本会議は農林水産委員会において、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案について、齋藤一志、山口浩幸、柴田為英、小川洋平の4名の参考人から意見聴取を行う形で進められました。議論では、生産コスト指標(玄米六十キロ二万五百三十五円)の規模別妥当性、令和の米騒動の要因(夏場高温による精米歩留り低下とインバウンド需要見誤り)、備蓄米放出の遅れ、水田活用直接支払交付金見直しに伴う飼料用米・加工用米政策の不透明感、生産調整文言削除と需要に応じた生産への転換、米の不足払い制度導入、米の在庫報告義務拡大、輸出拡大に向けた低コスト生産等、多岐にわたる論点が取り上げられました。西山、野間健、村岡、木下、柏倉、林の各委員も質疑を行い、規模別の政策設計や若手就農者確保、農地基盤整備の遅れなども議論されました。
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全28テーマ ・ 紐づく質疑41件
生産調整文言削除と需要に応じた生産への転換を巡る評価
コメの生産コスト指標である玄米六十キロ二万五百三十五円について、規模別の妥当性が議論されました。西山委員は本指標が生産者のモチベーション(価格・所得)に関わる論点であると提示しました。齋藤一志参考人は、この指標が1〜3haのコスト積み上げに基づくものであり、自社70ha平均の法人ではコストがより低く、価格交渉や取引先への売り込みに有用であるとして肯定的に評価しました。一方、山口浩幸参考人は、北海道では農地取得が売買中心であるため指標に売買価格分が含まれるか不明であり、見えないコストが多いこと、また指標が利益を含まないコスト水準である点や中山間地等条件不利地では収穫量が及ばない点を挙げ、全国一律の妥当性判断は困難であるとして明確な賛否を示しませんでした。柴田参考人は、試算の結果2万円程度は現状では妥当な水準と評価しつつ、将来的には1万円でも経営が成り立つ体制を目指すべきと主張しました。
本テーマでは、コンビニおにぎり等の価格上昇に伴う米消費離れと、価格是正による需要回復への期待が論点となりました。齋藤一志参考人は、コンビニおにぎりの価格が以前と大きく異なり高くなっている現状を指摘し、価格が下がれば消費が戻ると期待を示しました。この発言に対するスタンスとしては、齋藤一志がおにぎり価格の低下により若年層の米需要が回復することへの期待を示す立場(賛成寄り)を取っています。一方、小川洋平は米食振興自体には賛成する立場を示しつつも、現状の需要が十分に満たされていない点を課題として捉えており、価格是正そのものについての言及は見られませんでした。両者ともに米消費の拡大という方向性では共通する一方、価格是正を需要回復の鍵と位置付けるかどうかで発言内容に違いが見られました。
本テーマでは、中小規模農家の生産基盤維持を目的とした政府支出の必要性が議論されました。野間健委員は、農村崩壊や地方消滅を防ぐため、中小規模農家の手取り確保や農地維持に対して一定の政府支出が必要であると主張し、賛成の立場を示しました(スコア0.75)。一方、小川洋平委員は、価格補填そのものには否定的な立場を取りつつも、農村振興を目的とした支援については容認する姿勢を示し、条件付きで中立寄りの立場を取りました(スコア0.40)。両者とも農村・農地の維持という観点は共有しつつ、支援の手法(価格補填か農村振興目的の支出か)について立場に差異が見られました。明確な結論・決定事項は示されていません。
本テーマでは、令和の米騒動の要因について検証が行われました。村岡委員は、当初「目詰まり」とされていた原因が、実際には夏場の高温による精米歩留りの低下とインバウンド需要の見誤りであったと整理しました。これに対し、小川洋平参考人は、インバウンド消費のインパクトは人口比で1%未満にとどまり、需要増の主因とは考えにくいとして、データに基づく検証を求める立場を示しました。また、木下委員は、自社ではインバウンド客の定量的な把握を行っていないとしつつも、その影響は限定的であるとの見方を確認しました。
そうすると、日本の人口は一億二千万人おりますので、一%以下のインパクトですので、これは本当にそんなに需要増の主因なんだろうかというところは、私はちょっと腑に落ちないなというふうには思っていますので、ここも、きちっとデータ、ファクトに基づいた議論が必要ではないかというふうに考えております。
本テーマでは、令和の米騒動を受けた外食事業者の米調達コストの高騰と国産米調達継続の経営判断について議論されました。発言者からは、グループ内に米卸を持ち生産者と直接契約していたため量の確保には大きな問題がなかったこと、一年足らずで調達コストが倍増したものの価格転嫁を最小限に抑えるため商品設計・メニュー構成の見直しや生産性向上で対応したことが説明されました。また、多くの外食事業者が外国産米へ切替える中、国産米へのこだわりを経営判断として継続していると説明され、安定調達には生産者との継続的関係と量・価格に関するコミュニケーションが重要であるとの指摘がありました。小川洋平氏は、外国産米への切替が多数派となる中で国産米調達の継続を経営判断として明言しており、この方針に賛成の立場を示しています。
私どもとしては、一つの経営判断として、やはり日本産米にこだわろうと。
本論点については、要点の抽出は行われませんでした。スタンスデータとして、小川洋平氏がスコア0.25で示されており、流通目詰まり仮説を排除できないまま備蓄放出の判断が遅れたと批判し、政府対応に否定的な立場を示したことが確認できます。他の発言者の立場や具体的な結論・決定事項については、提示された材料の範囲では確認できませんでした。
加えて、米価の高騰が出てきた後においても、流通の目詰まりという仮説を排除し切れなかったことによって、備蓄米の放出の判断が遅れてしまったということではないかというふうに考えております。
本テーマでは、北海道の需給調整の仕組みと農業の担い手不足について議論されました。山口参考人は、道庁とJA等が国の生産目安を基に市町村・振興局間で配分調整を行う仕組みを説明しました。また、北海道では家族が同一世帯でなく別居しつつ農業を継続する形態が進んでおり、核家族化が農業経営にも影響していると述べました。さらに、限界集落化により農村の魅力が低下していることが、後継者の定住や結婚を阻む要因になっていると指摘しました。
本テーマでは、商社を介さない直接輸出の拡大と、主食用米価格高騰による輸出需要停滞が論点となりました。齋藤一志氏は、商社を通さず年500トンを直接輸出しており需要先は拡大傾向にあるものの、主食用米価格の高騰により輸出が割安に見えるようになったため需要拡大が頓挫していると説明し、価格が正常化すれば輸出需要は再び着目されると期待を示しました。これに対し、小川洋平氏は輸出はコスト面で不利であるとし、国内需要への安定供給を優先する立場を示しました。柴田為英氏は、関連する改正の理念には賛成としつつも、実効性やコスト面の課題を指摘し、条件付きの立場を示しました。本テーマについて、具体的な結論や決定事項は示されていません。
回転備蓄方式による需要変動への柔軟な対応と精米検査簡素化について議論が行われました。齋藤一志参考人は、毎年需要が一定程度減少するという前提での生産数量決定に誤りがあったとし、回転備蓄方式によって保管数量を柔軟に調整すべきであると主張しました(賛成)。また、備蓄米放出時に行われるカビ混入防止のためのメッシュ検査が放出を大幅に遅らせている問題を指摘し、回転備蓄であれば通常の卸管理の下でメッシュ検査を経ずに提供できるとして、検査の簡素化を提案しました。一方、山口参考人は、回転備蓄は最終的に市場へ戻る性質を持つため、実質的な市場隔離の効果は乏しいと説明しました。
回転備蓄で、通常の卸さんが管理するものであれば、そのままメッシュ検査なしで提供できると思いますので、柔軟な対応ができると思います。是非そちらの方向でやっていただければと思います。
本テーマでは、輸入米の数量が固定されることで国内生産側に調整の負担が生じる構造の是非が論点となりました。山口浩幸参考人は、輸入量が確定すると国内生産側で調整が入る現行の構造は不適正であるとし、国内生産の確保を優先した上で輸入量を調整すべきであると主張しました。これは輸入量固定による国内生産へのしわ寄せに反対する立場であり、国内生産確保を優先すべきとの根拠に基づくものです。この論点についての結論・決定事項は示されていません。
本来であれば、ある程度国内生産を確保した上で輸入分で調整していただけるのが、国内の農産物の価格の調整には一番適正だと現場としては考えています。
本テーマでは、齋藤参考人が自身の経営経験を踏まえて発言しました。稲作の平均経営面積70haについては少人数(3〜4人)での運営が可能であるとしつつ、社員採用にあたっては一般企業並みに社会保険を完備し、賃上げを実施していることを説明しました。また、販路拡大に関しては、自らの意見をはっきりと発信することに同調した顧客とのつながりを通じて自然に拡大していったと述べました。今回提示された範囲では、他の発言者によるスタンス(賛成・反対等)のデータは示されていません。
本テーマでは、学校給食における米飯給食の全国的な推進が論点となりました。柴田為英委員は、全国の小中高で米飯給食を実施し、十八歳まで米を提供すべきであると提案しており、賛成の立場を示しています。その根拠として、小中高での米飯給食導入を明確に要望していることが挙げられます。他の発言者のスタンスや、本論点に関する結論・決定事項については、提示された資料からは確認できませんでした。
全国の学校給食に、小中高でもいいですから御飯給食をやってもらえないかなと私は思うんですけれども
本テーマでは、政治と農業現場の乖離、および規模別に応じた農業政策の分離設計の必要性が議論されました。柴田参考人は、議員が農業現場を見る機会が不足していることを一般国民・農家と政治との乖離の要因として指摘し、自給的農家(一定面積以下)は政策対象外とし、生産販売まで手掛ける経営者的視点を持つ農家を支援対象とする政策の分離を提案しました(スタンス:賛成、根拠:規模別に政策対象を分離し経営志向農家に絞るべきと一貫主張)。村岡委員は、大規模経営者は市場調査・販路開拓を自ら行える一方、中山間地・小規模農家は困難であるとして、政策を分けて発表すべきと指摘しました。また村岡委員は、秋田県で農水省が米増産を抑制し交付金減額を示唆したとの報道を挙げ、政策の問題性を批判しました。両者の発言を通じ、経営規模に応じた政策の区分の必要性が論点として示されました。
そういうのは、さっきも何回も言ったけれども、やはり政策として別個で考えてもらいたいなという形で。
本テーマでは、新規就農・後継者確保に向けた支援策の課題について議論が行われました。柴田為英参考人は、地域おこし協力隊が定着しないこと、親元就農制度も後継者育成の機能として弱いことを指摘し、否定的な立場(スタンススコア0.15)を示しました。齋藤参考人は、トラクター等の機械コストの高さが新規就農者にとって再生産や借入のリスクを困難にしていると指摘しました。山口参考人は、新規参入者が資金調達や技術ノウハウの不足に直面しており、土地利用型農業で所得確保に至る例は極めて少ないと説明しました。全体として、地域おこし協力隊制度や親元就農制度の機能不足、機械コストの負担、資金・技術面での参入障壁が課題として挙げられました。
親元就農はちょっと余り制度的にはよくないのかなと。
本テーマでは、日本産米の海外輸出における価格競争力の欠如が議論されました。小川参考人は、海外店舗で日本産米が使用される割合はごく一部にとどまり、現地産米の方が現地消費者にとって手頃な価格であること、また各国消費者がカリフォルニア米など自国産米に愛着を持ち、品質面でも現地米が適する場合があることを指摘しました。柴田参考人は、上海での試食販売において味は好評だったものの、現地価格の2.2倍程度と高価であったため店頭購入には至らなかった事例を紹介し、直まき栽培等によるコスト削減で一俵1万円での経営を目指しており、これが実現すれば世界で売れると期待を示しました。小川参考人は、輸出拡大が価格競争になれば農地規模で不利な日本には不利益であるとして、付加価値を訴求できる範囲に限るべきだと指摘しました。小川参考人は、価格競争による量的な輸出拡大には慎重な立場を示しています。
海外で量を売ろうと思うと、どうしても価格の競争になってきます。価格の競争になると、最終的には日本はやはり不利なんですよね。
令和七年産米について、作況が良好であったにもかかわらず価格が高水準から下がらなかった要因として、概算金が持つ価格形成機能の影響が大きいとの指摘がなされ、その見直しが提起されました。山口参考人は、令和五年産の概算金が例年と異なり年越しで上昇し2万円をつけたことに言及し、その頃から米不足の兆候が現れていたと指摘しました。小川洋平氏は、概算金の価格形成機能が価格の高止まりの一因であると述べ、見直しは避けられないとの立場を明確にしました。
ここに関しても、何らかの形での見直しが避けられないのではないかというふうに考えております。
民間備蓄制度の導入をめぐり、放出基準の明確化と国家備蓄水準の維持が論点となりました。小川洋平氏はスコア0.50で、備蓄緩和自体には反対しないものの、放出基準の明確化と政府在庫中心の位置づけの維持を条件として要望し、在庫の一割程度を備蓄とする管理・費用負担のルール設計や、備蓄事業者倒産時の取扱いの事前想定、追加積み増しか通常在庫流用かの制度設計次第で実効性が左右されるとし事業者との調整の必要性を指摘しました。山口浩幸氏はスコア0.40で、国家備蓄百万トンの維持と保管施設・保管費用・差損への財政措置を条件に一定の理解を示す一方、回転備蓄は市場隔離効果が薄く現段階で制度を変える必要性に疑問を呈し、両論が混在しました。柴田為英氏はスコア0.15で、国の関与に疑問を呈し、棚上げ備蓄が五年後に飼料用へ安く放出される現状の在り方に強い不満を表明し、年間消費量規模での回転備蓄を提案しました。放出手法については、条件付売渡し・随意契約により実需者に届くまで時間を要した課題や、作況指数基準でしか放出できなかったことが放出遅れの要因として指摘され、一年古米での放出と国の補助による仕組みの提案がなされました。
水田活用直接支払交付金の水張り要件見直しに関連し、山口参考人は麦・大豆から稲作への転換が可能になった一方、飼料用米については専用品種要件化という政策変更が見込まれ、先行きが不透明であると指摘しました。また、齋藤参考人は、飼料用米の交付金削減により生産者離れが進み、養豚事業者としての調達先が自社を含め2社のみに減少している状況を説明しました。両参考人の発言は、水田政策の見直しが飼料用米・加工用米の生産・調達体制に影響を及ぼしている点で共通しています。
生産調整に関する文言削除と需要に応じた生産への転換については、複数の立場から議論が行われました。小川洋平氏は、生産調整の文言削除を大きな転換と評価し、生産者の生産意欲を抑制しないメッセージが重要であると述べました。一方、山口浩幸氏は、需要に応じた生産は実質的な減反強化と農業者に受け取られかねず丁寧な説明が必要と指摘し、価格不安定化の責任を生産者に押しつけかねないと懸念を示すとともに、生産者判断か国主導かで責任の所在が変わる点を問題視しました。また、何をもって需要量とするかが今後の課題であり、増産・減産の方針転換が繰り返されることへの現場の不満も指摘されました。これに対し、齋藤一志氏は、需要開拓を先に行い契約に基づき生産する経営を実践しており、需要に応じた生産は商売として当然のことと説明し、報道で減反に戻るとされたことに驚きを示しました。柴田為英氏も需要に応じた生産に徹しており、今年は作付を前年比15%増とし販路の裏付けを確認済みと説明しました。柏倉委員は、食糧法改正が第二・第三の減反政策ではないかとの批判があるとして、経営への影響を参考人に質問しました。
需要に応じた生産は、場合によっては、米価の不安定化の原因を、生産者自らが需要に応じた生産をしなかったためとなりかねず、責任を生産者に押しつけるものであります。このため、農業は天候に左右される不安定な産業であることからも、改正前の主要食糧の需給と価格の安定は維持し、国の責務と関与を明確化すべきです。
需要に応じた生産は、これは当たり前のことですので、我々農畜産物を扱って商売しておりますので、需要者に売ることで作れる、これは当たり前なんです。
そういった側面からは、生産者さんの生産意欲を抑制しないという制度全体の方向性、あるいは行政としてのメッセージというものが非常に重要ではないかというふうに考えております。
需要に応じた生産ということですけれども、私の方はそれに徹してやっておりますし
生産資材高騰を踏まえたセーフティーネット対策について議論が行われました。論点として、現行の収入保険・ナラシ対策・共済制度は生産コストを加味しておらず、コスト・所得に着目した新たな対策が必要であることが挙げられました。また、コスト上昇分を全額価格転嫁すると消費減少を招くため、対策の必要性が強調されました。山口浩幸参考人は、コスト高騰に農産物価格が追いついていない状況の中、収入減少緩和対策や収入保険はコスト補填にはなっても所得確保までは及ばないと指摘し、既存制度の不備を踏まえてコスト・所得に着目した新たな対策を要望する立場を示しました。
そのためにも、コストや所得に着目した新たな対策をお願いしたいものであります。
米の不足払い制度導入をめぐっては、複数の立場が示されました。齋藤一志参考人は、流通価格を国際水準の一俵一万円まで引き下げ、その差額を不足払いで補うことが経営の安定と輸出拡大につながるとして導入を提案しました。村岡委員は国民民主党の立場として、消費者への手頃な価格提供と生産者の所得確保を両立させるため、主食米への直接支払いの検討を表明しました。一方、柴田為英参考人は、一律的な直接支払いは補助金依存を招くとして慎重な姿勢を示しつつ、ばらまき的な支給ではなく最低限の不足払い的措置にとどめる案には理解を示しました。小川参考人は、価格差を公的に補填することには慎重な立場を取り、需給均衡による価格の自然な収束を基本とすべきとしながらも、農村振興を目的とした支援であればあり得るとの見解を述べました。
米の在庫報告義務を中食・外食事業者へ拡大することについて議論が行われました。報告義務拡大は流通の目詰まりの有無を明確な数字で判断し備蓄放出の速やかな判断に資すると評価されました。小川洋平参考人は、自社規模であれば在庫報告に対応可能との立場を示しつつ、仕入価格等の営業秘密に関わる情報の保秘の担保や、規模の小さい事業者は事務作業負担が大きいため報告の簡素化・頻度低減を業界団体と検討すべきと述べました。齋藤一志参考人は、外食は精米センターからの納品が中心で在庫がほぼ無く、調査の効果に疑問を呈したほか、卸・商社による見えない集荷(買い子)が横行し届出が的確になされているか疑問視し、農政局への把握強化を求めました。野間健委員は、農水省の流通実態アンケートの回答率が2割にとどまっている点を挙げ、在庫報告義務の実効性に疑問を呈しました。北海道農民連盟は、届出拡大により需給を正確に把握できれば生産の目安の正確性向上に意義があるとした一方、秋田の農業法人経営者は民間流通への国の関与に疑問を呈しました。また、頻繁な報告は流通過程での二重カウントの懸念があるとの指摘もありました。
米価高騰による外食産業の原価・価格転嫁への影響について、小川洋平参考人が発言しました。小川参考人は、一俵三万円超という米価水準が経営にとって非常に苦しく、利益への影響は数十億円規模に及ぶと説明しました。また、価格転嫁については、消費者の値上げ疲れという心理を踏まえ、慎重にならざるを得ないと述べました。小川参考人のスタンスは、米価高騰による経営への深刻な打撃を強調するものでした。
やはり利益に対するマイナスの影響というのは、私どもでいえば数十億円単位で生じているというのが現状でございますので、足下はやや落ち着いてきた状況ではございますけれども、本来の相場観でいうと、まだ随分米の価格は高いな、我々の経営としては相当苦しいんだという感触は持っております。
本テーマでは、生産者からの直接集荷体制について、参考人からの説明が示されました。地域の農業者を集めて集荷・販売する会社(庄内こめ工房)を経営する参考人からは、約千八百トンを扱い、低温倉庫で通年供給する体制について紹介がありました。また、小川参考人からは、グループ内の米卸を通じてドローン提供等の技術支援を行い、生産者と連携して安定調達を図っていることが説明されました。両者とも米卸と生産者の連携による集荷・供給体制の実例を紹介する内容であり、賛否に関するスタンスデータは示されていません。
本テーマでは、米輸出拡大に向けた低コスト生産の取組が議論されました。輸出向け精米事業に携わる発言者からは、乾田直まきや高速播種技術を用いた低コスト生産の取組が紹介され、業務用・外食向けに乾田直まきによる多収・低コスト生産を試験的に実施し、将来的な輸出展開を目指す方針が説明されました。小川参考人は、輸出補助金よりも国内の生産コスト自体を引き下げることが国内向け・輸出向け双方に資すると指摘しました。柴田参考人は、直まき栽培等によりコストを下げ一俵1万円を目指す考えを示し、輸出補助金ではなく販路拡大への後押しを国に期待するとして賛成の立場を示しました。また齋藤参考人からは、輸出用米がおむすびチェーン向けに好調であり、国産米への強い需要から更なる増産要請を受けているとの説明がありました。
私の願いは、一俵一万円でも経営ができるような、もちろん規模もありますけれども、それを目指して若手には頑張れと。
本テーマでは、若年層の米離れに関する実態認識をめぐり、参考人間で見解の相違が示されました。小川洋平参考人は、外食業態においては若年層の米離れは実感されておらず、ファミリーレストランの主食選択でも御飯が9割を占めるとのデータを紹介しました。また、朝食における米・パンの選択について、50〜60代ではパンが多数派である一方、20〜30代では米が多数派であるとのデータも示し、政府に対してこうした実態の把握(ファクトの確認)を求めました。木下委員からの米価上昇による小麦へのシフトの有無に関する質問に対し、小川参考人は外食業態では明確なシフトは感じていないと回答しつつ、スーパーの総菜においては米から麺類等への流出をミクロ的に観察していると補足しました。これに対し齋藤一志参考人は、米離れの主因は価格が高すぎることにあるとし、コンビニおにぎりの価格が下がれば需要は戻るとの見解を示しました。
本テーマでは、若手就農者の確保と待遇改善が論点となりました。委員からは、後継者は確保しつつあるものの地域で二十代・三十代の農業者は数人にとどまり、待遇・福利厚生面の弱さが若者の農業離れの一因であるとの指摘がありました。木下委員は、若者が初任給・年収・福利厚生を重視すると指摘し、法人経営者に処遇の実態を質問しました。これに対し齋藤参考人は、新採用の月給は約18万円からのスタートで昇給・賞与があり、退職金については中小企業退職金共済への加入が多いと説明しました。また柴田参考人は、大卒初任給が25万円であること、変形労働時間制の導入や資格取得支援を行っており、市役所職員並みの待遇を目指していると説明しました。
本テーマでは、経営不能となった栽培地を引き受ける形で規模拡大が急速に進んでいる状況を踏まえ、今後さらに拡大する経営体への支援策の検討が必要であるとの指摘がなされました。齋藤一志氏は、規模拡大する経営体への支援検討が必要であるとしつつ、保護目的ではない旨を留保して述べました。一方、山口参考人は、規模拡大に伴い作付管理が行き届かず単収が低下しているデータがあることを示し、コスト低減一辺倒ではない対応が必要であると指摘しました。
保護するということではなく、そういう回ってくるであろう経営体への支援も検討する時期に入ってきたのではないかと考えております。
本テーマでは、農林中金法改正を踏まえた食品企業と農家の連携のあり方が議論されました。村岡委員は、農林中金法改正を踏まえ、ゼンショーと農家との連携の展望について質問しました。これに対し小川洋平参考人は、民間企業が生産主体になることは本筋ではないとの見解を示しつつ、技術支援等を通じた協力関係の構築を目指す考えを回答しました。小川参考人のスタンスは、企業と農家の技術面での連携には前向きである一方、企業自体が生産の主体となることについては否定的なものでした。
民間企業自身が生産を行うということは、私は本筋だとは思っておりません。
本テーマでは、農業法人の規模拡大に伴うインフラ整備の課題が議論されました。齋藤一志参考人は、法人の規模拡大に対して乾燥調製施設等のインフラが不足している一方、農地への建物設置には規制上の障害が多いと指摘しました。齋藤参考人は農地転用規制や機械投資の負担を規模拡大の障害として問題視し、改善を求める立場を示しました。
農地に建物を建てること自体が今難しくなっておりまして、規模を拡大するときの一つの障害になっております。
本テーマでは、肥料・農薬に加え、秋の乾燥調製作業に必要な灯油・軽油の安定調達に対する懸念が示されました。発言者の氏名や賛否の立場に関するデータは示されていません。
本テーマでは、過剰生産時における需給調整策と税金投入の妥当性が議論されました。まず、需要拡大を進める一方で、過剰生産時には輸出支援や加工用米転用支援等の対応策を示すべきとの提案がなされました。小川洋平参考人は、過剰生産分について輸出支援・加工用差額補填・備蓄充当・輸入米数量調整等により吸収する案を提示し、これらの対応策には一定の理解を示しました。ただし小川参考人は、税金投入は納税者の負担であることから効果の高い分野に限定すべきであり、コスト構造が改善しない中での輸出補助は健全でないと指摘し、税金投入を伴う輸出拡大には否定的な立場を示しました。また齋藤参考人は、SBS米・民間輸入米が合計20万トン滞貨し始め市場が下落局面に入っていることを挙げ、関税により輸入米の流入は自然に止まるとの分析を示しました。
輸出の面で申し上げますと、先ほども申し上げましたが、コストが下がっていないのに輸出を拡大しようとすると、これに税金をつけましょうというのは、やはり余り健全ではないとは思っております。
食糧法の目的規定について、法目的が「需給の安定」中心となることで価格安定の位置づけが後退することへの懸念が議論されました。小川洋平氏(スコア0.30)は「需給の安定」という表現を不明確とし、安定供給を優先すべきと主張し、価格安定後退への懸念を示唆しました。山口浩幸氏(スコア0.15)は価格安定の位置づけ後退を懸念するとともに、米価高騰時に政府が備蓄米放出を行った対応との整合性のなさを指摘し、国の責任が後退することを批判しました。
生産コスト指標や不足払い制度、備蓄制度、在庫報告義務の拡大等については、参考人間で賛否や条件付き賛成など立場に差異が見られ、明確な結論には至りませんでした。小川参考人は国内需要の充足と安定供給を優先課題とすべきと主張する一方、食糧法目的規定における価格安定の位置付け後退への懸念も複数の参考人から示され、議論が継続する状況が確認されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。