、職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていく取組を展開するとともに、地域計画に基づく農地の集約化に向けて、農家負担ゼロの基盤整備事業であったり、地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援などを講じているところであり、引き続き、市町村を中心とした地域における農地の集約化の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。
農地集約化に向けた推進体制の整備について詳細な議論がなされました。小林大樹政府参考人は、市町村が中心となりつつ農業委員会・農地バンク・都道府県が連携して取り組む体制を国として支援し、都道府県による市町村サポートも強化すると表明しました。長友慎治委員は、各プレーヤーが責任をなすり合う現状を具体的に紹介し、地域計画のブラッシュアップも同じ体制・方法論では効果が上がらないと懸念を示しながら改善を要望しました。柏倉祐司委員(日本維新の会)は大規模化の重要性を認めつつ、中小農家との両立を求める立場を示しました。
地域計画が目標としている、目標地図の本来の役割という将来の受け手に集約化することが明確化されたものというものは、まだ今、現時点で一割だという状況の中で、この残りの九割については、地域計画のブラッシュアップを行い、担い手への農地の集約や受け手不在農地の解消、担い手の育成、確保に向けた目標を再設定する必要があるというふうにまとめられています。
農地の集約化については、将来の農地利用の姿を明確化した地域計画に基づいて進めることとしており、地域計画の策定を担う市町村が中心となって進めていくものでありますが、現場の農地の利用調整を行う農業委員会、農地の権利設定等を担う農地バンク、市町村等のサポートを担う都道府県といった関係機関がそれぞれの役割をしっかりと果たしながら、連携して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
様々な主体が協力してやっていくということが極めて大事だと思ってございます。
大規模化も効率化という面で大切だというふうに思います。
農地の大区画化を進める際に生じる畦畔撤去費用の負担について議論されました。長友慎治委員は、地元でも畦畔除去が区画の効率化に有効と認識されているものの、その費用負担者が不明確なことを問題として取り上げました。小林大樹政府参考人は、基盤整備事業の一環として費用支援が可能であること、また農地集約に取り組む地域に交付される支援金も使途を地域で決定できるため畦畔除去にも充当できると回答し、既存制度の活用を案内しました。
農業の大規模化推進と中小・小規模農家の維持を両立する融資体制のあり方について議論されました。平沼正二郎委員(自由民主党)は、岡山県北の中山間地域を例に挙げ、大規模化・効率化が困難な地域での中小・小規模農家への対応が重要であると指摘しました。小林大樹政府参考人は、農協等が中小規模農業者に対応し、農林中金が大規模案件を担うという役割分担は今回の法改正でも変わらないと説明し、農業近代化資金の拡充により中小規模農家の資金ニーズにも対応できると表明しました。柏倉祐司委員も、大規模化と中小農家の存続双方への満遍ない資金供給の必要性を主張しました。
農業機械の価格高騰が新規就農の障壁となっている問題について議論されました。野間健委員(中道改革連合)は、新規参入一年目の費用約八百九十六万円のうち機械代が約六百七十万円を占めるというデータを示し、融資枠拡大よりも機械コスト低減が本質的解決策だと主張しました。鈴木憲和大臣は、農機具コスト低減の重要性を認め、農業支援サービス活用による機械の「所有から利用への転換」、中古農機も対象とした補助事業、地域での農機引継ぎ推進などを対応策として表明しました。
そういう資金需要が増すというのはやはり新規就農を阻害する要因になりますので、機械をもっと安くしてもらって、何かそういう意味で資金需要が増えるのがいいことではなくて、資金需要が低くても、農業に入れるようになるということが私は必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
やはり農機具のコスト低減は大事だというふうに思いまして、農業支援サービスを効果的に活用し、農機具を所有ではなくて利用に転換することが有効でありますので、農林水産省において、農作業の受託などを行う農業支援サービス事業者における機械導入などへの支援を積極的に行っているところであります。
林業分野での有料職業紹介事業活用を巡り議論されました。長友慎治委員は、タイミー等を用いた林業人材確保の実例(宮崎県でSNSに投稿された林業経営者の事例)を紹介し、地ごしらえ・植栽への有料職業紹介活用禁止の見直しを求めました。鈴木憲和大臣は、林業従事者の保護への影響を勘案しつつ、林野庁に現場実態やニーズを把握させた上で検討すると条件付きの前向きな姿勢を示しました。
林業の地ごしらえ・植栽業務が職業安定法上「建設業務」に分類されるため有料職業紹介が禁止されている問題が議論されました。小坂善太郎政府参考人(林野庁)は、林業の不安定雇用・高い労働災害発生率という実態から通年雇用化・月給制導入等が喫緊の課題であり、まずは現場実態とニーズ把握、関係団体意見聴取を経て必要に応じて検討を進めると条件付きの姿勢を示しました。鈴木大臣も同様に林野庁による実態把握を前提とした検討を表明しました。長友委員は、地ごしらえ・植栽の建設業務への分類の整合性への疑問を詳細に論じ、積極的な規制緩和を訴えました。
短期雇用等を進める上で、安全第一を旨として、安全教育や労災保険料率の適切な適用など、トラブルにならないように注意しながら、有料職業紹介で林業分野の地ごしらえ、植栽があっせんできるように検討をしていただけないでしょうか。
これから有料職業紹介事業の対象を拡大することについては、林業従事者の保護への影響などを勘案していくことが必要なんですが、まずは、林野庁に現場実態やニーズを把握をさせて、しっかりと検討させていただきます。
議員御指摘の林業分野における有料職業紹介事業につきましては、まずは現場実態とかニーズの把握をしていきたいと思いますし、さらには、本制度が平成十一年にできたとき、関係団体等の御意見を踏まえながら定めた経緯もございます、そういった団体等の意見も聞きながら、その上で、必要に応じて検討は進めていきたいなというふうに考えているところでございます。
宮崎県都城市での豚熱発生を受け、防疫体制と今後の制度整備について議論されました。野間健委員は南九州選出として、これ以上の感染拡大防止のための万全の防疫措置を大臣に要請しました。鈴木憲和大臣は、家畜伝染病予防法の改正法案に関連して、選択的殺処分を可能とする制度導入により現場の負担感を和らげながら防疫を強化する方針を示しました。
宮崎県都城市の養豚農場で豚熱(国内百三例目、県内では一九八〇年以来四十六年ぶり)が発生したことを受けた防疫対応が議論されました。坂勝浩政府参考人は、殺処分が四月十三日夕方に完了し、三県(宮崎・熊本・鹿児島)に対して野生イノシシ接近防止・消毒徹底・適時適切なワクチン接種の通知を発出済みであり、続発防止に全力で取り組む姿勢を表明しました。渡辺創委員(中道改革連合)は南九州が国内養豚飼養頭数の約四分の一を占める主産地であることを強調し、防疫措置の万全な体制を求めました。野間健委員も同様に大臣へ要請しました。
農地集約化を進める上での担い手確保の課題について議論されました。小林大樹政府参考人は、地域計画に基づく農地集約・担い手への農地引継ぎを継続支援する立場を明示し、機械導入支援や基盤整備、農地バンクへの集約支援金交付等を組み合わせて取り組むと説明しました。柏倉祐司委員は農地集約と担い手確保を進める政府方針を理解しつつ、中小農家との両立を求めました。長友慎治委員は、推進体制の整備なくして農地集約と担い手確保は進まないと改善を求め、将来の受け手に集約化が明確化された目標地図が全体の一割にとどまる現状を指摘しました。
農地の受皿となる規模拡大を進めるには、農地の集約が不可欠です。しかし、現場の声を聞いてみると、この農地の集約がなかなかに難しく、うまくいかない現実があります。
農業経営の規模を拡大しようとする場合に行う大型農業機械の導入でありますとか、農産物の付加価値向上に取り組む場合に行います加工施設の整備などに対しましても、農業近代化資金で対応できる場合が増えていくというふうに考えられますので、地域の農地の受皿となる担い手の規模拡大でありますとか、農産物の付加価値向上を図る取組を行う農業者の投資の後押しになることを期待してございます。
大規模化の流れをどのように推進をしていくのかに関しても、総論で結構ですので、政府からお伺いしたいと思います。
農林中金の約一・八兆円の赤字発生を契機とした組織改革について多角的な議論が行われました。渡辺創委員は今回の赤字を「農林中金の独り負け」と表現し、外国債依存のポートフォリオと損切り判断の失敗を原因として批判的に分析しました。野間健委員は三度目の損失発生であり繰り返してはならないと指摘し、体質問題を問いました。木下敏之委員は逆イールドの兆候があった時点での方針見直しがなかった経緯を追及しました。小林大樹政府参考人は組織の同質性と各部門の権限・責任不明確を原因として認め、外部理事登用によるガバナンス強化という改革の狙いを説明しました。鈴木憲和大臣は農水省の監督機能強化と専門人材育成の必要性に同意しました。長野真樹参考人は損失を重く受け止め、財務戦略委員会の新設・外部有識者招聘・専務制復活など組織刷新を進めていると表明しました。
今回の改正で、専門性の向上によるポートフォリオのリスク低減措置と組織内のガバナンスの強化はやはり重要であると考えております。
農林水産省における監督機能の更なる強化が必要で、このために、外部からのプロ人材の活用も含めて、金融専門人材の育成、確保は今よりもより一層図ってまいりたいと考えております。
端的に言えば、ほかのメガバンクと比較したときに、収益に占める貸出金利息の割合が極めて低くて、そして有価証券の関係が極めて高い。
やはり、そうやって、どうしようもなくなると、農家あるいは水産業等の皆さんの汗と涙の結晶ですよね、これを、表現は悪いですけれどもおねだりして、また一兆数千億円の資本増強をして何とか助けてもらったということでありますので、先ほどもありましたけれども、これで三度目になりますので、こういったことがこれから繰り返されてはならないと思います。
理事の構成が市場運用に偏ることがないように、農林水産業に係る知見を有する常勤理事、こういった者をバランスよく配置をしていきたいというふうに考えてございます。
この十年のイールドカーブを見ておりますと、二〇一九年前後に逆イールド状況にもなりかけておりまして、また、二〇二一年から急速に長短金利差が縮まっていたりもしておるわけであります。その時点で見直しをかけなかったのはなぜなのでしょうか。
農林中金の経営判断に当たって多様な視点を確保し、そのガバナンスを強化する、こういうことを狙いとしまして行われるものであると承知してございます。
ガバナンス強化・農林水産業者への融資拡大・出融資モニタリングを求める附帯決議案を六派共同で提出・説明
是非、今回の外部理事の登用を含めて、農業金融の強化という方向性を実態としても反映していくような、そういった運営をお願いしたいというふうに思います。
農林中金法改正の評価と組織体制強化のあり方について議論されました。平沼正二郎委員は、ガバナンス強化・ポートフォリオ改善の重要性を支持しつつ、外部人材登用時の外資による支配懸念がないか確認を求めました。渡辺創委員は、法的制約が時代の要請とマッチしていなかったことが問題の遠因であり、今回の法改正は農林中金の社会的使命に変化をもたらすものと評価し、大きな違和感はないと表明しました。林拓海委員(チームみらい)は今回の二法案を「時代の要請に応える前向きな一歩」と評価しました。
農林中金が市場運用による収益還元と農業融資を両輪として展開する方針の実現可能性について議論されました。長野真樹参考人は、国際分散投資を通じた収益還元と農業者・食品産業への投融資を両輪として運営し農林水産業の発展に貢献すると繰り返し表明しました。野間健委員は、約八十兆円の資産で約三千億円の奨励金を生み出しつつ農業融資も拡大できるのか懐疑的な見方を示し、「青写真が実現できるのか非常に不安」と述べました。外国債割合が全ポートフォリオの五四%から四八%程度まで低下したことも報告されました。
農林中金による農林水産業向け融資・出資の拡充について議論されました。渡辺創委員は、農林中金が更に日本の一次産業へ大きく貢献する存在になることへの期待を表明しました。鈴木憲和大臣は、担い手経営体や大規模施設・フードテックへの融資・出資拡充を期待すると明言しつつ、民間金融機関への具体的な数値目標の言及は控えました。長野真樹参考人は、農業者が必要とする融資を従来以上に積極的に行い農業生産・販売拡大を支援すると表明し、加工・流通・輸出関係企業への投融資も進める方針を示しました。
今回の法改正を契機として、農林中金には、その豊富な資金力や幅広いネットワークなどを生かして、農林水産業とその関連産業への融資、出資の強化について目に見える成果を上げていただくことで、結果として、農林水産業の生産基盤強化と食料供給力の向上に向けた民間投資が円滑に進んでいく、このことを強く期待をしております。
農林中金といたしましては、農協等と一体的な事業運営を行う中で、農業者が必要とする融資を、適切なリスク管理を行いながら従来以上に積極的に行い、農業生産、販売の拡大ですとか、生産効率の向上を引き続き支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
私は、今回の法改正を大きな機会にして、農林中金が更に日本の一次産業へ大きく貢献をしていただく、そういう存在であってもらいたいというふうに思います。
農林中金の外部理事登用によるガバナンス強化について幅広く議論されました。平沼正二郎委員は外部人材登用の方向性を支持しつつ外資支配の懸念がないか確認を求め、政府・農林中金双方から「協同組織の仕組み上、外資が意思決定を掌握することは想定し難い」との説明を受けました。渡辺創委員は法的制約の遅れが原因として法改正を肯定的に評価し、野間健委員は外部理事の数が少なすぎて体質変革に実効性があるか疑問を呈しました。木下敏之委員は欧米でも外部取締役の有効性への疑問が出始めていると慎重な見方を示しました。長野真樹参考人は経済・金融・ガバナンスの専門性を持つ方に複数名就任いただき多様な視点を確保すると表明しました。
農林中金といたしましては、検証会での御指摘を真摯に受け止めまして、農林中央金庫法が改正された際には、経済、金融やガバナンスなどの分野に専門性をお持ちの方に複数名、外部理事になっていただきまして、経営判断に当たって多様な視点を確保していきたいというふうに考えてございます。
今回の改正により、理事の兼職、兼業の禁止に関しては、専門性や広く高い見識を持つ人材登用の観点から、外部理事に関して兼職、兼業を認めるとしております。
こういう法的な矛盾を放置してしまっていたことは、政府や国会側、法改正に関わるような立場の方も、ある種の責任があることは少し意識しなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。
ですから、複数名、二名とかそれぐらいで、七名の内部出身の、しかも、一つの意見にまとまりやすいとさっきおっしゃいましたけれども、そういう中で本当にこの役割が果たせるのか少々疑問ですけれども、そこは本当に、体質を変える形で活動していっていただければと思います。
外部人材を、外部取締役を登用するということは欧米が先進的に行ってきたわけでございますが、私も幾つか外部取締役をやった経験もありますけれども、たまに会議に参加しても、いきなり資料を見せられても状況というのはよく分からないんですね。
農林中金のポートフォリオ改善とリスク管理高度化の取組状況について議論されました。渡辺創委員は外国債券割合が下がったとはいえ他のメガバンクと比較すればまだ比率が高く、取組はまだ道半ばとの認識を示し継続的な改善を求めました。若原幸雄金融庁政府参考人は、農林中金がポートフォリオ改善・組織体制見直しなどリスク管理高度化に取り組んでいると認識し、農林水産省と連携して引き続き監督すると表明しました。長野真樹参考人は、外国債割合を五四%から四八%程度に低下させ、クレジット資産積み上げ等によるリスク分散ポートフォリオ構築を着実に進めると表明しました。
農林中金の約一・八兆円の赤字発生の原因と対応について議論されました。平沼正二郎委員は、約一・八兆円の赤字発生を重く受け止め、同じ轍を踏まないためのレビュー・原因分析の徹底を求めました。渡辺創委員は、今回は農林中金の「独り負け」であり、外国債依存と損切り判断の失敗が原因と批判的に分析しました。小林大樹政府参考人は、理事会等各部門の権限・責任の不明確さと理事全員が職員出身であるための同質性・外部視点の欠如が有識者検証会で指摘されたと説明しました。長野真樹参考人は損失を重く受け止め、組織の同調性や体制の不明確さを原因として認め、財務戦略委員会新設等の改善を進めていると表明しました。
農業機械の価格高騰が新規就農者の参入障壁となっている問題が議論されました。平沼正二郎委員は農業機械の価格高騰が深刻であり、中国等が安価な農機を市場投入した際に国内メーカーが淘汰されると食料安全保障上のリスクが生じるとの懸念を示しました。野間健委員は、新規就農一年目の費用の大部分を機械代が占めるデータを示し、融資枠拡大より機械コスト低減と中古市場整備を優先すべきと主張しました。鈴木憲和大臣は農機コスト低減の重要性を認め、農業支援サービス活用・中古農機への支援・地域での機械引継ぎ推進を対応策として表明しました。
就農一年目でどれぐらいお金がかかるか、新規参入で八百九十六万円、そのうち機械代が六百七十万円もかかるんだ。
やはり農機具のコスト低減は大事だというふうに思いまして、農業支援サービスを効果的に活用し、農機具を所有ではなくて利用に転換することが有効でありますので、農林水産省において、農作業の受託などを行う農業支援サービス事業者における機械導入などへの支援を積極的に行っているところであります。
私が食料安全保障上ちょっと懸念しているのは、今、国内のメーカーでまだ農業機械というのは結構回っていますけれども、一方、中国とかが物すごく安価なものを出してきたときに、それに流れちゃった後にこれを武器化されて、入らないみたいなところをやはり今後生む可能性があるんじゃないかと非常に危惧をしておりますので、そういった観点からもこの辺りはしっかり注意していただいて、引き続き、農政をしっかり頑張っていただきたいと思います。
農業関連法人の倒産増加と経営支援体制のあり方について議論されました。長友慎治委員は、農業事業者の二〇二五年度の倒産件数が過去三十年間で最多の百五件(前年度比一四・一%増)となり、負債総額も前年度比二倍以上の約四百二十二億円に上ったという東京商工リサーチの調査結果を紹介し、倒産リスク増大を考慮した寄り添うサポートを強く求めました。野間健委員も農業関連法人の倒産増加を懸念し、融資先の与信管理・目利きの重要性を農林中金に対して指摘しました。
農業法人等への融資に際した審査の適切な実施と倒産リスク回避について議論されました。小林大樹政府参考人は、過剰投資・返済不能を防ぐため民間金融機関が適正な融資審査を実施するよう指導すること、返済困難時には元本猶予等の条件変更・借換え・早期再生支援を行うよう融資機関に指導すると表明しました。長友慎治委員は倒産リスクを考慮した適切な融資審査と、融資後に問題が生じた際に農業者を孤立させない経営支援体制の整備を強く求めました。
農業経営の規模拡大等に伴う資金需要の拡大見通しについて議論されました。平沼正二郎委員は、農業の規模拡大・省力化・DX化に伴い資金需要が拡大すると認識し、今回の農林中金の農業金融強化への期待を示しました。柏倉祐司委員は農地大規模化を背景として資金需要拡大は明らかであり、農林中金がそのニーズに応えるべきと主張しました。鈴木憲和大臣は、農業経営の規模拡大等により農業分野の資金需要が拡大し今後も続くとの認識を表明しました。
農業融資の返済が困難になった場合の経営再生支援について議論されました。長友慎治委員は、産地生産基盤パワーアップ事業の補助金を活用したトマト農家が、水害による経営悪化と国庫返済の重圧から自殺に至った具体的事例を紹介し、農業者を孤立させない親身な支援の必要性を訴えました。小林大樹政府参考人は、返済困難時には元本猶予等の条件変更・借換え・早期再生支援を融資機関が行うよう指導すると繰り返し表明しました。林拓海委員も融資拡大に伴うリスクを意識した寄り添う姿勢を農林水産省に求めました。
農業近代化資金の償還期限と融資手続の簡素化について議論されました。野間健委員は、政令上の原則償還期限が十五年以内にとどまっており、また都道府県による利子補給手続が煩雑で融資タイミングを逃すとの声があるとして、政令上も二十年への引き上げと手続の簡素化・迅速化を強く求めました。小林大樹政府参考人は、新設する農業経営高度化資金の償還期限は最長二十年とする方針であること、書類の簡素化と関係機関の審査並行化により融資申込みから回答までの期間を短縮することに取り組むと表明しました。
農業近代化資金の貸付上限引上げ(個人:一千八百万円→二億円、法人:二億円→七億円)について多角的な議論がなされました。小林大樹政府参考人は、上昇する設備資金ニーズや農業機械・ハウス整備費用の高額化に対応するものと説明し、担い手の規模拡大・農産物の付加価値向上を後押しすると述べました。庄子賢一委員(自由民主党)は貸付上限引上げ内容の周知・融資手続簡素化・都道府県との連携を求める六派共同の附帯決議案を提出・説明しました。林拓海委員は平成五年から三十年間据え置かれてきた経緯を重く受け止め、時代に即した運用を要望しつつ、政令キャップが再設定されないか確認し、今回は法定上限額と政令額が同一になるとの回答を得ました。長友慎治委員は、貸付上限引上げで返済不能農家が増えることへの懸念を農家自殺事例を示して訴えました。野間健委員は融資額引き上げだけでなく二十年返済と手続簡素化の重要性を強調しました。
今回の改正により、民間金融機関が取り扱う長期、低利の農業近代化資金について、貸付上限額を従来の上限額を大幅に超える個人二億円、法人七億円まで引き上げるなどの資金内容の拡充を行うこととしておりまして、高度化する農業機械購入に係る資金ニーズに対応することが可能となります。
今回の農業近代化資金の貸付上限額の引上げによりまして、こうした高額化する資金需要に対しても、農業近代化資金でしっかり対応できる場合が増加するというふうに考えてございます。
農業近代化資金融通法の改正による貸付限度額の引上げ、これによって、今までなかなかできなかったような投資というのが今後増えてくるのではないかなということを期待をしておりますけれども、今回の引上げによって、具体的にどのような投資がしっかりと行われて、農業の今後の発展に効果をすると考えているのかをお伺いをしたいと思っております。
今回の改正を、数字の引上げに終わらせるのではなく、時代に即した柔軟な運用への大きな一歩としていただきたいというふうに要望したいと思います。
貸付上限引上げ内容の周知・融資手続簡素化・都道府県連携を求める附帯決議案を六派共同で提出
近代化資金の事務手続の煩雑さ簡略化を要望し活用推進を期待
貸付上限引上げで返済不能農家が増える懸念を農家自殺事例を示し訴える
是非、二十年、そして今の事務の簡素化、やっていただきたいと思います。
農業近代化資金融通法の改正による融資枠拡大の評価と課題について議論されました。平沼正二郎委員は、農業近代化資金の拡充により農協等による農業融資が促進されることを期待すると表明しました。林拓海委員は改正を前向きに評価しつつ、法定上限と政令上限が今回は同一になるとの確認を取りました。長友慎治委員は融資枠拡大の方向性を支持しつつ、返済困難時に農業者に親身に寄り添う支援体制の整備も不可欠だと主張しました。
農林中金だけでなく、農協による融資も重要でありますけれども、農業近代化資金の拡充によって、農協等が行う農業融資の促進にどのような効果を期待しておりますでしょうか。
今回の改正によって上限額がもし引き上げられた場合に、再び政令によって、法定額を下回るようないわゆるキャップ、上限制限を設ける予定があるのかについても教えてください。
もちろん、事前の融資審査はしっかり厳しく、そして目利きをしていただくことは当然なんですけれども、事業をやっているうちに、環境の変化、また災害に見舞われる、本人が病気になる等、予見できないことが起きたときに、どれだけ地元の金融機関も含めて、農協も含めて寄り添えるかどうかということが、今回の彼にもできていたのかなと私は感じているわけですね。
農林中金による海外展開案件への投融資と政府支援の在り方について議論されました。木下敏之委員は、国内人口減少により国内融資先が限られる中、政府が食料安全保障と絡んだ海外展開案件(肥料の安定調達、海外フードテック等)を率先して案件形成し、農林中金がそこへ融資する仕組みの構築を提言しました。鈴木憲和大臣は、食品産業の海外展開支援のため食文化産業振興ワーキンググループを設置して支援策を検討中と表明し、植物工場等の大型フードテック案件への農林中金参画への期待も示しました。
農林中央金庫法改正案及び農業近代化資金融通法改正案はいずれも全会一致(起立総員)で可決され、両法律案には六派共同提案による附帯決議がそれぞれ付された。附帯決議では、農林中金のガバナンス強化・専門人材育成、農林水産業者への融資拡大への積極的取組、出融資先のモニタリング強化、農業近代化資金の周知・手続簡素化・都道府県との連携が政府に求められた。農林中金の巨額損失の原因究明と再発防止、担い手への融資強化、農地集約化の推進体制整備、農業者への寄り添う経営支援体制の確立が今後の主要課題として各委員から指摘された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
農林中央金庫法改正案及び農業近代化資金融通法改正案はいずれも全会一致(起立総員)で可決され、両法律案には六派共同提案による附帯決議がそれぞれ付された。附帯決議では、農林中金のガバナンス強化・専門人材育成、農林水産業者への融資拡大への積極的取組、出融資先のモニタリング強化、農業近代化資金の周知・手続簡素化・都道府県との連携が政府に求められた。農林中金の巨額損失の原因究明と再発防止、担い手への融資強化、農地集約化の推進体制整備、農業者への寄り添う経営支援体制の確立が今後の主要課題として各委員から指摘された。
○平沼委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の平沼正二郎でございます。 本日は、質問の機会をいただきましたことを理事、委員各位に御礼を申し上げる次第でございます。 本日は、農林中金法、農業近代化資金融通法の金融関連二法案に関して質問をさせていただきます。 まず、本法律案の改正の趣旨として、農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出などの取組の進展などにより、農業分野の資金需要が拡大をし...
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。 今、平沼先生がおっしゃるとおり、農業経営の規模拡大などによりまして農業分野の資金需要が拡大をしていますし、これからも拡大をし続けるだろうというふうに考えております。こうした中で、農林中金には、豊富な資金力や幅広いネットワークなどを生かして、農林水産業向け融資を強化することで、農林水産業の更なる発展に貢献をしていくことが期待をされております。 今...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約67,271文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
