本委員会では、防災庁設置法案を中心に、災害対策における国と地方の役割分担、事前防災・受援体制、避難所環境の改善、被災者支援の仕組みなど多岐にわたる論点が議論されました。菅原茂参考人(気仙沼市長)は人口減少を踏まえた復興制度の見直しや専門人材の中長期派遣、ホストシティー制度創設、防災大学校構想などを提案しました。菅野拓参考人は災害対策基本法における国・都道府県・市町村の役割分担の見直しや官民連携プラットフォーム構築、フェーズフリーな社会保障制度設計を主張しました。阪本真由美参考人は国際連携体制の強化、災害関連死防止対策、被災者データベースの全国標準化を訴え、石井美恵子参考人はJDR法見直し、指定避難所への発電機・空調設置義務化、スフィア基準対応を求めました。委員からは山口委員、黒田委員、中川委員、工藤委員、佐々木委員がそれぞれ質問・意見を述べました。
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防災庁の勧告権による他省庁施策推進の実効性確保
本テーマについて、要点の抽出はありませんでした。スタンスデータとしては、石井美恵子氏がJDR法見直しによる資源活用を求める立場を示しています。
せっかく日本が持っているこの有効な資源を活用しない手はないと思いますので、是非御検討いただきたいと思っております。
本テーマでは、人口減少を踏まえた持続可能な復興制度への見直しが議論されました。気仙沼市長は、人口減少・高齢化が進む中で産業振興を伴わなければ真の復興にならないと指摘しました。菅野拓参考人は、高度成長期以降の復旧復興の枠組みが人口減少地域においても一律に適用されていることで将来世代の負担が増すという問題を指摘し、激甚災害法等の前提を見直し、持続可能な復興を目指す制度の検討が必要であると主張しました。菅野参考人のスタンスは賛成(スコア0.80)であり、高度成長型の復旧枠組みを見直し、持続可能な制度へ転換すべきとの立場が示されました。
南海トラフ巨大地震のときに高度経済成長のような復旧復興をやってしまうと、我が国の財政というのはどうなるかということを是非考えていただいて、そういった大きな枠組みにも是非とも検討のメスを入れていただく、こういうこともすごく大事だろうというふうに思っています。
南海トラフ地震等の大規模災害を見据えた事前防災計画について議論が行われました。菅野参考人は、南海トラフ巨大地震に備え、自治体による事前計画の策定を防災庁が後押しすべきであると述べました。また、石井参考人は、南海トラフ等の大規模災害発生時には、国・防災庁が実施主体として動く体制へ見直すべきであると提案しました。
本テーマでは、災害対策基本法および災害救助法における国・都道府県・市町村の役割分担のあり方が議論されました。菅野拓参考人は、災害対策基本法が過度に地方分権的で市町村の責務が重すぎると指摘し、災害救助法における知事による救助規定が自治体ベースの対応の起源であるとした上で、同法に規模概念を導入し都道府県が実施責任を持つ基準の明確化、避難所運営の一定期間後の都道府県移管、被災者支援事務の都道府県への分担、罹災証明発行など監査的事務の上位機関での執行を提案し、賛成の立場を示しました。石井美恵子参考人は、災害の規模に応じ基礎自治体・都道府県・国が段階的に対応する体制への転換を提案し、賛成の立場を示しました。また、中川委員の質問に対し菅原参考人は、瓦れき処理・港湾復旧等で県・国が直轄対応した経験を挙げ、得意分野に応じて川上の組織が担う役割分担整理が必要と回答しました。
本議論では、国際社会からの災害支援を円滑に受け入れるための受援計画策定と、防災分野におけるデジタル化(防災DX)が論点となりました。石井美恵子参考人は、外務省・厚生労働省との調整を含めた受援計画策定の重要性を指摘し、賛成の立場から、事前の自治体連携や訓練の必要性を一貫して主張しました。また同参考人は、ネパール地震の際に海外の支援チームの活動状況が一目で分かるサイトの事例を挙げ、防災DXへの活用を提案しました。
是非、防災庁ができた場合には、あらかじめそういった計画を、災害が起きてから調整するのでは間に合わない、ですから、事前に各基礎自治体とか都道府県と連携をして、じゃ、このエリアで何万人規模の避難者が発生した場合にはこういった計画でやっていこうということをあらかじめしっかり計画をし、訓練をしていく、このことが重要だと思います。
在留外国人・訪日外国人の急増を踏まえた災害時の受入れ・国際連携体制の強化について議論が行われました。阪本真由美参考人は、国際連携体制の強化と窓口の一元化が必要であると述べ、東日本大震災の際には多国から支援があったものの、国と自治体・民間ボランティアとの受入れ調整体制が不十分であったと指摘しました。阪本参考人は国際連携体制の強化を重要事項として明確に主張しており、賛成の立場を示しています。
防災庁による海外との窓口の一元化、そして国際連携体制の強化がこれから先大事です。
本テーマについては、要点の抽出はありませんでしたが、発言者のスタンスとして石井美恵子氏が賛成の立場を示しています。根拠として、国・防災庁が実施主体として徹底的に動く体制への転換を明確に提案したことが挙げられています。
大規模災害、南海トラフ等になった場合には、国、防災庁が徹底的に実施主体として動く。こういう体制に変えていかないと、避難所の問題とかいろいろなことがやはり積み増しになっていってしまいますので、是非この見直しは御検討いただければと思っています。
本テーマでは、大都市圏で大規模災害が発生した際に高齢者や児童生徒を地方が受け入れる「ホストシティー制度」の創設が論点となりました。菅原茂参考人は、首都直下地震等での大都市圏被災時に高齢者・児童生徒を地方が受け入れるホストシティー制度の創設を提案し、賛成の立場を明確にしました。菅原参考人はまた、事前の自治体マッチングがふるさと住民登録制度や関係人口づくり・地方創生にも寄与すると述べ、この根拠から制度創設への賛成姿勢を示しました。
大都市圏での被災において、高齢者世帯を地方において受け入れたり、少子化により児童数が減少し、少人数学級や空き教室を利用し、学校そのものを受け入れたりするホストシティーの制度を創設できないか、検討をお願いしたいと思っています。
官民連携による災害対応力強化の常設プラットフォーム構築に関しては、平時からの体制整備の必要性を中心に議論が行われました。中川委員は、餅は餅屋の考え方に基づく災害対応の実現に向けて、防災庁が平時から構築すべき官民連携の仕組みについて質問しました。菅野拓参考人は賛成の立場から、医療・福祉に加え流通・小売・不動産業界等との協働関係構築が防災庁の重要課題であると述べ、物資支援に関して流通大手企業と国・都道府県による事前協議会の設置、避難所の長期化対応としてイベント会社やNPOとの連携による人権配慮型施設運営、行政と民間・NPOをつなぐハブとしての官民協働コーディネーターチームの整備を提案しました。また、災害マネジメント総括支援員(GADM)については行政専門家中心で民間連携が薄いとし、チーム化の必要性を指摘しました。阪本真由美参考人も賛成の立場から、能登半島地震における官民連携二次避難(最大5275人)の取組を評価しつつ制度化の必要性を指摘するとともに、避難所食事のセントラルキッチン方式、子供食堂ネットワーク、地元訪問看護・介護事業者の活用を提案しました。
本テーマでは、小規模自治体のDX格差是正に向けた専門人材確保に関連し、防災専門人材の確保・育成の難しさについて黒田委員が菅原参考人に質問しました。菅原参考人は、防災大学校構想として学位の取得を目的とするものではなく、多様な研修機関を設置し、多層的に人材を育成する必要性があると説明しました。また、発言者のスタンスとして、阪本真由美氏はスコア0.70(賛成方向)を示し、防災専門人材が不在であることを問題視し、人材育成の必要性を主張しました。本議論では具体的な結論・決定事項は示されていません。
したがって、人材育成の仕組みは不可欠です。
本テーマでは、住民票を異動せず広域避難した被災者の所在把握・支援の仕組みについて議論が行われました。菅野拓参考人は、こうした被災者の所在把握・支援体制が不十分であると指摘した上で、パーソナルデータの活用による広域避難者の把握と避難先での支援体制整備、受入先自治体による被災者支援の義務化、さらに広域被災者データベースを住基ネットやガバメントクラウドに位置づけることを提案しました。菅原茂氏は、住民票に依らない被災者支援そのものには直接言及せず、物資情報管理における役割分担について意見を述べるにとどまりました。
本テーマでは、復興事業に係る財源支援の事前整理と自治体の財政破綻不安への対応が議論されました。菅原茂参考人は、大規模災害発生時には費用面の不安が大きく、国職員による補佐派遣が必要であると述べました。また、復興交付金制度が東日本大震災の復興に大きく寄与したと評価する一方、復興事業に該当するか否かの判断について十数年間苦労してきたと指摘し、事前整理の必要性を訴えました。あわせて、被災自治体は財政破綻への不安が大きいとして、事前の支援整理が必要であると指摘しました。菅原参考人のスタンスは事前整理の必要性を主張するものであり、財源支援自体への賛否は明確に示されていません。
そういう意味でも、東日本大震災だけではなくいろいろな事例がありますので、そのことを整理をしていただくことが大事だろうなというふうに思っています。
本テーマでは、指定避難所(特に体育館)への非常用発電機・空調設備設置の義務化が論点となりました。石井美恵子参考人は義務化を強く要望し、電源が確保されれば水循環型手洗い器やラップ式トイレ等の優れた設備が活用できると述べ、命を守る設備整備を最優先課題と明言し、賛成の立場を示しました。
主な点としては、指定避難所に非常用発電機と空調設備の設置を義務化すること、これを是非実現してほしいと思っています。
本テーマでは、津波避難における徒歩避難と車避難の基準の明確化、および避難行動に関する研究の推進が論点となりました。菅原茂参考人は、津波避難において徒歩避難と車避難の明確な基準が存在しないことを指摘し、渋滞や信号停電時の状況に関する研究が不足している点を示しました。菅原参考人のこの発言は、避難基準の不明確さを指摘し調査研究の必要性を示唆するものですが、賛否については明瞭ではありません。
全地区そのような考え方でよいのか、また、例えば遠地津波のように時間の余裕のあるときも同じでよいのか、明確な基準がありません。
本テーマでは、災害中間支援組織の都道府県における整備状況が論点となりました。阪本真由美参考人は、整備率が6割にとどまっており、南海トラフ地震等が想定される地域においても未整備の県があることを指摘し、整備率の低さを問題視して早急な整備推進を主張する立場を示しました。また、菅野参考人は、NPOを中心とした災害中間支援ネットワークは各地域に存在するものの、市町村の災害対策本部における実務対応には限界があることを指摘しました。両参考人の発言からは、現状の体制の不十分さが共通の論点として挙げられています。
この整備は急いで行っていく必要があります。
本テーマでは、震災遺構・伝承館の運営に関する財政負担と支援のあり方が議論されました。菅原参考人は、気仙沼向洋高校の被災建物を保存して運営する伝承館について、当初の想定を上回る年間約3000万円規模の自治体負担が生じているとし、経済的支援を要望しました。その上で、伝承館の運営をやめる気はなく、被災自治体の責務であると位置づけ、東北大学の監修のもとで展示を継続的に更新していく意向を示しました。菅原参考人のスタンスは賛成(スコア0.85)とされ、赤字であっても運営を継続する強い意志を示しつつ、支援も求めるものでした。
この施設については、やめる気は全くありません。東日本大震災で被災した我々がこのことを伝承しないで誰が伝承するのかと、責務と思ってやっていることでございます。
本テーマでは、災害遺構や伝承施設を活用した防災教育の取組が議論されました。菅原参考人は、旧気仙沼向洋高校を震災遺構として整備し、年間5、6万人が来場する防災教育拠点として活用していることを説明したほか、伝承館が企業研修や学校の修学旅行に活用され、被災を知らない世代の中高生語り部が育っていることを説明しました。山口委員は、震災遺構訪問による現地学習の価値と維持管理の困難さを指摘し、防災教育との関連づけについて質問しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、災害時要配慮者への支援に関し、平時と有事を切り分けないフェーズフリーな社会保障制度設計と災害ケースマネジメントの推進が議論されました。菅野拓参考人(賛成)は厚労省と防災庁の連携や福祉的ケアへの安全率(余力)の付加を提案し、「ひなんさんぽ」等の福祉と防災を掛け算した取組を有効な事例として紹介しました。阪本真由美参考人(賛成)は、福祉施設事業継続支援、個別避難計画によるケースマネジメント、災害福祉支援センター拡充の3点を福祉支援強化策として指摘したほか、DWATの構成が都道府県ごとに異なる点を挙げ、避難所・在宅・福祉施設支援へ効果的に関与できる仕組み作りの必要性を述べました。石井美恵子参考人(賛成)は、福祉避難所を災害前段階から安全安心な環境として準備することや住民への制度啓発の重要性を指摘するとともに、個別避難計画・指定福祉避難所の制度がどこもうまく機能していない実態を挙げ、抜本的な見直しを主張しました。
本テーマでは、災害用備蓄の自治体間格差是正と官民連携による共同調達について議論が行われました。石井美恵子参考人は、1741の自治体それぞれが個別に備蓄を行うことは非効率であり、期限切れによる廃棄が繰り返されている現状を踏まえ、国主導による共同備蓄を提案しました。黒田委員は、備蓄の自治体格差解消および共同調達の制度化について、その課題と可能性を質問しました。阪本真由美参考人は、データ公開により自治体間の格差が可視化されつつあるとした上で、災害発生後に地域間で補完し合う国レベルの仕組みの整備と、民間のキャパシティーを把握するための官民連携の必要性を指摘しました。石井参考人・阪本参考人はいずれも国による一元的な備蓄体制や国レベルの補完的仕組みの整備に賛成的な立場を示しました。
能登半島地震では直接死228名に対し災害関連死は449名に上り、高齢者・既往症者の割合が高いことが阪本参考人から指摘されました。阪本参考人は災害関連死の事前対策がほとんど行われていない現状を指摘し、対策の必要性を訴えました。石井参考人は災害関連死は氷山の一角であり、避難生活での健康被害全体を捉える視点転換が必要だと述べました。黒田委員は地震・余震への恐怖による精神的負担という一因への対策を両参考人に質問し、阪本参考人は耐震化や地震・津波の仕組みへの理解不足が不安を強めるとして理解促進の必要性を指摘し、石井参考人はイタリアの事例を挙げ、安全・安心な居住環境と食事・睡眠の保障による早期回復支援の重要性を指摘しました。阪本参考人は平時サービスとの連結性が重要であるとし、個別避難計画と災害ケースマネジメントの循環の必要性を指摘し、石井参考人は防災教育や個別避難計画作成を介護報酬・診療報酬に結びつける仕組みを提案しました。両参考人ともに事前対策の強化に積極的な立場を示しました。
本テーマでは、東日本大震災における被災地の学びの継続と災害孤児の心のケア支援体制について議論が行われました。菅原茂参考人は、学校再開が5月9日までかかった経緯や、その間に子供たちが自主的に壁新聞を作成した事例を紹介しました。また、菅原参考人は、遺児家庭への心のケアが仕組みとして十分であったかについて検証が必要であると述べました。菅原参考人のスタンスは、心のケアの検証の必要性と子供の人権尊重を主張するものであり、賛否は明示されていません。
その心のケアというところまでいくと、しっかりとした仕組みの中で十分できたかということにつきましては検証が必要だなというふうに思っておりますので、そのことについては、先ほど来のお話のように、子供の権利、人権というものを最大限尊重した対応がこれからも必要だというふうに考えております。
本テーマでは、被災地における人口流出防止のため、雇用・教育・医療福祉サービスの継続支援が論点となりました。阪本真由美参考人は、珠洲市において住民の68%が仮住まいの状態にあり、24%が市外に居住している状況を示し、雇用・教育・医療福祉の継続が人口流出防止の鍵であると指摘しました。阪本参考人はこれらのサービス継続を最重要対策として明言しており、賛成の立場が示されました。
つまり、雇用、教育、福祉サービス、医療サービスの継続こそが、人口減少を防ぐ、人口流出を防ぐ一番大事な対策です。それにもかかわらず、その対策が事前に検討されていません。
本テーマでは、被災者データベースの全国標準化とその平時活用について議論が行われました。黒田委員は街角防災訓練の事例を挙げ、被災者データベース全国標準化の課題について質問しました。これに対し菅野拓参考人は、被災者台帳の整備状況が自治体ごとにばらばらであることを指摘し、国による規格統一と基幹システムへの位置づけが必要であると述べました。また、被災者台帳を平時から訓練等でフェーズフリーに使える規定整備が必要であるとの見解を示しました。黒田委員の確認に対し、菅野参考人はプッシュ型支援を想定しつつ、個人情報の使途は支援会議や訓練等に限定される旨を回答しました。菅野参考人は国による規格統一とフェーズフリー活用を一貫して主張する立場でした。
それは、やはり国が一括して、少なくても規格は合わせるとか、できれば一体運用するとか、ちゃんと自治体の日々の、市町村の基幹システムの中に位置づけて触れる、こういう構造が非常に大事だろうと思います。
本テーマでは、被災自治体への専門人材の中長期派遣のあり方が議論されました。菅原茂参考人は、東日本大震災時にキャリア官僚4省庁から4名が復興支援員として半年間派遣された経験を有効であったと評価し、中長期派遣の制度化や、地方自治法に基づく他自治体からの応援職員派遣制度の確立・強化を要望しました。また、国と渡り合える課長補佐級人材の早期派遣の必要性も指摘しました。工藤委員は、千葉県知事も国のエキスパートの迅速な派遣システムの必要性を指摘していると発言しました。スタンスデータでは、菅原茂は国からの中長期派遣や仕組みの強化を一貫して要望しており賛成の立場(スコア0.85)とされています。菅野拓についてはDMAT型の応援要請の仕組みを提案したのみで、本テーマにおける直接的な評価は示されていません(スコア0.50)。
避難所の標準化・ユニット化と物資備蓄コーディネートの一元化について議論が行われました。石井美恵子参考人はイタリアの仕組みを参考に、避難所の標準化・ユニット化と防災庁による人員登録・物資備蓄コーディネートを提案し、賛成の立場を示しました。菅原茂氏も、防災庁による必要物資リスト等のマニュアル確立を提案し、標準化に肯定的な立場を示しました。
避難所の生活環境改善をめぐり、石井美恵子参考人はスフィア基準について、最低基準に加え尊厳ある生活への権利等を保障する点を評価しました。石井参考人は、イタリアでは避難所計画が事前に策定され訓練予算も国が負担している一方、日本は備蓄と避難訓練にとどまっていると指摘しました。また、発災後48時間を乗り切る場所として指定避難所の空調設備設置における地域差の是正が必要であるとし、公営住宅やホテル等も活用して避難所の標準化を進めるべきと提案しました。さらに、避難所での雑魚寝が常態化してきた背景には人権教育の不足があると指摘しました。石井参考人はスフィア基準を権利保障として支持し、標準化の推進を一貫して主張する立場を示しました。
そして防災庁として、今後日本の避難所、避難生活環境をどうするのかということはしっかり標準化するなり、どこの地域で発災しても同じような避難所が設営される、そういう社会をつくっていくということが大きな課題ではないかなというふうに思っております。
本テーマでは、避難所外で避難生活を送る在宅避難者・車中泊被災者の実態把握とデジタル技術を活用した全国データベース整備が論点となりました。阪本真由美参考人は、内閣府の調査結果として、避難所外避難者の情報把握の仕組みがない市区町村が62%に上ることを紹介し、把握の仕組みがないと回答する自治体が6割超に達している現状を踏まえ、被災者データベースを全国レベルで運用する必要があると指摘しました(賛成)。あわせて、避難生活・防災人材育成エコシステムの研修実施率が全国的に極めて低いことを指摘したほか、在宅・車中泊被災者のアセスメント体制整備と、道の駅等を活用した被災者支援拠点の整備が重要であると述べました。
被災者のデータベースを構築して、それを全国レベルで運用できるようにする必要があります。現在は自治体レベルでしか運用できていないので、それを全国レベルにしていくということは大事です。
避難訓練の形骸化防止と町づくり・地域コミュニティー形成との一体化については、菅原茂参考人と菅野拓参考人が発言しました。菅原参考人は、避難訓練が避難所訓練に偏りがちであり、避難所到達自体が最重要であると指摘した上で、中学校単位の避難訓練を町づくり・地域コミュニティー形成と一体的に実施することが有効であると述べ、賛成の立場を示しました。菅野参考人は、防災単独では備えのコストをかけることが難しく、福祉等と掛け算することで意味を持たせる工夫が必要であると指摘し、防災を単体でなく町づくり・社会保障と一体化すべきとの立場から賛成しました。両参考人ともに、避難訓練を単独の取り組みとしてではなく、町づくりや地域コミュニティー形成、福祉等の他分野と組み合わせて実施することの有効性を指摘しました。
本テーマでは、防災業務計画の構造化とリードエージェンシーの明確化、及び防災の主流化のあり方について議論が行われました。石井参考人は、クラスターアプローチにより漏れ・むらのない防災業務計画を構造化し、リードエージェンシーを明確化することを提案しました。菅野拓参考人(賛成、スコア0.75)は、防災の主流化がこれまで誤って専門化として進められてきたと指摘し、防災庁は各部局間の協働・調整を仕掛けるべきであると述べました。
その調整こそが、まさに協働して、いろいろなセクターと、いろいろな省庁と調整して協働することこそが防災庁でしょう、こういう話のはずなんですね。
本テーマでは、土砂災害警戒区域等からの移住促進を目的として、公営住宅の入居要件(住宅困窮者要件)を緩和することが論点として取り上げられました。菅原茂参考人は、入居要件の緩和が防災上意味があるとして、緩和を提案する立場を明確に示しました。この論点について他の発言者の立場に関する情報は示されておらず、議論の結論や決定事項についても明示的な記載はありません。
公営住宅法による入居者の条件、住宅困窮者、つまり持家がないことの緩和は防災上意味があると考えるので、事前防災の一つとして考えていただければと思っています。
本テーマでは、防災分野における日本の国際貢献・海外支援の強みについて議論が行われました。石井参考人は、JICA国際緊急援助隊がWHO認証タイプツーまで取得しており、検査・レントゲン・手術・透析が可能である点を説明しました。石井美恵子氏は、避難所のユニット化やハード・ソフト両面での防災立国化を積極的に提言しており、本テーマに関して賛成のスタンスを示しています。
まさに防災立国、ハード面、ソフト面両方からそういったものを実現していただければと思います。
防災大学校の設置構想について、菅原茂参考人は防災大学校の実現を要望し、被災経験のある土地周辺を立地候補として提案するとともに、防災スペシャリストOJTなどを通じた段階的な研修の積み重ねが自治体防災力の向上につながると説明しました。菅野拓参考人は、同じ釜の飯を食う経験が専門性形成に重要であるとして、防災大学校等の文教施設の設置を要望しました。両参考人とも防災大学校の設置に賛成の立場を示しています。黒田委員は、防災大学校のような養成機関の早急な設置を後押しする意向を表明しました。
本テーマについては、要点としての具体的な論点の抽出はありませんでしたが、発言者のスタンスとして、菅野拓氏が罹災証明発行等の事務の広域化について賛成的な立場(スコア0.70)を示しています。その根拠として、監査的な業務は市町村単位ではなく、より上位の行政主体が執行すべきであるとの主張が挙げられており、事務の広域化に理解を示す発言がなされています。
あとは、最後、被災者に寄り添わなくて、むしろ監査をしなきゃいけないような仕事、例えば罹災証明の発行というのは、あれはすぐにお金に結びついてしまいますが、市町村職員さんはすごく心苦しいんです。
防災庁の勧告権による他省庁施策推進の実効性確保をめぐっては、山口委員が窓口一元化やスピード感の欠如、責任所在の不明確さといった被災地首長の課題を挙げ、勧告権の基準明確化を質問しました。これに対し菅原茂参考人は、災害の多様性から一律基準の設定は困難としつつ、基準(ルール)を作ること自体に意味があり、勧告権の存在が担当省庁との協議を円滑にする鍵になると述べました。菅野拓参考人は、勧告権の意義は事後検証段階での法律見直し等にあるとし、担当者間の調整慣例づくりが重要と指摘しました。阪本真由美参考人は、勧告権行使の前提として省庁間のリードエージェンシー(主体官庁)を定める運用体制整備が先決であると述べました。石井美恵子参考人は、事前防災の段階で責務の概念整理を行い、不足点に勧告権限や予算支援を活用すべきと指摘しました。
防災庁の地方組織である防災局の設置基準について、山口委員が地方整備局規模とすべきかを菅野拓参考人に質問しました。菅野拓参考人は、防災局にも専門人材の蓄積が前提となるとの立場から、地方整備局程度の単位を望ましいとし、都道府県とのノウハウ移転や研修関係の構築に資すると回答しました。菅野拓参考人のスタンスは賛成(スコア0.75)であり、地方整備局単位での専門人材配置・設置を望ましく効果的と明言したことがその根拠とされています。
そういった単位で設置をしていくということが望ましいし、効果的なのではないかというふうに考えております。
防災庁設置法案における自治体防災力強化支援の所掌事務への明示の要否をめぐり議論が行われました。工藤委員は自治体支援が法案に明示されていない点を問題視し、明文化の必要性を主張しました。参考人の見解は分かれ、菅原茂参考人は所掌明示には各省庁との予算・役割の兼ね合いがあるとして自身の見解表明を留保しました。菅野拓参考人は防災庁のみに支援を明示すると他省庁の責務が曖昧になりかねないとし、災害対策基本法での整理が王道であると主張しました。阪本真由美参考人は現時点では災害対策基本法での位置づけを優先すべきであり、防災局設置後の議論に委ねるべきと指摘しました。石井美恵子参考人も、現時点で明記を急ぐ必要はなく、防災局設置後に関連法案との整合性を取ればよいと指摘しました。
私自体は、今の所掌事務の中で早急に位置づけるというよりは、きっちりと災害対策基本法の中でやっていただきたいなというふうに感じるところでございます。
そこは慌てて明記する必要はなくて、きちんと、今後、防災庁ができた後に、防災局ができた後に整合性を取っていけばいいんじゃないかというふうに思います。
ただ、現時点では、災害対策基本法を優先して考えるのがよいのではないかと思います。
具体的なことではなくて、そういうことが所掌に入るんだということを示すことは一つ意味はあるんだろうなと思いますが、法的な兼ね合いということのせめぎ合いにつきましては、私の方から今どうでなくてはいけないということをお話しすることではないのかなと思いました。
防災庁設置法案について、複数の参考人が意見を述べました。菅原茂参考人は、復興庁が受け身であったのに対し防災庁には攻めの官庁であってほしいと述べ、設置を歓迎しました。菅野拓参考人は、各主体の協働の要としての役割を期待し、プロパー職員による専門性の蓄積に期待を示しました。阪本真由美参考人は、能登半島地震における課題の原因は司令塔機能の不在にあるとして、防災庁設置と運用体制強化を早急に求めました。石井参考人は、基礎自治体職員も被災者であるとの認識を示し、イタリアの事例を参照しつつ体制整備の抜本的な見直しを提案しました。菅原参考人、菅野参考人、阪本参考人はいずれも防災庁設置に賛成の立場を明確にしています。
本テーマについては要点の抽出はありませんでしたが、発言者のスタンスとして、石井美恵子氏が防災を輸出産業化し、防災立国化・防災庁への発展を積極的に提案する立場を示しており、スコアは0.80(賛成寄り)とされています。
さらには、アジアが特に災害が多いわけですので、これを輸出産業に発展させていって、是非、防災立国として、人間の安全保障、警察庁、消防庁と同じような、ここまで防災庁を発展させていただけたらありがたいなというふうに思っております。
議論を通じて、菅原茂参考人、菅野拓参考人、阪本真由美参考人はいずれも防災庁設置に賛成の立場を明確にし、司令塔機能の強化や省庁横断的な協働体制構築への期待を示しました。一方、自治体防災力強化支援の所掌事務への明示など一部の論点については参考人の見解が分かれ、災害対策基本法での整理や防災局設置後の議論に委ねるべきとの意見も示されました。全体として、具体的な法制度上の決定事項には至らず、今後の検討課題として整理された形です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○関委員長 ありがとうございました。 次に、菅野参考人にお願いいたします。