本審査会では憲法に関する論点が中心に議論されました。オンライン国会の憲法上の明文化について、高階委員は憲法56条1項改正の必要性を主張し、新藤委員・阿部委員は停電時等の限界を指摘しました。参議院の緊急集会を巡っては、阿部委員が活動期間は最長70日と主張し、浅野委員もこれを支持する一方、和田委員は54条2項改正による緊急集会不要論を提起しました。選挙困難事態への対応として、新藤委員が議員任期延長制度創設を提案し、國重委員・阿部委員が認定要件の客観的基準を検討しました。憲法九条改正と緊急事態条項創設の一体的議論については、和田氏・参政党が強く推進する一方、畑野委員・西村委員は反対を表明しました。合区解消や国民投票法の見直しについても議論の優先順位が論点となりました。また、イラン戦争に伴う石油関連製品の供給不安を受け、畑野委員が早期の外交努力強化を求めました。
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選挙困難事態における議員任期延長制度の創設
日本政府は、アメリカとイスラエルに対して、再攻撃せず早期に戦争を終わらせるよう、国際社会と連携して外交努力を強めるべきです。
オンライン国会の憲法上の明文化をめぐり、複数の論点が議論されました。新藤委員は極めて深刻な緊急事態では停電等でオンライン国会自体が対応不能になる場合があると指摘し、阿部委員も停電時点でオンライン国会は開催不可能になるとしてオンライン国会は万能でないと留意を促しました(スコア0.50、有用性を認めつつ限界を指摘)。玉木委員は通信遮断等でオンライン国会でも定足数を満たせない場合があると指摘しました。一方、古川委員はオンライン出席は緊急時に限らず平時の議会機能向上にも資すると指摘し、より広い文脈での活用議論を提案しました。高階委員は令和4年2月以降の審査会での議論を経てオンライン出席を憲法56条の「出席」と認める議決がなされた経緯や、参考人オンライン出席が衆院規則等改正で可能となり安全保障委員会等で実施例があることを紹介した上で、停電・通信途絶、本人確認、セキュリティー確保、議長の議事整理といった実務課題を挙げ、憲法56条1項改正の必要性を主張しました(スコア0.90、明文改正を明確に主張)。
本テーマでは、国会が定足数を満たせない事態への対応策が議論されました。玉木雄一郎委員は、オンライン国会によっても定足数を満たせない場合の代替策として、緊急政令によるのではなく、ドイツ基本法の合同委員会のような制度を新たに創設することが考えられると提案しました(賛成)。玉木委員は、その根拠として、ドイツの合同委員会が連邦議会議員32名と連邦参議院代議員16名という定数構成をとっていることを紹介しました。また、国会が開けない状況では内閣による閣議も開けるとは限らず、その場合には政令の制定も不可能となるケースが想定されるべきであると指摘しました。議論を通じて明確な結論や決定事項は示されていません。
その場合には、緊急政令ではなく、ドイツ基本法が定めるミニ国会のような制度を創設することも実は考えられます。
参議院の緊急集会の射程・活動期間を巡っては、憲法54条1項が解散から総選挙まで40日、召集まで30日、最大70日の衆議院不在を想定しているとの前提のもと、複数の論点が示されました。阿部委員は、条文を素直に読めば緊急集会の活動期間は最長70日であることは明白であり、五会派案もこれに基づくとした上で、参議院が70日に縛られないとする主張を問題視し、例外は例外にとどめるべきと主張しました。四十日説については、新衆議院の活動開始までの空白を埋める点で射程として不十分との指摘がある一方、七十日超過説は二院制の民主的正統性や衆議院優越の趣旨から参議院単独機能は最小限とすべきとの立場が示されました。緊急集会の権能範囲は七十日程度を基本とすべきとの整理もなされ、四十日以内に選挙が困難でも一定期間内の実施が見通せる場合は緊急集会で対応すべきとの見解が示されました。古川委員は、緊急集会で対応できるかの法的評価が衆参で分かれており、両院の議論整合を図る必要があると指摘し、和田委員は、衆議院解散中も参議院を開会できるよう54条2項を改正すれば緊急集会自体が不要になると提案しました。浅野哲委員は七十日説を制度趣旨に沿うものとして明確に支持しました。
参議院緊急集会の権限範囲について、阿部委員はイメージ案において衆議院不在時(40日〜相当程度長期間未満)の緊急集会の射程拡大が整理されていると説明しました。これに関連し、自民党が二〇二四年八月に緊急集会の権限は原則国会の権能全てに及ぶとしていた点について、改めて議論すべきとの指摘がなされました。この指摘との関連で、西村智奈美委員は緊急集会の権限は国会権能の全てに及ぶとの見解を引用し、議論を求める立場を示しました。一方、阿部圭史委員は緊急集会の活動期間拡大に慎重な姿勢を示し、例外を限定すべきと主張しました。議論の中では、緊急集会は一時的・限定的・暫定的な国会機能を補完する制度であるとの位置づけが示されました。
参議院選挙区の合区解消を巡っては、議論の必要性自体は共有されつつも優先順位や進め方について複数の見解が示されました。維新・阿部委員は合区解消の議論の必要性を認めつつ、九条改正・緊急事態条項創設に比べて優先順位が低いと主張しました。国民民主党・玉木委員は昨日の参院憲法審査会を踏まえ、選挙困難時の任期延長と合区解消の2テーマを優先的に取り組むべきと提案しました。和田委員は、参院で審査が続く合区解消について衆院憲法審査会でも議論を深めるべきと改めて提起しました。一方で、合区問題は緊急事態条項の議論がまとまった後に本審査会で議論すべきとの提案も示されました。また、参議院選挙区の合区解消を二〇二八年の参院選までに実現するには、今年中に改正原案の取りまとめが必要であるとの指摘もありました。
国民投票法をめぐっては、令和3年改正の附則に定められた積み残し事項について議論の必要性が高まっているとの指摘がありました。古川あおい委員は、生成AIの進展など情報環境の変化を踏まえた検討が求められるとした上で、緊急事態条項に関する議論と並行して国民投票法についても議論の時間を割くべきであると提案しました。この発言は議論の時間確保を求めるものであり、国民投票法の内容そのものに対する賛否は示されていません。
そうした中で、本審査会においては国民投票法をめぐる議論にも一定の時間を割いていただきたいと考えております。
憲法九条改正と緊急事態条項創設を一体的に議論することの是非を巡り、各党の立場が示されました。自民・維新の憲法改正条文起草協議会は、九条改正と緊急事態条項創設を今年度中に合同で起草し国会提出を目指すと表明しました。和田政宗氏はこのセット議論を強く必要と主張し、参政党も九条改正と緊急事態をセットで議論しなければ真に国家国民を守る憲法改正にならないと訴えました。新藤義孝氏は選挙困難事態の任期延長制度創設を自ら提案していると明言しました。一方、共産党の畑野君枝氏は、九条改憲との一体議論は戦争準備の議論であり日本国憲法の精神を覆すものとして断じて認められないと主張しました。西村智奈美氏も憲法議論の優先進行に懸念を表明しました。九条など各党間で方針が大きく異なる論点については、中長期的に議論を深めるべき課題と位置づけられました。
緊急事態条項イメージ案を巡り、手続や議論の進め方について会派間で見解が分かれました。新藤委員はイメージ案を幹事会要請に基づき法制局等が中立的に整理したもので現時点で何も確定していないと位置づけました。維新・阿部委員はピン留め可能な部分から条文起草委員会を常設し条文化に入るべきと主張し、国民民主・玉木委員も2024年6月の五会派案をベースに議員任期延長の条文案作りに速やかに着手すべきとして新論点追加に慎重を求めました。一方、参政党・和田委員は要件が曖昧なままではピン留めできないと反論し、共産党・畑野委員は一部会派の主張に基づき論点を抜き出し議論を方向づけることは認められないと批判しました。チームみらい・古川委員は会派間の温度差を指摘し、任期延長の期間上限は合意可能だが緊急政令等は立法事実の整理が不十分と述べました。また、現段階で法制局・事務局にイメージ案を作成させるのは時期尚早との批判や、昨年の資料にあった論点の欠落、選挙の一体性の憲法的価値、存立危機事態の扱いや濫用懸念、任期延長と緊急政令の論理的整合性を問う指摘もありました。他方、イメージ案を公正・精緻と評価し、慎重論は概念混同による杞憂であり論点は出尽くしたとして条文化を進めるべきとの主張も出されました。
緊急事態条項の創設をめぐっては、明治憲法下の緊急勅令の濫用という歴史的教訓を根拠に反対する意見が示されました。共産党の畑野君枝委員は、明治憲法の緊急勅令が治安維持法の改悪や戦争遂行に濫用された歴史を挙げ、緊急事態条項の創設に反対しました。また、1941年に挙国一致体制のため衆議院議員任期が法律で1年延長された事例を、任期延長の危険性を示す根拠として指摘しました。さらに、憲法制定議会における金森徳次郎担当大臣の「非常を理由にした処置は憲法を破壊するおそれがある」との答弁を引用しました。西村智奈美委員も緊急政令条項を国会として認められない論外な条項と強く否定しました。一方、新藤義孝委員は緊急政令等を立憲主義国家に必要な備えとして積極的に肯定し、阿部圭史委員も慎重論を杞憂と反論して創設に肯定的な立場を示しました。玉木雄一郎委員は緊急政令論の再燃が改憲議論の停滞を招くとして反対的立場を示し、古川あおい委員は立法事実の整理不足を指摘し賛否を明言しませんでした。
内閣に権限を集中させ、国民の権利を制限するもので、憲法停止条項です。
最後に、緊急政令などという、国会としておよそ認められない条項が紛れ込んでいることは論外です。
緊急事態条項に慎重な方々の様々な主張は杞憂であることを強調したいと思います。
積極的に使うことは想定しなくても、立憲主義国家として当然に備えていくべきものではないかと考えるわけであります。
もし緊急政令、緊急財政処分の話を蒸し返せば、時計の針を巻き戻し、せっかくここまで積み上げてきた憲法改正議論が停滞することを懸念いたします。
この点につきましては、ほかの項目と同様に議論の対象に含めるのではなく、もう一段、立法事実の整理を深める段階が必要なのではないでしょうか。
本テーマでは、選挙制度の強靱化により選挙困難事態の発生リスク自体を低減させるべきとの論点が示されました。古川あおい委員は、インターネット投票導入等によって選挙制度を強靱化し、選挙困難事態の発生リスクそのものを下げる視点が必要であると主張し、賛成的な立場を示しました。和田委員は、国会のバックアップ・代替機能を東京以外に置くこと等により、国会機能維持の問題を解決できると主張しました。西村智奈美委員は、選挙全部を延期する立法事実が残るかを判断する前に、まず選挙制度の強靱化を徹底すべきであると主張し、導入に前向きな立場を示しました。
選挙困難事態における議員任期延長制度をめぐり、新藤義孝委員は選挙困難事態の認定と議員任期延長を可能とする制度創設を提案しました。任期延長の期間については、古川あおい委員が6か月程度や通算最長1年程度などの数字を挙げ、通算上限設定には合意の余地があると指摘した一方、選挙制度強靱化の検討を尽くした上での位置づけが必要と条件を付しました。阿部圭史委員は一回当たりの上限を6か月程度とする案に賛同し、任期終了議員の身分復活制度も国会機能維持に必須と評価しました。これに対し畑野委員は任期延長が国民の参政権を停止し政権が国会多数を維持する仕組みになると批判し、和田政宗委員も議員任期の復活は議会制民主主義の正統性に疑問があると主張しました。参議院緊急集会と議員任期特例のすみ分けは、総選挙実施の見通しの長短で整理する一方、期間を具体的日数で憲法に明記すると制度が発動されにくくなる懸念も示されました。選挙困難事態認定期間中の解散禁止には異論がないとされましたが、内閣不信任決議の禁止については、行政空白を避けるべきとする意見と、最後のチェック機能として残すべきとする意見が対立しました。
これらは国会機能維持にとって必須の要素でありまして、非常に重要な制度であることに賛同いたします。
そして、議員任期の復活は、議会制民主主義の正統性において、やはり疑問があります。
そのための緊急事態条項の整備は、日本国憲法の未完を埋め、国の形を整えることにつながると確信をしております。
第一に、緊急事態の際に議員の任期延長が必要との説のほぼ唯一の論拠である選挙の一体性とは何かという問題です。
他方で、相当程度長期間、選挙の実施が見通せない場合には、任期特例等により対応すべきだと考えます。
緊急事態において最初に考えるべきことは、内閣の権能拡大ではなく、国会機能をどこまで維持できるのか、その限界を明らかにすることこそ先決と考えております。
ただし、それを前提とするためには、ただいま申し上げたような、インターネット投票の導入を始めとする選挙制度自体の強靱化に向けた具体的な検討をまずは尽くしておく必要があると考えます。
この選挙困難事態の認定期間におけます解散権の禁止については異論のないところかと存じます。
なお、緊急財政処分については、予備費の活用で十分対応可能であり、不要と考えます。
選挙困難事態の認定要件のうち、広範性要件・長期性要件の具体化について議論が行われました。國重委員は、広範性要件について憲法56条1項の定足数の趣旨、長期性要件について憲法67条・68条・71条の趣旨(解散後最大70日程度の暫定的枠組み)を手がかりに客観的基準を検討することを提案しました。阿部委員は、広範性要件については新藤幹事が示した比例ブロック等の具体基準(複数比例ブロックにまたがり過半の小選挙区で実施困難)に賛同し、長期性要件については参議院緊急集会の最長70日を踏まえて70日とするのが適切と主張しました。一方、和田委員は、相当程度長期間・選挙の一体性・広範な地域といった定義が曖昧で恣意的解釈の危険があるとしてピン留めに反対し、国境離島が攻撃を受けた場合には広範性要件に該当しなくても選挙実施困難な事態が生じ得ると指摘しました。また、選挙困難事態の認定には過半数ではなく各議院三分の二以上の承認を要件とすべきとの主張もありました。広範性要件・長期性要件が多くの会派の共通認識になっていることが確認されました。
私もそれに賛同するものでございまして、ピン留めするべきものと考えております。
支持率低下のタイミングにおける衆議院任期満了選挙を避けるために、内閣の恣意的な判断で存立危機事態を認定するとともに選挙困難事態の認定がなされ、選挙が停止され続けるという濫用が懸念されます。
これらは多くの会派の共通認識となっていると意を同じくします。
このように、定義が曖昧な中では、ピン留めできないと考えます。
この要件としては、過半数ではなく、各議院の三分の二以上の承認を要件とすることが望ましいと考えます。
オンライン国会の明文化、緊急集会の射程、議員任期延長制度、選挙困難事態の認定要件など多くの論点で会派間の見解の相違が示され、明確な結論には至りませんでした。九条改正と緊急事態条項の一体的議論の是非についても賛否が対立したままとなっています。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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○國重委員 中道改革連合の國重徹です。 前回の審査会で、私は主として次のことを述べました。選挙権は極めて重要な憲法上の権利であり、その実効的な行使は国民主権の核心である。だからこそ、選挙の実施をできる限り可能にするため、平時から選挙制度の強靱化に力を尽くさなければならない。その選挙実施優先原則、さらに、繰延べ投票、参議院の緊急集会を最大限尊重してもなお、国会機能維持の観点から制度的な空白が生じ...