本委員会では、重要品種育成法案・種苗法改正案・主要農作物確保法案の3案を一括議題として参考人質疑が行われました。育成者権の存続期間延長や自家採種許諾制の長期化については、西川芳昭参考人が農家の選択肢拡大として賛成する一方、印鑰智哉参考人はUPOV条約が定める20年を大幅に超える延長が種の決定権を長期間奪い、アグロエコロジー運動を阻害すると批判しました。ゲノム編集・遺伝子組換え品種開発の安全性やライセンス費用負担については、栗原潤参考人が中立的立場から公的研究機関としての姿勢を説明し、印鑰参考人は安全性未検証や在来遺伝資源活用の有効性を主張しました。このほか、ジーンバンク等の遺伝資源保全体制の脆弱性、種苗知的財産権侵害対策、フォーマル・インフォーマル種子システムの統合、食料主権を基盤とした制度のあり方など、岩渕委員・石垣委員・高橋委員・佐々木委員・杉本委員らを含む多様な論点が取り上げられました。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
本テーマでは、育成者権の存続期間を35年に延長することと自家採種許諾制の長期化が、地域の品種保存に与える影響が論点となりました。岩渕委員は、これらの制度変更が地域の品種保存に与える影響について質問しました。西川参考人は、許諾を受ければ利用できる制度であり農家の選択肢は広がるため懸念は持っていないと回答し、賛成の立場を示しました。一方、印鑰智哉参考人は、UPOV条約が定める20年を大幅に超える35年への延長は種の決定権を長期間奪うものだと批判し、存続期間延長がアグロエコロジー運動を阻害するとの懸念を表明して反対の立場を示しました。
その選択の余地がない期間がずっと長くなってしまうというのは、実質的なアグロエコロジー的な運動というものは僕はそこでは伸びなくなってしまうと思うんですね。
災害・食料安全保障のための種子・遺伝資源の備蓄体制
本テーマでは、種苗法改正がアグロエコロジー・有機農業に与える影響について議論が行われました。西川参考人は、産業的種子システムと地域社会・自給的農業を担保する制度の両立が必要であると指摘し、有機農業の生産性が低いという前提は時間軸の取り方次第で見直す必要があると述べました。西川参考人は改正種苗法について、知財保護後に世界へ普及するためコモンズ増加としてアグロエコロジーにプラスと評価する一方、農研機構等の資産が一部企業に利用される懸念があり、小規模農家に必ずしもプラスでないとも指摘し、賛成の立場(スコア0.70)を示しつつ懸念にも言及しました。これに対し印鑰参考人は、育成者権延長により品種選択の余地がない期間が長期化し、アグロエコロジー的運動が伸びなくなると懸念を表明し、みどりの食料システム戦略には在来種を守る政策がなくゲノム編集・AI育種偏重であると指摘し、反対寄りの立場(スコア0.20)を示しました。両参考人の見解は種苗法改正の評価をめぐって対照的でした。
本テーマでは、日本政府が東アジア植物品種保護フォーラム等を通じてアジア諸国に対しUPOV条約の批准を働きかけていることが取り上げられ、これに対し農民から抗議が寄せられている状況が論点となりました。発言者の印鑰智哉氏はこの働きかけを農民に敵対的な政策であるとし、即時中止を求める立場(反対)を示しました。
ごく一部の種子企業だけを利するアジアの農民に対する敵対的政策は即時やめるべきです。
本テーマでは、ゲノム編集種苗に表示義務がなく、有機農業において禁止種苗の使用回避が困難であることから、日本においても表示義務制度の導入が必要であるとの論点が示されました。岩渕委員は、ゲノム編集やAI育種の拡大が進む中で、消費者の知る権利を確保するための対策について質問しました。これに対し印鑰智哉参考人は、農家がゲノム編集種苗かどうかを知る権利がない現状を指摘し、EUと同様の種苗表示制度の導入が必要であると主張しました。印鑰参考人のスタンスは、表示義務制度の必要性を明確かつ繰り返し強調するものであり、賛成の立場が示されています。
日本でも早急にゲノム編集種苗への表示義務制度をつくる必要があります。
本テーマでは、ゲノム編集や遺伝子組換えによる品種開発の安全性と、海外ライセンス料負担のあり方が論点となりました。杉本委員は、ゲノム編集の長期的安全性への懸念に加え、海外ライセンス料の高さが消費者負担に転嫁される可能性について質問しました。栗原潤参考人は中立的な立場から、遺伝子組換え・ゲノム編集については消費者・生産者間のコンセンサス形成が重要であり、県としての議論は未了であるとし、公的研究機関としてライセンス収入による利潤獲得を目的としていないと説明しました。西川芳昭参考人は、日本の大手種苗企業には十分な遺伝資源・技術力があり遺伝子組換えを必要としていないと述べました。印鑰智哉参考人は反対の立場から、ゲノム編集による気候変動対応は非現実的で成功例がなく、安全性も未検証でリスクが大きいと指摘し、遺伝子組換えも30年間で画期的成果がなかったこと、ゲノム編集特許では中国・米国が優位で日本が不利な立場にあることを挙げ、費用のかかる遺伝子操作よりも在来遺伝資源の活用が有効であると主張しました。また、突然変異育種における意図しないオフターゲット変異のリスクも指摘されました。
本テーマでは、舟山委員が農研機構ジーンバンクの体制が他国に比べ弱いのではないかとの問題意識を示し、西川・印鑰両参考人に見解を質問しました。西川参考人は、日本のジーンバンクは近年予算・人員が十分でなく、更新や特性調査の体制も弱いと指摘し、ABS(遺伝資源利益還元)制度の整備の必要性を述べました。また、広島県農業ジーンバンクが閉鎖され、農家への種子貸出という特殊システムが継続できなくなったことへの懸念も示しました。印鑰参考人は、フィリピンのNGOであるMASIPAGが在来種2000種を農家に貸し出し、育種技術も教えるという、生きた遺伝資源活用の理想形を紹介しました。両参考人からの発言における明確な賛否のスタンスは示されておらず、具体的な結論や決定事項も示されていません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本議論では、世界の種子供給の約70%がインフォーマルな種子システムによって担われている現状を踏まえ、フォーマルシステムとの統合が課題として取り上げられました。食料主権の実現には、産業的・食料安全保障的・地域持続性的という3つの種子システムが相互に支え合う必要があるとの指摘がありました。石垣委員は、種苗法関連法案についてフォーマル・インフォーマル両セクターの視点から捉えた場合の注意点を質問し、高橋委員は世界の種子供給の7割を農家が担うインフォーマルシステムの重要性に言及しました。西川芳昭氏は、海外における統合検討の事例を紹介し、持続的な種子供給の方向性を示唆する発言を行いましたが、これは単一の証拠に基づくものでした。
海外では、このようなインフォーマルな種子の生産供給をどのようにフォーマルなシステムに統合して、持続性を担保する種子のシステムを構築するかが検討されています。
本テーマでは、重要品種の指定によりライセンス収入確保に軸足が移り、公的研究機関としての使命が損なわれる懸念について議論されました。石垣のりこ委員(スタンス0.20)は、ライセンス収入偏重により公的研究目標が後退することへの懸念を栗原潤参考人に質問しました。これに対し栗原参考人(スタンス0.40)は、米・大豆・麦等については品種混在を避けるため一品種への集約が求められ、ライセンス収入偏重のリスクがあることを認めた一方、果樹におけるライセンス・許諾契約の重視は種苗流出防止が本来の目的であると説明し、そのバランスの取り方を述べました。議論を通じて、品目によってライセンス収入と公的使命との関係性が異なる点が示されました。
本テーマでは、主要農作物確保法案における公共品種の定義の曖昧さと、予算措置が努力義務にとどまっている点が重要品種法案とのバランスを欠くという論点が示されました。これに関して印鑰智哉氏は、予算措置が努力義務にとどまる点を批判的に指摘しており、そのスタンスは反対寄り(賛否スコア0.20)とされています。提示された資料の範囲では、この論点に関するその他の発言者の見解や、議論の結論・決定事項については明示されていません。
また、この法案の実行を裏付ける予算が努力義務にとどまっているのも理解に苦しみます。
本テーマでは、主食作物である稲・麦・大豆の品種開発における国の集中投資と輸出戦略の是非について議論が行われました。佐々木りえ委員は賛成の立場から、麦・大豆・稲は都道府県任せにせず国や民間が集中投資し、世界で勝負できる種を開発すべきと主張しました(スコア0.90)。西川芳昭参考人も賛成寄りの立場から、米麦などの主要穀物は国内の多様な生態系・営農形態に合わせたきめ細やかな品種が必要であり、公的支援が必要であると発言しました(スコア0.75)。一方、栗原参考人は、稲・麦・大豆への国支援は有り難いとしつつも、県ごとの重点品目に応じたバランスある支援が望ましいと述べました。また印鑰参考人は、輸出中心の攻めの農業に疑問を呈し、食料自給率38%という状況の中で、農家が生きていける農業こそが本来の攻めであると主張しました。
本テーマでは、DNAマーカーやゲノム情報・AIを活用した育種の効率化と人材育成が議論されました。論点として、DNAマーカー利用は有効であるものの県単独での開発は困難であり、農研機構や大学との連携が期待されること、リンゴ黒星病抵抗性品種の育成においてDNAマーカー活用により育成期間を5年短縮した事例、新品種開発停滞の主因が育種人材の急速な喪失にあり、DNAマーカー選抜技術と人材育成への投資が重要であること、農業試験場では人員減少とベテラン・中堅不足によりOJTが困難となっており、農研機構等の研修活用による人材育成が進められていることが挙げられました。また、AI育種は人の能力拡張手段になり得るが、最終的に種を使えるものにするのは人であると再確認すべきとの指摘もありました。栗原潤氏は、ゲノム情報・AI活用育種が研究経験の少ない職員の人材育成にプラスと期待を明確に表明し、賛成の立場を示しました。
人材育成にプラスになるのではと考えておりますので、期待しております。
本テーマでは、国による育成者権管理機関の設立への期待が論点となりました。海外ライセンスについては、意思決定や信頼調査等の手続きに10年以上を要する現状があり、こうした状況を背景に、国の育成者権管理機関の設立に期待する意見が示されました。発言者としては栗原潤氏が挙げられ、海外ライセンス手続きの遅延を経験したことを根拠として、国の管理機関設立に期待を明言しており、賛成の立場を示しています。この点について、明確な結論や決定事項は示されていません。
今後は、国に立ち上げていただいた育成者権管理機関に期待をしております。
本テーマでは、地域の伝統野菜・在来品種の復活と公的試験場による遺伝資源保存機能について議論されました。西川参考人(賛成)は、宮城県古川農業試験場がストックしていた品種を大崎市鬼首地域の要望に応じ復活させた事例を紹介し、限られた予算人員のもとでの遺伝資源保存体制の継続が種子供給に不可欠であると評価する一方、伝統野菜のブランド化・商品化偏重を懸念し、生き物との関係性に根差した持続性の必要性を主張しました。栗原参考人(賛成)は、長野県種子条例により在来伝統野菜を保護対象として認定し、生産維持に取り組んでいると説明したほか、試験場が収集・長期保存していた在来ソバ種子を現地の求めに応じ提供し、生産振興に活用された事例を紹介しました。印鑰参考人(賛成)は、在来種維持には学校給食等の公共調達による買い上げと政府の予算措置が鍵であると主張しました。また、奈良県での「歌姫大根」の栽培復活や、イタリア・トスカーナ州の在来種保護州法が地域経済活性化に成功し全国・イタリア中央政府にも波及した事例も紹介されました。
本テーマでは、海外の安価な種子との競合により大豆採種農家が激減し、国内在来種の大豆が数年のうちに失われかねない危機にあるという論点が示されました。発言者の印鑰智哉氏は、この大豆採種農家の激減と在来種消失の危機について強い懸念を表明しており、スタンスデータ上は反対の立場(スコア0.00)として示されています。
特に深刻なのが大豆採種農家です。大豆は日本食の要です。しかし、このままではあと何年、数年で在来種の大豆はほとんど失われてしまうかもしれません。
本議論では、新品種開発において蜜蜂等の花粉媒介昆虫との適合性評価を制度として組み込むべきかという論点が取り上げられました。高橋委員は、新品種開発時に花粉媒介昆虫との適合性評価を仕組みとして組み込むべきであると提案し、印鑰参考人に対して見解を質問しました。この論点に関する発言者のスタンスデータは示されておらず、結論や決定事項についても明示された情報はありません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
このテーマでは、日本における新品種開発数の停滞が論点となりました。2001年時点で日本はEUに次ぐ育種大国であったものの、各国が新品種開発数を伸ばす中で日本のみ減少が続いている状況が示されました。これに関連し、農林水産省は気候変動によるコスト増を停滞の原因としている一方で、真の原因解明が必要であるとの指摘がなされました。発言者のスタンスに関するデータは示されていません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、旧種子法廃止後の主要農作物種子供給における国・都道府県の役割について議論されました。論点として、岩手県における米飢饉時の種子増殖対応が旧種子法の枠組みで実施されていたことや、種子法廃止後に長野県が制定した種子条例が奨励品種の確保・供給体制整備の役割を果たしてきたことが挙げられました。発言者としては、西川芳昭氏が賛成の立場(スコア0.75)を示し、種子法不在の継続は望ましくないと明言し、法的枠組みの必要性を主張しました。また、栗原参考人は、種子法廃止後の長野県種子条例が奨励品種の確保・供給体制整備の役割を果たしてきたと説明しました。
岩手、宮城の事例等は旧種子法の枠組み内の事業実施であり、種子法がない状態がこれ以上続くのは良くないと考えます。
本テーマでは、長野県がリンゴ・ブドウ・桃において温暖化対応や省力化を目指した新品種特性を設定していることが取り上げられました。また、桃・梨は種から台木を作るため不均一となる課題があり、農研機構による台木新品種開発の必要性が指摘されました。気候変動の進行速度に対して新品種育成は計画通りで遅れていないものの、丁寧な選抜が重視されているとされ、長野県では暑さと寒さ両方に強い矛盾する特性を持つ稲品種の開発にも取り組んでいることが述べられました。栗原参考人は、ナガノパープルについて県内限定栽培期間中に生産技術を高めた後に県外解禁しリレー供給を実現したと説明し、果樹の県内限定栽培期間は基本6年とし県内農家の先行優位性確保後に解除する運用であると説明しました。さらに、リンゴ長果36はシナノスイートが低暖地で着色不良となる課題を補う品種として開発されたと説明されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
気候変動対応品種法案による広域品種育成計画制度に関する議論では、栗原参考人が、土壌伝染性病害への抵抗性品種の開発について、大学や民間と共同研究を行い、多様な組合せでチームを組む必要性を説明しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、災害や食料安全保障に備えた種子・遺伝資源の保存・備蓄体制のあり方が論点となりました。栗原潤参考人(賛成、スコア0.75)は、国のジーンバンクと長野県原種センターの双方で遺伝資源を保存する複線的なバックアップの必要性を説明しました。西川芳昭参考人(賛成、スコア0.75)は、大規模災害用の遺伝資源保存は国の責任であるとしつつ、地域における日常的な種子供給は分散型で担うべきと整理し、備蓄の主体を局面ごとに区別する考えを示しました。印鑰智哉参考人(賛成、スコア0.85)は、備蓄米制度を穂の形での保存にまで拡大し、シードバンクとして機能させることを提案しました。杉本純子氏(賛成、スコア0.85)は、種子の保管とリスク分散を国が行うべきであると主張しました。全体として、遺伝資源の大規模な保存・備蓄については国の関与を求める意見が示される一方、日常的な種子供給のあり方については分散管理を望む意見も示されました。
その災害のリスクを考えた上での種の保管というもの、それをリスク分散することも含めて、これを国がきちんとすべきだと思うんですけれども
僕は、備蓄米制度をもっと様々な形で、その種も含めた、要するに備蓄米をやるというところはそこはシードバンクになるというような、そういった発想も僕は持っていいんではないかなというふうには思います。
大規模災害、戦乱等のための遺伝資源という意味であれば国が責任を持つべきだと思いますけれども、地域において生産を続けるため、又は一般の国民の食品を、食料を供給するためということになりますと、分散型でそれぞれの地域で守っていく必要がある
複線的にやはりバックアップというのは必要かなというふうには思っております。
本テーマでは、登録品種の意図しない自然交雑によって農家が権利侵害を問われることへの現場の不安と、国による明確化の必要性が議論されました。高橋光男委員は、養蜂家から蜜蜂による意図しない花粉交雑で権利侵害に問われる不安の声があるとして、国によるQA等での明確化が必要と主張しました(賛成、スコア0.75)。西川芳昭参考人は、意図しない交雑による権利侵害の立証責任を農家側に負わせない制度設計が重要であるとし、種苗法強化自体はコモンズ拡大に資する一方、多様な農家の活動を制限してはならないと発言しました(賛成、スコア0.85)。印鑰智哉参考人は、ゲノム編集トマトの花粉が長距離飛散し、交雑を恐れた北海道の農家が栽培を断念した事例を紹介しました(賛成、スコア0.10)。全体として、意図しない交雑による権利侵害への懸念と、国による明確化や制度設計の必要性が示されました。
その結果、交雑してしまうじゃないか、これではこの品種はもう作れないということで、もう諦めざるを得なかったということで断念してしまった。
権利侵害でないことの証明を農家の側にさせるのではなくて、ここのシステムが重要だと思うんですけれども、権利侵害をどちらが証明するかということで裁判で問題になると思うんですけど、ここの部分に関しては、やはり農林水産省なり国の方がきっちりと、その農家の側にそれほど負担に、それほどというのは、原則的に負担にならない形の制度構築というのが必要です
私は、こうした意図しない自然交雑については、しっかり国がQAなどで明確に通常は権利侵害に当たらないと示して、現場への萎縮を防ぐべきだというふうに考えております。
本議論では、登録品種の無断増殖やフリマサイトでの転売による種苗知的財産権侵害への対策が論点となりました。具体例として、ナガノパープルの無断増殖・フリマサイト販売を行った県外2名が種苗法違反で書類送検され罰金となった事例が示されました。対策として、長野県が権利侵害マニュアルの策定、ネット監視、DNA鑑定技術の開発、知財保護ネットワークによる連携を行っていることが説明されました。高橋委員は、フリマサイトでの無断転売の深刻な実態に言及し、権利保護のためのルール整備の必要性を指摘しました。栗原潤参考人は、権利侵害を危機的な状況と捉え、種苗法改正によるルール整備が必要であるとの立場を示し(賛成、スコア0.90)、侵害疑義が発生した際は知的財産ネットワークを通じて各県が情報収集・協力し是正を図り、収まらない場合は警察の協力も仰ぐと説明しました。また、海外での侵害疑義対応については県レベルでは対応しきれない課題があると発言しました。
今回の種苗法改正を含めて、これらを防ぐためのルールが必要ではないかと考えております。
本議論では、長野県における地域適応品種の開発体制と広域普及の可能性が論点となりました。栗原参考人は、長野県は南北に長く標高差もある多様な環境であるため、地域ごとに適する品種を選択と集中で育成していると説明しました。また、レタスやセルリーについては民間が手掛けにくい品目として県独自で育成し、原種センターと連携して供給していると述べました。一方で、他県まで視野に入れた品種開発・普及については、県レベルでは難しいとの発言がありました。発言者のスタンス(賛否)に関するデータは示されていません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
このテーマでは、食料・農業植物遺伝資源条約や小農の権利宣言が種の政策決定への農民参加の権利を規定していることが論点として示されました。発言者の印鑰智哉氏は、農家参加による種苗政策転換を明確に主張し、賛成の立場を示しました。
もう一度、日本の種苗政策を見直し、多くの農家の参加の下に種の権利を守る種苗政策に転換することが、日本の農業、そして日本の社会の真の発展につながると考えます。
本テーマでは、種苗知的財産権の強化が議論されました。印鑰智哉参考人は、知財権強化により法務担当を持たない小規模事業者が萎縮し、米国では新品種開発が停滞していると指摘し、米国では特許保有が自国企業4割にとどまる例を挙げ、日本で強化すれば8割が外国企業に占められかねないと述べました。また、知財強化が小規模育種企業や自治体を訴訟リスクで萎縮させかねないとして、政府による歯止めが必要と主張し、反対に近い立場(スコア0.20)を示しました。これに対し岩渕委員は、米国で特許の6割を外国企業が握る事例を挙げ、知財強化が外国企業による権利占有につながる危険性について質問しました。一方、西川芳昭参考人は、知財強化はコモンズ拡大に資すると明言し、賛成に近い立場(スコア0.70)を示しつつ、農家活動の制限については留保を示しました。
種苗関連法・制度に関する消費者・農家への啓発と疑似科学対策について議論が行われました。論点として、SNS時代においては疑似科学が広がりやすいことから、品種育成に関する理解を深めるため、食育等を組み込んだ啓発が必要であるという点が挙げられました。発言者としては西川芳昭氏が賛成の立場を示し、SNS時代の疑似科学拡散に懸念を示した上で、啓発の必要性を強調しました。
SNS時代には疑似科学やえせ科学が広がりやすく、このままでは食料主権の実現にはマイナスに働きます。
本テーマでは、育成者権の存続期間延長をめぐり複数の論点が議論されました。品種開発コストが増加する中で育成者権保護が新品種育成意欲を高めるとの見解や、育成者権が存続すれば海外輸入品の差止めが可能となり国内農業者保護につながるとの指摘がありました。一方で、1998年の種苗法制定以来28年間育成者権が強化され続けてきたものの新品種開発促進に機能していないとの指摘や、今回提案の10年延長により世界標準とされる15〜20年を超える世界に例のない独占期間になるとの指摘もありました。栗原潤参考人はスコア0.85で存続期間延長を望ましいと明言し、収益確保と新品種開発への好循環を評価するとともに、今回の法改正によりナガノパープルのような侵害事例への防御がより強くなると期待を表明しました。佐々木委員は紅プリンセスや古都華など苦労して開発した品種が海外流出している脅威を指摘し、法案の意義を強調しました。他方、印鑰智哉氏はスコア0.05で、育成者権強化が新品種開発を促進した実績はなくイノベーション停滞を懸念する立場を示しました。西川芳昭氏はスコア0.50で、許諾制への見解のみが示され、存続期間延長・海外流出防止に関する証拠は示されませんでした。
本テーマでは、育成者権存続期間の10年延長および出願中輸出差止め強化に伴う費用負担について議論が行われました。高橋光男委員は、出願・維持・訴訟対応費用が中小育種家や自治体の負担となることを懸念し、国による育成者権管理機関の設立だけでは不十分であるとして、直接的な費用支援や弁理士・弁護士等の専門家へのアクセス支援の必要性を主張しました(賛成、スコア1.00)。これに対し栗原潤参考人は、許諾契約の事務や履行確認等に人的労力がかかる現状を説明し、負担軽減策を知財ネットワークや農水省と模索中であるとしました。また、農水省による費用負担支援や弁護士・弁理士への相談支援制度を活用しているものの、対象品種の判断は県では決められないと述べた上で、出願中の輸出差止め等の法改正については知財防御力が高まると評価しました(賛成、スコア0.75)。
本テーマでは、農研機構施設の活用をめぐり、都道府県への遺伝資源提供義務の有無と実態との整合性が論点となりました。高橋委員は、政府が農研機構施設利用のみであり都道府県への遺伝資源提供義務はないと説明している点について、実態との食い違いへの懸念を質問しました。これに対し印鑰智哉参考人は反対の立場を示し、地方自治体によるデータ提供は義務ではないとされているものの、実際には広域展開する大企業に有利な枠組みとなっており、地方にとってのメリットが少ないと指摘しました。
このままでは公的資産を海外企業の利益に変える法律になりかねません。
本テーマでは、重要品種指定・広域栽培計画制度をめぐり、広域展開する少数の大企業が利益を得る一方で恩恵は限られ、業界独占が進むことへの懸念が示されました。印鑰智哉参考人は反対の立場であり、広域向け品種づくりの枠組みは全国・世界展開する企業に有利に働くとし、地方の在来種を守る自治体の力を支える政策が必要であると主張しました。その根拠として、広域展開企業の地方自治への影響力拡大や、農家の淘汰・萎縮への懸念を一貫して示している点が挙げられます。
広域で少数の品種を作るのは、種苗を売る側にとっては利益が拡大しますが、それを使う農家は、広域の多くの農家と競合状態に置かれることになります。競合に負ければ離農を余儀なくされる農家も出てきますし、地域が大きな打撃を受けることもあり得ます。
本テーマでは、重要品種育成法による産官学連携強化が公的種子の価格に影響を及ぼす可能性について議論が行われました。岩渕委員は、この点について懸念を示し、質問を行いました。これに対し栗原参考人は、重要品種育成法が種子価格に与える影響については知見がないと回答しました。議論を通じて明確な結論や決定事項は示されませんでした。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、重要品種育成法案に関連し、認定民間企業が都道府県基本計画を提案できる仕組みについて、UPOV条約の内国民待遇により外国企業も参入可能となることへの懸念が論点として示されました。発言者としては印鑰智哉が反対の立場(スコア0.10)を示し、外国企業参入による種苗業界独占への懸念を根拠として挙げています。この論点に関する結論・決定事項は示されていません。
国内企業でも、その恩恵にあずかれる企業は広域で展開する僅かな大企業に限られ、種苗業界の独占が進むことが危惧されます。
本テーマでは、食料安全保障だけでなく、国民が食料・農業を自ら定義する権利である食料主権を基盤とすべきかが論点となりました。西川芳昭参考人は賛成の立場で、自分たちが作りたいもの・食べたいものを作り続ける自由を担保する仕組みが食料主権につながると発言し、食料主権を基盤とした制度の必要性を主張しました。
食料安全保障だけではなく、食料主権を基盤とした制度が必要だと考えます。
食料自給率向上と農家の持続可能性を重視した攻めの農業の在り方について、印鑰智哉氏は賛成の立場を示し、輸出偏重の方針に疑問を呈した上で、農家の生活と食料自給の安定こそが真の攻めの農業であると主張しました。
農家が生きていける、そして私たちが食料不安というものを感じなくて済む、そういったものこそ本当の僕は攻めの農業なんではないかと思います
各論点について参考人間で賛否が分かれ、育成者権延長やゲノム編集表示義務化、重要品種指定制度の影響等をめぐり明確な一致には至りませんでした。一方、遺伝資源の備蓄・保存体制の必要性や、権利侵害への対策整備、費用負担支援の必要性については、複数の参考人・委員から支持する意見が示されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
世界の育種の進歩について長野県の立場からの見解
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
各論点について参考人間で賛否が分かれ、育成者権延長やゲノム編集表示義務化、重要品種指定制度の影響等をめぐり明確な一致には至りませんでした。一方、遺伝資源の備蓄・保存体制の必要性や、権利侵害への対策整備、費用負担支援の必要性については、複数の参考人・委員から支持する意見が示されました。
○参考人(西川芳昭君) 御指名ありがとうございます。 ちょっと九年ぶりの委員会ですごく緊張しているんですけれども、私自身、法律の素人でもありますし、数字にも弱いんですが、四十年間、種と人の関係の歴史を学んできた研究者として、優良種子、すなわち農家が必要とする種子を持続的に供給する制度はどうつくるのか、そういうふうなことに関して、キーワードとして、命と文化をつなぐコモンズとしての種、又は、その種...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約55,837文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
