議事録データ出典: 国会会議録検索システム(国立国会図書館)に掲載されている公式議事録を使用しています。
本会議では、デジタル行政推進法等改正案及び個人情報保護法等改正案を議題とし、国等データ活用事業認定制度の創設、統計作成等特例による要配慮個人情報の取扱い、AI学習データからの再識別・情報漏えいリスクとPETs(プライバシー強化技術)の社会実装、次世代医療基盤法との規律バランス、子供の個人情報保護、課徴金水準や海外事業者への執行力、デジタル赤字を踏まえた国産AI・クラウド産業の育成とデータ主権確保など多岐にわたる論点が議論されました。松本尚議員は特例の趣旨に沿った制度運用を肯定的に説明し、早稲田ゆき委員は要配慮個人情報の除外や団体訴訟制度見送りへの懸念を示し、谷浩一郎委員は相互主義の欠如や罰則の軽さを問題視しました。ほかに犬飼明佳委員、山崎正恭委員、西岡義高委員、高山聡史委員、横田光弘委員らがそれぞれの立場から質疑・意見を述べました。
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全30テーマ ・ 紐づく質疑60件
統計等特例における医療データ提供時の匿名化・仮名化・氏名等削除の要否
本テーマでは、AI学習データからの再識別・情報漏えいリスクとPETs(プライバシー強化技術)の社会実装のあり方が議論されました。論点として、海外で対話型AIが学習データ中の氏名・住所等を出力した事例や、匿名化データの突合による再識別事例が報告されていることが挙げられました。また、差分プライバシーや秘密計算、連合学習などのPETsを社会実装し、安全性と利活用の両立を図るべきとの提案がなされました。松本尚議員はスコア0.75で賛成の立場を示し、統計作成等特例による加工は個人に関する情報に当たらない状態までを求めるものであり、仮名・匿名加工情報のような区分を残す情報は認められないため、再識別・漏えいリスクは極めて低いと評価しました。犬飼明佳議員も同じくスコア0.75で賛成の立場を示し、再識別・漏えいリスクへの安全管理措置とPETsの推進を政府に要求しました。あわせて、日本はPETs技術で他国を凌駕する水準にあるとされ、個人情報保護委員会において有効性やニーズを調査し、事業者への導入を促す方策を検討することが述べられました。
本テーマでは、AI学習済みモデルから国等のデータの影響を事後的に完全除去できるかについて、学習・利用方法により一概には言えないとの答弁がありました。また、認定取消し時の対応として、データ消去等の履行要求、指導、司法上の措置を段階的に講じる方針が示された一方、モデル自体の利用停止・再学習・廃棄命令の権限を法律上明確化すべきとの指摘がありました。この点について谷浩一郎は、当該権限を制度上明確化すべきと明言し、賛成の立場を示しました。政府側からは、影響が甚大となるリスクがある場合には認定審査の段階で考慮する方針であるとの答弁がなされました。
少なくとも、AIモデルの利用停止命令、再学習、廃棄命令など、具体的な権限をやはり制度上明確に設けるべきだと考えているわけです。
本テーマでは、NDB(匿名医療保険等関連情報データベース)の利活用促進が議論されました。論点として、NDBは国民皆保険下で機関横断的に個人レベルのデータを持つ質の高い医療情報であり、年齢別治療転帰などの研究活用が期待されることが挙げられました。また、国が保有するデータの内容・使い方を広くアピールし、一流研究者以外にも使いやすい見せ方・制度設計をすべきとの指摘がなされました。福田徹氏はこの点について、国保有データの積極的なアピールの必要性を主張し、利活用促進に肯定的な立場を示しました。手続き面では、現行のNDB利用申出は特別抽出データ提供まで300日以上要する場合があるとして、本改正法案下での認定期間の見込みが問われました。これに対し、認定プロセスは迅速性とリスク審査のバランスを図りつつ可能な限り速やかに進める方針であり、審査期間の目途は法案成立後に検討するとの説明がありました。
私、特にすごく大切だと思うのは、国はこんなデータを持っている、こんなふうに使ってくださいというのをどんどんアピールすることが必要だと思っております。
本テーマでは、デジタル行政推進法と次世代医療基盤法の関係整理及び重複への対応が議論されました。山崎委員は、次世代医療基盤法が定める認定事業者制度・法定加工基準・書面オプトアウトの三本柱と、本法案の統計等特例との不整合を指摘しました。これに対し大臣は、個人情報保護法が分野横断の一般法であるのに対し、次世代医療基盤法は機微な医療データを対象とする特別法であり、両者は目的が異なると説明しました。あわせて、デジタル行政推進法及びデジタル改革関連法が医療のデジタル化や研究開発(AI手術支援、遠隔医療等)に好影響を与える点や、国等データ提供が現物提供・クラウド上解析提供のいずれの形態もあり得ること、厚労大臣保有の公的データベースの仮名化情報には病歴等の機微情報が含まれるため生データ提供の可否は慎重に判断すること、認定制度により個人情報保護委員会へ事前にデータ取扱いの適法性を確認できる利点があることが説明されました。発言者のスタンスとしては、早稲田ゆき氏が枠組みの拡大活用を提案し賛成的な立場を示した一方、松本尚氏は特例における認定事業者制度導入は特例の趣旨に反するとして否定的な見解を示し、福田徹氏は分かりやすい発信を求めるにとどまり賛否は明確ではありませんでした。
本テーマでは、国等データ活用事業を認定制度化する改正法の枠組みについて議論が行われました。内閣総理大臣が指針を定め主務大臣が計画を認定する仕組みとし、個情法上の適切性確認と合わせて事業の安定性と個人情報の適正な取扱いを担保するとの説明がなされました。指針には産業政策・経済安全保障・プライバシーとの両立の観点を盛り込み、重点分野、事業方法、安全管理の在り方、データガバナンス、標準化等を定める予定であり、策定にあたってはステークホルダーの意見を広く聴取し透明性を確保する方針が示されました。谷浩一郎氏は認定制ではなく許可制とし提供を「できる」規定とすべきと提案し、認定後は原則データ提供するたてつけが事業者に有利で国民のデータ保護より利活用を優先しかねないとの懸念を示し、最終的に法案へ反対しました。これに対し大臣は、認定制のもと公益・法令違反時は理由明示の上不提供とする現行案の妥当性を説明しました。川崎ひでと氏、早稲田ゆき氏、松本尚氏は法改正の必要性や制度設計を肯定し、早稲田ゆき氏は賛成を明言しました。横田光弘氏は特定事業者による独占への懸念を表明しました。
会派を代表し、ただいま議題となりました二法案に対し、反対の立場から討論いたします。
中道改革連合を代表し、デジタル行政推進法等改正案に賛成、個人情報保護法等改正案に反対の立場から討論を行います。
この両方をつくることによって、事業の安定性というか確実性を担保し、また、問題となる個人情報の取扱いがきちんと行っているかということを個情委がまず事前に確認するということで課題に対する手当てができているというふうに考えております。
組織を超えた社会全体でのデータ利活用の促進は、新たな産業を育成し、我が国の競争力強化につながる取組として非常に重要であると認識しております。
とにかく特定の事業者が国のデータを独占する、これだけはやはり避けなければならないというふうに思いますけれども
本テーマでは、デジタル行政推進法等改正案に盛り込まれた国等データ活用事業認定制度をめぐり、国・自治体共同でのデータ整備推進や、認定事業者が国・地方公共団体にデータ提供・協力を求められる規定について議論が行われました。複数事業者による計画も可能とする仕組みが地方の中小企業の取組につながる規定として盛り込まれており、複数事業者が要件を満たせば全ての認定事業者にデータ提供される仕組みであることが説明されました。また、認定事業者以外もオープンデータ化されたデータは利用可能であり、特定事業者の独占にはならないとの説明がなされました。支援体制については、IPAが認定事業者・主務大臣等に技術的支援を行い、中小企業・自治体への伴走型支援を進める方針や、民間事業者との協力による地方公共団体支援、自治体間のベストプラクティス共有を進める方針が示されました。横田委員は、中小企業がバーティカルAIで独自ノウハウを活かせる可能性を指摘し、支援拡充を求めました。山澄克委員は、地方中小企業のデータ利活用促進を重要課題と認識し、法案の措置に肯定的な立場を示しました。
御指摘ありましたように、大企業だけでなく、地方の中小企業のデータ利活用の促進というのは我が国にとって重要な課題であるという認識でございます。
本テーマでは、2024年のデジタル赤字が約6.7兆円に達する中で、国等が保有するデータを日本のAI産業育成の戦略資産と位置づけているか、デジタル赤字・データ主権への影響をどう評価するかが論点となりました。政府側は、ガバメントクラウドに国産クラウドが参入し、ガバメントAIにも国内7社が新規参入している状況を踏まえ、これらを競争の中で育てる方針であり、データ主権は守りつつも国産限定主義には同調しないとの見解を示しました。これに対し、国等データを内外無差別に開放すれば資金力・技術力で優位な外資系企業が利益を得て、デジタル赤字の拡大やデジタル主権の毀損につながるとの懸念が示されました。谷浩一郎委員(参政党)は、モデル反転攻撃等による再識別リスクや相互主義の欠如、デジタル赤字の加速を理由に反対の立場を明確にしました。一方、松本尚委員は国産偏重の主張には同調しない立場を示し、横田光弘委員はデジタル主権への懸念を表明しつつも具体的な賛否は示しませんでした。
本テーマでは、現場データを豊富に有する日本がバーティカルAIで世界をリードできる可能性があるとして、日本成長戦略における官民投資ロードマップの検討が取り上げられました。具体的には、自動運転開発においてカメラ・LiDAR画像、高精度地図データ、走行データ等のAI学習データが重要である一方、自動運転技術で米中に後れを取った背景として日本のデータ利活用の遅れが指摘されました。国保有データの自動運転への活用については、現時点で事業者側に特段の想定はないものの、法改正内容を踏まえて連携する方針が示されました。また、検討会ヒアリングでは、データガバナンスの確立や標準化、同意取得等の実務が利活用上の課題として挙げられました。発言者の立場としては、恒藤晃氏がバーティカルAIを勝ち筋と位置づけ官民投資ロードマップでの推進を表明したほか、松本尚氏はデータ信頼性を国際的な強みとして積極活用する姿勢を示しました。横田光弘氏は法案を先進的と評価し新産業育成の好機として推進すべきと明言し、西野太亮氏も国・自治体データの利活用を産業育成に必要不可欠と主張しました。大臣はバーティカルAI開発の重要性を強調し、関係府省庁の連携及びデジタル庁による総合調整の必要性を述べました。
今回、この法案は非常に私は先進的で優れていると思いますから、このチャンスを生かして、やはり、日本の新しい産業、これに結びつけていくということは非常に重要だというふうに思います。
バーティカルAIは日本の勝ち筋の一つであると考えておりまして、日本成長戦略の議論の中で、まさにこの分野の官民投資ロードマップを検討し、整理しているところでございます。
いずれにせよ、データの利活用は産業の育成にとって必要不可欠なものでございまして、国や自治体が所有する様々なデータを現在活用できていない、活用しないという状況を放置するのは、私はとてももったいないことだというふうに思います。
そういったところを我が国の強みとして生かして、日本から出ているデータは信用性が高いんだ、それによって作られるAI等々も信用性が高いんだということをしっかりとアピールをしていきたいと思っております。
バーティカルAI・フィジカルAI開発における中小企業・地方の技術活用促進について、職人技等の文書化されていないノウハウを数値化し、バーティカルAI開発に活用すべきとの提案がありました。横田光弘議員はこの提案に賛成の立場であり、中小企業の職人技ノウハウの数値化・AI活用を肯定的に主張しました。尾花瑛仁議員はスタンスとして賛成寄りではあるものの、無秩序な開放への懸念と地域産業保護を主張し、国主導での後押しを支持しました。松本尚議員もスタンスとして賛成寄りでしたが、バーティカルAI開発の重要性を強調するにとどまり、中小企業・地方活用についての具体的な言及はありませんでした。
個人情報保護法改正後の委員会規則・ガイドライン策定をめぐり、関係者からの意見聴取の進め方とEU等海外制度との整合性確保の方針が議論されました。佐脇政府参考人は、事業者・研究機関・個人から幅広く意見を聴取し、パブリックコメントを丁寧に実施するとともに、GDPR等海外動向との整合性に留意し、EUとの十分性相互認証交渉も踏まえて制定する考えを示しました。高山聡史委員は、海外より厳格な規律となる場合にはその必要性について合理的な説明と周知を求め、海外制度より厳しい運用を避けるべきとの立場から整合性確保に賛成的な姿勢を示しました。これに対し政府参考人も応じる考えを示しました。
十分個人の権利利益に配慮しつつも、海外の制度よりも厳しいということは避ける必要があるというふうにも言えると考えます。
個人情報保護法改正の施行後検証について、高山聡史委員がデータ利活用の実態と権利利益保護の実態を定量的に評価し、継続的に検証・見直しを行う意思があるかを質問しました。これに対し松本尚大臣は、EBPM(エビデンスに基づく政策立案)の考え方に基づき、公表件数や指導・勧告・命令の件数等をパラメーターとして施行状況を見ていく意向を示しました。あわせて、数値化が難しい面もあるとの認識を示しつつ、KPI等について野党側からの提案にも期待する旨を述べました。
本テーマでは、個人情報保護法改正案に基づく統計作成等特例により、公開されていない病歴等の要配慮個人情報が本人同意なく取得・利用・第三者提供可能となる点が議論されました。氏名付きの病歴情報が本人同意なしに提供され、その削除が事業者判断に委ねられていることへの不安も指摘されました。早稲田ゆき委員は反対の立場を示し、要配慮情報を本人同意不要の第三者提供特例から除外すべきと主張し、参考人質疑での森参考人の発言も引用しつつ統計的推論による差別的プロファイリングの危険性を指摘しましたが、大臣はこれに否定的な見解を示しました。犬飼明佳委員、西岡義高委員も同様に懸念や規制強化の必要性を提起しました。一方、松本尚委員は個人情報は統計処理により切り離され漏れないとして拡大に肯定的な立場を示しました。佐脇紀代志委員は一律要件化は困難と説明しました。政府側は、統計作成等(開発)とAI利用局面を区別し、違法・不当な差別的取扱いを助長する個人情報の利用については既存の個人情報保護法の禁止規定・命令・刑事罰で対応するとし、EUのAI規則のような厳格な規制は今回は導入しない方針が示されました。
統計作成等の特例については、AI開発や統計作成等を名目として、本人同意なく、要配慮個人情報を生データで第三者提供できる範囲を大幅に拡大するものです。
誰が何だというようなことは切り離されているということは再三お話をしているとおりなので
つまり、本人の同意、また本人の関与がないまま極めてプライベートな情報が取り扱われることに強い不安を感じているところでございます。
EUのAI規則のように、個人の特定や分析の禁止、特定の個人やグループの社会的、経済的脆弱性などにつけ込むことや、評価や分類を目的とすることなどを禁止される行為とするなど、厳格な規制が必要だという意見がございますけれども、今回の改正でそこまで踏み込まれていないのはどういう理由なのか、伺います。
AI開発の実態、現場の実情を把握する限り、一律に、統計作成等の特例におきまして、仮名化や特定の項目の削除ということを要件にすることは困難でございますが
個人情報保護法改正案をめぐり、課徴金水準がEU等と比べ低く、海外事業者に規制が甘いと受け止められ国民の個人情報が狙われやすくなるとの懸念が示されました。高山聡史委員は課徴金対象を四類型に限定した根拠と国外事業者への課徴金徴収の実効性について質問し、佐脇政府参考人は課徴金対象を緊急命令の対象となってきた重要な規律違反等に絞り込んだと説明するとともに、国外事業者への送達は領事送達で行い、国内に財産がない場合は執行上のハードルが高いと説明しました。統計等特例における外国事業者の参入については、能力要件のみでは悪意ある外国事業者を排除できないとの懸念も示されました。政府側は課徴金額の低さを認めつつ、附則第十四条の三年ごとの見直しで抑止効果を見極め、水準や対象要件を適宜見直す方針を示すとともに、個情委の人員拡充・育成や外国当局との執行協力を進め海外事業者への執行力を強化する方針を示しました。早稲田ゆき委員及び犬飼明佳委員は抑止力不足を批判し強化を求め、高山委員は海外事業者が国内に拠点・財産を持たない場合でも課徴金が抑止力として機能するよう検討を要望しました。
違法行為によって得られた額を吐き出せば済むだけでは、抑止力として不十分ではないでしょうか。
日本の課徴金制度がEUと比べて低い水準であれば、日本は規制が甘い、違反リスクが低いと受け止められ、結果として、国民の個人情報が海外から狙われやすくなるのではないかと懸念をしております。
そういったケースにおいてもこの課徴金制度がしっかり抑止力として機能をするように、具体的な検討を今後ともよろしくお願いいたします。
その上で、今回は、課徴金の制度、金額が安いということは、先週のこの委員会でも御指摘を受けたところです。
本テーマでは、個人情報保護法等改正案の運用に関する複数の論点が議論されました。自民・中道改革連合・維新・国民民主・チームみらいの共同提案により、十四項目にわたる附帯決議が提出され、政府に留意を求めました。具体的には、統計作成等における個人識別防止措置の徹底と公表事項の個人情報保護委員会による把握・公表体制の整備、プロファイリング規制の在り方について諸外国法制を基にした継続検討、こどもの個人情報についてこどもにとっての最善の利益を最優先とした同意取得手法の柔軟化や現場への周知徹底、特定生体個人情報の本人への周知の実効性確保、課徴金制度運用の透明性確保、個人情報侵害の団体による差止請求・被害回復制度導入に向けた検討継続、個人情報保護委員会の人員・予算の充実などが盛り込まれました。山崎委員は、委員会規則の技術水準に応じた早期更新と、適格消費者団体への法執行情報共有による団体訴訟制度の環境整備を要望しました。松本大臣は附帯決議の趣旨を踏まえて配意していく旨を答弁しました。一方、早稲田ゆき委員は団体訴訟制度が見送られたことを事業者寄りであると批判し、附帯決議の内容に否定的な評価を示しました。
被害者救済の要となる団体訴訟制度も見送られました。
本テーマでは、データ提供拒否の要件をめぐって議論が行われました。まず、他法令違反や公益を害するおそれがある場合にはデータを提供しない仕組みとし、機密度の高いデータの提供を防ぐとの説明がなされました。また、莫大な費用や過分な業務負担を理由とする提供拒否は法第29条第2項第3号(所掌事務の遂行への支障)に該当し得るものの、その判断は個別具体的な事情を総合的に勘案して行われるものとされました。これに対し、省庁間で対応にばらつきが生じる懸念があることから、過分な負担に該当するかどうかの具体的な判断要素を指針等で明確化すべきとの要望が出されました。発言者として谷浩一郎氏は、拒否要件の明確化を要望する立場を示し、賛否そのものを表明するのではなく、判断基準の整備を求めました。
過分な負担に該当する場合については、少なくとも費用や必要な具体的な判断要素を指針等で明確に示していただきたい、そう考えております。
本テーマでは、国等データ提供における相互主義の導入の是非が論点となりました。日本企業に同等のアクセスを認めない国・地域の企業への国等データ提供を制限する規定を法案・指針に設ける考えはないかとの質問に対し、松本尚は相互主義は現段階で想定しておらず、安全管理措置の遵守により海外流出を防ぐとの立場を示しました。一方、谷浩一郎は相互主義を欠く制度設計が日本企業の競争力やデジタル主権を損なう懸念があるとして、施行時に相互主義を考慮するよう要望し、導入を支持する立場を明確にしました。両者の間で明確な結論・決定事項は示されていません。
外国代理人登録法(日本版FARA)の整備をめぐっては、行政データにアクセスする認定事業者に外国情報機関が関与するリスクを踏まえ、西岡義高委員が日本版FARAの必要性を明確に指摘しました。これに対し政府参考人は、外国勢力による政策決定・世論形成への不当な干渉を防止する制度について丁寧に検討する方針を示しました。町田達也は干渉防止制度の必要性自体は示したものの、具体的な法整備への賛否は明確にしていません。
本テーマでは、子供の個人情報を巡るAI利活用に関するリテラシー教育・啓発が論点となりました。大臣は、子供・保護者・学校関係者に対し、個人情報の重要性や、その利活用と保護のバランスについてのリテラシー教育が必要であるとの答弁を行いました。
子供の個人情報保護をめぐっては、現行の年齢確認・保護者同意が形式的な運用にとどまっているとして、EUのようなターゲティング広告規制など実効的な保護水準の導入を求める指摘がありました。犬飼明佳氏はこの立場から、形式的な同意運用を批判し、広告制限等の実効的な保護策を求めました。これに対し佐脇紀代志氏は、違反時の勧告・命令・刑事罰の存在を根拠に、現行規定でも十分な保護がなされていると主張しました。松本尚氏は、ターゲティング広告等で子供の個人情報を第三者提供する場合には法定代理人の同意取得を要し、代理人からの請求があれば利用停止に応じる対応が保護水準となるとの立場を肯定的に説明しました。西岡義高氏は他者の意見を紹介するにとどまり、自身の立場は明確ではありませんでした。今後の対応として、年齢確認・法定代理人同意の具体的な実施方法は個人情報保護委員会のガイドラインで明確化される方針であり、また未成年者の最善の利益を優先的に考慮する責務規定を設け、事業者への周知を図ることとされました。
いずれも事業者の直接的な義務でございまして、それに違反している場合には勧告、命令の対象となり、その命令に違反した場合には刑事罰の対象となります。
実効的な保護水準とは、単なる保護者同意にとどまらず、子供へのターゲティング広告制限、推薦アルゴリズムの透明化、子供へのプロファイリング制限、高プライバシー設定のデフォルト化なども含めたことを考える必要があると思います。
本法案によって事業者は、ターゲティング広告等に際して、子供の個人情報を第三者に提供する場合に法定代理人の同意を取得する、あるいは、法定代理人からターゲティング広告等への子供の個人情報の利用を停止するよう請求された場合これに応じるという対応が求められることになります。
子供の権利を守るためには罰則を含めた厳格な規制が必要だという意見もその一方でございます。
本テーマでは、未成年者の個人情報保護に関する規定の在り方が議論されました。未成年者の最善の利益を考慮する規定は努力義務とされる一方、利用目的の通知や第三者提供の同意取得等の具体的義務については罰則が付されている点が説明されました。また、法定代理人の同意を取得済みの場合は原則として削除請求の対象外となるものの、目的外利用があった場合には現行の利用停止請求制度で対応可能である旨が示されました。西岡義高氏は、他の意見を紹介した上で見解を尋ねる質問形式での発言にとどまり、自身の賛否の立場は明確にされませんでした。
一度許可した個人情報であっても遡って個人情報の削除を要請できるようにすべきだという意見もございますけれども、この点、どのように考えていらっしゃるのかを伺います。
救急医療における患者情報共有の迅速化について、救急医療では患者情報を早期に得ることが正確な診断治療に直結するとの実体験を踏まえた質問がなされました。これに対し、マイナ保険証を通じた医療情報のデジタル共有を推進する「マイナ救急」の取組が示され、広島県での実証事業を踏まえた全国展開の指示が確認されました。マイナ救急で得られる情報は、受診歴・薬剤情報・健診結果・処方情報・電子カルテ共有サービスの三文書六情報とされています。松本尚氏は、医療従事者には守秘義務があり必要な情報共有が過度に保護されるべきではないとの認識を示し、情報共有の推進に肯定的な立場を取りました(スタンススコア0.75)。また現場医師からは、血液検査・心電図・CT画像等の追加情報や、顔認証・指紋認証等の生体データ活用、電子カルテの一元化の検討を求める要望が出されました。
医療従事者からしたら、守秘義務の中で知り得る状態であれば、これは特段、最初から保護されても困りますから、その辺りのところは医療者であれば十分に理解はできるものではないかなというふうに思います。
本テーマでは、未成年者の個人情報保護における十六歳未満という年齢基準の妥当性が論点となりました。基準の理由としては、義務教育課程における情報モラル学習の状況、GDPRの基準、既存ガイドラインとの整合性が説明として挙げられました。これに対し、西岡義高は十六歳未満基準の合理性に疑問を呈し、未成年を基準とする案を提案しましたが、賛否は未確定です。
利用停止請求の要件緩和なども、十六歳未満ではなく、未成年が本人である場合にした方が合理性があると考えられますけれども、なぜ十六歳未満とされたのか、理由を伺います。
本テーマでは、本人同意不要要件である「相当な理由」の判断基準の明確化とガイドライン整備について議論が行われました。AI開発目的でのデータ提供は必要な場合に限定し、具体的事案に即したガイドラインで対応を徹底する方針が示されました。また、「相当な理由」の判断要素を法律に明記すべきとの意見に対しては、公益上の必要性と本人不利益の総合勘案が前提であり、法律への網羅は困難であるとの答弁がなされました。この点について佐脇紀代志氏は、条文への網羅は困難で柔軟な判断が必要と説明し、要件明確化には慎重な姿勢を示しました。さらに、「相当の理由」については既存法における同種用語や運用実態と整合させ、具体的な解釈はガイドラインにおいて明確化していく方針が示されました。
全てのケースをあらかじめ想定し、考慮要素を法律の条文に網羅するということは困難でございまして、また、個別の事例における適切かつ柔軟な判断に支障を及ぼすという判断でございます。
本テーマでは、統計作成等の定義及び個人情報の復元防止措置の明確化が論点となりました。政府側からは、統計作成等の定義は個人に関する情報に該当しない状態までの加工を求めるものであり、委員会規則で復元防止措置を明示する方針であること、統計情報から個人情報を復元する行為は現行法の不正取得に該当し課徴金等で対処可能であることが説明されました。佐脇政府参考人は、統計情報作成・AI開発は個人との対応関係が排斥された加工であり権利利益侵害のおそれは少ないとした上で、規則でAIモデル等からの出力・復元防止のための必要かつ適切な措置を求めると説明しました。委員からは、山崎正恭が個人識別・復元不可の要件を法律本文に明記すべきと主張し要件強化を求めた一方、松本尚は匿名加工情報への限定は有用性を損ない不適切であるとして限定に反対しました。西岡義高は法定明確化を求める質問を行いましたが、要件自体への賛否は表明しませんでした。また高山委員は、他情報と照合し個人識別できないようにする措置に関する技術活用の促進を要望しました。
特定の個人を識別できず、かつ復元できないことが保障されることを法律本文の要件として明記すべきではないかと考えますが、政府の認識をお伺いします。
提供されるデータを匿名加工情報に限定するということ、これは森参考人がおっしゃっていることは、余り適切ではないというふうに私も思います。
統計作成等にAI開発を含むのであれば、特定の個人の情報を推測、復元できないことが要件であるということを、仮名加工情報や匿名加工情報と同様に法で明確に定めるべきとの意見がございますけれども、なぜ今回規定されていないのか、その理由を伺います。
統計作成等の公表事項を一元的に確認できる仕組みについて議論が行われました。要配慮個人情報を扱う事業者の公表事項に関するルールや秘匿処理能力の担保、提供側の確認責任など安全性担保の仕組みの必要性が指摘されました。山崎委員は、医療データ取扱事業者に届出制または一元的公表の仕組みを設けるべきと提案しました。西岡義高委員は、現状の把握が困難であることを課題視し、一元的な仕組みの必要性を主張しました(賛成)。これに対し大臣は、公表項目にキーワードを設けて機械的検索を可能にすることで検索性・透明性を高めると説明しました。また、全事業者の公表事項を一覧的に確認する仕組みを設けることは困難であるが、提供元・提供先いずれかの公表を確認できれば足りるとし、検索性の高い公表方法を委員会規則で定める方針が示されました。
一個人が全ての個人情報取扱事業者や行政機関の長などが公表した事項を把握することは困難であるということは容易に想像できるところであります。
本テーマでは、統計作成等特例と次世代医療基盤法の認定匿名加工医療情報作成事業者制度との規律バランスが議論されました。高山聡史委員は両制度の規律バランスについて質問し、佐脇政府参考人は次世代医療基盤法は個人情報保護法の特別法であり個々の規律の差異のみでの適否論は不適切であるとし、統計作成等特例は公表・目的外利用禁止・安全管理義務等を規定し既存制度と比較して十分な権利保護を具備すると説明しました。大臣は認定制度による入口規制を課すとハードルが上がり利活用を妨げるため、統計特例は入口を下げ他の保護手当てで対応する考えを示しました。山崎委員は非認定事業者にも医療データが渡る危険性を懸念し、氏名削除の要否を確認したのに対し、大臣は構造化データなら削除は容易だが非構造化データは負担が大きく、提供元に不要情報の確認を求めるとしました。山崎委員はガイドライン整備と生データ流通の周知の必要性を指摘し、次世代医療基盤法の認定業者を仲介させる案を提示しましたが、大臣は特例に特例の認定を設けるのは趣旨に合わないと答弁しました。早稲田委員は次世代医療基盤法の認定作成事業者の枠組みを医療分野の統計等特例に拡大適用すべきと提案しました。
そういった措置に係るコストを下げるような技術をしっかりと使われるように、いろいろな取組をしていただきたいなというふうに思います。
本テーマでは、統計等特例におけるオプトアウト手続の在り方について議論が行われました。山崎正恭委員は、次世代医療基盤法では書面による事前通知といつでも停止可能な仕組みがあるのに対し、本改正案は公表のみであり実効性が低いと指摘しました。早稲田ゆき委員も、公表のみでは患者が把握することが困難であり、仮に把握できたとしても提供元への利用停止請求はできないと問題視しました。これに対し大臣は、次世代医療基盤法と本改正案とでは、個人との対応関係が完全に排斥された情報かどうかによって規律の厳格さが異なるたてつけであると説明し、統計処理からは個人情報が切り離されているため拒否できる制度にはなっていないと述べました。また、統計作成等特例では本人同意が不要であるため、無条件に利用停止等の請求権を付与することは制度趣旨と矛盾するとして規定していないとの説明がありました。
統計等特例による医療データ提供に際し、氏名等の削除や仮名化を要件とすべきか否かが議論されました。犬飼明佳委員と山崎正恭委員は、個人特定リスクを低減するため仮名化を原則とすべきと主張し、山崎委員は諸外国と同様に物理的に再識別不能な水準の安全性基準とすべきと質問しました。早稲田ゆき委員は、厚労省令和四年資料を根拠に諸外国では氏名等を削除して医療情報を利用していると指摘し、病歴等の機微情報について仮名化・ハッシュ化を規則で検討すべきと求め、医療情報を本人同意不要規定から除外すべきとも主張しました。これに対し大臣は、個人に関する情報に当たらない状態まで加工するため再識別リスクは極めて低いこと、EUのGDPRでも統計目的では一律の匿名化・仮名化を要しない例外があることを説明し、ハッシュ化等の仮名化は提供元の負担が大きく現状は要件としないが、不要データの削除は求めていくと答弁しました。また医療情報のみを本人同意不要規定から削除することは法改正の趣旨から外れるとして否定しました。佐脇紀代志氏は一律削除義務化は困難としつつ不要項目削除等のリスク対応は法律上必要と説明し、条件付きで賛成する立場を示しました。厚労省は分野独自のガイドライン・具体的判断基準を関係省庁と連携して策定する方針です。
私は、本人同意を得ないで第三者提供できるという特例規定から、要配慮情報、特に病歴、医療情報を削除するべきではないか
やはり我々としては、医療データに関しては提供前に名前は削除すべきであると思うんですけれども、その辺について、もう一度確認をさせてください。
そこで、医療情報や病歴等について、氏名等を除去した仮名化を原則とし、個人特定リスクを極力低減することが必要であると考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。
本特例の活用に不可欠と思われる、氏名等が削除されず利用され続けるのではという懸念への明確な対応方針を改めてお答えください。
今回は事前に仮名化するとか削除することを要件とはしていないんですが、そもそも、AI開発の目的でこういったことを取り扱う必要があるというのを要件として、まず、リスク等が極めて高いデータを提供する場合において、氏名等が不要なのに、それが明確に分かっているのに、そしてその削除も容易にできるのに、それをやっていないよね、漫然と提供しているよねということになりますと、このAI開発の目的の要件を満たさないということになりますので、そういう意味においては、細かい個人情報というのが利用されるということを、そこで一回歯止めをかけているということです。
提供元が適法にデータ提供を実施する観点からは、提供時点におきましても、明らかに不要なこれらの項目においてはしっかり削除等をしてリスク対応を行うことがこの法律において求められるというふうに解せられるかと思います。
今般の統計特例に基づく第三者提供について、直ちに違法性が阻却されるとは言えませんが、第三者提供という行為の相当性等を考慮して違法性阻却事由の有無が判断されるということになります。
本テーマでは、統計等特例に関する委員会規則の制定時期と法律の施行日との間に生じる時間的ギャップにより、保護の空白期間が生じる懸念が議論されました。山崎正恭委員は、AIによる学習後のアンラーニングが困難であることを踏まえ、施行日と規則整備完了日の間の空白期間により生じる不利益を懸念し、届出制など追加的な保護措置を提案しました。ただし規則の制定自体には反対せず、慎重な運用を求める立場でした(賛否スコア0.40)。これに対し佐脇政府参考人は、規則は法律の施行に十分先立って準備・制定するものであり、施行前に特例を利用することは現行法違反にあたると説明しました。
法律の施行日と委員会規則の整備完了日の間に生じる保護の空白期間中に、医療データを含む要配慮個人情報が統計等特例に利用され、国民に不利益が生じるなどの懸念がありますので、どんなスケジュールで規則を定めようとしているのか、お願いしたいと思います。
認定事業計画の内容(利用目的・実施期間・提供データ等)の公表範囲について議論が行われました。透明性確保は望ましいとする一方、事業ノウハウ流出への配慮から公表事項や粒度は個別対応とすべきとの大臣見解が示されました。松本尚議員は、透明性は重要としつつノウハウ流出防止とのバランスを踏まえ個別判断すべきとの立場を示しました。犬飼明佳議員は、要配慮個人情報を扱う事業者への認定制度や第三者チェックの強化を主張し、透明性確保に前向きな姿勢を示しました。谷浩一郎議員は、競合に影響しない事業者名や実施期間等の公表を積極的に支持する一方、対象情報等の内容を白紙委任することには批判的な立場から透明性確保を求めました。これに対し大臣は、事業者名・実施期間等の公表について個別判断であるとし、明言を避けました。
事業の内容といいますか事業者名ですね、これは、私は、この国の、国民のデータが事業者に渡されるわけですから、やはりある程度の公益性というものが必要でありますし、名前というものを少なくともしっかりと出すように、そういうふうに進めていただければ、そういうふうに思っております。
そこで、要配慮個人情報を扱う事業者に対する認定制度とか第三者のチェックなど、安全管理の強化が必要であると考えますけれども、大臣の見解を伺います。
公表の事項やその粒度、要は中身ですな、それについては、認定事業の円滑な実施のバランスに鑑みて個別に対応せざるを得ない、していかなければならないというふうに思います。
本テーマでは、諸外国における政府保有データのAI開発等への提供制度について答弁がなされました。EUに加え、英国・米国・中国にも一定の要件下で公的データを利用できる制度が存在すると説明されました。英国では、一般データ保護規則において医療情報等の特別種類データについても、統計目的等の例外により第三者提供が許容される規定があると説明されました。中国については、公共データ資源の認可・運用に関する実施ガイドライン等に基づく公的データ利用制度が存在するとされました。一方で、米国・英国の政府データ提供は主に研究目的に限定されビジネス目的を前提としておらず、中国については日本企業によるアクセスが困難であるとの指摘がありました。これらを踏まえ、本法案のように要配慮個人情報を含むデータを、外国企業を含む事業者にビジネス目的で提供する制度は、主要国において一般的でないとの指摘がなされました。
顔特徴データの取扱いについて、漏えい後の変更が困難で追跡・プロファイリングに利用され得る機微情報であることから、本人関与・目的限定・透明性確保の必要性が論点となりました。佐脇紀代志氏は透明性確保と本人関与強化の技術導入について肯定的に説明しました。犬飼明佳氏は、本人関与・目的限定・透明性・利用停止請求などの実効的なルール構築を明確に求めました。福田徹氏は生体データの活用を積極的に提案しました。制度面では、顔特徴データの取扱いに関する周知義務化と、違法性を問わず利用停止等を請求できる仕組みとすること、オプトアウトによる第三者提供は認めないこととする方針が示されました。また、委員会規則により、カメラ設置施設の入口掲示など、本人が訪問時に取扱いを認識できる形での周知を求める方針も示されました。
質疑終局後の討論では、早稲田委員はデジタル行政推進法等改正案に賛成、個人情報保護法等改正案に反対、谷委員は両法案に反対の立場を表明しました。採決の結果、両法案はいずれも起立多数で原案どおり可決され、五会派共同提案による附帯決議案も起立多数で可決されました。委員会報告書の作成は委員長に一任することが異議なく決定されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。