議事録データ出典: 国会会議録検索システム(国立国会図書館)に掲載されている公式議事録を使用しています。
本委員会では、情報通信技術活用行政推進法等改正案及び個人情報保護法等改正案について参考人質疑が行われました。森田朗氏はデータ利活用制度・システム検討会での16回の審議を踏まえた法案策定経緯を説明し、行政デジタル化における事業認定制度や分野横断的なデータ利活用制度の必要性を述べました。森亮二氏は課徴金・生体情報保護等を盛り込んだ大改正として本改正を評価する一方、団体訴訟制度の見送りや課徴金対象範囲の狭さを課題として指摘しました。小原成朗氏は統計等特例における個人推測・復元不能性の法的要件化や、十六歳未満に限定された利用停止請求要件の適用対象見直しを主張しました。村上明子氏はAIガバナンスにおけるリスクベースアプローチへの転換やプライバシー強化技術(PETs)の意義を説明し、データ活用のリスクとともに活用しないことのリスクにも言及しました。西岡委員、山崎委員、谷委員、武藤委員、斉木委員からは、子供のデータ保護、要配慮個人情報の悪用・漏えい、安全保障上の懸念、自動車産業の国際競争力等について質問がなされました。
この概要はAIによる自動生成です。解釈の違いや誤りが含まれる場合があります。
全34テーマ ・ 紐づく質疑44件
個人情報保護法改正における子供の最善の利益・データ保護責務規定の実効性
本テーマでは、AIガバナンスの国際的な潮流について議論が行われました。村上明子氏は、AIガバナンスが世界的にゼロリスクからリスクベースアプローチへ転換していると説明し、EU・AI法やNIST・AI RMF等がリスクレベルに応じて義務を階層化する方式を採用していることを紹介しました。村上氏はこの転換を明確に支持する立場を示しています。
AIの利用を過度に制限し禁止するゼロリスクから、リスクの大きさに応じて適切な制御を行うリスクベース、管理と活用についてのアプローチへと明確に変更しております。
本テーマでは、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)によるAI評価能力の強化とガイドライン整備が論点となりました。村上明子参考人は、AISIが評価観点ガイドや事業者向けガイドラインを発行し、AIを測る国の能力強化を進めていることを説明したほか、データガバナンス・データ品質に関するガイドライン等を発行し企業の取組を後押ししていることを説明しました。村上参考人は、国のAI評価能力強化を規制実効性の観点から重要と主張しており、賛成の立場を示しました。
そのためには、国が、きちんとその規制をするために、やってはいけないことを、AIでやっているかどうかを測る能力というのを日本が持つということが非常に重要ではないかというふうに思っております。
本テーマでは、AIによる子供の写真・データの将来利用に伴うリスクと消去権の担保が議論されました。西岡委員は、子供時代の写真が将来検索・悪用されるリスクを挙げ、子供の権利保護策について各参考人に質問しました。小原参考人(スコア0.75、消去権に肯定的)は、子供時代に同意した情報であっても成長後に消去できる権利の担保が必要と述べるとともに、親の所得と虫歯・学力等の相関をAIで拡大利用すると差別的な採用選別に使われる懸念を指摘しました。村上参考人は、子供の写真から成人後の顔を検索できる技術やデータ再生成による悪用への対応として、技術・罰則を含む規制の必要性を指摘しました。
子供のときにいいと言ったことであっても、やはり消去できるような権利というのは担保する必要があると思います。
本テーマでは、AI基盤モデルの学習データにおける匿名化措置の必要性について議論が行われました。森亮二氏は、AI基盤モデルの学習プロセス自体は匿名化のプロセスではなく、学習用データ自体について別途匿名化を行う必要があると指摘しました。この主張の根拠として、学習プロセスを経ることが匿名化にはならないため、学習データそのものに対する匿名化措置が必要であるという点が示されました。
したがいまして、統計と同等の安全性を確保する、そのためには学習用データ自体の匿名化が必要でございます。
本テーマでは、AI開発・データ利活用における企業の実務上の同意例外について議論されました。武藤委員は経団連での提唱を踏まえ、統計作成等特例の評価とAISIの役割について村上参考人に質問しました。これに対し村上参考人は、本人同意不要の特例を高く評価する立場を示し、企業内および国内におけるデータガバナンスの浸透が、安全な利活用を進めるための必須条件であると述べました。
こういったことをしっかりと、統計的で、個人のプライバシーを侵害しない措置を取った上で使ってよいよというふうに法律で規定するということは、業者にとってもしっかりデータの活用というのを前向きに考えることができる一つの大きなきっかけになるのではないかということで、この法律の改正については非常に意義があるというふうに私は考えております。
本テーマでは、AI開発を含む統計作成等における特定個人の推測・復元不能性の法的要件化について議論が行われました。村上参考人は、氏名の黒塗り等による匿名化を行っても他のデータとの組合せにより再識別が技術的に可能であるとし、PETs(プライバシー強化技術)により匿名性を担保する必要があると述べました。また、絶対的な非特定性の証明は困難であり、出口でのガードレールと技術・運用・法制度の組合せによって守る必要があるとも述べました。スタンスについては、小原成朗が個人推測・復元不能性の法定要件化を明確に主張し、森亮二も再識別可能な統計は不適切であるとして安全性確保に同意する立場を示しました。村上明子は再識別の技術的可能性を指摘するにとどまり、法的要件化への賛否については明確な立場を示しませんでした。
本テーマでは、PETsサンドボックス等AI評価ツールの中小事業者向け国主導支援策について議論されました。武藤委員は、シンガポールのPETsサンドボックス等の政府支援策を例に、日本における制度的後押しについて村上参考人に質問しました。村上参考人は、個人特定不能性を数学的に証明できる技術を持つ企業に限定される点から法的整備の重要性を指摘するとともに、中小企業が単独でAI評価に投資するのは困難であるとし、国がサンドボックスを用意し企業が使える環境整備を論点として提示しました。村上参考人は国の支援を論点として示したのみであり、賛否は明言していません。
やはり、その部分をどこまで国としてサポートしていくのかというのは、議論のあるところではないかというふうに思います。
本テーマでは、データ利活用事業計画の国認定制度について議論が行われました。森田朗氏は、本法案が国の指針の下で事業計画を認定するものであり、デジタル庁と個人情報保護委員会が協議して認定する仕組みであると説明しました。森田氏はこの共同認定の仕組みを、保護と利活用のバランスが取れた制度と評価し、賛成の立場を示しました。
デジタル庁と個人情報保護委員会とで協議しながら認定を行う仕組みとしていることから、データの利活用について、それを推進する立場と監督する立場とが共同して制度の運用を進めていくものであり、保護と利活用のバランスの取れた制度となっていると考えます。
デジタル行政推進法及び情報活用促進法において罰則規定が一切存在せず、認定取消しのみが措置とされている点について、谷委員が森参考人に見解を質問しました。森参考人は、デジタル行政推進法についての専門性は無いとしつつ、想定と異なる利用によって権利利益侵害が生じた場合には罰則及び制裁金が設けられるべきであるとの見解を示しました。
それによって個人の権利利益が侵害されるということになれば、それは罰則なり制裁金なりがあるべきであろうかなとは思います。
本テーマでは、AI開発データの安全な利活用に向けたプライバシー強化技術(PETs)の意義と課題が議論されました。村上明子参考人は、差分プライバシー、匿名加工、合成データ、連合学習、秘密計算等のPETsが安全なデータ活用のガードレールになると説明し、あわせてAI自身によるマスキング、フィルタリング、アンラーニング等の技術も進化していると述べました。これに対し谷委員は、PETsに対抗する技術の進展について質問しました。村上参考人は、PETsを打ち破る技術的リスクに対しては、事業者が最新技術を保有することを推奨するとともに、ガバナンスの透明性向上が必要であると述べました。村上参考人のスタンスは、PETsを安全活用のための強力なガードレールと評価し、個人特定の防止を明言するものでした。
これらのPETsというものは、安全なデータ活用のための強力なガードレールであるというふうに言えると思います。
本テーマでは、個人情報の目的外利用・第三者提供に関する法的規定の明確化が議論されました。小原成朗氏は、目的外利用等が認められる「相当な理由」について、その恣意的な判断や濫用を防ぐため、判断要素や程度を法で明確に定めるべきと主張しました。また、契約履行のために必要な場合など「明らかである場合」とされる要件についても、具体的にどのような場合を指すのか法で明確化すべきと述べました。さらに、漏えい等が発生した際に本人への通知が不要とされる、権利利益保護に欠けるおそれが少ない場合についても、同様に法での明確化が必要であると主張しました。小原氏はこれら3点について一貫して法的明確化を求めており、賛成的な立場を示しました。
これらの明らかである場合についても、どのような場合なのかを法で明確に定めるべきと考えます。
本テーマでは、個人情報保護を基本的人権として位置づけることの重要性について議論が行われました。山崎委員は、個人情報保護が自己決定権や人格的自律、民主主義の基盤を守る人権保障であるべきだと問題提起しました。これに対し、村上明子参考人は、個人のプライバシー・基本的人権の保護と国際競争力の維持は技術により両立可能であるとの立場を示しました。また、森亮二参考人は、プライバシーは憲法で保障された人権であり、民主主義の健全な進展にも重要であると述べ、個人情報保護法の目的は保護を中心に据えるべきだと主張しました。両参考人とも人権保護を重視する立場を示しています。
本テーマでは、個人情報保護法・デジタル行政推進法が一般法として存在する中で、分野ごとの特性に応じた個別法制度を整備する必要性について議論が行われました。森亮二参考人は、個人情報保護法は保護を優先する一般法であり、医療等の分野については利活用を優先した規律とすべきであると整理しました。森田朗参考人は、個人情報保護法・デジタル行政推進法は一般法であるため、分野ごとに同意の要否等を個別の法律で規定すべきであると述べ、欧州が分野横断的な一般法制度の上に分野別法律を整備している点を参考にすべきと発言しました。さらに森田参考人は、個人情報保護法の原則をそのまま適用するのではなく、領域ごとの制度設計が今後の利活用にとって重要であると重ねて強調しました。森田参考人のスタンスは賛成寄りであり、分野別の規律整備を一貫して主張しています。
安心してデータの保護と利活用の両方を推進していくためには、そうした個別分野の特性に応じて、その分野固有の事情等を考慮した適切な規律を設けることが必要です。
本テーマでは、個人情報保護法における団体訴訟制度の導入見送りとその立法的課題が議論されました。山崎委員は、G7の他国では整備済みの団体訴訟制度が日本の法案に盛り込まれていない点について、そのメリット・デメリットを質問しました。谷委員は、検討過程にあった団体訴訟制度が今回見送られたことについて、その必要性を森参考人に質問しました。これに対し森亮二参考人は、団体訴訟制度は当初導入が予定されていたものであり、個人情報保護委員会のリソース制約という状況下では権利利益保護の観点から重要な価値を持つとし、検討会報告書も救済手段多様化の重要性を指摘していることを踏まえ、見送り後も改めて立法的課題として確認すべきであると述べました。
団体訴訟の導入は立法的課題であるということが改めて確認されるべきではないかと思います。
本テーマでは、個人情報保護法における団体訴訟制度(差止め請求権)創設の是非が議論されました。山崎正恭委員は、個人情報保護委員会の資料にあった差止め請求権付与が法案提出時に削除された経緯を指摘し、その必要性について質問しました。参考人の森亮二氏は、個人情報保護委員会の法執行リソースには限界があり、団体訴訟制度がその限界を補う手段として権利侵害の防止・回復に有効であると説明しました。また森氏は、団体訴訟に関するノウハウ不足については今後の蓄積によって解消可能であるとし、他分野における実績を踏まえると濫訴の懸念も小さいと反論しました。スコアデータでは、山崎委員(0.75)、森参考人(0.90)といずれも賛成寄りの立場が示されています。
本テーマでは、個人情報保護法における課徴金制度の対象範囲と算定方法が議論されました。森亮二参考人は、課徴金導入自体は評価するとしつつ、要配慮個人情報の取得制限や目的外利用、大規模漏えいが対象外となっている点を問題視し、算定方法が違法行為で得た額を基準とするため抑止力が乏しく、公正競争上も問題があると指摘しました。山崎委員も課徴金額の少額さや対象範囲の狭さに懸念を示しました。谷委員の質問に対し、森参考人は違法行為で得た額の返還のみでは抑止力が低いとし、EUと同様の売上高連動等の絶対額基準が合理的であると述べました。武藤委員はEU(世界売上高最大4%)や米国CCPA(違反一件最大750ドル)と比較して質問し、森参考人は諸外国と比較して日本の課徴金額は明白に低く効力も弱いとし、得た額を超える負担があり得ると事業者に思わせることが抑止力の出発点になると述べました。森参考人は、課徴金の金額水準は今後の立法的課題と位置づけるべきとしました。
本テーマでは、個人情報保護法の三年ごと見直しに向けた論点として、技術進化への対応、国際的な規制動向との整合、国民の安全・安心の確保が挙げられました。村上明子参考人は、リスクをゼロにすることが困難な状況を踏まえ、安全性への対応を国民に示すことで、安心した個人情報の提供につながると強調し、安全安心への配慮とリスクベースの視点を見直しに盛り込むべきとの立場を示しました。
その観点もこの見直しに関して盛り込んでいくということが重要なのではないかというふうに思っております。
個人情報保護法改正における子供の最善の利益・データ保護責務規定の実効性については、複数の論点が示されました。森参考人は、子供に関する情報の保護責務規定(努力義務)について、子供第一の考え方を共有する目的があるとして今回の改正で最も評価する点と述べました。森田朗参考人は、子供のデータ分析自体は差別ではなく政策活用に資する場合もあるとした上で、目的・利用方法のコントロールが課題であると指摘しました。発言者のスタンスとしては、森亮二氏が子供の情報保護責務規定を高く評価し、適法取得例外を問題視して保護強化を支持する立場を示しました。山崎正恭氏は例外規定の多さにより子供の権利保護が実効的に機能しない懸念を表明しました。小原成朗氏はAI統計利用による差別懸念から厳格管理を求める慎重な姿勢を示し、村上明子氏は感情論での禁止ではなく罰則を含む規制について丁寧な議論を求める条件付きの姿勢を示しました。
これは私は今回の法改正の中でも一番いいものではないかと思っているぐらいですので、新たな法改正提案に従った、そのような運用がこれからなされるということを希望します。
これに関して、これだけ例外規定があればなかなか子供の利用停止請求権が実行されないのではないかという不安の声がありますが
そして、歯の悪い子供たちをどうやって助けていくか、そのための政策に使うということは、むしろ子供の権利を保護することになるのではないかと思います。
AIも含めた統計等を活用されるのであれば、その使い方も含めて厳格に管理する必要があるというふうに思います。
そういったところを罰則も含めて、しっかりどういった規制が必要なのかということを丁寧に議論をしていくことが子供を守っていくということにつながるのではないかというふうに考えております。
個人情報保護法改正における統計等特例をめぐり、本人同意なしのAI開発データ利用の要件が議論されました。森亮二氏は、統計にはAI開発を含み個人の権利利益を害するおそれが少ないものを委員会規則で定めるとした上で、公的統計と同程度の安全性・再識別不能性を備えるべきと主張し、再識別可能な統計はそもそも統計とは言えないとして、一人にならない人数確保や該当行削除などの措置の必要性を述べました。小原成朗氏は、統計作成等がAI開発を含む場合、特定個人の情報を推測・復元できないことを法で明確に定めるべきと主張しました。村上明子参考人は、AI学習等への個人情報活用の線引きの明確化が企業の研究開発・実装のしやすさに直結し、法律での明確な規定が活用を後押しすると説明しました。谷委員は、生データを事業者側に渡しクレンジングさせる制度設計の妥当性や、再識別が合理的に不可能と言える厳格な基準の必要性を森参考人に問い、森参考人は統計等特例の対象はデータベース化された個人情報の第三者提供であり、提供元での一定の匿名化・削除は高いハードルではないと述べました。
個人情報保護法改正案について、AI時代のデータガバナンスをめぐる議論が行われました。村上参考人は、統計等を用いたデータ活用が可能になった点についてAI競争力向上の観点から高く評価する一方、技術進化とプライバシー保護の両立を踏まえ、悪用や放置への罰則整備の必要性を指摘し、課徴金を含む罰則の法整備が抑止力として重要であるとの見解を示しました。スタンスデータでは、斉木武志、村上明子、森田朗の各氏がスコア0.75で賛成の立場を示し、森亮二氏はスコア0.90で賛成の立場を示しています。森亮二氏は課徴金・生体情報保護を盛り込んだ改正案を高く評価すると明言し、森田朗氏はAI時代のデータ利活用に向けた重要な一歩として期待を表明しました。村上明子氏は法案全体を高く評価しつつ罰則整備の必要性も指摘しています。
本テーマでは、分野横断的なデータ利活用制度の整備が論点となりました。森田朗氏は、我が国では分野横断的なデータ利活用に関する作用法が未整備であると指摘し、EUのマトリックス状の制度を参考にすべきと提唱しました。具体的には、EUがGDPR等の分野横断的法制度と、データスペースという個別分野の法制度をマトリックス状に構成している点を説明しました。森田氏はこの分野横断的な制度整備とEU型の基本法・分野別法の体系化について明確に賛成の立場を示しました。
ヨーロッパの場合には、ああいう基本的な横串法といいましょうか、分野横断的な法制度をきちっとつくった上で、個別分野について特徴あるそれぞれの法律を作っております。
本テーマでは、医療データの利活用と保護のバランスをめぐり、入口規制と出口規制のあり方が主な論点となりました。森田朗参考人は、EUの医療関連法を参照しつつ、同意原則に基づく入口規制ではデータが十分に集まらず社会的資源の活用が阻害されるとして、誰がどのように使うかを規制する出口規制的発想の重要性を説明しました。あわせて、皆保険制度により得られる良質なデータの潜在力や、健康状態データの利活用制度が未整備である現状、コロナ対応時に迅速なデータ活用が遅れた例を挙げ、医療データの保護と活用を制度化する必要性を述べました。また、EUのEHDSは自分のデータを使わせる権利を保護と位置づけており、日本の機微性重視の考え方とは異なる点を指摘し、医療の一次利用には顕名データが必須である一方、研究・創薬等の二次利用は個人特定不要だが大量収集が必要であり、両者の往来を漏えいなく行う制度設計が課題であるとした上で、今回の法改正はその点で評価できると述べました。森亮二参考人は、EUのEHDS法を挙げ、医療分野では保護と利活用のバランスが一般法と異なり利活用優先になり得ると説明しました。武藤委員は、入口規制から出口規制への転換について、今回の改正がその第一歩に当たるか、最優先で整備すべき条件を質問しました。
本テーマでは、十六歳未満の子供に限定されている個人情報利用停止請求要件の緩和について、その適用対象範囲が議論されました。小原成朗氏は、民法上の成年年齢を踏まえ、対象を十六歳未満ではなく未成年一般とすべきであると主張しました。また、山崎委員は、十六歳未満の子供の利用停止請求権について4項目の例外規定が設けられていることに関し、その実効性への不安を質問しました。これに対し森亮二参考人は、取得時の適法性を理由とした例外事由が多すぎ、子供の可塑性に着目した保護目的とずれているとの指摘を行いました。
利用停止請求の要件緩和などは、十六歳未満ではなく、未成年が本人である場合にすべきと考えます。
本テーマでは、我が国のAI規制の在り方について、ハードローとソフトローの組合せやガイドライン整備を中心に議論が行われました。村上明子参考人は、統計作成等の特例対象の判断に迷う具体例をガイドラインで充実させ予見可能性を高めるべきと要望するとともに、日本のAI法がハードローでソフトロー(ガイドライン)を規定する方式は国際的に評価されていると述べ、賛成の立場を示しました。西岡委員は、EU並みの厳格なAI規制の要否について各参考人に見解を質問しました。これに対し森田朗参考人は、最初から厳しい規制で使用を制限することは国際的に見て必ずしも良い結果を生まないと述べ、厳格な事前規制には否定的な立場を取りました。一方、森亮二参考人は、規制が産業進展を阻むという因果関係は単純ではなく、高機能AIについては権利保護の観点から一定の規制に合理性があると指摘しました。また、小原参考人はEU AI規則を参照し、脆弱性につけ込む利用や差別的プロファイリング目的の利用を禁止すべきと主張しました。
本テーマでは、損害保険会社が保有する事故データやドライブレコーダー等のテレマティクスデータを自動運転AI開発に活用することについて議論が行われました。村上明子参考人は、現状の損保のドラレコ・事故データ活用は責任分界点の解明が中心であり、自動運転向けのデータ提供は限定的であると説明しました。その上で、AI特例により、ヒヤリ・ハット等のエッジケースデータを匿名的に自動運転AI開発へ提供することが可能になると述べました。また、OEMから損保へのデータ提供が進めば、動的リスクアセスメントに基づく新たな保険商品開発も可能になるとしました。現行法では個別同意の取得が高いハードルとなっているのに対し、本法案の統計特例により同意取得が不要となり、迅速な学習データアクセスが可能になると説明しました。村上参考人は、保険会社が保有する事故データをAIで活用することで、事故予防や安全な社会づくりにつなげられるとの立場を示しました。
これら、シミュレーションでは再現困難なリアルデータとして、AIの安全性向上に不可欠な学習データとして提供できるのではないかというふうに思います。
本テーマでは、統計作成等の特例に基づき本人同意なく取得された要配慮個人情報の悪用・漏えいリスクと救済制度のあり方が議論されました。森亮二氏は、当該特例で作成した統計結果を個人へ当てはめることは不利益プロファイリングにつながるため禁止すべきとし、漏えいすれば精神的・金銭的損害に加え、将来予測等への悪用リスクがあると指摘しました。小原成朗氏は、統計作成等目的で同意なく取得できる場合、法違反の有無を問わず利用停止・消去請求を可能とすべきと述べるとともに、公表事項について個人情報保護委員会への届出を義務化しホームページで把握できる仕組みの必要性、外国・民間企業との共同利用時における個人情報の匿名化・別管理を主張しました。また小原氏は、救済制度よりも情報が漏れないことが重要であり、非公表の要配慮個人情報の規制は緩めるべきでないとしています。森田参考人はデータ利用の目的・利用者を監視・チェックする仕組みの重要性を指摘し、村上参考人はリスクを恐れてデータを使わないこと自体が最大のリスクであり、運用面を含めた議論が必要と述べました。
本テーマでは、統計等特例適用事業者に関するガバナンス公表事項の充実と、提供元による適格性判断義務のあり方が議論されました。森亮二参考人は、公表事項の充実にとどまらず、義務を守るためのリソース・能力を有する事業者への限定を主張し、組織体制・内部ルール・人員・秘匿処理等について広く公表させた上で、提供元が事業者の適格性を判断してから提供する義務づけを提案しました。また、要配慮個人情報の提供については、本人へのオプトアウト機会の提供を義務とすべきと述べました。技術面では、構造化データは提供元での匿名化が比較的容易である一方、自由記述等の非構造化部分は匿名化が困難であるとしつつ、ハイブリッドデータについても構造化部分に匿名化ルールを設けることは可能であり、提供元での匿名化は非現実的ではないと説明しました。これに対し村上氏は、統計作成特例に関する公表事項や書面合意が本人同意取得と同等以上の負担とならないよう慎重な制度設計を求めました。山崎委員は、要配慮個人情報が本人の氏名つきで小規模自治体等に渡ることへの懸念を提起し、提供元による削除の重要性について参考人に問いました。
本テーマでは、自動運転・EV分野における中国メーカーの台頭と日本自動車産業の国際競争力低下への危機感が議論されました。斉木武志委員は、テスラやBYD等と比較して自動運転面で見劣りする日本の自動車産業への危機感を示し、豪州等の市場で中国車のシェアが急伸する一方、日本の自動車メーカーの株価が低迷している状況を指摘しました。斉木委員のスタンスは反対寄り(賛否スコア0.10)であり、中国EV・自動運転の台頭に強い危機感を抱き、日本の遅れを危惧する立場が示されています。これに対し村上氏は、データの取得と活用を本法案を中心に進めることで、世界に対峙し得る技術を日本が持てるとの見解を発言しました。
EVである程度中国勢に先行されて、自動運転の分野まで失ってしまうと、これはやはり日本はなかなか立ち直れないような痛手を私は受けると思っております。
本テーマでは、自治体クラウド化・標準化に関する論点として、人口減少下におけるAI・デジタル化による事務効率化の重要性と、自治体ごとに異なる規格の統一調整に伴う課題が取り上げられました。森田朗参考人は、人口減少下でのAI・デジタル化による事務効率化が自治体の住民サービス維持に重要であると説明するとともに、自治体ごとに異なる規格の統一調整に手間取っている現状を指摘し、財政面での早期支援の必要性を述べました。同参考人は財政的支援の早期実施を必要と主張しており、支援拡充に賛成の立場を示しています。
それが非常に、例えば財政的に苦労されているところにおきましてはサポートをするということ、今でも行われておりますけれども、それを早く進めるということが必要なのかと思っております。
本テーマでは、行政デジタル化に伴う情報漏えいへの初動対応と国民の信頼回復策について議論が行われました。森田朗参考人は、具体的なユースケースを国民に示すことでデジタル化のメリットへの理解を促すことが重要であると述べました。また、漏えい確率・識別確率・不利益発生確率をそれぞれ明示した上でリスクを議論する必要性を指摘しました。さらに、北欧諸国の例を挙げ、本人が自身のアクセスログを確認できる仕組みを整備することの重要性を説明しました。森田参考人はこうした仕組みの整備を信頼確保の要と提言しており、スタンスとしては賛成的な立場でした。
どういう形で情報が使われているかということについて、情報主体といいましょうか、本人がきちんと確認できるような仕組みをつくっておくということがまず重要ではないかなと思います。
本テーマでは、行政機関から認定事業者へのデータ提供に際して行う匿名化・クレンジング作業の負担と実効性が議論されました。森田朗参考人は、ベースレジストリーによる公的基礎情報の一元的活用が住民の利便性向上に意義があるとし、同姓同名同生年月日の混同を避けるため唯一無二のIDの活用が本人確認と情報連携に有効であると説明しました。谷委員は、行政機関が提供前にクレンジングを行う場合の事務負担や人員・専門性が十分かを森田参考人に質問し、情報をクレンジングする能力を法案に明記すべきと主張しました。これに対し森田参考人は、具体的な事務負担については現段階で答えられないとしつつ、委託・委任の枠組みで監督する仕組みになると述べました。なお、小原成朗、村上明子、森亮二の各参考人はデータの匿名化や提供元での匿名化作業に関するスタンスが示されていますが、その根拠は本テーマの要点には含まれていません。
また、行政に対する国民の信頼を確保するために、行政機関等が提供する個人情報は匿名化すべきと考えます。
また、リスクがあるからといって使わない、これが私としては最大のリスクだと思っておりまして、諸外国はきちんとこういった技術を用いたリスクを回避しながらデータの活用を進めている中、リスクのところを取り上げてしまって、データを使わないということが安全保障以上のリスクになるのではないかというふうに考えています。
ですので、そういう場合には、データベースの一定の部分を削除してくださいということは、そんなに高いハードルではない。
我が国の場合には、それのリスクもございますけれども、それも含めて利便性とともにきちっと議論をして評価をしていく必要があるのではないかなと思います。
本テーマでは、連絡可能個人関連情報への適正利用義務・適正取得義務の新設および個人情報としての再整理の必要性が議論されました。森亮二氏は、リクナビ事件やケンブリッジアナリティカ事件を挙げ、個人関連情報の悪用への対処が不足していたと指摘した上で、今回の改正により連絡可能個人関連情報について適正利用義務・適正取得義務を新設する提案を評価しました。さらに同氏は、郵便配達可能住所等については個人関連情報としてではなく個人情報として整理し、漏えい防止措置等を課すべきであると主張しました。
そこで、今般この改正で、悪用される可能性がある場合、つまり、本人に連絡可能である場合について、新たに適正利用義務それから適正取得義務を課そうとする、誠にごもっともな提案であるわけでございます。
議論を通じて、データ利活用の推進とプライバシー・権利保護のバランスをめぐる論点が多岐にわたり示されましたが、罰則規定の整備や団体訴訟制度、匿名化・クレンジング作業の実効性等については今後の立法的課題として位置づけられ、明確な結論には至りませんでした。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○丹羽委員長 ありがとうございました。 次に、森参考人、お願いいたします。