本委員会では、内閣提出の防災庁設置法案及び関係法律整備法案が審議されました。フェーズフリーの考え方を防災施策全体に浸透させる方向性について谷公一委員、山田瑛理委員、高市早苗総理の間で一致が見られたほか、上下水道等インフラの耐震化、防災庁の司令塔機能と勧告権の活用、広域災害時の被災者情報集約システムの整備、防災人材の確保・育成(防災大学校(仮称)の設置検討を含む)等が論点となりました。また、田中健委員は大規模災害時の国・都道府県・市町村の責務見直しと国の実施主体化を主張し、工藤聖子委員は改正デジタル行政推進法案における外資規制の要否や自治体支援の明文化を求めました。岩手県大槌町の林野火災や能登半島地震の教訓を踏まえた避難所環境改善、支援物資のラストワンマイル問題、防災庁と復興庁の統合の是非についても質疑が行われました。
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全33テーマ ・ 紐づく質疑48件
防災技術・ノウハウの国際展開による防災立国の実現
本テーマでは、フェーズフリーの考え方を防災施策の日常化にどう活かすかが論点となりました。谷公一委員は、フェーズフリーの発想への転換により防災の日常化を図るべきとの柱を提言し、推進を求める立場を示しました。これに対し高市早苗総理は、様々な物資や施設を平常時と災害時の垣根なく活用するフェーズフリーの考え方を踏まえて施策を進めると答弁し、関係省庁の施策への浸透に努める方針を表明しました。また山田瑛理委員は、総理に対し防災を全施策へ組み込むリーダーシップを要望し、推進を期待する立場を示しました。3者ともフェーズフリーの考え方の推進に賛成の立場を示しており、対立は見られませんでした。
本テーマでは、町づくりや福祉との連携を踏まえたフェーズフリーな防災訓練の実効性向上と全国展開の可否が議論されました。山田瑛理委員は、参考人質疑を踏まえ、町づくり・福祉とフェーズフリーの考え方を掛け合わせた訓練の重要性を紹介するとともに、津波避難タワーを平常時にレストランとして活用し避難行動の予行演習とする事例を示した上で、こうした取り組みの全国展開について見解を質問しました。これに対し牧野たかお大臣は、町づくり・福祉と連携した防災訓練の重要性を認め、これを総合防災訓練大綱に盛り込み、地方自治体への説明会を通じて周知していく方針を答弁しました。
上下水道等インフラの耐震化急所対策と国土強靱化計画との連携について議論が行われました。平沼正二郎委員は、能登半島地震において上下水道の復旧に最も時間を要したことを踏まえ、耐震化の状況と国土強靱化計画との連動について質問しました。これに対し、浄水施設は約47%、下水処理施設は約50%が耐震化済みであり、上下水道の両方が耐震化済みの重要施設は約9%にとどまるとの答弁がありました。また、横山征成氏からは、防災庁が司令塔として国土強靱化実施中期計画等の施策のフォローアップを行い、勧告権も背景としながら事前防災を推進していく方針が説明されました。
本テーマでは、防災庁による災害シミュレーション・分野横断訓練の強化について議論されました。平沼委員が具体策を質問したのに対し、政府参考人は分野横断的シミュレーションにより機能・機材の不足を定量的に把握し、総合的な防災訓練の実施を促す旨を説明しました。また、附帯決議として、科学的な災害リスク評価に基づく事前防災を推進するにあたり、財政基盤の弱い自治体への国の支援方策を検討することが求められました。さらに、南海トラフ地震及び日本海溝・千島海溝地震対策に関して、地方防災会議が行う地震防災対策推進計画の見直しに対し、国が情報提供や助言を行うことも求められました。
本テーマでは、田中健委員が国際緊急援助隊(JICA)の人材・装備・訓練体系について、JDR法改正等により国内災害でも活用できるよう制度を見直すべきと提案しました。これに対し、高市早苗総理は、国際緊急援助隊は海外災害時に都度編成される非常設組織であり、登録医療従事者については国内災害でも活動している旨を答弁しました。また、法見直し自体は現時点で考えていないとした一方、個人の経験・知識のデータベース拡充については前向きに検討する意向を示しました。田中委員は制度見直しについて賛成の立場から2回にわたり主張し、高市総理は法見直しに否定的な立場を明確にしました。
本テーマでは、土砂災害警戒区域等の危険地域に居住する住民の移転を促進するため、公営住宅の空き室活用が議論されました。西園勝秀委員は、菅原気仙沼市長の提案として危険地域居住者による公営住宅空き室活用を紹介し、公営住宅法上は住宅困窮者(持家非所有者)が入居要件とされており、危険地域の持家所有者は原則入居できないことを指摘し、入居要件の緩和が必要であると主張しました。これに対し豊嶋太朗氏は、目的外使用として地方公共団体の判断により危険地域からの移転を目的とした入居活用が可能であると答弁しました。西園委員はこの目的外使用制度の周知が自治体に十分浸透していない可能性を指摘し、制度の周知を要望しました。
本テーマでは、地方自治体における医療・福祉・リハビリ専門人材の確保と災害時動員体制について議論が行われました。田中昌史委員は、自治体の医療福祉リハビリ人材の充足状況と動員可能人数の把握状況を質問するとともに、DMAT約2万356名、DWAT約1万1千名、JRAT769名が隊員登録されている現状を踏まえ、DWAT・JRATの教育確保体制が不十分であるとして政府支援を要望しました。また、各施設のBCPが人材派遣の制約となっている実態を指摘し、検討を求めました。佐々木委員は、人口減少による地域防災の担い手不足への危機感を示し、専門人材育成や省力化策について質問しました。これに対し横山政府参考人は、担い手減少下での能力向上や迅速な外部応援体制の重要性を答弁しました。さらに附帯決議では、市町村職員が被災者でありながら支援者を担う実態を踏まえ、国・都道府県による人的・実務的支援強化を求めることとされました。
DWATとかJRAT、こういったところの人員の教育、確保体制はまだまだ不十分な状況ではないかなと思っております。
本テーマでは、大規模災害時における国・都道府県・市町村の責務見直しと国の実施主体化が議論されました。田中健委員は、災害対策基本法が被災市町村を実施主体としている点を過度に分権的と指摘し、国・都道府県・市町村の責務の抜本的見直しを求めるとともに、国が実施主体として発災後48時間以内に標準化された避難所支援ユニットを投入する仕組みを提案しました。これに対し横山政府参考人は、防災庁が司令塔となり国が都道府県とともに市町村や地域を支える体制強化に取り組むと答弁し、総理は防災基本計画のタイムラインの精緻化と大規模災害全般での責任主体の明確化を進めるとともに、イタリアの物資パッケージ運用を参考に研究を深め、防災庁が国の役割を強化する方針を示しました。田中健委員はスコア0.85で責務見直しと国の実施主体化を一貫して評価し、近藤和也委員はスコア0.75で勧告権の日常的行使など国の関与強化を志向しました。高市早苗委員はスコア0.50で、他委員への同意表明にとどまり具体的立場は明確ではありませんでした。附帯決議では、被災自治体の過重負担軽減制度の構築と、被災自治体・現場職員に業務が集中しない運用体制整備を求めることとされました。
本テーマでは、自治体と専門職団体の事前協定・合同訓練の進捗と、それを踏まえた全国標準モデル化の在り方が議論されました。田中昌史委員は、標準モデル策定と地域防災計画の推進を積極的に提案する立場から発言しました。議論では、都道府県が保健医療福祉調整本部を設置し合同訓練等を求める仕組みが既にあることが確認され、先進事例をモデルとした通知が内閣府防災担当と厚生労働省の連名で本年3月末に発出されたことが示されました。また、当該取組は今年度創設の防災力強化総合交付金の対象とされていることが説明されました。これに対し総理は、ふるさと防災職員配置と分野横断的なシミュレーション・訓練を通じて人材連携を強化する旨を答弁しました。
私は、全国的な標準モデルをつくって、地域防災計画もなかなか遅々として進んでいない自治体が多いですから、こういった標準モデルを参考にしながら地域防災計画を前に進めていくということを是非進めていかれたらどうかと思いますが、見解を伺いたいと思います。
岩手県大槌町の山林火災は焼失面積約1176ヘクタールに及び、平成以降国内2番目の規模となりました。消火活動については、上空散水が空中で霧散し火元に十分な水が届きにくいことや、熱源付近で熊等野生動物が確認され地上部隊の消火活動が困難となる事例が生じたことが課題として挙げられました。西園勝秀委員は、ゲル状消火剤の国主導導入を政府に求める立場を示しました。避難所対応については、段ボールベッドや畳が迅速に供給されず雑魚寝状態だったとの指摘があり、佐々木委員は、避難所登録者が日中不在となり食料が余る一方で在宅避難の子供への支援が届かない実態や、観光施設のホテルキャンセルが一施設で約千件に上ったことを説明しました。長崎政府参考人は、三陸沖地震及び大槌町林野火災の被災者へお見舞いを述べ、観光への影響は定量的に把握できていないと答弁するとともに、新宿都庁での大槌町観光交流協会イベントに観光庁が出向き意見交換を実施したことを説明しました。
消防隊員の安全確保という観点からも、ゲル状消火剤の本格的な導入、配備を国主導で進めるべきと考えますが、政府の御見解を伺います。
広域災害への対応体制として、自治体横断型の防災体制整備と人材育成が議論されました。田中昌史委員は全自治体に防災担当職員を配置し、防災大学校での研修を通じた人材育成を提案しました。牧野たかお大臣は、国から自治体への応援職員派遣の事前準備や自治体間相互応援の仕組みづくりを強化するとともに、防災大学校(仮称)の設置検討を含めた防災人材育成の強化を図る方針を示し、地域防災マネジャーの採用配置に対する経費支援により自治体への専門人材配置を支援するとしました。また、発災時には防災庁が被災自治体のワンストップ窓口として人員確保を調整することが示されました。両者とも防災大学校を含む人材育成体制の構築に賛成の立場を明確にしています。附帯決議では、防災大学校(仮称)について、国・地方職員に加えボランティア団体やNPO等も対象とし、官民協働の学びの場とすることが求められました。
本テーマでは、後発地震注意情報や山林火災に関する情報発信が観光産業に与える影響について議論が行われました。佐々木真琴委員は、後発地震注意情報について三陸住民でも受け止めが難しく、観光客への過度な自粛を招いたと指摘し、防災上の発信と経済を止めすぎない発信とのバランスに関し、内閣府防災と観光庁の連携について質問しました。これに対し長崎敏志政府参考人は、発災直後は正確な情報発信を行い、その後は風評被害防止のため観光庁サイトで安全情報を発信する対応方針を説明するとともに、注意情報を理由とした個別事業者への直接補償は適切でないとの認識を示しました。鎌原政府参考人は、内閣府防災として日頃の備えを再確認しつつ日常生活・経済活動の継続を呼びかけたことを説明し、内閣府と観光庁が注意報内容や観光への影響について適時情報交換し連携してきたと答弁しました。さらに、アンケート等により防災対応状況や地域への影響を検証し、今後の情報発信の改善につなげる方針を示しました。
支援物資のラストワンマイル問題をめぐっては、熊本地震・能登半島地震において物資集積拠点での在庫管理ノウハウ不足による機能不全が繰り返された点が論点となりました。西園勝秀委員は、国主導で物流・流通企業と包括的な事前協定を結ぶ官民連携体制の構築を提案するとともに、新物資支援システムB―PLoの検証・訓練実施を積極的に要望しました。牧野たかお大臣は、B―PLoについて運用途中であり自治体ニーズに応え切れていない現状を認めた上で、官民連携体制の構築に努めるとともに訓練の充実を図る方針を示しました。なお、B―PLoは昨年から運用が開始されていたものの、大槌町火災では活用されなかったことが示されました。内閣府は本年1月に国土交通省と連名で、民間物流事業者との協定締結を促す通知を発出しています。
津波避難時における車避難のあり方について議論が行われました。政府ガイドラインでは徒歩避難が原則とされ、車避難は例外的な位置づけとされていることから、これを地域一律に適用することへの疑問が示されました。また、防災基本計画では道路損傷等を理由に徒歩避難を原則としつつ、市町村に対して車避難の方策検討を求めていることが示されました。西園勝秀委員は、菅原気仙沼市長による津波避難の確実な完了に向けた調査研究が不十分であるとの指摘を紹介した上で、身体障害者マーク表示車両に限定する車避難ルールを新たに提案し、車両限定を明記すべきとして実効性を主張しました(賛成)。あわせて、個別避難計画の策定率が全国平均で14%にとどまっている点も指摘されました。これに対し、車両限定については交差点での渋滞等、地域特性により対応が異なることから、地区防災計画の策定支援等を通じて対応していく方針が示されました。
地区防災計画において、津波避難時に使用できる車両は身体障害者マークを表示した車両に限定すると明記すれば、実効性のある避難ルールとして機能させることが可能になると考えます。
本テーマでは、海外からの災害支援の受入れ体制の整備と平時からの訓練について議論が行われました。田中健委員は、受入れ空港・港湾の指定、調整省庁の明確化、被災地への支援物資・人員の送付といった受援体制の整備と、平時からの訓練の必要性について質問し、賛成の立場からその重要性を主張しました。これに対し総理は、東日本大震災の教訓を踏まえて平成29年に対処方針を策定したことを説明し、関係省庁による訓練や外国政府が行う訓練への参加を進めているとの答弁を行いました。高市早苗氏も、受入れ体制の充実に向けて平時から取り組む方針を明言しており、両者とも受援体制整備の推進に賛成の立場を示しました。
本テーマでは、予備自衛官が国を守る意識や誇りを持って活動している点に触れ、同様の意識醸成が防災人材の育成にも有効であるとの指摘が青柳委員からありました。また、近藤和也委員は防災予備役という考え方に言及し、各省庁に戻った職員がいざという時に応援できる体制を整えることの重要性を指摘しました。近藤委員は応援体制の重要性を主張する一方で、その実効性については留保を示しており、賛成の立場をとりつつも慎重な姿勢がうかがえます。議論では、予備自衛官制度における意識醸成の仕組みを参考にしつつ、防災分野における人材の応援体制をどのように構築するかという論点が示されました。
防災庁で経験していただいた方が各省庁にお戻りになられたときも、いざというときにはしっかりと災害時には応援していただく体制を、先日ちょっと内部で聞きますと、今、防災予備役という考え方もあるようですが、どこまで実効性があるのかといったことはあると思います。
災害対応における自助・共助・公助の連携と防災庁の司令塔機能について議論が行われました。青柳仁士委員は、自助・共助・公助が連携しなければ非効率になるとして司令塔の在り方を質問し、自助・共助を担う意識の高い防災人材の知見を取り込む重要性も指摘しました。牧野たかお大臣は、自助への啓発・防災教育や共助への地区防災計画策定促進等を進めていると答弁し、防災庁を発災時から復旧復興まで一貫した司令塔として自助・共助を支える取組を進める方針を示しました。谷委員は防災庁について、徹底的な事前防災から復旧復興まで一貫し分散した防災機能を統合する司令塔と提言し、高市総理も防災庁が事前防災と発災時対応から復旧復興までの一貫した司令塔機能を担うと答弁しました。近藤委員は珠洲市大谷での経験を踏まえ、地元関係者も司令塔機能に関わる重要性を指摘しました。
改正デジタル行政推進法案について、工藤聖子委員は外資規制の規定が無いことを指摘し、災害時に収集された被災者の機微情報が外資系企業のAI開発に利用されるリスクを懸念して政府見解を質問し、外資系企業を情報提供先から除外すべきと主張しました。これに対し山澄克政府参考人は、改正法案における民間事業者へのデータ提供は外資を入口で禁止する規定ではないと答弁し、個別の認定に際してデータの安全管理・セキュリティに関する指針や、事業者の資本構成・事業活動についても確認すると説明し、入口での外資規制ではなく個別審査での対応を主張しました。
本テーマでは、災害派遣デジタル支援チーム(D-CERT)による民間デジタル人材派遣の平時からの標準化が議論されました。山田瑛理委員は、能登地震において民間企業が避難所情報集約支援を行った成功例を挙げ、次の大規模災害に備えた標準化を提案するとともに、D-CERTの候補者登録・研修修了者が約30名にとどまり派遣実績がまだない現状を確認した上で、民間人材プールの拡大や派遣手順・通信基盤の平時からの標準化を求めました。これに対し岡田智裕政府参考人は、D-CERTは昨年8月に創設され毎月研修を実施していること、平時から関係府県との関係構築を進めていること、災害発生時には被災都道府県のニーズに応じて民間デジタル人材の派遣調整を行う方針であることを説明しました。両者とも平時からの体制整備・標準化に前向きな立場を示しています。
本テーマでは、被災地への医療・福祉従事者派遣を促進するための制度整備が議論されました。厚生労働省は、被災地へ職員を派遣する際、診療報酬上の職員配置基準を柔軟に取り扱う対応を実施しているほか、介護事業所についても職員派遣時の人員基準・加算算定を柔軟に取り扱うことを認めています。また、日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)への連絡調整や研修、地域リハビリテーション体制構築等に係る費用補助も行われています。田中昌史委員は、派遣先での被災時の補償や派遣元の減収問題が派遣の阻害要因になっていると指摘し、派遣施設の減収分が補填されない点は問題であるとして、引き続きの検討を要望しました。
これについても、派遣した施設が持ち出しでやらなきゃいけないというのは私は問題があるんじゃないかと思いますので、是非こういったものは引き続き検討いただきたいと思っております。
本テーマでは、防災人材の育成体制と、災害発生時の現地対策本部運営体制の整備という2つの論点が議論されました。防災大学校(仮称)については、近藤委員が防災士・自衛隊予備役・NPO等との連携訓練の必要性と総理の考えを質問したのに対し、高市早苗総理はコーディネート人材の教育、自治体職員・民間人材の研修、実践的訓練の場を備えるべきとの考えを示しました。また、リエゾン派遣等の体制強化方針も表明しています。現地災害対策本部運営については、平沼委員が能登半島地震での経験を踏まえ、政務三役・派遣職員向けマニュアル整備の必要性を質問しました。これに対し政府参考人は、能登半島地震での反省を踏まえて初動対応マニュアルを整備するとともに、現地対策本部運営訓練や派遣予定職員向けの研修を実施していると説明しました。工藤聖子委員は、国職員派遣体制の構築を求め、防災庁設置を機とした新設にも言及しました。
本テーマでは、発災時の迅速な被害状況把握体制の強化が論点となりました。平沼委員がこの点について質問を行い、政府参考人は、情報収集・共有を司令塔機能の前提として位置づけた上で、ふるさと防災職員による地域防災リエゾン体制の整備について説明しました。
本テーマでは、能登半島地震・豪雨における未解決課題と過去の災害知見の活用方針について議論が行われました。近藤委員は総理に対し、現状の未解決課題と過去の災害知見の活用方針を質問し、高市総理は自治体の防災人材不足、被害状況の迅速把握、避難者生活環境の抜本的改善が喫緊の課題であると答弁しました。近藤委員は、能登の道路復旧は進んだものの、軽自動車で感じる路面の細かな課題など目に見えにくい課題への意識継続を要望し、高市総理は住まい・道路・なりわいの復旧支援や宿泊施設等への金融支援の重要性に言及しました。また、附帯決議では、東日本大震災・福島第一原発事故から得られた知見の防災庁への継承と、復興庁の司令塔機能の着実な継続を求めることとされました。
本テーマでは、自衛隊・警察・消防等の関係機関連携による発災時の人命救助体制の構築について議論が行われました。近藤和也委員は、珠洲市において自衛隊・消防・警察がエリアを分担して人命救助に当たった事例を挙げ、その際の装備不足による課題を指摘するとともに、南海トラフ地震等を見据え、自衛隊・消防・警察・自治体の具体的な連携の想定が命を救う鍵になると主張し、賛成の立場を示しました。これに対し高市総理は、大規模発災時には災害対策本部の運営や対策本部長の指示権を生かした迅速な対応と伴走型支援を行う体制を構築すると答弁しました。
自衛隊、消防、警察、そして各自治体の方がどういうふうに組み合わせて動いていくかといったところまで想定しないと命は救えないんじゃないかなというふうに思います。
避難所生活環境の改善をめぐっては、近藤和也委員が、避難所でコーヒーが嗜好品として提供されなかった例を挙げ、被災者に日常生活を送ってもらう考え方の必要性を指摘し、被災者に通常の生活を送らせるべきとして環境改善に賛成の立場を示しました。また、附帯決議として、被災者の人権尊重、特に女性・子ども・障害者に配慮した避難所環境整備の推進と自治体への助言・支援を求めることが盛り込まれました。さらに、被災者支援や避難生活環境改善に向けて、保健医療福祉や人権配慮の専門家等が参画する有識者会議の設置を求める内容も附帯決議に含まれました。
被災者は我慢しろということではなくて、被災者に日常の生活を送っていただくんだという当たり前の考え方がこれから必要なのではないかなというふうに思います。
本テーマでは、防災関連システムにおける被災者情報の集約範囲と個人情報保護のあり方が議論されました。工藤聖子委員は、氏名・住所・持病等の被災者情報がどこまで集約されるかを質問し、集約された情報が外資系企業に渡らないかについても再確認を行いました。これに対し政府参考人からは、住民基本台帳情報や避難行動要支援者情報等を自治体単位でデータベースに集約する仕組みを検討していること、被災者台帳ヒアリングシートを参考に本人同意の上で氏名・要介護度情報等の項目を精査すること、デジタル行政推進法改正案では事業者への義務的データ提供の仕組みは設けていないことが説明されました。また、改正法案のデータ提供先については外資・内資による入口規制は行わず、個別認定時に資本構成等を確認する方針であることが山澄政府参考人から答弁され、義務供出の措置がない旨も重ねて説明されました。
そこで、提供した情報が、御本人の知らないところでどこまでどのように使われていくのか、これは被災者の方々の尊厳にも関わる大切な論点と思っております。
本テーマでは、防災庁による中長期の防災国家戦略の策定に関する思想やスキームが議論されました。平沼正二郎委員が策定の意気込みについて質問したのに対し、牧野たかお大臣は、シミュレーションに基づく災害リスク評価により国難級災害の被害最小化を基本政策とし、これを防災基本計画に位置づける方針を答弁しました。牧野大臣は国家戦略を防災基本計画に位置づけ、勧告権を用いて政策を牽引する姿勢を明言しており、推進的な立場を示しています。一方、平沼委員の発言は策定に関する質問にとどまり、賛否についての実質的な立場は明確には示されていません。
本テーマでは、防災人材登録制度の創設が議論されました。青柳仁士委員は、全国に35万人以上いる防災士や企業のBCP担当者等の専門人材を活用する登録制度の創設を提案し、自身の国連職員時代のサージ登録経験を踏まえ、個人単位の登録が平時の防災意識向上に資すると説明しました。さらに、予備自衛官のような個人向け登録制度(予備防災官)の検討も要望し、防災士35万人等の活用について総理の見解を求めました。これに対し政府側からは、個人登録には団体経由の登録と異なり、個人ごとの申請・証明の仕組みづくりが難しいという課題が示されました。高市早苗総理は、被災者援護協力団体登録制度(令和7年度開始)や避難生活支援リーダー・サポーター研修修了者約1800人のデータベースに加え、防災人材データベースの拡充を検討する考えを示しました。なお、附帯決議では、地方公共団体への専門人材派遣等の人的・財政的支援に努めることが求められています。
こういった方々は日頃から防災意識が高いわけですし、そういった方々を登録することによって、災害時に迅速に大量の人材を動員する、こういう体制をつくるべきではないかということを先日御提案させていただきました。
防災庁の設置後におきましては、こうした既存の取組に加えまして、今委員が指摘してくださいましたように、防災人材のデータベースを更に拡充する必要性についても検討を進めます。
総理が、防災庁に当たって、そして日本の災害から国民を救っていくに当たって、防災大学校とはかくあるべしという、私はその思想が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、避難者管理システムが自治体・都道府県ごとに異なり県域を越えた把握・支援が難しいとの課題が示されました。佐々木真琴委員は防災庁主導での県域を越えた避難者管理システムの実現時期・方向性を質問し、賛成の立場から整備を求めました。これに対し横山征成政府参考人も賛成の立場から、デジタル技術を活用し広域避難者や避難所外避難者を含むデータベース集約と自治体間情報共有の仕組みが必要と説明し、今年度は被災者支援情報項目の標準化とデータベース要件整理、自治体間情報連携の在り方を検討すると答弁しました。また近藤委員は、勧告権がなりわい補助金や税・家屋解体等各省庁所管事項で防災大臣が答弁できない実態を指摘し、勧告権を通常的に活用すべきと質問し、高市総理は防災庁が各省庁の施策進捗を把握し必要に応じ勧告権を行使して政府一体で施策を進めると答弁しました。附帯決議では、市町村域を超える広域災害に対応した被災者情報の集約・共有システムの広域連携構築、および個人情報のセキュリティ確実保護と必要範囲での適切な情報共有・活用に向けた技術開発・制度・運用の検討が求められました。
本テーマでは、防災庁の所管範囲について、近藤和也委員が米国FEMAや欧州の例を挙げ、感染症・テロ等まで及ぶべきかを質問しました。これに対し高市早苗総理は、防災庁は自然災害対応の司令塔であり、感染症・テロについては内閣感染症危機管理統括庁等が中心となるが、知見共有により連携するとの考えを示しました。近藤委員はさらに、感染症・テロ対応との連携は時間差なく即時に動く必要性を指摘しました。スタンスとしては、近藤委員は防災庁が自然災害以外の対応でも一番のプロフェッショナルであるべきと主張し、工藤聖子委員は自治体支援の明記を国に強く要求する立場を示しています。一方、高市総理は現行制度において連携や自治体支援は明確であると説明し、既存の役割分担を維持する立場を取りました。結論として、附帯決議において防災庁が縦割りを排除し、関係府省庁・地方公共団体等との連携と強い指導力を発揮できる環境整備を求めることが盛り込まれました。
防災庁設置に伴う予算・人員確保について、谷委員は自治体への防災対策支援予算35億円は不十分としさらなる充実の必要性を指摘するとともに、プロパー職員採用に加え各省庁との人事交流による人材確保・処遇の重要性を指摘しました。近藤委員は防災庁経験職員が各省庁に戻った後もいざという時応援できる体制づくりの重要性を指摘しました。これに対し高市総理は、令和8年度予算で防災庁設置・運営や防災力強化総合交付金など必要な予算を確保したと答弁し、防災庁は4名の統括官の下352名に増員し、プロパー職員採用と人材交流で人材育成を進めるとともに、防災専門人材の確保・育成のため省庁間人材交流や民間人材登用の拡充に力を入れると答弁しました。附帯決議では、防災・減災専門人材やプロパー職員の計画的採用・育成の制度設計、平時からの専任性確保を求める内容が盛り込まれました。
本テーマでは、防災技術・ノウハウの国際展開による防災立国の実現が議論されました。谷公一委員は、防災庁設置を通過点として我が国の防災技術・ノウハウの国際展開を進めるべきと質問し、これに対し高市早苗総理は、成長戦略の戦略分野に防災・国土強靱化を掲げ、防災技術の国際展開が防災力・成長力強化と世界貢献につながると答弁しました。また、平沼正二郎委員は、台湾訪問時に防災分野連携への期待が寄せられたとし、国際防災協力の進め方を質問しました。これに対し政府参考人は、日本の防災技術の海外展開支援と海外優良事例の学習の両面で国際連携を推進すると説明しました。なお、鎌原宜文委員は、海外展開は防災産業育成・防災力強化に重要であるとの姿勢を示しました。発言者はいずれも国際展開の推進に賛成の立場を示しており、明確な反対意見は見られませんでした。
防災立国を目指して、我が国の技術、知見、ノウハウを、さすが日本だ、日本がこれだけ防災技術が高くなり充実していると世界から尊敬されるような、貢献できるような国際展開を是非していただきたいと思います。
防災技術の開発、商品化、現場実装の好循環を生み出してその国際展開を進めていくということは、我が国の防災力強化はもちろん、成長力強化と世界への貢献につながると考えております。
こうした防災技術の海外展開を進めることは、各国の防災力向上への貢献につながるとともに、我が国の防災産業の育成や成長力強化、翻って我が国の防災力の強化の観点からも重要であると考えております。
海外のノウハウや技術の国際連携が大変重要であると考えておりますけれども、今後、国際連携をどのように進めていくのかをお伺いいたします。
首都直下地震における生活不活発病予防・災害関連死防止に関して、政府参考人からは要支援者が多数となる中で健康維持と災害関連死防止が重要であるとの答弁がありました。能登半島地震では段ボールベッドの設置やリハビリ専門職による体操教室の実施といった実績が示され、国の応急対策活動計画には高齢者等の心身機能低下等への対応が記載されており、厚生労働省と連携した取組が進められているとされました。田中昌史委員は、生活機能を守る防災の事前計画への組み込みを政府に求め、自治体協定が具体的に進んでいない現場の声を指摘し、具体化を要望しました。山田瑛理委員は災害関連死ゼロという目標の達成に向けた決意を総理に求め、高市早苗氏は助かった命を守るため全力で対応する旨を表明しましたが、具体策への言及はありませんでした。
本テーマでは、首都直下地震を見据えた大都市からの広域的避難のあり方が議論されました。西園勝秀委員は、菅原気仙沼市長が提案したホストシティー制度(高齢者や児童生徒を地方が受け入れる仕組み)を紹介し、平時からの自治体間マッチングや事前交流が広域避難の機能化の鍵になると指摘し、国主導での事前マッチング推進を主張しました(賛成)。牧野たかお大臣は、中央防災会議報告書で首都直下地震時の広域的避難推進の必要性が示されていることに触れ、首都圏自治体には他自治体との協定締結等による避難先確保・広域避難計画作成が求められるとした上で、防災庁として東京圏と地方公共団体の協定締結促進等の広域避難体制構築に取り組む方針を明言しました(賛成)。両者とも広域避難体制の構築に前向きな姿勢を示しました。
審議の結果、防災庁設置法案及び関係法律整備法案は起立総員で原案どおり可決され、自民党等六会派共同提案の附帯決議案も起立総員で可決されました。附帯決議では、専門人材の計画的育成、広域被災者情報システムの構築、多文化対応の避難所整備、防災庁と復興庁・内閣府原子力防災部局等との連携体制構築など多岐にわたる事項が政府に求められました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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