本委員会では健康保険法等改正案と高額療養費等の在り方に関する議員立法案が一括審議されました。OTC類似薬の保険給付見直しをめぐり、岡本康宏・丸尾なつ子・岡野純子各委員から受診控えや重症化リスク、要配慮者の判定基準、周知広報の在り方等が問われ、間隆一郎局長らが配慮措置や検証体制を説明しました。出産費用の保険適用移行では、浜地雅一・豊田真由子・岡野純子各委員が新旧制度併存期間、施設間格差、患者集中等を質問しました。高額療養費制度については、浅野哲・早稲田ゆき・古川あおい各委員が多段階化や償還払いの負担軽減、専門委員会の在り方等を追及し、上野賢一郎大臣・仁木博文副大臣らが答弁しました。このほか医療従事者の処遇改善、リハビリ統括体制、健保組合財政、中東情勢に伴う医療用手袋・ナフサ不足対応なども議論されました。
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全61テーマ ・ 紐づく質疑110件
OTC類似薬対象者の要配慮者判定基準(ぜんそく等症状変動患者への対応)
本テーマでは、ICT活用による看護要員・医師事務作業補助体制の人員配置基準の柔軟化について議論されました。沼崎満子委員は、ICT導入による効率化が配置基準に反映されず加算が取れない現場の声を紹介し、賛成の立場から課題を提起しました。これに対し、間政府参考人は令和8年度改定においてICT・生成AI活用時の看護要員・医師事務作業補助体制の配置基準柔軟化を評価したと説明しました。上野大臣は、ICT機器活用時の看護要員配置基準柔軟化、および生成AI活用時の医師事務作業補助者配置基準柔軟化を令和8年度改定で実施したと説明しました。
もちろん安全性はしっかり担保した上で、人員配置基準の緩和についても進めていただきたいと思います。
本テーマでは、OTC類似薬の保険給付見直しに伴う受診控え・重症化リスクが論点となりました。岡本委員は抗菌薬・鎮痛薬への対象拡大について、受診控えや重症化のリスクを踏まえた慎重な対応を要望し、これに対し間局長は必要な受診を確保する趣旨の周知と、配慮対象範囲の適切な設定を行う旨を答弁しました。また丸尾委員は歯科診療における鎮痛薬処方に関して、受診遅延や重症化リスクへの制度上の考慮を質問し、間局長は抜歯等の処置直後に処方される薬剤について配慮の在り方を検討する旨を答弁しました。スタンスデータでは、岡本康宏氏(スコア0.20)が保険給付範囲拡大に慎重な姿勢を示し、受診控え・重症化への懸念を根拠として挙げており、岡野純子氏(スコア0.30)も受診控えによる重症化コストが給付見直しによる削減効果を相殺する懸念を根拠としていました。
本テーマでは、OTC類似薬制度改正に関する周知広報の具体的手法が議論されました。岡本委員は周知広報・適切な情報提供の重要性を確認するとともに、対象薬剤や要配慮者への取扱い等の情報整理が不足すると誤った自己判断や不安につながることを懸念し、周知手法について質問しました。これに対し、必要な受診控えや一律のOTC使用要求を求めるものではない旨を基本論とし、スライドや動画、関係団体の協力により周知広報を行う方針が示されました。間隆一郎は制度趣旨を丁寧に周知し誤解を解消する方針を一貫して説明し、賛成の立場を取りました。岡野純子は誤情報拡散の可能性を踏まえ、現場で誤解なく使える一次情報としての周知徹底を要望し、広報強化に前向きな姿勢を示しました。浜地雅一は要配慮者への意見聴取の枠組みを要望しましたが、周知広報の具体的手法自体への言及はありませんでした。
OTC類似薬の保険給付見直しをめぐり、要配慮者の判定基準が議論されました。丸尾なつ子委員は疼痛管理等で薬剤を継続使用する高齢者・多疾患併存患者への柔軟な配慮運用を質問し、間隆一郎局長は医師等が長期使用を医療上必要と判断する場合の別途負担免除等の配慮を検討すると答弁しました。衛藤委員は処方変更による医療費増加への懸念を示し、間局長は不必要な処方シフトを防ぐ基準を国から示す方向で検討すると述べました。早稲田ゆき委員は保険外療養が国民皆保険のひとしい給付の趣旨に反しないか質問し、現役世代の保険料軽減効果に比べ花粉症患者等の負担増が大きいと指摘しました。上野賢一郎大臣は保険外併用療養費制度と同様の趣旨で公平性確保のためのものであり、皆保険の趣旨に反しないと答弁し、がん・難病患者等への配慮措置を検討中と説明しました。浜地雅一委員は要配慮者の範囲の具体的イメージを質問し、子供・慢性疾患・低所得・入院患者等の扱いが示されました。ぜんそく患者について、症状の波がある中での判定基準が検討される方針が示され、豊田真由子委員は難病だが公費負担対象外の患者等も配慮対象とすべきと提起し、間局長が前向きな考えを示しました。配慮の範囲は有識者検討会等で議論の上、示すとされました。
同じように保険料を払っているのに、患者によって日常的に受けられる医療内容に給付の差をつけるということ、必要な医療、診察、検査、処置、投薬等をひとしく給付する国民皆保険の趣旨に反するのではないか、反することにはならないかと思いますが、大臣の御見解を伺います。
追加負担を避けるためにOTC薬で痛みをしのぎ、受診が遅れることで、結果として、より侵襲的で、高額な治療が必要となるケースも想定されます。
本制度におきましては、被保険者間の公平性を確保するために、一定の場合に別途の負担を求めるものでありますので、医療保険制度の趣旨に反するものだとは考えておりません。
この辺り、きめ細やかに、本当に必要とされている方についてはきちんと配慮の対象に入れていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
ぜんそくの患者さんについても、医師の診断や治療の下で、年間を通して症状が持続し通院する必要が認められる方は、別途負担の対象外と考えておりますけれども、波があるというお話もございました、そういう点も含めて、どういった基準がいいのかというのはしっかり検討していきたいというふうに思っています。
やはり自分は守られるんだろうかという、そういった不安の声に応えるような判断基準の提示というものを是非ともお願いしたいと思います。
やはりここのイメージがもう少し湧かないと、この法案に対してネガティブな党内の方もいらっしゃいます。
本テーマでは、OTC類似薬導入後の受診控えによる重症化懸念を踏まえ、制度導入後の患者行動変容の検証や偏りの把握をどのように設計するかが論点となりました。岡野純子氏は、受診控えによる重症化を懸念し、検証体制の構築を求める立場から質問を行いました(スコア0.50、制度自体への賛否は不明)。これに対し間隆一郎氏は、負担を薬剤費の四分の一に抑制し、がんや難病等については別途負担除外とした上で、処方数の動向をビッグデータで把握・分析する方針を示し、必要な受診の確保についての答弁を継続的にモニタリングして検証していく姿勢を示しました(スコア0.70)。議論では、必要受診確保に関する答弁内容の答え合わせとして、継続的なモニタリングを行うことが要望されました。
アウトカム評価の医療現場への導入と費用対効果測定手法の開発について議論が行われました。上野大臣は、令和八年度改定においてリハビリのADL回復度等アウトカムに着目した評価の対象範囲を拡大したと説明し、今後も中医協で議論を進めるとしました。一方で、アウトカム評価は治療しやすさによる患者選別を招く懸念もあるとして、導入方法には慎重な検討が必要と述べ、スタンスは0.40(重要性は認めるものの患者選別の懸念から慎重な検討を要すると表明)とされています。これに対し浅野哲は、アウトカム評価の早期実現戦略と手法開発を急務と主張し推進を求めており、スタンスは0.75とされています。
本テーマでは、こども未来戦略における少子化対策と出生率改善の目的関係が議論されました。福田委員は少子化対策の必要性を確認した上で、現場の産科医師に少子化対策目的と説明されている実態や、こども未来戦略資料の「少子化は最大の危機」との記述を踏まえ、出生率改善こそ目的とし数値目標・KPIとして掲げるべきと主張しました。これに対し水田政府参考人は、こども未来戦略の目的は希望実現による少子化トレンド反転であり出生率改善はその結果と位置づけ、数値目標化は価値観の押し付けやプレッシャーになるとの懸念から参考指標にとどめていると説明しました。津島副大臣・上野大臣もこの認識に相違ないとし、出産費用給付見直しや国保均等割軽減等の環境整備に取り組む考えを示しました。福田委員は加速化プランによる出生率押し上げ効果が0.1程度と報告されている点や産科医師の懐疑的な意見も紹介しましたが、政府側は数値目標を掲げない方針を維持し、環境整備の着実な実行で対応する考えを示しました。
本テーマでは、OTC類似薬見直しに伴う受診控え等の行動変容を踏まえた薬局・薬剤師の役割再設計の具体方針が問われました。岡野純子委員は、セルフメディケーション推進を前提に薬局の役割再設計を提案するとともに、薬局の役割のみが増加し体制整備が後回しにならないよう、患者動向の継続的な把握を要望しました。豊田真由子委員は、OTC制度化に伴う薬局・薬剤師の負荷増加が見込まれる中で、薬局機能強化とスイッチOTC拡大の取組について質問しました。これに対し上野賢一郎大臣は、薬剤師業務負担の変化は一概には言えないとしつつ、健康増進支援薬局の認定制度を通じて、OTC相談や受診勧奨等の地域健康サポート機能を推進する方針を説明しました。
薬局につきましては、薬局の薬剤師さんによってのOTC相談を積極的に進めていただくとか、こういった薬局機能の強化をこの機に私は図っていただきたいというふうに思っております。
昨年の改正薬機法では、健康増進支援薬局の認定制度、これを創設をすることとなっておりますので、こうした薬局の役割、これを更に推進をしていきたいと考えています。
こうした薬局の役割を、健康増進支援薬局の認定制度を通じて推進してまいりたいというふうに考えております。
セルフメディケーションの推進という国の方針と、今回の改正で恐らく現実に生じ得る行動変容、これらを前提といたしますと、薬局の立ち位置自体を再設計する必要があるのではないかと考えるところです。
本テーマでは、バイオ医薬品CDMOの育成に関し、委託側製薬メーカーへのインセンティブ設計が議論されました。浜地雅一委員は、バイオ医薬品CDMOにおいて製造実績が不足していることから委託側メーカーが選定をためらう問題を指摘し、委託側への具体的なインセンティブ支援の必要性を主張しました(賛成)。これに対し経済産業省は、拠点整備の状況を説明した上で、受託実績の獲得等の課題を成長戦略に盛り込む方針を答弁しました。浜地委員はその後も、委託側への具体的インセンティブ支援を改めて要望しました。
私の問題意識は、委託するメーカー側に、例えば、一番最初に受託製造を依頼するときに、やはり何らかのインセンティブ、一番最初のバイオ医薬品ですから、当然、リスクがあった場合には委託者側はやはりちゅうちょするわけでございますので、そこの具体的な支援をしていただきたいという趣旨でございました。
プレコンセプションケアの推進五か年計画に関しては、こども家庭庁からプレコンセプションケアが性別を問わず正しい知識を持ちライフデザインを考える概念であるとの説明がなされました。五か年計画では、相談窓口の認知度100%を目標とするほか、オンライン相談の整備、自治体における性と健康相談支援センター事業の実施率100%などを推進することとされています。沼崎満子委員は、妊娠前支援の重要性を明確に主張し、推進を強調する立場を示しました。
このプレコンセプションケアは、今政府が進めている妊娠してからの支援という、それに先立つ、妊娠前からの支援になりますので、そこもしっかり進めていくということが非常に大事だというふうに思っております。
本テーマでは、リハビリ専門職を含む医療従事者の処遇改善(賃上げ)に関する職種別の確認体制が議論されました。山本香苗委員は、令和7年度補正予算及び令和8年度診療報酬における処遇改善について、職種別に確実な引上げが行われているかを確認できる体制を要望しました。これに対し森光政府参考人は、補正予算の給付金がリハビリ職を含む賃金改善に充当されることが必須であり、未実施の場合は返還を求める方針であると説明しました。さらに山本委員が職種別の確認が可能かを質問したのに対し、森光参考人は医療機関の負担等を踏まえつつ、報告方法を工夫する旨を回答しました。
ちゃんと三職種それぞれ確認をしていただきたい。そして、確実に引き上げているかどうか、確認をしていただきたい。
本テーマでは、中東情勢に伴う医療用手袋等の物資不足への対応として、4月16日に決定された医療用手袋5千万枚の放出をめぐり議論が行われました。岡本康宏委員は放出決定を評価した上で、必要な現場への配送への配慮を要望しました。豊田真由子委員は、介護施設への提供予定の有無や他物資への目配りを質問するとともに、G-MISでの相談件数(4月9日時点543件)が全ての声を拾えているか懸念を示し、小規模施設への配慮を要望しました。これに対し上野賢一郎大臣は、歯科診療所での手袋確保困難の情報を受け経産省等と連携して5千万枚の放出を決定したこと、まず医療機関を優先する方針であることを説明しました。また、高齢者施設については関係団体を通じて状況を把握中であるが、現時点で介護サービスに支障が出ているとの情報はないと答弁しました。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴うナフサ不足への医療分野優先配分の要否が議論されました。岡本委員は、ナフサ由来医療用品の価格上昇への対応と戦略的備蓄体制の整備について質問しました。これに対し森審議官は、ナフサは日本全体で必要量が確保されているとの認識を示した上で、供給の偏りに対する情報収集と対策強化を進める旨を答弁しました。発言者のスタンスとしては、上野賢一郎氏が供給不安時には命や健康に関連する分野を優先的に対応するとの考えを明言し、早稲田ゆき氏は医療分野への優先配分を強く求め、不足がないとの認識に懸念を表明しました。
本テーマでは、健保組合の財政悪化と保険料率格差、協会けんぽへの移行懸念について議論が行われました。沼崎委員は協会けんぽの中長期的な収支見通しを質問し、間政府参考人は賃金上昇率0.9%・医療費伸び2.8%の固めの仮定では2030年度に、1.8%仮定では2035年度に単年度収支が赤字化するシミュレーションを示しました。浜地雅一委員(スコア0.20)は、健保組合の経常収支赤字(令和7年度予算3782億円)と総合組合の8割が赤字であること、協会けんぽより高い保険料率の組合が存在することを指摘し、協会けんぽの保健事業充実による保険料率格差縮小と相まって健保組合から協会けんぽへの移行が進めば国費負担増につながると懸念を示しました。局長は健保組合の平均保険料率が9.31%、最高は12.0%であると回答しました。辰巳孝太郎委員(スコア0.20)は協会けんぽと健保組合の保険料率平均に約0.6%の差があると指摘しました。
本テーマでは、健康増進行動に応じて保険料をダイナミックに変える仕組みについて議論されました。浅野哲委員は、健康増進行動に応じた保険料の変動導入を提案し、今後の委員会で議論したいとの意向を表明しました。上野賢一郎委員は、準備金水準の機械的決定は困難であるとして慎重な検討を求めましたが、本テーマそのものへの賛否は明確ではありませんでした。沼崎満子委員については、本テーマに関する発言内容が確認できませんでした。本件に関する重要な結論や決定事項は示されていません。
本テーマでは、僻地医療における提供体制の確保が論点となりました。豊田真由子委員は、無医地区557地区・約12万人、僻地診療所1108か所といった現状を示した上で僻地医療体制の確保について質問し、これまでと同じ対策では僻地・小児科の体制維持は困難であり根本的な対応が必要であると指摘しました。これに対し上野賢一郎大臣は、オンライン診療やDtoPwithNの活用、医療MaaS・ドローン配送等の取組を研究し、僻地医療体制の確保に努めると答弁しました。
本テーマでは、先進医療及び医薬品承認審査等におけるリアルワールドデータ活用によるエビデンス確立の効率化が議論されました。伊東信久委員は、希少疾患等においてリアルワールドデータを活用したエビデンス確立を効率化するための環境整備を求めるとともに、医薬品承認審査でのリアルワールドデータ活用推進、さらに承認後のフォローにおいてもリアルワールドデータとDXの活用が必要であると指摘しました。これに対し間隆一郎氏は、リアルワールドデータ活用を含む多様な手法でのエビデンス確立を進める方針を明言しました。また、先進医療の研究計画審査・評価においては実臨床データの活用が既に可能となっており、粒子線治療や胃切除術のロボット手術における実例が紹介されました。承認申請でのリアルワールドデータ活用に向けては、信頼性確保のための通知発出やPMDAによる支援事業、薬機法改正における規定見直しが実施されていることが示されました。
本テーマでは、出産なびに関する情報提供のあり方が取り上げられました。間局長は、出産なびを通じて費用やサービス内容に関する情報提供を進め、妊婦が施設を選択する際の支援を行う旨を答弁しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマについては要点の抽出はありませんでしたが、発言者のスタンスとして次の内容が示されています。上野賢一郎は賛成の立場(スコア0.75)で、データ利活用の重要性を認め、施行までの対応を検討する意向を表明していますが、具体策は示していません。古川あおいは賛成の立場(スコア0.85)で、新規データのオープン化を主張し、デジタル庁の主導的関与についても積極的に提案しています。
本テーマでは、出産費用の保険適用移行に伴う新旧制度の併存期間の在り方と、周産期医療体制への公費支援について議論されました。間局長は、周産期体制の維持には一次・二次・三次施設の役割分担と連携の仕組みが重要であると答弁し、新体系については施設単位での選択制とし、当分の間は旧制度と併存させる方針を示した上で、経過措置期間については現時点で未定であると述べました。浜地雅一委員は、経過措置に期限を設けるべきこと、また周産期医療体制の充実は公費で負担すべきであるとの参考人意見を踏まえ、政府の見解を質問しました。浜地委員自身の賛否については、質問にとどまり明瞭ではありませんでした。
この当分の間は、私はしっかり期限を切る必要があると思いますし、また、参考人の意見でもありましたとおり、周産期医療体制の充実には、保険料を使うんじゃなくて公費で負担をしてほしいという要望もございましたが、この二つについて、現在のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
出産費用の現物給付化をめぐっては、産科診療所と病院間の患者集中について議論が行われました。岡本康宏委員は、現物給付化により価格差が消えることで、体制の手厚い病院に患者が集中し、診療所が不利になるとの懸念を指摘しました。これに対し間隆一郎局長は、周産期母子医療センター等への患者集中の懸念があることを認識した上で、適切な単価設定の重要性を答弁しました。
出産費用の保険化をめぐり、標準的費用の設定について、余裕のある産婦人科と不足する産婦人科が生じることで予見可能性の向上が現場の責任意識低下につながるとの懸念が示され、体制の定期点検の要否が質問されました。これに対し、出生数減少地域では余裕があっても将来的に楽観視できないとして、単価設定後も施行状況を注視し医学界とも連携する方針が示されました。また豊田真由子委員からは、産科病院間のブランド化・アメニティー格差が大きい中での全国一律水準設定への疑問とともに、施行時期の明確化を求める質問がありました。これに対し仁木博文副大臣は、公布の日から2年以内の施行とし、早期施行と適切な給付水準設定のバランスを取りつつ検討する方針を答弁しました。なお、小規模一次施設が評価から漏れる懸念や格差是正を求める立場も示されており、給付水準や施行時期をめぐる賛否は明確には示されていません。
地域の出産を支えている小規模な一次施設、個人経営に近い形で分娩を担っている施設というのは評価から漏れやすいのではないかといった懸念があります。
妊産婦の方々の経済的負担の軽減を図る観点からは、できるだけ早期に施行することが重要である一方で、様々なデータを考慮しつつ適切な給付水準を設定するためには一定の期間が必要となることは御理解いただきたいと考えております。
単価設定をした後もその施行状況をよく見ていく必要があるというふうに思いますし
標準的費用を適用するに当たっては、産婦人科、周産期医療を担う現場の体制の定期点検みたいなものもやっていくことを考えているのかどうか。
どれぐらいの時期にどういう形で示されるのかという、そのタイムフレームのところと、可能でしたら、繰り返しの御答弁になるかもしれませんけれども、どの辺に落ち着くのかなというところをお聞かせいただけたらと思います。
本テーマでは、出産費用制度変更後の産科施設の撤退予兆をいかに早期に把握するかが論点となりました。岡野純子は、人員削減や夜間対応の縮小、ハイリスク受入停止といった撤退に至る前の予兆について、早期の情報収集体制を質問し、賛成の立場から積極的な姿勢を示しました。これに対し間隆一郎は、関係学会や産科医会等から情報収集を行い、制度施行後も分娩施設の協力を得て定期的に検証し、必要に応じて見直す方針を明言し、賛成の立場から前向きな姿勢を示しました。また、自治体議員経験を踏まえ、国民生活との距離を意識した細やかで敏感な調査を求める意見も示されました。
出産費用・妊婦健診の自己負担軽減と地域間格差の解消について、丸尾委員は自身の出産・妊婦健診の経験を踏まえ、負担軽減策の実効性と地域間格差に対する不安を指摘しました。
出産費用の標準的費用の設定手法と公表プロセスについて議論が行われました。岡野純子委員は、標準的費用の価格設定手法と、産科が納得できる調査結果の公表の仕方を質問しました。衛藤博昭委員は、大分県の積み上げ公表方式を例に挙げ、標準額決定にあたりメニューごとの価格提示を要望し、総額だけでなく項目別内訳の提示も必要であると主張しました。これに対し竹林悟史審議官は、検査項目ごとの費用も含めて示すことを検討し、自治体・医療機関と丁寧に調整すると答弁しました。また、施設の機能・役割・地域等に着目した費用構造分析を行い、医療保険部会・中央社会保険医療協議会でデータを公表し議論する方針が間隆一郎氏より示されました。あわせて、地代・人件費・設備水準が地域によって異なる中での標準的費用決定の難しさが指摘され、診療報酬ほど細かい単価設定は避け、大ぐくりな設定になる見通しが説明されました。
望ましい基準の標準額を決定する際に、総額だけではなく、現行の大分県のように、基準内の健診メニューごとの価格も示していただくなどの対応を必要と考えますが
望ましい基準の全体の費用に当たる標準額に加え、望ましい基準内の検査項目ごとの費用につきましても個別にお示しすることも含めまして、自治体や医療機関などの関係者と丁寧に調整を進めてまいります。
これは、医療保険部会でありますとか中医協でありますとか、必要なデータはそういったところで公表し、また御議論いただきたい、このように考えております。
その設定の仕方。それから、それを全国の産科が納得できる形で示していく必要があります。調査結果の公表の仕方。お答えください。
出産費用無償化に関連し、産痛緩和ケア加算の在り方が議論されました。早稲田ゆき委員は、産痛緩和ケア加算の給付の在り方を検討すべきと提案し、導入に前向きな立場を示しました。これに対し上野賢一郎大臣は、行為に着目した加算は現在想定していないとしつつ、助産所を含む分娩取扱施設の経営実態等を踏まえて検討する旨を答弁しました。
本テーマでは、AI電話相談等の活用による適切な受診行動・セルフメディケーション促進の環境整備が政府に質問されました。浅野哲は、民間AI電話トリアージの実証実験(電話相談は全国で一日約60万件、7割超が受診前に適切対処を把握)を紹介し、環境整備への予算投入を要望するとともに、特別料金の一部をその財源に充てるべきと主張しました。これに対し上野賢一郎は、特別料金の財源を特定目的に使う想定はないとしつつ、AI・電話相談等のセルフメディケーション推進策は重要であり研究する意向を表明しました。あわせて、健康増進支援薬局認定制度等を通じて正しい情報提供を行い、周知・事前相談の方法も幅広く検討する方針が示されました。
前期高齢者財政調整における報酬水準調整の拡大が論点となりました。豊田真由子委員は、前期高齢者財政調整では報酬水準を3分の1しか加味しておらず、後期高齢者支援金では加味していないというアンバランスがあると指摘し、報酬水準での調整の拡大による是正を提案しました。これに対し上野賢一郎大臣は、令和6年度から前期財政調整において報酬水準に応じた調整を3分の1導入していることを説明した上で、更なる拡大については既存の調整による影響を注視しながら検討するとの姿勢を示しました。豊田委員が調整拡大によるアンバランス是正を明確に求めたのに対し、上野大臣は拡大の是非については明言せず、慎重な検討姿勢にとどまりました。
医師の働き方改革において、地域医療確保のための暫定的な特例水準であるB水準が2035年度末に廃止される予定であることについて、医療現場から懸念の声が示されました。岡本康宏委員は、この廃止方針に対する医療現場の懸念を厚生労働省がどのように受け止めているかを質問しました。これに対し森光敬子医政局長は、医療計画の見直しサイクルに合わせて現場の状況を確認しながら懸念の解消を目指す考えを答弁しました。
本テーマでは、医師・看護職員以外の幅広い職種を含めた病院業務の合理化・効率化が議論されました。山本委員はリハビリの早期積極的介入が多職種連携を通じ病院全体の業務効率化に資すると指摘し、伊東信久委員は薬剤師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・放射線技師・事務職員等を含む病院全体の合理化を大臣に提言しました。これに対し森光政府参考人は、早期リハビリ加算や看護・多職種協働加算の新設により、リハビリ専門職や看護職の業務改善につながると説明しました。スタンスとしては、上野賢一郎委員が薬剤師・リハビリ職・事務職員を含む病院全体の取組の重要性を明言し、伊東信久委員も幅広い職種を含めた合理化の必要性を明言するなど、いずれも賛成の立場を示しました。豊田真由子委員は病院向け支援を合理的と評価した上で診療所への拡大を提案し、合理化推進の立場を示しました。仁木博文委員も業務効率化の重要性を認め、検討を継続する姿勢を表明しました。
医師、看護職員だけではなくて、薬剤師さん、あるいはリハビリ職、事務職員なども含め、病院全体の取組とすることが重要だと考えております。
やはり将来的には、医科診療所あるいは歯科診療所にもこうしたお取組を拡大していくことが求められるのではないかと思いますが、御見解を伺います。
だから、医師、看護職員だけじゃなく、その他の医療職種などを含めた幅広い分野、そういった合理化が必要であるとは思います。
医療機関全体で業務効率化を進めていくことが重要であることを踏まえ、必要な支援の在り方について引き続き検討してまいりたいと考えております。
医療機関の業務効率化・勤務環境改善に向けたICT・生成AI活用支援について議論が行われました。岡本委員は地域医療介護総合確保基金による業務DX化の取組推進を評価し、丸尾委員はICT・生成AI活用による現場負担軽減の取組と現場の声の反映について質問しました。これに対し栗原政務官はICT・生成AI活用支援、認定制度創設、都道府県連携の伴走支援を答弁しました。同基金の新区分ではリハビリ業務効率化計画も対象となることが説明され、山本委員はロボットリハビリの効率化事例を紹介した上で機器も補助対象か質問し、森光政府参考人は対象機器・サービスは指定せず幅広く対象とする方針を示しました。山本委員はその周知不足を指摘し、Q&Aへの明記を要望しました。上野大臣は医師・看護職員に限らず薬剤師・リハビリ職・事務職員を含む病院全体の取組が重要とし、豊田委員は大臣認定計画と基金補助計画の書類作成負担の重複や不正対策強化、診療所への支援拡大、伴走型支援・ランニングコスト負荷軽減を指摘しました。これに対し森光政府参考人は計画様式の共通化を、上野大臣は厳正対処の検討や伴走支援の実施、令和8年度改定での配置基準柔軟化を説明しました。
本テーマでは、協会けんぽの準備金約6兆円を背景とした国庫補助特例減額の3年間・各年度500億円上乗せ措置について議論されました。間政府参考人は、平成23~26年度分の特例減額相当額約1500億円を3年間で平準化し各年度500億円追加控除するもので、限定的・時限的な措置であり3年終了後の継続措置ではないと説明しました。沼崎満子委員は準備金の積立て目安・活用ルールの提示が国民理解に必要と指摘しました。辰巳孝太郎委員は、今回の国庫補助削減がなければ保険料率を更に約0.1%下げられたはずであり、現役世代の保険料抑制に逆行するのではないかと質問し、過去の補助金を遡って返納させる措置を後出しじゃんけんと批判した上で、準備金は保険料率引下げに充てるべきと主張しました。上野賢一郎大臣は、本措置は協会けんぽ準備金から国庫への返納であり労使拠出の保険料財源の返納ではなく、特例減額によって保険料率引下げの財源が縮小することはないと答弁し、保険料率は運営委員会が自主的・自律的に決定するものとしてコメントする立場にないとしました。また、協会けんぽは被用者保険の最後のとりでであり国庫補助が重要な役割と認識しているとし、令和10年度末までに改めて検討すると答弁しました。
大幅に準備金が増えていることを理由に補助金を削減するのではなくて、準備金を活用して保険料率を引き下げる、こういう方向に行くべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。
本法案では、現行の国庫補助額を減額する措置について、減額幅を更に上乗せする時限的な措置を盛り込んだところでございます。
つまり、現在の財政の安定化は、保険料収入だけで成り立っているわけではなくて、一定の国庫負担に支えられているということ、そういったことを考える必要性があると思っております。
これはあくまでも、その部分が過去の国庫補助から積み上がった金額と考えられるためでありまして、労使が拠出をした保険料財源を返納させている、そうした趣旨のものではないということは申し上げさせていただきたいと思います。
厚生労働省内におけるリハビリテーション政策の統括体制整備について議論が行われました。山本香苗委員は、リハビリを統括する省内部署がない問題の進捗を質問し、連携だけでは対応が薄まるとして、より踏み込んだ体制整備を求めました(賛成)。これに対し上野賢一郎大臣は、リハビリ専門職の適切配置に加え、新たに関係チームを立ち上げワンストップ窓口を設けると答弁しました(賛成)。両者とも統括体制の整備・強化を推進する方向で一致した発言内容となっています。
受診回数に応じたOTC類似薬の別途負担の適用可否について議論が行われました。まず、医療用フェキソフェナジンはアレルギー性鼻炎に加えじんま疹等にも効能があり、OTCでは対応できない症状での使用については別途負担の対象外とすることが確認されました。負担の区分方法については、岡野純子が初回受診は特別料金を免除し、二回目以降に負担を求める案を提示しました。これに対し間隆一郎は、二回目以降であっても診断目的の受診があり得るため初診か二回目かで一概に区別することはできないとし、シンプルな仕組みで制度を開始する考えを説明しました。あわせて、選定療養費に関する都道府県の先行例を踏まえ、初回・二回目の負担区分については柔軟な検討の余地があるとの指摘もなされました。
本テーマでは、国民健康保険中央会の機能強化と法人の在り方、及び国保・後期高齢者医療制度の運営主体の整理が議論されました。山本委員は、国保中央会が公益社団法人のままでは機能強化に制度的限界があるとして法人の在り方の見直しを要望し、公益社団法人であるため厚生労働省の指導監督が及ばないとの問題意識を示した上で関係者での議論を求めました。これに対し上野大臣及び間政府参考人は、国保中央会の機能強化の必要性を認め、法人格の在り方も含めて検討する旨を答弁しました。また豊田真由子委員は、国民健康保険が都道府県化の途上にある一方、後期高齢者医療は広域連合が運営主体となっており、運営主体が異なりばらばら感があると指摘し、整理の方向性を質問しました。上野大臣は、国民健康保険については都道府県内の保険料水準統一や事務の広域化を推進していること、後期高齢者医療については広域連合運営における都道府県のガバナンスの在り方を引き続き検討することを答弁しました。
今後、これらの制度についてはより一層効率的な制度の運営と保険者としての機能強化が求められると思っておりまして、これをどういうふうに整理していくのかというところをお伺いをしたいと思います。
本テーマでは、国民皆歯科健診の推進について議論が行われました。岡本康宏委員は、攻めの予防医療の観点から国民皆歯科健診の推進の重要性を上野賢一郎大臣に質問し、重症化予防の観点からこれを支持する立場を示しました。また、歯科医師・歯科衛生士の人材不足を踏まえ、歯科医療職の関与の必要性を指摘しました。これに対し上野大臣は、歯科健診の充実を予防医療の大きな柱と位置づけ、令和七年度補正予算における口腔スクリーニングパイロット事業の推進と、その周知の必要性について答弁しました。両者とも国民皆歯科健診の推進に賛成の立場を示しています。
本テーマでは、地域における予防介入活動への財政支援の在り方が議論されました。山本香苗委員は、医療機関が手弁当で行っている触れ合いの場でのフレイル予防等の地域予防活動が受診促進や業務負担軽減に資すると紹介し、支援を要望しました。これに対し森光敬子政府参考人は、地域包括ケアの一環としての活動の重要性は認めつつ、今回の基金は高額機器導入の当初費用支援を目的とするものであると説明しました。山本委員は、DXだけでなく業務見直しの中で必要なものに予算をつけるべきと重ねて要望し、大臣も同意する様子であったとされています。
地域フォーミュラリー(推奨薬リスト)については、策定済みが全国23件・15道府県にとどまり、導入が限定的である現状が示されました。令和8年度中に各都道府県で策定検討の場を設ける方針が示される一方、処方の自由度低下という誤った認識、合意形成の困難、会議運営やデータ収集の負担が課題として挙げられ、ガイドライン周知や研修会、財政支援等での対応が説明されました。浜地雅一委員は、医薬品卸売業者が持つ地域流通データの知見活用が合意形成に有用と提案し、間隆一郎局長も卸との連携を促す考えを示しました。豊田真由子委員は、酒田市等の成功例を挙げつつ、医師の処方権侵害への懸念が普及の妨げになっていないか確認し、成功地域は信頼される医師らの協働による構築が特徴であるとして良い事例の横展開を求めました。間局長は、関係学会のガイドラインで医薬品使用・処方を制限するものではないと明記されており、周知徹底が必要と答弁しました。
本テーマでは、地域医療介護総合確保基金を活用した業務DX化支援について、予算規模の不足と自治体負担のあり方が議論されました。衛藤博昭委員は、大分県において75医療機関から30億円超の希望があったのに対し配分額が3.7億円にとどまったことを指摘し、自治体負担分(三分の一)を除いて国単独で実施できる形への変更を要望しました。これに対し森光敬子局長は、スピード感を持って必要な予算確保に取り組む旨を答弁しました。また山本委員は、令和7年度補正における基金事業について、予算規模の少なさや書類負担の大きさを指摘し、改善を要望しました。
外国人労働者の氏名の片仮名表記に関して、山本香苗委員は、住民票における片仮名表記が任意記載であるため、社会保険手続の際に年金事務所が受付を拒否するなどの現場負担が生じていると指摘し、片仮名表記の不統一解消を速やかに求めました。これに対し三好政府参考人は、マイナンバーや基礎年金番号により本人確認・名寄せを行っているため記録誤りや給付漏れは生じない仕組みであると説明しました。一方で、転職時に振り仮名の不一致によって二度三度のやり取りが発生する負担があることは認め、ローマ字氏名情報も活用して手続をスムーズ化する方向で検討中であると述べました。
特に社会保険の問題は極めて重要ですから、まず、社会保険手続におけるこの片仮名表記問題の解消を速やかに図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、学校教育におけるプレコンセプションケアの推進に関し、外部講師の活用が論点となりました。沼崎満子氏は、東京都立高校の事例を挙げつつ外部講師活用による学校教育でのプレコンセプションケア推進を要望し、早期教育の推進継続を求める賛成の立場を示しました。これに対し文部科学省は、学習指導要領に基づく性に関する指導に加え、医師や助産師等の外部講師の活用、および令和8年3月付のこども家庭庁との連名事務連絡について説明しました。
外部講師などを取り入れた学校教育におけるプレコンセプションケアの取組を進めていくべきというふうに思いますが、こちらに対するお考えをお聞かせください。
本テーマでは、小児科の地域医療提供体制の確保と実働体制の弱体化への対応が議論されました。豊田真由子委員は、小児科医の総数は増加しているものの、標榜病院数は減少しており、常勤医2名以下の施設が約半数を占めるなど実働体制が弱体化していると指摘し、体制確保を求める立場を示しました。これに対し上野大臣は、医療資源の集約化・重点化、電話相談窓口の設置、オンライン診療の活用等により小児医療提供体制を支援すると答弁しました。
数字で増えているというのとは裏腹に、救急、入院、夜間診療などを支える現場の実働体制が非常に弱まっているという状況だと思います。
本テーマでは、薬価制度の予見可能性と創薬イノベーション評価の在り方が議論されました。衛藤博昭委員は対象薬の安定供給維持に向けた薬価制度上の取組を質問し、間局長は最低薬価引上げや不採算品再算定要件緩和等の対応を答弁しました。浜地雅一委員は反対の立場から、市場拡大再算定と費用対効果評価が薬価の予見可能性を損ない創薬投資意欲をそぐと指摘し、薬価削減財源の約1000億円がこれら制度に由来するとして財政面のハードルの高さを述べました。これに対し仁木副大臣は、令和8年度薬価制度改革で市場拡大再算定の類似品適用(共連れ)廃止等を説明し、創薬イノベーション評価を検討する意向を示しました。豊田真由子委員はOTC見直しで生じる保険財政の軽減分を安定供給・研究開発支援等へ還元すべきと提案しました。辰巳委員は費用対効果評価がイノベーション阻害・日本市場回避を招くとの批判やイギリス型門番活用論を紹介し、上野賢一郎大臣は創薬イノベーション推進と医薬品安定供給確保が重要と述べつつ、令和8年度改正で費用対効果評価の再評価手続明確化や優れた品目の価格引上げ条件明確化を実施し、令和8年中に有用性のない品目の価格調整範囲拡大を中医協で検討する方針を説明しました。
本テーマでは、市町村国保における高齢化・財政脆弱化・人員不足による事務処理体制の実態が論点となりました。山本委員はこの実態への見解を質問し、小規模町村では常勤職員1人で資格管理等を担う現場の限界を指摘しました。これに対し間政府参考人は、人材不足により将来的に事務実施に支障が生じるおそれがあるとし、事務の標準化・広域化・効率化が必要であると説明しました。山本委員は国保連合会の役割強化に関する中間取りまとめを評価しました。スタンスデータでは、山本香苗が連合会の役割強化を時宜を得たものと評価し、国保中央会の法人形態見直しも主張して賛成の立場を示し、上野賢一郎も国保中央会の機能強化の必要性を明言し、支援・体制強化に前向きな立場を示しました。
後期高齢者医療において、現役並み所得者の給付費については公費負担の対象外となっており、支援金が約9割、保険料が約1割を占める状況にあることが確認されました。豊田真由子委員は、現役並み所得者の給付費に公費支援がなく現役世代の負担が重いとして、この状況の是正を提案しました。浜地雅一委員は、次期健康保険法改正までに公費助成の在り方について結論を出すべきと要望しました。これに対し上野賢一郎大臣は、現役並み所得者の給付費が公費対象外である現状を説明した上で、窓口負担割合や判定基準の見直しと併せて財源の在り方も検討する必要があると答弁しました。なお、現役並み所得高齢者の3割負担分の給付費の5割を公費負担と仮定した場合、年間約5000億円になるとの機械的試算が示されました。
後期高齢者医療制度における金融所得の勘案について、岡本委員は対象範囲を質問し、間局長は上場株式配当等が確定申告有無による負担の不公平是正を目的とし、預貯金利子・NISAは対象外と説明しました。実施時期は4~5年後とされ、伊東委員は日本維新の会が推進力になったと指摘し、上野大臣も三党合意・連立政権合意が推進力になったと認めた上で、前倒しやシステム改修費への国支援を求める伊東委員の要望に対し、早期実現の方策検討や予算編成での対応方針を示しました。豊田委員は金融資産も負担能力として勘案すべきと提案し、仁木副大臣は今回は金融資産を対象外とし、資産勘案は2028年度までの検討課題であり、マイナンバー付番未了等により網羅的把握が困難と説明しました。辰巳委員は後期高齢者に限定する理由を質し、上野大臣は現役世代との公平性確保の必要性が高いためと答弁し、他制度への導入は今後の議論とされました。辰巳委員はまた、浮いた財源の保険料引下げへの活用や、保険料負担上限により高額所得者ほど負担割合が下がる点を指摘し、税制での是正を主張しました。
これは、後期高齢者医療制度が七十五歳以上の高齢者が一律に対象となり、負担能力に応じて窓口負担割合が一割、二割、三割と分かれておりますので、こうしたことを踏まえ、負担割合が原則三割である現役世代と比較して、公平性を図る必要性がより高いためであります。
四、五年先と言わず、もう少し早くならないでしょうか。
まずは金融資産について、介護保険制度も参考にしながら、医療の方でも御検討いただいたらどうかなと思うんですが、お願いします。
厚生労働省といたしましては、関係省庁とも連携しながら、早めるという意味では、そのために必要な方策の検討を行いまして、可能な限り早期の実現に取り組んでまいりたいと思います。
だから、結局、この問題は、こういうやり方ではなくて、本来は税制で、税制で株主優遇を抜本的に見直すことが必要だということは言っておきたいというふうに思います。
今回の改正においては、上場株式の配当等の金融所得について、確定申告の有無により保険料の算定や窓口負担割合等の判定が変わる不公平を是正することを目的としております。
正常分娩の現物給付化に伴う全国一律基本単価の妥当性について議論が行われました。岡野純子委員は、都市部の産科経営は待機体制や人員配置に伴う固定費が高く、全国一律の基本単価では経営が圧迫される懸念を指摘し、診療報酬との比較の妥当性を質問しました。豊田真由子委員も、産科病院のブランド化や立地による差が大きい中で全国同一水準の設定が妥当かとの疑問を呈しました。これに対し間隆一郎氏は、地域別単価とすると地方から都市部への医療資源流出が加速し周産期提供体制に支障が出るおそれがあるとして、費用構造分析の上で基本単価を適切に設定する方針を説明しました。また、診療報酬の地域加算は医療資源の少ない地域向けであり都市部流入抑制の趣旨とは異なること、加算は人員体制の手厚い施設等が対象で地域の一次施設が評価から漏れる懸念があること、一次施設を守るには基本単価設定が重要であり周産期医療体制維持のための収入確保をデータに基づき検討する方針が示されました。仁木副大臣は、正常分娩の給付水準や加算の在り方、現金給付額等の細部を早期に示し丁寧に説明すると答弁しました。
理学療法士法等リハビリテーション専門職の根拠法における予防機能の位置づけについて議論が行われました。山本香苗委員は、理学療法士法等が回復のみを規定し予防の視点が欠けていると指摘し、根拠法の見直しを要望しました。これに対し森光敬子政府参考人は、平成25年通知により介護予防事業等における理学療法士の名称使用等が可能となっていることを理由に、法改正は検討しない旨を答弁しました。山本委員は、解釈ではなく法律上明確に位置づけるべきであると重ねて要望しました。
本テーマでは、自費診療(再生医療等)に関する国内審査基準の実効性確保について議論が行われました。伊東信久委員は、ロボット手術のアーム交換コスト等を例に保険診療上のジレンマを指摘し、自費診療のメリット・デメリットに言及しました。また、再生医療等の効果が誇張される事例や、FDAで承認されていても日本国内で未承認の再生医療については一定の制限を課す必要があると主張し、規制強化に賛成的な立場を示しました。これに対し、先進医療は科学的チェックを経て保険適用に至る枠組みであり、単群研究や実臨床データの活用も既に可能であるとの説明がなされました。
FDAで認められていても日本で認められていなければ、そこはある程度の制限が自費診療であってもかかっていいと私は考えております。
診療報酬改定後の診療所経営について、丸尾委員は都市部における家賃・光熱費・人件費の高騰を踏まえ、改定水準が妥当かどうかを質問しました。これに対し上野大臣は、三十年ぶりとなる三%台の改定を行うとともに、物価対応料を新設するなどして対応したと答弁しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
高額な医療機器を用いる医療提供体制の診療報酬上の評価について議論が行われました。論点として、兵庫県立粒子線医療センターが来年度末に閉院予定であること、診療報酬が2013年度の335万円から2023年度には277万円に減少していることが指摘されました。伊東信久委員は、粒子線治療施設の経営が成り立つよう適切な診療報酬上の評価を求め、賛成の立場を示しました。間隆一郎氏は、粒子線治療について都道府県・広域での集約的な提供体制構築が望ましいとした上で、集約化と適切な評価の継続を表明しました。対応として、令和8年度改定で小児放射線治療加算の新設等が行われるとされました。また、ロボット手術(ダビンチ)については年間手術実績に応じた評価、CT・MRIについては高性能機器への追加評価が導入されることが示されました。
本テーマでは、高額療養費における所得区分の多段階化ときめ細やかな負担設定の在り方が議論されました。まず、年収200万円未満の課税世帯について、多数回該当金額が月4万4400円から3万4500円に引き下げられたことが副大臣より説明されました。浅野哲氏は、年収770万円前後における区分の段差の大きさへの不安を踏まえ、将来的な多段階化や年収比例的な負担設定を明確に要望しました。間隆一郎氏は、専門家会議第九回(昨年12月25日)において多段階化やきめ細やかな負担の在り方が今後の課題として指摘されたことを紹介し、今回の見直しは大ぐくりな設計にとどまったものの、所得区分のきめ細かい制度設計は今後の課題として受け止め検討する方針を示しました。明確な賛否は示されませんでした。
本テーマでは、難病患者等が高額療養費の年間上限に関して百万円単位の立替えを強いられている償還払いの実態を踏まえ、マイナ保険証を活用した現物給付化を求める議論が行われました。浅野哲氏はシステム改修を急ぐべきとして現物給付化を明確に要求しました。これに対し間隆一郎氏は、年間上限導入にはシステム改修が必要であり、請求期限(翌月10日)の制約からリアルタイム判定の即時実現は困難であると説明し、否定的な立場を示しつつも検討の継続には言及しました。議論の中では、前々月までのデータ活用など、完璧な即時判定を求めるのではなく、立替え額を段階的に減らす工夫を検討するよう要望する意見が示されました。
本テーマでは、高額療養費制度における多数回該当の保険者間引継ぎと二万一千円要件の見直しについて議論されました。施行時点で多数回該当に該当する方は見直し前後で負担が増えないことが副大臣より説明され、多数回該当は約160万人おり継続性の統計把握には制約があると政府参考人が説明しました。上野賢一郎大臣は、隔月受診等でも3回を超えれば多数回該当となり現行制度と変わらないと説明しています。保険者変更時の多数回該当リセットと二万一千円要件について政府の対応方針が問われ、多数回該当のカウント引継ぎは実現に向け検討を進めるものの、保険者間情報連携や個人情報保護法との整理等の課題があるとされました。二万一千円要件の見直しについては千億円超の財源が必要であり、優先順位を含め慎重に検討する方針が示されました。上野賢一郎氏(スコア0.40)は課題認識と引継ぎ検討は示しつつも、二万一千円要件見直しには財源を理由に慎重な姿勢を示し、浅野哲氏(スコア0.85)は従来からの課題として制度見直しを政府に要求しています。
本テーマでは、高額療養費制度を中核的制度として法案に明記することの意義が議論されました。早稲田ゆき議員は、法案に中核的制度と明記することで、政府の基本方針に基づく法制上の措置に方針を反映させる意義があると説明し、法律への明記を制度の意義として肯定的に説明しており、賛成の立場を示しています。
本法律案では、高額療養費制度が、医療保険制度において、国民の生命とそれから生活を守る上で欠くことのできない中核的な役割と明記をしています。
本テーマでは、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会について、古川あおい委員が法的根拠を質すとともに、次回見直し時にも患者団体参加の場を維持するかを問いました。これに対し仁木副大臣は、当該専門委員会が社会保障審議会の一部として昨年5月に設置されたものであると説明し、次回見直しについては仮定の話であるとして明言を避けました。古川委員は患者団体参加の委員会での継続を明確に要望し、この慎重な答弁を残念とする姿勢を示しました。一方、上野賢一郎委員は制度の負担配分について説明するにとどまり、専門委員会の法的根拠や患者団体参加の継続性については言及していません。本論点について、具体的な結論や決定事項は示されていません。
本テーマでは、高額療養費等の在り方をめぐる議員立法と政府案の関係整理が議論されました。専門委員会取りまとめについては、高額療養費のみでなく医療保険制度改革全体で議論すべきとの指摘があり、副大臣からは専門委員会と社会保障審議会が定期的に相互報告し合い全体感を持って議論した旨の説明がありました。早稲田ゆき委員は、中道・みらい・共産提出の高額療養費見直し議員立法を紹介し大臣に評価を質問するとともに、多数回該当に至らない層への配慮や治療断念調査の必要性を法案に追加したと説明し、議員立法を政府案の不足を補う追加策として一貫して肯定的に評価しました(スコア0.75)。これに対し大臣は、議員立法は国会で議論すべきものであるとして、政府としての評価コメントは差し控える旨を答弁しました。また古川あおい委員は、高額療養費単独審議は削減圧力を生むと懸念し、慎重な姿勢を示しました(スコア0.30)。
高額療養費の見直しをめぐっては、政府資料の提示のあり方や意見聴取の制度化が論点となりました。古川委員は、政府資料が決定済みの結論の提示にとどまっていると指摘し、選択肢段階での提示が国民理解に資すると述べました。専門委員会の議論経過について、副大臣は延べ9回の議論を経て家計調査や事例資料を基に基本的考え方を整理・合意したと答弁しましたが、早稲田委員は第8回時点では金額提示がなく金額議論は十分でなかったと議事録を基に指摘し、大臣は第8回で基本的考え方に合意を得た上で具体的金額は第9回に提示したと反論しました。上野大臣は正確な負担増減数の提示は困難としつつ、短期療養者は相対的に負担増が多いと認め、早稲田委員は中期通院患者も多く自己負担増が多い改正であるとして議員立法での上乗せを主張しました。早稲田議員は、法案第一条に高額療養費が医療保険の中核的役割と明記した趣旨や、過去の拙速な決定への反省から当事者・関係者への意見聴取と算定資料の事前提示を規定した理由を説明しました。浜地委員は要配慮者の範囲決定に際し患者等の意見を聞く枠組みの必要性を確認し、局長は社会保障審議会医療保険部会での意見聴取実績と今後も検討会・部会等で議論する方針を答弁しました。あわせて、第9回の具体案提示後は総選挙を挟み当事者への意見聴取が途絶えている実態も指摘されました。
当初、政府が、石破総理のときでございましたけれども、この高額療養費制度の見直しを行おうとした際に、当事者の意見を全く聞くことなく、短期間の議論で決定をしようとしていたことがありまして、これが丁寧さを欠いていたと思います。
そういったそもそもの資料の作り方とかデータの出し方について、より精緻なものを出していくことというのが重要かなというふうに私としては考えております。
十二月二十五日以降、当事者の方々に対する、例えば意見聴取ですとか、あるいはやり取りみたいなものがなされていないというふうに聞いております、全部とは申しませんが。
一方で、意見を聞くということが形式的にとどまっては、本来の趣旨は十分に生かされないのではないかと考えます。
高額療養費の見直しをめぐり、古川あおい委員は菊池参考人の発言を引きつつ、医療経済学者などデータに強い委員の参加が必要であると質問しました。これに対し副大臣は、専門委員会において医療経済学に精通した学識経験者からヒアリングを実施したと説明しました。古川委員は、ヒアリングではなく継続的な委員としての参加が重要であると再度指摘し、副大臣は座長と相談して判断する旨を応答しました。スタンスとしては、古川あおい委員が委員参加の必要性を一貫して主張し、早稲田ゆき委員も医療経済学者を入れてデータを出すべきとの意見に賛同を示しました。上野賢一郎委員はデータ活用の重要性を表明していますが、専門家委員参加そのものへの直接の言及はありませんでした。
試算の前提条件や計算式の妥当性などを専門的に検証するためには、やはり、よりデータに詳しい方、例えば医療経済学者のような方が委員として参加することが必要なのではないかと考えます。
先ほど古川委員がおっしゃっていた、医療経済学の先生も入れて、データをきちんと出した方がよろしいのではないかと。私も本当にそのとおりだと賛同いたします。
今後はやはり、政策全般にわたりまして、いずれにいたしましても、データを十分活用して、それをしっかり政策に生かしていくということはもちろん大事でありますので、そうしたことは十分意識をしながら、政策の立案に取り組ませていただきたいと考えています。
本テーマでは、高齢化率と社会保障給付規模の国際比較を踏まえた全世代型社会保障の在り方が議論されました。辰巳孝太郎委員は、金融所得の勘案や協会けんぽ国庫補助の抑制が高齢者社会保障の抑制と現役世代負担の抑制を目的としたものであり、全世代型社会保障の理念自体が給付は高齢者中心・負担は現役世代中心という構造の見直しを前提としていると指摘しました。また、令和2年版厚生労働白書で日本より高齢化率が低い仏・スウェーデン・独の方が社会支出対GDP比が高いこと、2017年版白書で高齢化進展度から見た日本の社会保障給付水準が相対的に低いとされていることを挙げ、過去の厚労省関係者の発言も紹介した上で、2021年OECD基準でフランスの社会保障給付費対GDP比が33.5%、日本が25.8%である資料を示し試算を求めました。これに対し辺見政府参考人は、日本がフランス並みの給付水準となれば機械的試算で約43兆円多い給付規模になると答弁しました。辰巳委員は、高齢者貧困率や格差拡大が見られる中で世代間対立をあおる政策をやめ、応能負担により社会保障を充実すべきと主張しました。
この事実は、やはり経済の実力から見て、日本の社会保障の給付が低過ぎる、全体ですよね、これを示していると思うんです。
OTC類似薬の要配慮者範囲や周知方法、高額療養費の多段階化・保険者間引継ぎ等は有識者検討会等で引き続き検討するとされ、出産費用の標準的費用や施行時期も今後具体化する方針が示されました。医療用手袋放出や処遇改善確認体制等は政府が対応を進める旨を答弁し、多くの論点で継続検討の姿勢が確認されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。