衆議院法務委員会において、裁判官の報酬等に関する法律及び検察官の俸給等に関する法律の各改正案が審議され、いずれも可決された。質疑では、再審制度・証拠開示の充実、法曹人材確保と処遇改善、家庭裁判所体制の整備、保護観察制度の充実など、司法制度全般にわたる幅広い論点が取り上げられた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
島田洋一委員(日本保守党)は、2025年8月の神戸ストーカー殺人事件を取り上げ、犯人が以前の事件で執行猶予判決を受けた際に保護観察が付されなかったことを批判しました。島田委員は、参考人が「保護観察をつけるべきだった」と明言したことを引用し、最高裁に対して裁判官の世界での検証作業の実施を求めました。最高裁(平城長官代理者)は、保護観察の付否は各裁判体の判断事項であり事務当局による検証は困難と回答し、ガイドライン策定も「判断を拘束することになり困難」と述べました。平口洋法務大臣(中立)は保護観察の目的を説明し、保護観察所が地裁と意見交換を行っている旨の一般論を述べるにとどまりました。島田委員は、司法制度全体への不信感の広がりを防ぐためにも、目に見える形での検証と説明責任の履行を重ねて求めました。
何らかのガイドラインというようなものがなければよくないんじゃないかと思いますけれども、そのガイドライン等に関して最高裁等はどう考えておられるのか、お願いします。
保護観察は、犯罪をした者の再犯を防ぎ、その改善更生を図る、助けることを目的とするものであって、保護観察所においては、地方裁判所との間で意見交換の機会を設けるなど...
山登志浩委員(立憲民主党・無所属)は、判事補の欠員状況に関する質疑の中で、退官理由として全国転勤を挙げる者が相応にいることを最高裁(板津長官代理者)の答弁で確認しました。山委員は、ワーク・ライフ・バランスとともに、全国転勤や配置転換の際には本人の意向や子育て・共働き・介護等の家庭事情に十分配慮する必要があると主張しました(賛成寄り)。最高裁(板津長官代理者)は、任用・配置に際して面談等を通じて家族の事情にきめ細かく配慮していると回答しました。吉川里奈委員(参政党)も、裁判官・検察官の夫婦共法曹のケースにおける育児との両立困難を指摘し、キャリアのために子育てを諦めること、またその逆もあってはならないとして両立支援の拡充と必要人員の確保を訴えました(賛成寄り)。平口洋大臣は、全職員が働きやすい職場環境整備の重要性を認め、人的体制の整備に努めると述べました。
池下卓委員(日本維新の会)は、2026年4月施行の選択的共同親権制度の導入や性同一性障害に関する性別変更審判の増加を踏まえ、家庭裁判所調査官がパンク寸前との現場の声を紹介しました。池下委員は、最高裁が令和7年度に5人、令和8年度に10人の増員要求を行っていることを確認しつつ、それで事足りるのか懸念を示し、体制強化を訴えました(賛成寄り)。最高裁(馬渡長官代理者)は、調停期日間隔の短縮やリモート技術の活用等の効率化を進めており、施行後の事件動向を踏まえて必要な体制整備に努めると述べました。篠田奈保子委員(立憲民主党・無所属)も、共同親権導入により資力の乏しい子育て中の女性による民事法律扶助の利用が爆発的に増加すると見込み、制度整備の必要性を訴えました。
言われるように、まさに家裁調査官につきましては、専門性を遺憾なく発揮していただくということが大事でありますし、今、増員のお話もしていただきましたけれども、それで...
稲田朋美委員(自由民主党)、本村伸子委員(日本共産党)、円より子委員(国民民主党)の三者が、袴田事件・福井事件等の冤罪事例を踏まえ、証拠開示の充実と再審の迅速化を強く求めました。稲田委員(賛成寄り)は、福井事件において確定審から第二次再審に至るまで複数の検察官組織ぐるみで証拠開示を拒否し、裁判所から「不誠実で罪深い不正」と批判されたことを詳細に指摘し、この事件が再審法改正の立法事実そのものであると主張しました。本村委員(賛成寄り)は、袴田事件で有罪確定から三十年後に重要証拠が出てきたこと、福井事件で有罪確定から二十六年後に証拠が開示されたことを挙げ、「証拠が何十年もかけてしか出てこない現行法の不備」を指摘し、一刻も早い救済と証拠開示の充実を訴えました。円委員(賛成寄り)は再審制度の問題が司法不信につながっているとして改善の必要性を示唆しました。平口洋大臣は法制審議会での議論を見守る姿勢を繰り返し示しました。
本村伸子委員(日本共産党)と稲田朋美委員(自由民主党)が検察官による再審開始決定への不服申立てを批判しました。本村委員(反対寄り)は、大崎事件において三回の再審開始決定に対して検察官が三回不服申立てを行い、九十八歳の被告人の再審公判が始まっていない現状を「人道に反する」と批判し、超党派の議員連盟が不服申立て禁止法案を提出していることを紹介しました。本村委員はまた、平口大臣が「再審開始決定確定後の再審公判で検察官は有罪の主張・立証ができる」と認めた点を根拠に、不服申立て禁止の正当性を主張しました。稲田委員(反対寄り)は、検察官の証拠隠しと再審の遅延を批判し、不服申立て制限を含む議連案に基づく改正を求めました。平口大臣(中立)は、不服申立ての在り方は法制審で議論中として、見守る姿勢を維持しました。
篠田奈保子委員(立憲民主党・無所属)、吉川里奈委員(参政党)、山登志浩委員(立憲民主党・無所属)が司法修習生の処遇と法曹人材確保の問題を論じました。篠田委員(賛成寄り)は、修習給付金(月額十三万五千円)が制度導入の平成二十九年から八年間据え置かれており、所得税・住民税・社会保険料の負担を考えると最低限度の生活保障にすら不十分だと批判し、引上げと制度見直しを強く求めました。吉川委員(賛成寄り)は、法曹養成を国家投資として捉え直すべきとして、裁判官・検察官が一定期間国家の司法を担った場合の貸与返済免除制度や法科大学院学費相当額の給付制度の創設を提案しました。また、いわゆる谷間世代(六十五期から七十期)の救済も求めました。山委員(賛成寄り)は弁護士収入との比較も含めた法曹処遇の在り方の更なる検討を求めました。最高裁(板津長官代理者)は、給付金は諸般の状況を注視しながら関係機関と連携して対応すると述べるにとどまりました。
篠田奈保子委員(立憲民主党・無所属)が国選弁護報酬と民事法律扶助報酬の長期据え置きを強く批判しました。篠田委員(賛成寄り)は、国選弁護の第一審基礎報酬が二〇一八年以来約八年間据え置き、民事法律扶助の着手金に至っては二〇〇〇年の法律扶助協会による改定以来二十五年間据え置きであることを指摘し、「もうやっていられない」と現場を離れる弁護士が増えていると述べました。篠田委員は、担い手が確保できなくなれば国選弁護制度は憲法上の問題になると訴え、有識者による検討組織の速やかな設置を求めました。平口洋大臣(中立)は、担い手弁護士の確保は重要と認識しつつ、報酬の在り方については業務内容の適切な反映と財源の観点から慎重な検討が必要と述べました。
篠田奈保子委員(立憲民主党・無所属)は、地方では弁護士の絶対数が少なく不採算事件が多いことを自身の経験を踏まえて指摘し、国選弁護・民事法律扶助報酬の引上げが地方の司法アクセス確保に不可欠であると訴えました(賛成寄り)。離婚事件において法テラス利用時の弁護士報酬が私選の約五〇%にとどまるという日弁連調査結果を示し、これが地方弁護士の経営を圧迫し法テラス事件を断る弁護士の増加につながっていると述べました。また、民事法律扶助が立替え制(実質的なリーガルローン)であることを問題視し、資力の乏しい方には原則給付・応能負担制度への転換が必要だと主張しました。平口洋大臣は、全国の担い手弁護士確保は重要課題と認識しつつ、制度転換には財政的基盤への影響の観点から慎重な検討が必要と応じました。
地方に津々浦々に住民の権利保障を獲得するため、こういった国選、扶助の報酬の引上げが是非必要なんです。
平林晃委員(公明党)は、今回の人事院勧告で官民給与比較の対象企業規模が従業員百人以上(本府省職員については千人以上)に見直されたことを取り上げ、この数値の妥当性と、企業規模という単一尺度の限界について人事院に質しました。平林委員(賛成寄り)は、官僚の退職後の就職先が大手シンクタンクやコンサル企業であることを踏まえ、単なる企業規模ではなく多面的な尺度で比較企業を選定すべきと主張しました。人事院(植村給与局次長)は、職務・職責の重視と採用市場での競合関係を根拠に今回の見直しを説明しつつ、引き続き比較方法の在り方を研究すると述べました。池下卓委員(日本維新の会)(賛成寄り)は、人事院勧告だけでなく民間賃金構造基本統計調査も参照して、国民が納得できる公務員給与の在り方を検討すべきと要望しました。
池下卓委員(日本維新の会)は、共同親権制度施行に伴いDV・モラハラ・心理的虐待の判断が増加する中、家裁調査官の研修が追いついていないとの現場の声を紹介し、専門性向上と研修の抜本的強化を求めました(賛成寄り)。具体的には、DV・心理虐待・性同一性障害等の専門性が求められる家事事件についての研修強化と、子供の意向調査手法の標準化を明示的に要求しました。最高裁(馬渡長官代理者)は、父母間葛藤のメカニズムやDV・虐待に関する研修を実施してきたこと、子の意向調査に関する研究成果を養成段階から研修で共有していることを説明し、今後も一層の研修充実に向けた検討を進めると述べました。
DV、心理虐待、性同一性障害など専門性が求められる家事事件について、研修の抜本的強化、これをやっていくべきだと思いますが、どのように進めていくのか。
円より子委員(国民民主党)は、2024年10月の国民審査で対象六人中四人の不信任率が一〇%を超え、三十四年ぶりの水準となったことを取り上げました。円委員(賛成寄り)は、この不信任率上昇が冤罪事件や再審制度の問題等への国民の批判的関心を反映した司法への不信感の表れではないかと指摘し、国民審査の判断材料の充実と広報改善を求めました。具体的には、裁判官の人柄・考え方・下級審での実績の紹介や動画による政見放送類似の情報発信等を提案しました。最高裁(清藤長官代理者)は、要因の客観的分析は困難として評価を控えつつ、ウェブサイトでの個別紹介ページや報道機関のアンケートを通じた情報発信に努めていると述べ、今後も適切な情報発信に努めると回答しました。
最高裁の裁判官への不信任率というのは、私は、最高裁へというよりも、先ほど申し上げたような冤罪事件や再審制度など、司法への不信感の表れとも言えるんじゃないかと思う...
円より子委員(国民民主党)は、大川原化工機事件を例に、検察官の理系知識等の専門性欠如が冤罪につながると指摘しました(賛成寄り)。同事件では、噴霧乾燥機が生物兵器に転用可能かどうかの判断において、外為法上の用語「ディスインフェクト」の誤訳が誤ったストーリーの根幹となり、理系の専門知識があればより早期に冤罪を防げたと述べました。円委員は、専門性を要する外為法案件における外部専門家からの意見聴取の義務化、経産省と検察の情報共有体制の改善、外為法運用基準の明確化を求めました。法務省(佐藤政府参考人)は、検察官の中に理系出身者は少ないと認めつつ、全分野での専門家化は不可能であり、専門知識を要する場合は専門家への意見聴取や鑑定依頼が重要と述べました。
是非、専門性を要する外為法案件における外部専門家からの意見聴取の義務化ですとか、経産省と検察の情報共有体制の改善ですとか、外為法の運用基準の明確化、こうした制度...
平林晃委員(公明党)は、広島を中心とするカキの大量へい死により、技能実習生が転籍困難な状況に置かれていることを取り上げました。農水省への申入れの結果、農水省の支援パッケージに技能実習生が一時的に他の職種に転籍できる項目が含まれるとの報道を紹介し、これが実現されれば「本当にうれしい」と明示的に歓迎の意を示しました(賛成寄り)。この発言は本法案の本題に入る前の冒頭発言として述べられたものであり、その後の質疑では具体的な議論は行われませんでした。
これが実現されれば、本当にうれしく、現場も本当に喜ばれるのではないかな、このように考えているところでございます。
円より子委員(国民民主党)、本村伸子委員(日本共産党)、稲田朋美委員(自由民主党)が、法制審議会刑事法(再審関係)部会のあり方を批判しました。円委員(反対寄り)は、選択的夫婦別姓についての一九九六年の法制審答申が長年無視される一方、再審法改正では法制審の審議が尊重されるという不一致を指摘し、法制審議会の取捨選択が恣意的に見えると批判しました。本村委員(反対寄り)は、時事通信による再審研究者アンケートで十九人中十七人が部会の研究者人選を不適切と考えているとの調査結果を示し、そのような部会の結論を待つ大臣の姿勢自体が不適切と批判しました。稲田委員(反対寄り)は、元裁判官六十三名が「法制審の方向性では改悪以外の何物でもない」と指摘していること、刑事法研究者百三十五名の批判声明があることを示し、法制審主導の改正に疑問を呈して議連案による改正を求めました。平口洋大臣は、法制審の委員は公正公平に選んでいると述べ、答申を待つ立場を維持しました。
平林晃委員(公明党)は、裁判官・検察官の業務負担軽減策としてデジタル化の効果を問いました(賛成寄り)。裁判官が百件から二百件超の案件を同時に抱え、土日出勤を余儀なくされているといった実態を紹介し、デジタル化によって業務負担がどの程度改善されるか最高裁および法務省に質しました。最高裁(清藤長官代理者)は、裁判記録の電子化により記録の運搬・物理的管理が不要になること、複数人による同時利用が可能になること、データ利活用による判決書作成等の効率化が期待されると説明しつつ、具体的な改善度合いの定量的な提示は現時点では困難と述べました。法務省(佐藤政府参考人)も同様に業務効率化への寄与を認めつつ定量的な提示は困難と回答しました。平林委員は将来的なAI活用の可能性にも言及しました。
将来的にはやはりAIがうまく活用されたらいいのかな、こんなことを考えるところでございます。
両法律案は起立多数(裁判官報酬改正案)及び起立総員(検察官俸給改正案)で可決された。質疑においては、袴田事件・福井事件等を踏まえた再審法改正の必要性と法制審議会の在り方をめぐって与野党から批判的な意見が相次いだが、平口洋大臣は法制審の答申を待つ姿勢を一貫して維持した。司法修習生給付金・国選弁護報酬・民事法律扶助報酬の長期据え置きや家裁調査官の増員・専門性向上など、法曹制度の持続可能性に関わる課題についても改善を求める声が複数の委員から上がった。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約43,844文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
