参議院環境委員会において、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(市街地等での緊急銃猟制度の創設等を内容とするもの)を議題とし、各会派から広範な質疑が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
高橋次郎委員が、国交省の防災カメラや農地監視カメラへのAI活用を提案し、縦割り行政を排した省庁横断的な取組の必要性を訴えた。浅尾慶一郎大臣は、富山県でのAI・自動撮影カメラを活用した熊出没監視システムが内閣総理大臣賞を受賞した先進事例を挙げ、「AI技術と監視カメラの活用を含め、デジタル技術の活用が重要」と明言し、環境省の交付金による支援継続を表明した。植田明浩局長も、富山県内での国交省・県の監視カメラ画像を用いたAI熊検出の実証試験開始を報告した。
熊による人身被害を未然に防止し熊との共生を図る上では、御指摘のとおり、AI技術と、そして監視カメラの活用を含め、デジタル技術の活用が重要と考えております。
国交省には、河川の増水をチェックするための防災カメラが設置されております。これらのカメラを更新する際に解像度の高いカメラ、今だんだん、もう技術どんどん進展してい...
山下芳生委員が、奈良県の桜並木への深刻な被害実態を示しつつ、特定外来生物防除等対策事業交付金の交付決定(七月頃)を待たずに自治体が直ちに対策を取れるようにすべきと主張した。植田明浩局長は、「緊急かつやむを得ない事情がある場合は、交付決定前着手届を提出することで交付決定前に事業着手が可能」と説明し、令和六年度は全百三十二事業のうち六十七事業で前着手届が提出されている実績を示した。一方で、この制度が十分に周知されていない可能性を認め、引き続き適切な支援を行う方針を示した。
環境省、交付金が下りるのを待たずに自治体が直ちに対策を取れるようにすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
三上えり委員が、ジビエ利用量が令和五年度に前年度比三割増の二千七百二十九トンとなったことを踏まえ、食肉処理施設への補助制度等の支援拡充を求めた。農林水産省の神田宜宏参考人は、食料・農業・農村基本計画において二〇三〇年のKPIとしてジビエ利用量四千トンを掲げており、ペットフード利用拡大のための設備整備や商品開発等への交付金支援、マニュアル作成・周知も行っていると説明した。三上委員は、捕獲した鳥獣の処理施設への積極的な補助制度の検討を重ねて求めた。
こうした肉を処理するこの施設も各自治体が考えておりまして、そういった施設への補助制度であるとかそういった支援もこれから積極的に考えていっていただけたらと思います...
浜野喜史委員が、令和五年度までに平成二十三年度水準比で半減を目指していたニホンジカの捕獲目標が達成できず、令和十年度へ延長されたことを取り上げ、「危機感を持って捕獲事業の強化などを進めていく必要がある」と主張した。浅尾慶一郎大臣は、環境省と農林水産省が連携し交付金による捕獲強化や人材育成支援を行っており、令和六年度から高密度地域の捕獲補助率引上げや令和七年度の国立公園等での管理強化など対策を強化していると説明し、引き続き関係省庁・自治体と連携して全力で取り組む考えを示した。
獣類による被害は深刻であることも踏まえ、危機感を持って捕獲事業の強化などを進めていく必要があると考えておりますけれども、大臣の見解をお伺いいたします。
複数の委員がハンターの処遇改善と人材確保を強く求めた。三上えり委員は、ハンターへの手当が全国で一頭千円から十万円と千差万別な実態を示し、「ハンターがしっかり報われるような対応を」と求めた。小野田紀美委員は、命懸けで活動するハンターへの報酬改善と交付金による支援を強く要求し、初期費用への対応も求めた。山下芳生委員は、北海道の猟友会で半日六千円や秋田市で半日三千三百円という低水準を具体的に示し、「ハンターへの報酬は国がきちんと保証すべき」と主張した。山本太郎委員は、大した報酬も支払わずに猟友会に丸投げする体制の見直しを求め現状を批判した。浅尾慶一郎大臣は、環境省交付金や特別交付税措置による財政支援を進めるとともに、緊急銃猟の日当・経費が適切に支払われるよう交付金で対応する方針を示した。
ゾーニング管理の重要性と課題が多角的に議論された。三上えり委員は、自治体任せになっているとしてゾーニング管理と専門人材の確保に国の積極的支援を求め、広島県の中間支援組織「tegOS」の先進事例を紹介した。小野田紀美委員は、「一番大事なのはすみ分け」と明言し、隣接自治体と連携したオール地域での対応の必要性を強調した。山本太郎委員は、熊が生息する三十四道府県のうちゾーニング管理を実施しているのは半数の十七道府県に過ぎないとして予算・人員不足の実態を指摘し、バッファーゾーン構築を公共事業として長期的に実施するよう大臣に要求した。浅尾慶一郎大臣は、人と熊のすみ分けを最重要施策として位置付け、追い払いや誘引物管理、広葉樹林への誘導等を含む総合的対策を推進するとともに、クマ被害対策施策パッケージに基づき関係省庁と連携して取り組む方針を表明した。
基本的に一番大事なのはすみ分けで、それぞれの山の暮らし、村の暮らし、そこにお互いがちゃんと線引きをして交わらなければ事件は起きないわけで、森をしっかり整備して、...
熊対策は、人と熊とのすみ分けを図るという考えの下、捕獲だけでない総合的な対策を講じていくことが重要であります。
このゾーニング管理を進めるためには、ハンターだけではなくて、熊の生態等に関する専門的知見、これを有する野生動物管理の専門家、この専門家の確保と育成が大変重要であ...
人間の生活圏と鳥獣の生息地の間のバッファーゾーン構築と運用を公共事業として長期的に各地で続けること。
ながえ孝子委員が、第七次エネルギー基本計画に盛り込まれた「保安林についてポジティブゾーニング推進の方向性を踏まえた対応を進める」という記述を問題視し、「保安林をポジティブゾーンにするのはおかしい、ネガティブゾーンにすべき」と強く反対した。林野庁の長崎屋圭太参考人は、地域脱炭素促進事業計画に基づく陸上風力発電事業であれば公益上の理由に該当すると見直したものの、転用面積の最小限化や代替施設設置等の要件は引き続き必要と説明した。浅尾慶一郎大臣は、保安林の解除に関する判断は林野庁が行うものとしつつ、森林の適切な保全管理の重要性を強調するにとどまり、ながえ委員の求める「荒っぽい解除の流れを止める」との踏み込んだ発言はしなかった。
ながえ孝子委員が、風力発電施設建設時に保安林解除なしに作業用道路が設置されている実態を問題として取り上げた。風車敷地は約一・五ヘクタールに対し、作業道路は三ヘクタール以上に及ぶ場合があるにもかかわらず、解除手続がないため代替施設(排水施設等)の設置や植栽が義務付けられないと指摘した。「作業道路も保安林解除を義務付け、代替措置を講じるべき」と主張したが、林野庁の長崎屋参考人は、作業許可による道路開設は「後々森林に返す」考え方に基づくものと説明した。委員はこの説明に疑問を呈し、メンテナンス用道路の扱いについても問題提起した。
ですから、風車敷地より何倍も広い森林を伐採してしまう作業道路、やっぱりちゃんとした代替措置といいましょうか、それをやらせるためにも保安林解除が必要ではないかと思...
三上えり委員が、環境省が平成二十九年度から運用している捕獲情報収集システムについて、都道府県では全都道府県が利用している一方、市町村では近年約二割しか利用されていない実態を問題視し、周知徹底と活用推進を求めた。植田明浩局長は、市町村の利用率が低い理由として権限移譲の状況や独自システムの存在を挙げつつ、自治体担当者向け研修・教材の充実やオンライン化の検討により利便性向上を図るとともに「周知徹底を図っていく」と答弁した。三上委員は、「せっかく作ったシステムを被害防止のためにしっかり活用するよう求める」と重ねて要請した。
せっかくつくったこのシステムですので、しっかりと被害を防ぐための活用を求めます。
山下芳生委員が、熊の市街地出没増加の背景の一つとして林業従事者の減少を指摘した。資料として、一九八〇年の十四万六千人から二〇二〇年には四万四千人へと長期的に減少が続くグラフを示し、「林業従事者や狩猟者の減少によって森林内で活動する人口が減り、熊の人への警戒心が薄れ集落周辺まで分布が拡大している」とする検討会の指摘を引用した。農林水産省の山本佐知子政務官は、木材価格の下落や従事者の平均所得が全産業比約百万円低いこと、労働災害率が全産業の約十倍であることが減少要因と説明した。山下委員は、木材輸入自由化が国内林業低迷の根本原因と位置付け、国産材活用推進による林業再生が熊出没対策にもつながると訴えた。
やはり、木材の輸入自由化を進めた結果、安い外国産材が入ってきて国産材の供給が減少し、国内の林業が低迷を余儀なくされたというのが根本原因だと思います。
熊による人身被害の増加要因について、ドングリ凶作を中心に議論された。三上えり委員は、令和五年度の熊による人身被害が過去最多の百九十八件・二百十九人に上ったことを確認し、令和六年度の被害減少(八十二件・八十五人)の分析を求めた。植田明浩局長は、令和五年度は東北地方でブナやナラのドングリが大凶作となり熊が人里へ行動範囲を広げたこと、令和六年度は秋のドングリ並作・豊作が多く人身被害が減少したと説明し、今後の結実状況を予測して関係機関に共有する方針を示した。三上委員はドングリ凶作を踏まえた自治体への周知強化を求めた。山下芳生委員は、ドングリ凶作は原因の一つとしつつ、「林業者・狩猟者の減少による熊の警戒心低下や農村の人口減少・耕作放棄地増加」という根本原因の究明が必要と主張した。
緊急銃猟制度において責任の所在が重要な論点となった。三上えり委員は「ハンターに責任を負わせないことを確認したい」と求め、浅尾慶一郎大臣は「緊急銃猟の実施の責任は市町村長にあり、委託を受けたハンターが責任を負うものではない。物損・人身事故が生じた場合は市町村が補償・賠償を行うことを制度的に担保している」と明確に表明した。山下芳生委員は「市町村に全ての責任を負わせていいのか、国もしっかり責任を持つべき」と疑問を呈した。串田誠一委員は、わな捕獲された熊への緊急銃猟について、法案三十四条の二が「緊急銃猟しない限り捕獲等が困難な場合」と規定しているのに対し、既に捕獲されているわなの中の熊への適用は条文と矛盾するとして強く疑問を示した。政府参考人は「わなの中はまだ捕獲の途中段階」との解釈を示したが、串田委員はこの解釈に強く反論した。
農村の疲弊と野生動物被害増加の関連性について複数の委員が取り上げた。山下芳生委員は、基幹的農業従事者が二〇〇五年から二〇二〇年で三九%減少したデータを示し、「農家が減って耕作されない農地が増え、農地周辺の草刈りが行われなくなることで山と人里の見通しが悪くなり熊の警戒心が薄れる」と指摘した。山本太郎委員は、農水省自身が平成二十六年度白書で「農山村の過疎化、耕作放棄地の増加、狩猟者の高齢化、里山管理の低下」を被害拡大の根本原因として既に指摘していたと言及し、根本原因への政策対応が不十分と批判した。浅尾慶一郎大臣は、農村の中山間地域における人口減少・高齢化の進展や耕作放棄・里山利用の減少が「要因の一つ」であることを認めた上で、追い払いや誘引物管理、生息環境の保全整備等の総合的対策を進めると説明した。
浜野喜史委員が、JR北海道での鹿と列車の衝突件数が二〇〇〇年代の千百件程度から二〇二三年には三千件超に激増するなど全国的に深刻化している実態を示し、「国が積極的に関与し財政支援も検討すべき」と強く主張した。国土交通省の岸谷克己参考人は、鉄道事業者が主体となって侵入防止柵等の対策を実施していること、輸送障害発生時は国交省地方運輸局への報告義務があることを説明したが、財政支援については「鉄道事業者は運賃収入を基本として運営する」原則を示し、鳥獣の個体数管理による効果は環境省の交付金支援があると述べるにとどまった。浜野委員は、事業者任せにせず政府の更なる対策検討を強く求めた。
鹿生息数の適正水準の維持は国や自治体の責務であることを踏まえ、衝突事象削減に向けては、決して事業者任せにせず、国と自治体が積極的に関与していくべき問題であると考...
ながえ孝子委員が、風力発電施設の建設に伴い保安林が解除・伐採されるケースが増加していることに強く反対し、「こんな荒っぽい保安林解除の流れを止めてほしい」と訴えた。委員は、第七次エネルギー基本計画に盛り込まれた保安林のポジティブゾーニング推進の方向性を問題視し、保安林は「ネガティブゾーン」にすべきと主張した。また、ドイツが森林伐採による再エネ施設設置に六倍の植林を義務付けているルールを引き合いに出し、日本でも同様の厳格な規制が必要と指摘した。浅尾慶一郎大臣は、保安林解除は林野庁の判断とし、森林の適切な保全管理の重要性を強調したが、委員の求めるような流れを止める積極的発言はしなかった。
浅尾大臣には御尽力をいただきたいということをお願いして、質問を終わらせていただきます。
今回の改正法案の中核である緊急銃猟制度の創設について多角的な議論が行われた。小野田紀美委員は、熊が建物に立てこもった際に現行法では対処できないという具体的な問題を指摘し、迅速対応に必要な法案と評価した。浅尾慶一郎大臣は「国民の安全確保のため緊急銃猟制度を創設する」と推進を明言した。串田誠一委員は法案の趣旨は認めつつも、わな捕獲後の熊への銃猟要件に関する条文解釈(三十四条の二)に強い疑問を呈した。川田龍平委員は「危険鳥獣」の名称を「緊急対処鳥獣」に改める修正案を提出し、人と動物の共生理念に沿う改善を求めたが、修正案は少数で否決された。山本太郎委員は、根本的な対策を欠いた事後処理の規制緩和にすぎないとして原案・修正案ともに反対した。最終的に、本法案は多数で原案どおり可決された。採決後、自民・立憲・公明・維新・国民・共産等の共同提案による附帯決議が多数で採択され、安全対策・財政支援・人材育成・ゾーニング管理・予算確保等が政府に求められた。
今回の改正案では、国民の安全、安心を確保するため、人の日常生活圏における緊急銃猟制度を創設することとしております。
まさに最近も熊が三人の人にけがを負わせて長期間立てこもっているということがあった中で、今の中では建物に向かってはできない、それを迅速に対応するというのは必要な法...
本改正案は、市街地に出てきた熊を撃つ際のルールを変えるだけ。市街地に出てきた熊をハンターが撃つ際に警察の命令は要りませんよ、物損事故等に際しては市町村が責任を負...
本修正案では、第一に、人の日常生活圏に限らず対処が必要と解釈し得る危険鳥獣の用語を、人の日常生活圏に限定する緊急対処鳥獣に改めることとしております。
水掛け論をしていてもしようがないんですが、この条文上は明確にこう書いてあるわけですから、この条文上に従って施行していただいて、わなに入った場合には麻酔銃を使うな...
緊急銃猟制度の創設を柱とする改正法案は、責任分担の明確化やハンターへの処遇改善、ゾーニング管理・専門人材の育成・確保等に関する多数の質疑を経た後、修正案(「危険鳥獣」を「緊急対処鳥獣」に改める内容)が少数で否決された上で、原案が多数で可決された。附帯決議も多数で採択され、政府に対して安全対策の徹底、財政支援の充実、捕殺に偏らない総合的な出没抑制対策への取組などが求められた。なお、山本太郎委員のみが根本的な対策の欠如を理由として原案・修正案・附帯決議全てに反対を表明した。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○委員長(青山繁晴君) 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小野田紀美君 今回の法案で緊急銃猟の対象になる危険鳥獣というものが政令で定義されて、熊とイノシシであるというふうに承知しておりますけれども、鹿や猿も鳥獣被害は多数報告されております。その中で熊とイノシシを特出しする根拠というものをお示しいただきたく、危険鳥獣による近年の人的被害の件数を共にお答えいただければと思います。
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約70,317文字) |
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