本委員会では労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を議題として質疑が行われました。石田昌宏氏は今回の法改正が令和8年1月の労政審労災保険部会報告書に基づくものであると説明しました。主な論点として、遺族補償年金の男女差是正、消滅時効の一部疾病への5年延長、農林水産業における暫定任意適用事業の廃止、偽装請負・偽装フリーランスへの労災保険適用、特別加入団体の要件厳格化、労災保険メリット制の存廃、ケアマネジャー等在宅介護従事者の安全確保などが取り上げられました。石橋通宏氏、白川容子氏、天畠大輔氏、宮出千慧氏、猪瀬直樹氏、芳賀道也氏、秋野公造氏、川村雄大氏、上野賢一郎氏(大臣)らが質疑に立ちました。長期高額特定疾病患者の高額療養費負担をめぐっては、財政審建議による見直し検討をめぐり閣内不一致ではないかとの追及があり、財務省・厚労省双方から答弁がなされました。
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全37テーマ ・ 紐づく質疑54件
労災保険メリット制の労災隠し助長への懸念と存廃
本テーマでは、ケアマネジャー等在宅介護従事者の訪問時における安全確保対策が議論されました。埼玉県でケアマネジャーが訪問先で危害を受け死亡する事件を受け、厚生労働省は6月に安全確保徹底の通知を発出しました。複数名訪問の経費については地域のケアマネジメント提供体制確保支援事業の活用が可能との解釈が示され、令和7年度補正予算事業は令和8年度に繰り越され、当初予算の地域医療介護総合確保基金メニューにも位置付けられました。上野賢一郎氏はスコア0.75で、令和9年度以降も関係者と連携し予算上の対応を含め安全確保の取組を検討すると答弁し、賛成的な立場を示しました。石田昌宏氏もスコア0.75で、複数名訪問の予算措置を評価する一方、地域医療介護総合確保基金は予算の取り合いになるため確実にケアマネジャーへ配分されるよう配慮を要望しました。また10月施行の改正労働施策総合推進法によりカスタマーハラスメント防止措置が介護事業者を含む全事業主に義務化される旨が説明され、ハラスメント実態把握を行った上で関係審議会で安全確保の取組を議論するとの答弁に対し、石田委員は実態調査後の検討では時間がかかるとして、命に関わる問題として早急な取組を要請しました。
本テーマでは、スポットワークが自宅から決められた勤務先への往復という従来の通勤概念に合わないことから、通勤の定義変更を求める意見が示されました。労災保険は原則として住居と就業場所間の往復を前提としており、該当ケースの労災請求事例は未把握であるとして、実態把握を先行する方針が示されました。発言者のスタンスとしては、石橋通宏氏が通勤災害の労災救済のため定義変更が必要であると明確に主張し賛成の立場を示した一方、上野賢一郎氏は実態把握を優先し、その上で必要な対応を検討するという条件付きの姿勢を示しました。また、附帯決議として、スポットワークの通勤災害について働き方の特性を踏まえ、保護に欠けることのないよう万全を期すべきであるとされました。
本テーマでは、プラットフォーム事業者等による優越的地位の濫用規制について議論が行われました。白川容子委員は、プラットフォーム事業者が指揮命令・管理を行う事実が確認された場合に雇用主推定とする検討を要望し、労働者保護の強化を求める立場(賛成、スコア0.90)を示しました。これに対し公取委参考人は、優越的地位の濫用は取引相手が要請を受け入れざるを得ない場合に独占禁止法上問題となると説明したほか、フリーランス・事業者間取引適正化等法においても買いたたき等が禁止されていることを説明しました。さらに、昨年9月に策定された実演家等と芸能事務所等の取引適正化指針において、具体的な考え方が示されていることも説明されました。
一定の基準に該当する場合、労働者性の推定やプラットフォーム企業を雇用主に推定する、そういうことをするべきではないでしょうか。
本テーマでは、フリーランス法の施行に伴い労働者性の判断業務が増加し、労働基準監督官の残業が増えていることを背景に、監督署の定員増員を求める議論が行われました。上野賢一郎は増員要求と体制確保への積極的な取り組み姿勢を示し、賛成の立場を明らかにしました。芳賀道也も監督官の定員増員を明確に求め、賛成の立場を示しました。あわせて、令和8年度の全国の労働基準監督署の定員は前年度から増加し3145人となったことが示され、引き続き増員を要求していく方針が確認されました。
本テーマでは、フリーランス・芸能従事者に対するハラスメント実態の把握方法をめぐり議論が行われました。政府参考人からは令和5年調査でハラスメント経験が特にないとする回答が89.8%、パワハラが7.1%であったと説明されましたが、天畠大輔委員は、日本芸能従事者協会の調査では約60%がパワハラ、約35%がセクハラ被害を受けたと回答しているとして、厚労省調査との乖離を指摘し、広範な再調査を求めました。また天畠委員は、受注者が発注者に要望を伝える際の不安やちゅうちょの実態調査も要望しました。これに対し上野賢一郎大臣は、そうした不安等に関する実態調査は把握していないとしつつ、令和2年調査で収入不安定が障壁になっているとの回答が約6割、取引トラブル経験が約4割であったことを説明しました。大臣は現段階で追加調査は検討していないが、法の着実な施行に努めると答弁し、フリーランス・事業者間取引適正化等法は関係省庁共管であり調査実施には関係省庁との相談が必要であると述べました。天畠委員は再度、調査の検討を求めました。
本テーマでは、偽装請負・偽装フリーランスへの労災保険適用確保について議論されました。石橋通宏議員は、使用従属性のある働き方が偽装請負・偽装フリーランスとして悪用され使用者責任が回避されていると指摘し、ウーバーイーツ等プラットフォームワーカーについて使用従属性を認めた裁判例を踏まえ厚労省による明確な指示を要求するとともに、検討の長期化により労働者の安全が損なわれていると批判し早急な対応を強く求めました。白川容子議員は偽装請負増加を懸念し厳格対処を要求し、芳賀道也議員は労働者性の誤判定による問題事例を指摘して是正を求めました。上野賢一郎議員(大臣)は、契約名称にかかわらず実態が労働者に該当すれば労災保険給付の対象とし、監督署が労働者性を適切に判断していると答弁し、令和7年5月から労働基準法における「労働者」に関する研究会を開催し判例・国際動向の分析を進めていると説明しました。特別加入希望者が実態として労働者に該当する場合は事業場の労災保険に加入すべきと周知徹底する方針が示され、労働者性チェックシートの配付や疑義事案の監督署相談を促す対応が検討されました。附帯決議では、曖昧な雇用で働く労働者該当者を確実に労災保険適用対象とし、審査体制を抜本強化すべきとされました。
使用従属性が認められている、そういう働き方、そういうカテゴリーの労働者については、これ確実に本来の強制加入としての労災保険に加入していただくべきだ、加入できるように確保すべきだというふうに思いますが、大臣、まず見解をお願いします。
厳しく対処する必要があると思いますけれども、どのように実効性を担保していくのか、お答えください。
特別加入しているから労働者ではなく個人事業主だと、労働者性なしと判断された例が労災事故について労働基準監督署の監督復命書で複数見られたということです。
形式上は請負や委託の契約形態となっていても、特別加入を希望される方が実態として労働者と同様の働き方をしている場合は労働基準法の労働者に該当いたします。
本テーマでは、労働市場の流動性向上と随意雇用原則導入の是非が議論されました。猪瀬直樹委員は、AI・自動化時代を踏まえた労働市場の流動性向上の必要性を主張し、給付付き税額控除の導入とセットで随意雇用原則の導入を提案する賛成の立場を示しました(スコア0.85)。これに対し上野賢一郎(大臣)は、米国以外の国では日本と類似の正当理由が解雇に求められるのが一般的であるとし、解雇ルールは労使間で十分議論すべき問題であると答弁し、賛否を明示しない慎重な姿勢を示しました(スコア0.50)。また大臣は、労働市場改革分科会が成長分野への労働移動促進支援を取りまとめていることを紹介しました。
本テーマでは、労働政策審議会の公労使三者構成において、フリーランスやプラットフォーム就労者の参画が少ないことについて議論が行われました。天畠大輔委員は、多様な属性の働き手全てが当事者として審議会に参画し、その声が政策に反映されるべきであると重ねて主張し、現状への懸念を表明しました。これに対し大臣は、労災保険関係において日本俳優連合等の団体からヒアリングを行ってきたことを説明しました。上野賢一郎委員は、フリーランスの意見を政策決定に反映させる意向を示しました。両委員とも多様な働き手の声を政策に反映させる方向性については賛成の立場を示しており、具体的な参画のあり方について議論が交わされました。
労働災害の死傷者数増加傾向について議論が行われました。死亡災害は減少傾向にある一方、休業4日以上の死傷災害はここ10年ほど増加傾向が継続していると大臣が認識を示しました。増加の要因としては、高年齢労働者の増加と外国人労働者の増加が背景にあると大臣が答弁しました。これに対し石橋通宏議員は、労災隠し等により記録に残らない死傷事故が数倍存在する可能性を指摘し、氷山の一角であるとの認識を求めました。石橋議員は死傷者数増加を氷山の一角と捉え、労災隠しの実態を強く懸念する立場を示しました。
この裏には恐らく、後ほど触れる労災隠しの問題等も含めて、実際に働く現場で様々な死傷事故が起きている。しかし、それが記録にも残らないままに、残念ながら労働者が泣き寝入りせざるを得ないと、こういった問題も現にある。
本テーマでは、日本の労働生産性向上と実質賃金の関係について議論が行われました。猪瀬直樹委員は、日本の労働生産性が1995年から2024年にかけて1.2~3倍に向上した一方で、実質賃金はほぼ横ばいであると指摘し、仮にアメリカ並みの賃金上昇があれば日本の平均給与は460万円から680万円になっていたと試算を示しました。これに対し上野賢一郎大臣は、賃金の持続的な上昇には労働生産性の持続的な上昇が重要であるとの認識を示し、同意しました。両者とも労働生産性向上が実質賃金の引上げに資するとの立場で一致しており、明確な対立は見られませんでした。
本テーマでは、労働者災害補償保険法等改正案について、遺族補償年金の男女差撤廃や農林水産業の強制加入化を評価する意見がある一方、消滅時効延長の対象が一部疾病に限られる点や、フリーランスの保険料全負担、特別加入団体への報奨金不適用といった公平性に関する課題が未解決であるとの指摘がありました。天畠大輔委員はれいわ新選組を代表して反対討論を行い、これらの点を不十分として法案に反対の立場を明確に表明しました(スタンススコア0.00)。採決の結果、法律案は多数をもって原案どおり可決されました。また、小西洋之委員が各会派共同提案の附帯決議案を提出し、全14項目の案文を朗読したところ、この附帯決議案は採決の結果、全会一致で本委員会の決議として決定されました。これに対し上野厚労大臣は、附帯決議の趣旨を十分尊重し努力する旨を発言しました。
私は、会派を代表して、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。
労災保険のメリット制について、労働側から労災隠しの原因になっているとの問題提起がなされ、石橋通宏議員と白川容子委員が廃止も含めた見直しを求めました。白川委員は、保険料増加を恐れる事業主の労災隠しや、労働者が氏名等の伝達により報復を恐れる構造的問題を指摘し、メリット制の廃止を主張しました。石橋議員は事業主への聞き取りデータの信頼性や、メリット制対象が一定規模以上の事業場に限定され小規模事業者に不公平であるとの現場の指摘を紹介しました。これに対し上野賢一郎大臣は、令和5年の労災隠し送検事業者調査では保険料増額を懸念した回答がなかったこと、メリット制適用で保険料引上げとなった事業場は被災者数増減率が全体平均より低いことを示し、一定の効果を主張しました。また小規模事業場では規模要件を設ける理由として偶然の1件で保険料が大幅増となる恐れがあることを説明しました。労政審建議はメリット制存続を適当としつつ、効果検証と労災隠しへの懸念の実態把握を求めており、大臣は今年度から実態把握を開始し、結果を踏まえ必要な対策を検討する方針を示しました。
こうした制度、私はもう廃止するべきだというふうに思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
労災を受給した労働者に対して、事業主が、あなたが労災を受給したせいで労災保険料が上がったと責め立てる報復行為は断じて許されません。
そういったことも含めて、現場からは、これメリット制はむしろ抜本的に見直すべきではないのか、むしろ廃止も含めて検討すべきではないのかという指摘があったはずですが、今回なぜこのメリット制、存続させるのですか。
労働政策審議会の建議においては、メリット制には一定の意義が認められるので、メリット制を存続させ適切に運用することが適当であるが、継続的にその効果等の検証を行うことが適当であるとの指摘がありました。
本年一月の労働政策審議会の建議では、メリット制が労災隠しや労災保険給付を受けた労働者等に対する報復行為や不利益取扱いにつながるといった懸念が指摘をされ、その実態を把握することというふうにされたところでございます。
労災保険積立金の規模と運用の在り方について議論が行われました。要点として、労災保険積立金は約8兆円であり、約18.5万人の年金受給者への将来給付原資として確保していると大臣が答弁したこと、また積立金は財政融資資金法上、全て財務省の財政融資資金に預託することとされていると大臣が答弁したことが挙げられます。発言者としては、猪瀬直樹氏が反対の立場を示しており、8兆円の積立金を埋蔵金と評し、その必要性に疑問を呈しています。
この積立金は約八兆円あるんですね。埋蔵金と言われてもどうかなと思いますが、これほど巨額のお金が何で必要なのか、この積立金の運用について、上野大臣、お答えください。
本テーマでは、労災保険の支給・不支給決定に関する情報を事業主へ提供することの是非が議論されました。使用者代表委員は保険料負担や再発防止の観点から全事業主への情報提供を主張し、公益代表委員も使用者責任の観点から情報提供は当然との意見を示しました。一方、労働者代表委員は事業主証明等で既に把握可能であるとし、報復や不当プレッシャーへの懸念から情報提供に反対しました。石田昌宏委員はプライバシー配慮を条件としつつ情報提供の重要性を肯定する立場を示す一方、不利益取扱いの実態が明らかになれば労災法に不利益取扱い禁止規定を設けるなど根本的な議論が必要と指摘しました。石橋通宏議員は、不利益取扱いが起きた場合の事業主への処罰を含めた対応を求めました。大臣及び政府参考人は、実態把握の結果次第で労災保険法における不利益取扱い禁止規定の検討や、情報提供の開始見送り・停止もあり得ると答弁しました。労政審建議では情報提供を適当としつつ実態把握を求め、附帯決議では情報提供を必要最小限に限定し、不利益取扱い禁止規定の検討や労災隠し事業主への情報提供停止等が求められました。
労災の防止とか再発の防止に関しては、もちろん被災者のプライバシーに関しては配慮した上でですが、事業者に対して情報を提供することは重要だということだというふうに思っています。
実態調査を丁寧にしっかりやっていただいた、その結果として、やはり労働者の不利益が生じ得ると判断をされれば、情報提供を行わないという判断もあり得るということでよろしいですね。
その上で、結果次第ではありますが、何らかの必要が、対応が必要となった場合には、その措置が講じられるまでの間はこうした情報提供を停止をしたり、あるいは開始をしない、そうしたことも可能性としては考えられると考えております。
本テーマでは、脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病等について労災保険給付の消滅時効を2年から5年に延長する改正内容が議論されました。政府参考人からは、対象疾病は業務上災害の判断が困難で時効後請求の割合が高いことから5年とし、対象外疾病は業務上災害か否かの判断が比較的容易であるため2年に据え置いたと説明されました。対象疾病は政令で定める予定で、脳梗塞・心筋梗塞・うつ病・石綿による肺がん・中皮腫等が想定されると大臣が答弁しました。石橋通宏議員は、2017年民法改正で一般債権時効が5年となったのに対象外疾病が2年に据え置かれる劣後を問題視し、全面的な5年延長を主張しました。秋野公造議員は騒音性難聴を対象に加えるべきと主張しましたが、政府側は時効徒過件数がなかったこと等を理由に現時点では対象外とし、施行状況を踏まえて検討するとしました。宮出千慧議員は将来的な対象疾病の追加検討について質問し、大臣は施行状況を踏まえ対象疾病の追加・見直しを行う場合は労災保険部会へ諮ると答弁しました。附帯決議では、対象疾病範囲等について施行状況を踏まえ必要な拡大を検討すべきとされました。
いずれも労災保険制度のセーフティーネット機能を強化する重要な改正であるというふうに思っております。
これにより、業務上の疾病であることの認識に時間を要するなどの理由で時効によって請求権を失ってしまう方を減らし、被災労働者の救済可能性を広げる改正であり、評価できるものと考えております。
なぜ、今、現状で二年で、資料にも付けております、資料の六にありますけれども、残念ながら時効が来てしまったので、時効徒過による、申請ができない、救済がされないという実態が現にあるわけですから、大臣、これ全部、全面的に五年に延ばす。なぜそうしなかったんですか。
私は難聴、騒音性難聴をここにきちんと加えるべきではないかと思っております。
そうしたことから、その性質上、業務災害等に当たるかどうか容易に判断することができない疾病についてのみ消滅時効期間を五年とすることとしたものであります。
本テーマでは、労災保険給付情報の提供に伴う労働者への報復・不利益取扱いの懸念について議論が行われました。答弁では、建議に基づき今年度から労災隠し・報復行為・不利益取扱いの実態把握を行い、来年度以降も継続する方針が示されました。石田昌宏委員は情報提供自体は必要との立場を示しつつ、情報提供前の現時点での調査は情報提供結果の調査にはなり得ず、現状の報復・不利益実態把握にとどまると指摘し、不利益取扱い問題とは区別すべきとの慎重な姿勢を示しました。一方、石橋通宏議員は労働者の不利益への懸念を根拠に情報提供の実施に強く反対・追及し、情報提供によりメリット制絡みで労働者や証言者に不当な圧力が現に掛けられていると指摘しました。答弁側からは、実態調査は労働者側の視点も大切にして労災隠しや報復行為の内容を調査する予定であること、労災申請を理由とした不利益取扱いは違法であり厳正に対処する旨の周知徹底を求める意見が示されました。また、附帯決議では、メリット制と労災隠し・報復行為等との因果関係の実態調査を実施すること、労災隠しの実態把握は送検件数のみによらず相談件数等も含めて把握すべきことが盛り込まれました。
これ、さっき答弁もいただきましたけれども、労働側からは断固反対であるという強い懸念が、これやっぱりさっきから言っているとおり、労働者側が極めて不利益を得るもう危険性が現にあるのだと、だから駄目だということで強い批判が出たにもかかわらず、これ、やるんですか。本当にやるんですか。
情報提供は私は必要なことだというふうに思ってはいますけれども、その是非の問題と、そもそも不利益な取扱いがあるかどうかという問題、この二つ今重なってきていると思いますので、そこはやっぱり論点なり議論が複雑にならないように、またずれないように丁寧に進めていって、より良い現場をつくっていただきたいというふうに思います。
本議論では、労災保険給付請求権の消滅時効延長に関連し、介護補償給付が時効徒過の割合が高いにもかかわらず対象外とされ、今回も救済されない実態が資料により示されました。介護補償給付は障害補償給付決定後に生じる性質のため、請求書同時配付や年次通知での周知を運用改善として行うとの答弁がなされ、大臣は時効徒過による救済漏れを課題と認め、請求書様式見直しや周知徹底の強化を約束しました。天畠大輔委員は消滅時効の撤廃を求めて質問し、改正案自体には反対でないものの延長では不十分であるとの立場(スコア0.50)を示しました。これに対し上野賢一郎は、消滅時効撤廃は過去事実の立証困難な事案が増え制度の適正運営に支障が生じるため困難であると答弁し、反対の立場(スコア0.00)を明確にしました。大臣は時効期間の延長ではなく、医療関係者への周知や請求書様式への時効記載等の運用改善に取り組むと説明し、天畠委員は消滅時効撤廃を改めて求めて質問を終えました。
本テーマでは、労災隠しの実態把握と根絶に向けた対応が議論されました。石橋通宏議員は、労災隠しの実態データが把握されておらず、送検件数のみでは実態が不明であると指摘し、労働者が不利益を恐れず労災を申告できる体制整備を求めました(賛成、スコア1.00)。これに対し大臣は、労災隠しや報復行為が起きないよう建議に基づき実態把握を行うことが重要であると答弁しました。また、労災隠しは行政庁への未報告行為であるため発見が難しく、監督署の訪問や情報提供が端緒になるとの説明がありました。上野賢一郎議員は、労災隠し防止への対応の重要性に同意する立場を示しました(賛成、スコア0.75)。
本テーマでは、ナフサ不足により一般消費者用製品が労働現場で使用される中、安全データシートが添付されていない実態があるとの指摘がなされました。これに対し、一般消費者用製品であっても事業者にはリスクアセスメントを実施する義務があり、業種別マニュアルの活用等を通じてこの点を通知により周知していく方針が示されました。
本テーマでは、医療・福祉分野における精神障害労災の実態と対策が議論されました。業種別で医療・福祉は精神障害の労災請求・支給決定件数が共に最多であり、令和6年度の支給決定件数は270件と突出していることが取り上げられました。大臣答弁では、カスタマーハラスメント、悲惨な事故・災害体験、パワーハラスメントが同分野における主な労災認定要因として挙げられました。対策としては、医療勤務環境改善支援センターにおけるハラスメント相談対応やeラーニング教材の整備が進められていること、また介護現場においては運営基準・解釈通知の明確化や相談窓口設置への助成に取り組んでいることが大臣より答弁されました。発言者の宮出千慧氏はスタンススコア0.50とされ、労災対策の必要性を訴える一方で、企業負担増への懸念も示すなど、両論を併記する立場でした。
一方で、このハラスメント対策を毎年のように積み上げていって、企業に求める対策ばかりが増えていってしまい、事業者の負担はどんどん重くなっているのではないかと思います。
本テーマでは、外国人労働者の労働災害防止対策が議論されました。石橋通宏議員は、外国人労働者数の増加に伴い技能実習生等の労働災害発生状況も増加していることを指摘し、災害防止の徹底を政府に求める立場(賛成、スコア0.75)から発言しました。答弁では、業種別に労働災害の発生率が異なることを踏まえ、令和8年度に詳細分析を行い、業種別労働災害防止マニュアルの作成に取り組むとの方針が示されました。また、労働災害の要因として日本語によるコミュニケーション不足が挙げられ、対策として母国語による安全衛生教育テキストや動画教材の作成を講じているとの説明がありました。
外国人労働者の方々、様々な在留資格がある中で、それぞれの在留資格に応じた、やれ特定技能、まあいろんな形があるわけですが、きちんとそれに応じた外国人労働者の皆さんの災害防止、これ徹底していただいているんでしょうか。
本テーマでは、特別加入団体に対して労働保険事務組合と同様の報奨金制度を適用すべきかが論点となりました。天畠大輔委員は、日本芸能従事者協会からの要望を紹介し、報奨金制度の同等適用を明確に求め、不適用を公平性の課題として問題視しました(スコア0.85)。これに対し政府参考人の岸本武史氏は、特別加入団体は任意加入者の団体であり労働保険事務組合とは位置付けが異なるとして、報奨金制度は設けない考えを明言しました(スコア0.00)。白川容子委員は特別加入制度自体の不十分さを指摘するにとどまり、報奨金制度適用への賛否は示されませんでした(スコア0.50)。議論の結果、政府側から報奨金制度を新設しない方針が示されました。
本テーマでは、特別加入団体の要件厳格化に伴い、承認取消し時に加入者が無保険状態となることを避ける対応が論点として提起されました。政府参考人からは、承認取消し時の保険関係消滅について原則3月末まで期間を確保し他団体への移行を勧奨する運用とする方針、年度途中の緊急取消しでも極力同様に期間を確保する方針、保険料未納の場合は特別加入者に給付しつつ団体から未納分を徴収するなど個別対応を検討する方針が示されました。宮出千慧委員は名義貸し等不適切運営の指摘があったことを説明し、要件の法律事項への格上げによる実効性向上に理解を示しました(賛成、スコア0.75)。岸本武史委員は要件の法定化と業務改善命令制度創設の方針を積極的に説明しました(賛成、スコア0.75)。石橋通宏委員は要件厳格化を評価しつつ無保険状態防止の対応を強く求めました(賛成、スコア0.75)。芳賀道也委員は承認要件を広告勧誘の適正性や相談体制整備を含め省令に具体的かつ厳格に明記すべきと主張しました(賛成、スコア0.85)。白川委員からは、特別加入が任意で保険料本人負担・労働三権未保障のままであり不十分との指摘がありました。具体的な承認要件は法案成立後、労働政策審議会での議論を経て省令で定める予定であることが確認されました。
広告、勧誘の適正性や加入者からの相談体制の整備などを具体的な承認要件として省令に明記すべきではないでしょうか。
今般の法案におきましては、特別加入団体について、労災保険の特別加入に係る労働保険事務の処理や、特別加入者の業務災害の防止に関する業務等を適切に実施することができる団体として厚生労働省令で定める要件を満たす必要があることを労災保険法に明記しますとともに、その運営に改善が必要である場合には業務改善命令を行うことができることとしております。
結果的に、そういった特別加入のところが承認を取り消されたようなときには、じゃ、そこで加入をしてくれている働く者が無保険状態、全く守られない状態に放り出されてしまうこと、これはやっぱり絶対に避けなければいけないというふうに思いますが、これはどういう対処、対応していただけるんでしょうか。
こうした背景も踏まえて、今回、団体の承認要件を通達から法律事項へと格上げすることで、要件の法的位置付けを明確化し、その実効性を高めようとするものであると理解をしております。
本テーマでは、労災保険法35条4項に業務改善命令の規定を新設し、災害防止活動未実施等の場合に指導・命令を行うことが議論されました。調査権限については、現行法46条の報告・文書提出・出頭命令規定を活用する方針が示され、特定フリーランス事業の特別加入団体には年1回程度の災害防止研修開催が要件化される見込みであることが確認されました。政府参考人からは、省令で定める要件を法定化し、業務改善命令や命令違反時の保険関係消滅の措置を盛り込む旨の答弁がありました。上野賢一郎氏はスコア0.75で、業務改善命令等の運用を認めつつ加入者保護への配慮を強調し、制度強化に前向きな立場を示しました。芳賀道也氏はスコア0.85で、特別加入団体への調査権限強化を明確に主張しました。結論として、附帯決議では、特別加入団体承認要件の法定化にあたり広告・勧誘の適正化や相談体制整備等の基準策定、不適切団体への承認取消しを含む厳格な指導監督を求めるとともに、承認取消し時にも特別加入者が不利益を被らないよう救済措置等万全の措置を講ずるべきとされました。
本テーマでは、労働災害防止団体への交付金構造と天下り役員報酬の適正性が論点となりました。猪瀬直樹委員は、財投預託金利子収入約944億円のうち797億円が社会復帰促進事業に充てられ、労働者健康安全機構への交付額が約316億円に上ることを指摘しました。また、労災防止関係団体は独法1団体・特別民間法人5団体で構成され、うち厚労省OBが役員を務める団体は中央・建設業・陸上貨物運送の労災防止協会3団体で計6名、常勤3名であることが示されました。厚労省OB常勤役員3名の本俸等平均月額は87万6800円、中央労働災害防止協会専務理事(OB)の年収は約1600万円、建設業労働災害防止協会専務理事(OB)の年収は約1700万円と、大臣より答弁がありました。猪瀬委員はこれらを天下り先確保のためのシステムではないかとして役員報酬の適正性を追及し、財投預託金利子収入約1000億円のうち約800億円が天下り組織へ回っているとして保険料引下げの検討を求めました(賛否スコア0.05)。これに対し政府参考人は、各団体が職責に応じ適切に報酬を設定していると答弁するにとどまりました。
つまり、これ天下り先というのをつくるためにこういうふうなシステムになっているんじゃないかと疑わざるを得ないんですが、この役員報酬というのは適正だと思いますか。
このテーマでは、精神障害に係る労災認定件数の増加要因について議論が行われました。令和6年度の精神障害の労災請求件数は3780件、支給決定件数は1056件と初めて千件を超え、6年連続で過去最多となったことが示されました。原因別では、パワーハラスメントによる認定が224件で最多となり、前年度比67件増となったことが政府参考人から答弁されました。また、カスタマーハラスメントによる認定は108件で、前年度比56件増と大幅な増加が見られました。増加の要因については、対人関係のストレスという実態と、ハラスメントに対する社会的認知度の高まりという両面から分析されているとの説明がありました。
本テーマでは、給付付き税額控除制度と生活保護制度の統合について議論されました。猪瀬直樹委員は、社会保障国民会議において生活保護制度を給付付き税額控除制度に統合すべきであると明確に主張しており、賛成の立場を示しています。その根拠として、給付付き税額控除制度への統合を主張していることが挙げられています。他の発言者のスタンスや、統合に関する結論・決定事項については、提示された材料からは確認できませんでした。
社会保障国民会議で、僕を含めて多くの委員が、今後導入する給付付き税額控除制度に生活保護制度を統合すべきと主張しています。
本テーマでは、職業性がんに関する労災補償と労災病院の病職歴調査の活用について議論されました。論点として、全国30の労災病院で職業歴データ460万件、病歴データ868万件の病職歴調査が蓄積されていること、先進国推計でがん患者の2~5%が職業性暴露に起因するとの2025年疫学調査論文、職業性暴露関連疾患の労災新規支給決定は年間千件程度でその大半が石綿関連疾患であること、職業がんは暴露開始から数十年かけて発症し労働者が気付きにくいケースがあることなどが取り上げられました。川村雄大氏は、労災補償の対象拡大と病職歴調査の活用による制度見直しを積極的に提言し、賛成の立場を示しました。政府参考人は、法案成立後、施行状況を見て対象疾病の追加を必要に応じ検討するとの認識を示しました。大臣は、労災病院が勤労者医療の充実・予防から治療・両立支援までの一貫した取組を政策的役割とすること、病職歴調査の知見を政令指定疾病の将来的な見直し等に活用するか検討していきたいとの答弁を行いました。
そして、この労災病院で蓄積をしてきたこの病職歴調査の知見を最大限に活用して、職業性がんを含む職業性疾病に関する科学的知見を集積し検証するとともに、政令指定疾病の将来的な見直しにつながる等、より広く医療の発展に生かしていくべきと考えますけれども、併せて大臣の御見解を伺います。
本テーマでは、文化芸術分野ガイドラインにおける特別加入費用負担協議規定の法令化について、天畠大輔委員が大臣に質問しました。天畠大輔委員はガイドラインの法令化・協議義務化を明確に要求しており、賛成の立場です。これに対し上野賢一郎氏は、発注者負担の義務化や協議応諾義務の明確化は困難であると明言しており、反対の立場です。大臣は、一律に発注者負担とすることや協議義務化は難しいとしつつ、両者の合意により発注者が実質的に負担することはあり得るとの見解を答弁しました。また、芸能分野における費用負担協議の取組について、他分野も含めて周知していく方針を示しました。
本テーマでは、訪問看護等における複数名訪問加算について、暴力行為等の要件が設けられている一方で、利用者負担の増加や事前の同意説明が現実的に困難であるという課題が指摘されました。石田昌宏委員は、利用者負担を増やすことなく、同意の枠組みとは別に複数名訪問を可能にする仕組みの必要性を主張し、賛成の立場を示しました。これに対し大臣は、複数名訪問加算や基金による経費助成といった現状の制度を説明した上で、関係審議会において予算対応を含めて検討する旨を答弁しました。議論では、利用者負担のあり方と複数名訪問実施の両立をどのように図るかが論点となり、明確な結論には至らず、今後の審議会での検討に委ねられる形となりました。
利用者の負担を増やすことなく、かつ、同意とかそういった枠組みと別の枠組みで複数名の訪問看護を可能にする仕組みをつくっていかなければならないと思います。
本テーマでは、労働基準法における「労働者」の判断基準について、判例や国際動向を踏まえた研究会での検討状況が答弁されました。背景として、2020年の農作業死亡者数270人が建設業の258人を上回ったことや、果樹等高所転落事故が令和5年17人から令和6年32人へ急増したことが示され、農作業安全対策の強化が課題とされました。宮出委員は近隣農家同士の互助的な労力貸し借りが労働者性ありと判断されるか現場に戸惑いが予想されると指摘し、白川委員も手間替え等の相互労力交換による被災時の労働者該当性について質問しました。これに対し政府参考人は、金銭を伴わない集落単位の相互扶助は通常雇用労働に当たらないのが一般的であり、労働者該当性は契約名称ではなく働く場所・時間の指定管理等の実態を総合勘案して判断すると説明しました。また、客観的に労働者に該当するのに手続を怠っていた場合は時効の範囲内で保険料を遡及徴収するとされました。対応として、小規模農林水産事業向けの自己チェックシート作成や農水省と連携した説明会・相談体制の構築が検討されると大臣が答弁しました。白川容子委員はスコア0.50で判断の困難さと農業の特殊性を指摘し、石橋通宏委員はスコア0.75で判断基準明確化の遅れを批判し早期対応を求めました。
本テーマでは、農業等において常時5人未満の個人経営に適用されてきた暫定任意適用事業を廃止し、加入を義務化する方向が確認されました。政府参考人からは、施行に際して5年間の周知期間を設ける予定であること、施行後は一人でも雇用すれば労災保険の対象となり、賃金総額に保険料率を乗じた保険料を納付することになる旨が説明されました。また、これまで任意加入の案内や特別加入の周知等で対応してきた経緯や、廃止の背景に農業人材確保の観点があること、事務負担軽減など施行までの準備期間を設けて全面適用へ移行する方針が示されました。これに対し白川容子委員(スタンススコア0.40)は、労働者保護の観点は理解しつつも、労働者か使用者かの見分けが困難であるという適用上の課題が解消されたかについて明確な答弁がないと指摘し、条件付きで慎重な姿勢を示しました。
これまで暫定任意適用事業の、適用が困難だとしてきた適用上の課題が解消されていなければ、十分な労働者の保護できないと考えますけれども、どのようにこれまで対応されてきたのでしょうか。
本テーマでは、家族労働中心の実態を考慮し暫定任意適用とされてきた農林水産業小規模個人経営事業を全面適用に移行する法案内容が説明され、施行日は5年以内の政令で定めるとされ、約20万〜22万の小規模経営体、延べ約80万人の雇用者が新たに加入対象になると説明されました。石橋通宏議員は5年の猶予期間は長すぎるとして早期の全面適用を求めました。上野賢一郎議員は小規模事業者の実態を踏まえた施行猶予の必要性を説明し理解を求めました。宮出千慧委員は零細農家の保険料負担・事務負担増加を懸念しつつ、制度改正の方向性自体は労働者保護強化の観点から望ましいと評価しました。大臣は令和11年度末までに任意加入率8割達成を目指し円滑な全面適用に努力すると答弁しました。また、未加入のまま労災が発生した場合の補償リスクや、農業分野における死亡事故の増加傾向、農業機械作業に起因する事故の多さ、65歳以上の高齢就業者の割合の高さなどが指摘されたほか、農水省と連携した研修資料の作成・周知や、労災適用に加え他産業並みの収入確保・継続的就業支援の必要性も示されました。
本テーマでは、遺族補償年金について夫のみに課されていた55歳以上等の支給要件を撤廃し、男女差を是正する改正が取り上げられ、新たに年間33人程度の受給者増加が見込まれることが示されました。令和6年度末時点の受給者数は男性被災者9万5412人、女性被災者2112人(うち夫1140人)であり、川村雄大委員は、夫の受給が全体の1%程度にとどまり新規対象者数も限定的な規模である点を指摘しました。また、改正法附則では施行日前に生じた事案は従前の例によるとされ、施行日前事案は救済対象外となること、施行日前に夫が受給権が発生しなかった件数は具体的に把握されていないものの、女性被災者の遺族補償一時金は年60件前後で推移していることが示されました。川村委員は、夫要件撤廃を男女差解消の重要な改正と評価する立場(賛成、スコア0.85)から、経過措置の可否検討や制度周知の徹底を要望しました。加えて、附帯決議では、夫婦間の支給要件差の解消に当たり、遺族の被扶養利益の喪失を補填するという制度趣旨を踏まえるべきとされました。
これは、男性は自活できるはずという古い前提を改め、労災補償制度における男女差を解消する重要な改正であるというふうに受け止めています。
本テーマでは、長期高額特定疾病患者の高額療養費負担見直しをめぐり、財務省・厚労省の対応について発言がありました。上野賢一郎氏は、特定疾病患者の負担は見直し対象外であると説明し、賛否の立場表明はありませんでした。芳賀道也氏は、財務省の負担引上げ方針を許し難いとして明確に反対を示しました。高橋はるみ氏は、閣内不一致を否定するにとどまり、制度見直し自体への賛否は述べませんでした。
本テーマでは、一人一年金原則に基づく障害年金と遺族年金等の併給調整の在り方が議論されました。老齢・障害等の複数の受給権が発生した場合、原則として一方のみを支給し他方を支給停止する併給調整を行っていることが大臣から説明され、複数の保険事故が発生しても所得保障の必要性は比例的に加重されないとの取扱いが適当であるとの答弁がありました。これに対し天畠委員は、政府が示す重複支給防止・公平性・財源維持という理由は入口段階で誤りであるとして、一人一年金原則の根本的な見直しを求めました。天畠委員は、困難は掛け算であるとの考えを示し、制度の都合ではなく生活実態から出発する社会保障への転換を主張しました。
本テーマでは、騒音性難聴に対する二次健康診断・アフターケアの充実について議論が行われました。論点として、労災保険二次健康診断等給付は脳・心臓疾患項目が対象であり騒音性難聴は対象外であること、義肢等補装具費支給制度において補聴器の購入・修理費用が支給されていることが取り上げられました。秋野公造氏は、耳鳴り等の症状に対する医療アクセスの必要性を挙げ、この点について引き続き検討を求める立場を示しました。
音を聞こえるためということであればそれでいいんですけど、耳鳴りとかいった様々な症状等もありまして、医療へのアクセス等は必要だと考えますので、引き続き御検討をお願いをいたします。
本テーマでは、騒音性難聴労働者のための聴覚保護具に関する論点として、騒音障害防止ガイドラインにおいて安全確保上必要な場合には遮音値が過大な保護具を避けるよう配慮している点が挙げられました。また、市販の通信機能付き聴覚保護具(レベルディペンデント型)の活用が案内される一方で、その遮音性能には限界があるとの指摘がなされました。発言者としては秋野公造氏が賛成の立場(スコア0.85)を示し、現行保護具の限界を指摘した上で、更なる保護具開発への支援の必要性を主張しました。これに関し、更なる保護具開発への支援については、状況を把握した上で対応を検討する方針が示されました。
更なる開発の支援が必要ではないかという質疑に対して、答弁をお願いします。
本テーマでは、60歳超の継続雇用が進む中で高年齢労働者の労働災害、特に休業4日以上の死傷者数割合が増加傾向にあることが石橋通宏議員および宮出千慧委員から指摘されました。これを受け、労働安全衛生法改正により高年齢労働者の身体機能低下に配慮した作業環境改善等が事業者の努力義務化されたことが確認されましたが、宮出委員からは罰則等の担保がない点が課題として指摘されました。政府参考人からは、本年2月に大臣指針を示し説明会やSNS等での周知を行うとともに、エイジフレンドリー補助金の拡充により中小企業を支援していると答弁がありました。また、第14次労働災害防止計画において2027年までに高齢労働者対策を実施する事業者の割合を5割以上とする目標が掲げられていることも示されました。石橋通宏、宮出千慧、白川容子の各氏はいずれも対策の強化・推進を求める立場から発言しており、宮出委員は努力義務の実効性確保を求めつつも現行の手段は限定的であるとの見解を示しました。
累次警鐘を鳴らして、この取組を抜本的にとお願いはしているのですが、残念ながら数は減っていない、いや、むしろ増えているという状況にあると思いますが、この点について、いかなる取組をきちんとしていただいているのかを説明してください。
農業分野の就業者数が減少する一方で、雇用者の割合は増加傾向にあることから、労災防止をどう進めるのか、特に高齢者への労災防止の取組が急がれていると思います。
努力義務という事業者の自主性に委ねる取組の中で、こうした目標を確実に達成していくためには、単に法律上の規定を設けるだけではなく、事業者への働きかけや支援を通じた実効性の確保が不可欠であると考えます。
質疑終局後、天畠大輔委員はれいわ新選組を代表して反対討論を行いましたが、法律案は多数をもって原案どおり可決されました。あわせて小西洋之委員が提出した各会派共同提案の附帯決議案が全会一致で決定され、上野厚労大臣は附帯決議の趣旨を十分尊重し努力する旨を述べました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。