2025年5月27日の参議院経済産業委員会では、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行推進法(GX推進法)及び資源有効利用促進法の一部改正法案を議題として審議が行われ、排出量取引制度の設計・運用、洋上風力・再エネ政策、サーキュラーエコノミー推進策など多岐にわたる論点で質疑が展開された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
越智俊之氏(自民党)がCOP29議員会議の成果文書に触れ、COP30において日本が排出量取引制度の法定化を含むGXの取組を積極的に国際社会へ発信し、世界全体の気候変動対策強化を前進させるべきと主張しました。小林史明副大臣(賛成)は「今こそ日本がリーダーシップを取るべき」と応じ、日本の省エネ・環境技術やASEANとの地政学的近接性を踏まえ、野心的なNDCの提出を各国に働きかけていく方針を示しました。武藤容治大臣(賛成)も、AZECの枠組みを活用した脱炭素技術の国際展開に取り組み、GX分野で国際的なリーダーシップを発揮すると表明しました。
今、越智委員が御指摘いただいた今こそ日本がリーダーシップを取るべきだというのは、もう大変重要な御指摘だと思っています。
アメリカのパリ協定再離脱により、国際社会における足並みの乱れ、対策の後退が懸念されている今だからこそ、日本が気候変動交渉においてリーダーシップを発揮し、新興国、...
さらに、AZEC等の枠組みを活用した日本の脱炭素技術の国際展開にも取り組んでおります。
石川博崇氏(公明党)が、EUのCBAMについて、現行の鉄鋼等に加え有機化学品やポリマー等への対象拡大が検討されていると指摘し、日本企業への影響分析と政府の支援策を質問しました。畠山陽二郎政府参考人(中立)は、在欧日系企業から炭素排出量算定の事務負担が大きいとの声があること、ねじ・ボルト向けにガイドラインや共通フォーマットを作成して負担軽減に取り組んでいること、また有機化学品等に対象が拡大した場合は日本の輸出企業への影響が避けられないとして引き続き産業界と対話し動向を注視すると説明しました。
村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)が、GX推進法第3条の基本理念に盛り込まれた「公正な移行」について、これまでの取組が不十分だと批判し、良質な雇用への移行支援や雇用・地域経済への影響把握、EUの公正な移行基金(約2兆円)に相当する予算措置の必要性を強く求めました。龍崎孝嗣政府参考人は、現時点では特定産業・地域への大きな影響は把握されていないと説明しましたが、村田氏は既に自動車・鉄鋼産業で影響が出ていると批判しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、公正な移行の取組の重要性を認め、関係省庁と連携しながら必要に応じて予算を含めた適切な措置を検討すると表明しました。
長峯誠氏(自民党)が、GXリーグにおいて排出量10万トン以上の企業はスコープ1のみが求められるのに、10万トン未満の企業にはスコープ3まで求めるのは過度な負担ではないかと懸念を示しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、GXリーグをサプライチェーン全体での排出削減に力点を置いた枠組みに見直し、制度対象外の企業にはGX製品・サービスの積極調達等を促す方向で検討を進めると表明しました。また、事業者に過度な負担を課すのではなく、前向きなコミットをいただける枠組みとする方針を示しました。
石川博崇氏(公明党)が、GX経済移行債の償還財源として2028年度から始まる化石燃料賦課金と2033年度から始まる特定事業者負担金(有償オークション)の価格の乖離リスクを指摘し、両制度の整合性確保を求めました。畠山陽二郎政府参考人は、2026年度開始の排出量取引制度が2033年度の有償オークションの法的枠組みの基盤となるものと位置付け、排出枠の市場価格とオークション価格が大きく乖離しないよう制度設計を進めると応答しました。藤巻健史氏(維新)は、GX債が本当に売れるか、また償還できるかについて財政的リスクを強く懸念し、日銀の買いオペ縮小のなかで発行残額の消化に疑問を呈しました。武藤大臣は、これまでの入札は支障なく行われており投資家層も存在すると説明しました。
長峯誠氏(自民党)と村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)がそれぞれ、GX関連研究開発投資に基づく排出枠の追加割当てについて、いつの期間の投資を対象とするか、補助金と二重支援にならないか、公平性の観点から判断基準を明確化すべきと求めました。石川博崇氏(公明党)はカーボンリーケージ対策としての追加割当ては妥当と評価しつつ、発動基準の明確化を求めました。龍崎孝嗣政府参考人は、補助金活用分は除いて追加割当てを検討する方針を示す一方、対象期間や算定方法の詳細はまだ確定しておらず、産業構造審議会での議論を経て決定すると説明しました。
古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)が、外部クレジット(J-クレジット、JCMクレジット)の活用を認めつつも、EUでの教訓(安価クレジット流入による価格下落・削減インセンティブ喪失)を踏まえて量的上限設定の検討を求めました。田尻貴裕政府参考人は、カリフォルニアや韓国では一定範囲で活用を認める例があるとしつつ、我が国でも上限設定を含む活用の在り方を産業構造審議会において丁寧に検討すると応答しました。岩渕友氏(共産党)も過度な利用抑制を主張しました。
岩渕友氏(共産党)(反対寄り)は、想定炭素価格が1.5度目標と整合する推計価格の10分の1程度にすぎず排出削減効果が不十分だと批判しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、欧州の排出量取引制度でも業種別配慮が行われており、国際競争力を損なわない形でカーボンプライシングを段階的に導入すると表明しました。藤巻健史氏(維新)(反対寄り)は、財政悪化のなかでGXに集中するよりエネルギー安保を優先すべきとして強い疑問を呈しました。古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)は産業競争力を失わない配慮の必要性を指摘し、武藤大臣は国際動向を注視しつつ制度の点検・見直しを行う方針を示しました。
岩渕友氏(共産党)が、製品全体のリユースを第26条の対象に含めるべきと主張し、リサイクルよりリユース・発生抑制を優先すべきとの観点から制度整備を求めました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、製品全体のリユースは重要として、今回の法改正でサーキュラーエコノミーコマース(CEコマース)事業者の類型を新設し、シェアリングやリユース・修理による長期利用を促進する枠組みを整備すると説明しました。
今回の法改正におきましてサーキュラーエコノミーコマース事業者の類型を新たに位置付けまして、資源の有効活用等の観点から満たすべき基準を明確化することでその健全な発...
石川博崇氏(公明党)が、専門ワーキングでの指摘を踏まえ、現物取引のみでは金融機関の積極参加が見込めないとして、デリバティブ取引導入の検討を求めました。畠山陽二郎政府参考人(中立)は、デリバティブ導入は投機的資金流入リスクを伴うとして、制度開始当初は現物取引に限定し、将来的に市場の状況やリスクヘッジニーズ等を見ながらデリバティブ導入の必要性を判断すると表明しました。
石川博崇氏(公明党)と越智俊之氏(自民党)が、トランプ政権のパリ協定再離脱によるGX政策への影響を懸念しつつも、日本は戦略的にGXを推進すべきと主張しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、米国再離脱後も脱炭素の方向性は変わらないとしてGX推進を継続する方針を示し、各国の政策動向に留意しながら戦略的かつ柔軟に取り組むと表明しました。藤巻健史氏(維新)(反対寄り)は、米国の再離脱と財政状況を踏まえてGXよりエネルギー安保に集中すべきと主張し、GX推進の継続に強い疑問を呈しました。
世界的な投資競争の中で今後のGXの市場を獲得していくためには、他国に先んじてGX投資を進めていく必要があると思います。
今、トランプ氏の関税の影響で、日本のやっぱり国力は多少なりとも弱まるでしょうし、それから物価も上昇していく。
このGXの取組に関して世界規模で取り組んでいく必要があると考えますが、アメリカの再離脱により、GX推進においてどのような懸念があるでしょうか。
私は、こういう状況だからこそ、日本政府がしっかりと、アメリカの状況あるいは欧米の状況、こういったことについてしっかりと分析をしている、そして戦略的に我が国のGX...
越智俊之氏(自民党)が、国内で製造された再生プラスチックの4分の3が中国等に流出している実態を問題視し、国内資源循環の仕組み構築の必要性を訴えました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、今回の資源法改正において再生材の利用義務化により国内需要を安定的に創出し、供給面でも技術開発・設備投資支援を通じて国内の再生材供給産業を育成強化することで、早期に国内循環する仕組みを構築すると表明しました。田尻貴裕政府参考人も同様に需給両面での取組を説明しました。
越智俊之氏(自民党)が、EVバッテリーの工程端材から生じるブラックマスのほぼ全量が韓国へ流出しており、経済安全保障上の問題として国内循環の仕組み構築を求めました。田尻貴裕政府参考人は、再生材が国内で流出している理由として需要側・供給側双方の課題があると分析し、再生材利用計画の義務付けによる国内需要創出と供給側への技術開発・設備投資支援を組み合わせ、早期に国内循環する仕組みを構築すると応答しました。
また、EVバッテリーの工程端材を中間処理してできたリチウムやコバルトなどが混合状態で濃縮された粉末体であるこのブラックマスも、ほぼ全て韓国へ流出していると聞いて...
長峯誠氏(自民党)がペロブスカイト太陽電池を「日本の未来のエネルギーの切り札」と位置付け、現状と官民体制、中国との比較、早期商用化への見通しを質問しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、フィルム型で世界をリードする日本が、2030年度にシリコン型相当のコスト達成を目指し、官民協議会での次世代型太陽電池戦略に基づき2040年に20GW導入目標・2030年までにGW級生産体制構築を推進すると表明しました。長峯氏は一日も早い商用化実現を求めました。
古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)が、ベンチマーク方式は企業間格差拡大を招く懸念があるとし、グランドファザリング方式は受容性が高いと指摘しながら、方式選択の考え方を質問しました。田尻貴裕政府参考人(賛成寄り)は、ベンチマーク方式を基本とするが、業種内の生産プロセスを公平に比較することが難しくベンチマーク設定が困難な場合にのみグランドファザリング方式を採用すると明言しました。両方式を並行してスタートし、技術の発展に応じてグランドファザリングからベンチマークへの移行も検討すると説明しました。
石川博崇氏(公明党)が、どの業種にどの方式を適用するか、またベンチマーク水準やグランドファザリングの削減率の決め方について事業者の納得感ある説明を求めました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、ベンチマーク方式を基本として製鉄業や石油化学業などエネルギー多消費分野に適用し、公平比較が困難な業種はグランドファザリングを適用すると説明しました。詳細な水準は産業構造審議会での議論を経て丁寧に決定するとし、過度な負担が生じないよう業種特性を十分踏まえると述べました。
長峯誠氏(自民党)が、ペロブスカイト太陽電池の主原料であるヨウ素について、量産体制に入った際の国内供給体制の確保を質問しました。伊藤禎則政府参考人は、日本は世界第2位のヨウ素生産量を持ち複数の日本企業が生産しているため安定供給が可能と説明し、ペロブスカイト太陽電池生産に必要な量は国内埋蔵量・産出量から見て限定的であるとして、国内でのサプライチェーン構築により強靱なエネルギー供給構造を実現していくと述べました。
将来、ペロブスカイト太陽電池が量産体制に入ったときに、資源の埋蔵量とかあるいは生産体制というのはきちんと対応できるのか、また海外の需要家に輸出することにもなるの...
村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)が、排出量に伴う負担増を中小企業が価格転嫁できるよう周知・調査・資料整備を求め、特に価格転嫁の根拠となる公表資料の作成が必要と主張しました。越智俊之氏(自民党)は、GXが中小企業の利益につながるというポジティブなメッセージを届ける政策の必要性を訴えました。武藤容治大臣は排出量に伴う負担増の価格転嫁調査について検討を表明し、政府参考人からは省エネ診断拡充・補助金・プッシュ型サポート体制など各種支援策が紹介されました。
礒崎哲史氏(国民民主党)が、省エネ空調設備や炭素繊維など他社が利用することで削減に貢献する製品を製造した企業が、自社のCO2増加として評価されてしまうという制度上の不公平を指摘し、こうした削減貢献量を適切に評価・選好される市場の必要性を強く主張しました。龍崎孝嗣政府参考人(賛成寄り)は、削減貢献量のグローバルスタンダード化を後押しするとともに、生産量増加時の割当て量調整やJ-クレジット化による制度への取り込みを方針として示し、GXリーグの見直しとも組み合わせて対応すると表明しました。
平山佐知子氏が、洋上風力拡大により再エネ賦課金が更に上昇することを懸念し、国民負担の抑制を強く求めました。2024年度に過去最高の3.49円/kWh、2025年度には3.98円/kWhとなっており、今後の大規模洋上風力推進による追加コスト上昇を問題視しました。山田仁政府参考人は、適切な上限価格設定や入札制度の活用、グリーンイノベーション基金を通じた技術開発、国内サプライチェーン構築によるコスト低減を進めながら国民負担を抑制していくと応答しました。
今後更に大規模な洋上風力を推進していくとなれば、その影響でもっとこの電気代が上がってしまうのではないかと考えているんですけれども、この点、経産省としての考えを伺...
岩渕友氏(共産党)(反対寄り)が、化石燃料賦課金の減免規定が政令委任とされていることを問題視し、産業界の要望に応えて負担を抑え込み、脱化石燃料転換を妨害するものだと批判しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、石油石炭税と同一の扱いで減免措置を決定すると述べ、減免措置がなければ代替技術を持たない事業者が海外移転を余儀なくされるなど国内経済・雇用に悪影響が生じると説明しました。また、減免後も石油燃料利用に伴うCO2排出の約8割は賦課金対象になると補足しました。
平山佐知子氏が、日本海ルートの送電線整備について、インフレにより整備費が膨張するリスクを示しながら、資金調達環境整備の具体的な説明を求めました。久米孝政府参考人は、地内系統の計画的整備の枠組みや、工事着工時点から託送料金の一部回収を認める仕組み、公的信用補完・政府信用力を活用した融資などについて審議会での議論を進めていると説明しました。平山氏は電力大消費地のために地方が大規模設備を受け入れるのであれば相応のインセンティブが必要と主張しました。
北海道と本州を結ぶ送電線、日本海ルートですね、この事業者公募に手を挙げていた東京電力ホールディングスなど四社連合は、インフレによって一・五兆円から一・八兆円とさ...
石川博崇氏(公明党)が、EU・韓国などの先行制度で過剰割当てによる価格低迷や訴訟多発などの問題が生じたと指摘し、こうした教訓を制度設計に十分反映すべきと主張しました。畠山陽二郎政府参考人は、EUでの排出枠余剰・価格低迷の問題には下限価格設定とGX推進機構による買い支えで対応し、韓国での訴訟多発の問題には業種特性を十分考慮した柔軟な割当て基準の設定で対応すると説明しました。今後の詳細設計においても諸外国の教訓を十分踏まえていくと述べました。
御指摘のとおり、我が国の排出量取引制度を設計するに当たりましては、先行する諸外国の制度に生じた課題や教訓を十分に踏まえることが重要だと考えております。
平山佐知子氏が、送配電網整備の必要性を認めつつ、具体的な制度設計の説明を求めました。久米孝政府参考人は、第七次エネルギー基本計画に基づき、一般送配電事業者が地内系統整備計画を策定して整備を進める枠組みや、着工時点からの託送料金の一部回収を認める仕組みについて審議会で議論を開始したと説明しました。また公的信用補完の活用や融資仕組みについても今後具体化する方針を示しました。
大規模な系統整備において、現在は運転開始以降からのみ回収が認められている託送料金について、工事着工時点から一部の回収を認める仕組みなどについて検討することとして...
越智俊之氏(自民党)が、地域の中小企業・小規模事業者がGXを利益につながると理解できる政策の必要性を主張し、環境省・経済産業省それぞれの取組を質問しました。堀上勝政府参考人(環境省)は、脱炭素経営ハンドブックの作成・先行企業の事例紹介・地域ぐるみの支援体制構築モデル事業の実施を紹介しました。田尻貴裕政府参考人(経産省)は、省エネ診断拡充・省エネ補助金・ものづくり補助金等の支援策と、地域商工会議所・金融機関等とのプッシュ型サポート体制構築を説明しました。
この地域を支える中小企業・小規模事業者へのGXの推進の理解増進をどう進めていくのか。また、省エネとか生産性の向上に取り組むことそのものがGXの推進であり、さらに...
村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)が、GX推進法第76条が地方自治体の条例との関係を定めた理由と想定される条例の具体例を質問しました。龍崎孝嗣政府参考人(賛成寄り)は、炭素価格は国全体として一律に定められるべきで地域差や二重負担を回避する必要があること、第76条の規定により直接排出に関する措置や排出量報告に関する義務を条例で課すことは妨げないと説明しました。東京都・埼玉県の独自制度との矛盾が生じないよう丁寧に対話すると表明しました。
岩渕友氏(共産党)が、JCMには化石燃料延命事業が含まれる問題を指摘し、EUの教訓(安価クレジット大量流入による価格低下・削減インセンティブ喪失)を踏まえて外部クレジットの過度な利用を抑制すべきと主張しました。畠山陽二郎政府参考人は、国が運営するJ-クレジットとJCMクレジットの2種類のみを活用可能とする方針を説明しつつ、活用量に一定の制限を設けるかどうかは産業構造審議会での検討事項とすると応答しました。
今後検討するということでしょうけれども、過度な利用は抑制するべきです。
村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)、長峯誠氏(自民党)、越智俊之氏(自民党)がそれぞれ、カーボンプライシング対象の大企業が設備移転・排出の外部委託・取引代金減額等を通じて中小企業に排出負担を付け替えることへの懸念を指摘しました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、発注者による代金減額や価格転嫁拒否はあってはならないと明言し、改正下請法・中小受託取引適正化法の厳正な適用や下請Gメンによる実態把握等で対処すると表明しました。長峯氏は外部委託による制度逃れとの峻別を求め、龍崎参考人は会社分割への対抗措置も含め継続的に検証すると説明しました。
石川博崇氏(公明党)が、削減水準を頻繁に見直すと事業者の投資判断に支障をきたすとして、柔軟性と継続性のバランスをどう確保するか質問しました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、単年度でなく一定期間分の削減水準を事前に示すことで予見可能性を確保しつつ、制度の点検・見直しに当たっては産業構造審議会での透明な議論を通じて事業者への影響緩和措置も含めて検討すると表明しました。
石川博崇氏(公明党)が、金融機関等の市場参加を認めることによる流動性確保の効果を確認しました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、韓国での義務対象者のみに市場参加を限定した結果として取引頻度低迷・価格不安定という問題が生じた教訓を踏まえ、一定の経験を有する金融機関・商社の参加を認めることで取引活性化と価格の安定的な形成を目指すと説明しました。
石川博崇氏(公明党)が、10万トン近辺の企業が削減努力で制度対象外になるとネットゼロへのインセンティブが働かなくなる可能性を懸念し、閾値の段階的引き下げを検討するよう求めました。礒崎哲史氏(国民民主党)が、10万トンという閾値の根拠と業種別差異の有無を確認しました。龍崎孝嗣政府参考人は、EUの2.5万トン設備基準や韓国の12.5万トン企業基準と比較して10万トンは遜色ない水準であり、三年平均での算定により増産・減産に応じて対象の出入りが生じると説明しました。畠山参考人は閾値を含め制度の在り方を不断に見直すと述べました。
越智俊之氏(自民党)(賛成)は、排出量取引制度の法定化がCOP29議員会議の合意内容に合致し、パリ協定1.5度目標の実現に大きなインパクトを与えると評価しました。古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)(賛成寄り)は、GX推進自体には反対しないが国民への透明な説明と理解の確保を求めました。岩渕友氏(共産党)(反対)は、キャップなし・低炭素価格・追加割当て等の問題から排出削減効果がなく法案に反対する立場を討論で明確にしました。
武藤容治大臣(賛成寄り)は、GX政策の中核として排出量取引制度を設計・運用し、先行投資支援と段階的なカーボンプライシングにより競争力確保と排出削減を両立させると一貫して表明しました。藤巻健史氏(維新)(反対寄り)は、財政危機リスクのある状況でGX推進に集中することへの強い疑問を呈し、エネルギー安保への集中を主張しました。田尻貴裕政府参考人は、世界的な排出量取引制度の広がりを踏まえ日本でも制度導入は「待ったなし」と述べました。
岩渕友氏(共産党)(賛成寄り)が、大量生産・消費・廃棄の前提問題を指摘した上で、新たな資源採取の最少化を資源法第1条・第29条に明確に位置付けるべきと主張しました。武藤容治大臣(中立)は、資源採取最少化は重要な目的の一つであると認めつつ、循環型社会形成推進基本法での規定や今回の法改正(再生材利用義務化・環境配慮設計促進等)により対応できているとして、第1条・第29条への明記には直接的な答えを示しませんでした。
岩渕友氏(共産党)(賛成寄り)が、有償オークションは最も公平な割当て方法として発電部門以外も早期に有償移行すべきと主張しました。畠山陽二郎政府参考人(中立)は、有償オークションの対象拡大はカーボンリーケージリスクや代替技術の有無を踏まえる必要があるとして、現行方針は発電部門に限定して有償オークションを導入するものであり、それ以上に対象業種を拡大する方針はないと表明しました。
平山佐知子氏が、世界的なインフレ・資材価格高騰により欧州でも洋上風力事業からの撤退が相次いでいる現状を示しながら、今年1月に導入された入札後の物価変動リスクに対する価格調整制度を評価しつつ、その結果として電気代に与える影響への懸念を示しました。武藤容治大臣は、物価変動リスクへの対応を含む事業実施確実性を高める環境整備を進めながら案件形成目標達成に取り組むと表明しました。
昨年の九月以降、関係審議会において、入札後の物価変動リスクに対して価格を調整する仕組みの導入など制度の見直しを行ってきております。
平山佐知子氏が、国内サプライチェーン構築と地方創生の重要性を評価しながらも、国内部品調達比率の向上が製品価格の引き上げにつながる可能性や欧州での撤退事例を踏まえた慎重な進め方を求めました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、秋田県での地元企業による重要部品開発・新工場建設をモデルケースとして紹介し、地方創生に寄与する形での洋上風力導入拡大のため国内サプライチェーン構築を積極支援すると表明しました。
平山佐知子氏が、第七次エネルギー基本計画で掲げる2030年10GW・2040年30〜45GW案件形成目標について、世界的な逆風の中での達成可能性に懸念を示し、時には「引き返す勇気」も必要として柔軟な見極めを求めました。武藤容治大臣(賛成寄り)は、入札後の物価変動リスクへの価格調整仕組みの導入など事業実施確実性を高めるための環境整備を進め、国民負担に中立的な形で目標達成に取り組むと表明しました。
長峯誠氏(自民党)が、EUのELV指令改定案に炭素繊維規制の文言が含まれると報道され、世界シェアの約5割を占める日本企業(東レ、帝人、三菱ケミカルグループ等)への打撃となりかねないと問題視し、政府の取組強化と業界による科学的根拠に基づく訴えを促しました。浦田秀行政府参考人は、日本企業が製造する炭素繊維はWHOが定める吸収性繊維の基準に該当せず危険な物質とは言えないと説明し、業界団体が安全性の整理・公表を行っているとして、産業界と連携して必要な対応を進めると述べました。
この炭素繊維が規制されるということになりますと、日本企業、日本経済に大きな打撃となるわけであります。
岩渕友氏(共産党)(賛成寄り)が、解体・分別しやすい設計や長寿命化設計を促すため、対象事業者が取り組むべき事項として「設計段階」を第29条に明記するよう求めました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、環境配慮設計に係る設計指針は製品の「設計において取り組むべき事項」を定めるものであると趣旨を説明し、実際の指針の中で設計において講ずべき措置であることを明記する方向で検討すると表明しました。
武藤容治大臣(賛成寄り)は、先行投資支援と段階的なカーボンプライシング導入により脱炭素投資と競争力維持を両立させるとの方針を一貫して示し、国際競争力を損なわない形での排出削減を目指すと述べました。藤巻健史氏(維新)(反対寄り)は、財政悪化のなかでGX投資を推進することは競争力維持どころか財政リスクを高めると懸念し、エネルギー安保への集中を主張しました。
村田享子氏(立憲民主・社民・無所属)と石川博崇氏(公明党)がそれぞれ、登録確認機関の数・体制確保と業務開始時の質確保を求めました。石川氏(賛成寄り)は、午前中の答弁が「最初は緩やかにやる」という印象を与えたとして、人材確保と質の担保を同時に進める必要があると強調しました。畠山陽二郎政府参考人は、基準を当初から厳し過ぎて参入阻害となってもいけないが緩い基準になってもいけないという双方を考慮し、人材の育成・能力向上にもつながるよう取り組むと応答しました。
畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、既にGXリーグの枠組みで排出量の第三者検証を行っている監査法人系企業やISO認証機関を想定し、多くの機関に登録いただけるような制度設計とすると表明しました。龍崎孝嗣政府参考人(賛成寄り)は、登録要件や実務ルールの策定にあたり関係者の声を十分に聞きながら、制度開始時に十分な体制を構築できるよう丁寧に準備を進めると述べました。
礒崎哲史氏(国民民主党)が、石油化学産業やSAF・合成燃料・炭素繊維など代替材料がない素材産業では、製造時にどうしてもCO2が発生するため排出量取引制度上で不利になる問題を指摘し、こうした産業の排出に対する適切な評価・制度設計を求めました。龍崎孝嗣政府参考人は、他社利用による削減貢献量のグローバルスタンダード化への取組、生産量増加時の割当て量調整、J-クレジット化による制度への取り込みなどを組み合わせて対応していく方針を示しました。
この素材を作るときに化学反応でどうしても出るんですよね、二酸化炭素。ただ、代替材料がないんですね。だから絶対に出るんです、二酸化炭素が。
古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)(中立)が、石炭火力にCCSを組み合わせてトータルで排出削減できる場合の扱いと国際的理解の見通しを確認しました。田尻貴裕政府参考人は、非効率な石炭火力のフェードアウトを進めながら2050年に向けてCCS・水素・アンモニアを活用した脱炭素化を推進する方針を説明し、CCSは非化石エネルギーへの転換が困難な分野で脱炭素を実現できる技術としてGX実現に不可欠と位置付けました。岩渕友氏(共産党)(反対)は、石炭火力延命策を含むGX政策は国際的に通用しないとして石炭火力の全廃を求めました。
長峯誠氏(自民党)が、韓国では排出枠をめぐって企業の異議申立て・訴訟が多発し制度の安定性に影響が生じたことを踏まえ、排出枠割当ての公平性・透明性の確保を求めました。龍崎孝嗣政府参考人は、研究開発投資への追加割当て等の詳細については産業構造審議会での有識者議論を通じて決定するとし、畠山陽二郎政府参考人も韓国の教訓を踏まえ業種特性を考慮した柔軟な割当て基準により訴訟多発事態を回避する制度設計を進めると説明しました。
GXのための研究開発投資かどうかの判断はどのように行うのか、また、その投資額のどこまでが対象になるのかといった算出方法について御説明をいただきたいと思います。
本法案は、排出量取引制度の法定化とサーキュラーエコノミー推進を柱とするGX推進法・資源法の一括改正案です。越智俊之氏(自民党)(賛成)は法定化がCOP29議員会議の合意内容に合致すると評価しました。古賀之士氏(立憲民主・社民・無所属)(賛成寄り)は、GX推進自体には反対しないとしながら国民理解の確保を求め、附帯決議案を提出しました。岩渕友氏(共産党)(反対)は、キャップなし・低炭素価格・化石燃料延命策等を理由に反対討論を行いました。採決の結果、多数をもって原案どおり可決されました。
岩渕友氏(共産党)(賛成寄り)が、EUのようにリサイクルよりリユース・発生抑制を優先する考え方を示し、第26条に製品全体のリユースを対象として含めるよう求めました。畠山陽二郎政府参考人(賛成寄り)は、製品全体のリユースは重要であるとして、今回の法改正でCEコマース事業者の類型を新設し、シェアリング・リユース・修理による長期利用を促進する枠組みを整備すると表明しました。
石川博崇氏(公明党)が、再生材利用計画の義務付け対象について、中小企業への間接的影響に配慮しつつ適切な水準設定を求めました。畠山陽二郎政府参考人は、生産量・販売量の6〜7割をカバーする水準で対象を設定し主に大企業が対象になる見込みと説明し、中小企業への間接影響には価格転嫁支援や伴走支援体制強化で対応すると述べました。礒崎哲史氏(国民民主党)(賛成寄り)は、欧州バッテリー規制のように具体的数値目標を伴う経済安全保障を強く意識したサーキュラーエコノミー戦略を求めました。武藤大臣は、一律の定量目標義務付けは過度な負担になるとして自主的な目標設定と官民協力でのロードマップ策定で対応すると述べました。
平山佐知子氏が、北海道・本州間の大規模送電線整備において費用が膨張するリスクを指摘しながら、大規模整備コストを国民全体で負担することへの納得感の問題を提起しました。地方に大規模設備を受け入れてもらうには相応のインセンティブが必要であり、送電距離に応じた託送料金設定も一案として提言しました。久米孝政府参考人は、着工時点からの託送料金一部回収を認める仕組みや公的信用補完・融資仕組みの具体化を審議会で進めると説明しました。
大規模なこの発電設備を受け入れた地方には、それ相応のインセンティブがなければならないということを強く思いますし、送電網、発電所から遠い地域の消費者は、その託送料...
質疑を経て法案は多数をもって原案どおり可決され、公正な移行支援・制度の透明性・国民負担抑制・中小事業者への配慮等を政府に求める附帯決議も多数で採択された。賛成各党はGX推進の方向性を支持しつつ制度設計の改善を求め、日本共産党はキャップなし・低炭素価格・化石燃料延命等を理由に反対、日本維新の会の藤巻議員は財政リスクとエネルギー安保への集中を訴えた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○長峯誠君 おはようございます。自由民主党の長峯誠でございます。 まず、法案の質問に入る前に、日本製鉄によるUSスチールの買収について大臣にお伺いいたします。 トランプ大統領は、二十三日にSNSで、買収計画を承認するという考えを示しました。しかし、二十五日には、日鉄は部分的な所有権を持つと述べまして、全株の取得はできないようなことを示唆されております。USスチールについては米国がコントロー...
○国務大臣(武藤容治君) トランプ大統領の、御指摘のトランプ大統領の発言等について承知はしているところでありますけれども、米国政府によるまだ正式な発表が出ておりませんので、ここはコメントを控えさせていただきたいというふうに思います。 いずれにしましても、本件につきましては、民間の関係者において具体的な投資計画の検討、調整が進められてきているものと承知をしているところです。政府としては、必要に応...
| モデル | Claude (Anthropic) |
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| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約93,348文字) |
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