本委員会では、内閣提出の労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を中心に審議が行われました。労災保険給付請求権の消滅時効延長、遺族補償年金の男女差是正、農林水産業への暫定任意適用廃止、特別加入団体の承認要件厳格化、メリット制と労災隠しの関係、義肢等補装具の支給範囲、精神障害労災認定基準、個人情報保護法改正における医療分野統計特例など多岐にわたる論点が扱われました。岡野純子委員、豊田真由子委員、早稲田ゆき委員、藤田誠委員、金澤結衣委員、山本香苗委員、古川あおい委員、伊東信久委員らが質疑を行い、岸本武史政府参考人や上野賢一郎大臣、長坂副大臣らが答弁しました。豊田委員は労災保険制度の一部が時代遅れであると総括的に指摘し、大臣は労基法1条・労災保険法1条を引用し不断の見直しによる労働者保護の方針を示しました。
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全40テーマ ・ 紐づく質疑59件
農林水産業への労災保険暫定任意適用廃止(強制適用化)と施行までの周知・支援体制
本テーマでは、BtoCフリーランスへの労災特別加入対象範囲拡大について議論が行われました。金澤結衣委員は、BtoCフリーランスに対する特別加入制度による保護の必要性を質問し、拡大に肯定的な立場を示しました。これに対し岸本武史政府参考人は、BtoCフリーランスは現行の特定フリーランス事業には該当しないとした上で、審議会からの指摘も踏まえ、対象拡大について今後検討していく方針を説明しました。両者とも対象拡大の方向性について肯定的な姿勢を示しており、現時点での具体的な結論には至らず、今後の検討課題として位置付けられました。
本テーマでは、EUのGDPRにおける医療情報の統計目的例外規定と仮名化の実態について議論されました。論点として、GDPRは統計目的での例外を認め、仮名化を保護措置の一つとしているものの、これは義務ではなく「できる」規定であることが説明されました。また、医療情報を実名(顕名)のまま統計目的で提供した例外適用の実例は基本的にないことが確認されました。発言者としては早稲田ゆき氏が、同意なき顕名提供を批判的に問題視し、反対の立場を示唆しました。
この法が通りまして成立をすれば、日本初、世界初の、統計作成と、それからAI開発目的のためには、こういう顕名の情報が、同意なく、そしてまた第三者、企業に、外国企業にも、それからまた個人事業主にも提供できるというものになります。
本テーマでは、アスベスト等遅発性疾病に係る労災給付基礎日額算定基準の見直しに関し、旧基準受給者の取扱いが議論されました。新基準は暴露時賃金と発症時賃金の高い方で算定する一方、旧基準受給者は低いまま取り残されるとの指摘があり、給付引上げを求める意見が示されました。また、不服審査請求において労働保険審査官・審査会が新基準を適用する解釈で判断している実態が指摘され、審査会が既に申請者寄りの解釈をしているのであれば厚労省もその立場に立ち、不服審査請求を不要とすべきとの主張もありました。これに対し、制度の安定性の観点から旧制度で適正に決定された給付について遡っての改定は行わず、施行日以降に発症した疾病を対象とする方針が答弁されました。発言者のスタンスとしては、岸本武史氏は旧基準決定分の遡及見直しに否定的で施行日以降のみ新基準を適用するとの立場、豊田真由子氏は消滅時効期間の延長を主張し旧基準受給者に有利な見直しを支持する立場、辰巳孝太郎氏は旧基準受給者の取り残しを問題視し給付引上げと救済措置を求める立場を示しました。
本テーマでは、令和5年の労災認定基準改正においてカスタマーハラスメントが精神障害の要因として評価対象に追加されたことが確認されました。また、昨年の労働安全衛生法改正の附帯決議を受け、この認定基準改正の効果を検証中であるとの答弁がなされました。発言者としては上野賢一郎氏が賛成の立場を示し、改正基準の普及促進を進める意向を明確に表明しました。
パワーハラスメントやカスタマーハラスメントを原因とする精神障害も労災請求が可能だということについて普及促進を更に図っていきたいと考えております。
本テーマでは、ベビーシッター利用促進策と既存の企業主導型ベビーシッター利用者支援事業(月最大2.4万円、年間最大64.4万円補助)との関係整理が議論されました。既存事業の内容確認に続き、新たな支援策が既存事業への上乗せとなるのか質問がなされました。これに対し竹林悟史は、新支援策の検討に当たり企業主導型ベビーシッター利用者支援事業との関係整理に留意するとし、ニーズ調査結果を活用しながら関係省庁と検討を進めると答弁しましたが、賛否は明示しませんでした。一方、辰巳孝太郎は、既存事業は企業経由の申込であることから企業負担も発生し利用のハードルが高いことを指摘し、新制度を創設するよりも既存制度の見直し・改善を優先すべきと主張し、新制度創設には反対の立場を示しました。
本テーマでは、事業主証明がない場合の労災請求手続と事業主の意見申出制度の両立が論点となりました。藤田誠委員は、事業主が証明を拒否した場合でも労働者が労災請求を行うことが可能であることと、事業主に意見提出の機会が確保されていることの両立について、質問形式で確認を行いました。これに対し岸本武史政府参考人は、事業主証明がなくとも労災請求は可能であり、事業主は労働基準監督署長に対して意見を申し出ることができると説明し、両立した運用がなされていることを確認しました。岸本武史氏はこの両立運用について肯定的な説明を行っており、藤田誠委員は明確な賛否を示すのではなく、確認的な質問にとどまりました。
本テーマでは、介護保険外サービスの収益化が進むことで介護人材不足に拍車がかかるのではないかという懸念が議論されました。介護保険事業者と保険外サービス事業者が同一人物である場合もあり、人材流出は避けられないとの指摘もなされました。発言者のスタンスとしては、辰巳孝太郎氏がスコア0.00(反対)で、保険外サービスの収益化が介護人材不足を悪化させると懸念を示し、大臣の反論に対しても人材流出は避けられないと再反論しました。一方、上野賢一郎氏はスコア0.50(中立)で、生活援助が家事支援に単純代替されないとの認識を示すにとどまり、懸念の程度は不明でした。
本テーマでは、個人情報保護法改正における医療分野統計特例の本人同意不要規定をめぐり、厚労省が示した統計等情報の対応関係排斥担保措置や第三者提供手続の詳細について懸念が払拭されていないとの指摘がなされました。また、医療分野ガイドラインは厚労省と個情委の共管である一方、規則は共管ではないものの、法律への上乗せ内容も検討するとの答弁がありました。発言者のスタンスとしては、上野賢一郎氏はスコア0.70で、懸念は一定程度払拭されたとの認識を示し、規定に肯定的な立場を取りました。一方、早稲田ゆき氏はスコア0.10で、本人同意不要規定への懸念が未解消であると繰り返し批判し、納得していない立場を示しました。
本テーマでは、偽装フリーランス問題への労働基準監督署の対応と労働者性の判断が議論されました。岡野純子委員は、特別加入団体が労働者性のある者を囲い込む懸念を指摘し、労基署への接続フロー整備を提案しました(賛成的立場)。岸本武史委員は、契約形式でなく実態で労働者性を判断すべきと明言し、適正な労災加入を求めました(賛成的立場)。豊田真由子委員は、偽装フリーランス問題による社会保険逃れの実態を指摘し、保護の必要性を訴えました(賛成的立場)。これに対し厚生労働省は、労働者性は実態で判断するとし、特別加入団体から労働局・労基署の相談窓口への相談を指導すると回答しました。上野大臣は、労基署は申告に基づき事実確認を行い、労働者性が認められれば是正指導すると説明し、フリーランス新法施行に合わせて全国の労基署に相談窓口を設置したことを示しました。附帯決議では、「実態は労働者」と思われる者が特別加入している場合には、速やかに強制適用への是正を指導するよう求められました。
本テーマでは、令和二年度から六年度における審査請求約千九百件のうち、決定取消は約二百三十件(一二%)であり、そのうち二百十件が行政不服申立て段階で覆ったという実績が示されました。この点について、岸本武史氏はスコア〇・七五とされ、審査会の見直し機能を一定評価する肯定的な発言のみが提示されています。一方、伊東信久氏はスコア〇・五とされ、医師の診断の重要性に言及したのみで、審査官・審査会の実効性そのものへの立場は明らかにされていません。両者の発言からは、労働保険審査官・審査会による不支給決定見直し機能の実効性について、明確な結論や決定事項は示されていません。
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案は起立総員で原案どおり可決されました。議論では、疾病に係る療養補償給付等の請求権の消滅時効を2年から5年に延長する見直しなどが確認されました。あわせて自民党等7会派共同提案による附帯決議案が提出され、起立総員で付することが決定されました。附帯決議では、遺族補償年金の男女差解消における生活再建支援との連携の検討、消滅時効延長が一部疾病に限定されたことを踏まえた介護補償給付の時効徒過への対応と対象疾病範囲拡大の検討、暫定任意適用廃止に伴う農林水産業経営体への加入促進、特別加入団体の承認要件法定化に伴う審査基準策定や加入者救済措置、曖昧な雇用で働く労働者への労災保険適用確保、家事使用人の労災保険適用に関する検討、労災かくし類似事案の防止やメリット制と労災かくしとの関係の実態調査などが求められました。上野厚労大臣は、附帯決議の趣旨を十分尊重し努力する旨を表明しました。
ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力してまいります。
本テーマでは、労災における義肢等補装具の支給範囲の明確化と、社会復帰効果に関する費用対効果検証のあり方が論点となりました。山本香苗氏(スコア0.85、賛成寄り)は、高機能装具等が価格を理由に支給されず退職に至った事例を挙げ、支給範囲の運用実態の検証と明確化を要求するとともに、義肢装具の社会復帰・就労継続への費用対効果に関する統計・研究が日本に存在しないことを指摘し、その実施を求めました。これに対し上野賢一郎氏(スコア0.50)は、運用実態の確認と有識者を交えた支給範囲の妥当性検証を行う旨を答弁しており、検証・検討の方針を示したにとどまり、賛否についての明確な立場は示していません。議論を通じて、支給範囲の運用実態を確認し、有識者を交えて妥当性を検証するという方針が示されました。
本テーマでは、労災保険のメリット制と労災隠し・申請抑制の相関関係が議論されました。メリット制は保険料をプラスマイナス最大約40%の範囲で増減させる制度であり、岸本武史政府参考人は災害防止効果と負担の公平性という意義がある一方、労災隠しや不利益取扱いへの副作用の懸念について実態把握と検討が適当であるとの労政審の整理を説明しました。早稲田ゆき委員はメリット制が労災隠しを助長する弊害を懸念し、支給決定情報等の提供廃止を含む見直しを要求しました。岡野純子委員は、労政審でメリット制と労災隠しの動機に相関がないとされた整理は雑であり、間接的圧力への想像力が必要と指摘し、実態調査を強く要求しました。藤田誠委員は、労災認定が安全衛生法令違反を直ちに意味しない点を確認した上で、メリット制による労働者の労災申請抑制の懸念を指摘し、実態確認を要請しました。厚生労働省は、労災隠し送検事業者へのアンケートで元請への迷惑懸念や発注停止懸念が動機として判明したことを紹介し、今年度中にメリット制を背景とした労災隠し等の実態把握調査を速やかに実施する予定と答弁しました。また、附帯決議では、メリット制と労災かくし・報復行為の因果関係について、送検件数のみによらず相談件数等も含めた実態調査を行うよう求められました。
仮にこのメリット制の弊害が明らかになった場合、そういうことを助長しかねない事業主への支給決定情報やメリット制の保険料率算定基礎情報の提供は、廃止も含めて見直すことも検討すべきではないかと考えますが、いかがですか。
私はこの整理は非常に雑だと思っていて、やはり、保険料に影響する制度ですから、間接的な圧力につながっているということへの想像力ですとか、そもそも、労災隠しをした事業者ですから、保険料を下げたかったから隠しましたと正直に答えるとも限らないんじゃないかなというふうに感じています。
メリット制を存続させ適切に運用させることが適当であるとした上で、御指摘の、メリット制が労災隠し及び労災保険給付を受給した労働者等に対する事業主による報復行為や不利益取扱いにつながるといった懸念については、その実態を把握をし、その結果に基づいて必要な検討を行うことが適当であるというふうに審議会ではされたところでございます。
保険料負担への懸念が労働者の労災申請を抑制する方向に動いてしまっては本末転倒でございます。
メリット制が、労災隠しや労災保険給付を受給した労働者等に対する事業主による報復行為あるいは不利益取扱い、そうしたことにつながるのではないかという懸念について、その実態を把握をすることとされております。
本テーマでは、労災保険加入義務化をめぐり複数の論点が議論されました。岡野純子委員は、農業・林業・漁業間で危険度差が大きいことから、保険料率への納得感を得るために丁寧な説明が必要であると指摘しました。これに対し厚生労働省は、業種区分ごとの災害発生状況に基づき保険料率を設定しており、区分内の差異については丁寧な説明を通じて理解を求めていく考えを示しました。また豊田真由子委員は、JA共済・JF共済等の既存の民間補償との競合により民業圧迫が生じる懸念を指摘しました。これに対し上野賢一郎大臣は、労災保険の制度趣旨を踏まえて対応する必要性を説明し、施行までの5年間の期間を通じて民間事業者の理解を求めていく考えを示しました。
特に、今回、労災保険の加入を義務化することで、農林水産業における既存の民間保険、こういったものと競合して、民業圧迫につながるのでないかというふうにちょっと心配をするんですけれども、これについての御見解を伺いたいと思います。
御指摘のとおり、民間保険で一部、給付等に重なる部分があるとも承知をしておりますが、やはり、今申し上げました、本来の労災保険制度の制度趣旨を踏まえて、ここはやはりしっかりとした対応を政府としてもやらせていただくことが肝要だというふうに思っております。
危険度が高いから強制適用しますということだけではなくて、何でそういった料率なのか、同じ区分の中でリスク差がある場合どう考えるのか、もっと皆さんが納得ができる、もうちょっと言うと、労災保険の本来の制度趣旨みたいなものをしっかりと理解をしていただくような丁寧な説明が必要と考えますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、労災保険給付請求権の消滅時効を二年から五年に延長する対象範囲について議論が行われました。岡野純子委員は、脳・心臓疾患等一部疾病のみを五年延長とする理由を問い、疾病の種類にかかわらず全ての請求権を五年にすべきと主張し、制度の知識不足や事業主による申請妨害等、疾病以外の理由による請求遅延も対象に含めるべきと述べました。これに対し厚労省・岸本武史政府参考人は、業務起因性の立証困難性の観点から原則二年とし、判断が困難な疾病のみ政令で五年に延長する制度であると説明し、個別事情による時効期間の左右は権利関係を不安定化させるとして疾病の性質による判断を維持する考えを示しました。豊田委員は石綿関連疾病等、暴露から発症までに数十年かかる場合を踏まえ、より長い時効期間の検討を提起しましたが、厚労省は遅発性疾病について療養費用支出時を起算点とする運用で対処していると説明しました。藤田誠委員は時効延長の実効性確保のため相談支援等の強化を質問し、厚労省は医療関係者への周知や請求書への時効記載明確化等の運用改善を説明しました。また介護補償等給付での時効徒過率の高さを踏まえた周知徹底の要望も示されました。附帯決議では、対象が一部疾病に限定されたことを踏まえ、制度認知不足や事業主との関係悪化懸念等も請求遅れの要因になり得るとされました。
私は、労災保険の請求権全てを五年にするべきではないか、他の一般的な消滅時効に合わせて五年にするべきではないかと思うんですが
時効の期間が、御本人が知らなかったとかという個別の事情によって二年か五年かが左右されるということにもなり得るものでありまして、保険給付に係る権利関係としてはちょっと不安定な状況になるのではないか、また認定事務も一層複雑化をするのではないかという懸念があるように思うところでございます。
対象が限定的であるということ、これはなぜ、こうして今回、時効延長する対象を全ての労災保険給付とせずに限定をしたのかということは、やはり私は納得ができません。
このような形で時効を見直すということは大変重要で、この後同僚議員からもあると思いますけれども、それと同時に、やはり認定を急いでいただきたい、早くしていただきたいという声もたくさんいただいております。
消滅時効の期間の見直しと併せて、事業主側の賃金台帳の記録の保存期間も五年にした方が何かと有効であり便利であって、事業主自体にとっても益があるのではないかと思うんですけれども
つまり、今回の時効延長を実効あるものにするためには、単に請求できる期間を長くするだけではなく、労災の可能性に気づき、相談につながり、必要な資料を集め、適切に請求できるというところまで制度として支えていく必要があると考えます。
本テーマでは、労災情報の事業主提供に関し、被災労働者の心理的負担への配慮が論点となりました。岡野純子委員は、被災労働者名まで事業主に知らせることが申請の萎縮や心理的負担につながると懸念を示し、被災労働者保護を最優先すべきと主張しました。これに対し岸本武史氏は、支給決定等の有無・処分決定年月日・処分者名・処分名・被災労働者名を事業主に提供することが労働政策審議会の建議で適当とされたと説明し、岡野委員は答弁がかみ合っていないと重ねて指摘しました。早稲田ゆき氏は事業主への労災情報提供に強く反対する意見を表明しました。労政審建議では情報提供は適当とされた一方、労働者代表は不当な圧力や請求萎縮への懸念から反対しました。また、メリット制が労災隠しや報復・不利益取扱いにつながる懸念について実態把握を行い、情報提供の在り方を含め検討するとされ、附帯決議では提供情報を必要最小限に限定するよう求められました。
本テーマでは、労災補装具費の基準額改定をめぐり、アルミやプラスチック等の原材料価格高騰に加え、イラン情勢の影響でプラスチック価格が更に3割上昇し、国産補装具の維持が困難であるとの指摘がなされました。これに対し上野賢一郎は、価格上昇の状況を注視しつつ基本線に沿って対応を検討する姿勢を示し、山本香苗は原材料高騰とイラン情勢を踏まえ、基準額改定を速やかに行うよう求めました。答弁では、令和9年度の次期改定に向け、実施済みの実態調査結果と今年度の物価高騰影響調査結果を踏まえて検討すること、また労災独自基準種目についても実態調査と有識者による妥当性検証を行い、次期改定に合わせて見直しを検討することが示されました。
労災認定に関する支給・不支給決裁手続の電子化・デジタル化について議論が行われました。豊田真由子委員は、労働基準監督署における支給・不支給決裁が紙ベースで行われている現状に疑問を呈し、早急なデジタル化を明確に主張しました。これに対し岸本武史政府参考人は、電子化の必要性を認識していると述べ、過労死等事案について調査書類作成の支援や決裁の電子化を行うシステムを、来月から一部の労働局で試行実施する予定であると説明しました。また古川あおい委員も、手続の電子化・負担軽減の推進を要望する立場を示しました。全体として、出席者は電子化の推進に賛成の立場を示しており、決裁の紙ベース運用の現状を踏まえ、来月からの一部労働局における試行実施という具体的な取組が示されました。
労災認定をめぐっては、支給決定までの平均処理期間が負傷で約20日、疾病で約40日である一方、不支給の場合は負傷で約110日、疾病で約120日を要することが示され、特に脳・心臓疾患で253日、精神障害で277日、石綿関連疾患で250日と長期化している実態が答弁されました。不支給案件は複数の認定要件を一つ一つ確認する必要があり調査に時間を要するとの説明がなされ、迅速化が急務であるとの答弁がありました。対応として、認定基準の明確化、書類作成の簡略化、システム活用、体制整備により迅速な決定に努める方針が示されました。上野賢一郎氏、古川あおい氏、山本香苗氏はいずれも伴走支援体制の整備や運用改善に賛成の立場を示し、古川氏はプッシュ型通知の導入を提案しました。調査中の被災者への寄り添った対応の徹底と、認定までの生活支援制度に関するホームページ周知を求める要望に対し、大臣は傷病手当金、生活困窮者自立支援制度、生活福祉資金貸付制度等をワンストップで案内し、伴走支援を進めると答弁しました。
労災認定まで時間を要する方への認定までの伴走支援、これは被災労働者やその御家族の生活を支えるために重要だと考えています。
可能な限り、行政側で既に把握している情報を基に、あなたが対象になりますよとか、そういったことをプッシュ型で通知していくような仕組みを導入すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
是非、認定までの伴走支援の体制を厚生労働省としてしっかりと整えていただき、それを必要な方に届くようにしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
できることとして、こういったことを運用改善ができないかということを検討してまいりたいと考えます。
本テーマでは、医療情報の二次利用に関するガイドライン策定をめぐり、日本医師会長島理事が、本人同意不要の考え方は現場感覚と乖離しており最大のブレーキになりかねないとの懸念を表明しました。また京都大学黒田構成員は、個人情報保護委員会案を最悪の案と評し、例外の多用が患者クレームを招き、結果として利用可能な範囲を狭めることになると警鐘を鳴らしました。これに対し上野大臣は、ガイドライン策定にあたり日本医師会等関係団体の意見も踏まえ丁寧に対応するとともに、周知広報も行う旨を答弁しました。今枝副大臣は、検討会の議論と整合的な内容になるようガイドライン等が検討されるとの認識を示しました。早稲田ゆき氏はスコア0.05と反対寄りの立場で、個情委案を最悪の案と評価し、日本医師会等の懸念表明を支持する根拠を示しています。
個人情報委員会の御提示された案というのは最悪の案であると私は考えます。
本テーマでは、国家公務員・地方公務員災害補償法における遺族補償年金の男女差解消の改正時期について、発言者のスタンスが示されました。前田聡子氏は、労災保険法改正に遅れず適切な時期に見直す方針を明言し、賛成的な姿勢を示しました。早稲田ゆき氏は、民間法改正と同時期に公務員側の改正を速やかに実施するよう明確に要望し、より強い賛成の立場を示しました。両者とも改正の実施自体には賛成する姿勢を示しており、特に改正の時期を民間の労災保険法改正と足並みを揃える形で進めるべきとの点で共通していました。
本テーマでは、家事・保育支援利用促進のための税制措置(所得控除・税額控除)が低所得者に与える効果について議論されました。税額控除は低所得者への恩恵が小さく、所得控除は高所得者ほど恩恵が大きいため、税制措置は低所得者に対する効果が薄いとの指摘がなされました。また、OECDが家事支援サービスに対する政策支援の主な受益者は中高所得者層であると指摘していることが紹介され、低所得者への恩恵に乏しいとの主張がありました。辰巳孝太郎氏は、税制控除は低所得者への効果が乏しいと懸念を示し、施策全体を否定的に評価する立場(スコア0.05)を取りました。これに対し大臣は、税制の仕組みについては今後検討するとした上で、低所得者への効果が薄い可能性を認め、税制以外の経済政策も含めて検討する旨を答弁しました。
今回の家事支援サービス、家事支援の国家資格化、今の政府の検討している中身では余りにも負の影響が大き過ぎるということを言わざるを得ないと思います。立ち止まれということを最後に言って、私の質問を終わりたいと思います。
本テーマでは、高市首相の施政方針演説で示された家事支援サービス利用促進の負担軽減方針を背景に、財政審建議・骨太方針・経産省検討会の資料を根拠として、介護保険外サービスの普及が介護保険給付抑制策として議論されてきた経緯が指摘されました。これに対し大臣は、家事支援サービスの国家資格化により介護保険給付を縮小させることは考えていないと繰り返し答弁し、訪問介護の生活援助は家事支援サービスに単純代替されるものではないとして、人材確保に万全を期す方針を示しました。スタンスとしては、上野賢一郎氏がスコア0.75で、国家資格化を推進しつつ介護保険給付縮小は否定するとの立場から制度への懸念を払拭する姿勢を示しました。一方、辰巳孝太郎氏はスコア0.05で、国家資格化が介護保険給付縮小の呼び水になるとの懸念を表明し、否定的な立場を取りました。また、介護保険内・外サービスを同一事業者・同一人物が提供する例が資料で示され、人材・事業所が保険外サービスへ移動することへの懸念も示されました。
本テーマでは、小規模農林水産業における労災保険暫定任意適用廃止に伴う事業主の事務負担軽減と、丁寧な周知のあり方が議論されました。厚労省は、零細事業主の事務負担軽減について農水省と連携して検討することが労働政策審議会の建議で適当とされたと説明しました。豊田真由子委員は、措置自体は必要としつつ、労基署よりも農協・漁協・森林組合の職員が加入促進を担う方が効率的ではないかと提案し、負担への配慮を要望しました(賛成、スコア0.60)。金澤委員は農繁期の事務負担への不安を伝え、伴走型支援の必要性を指摘しました。広瀬政務官は令和七年度補正予算でJA等関係団体による周知・相談窓口整備支援事業を措置したと説明しました。岸本武史政府参考人は、全面適用移行を前提に、施行まで準備期間を設け段階的任意加入や事務組合活用等で対応すること、労災保険は従業員の取得喪失手続が不要で一定の簡便性があること、令和十一年度末までに任意加入約8割を目指す目標を説明し、丁寧な説明対応を適切と評価しました(賛成、スコア0.75)。藤田委員は施行進捗のKPIの有無を質問しました。上野賢一郎委員も、労災保険制度への理解促進を丁寧に進める意向を表明し、廃止の方向性を支持しました(賛成、スコア0.75)。
本テーマでは、18歳未満の年少者によるごみ収集業務等就業に関する安全確保リーフレットについて、厚生労働省が作成し環境省経由で事業者へ配布済みであることが報告されました。あわせて、定時制高校の就業体験先開拓に際し、学校側にも年少者保護規定の理解を促すため、当該リーフレットの情報提供を行うべきとの要望が出されました。この点に関し、定時制高校生の約半数が就業者であり、卒業後の就職者が4割に上るという状況が説明され、厚生労働省と相談のうえ、研究協議会等の場でリーフレットに関する情報提供を検討するとの答弁がありました。発言者としては山本香苗氏が、リーフレットを活用した情報提供の推進を要望し、周知に賛成の立場を示しました。
このリーフレットもその一助として、必要に応じて情報提供を図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、時効徒過による不支給の実態把握とその限界が議論されました。岡野純子委員は、請求段階で申請を諦めたケースは把握できないため、時効徒過による不支給の全容把握には限界があり、不利益が過小評価される危険があると指摘しました。厚生労働省は、請求段階で諦めたケースは把握できないとしつつ、疾病種類によって時効徒過割合に差があるとのデータを示し、介護補償給付については請求時効徒過による不支給割合が約3割と他の給付より突出して高いことが指摘されました。時効徒過の理由については、手続の失念や制度の不知・誤解が7割以上を占めるとの答弁がありました。早稲田ゆき委員は介護補償等給付の高い徒過率を問題視し周知徹底を強く要望し、古川あおい委員や岸本武史委員も、本来受給できた方の権利保護の観点から時効徒過による不支給の高さを問題であるとの認識を示しました。
件数が少ないといったら、母数を当然把握しなきゃいけないわけですけれども、このままだと不利益を過小評価していく危険性があるのかなというふうに感じています。
特に介護、介護補償等給付における、これは高い徒過率が出ておりますから、こうしたことについてもしっかりと周知徹底をしていただきますよう、強く要望いたします。
これについては、やはり本来受給できた方の権利の保護という観点からも問題であるというふうに思います。
本来受給できたかもしれない方が時効という手続上の壁によって給付を受けられないということは、制度の趣旨に照らして問題があるのではないかと考えております。
本テーマでは、特別加入労災保険料をめぐる発注者負担・協議義務化の取扱いが議論されました。建設業では保険料相当額を工事費に上乗せする実務があること、芸能分野でも文化庁ガイドラインで発注者との協議が示されていることが論点として挙げられました。上野賢一郎は義務化には否定的な立場を示しつつ、負担の合意自体は否定しないというスコア0.25の立場を示しました。早稲田ゆきは発注者側の保険料負担責任を支持し検討を促す発言を行い、スコア0.75の立場を示しました。議論の結果、発注者の保険料負担協議義務を一律に明確化することは困難であるものの、合意による実質的な負担はあり得るとされ、芸能分野については周知を行う方針が示されました。また、附帯決議では、建設業分野における安全衛生経費の確保や、芸能分野における発注者との保険料負担協議の取組拡大に向けた周知が求められました。
特別加入団体の承認要件を巡っては、岡野委員が事務処理体制・財政基盤・対象者確認等の具体的内容を質問し、全国約4千団体の中に誇大広告や支援不十分な団体があると指摘した上で、単なる法令化にとどまらない厳格化を要求しました。厚労省は現行通達の要件を踏まえ省令内容を審議会で議論するとし、岸本武史政府参考人はフリーランス取引適正化法の施行で特別加入が拡大する中、団体要件を法令に明記し業務改善命令等の根拠を整備すると説明しました。金澤結衣委員は法定化の意図・目的を質問しています。また特別加入団体間で災害防止活動の実施状況に格差があるとして優良事例の横展開やインセンティブ付与を求める意見が出ましたが、財政支援は事業主との均衡上慎重な検討が必要とされ、労働保険事務組合に準じた報奨金・補助制度の創設要望は事業主としての立ち位置から難しいとされました。附帯決議では、承認要件の法定化に当たり事務処理体制・財政基盤に加え、審査や業務災害防止措置の実施状況を厳格に判断する基準策定が求められました。
現行通達、一定の要件があると今おっしゃいましたけれども、それを単に法令化するというよりも、より実効性のある厳格な要件にしていく必要があると考えますが、ここへのお考えを伺います。
こういった、設立のときの、承認のときの要件の法令上の明確化と、それから業務改善命令の運用、こういった両面でもって特別加入団体の適正運営を確保してまいりたいと思います。
一方で、留意点もございます。団体の要件を厳格化することで、地域の小規模団体や職能団体が運営を続けにくくなり、最悪の場合、保険関係を消滅させることにつながり、結果として加入の受皿が減ってしまう可能性があると認識しております。
事務組合に準じた報奨金制度、補助制度を創設して、業務災害防止活動、相談体制を、厚労省として、国としてもしっかりと後押しをしていく、支援をしていくということも重要なのではないかと思います。
一方で、制度の信頼性を高めることと現場の柔軟性や使いやすさを損なわないこと、その両立も大切です。
財政支援を行うということについては、一般の事業主との均衡も考慮すると慎重な検討が必要かと考えております。
本テーマでは、特別加入団体の業務改善命令や保険関係消滅時における加入者保護策が議論されました。岡野純子委員は、保険関係消滅時に加入者が無保険とならないよう、他団体への移行や請求支援等の救済策整備を求めました。藤田委員は、団体要件の厳格化により小規模・地域職能団体が運営困難となり、加入者が宙に浮く懸念を指摘しました。これに対し岸本武史政府参考人は、法令違反を把握した際は改善指導・命令を行い、保険関係消滅は最後の手段とし、同種団体への移行勧奨などにより加入者保護に努めると説明しました。厚労省側は、消滅時期を保険年度末まで確保するなど配慮する方針を示しました。伊東信久委員、長坂康正委員も加入者保護を重視する立場を示しました。結論として、保険関係消滅は最後の手段とし、消滅前は改善指導、消滅時は同種団体への移行勧奨など加入者保護を図る運用とすることが確認され、附帯決議では特別加入団体の承認取消し時に加入者が不利益を被らないよう救済措置を設けるなど万全の措置を求めることとされました。
その人たちが突然無保険になるなんということは決してあってはならないことだと思います。
保険関係の消滅は最終的な手段としてはございますが、それが目的ではございませんので、まずは問題のある運営実態を是正していただくということが主眼であるというふうに考えております。
特別加入団体に対する業務改善命令や保険関係を消滅させることにつきましては、特別加入者が労災保険のセーフティーネットから抜け落ちることがないよう、留意して運用する必要がございます。
業務改善命令や保険関係を消滅させることについては、やはり特別加入者を保護するためには丁寧に行っていただきたいんですけれども
本テーマでは、石綿関連疾病等の遅発性疾病について、消滅時効の起算点を暴露時ではなく療養費用支出の翌日とする運用が厚労省より説明されました。また、消滅時効を二年から五年に延長する一方で、事業主の賃金台帳保存期間が三年にとどまっている点についてギャップが指摘され、藤田委員が事業主の記録保存期間が五年に延長されるか質問しました。これに対し岸本政府参考人は、使用者の記録保存期間は三年のまま据え置くとし、その理由として、事由発生から四年目・五年目の申請であっても労基署の残存記録や関係者への聞き込み等により適正な認定給付が可能であるため保存期間の延長は不要であると説明しました。加えて、医療機関の診療録については医師法により五年の保存義務があることも説明されました。さらに、当初疾病と医学的関連性がある新疾病については当初請求で足りるが、関連性がない場合は独立疾病として別途請求し時効起算が必要となることが示されました。豊田真由子委員は、医学的客観的に労災と認められる場合は幅広く救済すべきと主張し、柔軟な運用を求める立場を示しました。
それが医学的に、また客観的に労働災害であるということであれば、それは幅広く救うということが制度の趣旨であると思いますので、そういった運用の方面でもきちんと御配慮いただきたいというふうに思います。
本テーマでは、社会復帰促進等事業の審査請求先を労働保険審査官・審査会に統一することによる改善効果が論点となりました。統一の効果として、専門的判断の確保、労災給付との判断のばらつきの解消、手続の一元化による煩雑さの解消が期待される点が説明されました。発言者としては、山本香苗氏が審査請求先統一による判断の統一性と迅速な救済への期待を表明し推進を求める立場を示し、岸本武史氏も判断のばらつき解消への期待を述べ、いずれも賛成的な立場を示しました。両氏とも審査請求先の統一に肯定的な見解を示しており、明確な反対意見は示されていません。
本テーマでは、精神障害の労災請求件数が令和元年から令和六年で一・八倍に増加した一方、支給割合には大きな変化がないことを踏まえ、在職中請求は復職後の職場環境等への懸念から請求をためらう可能性があるとして、在職中・退職後の請求件数を区別して把握しているかが問われました。古川あおい氏はスコア〇・九〇で、在職中と退職後の件数を区別して把握し、政策検討に活かすべきと一貫して主張しました。これに対し上野賢一郎氏はスコア〇・三〇で、在職中・退職後の比較のみでは請求しづらさの検証は困難との慎重・否定的な見解を示しました。厚生労働省はこうした区分統計を保有していないと答弁し、大臣も両者の比較による検証の難しさに言及しましたが、労働者が事業主への気兼ねから請求できない状況は迅速・公正な保護の観点から問題との認識を表明しました。あわせて令和五年九月改正の精神障害労災認定基準の周知を更に図る意向を示し、委員は法改正施行の影響調査において在職中・退職後の請求区分に着目した調査を要望しました。
本テーマでは、義肢装具士を含む多職種チーム医療によるリハビリテーション政策の推進が議論されました。山本香苗氏は、義肢装具士もリハ三職種と共にリハビリテーション政策の担い手として活用を図るべきであるとして確認を求め、義肢装具士の専門性活用を推進する立場を示しました(スコア0.85)。これに対し上野賢一郎氏は、義肢装具士が専門性を生かし他のリハビリ職種と連携する多職種チーム医療を推進すると答弁し、多職種連携の取組を推進していく意向を明確に表明しました(スコア0.75)。両者ともに義肢装具士の活用および多職種連携の推進という方向性で一致しており、明確な対立は見られませんでした。
本テーマでは、農林水産業における熱中症死亡事故と特別加入者の労災認定の在り方が議論されました。金澤結衣委員は、令和六年の農業死亡事故において熱中症が最多要因(59名)であることを指摘し、特別加入者の労災認定について質問しました。金澤委員のスタンスは賛成寄りとされ、その根拠として熱中症対策や労災を巡る環境整備を求める発言であったことが挙げられています。これに対し岸本政府参考人は、特別加入申請書の業務内容等を基に発症当日の作業環境等を確認した上で業務災害を判断すると説明したほか、令和7年の熱中症死亡者数が対策強化により約4割減少したことを説明しました。また、農業・林業・水産業は建設業や製造業と比べ災害発生率がやや高い産業であるとの認識が示されました。結論として、農水省や業界団体と連携し、労災保険適用手続と併せて災害防止の取組を強化する考えが示されました。
だからこそ、熱中症を自己責任で終わらせてはいけないと思います。
本テーマでは、5人未満の個人経営農林水産業を暫定任意適用から適用事業へ変更する理由・意義や、施行準備期間を5年とした理由が議論されました。政府側は、重大事故の発生や労働者保護の必要性、業所管官庁・関係団体の意識の高まりを踏まえた全面適用移行の説明、約22万経営体が新規対象となることへの周知・任意加入促進の必要性、労働保険事務組合や社会保険労務士の活用、農水省と連携した相談体制構築などを説明しました。岡野純子委員は強制適用化を労働者保護の観点から極めて正しいと評価する一方、現場での労働者性の線引きの難しさを指摘しました。豊田真由子委員は強制適用化を前提としつつ、事業主が高齢で雇用管理に不慣れな場合が多いためきめ細やかな支援が必要と指摘しました。古川あおい委員は新規事業者の負担増や既加入者の保険料上昇への懸念を示しました。小規模事業所ほど重篤な労災発生件数が多いというデータも示され、施行まで準備期間を設け段階的な任意加入拡大や労働保険事務組合の設立促進、事務負担軽減を図る方針が説明されました。
これは、他の産業と比較をして災害件数が多いわけですから、強制適用化というのは労働者保護の観点からは極めて正しいことだと思います。
暫定任意適用事業を廃止をし、農林水産業の小規模の個人経営の経営体の皆様に全面適用に移行していただくということにつきましては、適用対象となる経営体の皆様の御理解を得ながら、丁寧に進めていくことが重要であると考えております。
必要だからやってくださいではなく、一緒にできる方法を考えましょうという伴走型の支援が必要だと考えています。
暫定任意適用事業の廃止に当たりましては、適用対象となる農林水産業の小規模な個人経営の方々の御理解を得ながら、丁寧に進めていくことが重要だと考えております。
労働者の保護の観点から、これらの事業に労災保険が適用されるのは重要と考える一方で、やはり事業主の方々にもしっかりと労災の必要性やその手続などを理解してもらう必要があると考えます。
双方の事業者にとって、新たに対象となる事業者にとっても事務負担、保険料の負担があり、これまで任意でやっていた事業者に対しても保険料が上がってしまうかもしれないということが起こり得るのではないかと思います
こういった事業主の方に対して、労災保険に新しく今度加入してくださいということについて、そのお知らせとともに、その加入手続についてもきめ細やかなサポートが不可欠ではないかと思いますが、その具体的方途についてお伺いをいたします。
そういう中からこれからやっていかなくちゃいけない、相当大変だなと認識をしておりますが、かなり丁寧な対応をしていただかないといけないと思っているんですけれども
本テーマでは、遺族厚生年金の有期給付化の議論との関連で、岡野委員が労災の遺族補償年金についても質問し、労災と公的年金は財源・趣旨が異なるとの説明があったことが取り上げられました。労災の遺族補償年金は使用者の災害補償責任を代替する関係にあることから、改正後も終身給付が維持され、有期給付化は行わないことが確認されました。有期化した場合、差額分が民事訴訟化しうる点も理由として挙げられています。また、遺族補償年金の生計維持要件・給付期間・支給要件の妥当性については、今後専門的見地から引き続き議論するとされました。伊東信久委員は制度の違いを確認・了承したにとどまり、賛否は示していません。
ベースとして、いわゆる労災で企業の責任というところと、厚生年金というところの制度の違いということですよね。その辺は確認させていただきました。
本テーマでは、遺族補償年金を金銭給付にとどめず、就職支援・職業訓練・心理的支援等を含む生活再建支援と一体で議論すべきという論点が提起されました。岡野純子委員は、経済支援に加えて人生再建への総合的支援を実質的な補償として重視し、その充実を求める立場を示しました(スコア0.75)。これに対し岸本武史は、終身給付を被扶養利益喪失の補填の観点から維持する方針を説明した上で、雇用・福祉関係の支援との連携の在り方についても検討する考えを示しましたが、有期化そのものへの賛否は明確でなく、制度説明にとどまるものでした(スコア0.50)。
本テーマでは、遺族補償年金における夫の年齢要件撤廃と妻の特例廃止による男女差是正が議論されました。岡野純子委員(賛成)はこの方向性を当然の流れとして評価しました。豊田真由子委員(賛成)は、昭和40年の制度創設時から夫のみに年齢・障害要件が課されてきた不均衡な制度が長年放置されてきた理由を追及するとともに、時代にそぐわない制度は今後も適宜改正すべきと要望しました。これに対し上野大臣は、当該制度をめぐり違憲訴訟が係争中であり最高裁で合憲判決も出されていたが、就業構造の変化や年金制度改正を踏まえて夫の年齢要件撤廃に至った経緯を説明しました。あわせて、国家公務員災害補償法については労災保険法改正の内容を踏まえ施行時期に遅れないよう意見の申出に向けた検討が進められているとされ、地方公務員災害補償法については国の制度との権衡上、国家公務員災害補償法の改正動向を踏まえて改正を検討するとされました。さらに附帯決議では、遺族補償年金の夫婦間支給要件差の解消に当たり、被扶養利益喪失の補填という制度趣旨を踏まえるよう求められました。
本テーマでは、遺族補償年金における夫のみに課されていた五十五歳要件の撤廃と、年金額を百七十五日分に一律化する改正の適用関係が議論されました。豊田委員は、夫婦差の解消や若い遺族への加算により給付対象と水準が拡大する点を評価した上で、財政影響について質問し、厚生労働省は今回の改正による給付額の増加が最大で年間約五十億円、保険料率への影響は千分の〇・〇二程度になるとの試算を説明しました。伊東信久委員は、夫の五十五歳要件撤廃と年金額の百七十五日分一律化を妥当な見直しと評価した上で、適用関係について質問し、特に改正前に妻を亡くした五十五歳未満の夫に対する改正後要件の遡及適用の可能性を問いました。これに対し岸本武史政府参考人は、現行受給者については改正法施行後の令和九年四月分から百七十五日に引き上げられる一方、事由発生当時の制度に基づき既に決定した事案については改正制度を遡って支給対象を決定し直すことはしないと説明しました。結論として、改正法の適用は令和九年四月・五月分を支給する六月支給分からとなり、遡及適用は行われないことが示されました。
本テーマでは、物価高の中で遺族補償年金の給付水準が十分であるかが論点となりました。豊田真由子委員はこの点を問題提起し、厚生労働省による給付拡大の方針を非常によいと評価する一方、不足している箇所への追加的な手当ても求めました。これに対し厚生労働省は、給付基礎日額はILO勧告に基づく給付率67%の考え方に基づいて設定されているとした上で、遺族が一人の場合について一律175日に拡充する方針を説明しました。
これにより給付の対象者と水準が拡大する、これは非常によいことだと思っております。
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案は起立総員で原案どおり可決され、自民党等7会派共同提案による附帯決議も起立総員で付されました。附帯決議では遺族補償年金の男女差解消、消滅時効延長の対象拡大検討、特別加入団体の加入者保護、労災かくし防止の実態調査などが求められ、上野厚労大臣は趣旨を尊重し努力する旨を表明しました。委員会報告書の作成は委員長に一任することが異議なく決定されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。