本委員会では防災庁設置法案をめぐり、省庁横断的な調整機能の強化が広く議論されました。中川宏昌委員はクラスターアプローチの導入やプッシュ型支援体制の構築、ふるさと防災職員の権限強化を求め、赤羽一嘉委員は災害ケースマネジメントの実施、避難所の有期化、空調設置義務化、司法書士会・行政書士会との協定整備など被災者支援の充実を主張しました。古賀篤委員は各府省BCPの実効性確保や学校支援チームの全国展開、防災士の体系的養成を、山田瑛理委員は受援体制整備やSNS偽情報対策、体育館空調整備を取り上げました。田中健委員は薩た峠周辺の道路脆弱性対策、泉健太委員は副首都構想とBCPの整合性を問いました。牧野たかお大臣は各論点に対し、防災庁の司令塔機能や勧告権を通じた対応方針を答弁しました。岩手県大槌町の山林火災については佐々木真琴委員が現地状況を報告し、避難指示解除や学校再開、トイレカー配備等の論点が扱われました。
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防災大学校の設置検討と防災士等民間資格の把握・連携の在り方
本テーマでは、クラスターアプローチの導入による省庁横断的な防災調整機能の強化が議論されました。中川宏昌委員は、国連の人道支援で用いられるクラスターアプローチを日本に取り入れ、防災庁の総合調整・勧告権によって隙間を埋める体制を構築すべきと主張し、海外手法を発展させて日本の体制に取り入れる方向で導入に前向きな立場を示しました。これに対し横山政府参考人は、防災基本計画・防災業務計画の枠組みと防災庁の勧告権による司令塔機能の強化について説明しました。
私は、この海外の手法を更に進化させた形で、その視点を日本の体制に取り入れるべきだというふうに思っております。
なりわい再建支援補助金の後払い原則をめぐり議論が行われました。工藤聖子委員は、資金繰りに余裕のない被災事業者が制度を利用しにくいことを指摘し、書類手続の負担や消費税が補助対象外である点も課題として挙げました。その上でEUのECHOの前払い制度を例に、前払いと事後検査強化を組み合わせた改善策の検討可能性を問い、制度改正を要望する立場を示しました。これに対し山崎政府参考人は、能登六市町の交付決定者は649事業者であり、未活用の背景には自力復旧や他補助金の活用、インフラ復旧待ちがあると説明しました。また、概算払いや分割申請の導入など資金繰り負担軽減策を既に講じているほか、能登事業者支援センターや政策金融公庫等による資金繰り相談支援も行っていると説明しました。
本来は被災したからこそ必要となる補助金であるにもかかわらず、資金的な余力がなければ申請が難しいという構造的な課題が生じていると思っております。
本テーマでは、クルーズ船内で発生したハンタウイルスの集団感染について議論が行われました。柏倉委員は厚生労働省の判断と国民への正確な情報発信を求めるとともに、ワクチン・治療薬の状況について質問しました。これに対し鷲見政府参考人は、感染はアンデスウイルスによるものであり、濃厚接触者の管理により感染拡大の防止が可能であること、国内には媒介となる齧歯類が存在しないこと、WHOもリスクは低いと評価していることを説明しました。また、ハンタウイルス肺症候群に有効なワクチンは国内外いずれにおいても未承認である旨が説明されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、ふるさと防災職員の権限・立場や、地方自治体の負担軽減への関与の在り方が議論されました。中川宏昌委員は、現行の各県一名体制を不十分とし、重層化・複線化や防災大学校での専門人材育成を提案しました。これに対し横山政府参考人は、平時のヒアリングや伴走支援と発災時のリエゾン機能について説明するとともに、主担当・副担当の配置拡充と防災大学校での人材育成方針を示しました。
今後は、半島や離島、豪雪地帯など地理的に孤立しやすい地域、また大規模広域災害が想定される大都市圏に対しまして、専門分野を分担するチーム単位での配置など、災害特性に応じた体制の重層化、複線化が不可欠であるというふうに考えます。
本テーマでは、地域防災計画の策定が進んでいない現状を踏まえ、都道府県が事前防災においてより主体性を発揮すべきかどうかが論点となりました。赤羽一嘉委員は、地域防災計画の策定がほとんど進んでいないことを指摘し、都道府県がもっと主体性を持つべきであると要望しており、賛成の立場を示しています。
やはり防災庁ができる以上は、防災局も設置されるんでしょうから、都道府県にもっと主体性を持ってということは是非お願いしたい
本テーマでは、副首都構想と現行の中央省庁業務継続計画(BCP)との整合性が議論されました。泉健太委員は、内閣府八号館・市ケ谷・立川等の近接バックアップ体制を前提とする現行BCPと副首都構想との間に矛盾があると問題提起し、発災直後に三権関係者が数万人規模で副首都へ移転することは現実的でないとして、地方支分局によるネットワーク型の首都機能補完・回復支援の方がより効率的であると主張しました(賛否スコア0.10)。これに対し牧野たかお大臣は、首都中枢機能継続のためのバックアップ体制整備は必要であるとし、首都直下地震と富士山噴火等の複合災害を想定した中枢機能代替地域を含めた検討の必要性を答弁しました(賛否スコア0.75)。なお副首都構想自体については与党協議中であり、政府としてその動向を注視するとの立場が示されました。また鎌原政府参考人からは、首都直下地震を想定した場合でも政府機関建物の大きな損傷やライフライン被災の可能性は小さいとする中央防災会議報告書の内容が説明されました。
本テーマでは、原子力災害対応における防災庁と内閣府原子力防災担当の所管分担及び連携のあり方が議論されました。赤羽一嘉委員は、東日本大震災が自然災害と原子力災害の複合災害であったことを踏まえ、その取扱いについて大臣の所見を求めるとともに、原子力災害には専門性と復興・避難の連続性の切れ目に落とし穴があるとして所管間の連携強化を要望しました。中川宏昌委員は、複合災害時に防災庁と内閣府原子力防災担当の指揮命令系統が錯綜するおそれを指摘し、役割分担の明確化を求めました。これに対し牧野たかお大臣は、防災庁が災害全般を所掌する一方、原子力災害のみに関する対策は引き続き内閣府原子力防災担当が所掌するとの現状を説明し、複合災害時には対策本部を合同開催し、総理の下で一体性を確保する方針を答弁しました。
本テーマでは、司法書士会・行政書士会との災害協定を通じた被災者支援の専門人材活用について議論が行われました。赤羽一嘉委員は、司法書士・行政書士が被災地の窓口業務を無償で支援した実績を踏まえ、協定及びプログラムの整備を要望する立場を示し、司法書士会全国会長からも積極的に取り組みたいとの意向が示されていると発言しました。これに対し横山征成政府参考人は、行政書士会連合会とは既に連携協定を締結していること、司法書士会とは法務省と相談の上で協定締結を視野に検討中であることを答弁しました。赤羽委員は現地活用実績を肯定的に強調する立場、横山政府参考人は協定締結に向け検討を進める前向きな姿勢を示しましたが、締結には至っておらず、今後の検討課題として扱われました。
本テーマでは、各府省の業務継続計画(BCP)の実効性確保と防災庁による司令塔機能について議論が行われました。古賀篤委員は、各府省のBCPが首都直下型地震を前提としながらも内容にばらつきがあり、改定が停滞していると指摘し、防災庁による勧告権の行使を要望しました。これに対し鎌原宜文政府参考人は、全対象府省がBCPを作成済みであり、有識者会議による毎年度の評価・助言を実施していると説明しました。さらに鎌原政府参考人は、中央防災会議の報告書を踏まえて各府省のBCPの見直しが必要であるとし、防災庁が司令塔としてチェックと改定を進めていく方針を答弁しました。
本テーマでは、国道一号富士由比バイパス(薩た峠)の通行止めをめぐり議論が行われました。田中健委員は、同バイパスの通行止めを東西交通大動脈の脆弱性が可視化された事案として取り上げ、繰り返し発生する通行止めは構造的脆弱性であるとして、重点監視や特別なリスク管理の強化、さらには劣化度だけでなく社会的影響を加味したリスク管理を求めました。これに対し沓掛敏夫政府参考人は、のり面吹きつけコンクリートの剥落により4月28日深夜から約1日通行止めとなり周辺道路に交通量の増大が生じたと説明し、薩た峠周辺は国道一号・東名高速・JR東海道線が集中する交通の急所であると認識していると答弁しました。また、のり面点検で早期措置段階と判定し落石防護金網設置の設計を進めていたことを説明した上で、落石防護金網設置などの抜本的なのり面対策が必要であるとの認識を示し、国土強靱化予算も活用して対策を講じる意向を示しました。牧野大臣も、薩た峠は日本の大動脈であり局地的に何とかすべき箇所であるとの個人的認識を表明しました。
在宅医療機関における業務継続計画(BCP)の策定支援をめぐり、柏倉祐司委員は、訪問診療の現場で実効性のあるBCPを策定することは難しいとして、厚生労働省によるきめ細かい策定支援を要望しました。これに対し榊原政府参考人は、BCP策定の手引や策定支援研修の実施、災害拠点病院の指定要件化などを通じて支援を推進していると説明しました。柏倉委員は、示されたサンプルについては一定の評価を示しつつ、さらに踏み込んだ支援を求める立場を示しました。
もう一歩踏み込んだきめ細かい、BCP策定というものに関して前向きに取り組んでいただきたいと思うんです。
本テーマでは、避難所以外にいる在宅避難者・広域避難者の把握が不十分であるとの指摘を踏まえ、一人一人の状況に応じた災害ケースマネジメントの必要性が議論されました。赤羽一嘉委員は、在宅避難者・広域避難者の把握が不十分であることを問題視し、国主導での災害ケースマネジメントの実施を主張するとともに、被災者の尊厳を守る観点から、体育館での雑魚寝をやむを得ないとする従来の姿勢を根本的に見直すべきだと述べました。中川宏昌委員は、避難所という場所への支援から被災者個人への支援へと転換する必要性を指摘し、在宅避難者・広域避難者に対する災害ケースマネジメントの重要性を述べました。両委員とも在宅・広域避難者への支援強化の方向性を示しており、具体的な結論や決定事項は示されていません。
本テーマでは、大規模災害時における政府対策本部の東京集約化と現地本部のオンライン連携強化が議論されました。古賀篤委員は、能登半島地震における金沢往復の負担を踏まえ、東京の合同庁舎八号館に対策本部を集約し、オンラインで現地とつなぐ体制を提案し、現地本部の利点を認めつつも東京に対策本部を置く方がよいとの立場を示しました。これに対し津島淳副大臣は、防災庁設置後、八号館に関係府省庁が参集して司令塔機能を担う一方、現地対策本部も設置し伴走型支援を行う体制を説明し、八号館参集を中心とした司令塔体制の推進を肯定的に述べました。また内閣府からは、合同庁舎八号館での緊急災害対策本部運営訓練と現地対策本部運営訓練を同時に開催し、両本部の連携訓練を実施しているとの説明がありました。
本テーマでは、大規模災害時における海外からの支援受入れ体制の整備について議論が行われました。山田瑛理委員は、受援計画を策定済みの自治体が多い一方で、能登半島地震において計画が実際には機能しなかったとの反省を指摘し、訓練標準モデルの具体的内容や普及方法について質問しました。これに対し鎌原政府参考人は、能登半島地震では受援体制の不十分さや職員の認識不足があったことを検証結果として説明し、宿泊先確保等を含む訓練モデルを整備して普及を図る考えを示しました。さらに、防災庁による地方自治体への伴走支援を強化し、訓練の継続的な実施を促していく方針を示しました。
能登半島地震におきまして、計画が紙の上のものにとどまり、実際の運用では十分に機能しなかったとの反省があるとも伝え聞いております。
本テーマでは、学校施設の避難所としての利用拡大と教育活動継続との両立が論点となりました。泉健太委員は、学校避難所において体育館中心の運用にとどまり教室利用が進んでいないことを指摘し、教室利用拡大に向けた通知発出を文部科学省に要望する立場を示しました。これに対し福田かおる大臣政務官は、教室であることを理由に一律利用不可とするものではなく、避難所としての利用部分と教育活動継続部分を事前に整理した利用計画の作成を促していると答弁し、計画に基づく両立を前提とした容認の立場を示しました。
本論点では、大槌町の山林火災に際して鎮圧前に避難指示が一部解除された経緯について議論が行われました。佐々木真琴委員は、解除の判断基準と国による自治体支援の在り方について質問を行いましたが、賛否は示されていません。これに対し消防庁は、延焼阻止線の構築等により消防力が優勢となり住民の安全確保が図られれば解除の判断が可能であるとの考えを説明しました。また、大槌町長は鎮圧の判断を待たず、民家への延焼や道路通行の危険がなくなったことを踏まえて解除を判断したこと、消防庁はリエゾンを派遣して助言を行ったことが示されました。
山林火災における避難指示の解除について、現状、どのような基準や考え方で整理をされているのか、自治体の判断を国としてどのように支えているのかについて伺ってまいります。
本テーマでは、山林火災の発生に伴う学校再開判断と代替施設を活用した教育継続体制のあり方が議論されました。大槌町では山林火災により学校のみが休止となり、職員や消防団員等の子供が居場所を失う状況が発生したことが取り上げられました。これに対し文部科学省は、教育委員会等が児童生徒の状況、通学路、施設状況を総合的に判断して再開時期を決定する枠組みであると説明しました。また、代替施設の事前整理を一律に求めてはいないものの、危機管理マニュアルの手引において他校の使用検討等を記載していることが示されました。大槌町の事例では、公民館・体育館が消防拠点として使用されたため代替施設が確保できず、教育長らが事前準備の必要性を学びとしたことが述べられました。この論点について、佐々木真琴氏は、安全確保と教育継続の両立を前提としつつ、代替施設の事前検討や全国的な共有を積極的に提案する立場を示しました。
今回の大槌の経験を大槌だけの学びにせず、今回こういうことがあったので、事前に皆さんで、こういうときはこういう施設が使えるかもしれないねというところを話し合っていくというようなところにも進めていけるとよいのかなと思ったところでした。
本テーマでは、災害対策基本法において市町村への一次対応が集中するという構造的課題が議論されました。中川宏昌委員は、この課題を指摘した上で、都道府県・国によるプッシュ型のバックアップを含む重層的な支援体制の構築を求めました。また、被災自治体の首長が支援要請を遠慮する傾向があることを指摘し、要請を待たないプッシュ型の実務によってこれを解消するよう要望しました。これに対し横山政府参考人は、ふるさと防災職員による伴走支援、総括支援チームの派遣、民間ノウハウの活用といった取組を説明しました。中川委員はプッシュ型支援体制の構築に積極的な立場から主張を行いました。
災害の規模や被害のインパクトに応じまして、市町村の要請を待つことなく都道府県や国がプッシュ型で実務をバックアップして、必要に応じて避難所運営やまた罹災証明の調査などの重い事務を代行、伴走支援できる、この重層的なサポート体制を平時から制度として構築しておくことが私は非常に大事だというふうに思っております。
本テーマでは、帰還困難区域を抱える双葉町等の中長期復興と、福島第一原発の廃炉・除去土壌の最終処分に関するロードマップについて議論が行われました。赤羽委員は、双葉町の避難指示解除が2022年8月と最近であり、地域の85%が今も帰還困難区域であること、また人口が震災前比3%にとどまっていることを指摘しました。さらに、福島第一原発の廃炉完了目標が2051年、除去土壌の県外最終処分目標が2045年とされており、これらの取組が長期化している点を指摘しました。これに対し牧野大臣は、廃炉・除去土壌の県外最終処分・避難指示解除に向けた取組について、国が前面に立って進める方針に変わりはないと答弁しました。
本テーマでは、広域応援における近隣受入自治体の施設・道路損傷費用の国費措置について議論されました。大船渡火災の際に後方支援拠点となった陸前高田市で道路舗装が損傷し、国予算で修繕された経緯が紹介されました。これを受け、消防庁からは緊急消防援助隊の活動に伴う自治体施設の損傷についても、修繕費用が国費等で措置されるとの回答がありました。佐々木真琴議員は賛成の立場を示し、受入自治体が費用負担への不安を抱くことなく応援を受け入れられる仕組みの必要性を主張しました。
ちょっと頭の片隅で、自分たちのところで費用負担となったらどうしようかなと思いながら対応に当たらないといけないのはちょっと心苦しいんだという声を地方から聞いております。
本年1月に開始された林野火災注意報・警報制度について、現場では制度の周知が不十分なまま野焼きが行われていたことが指摘されました。これに対し消防庁は、SNSや政府広報、気象庁・林野庁との合同記者会見等を通じた注意喚起を行うとともに、自治体に対して防災無線による広報や警戒パトロールの実施を求める方針が示されました。佐々木真琴議員はこの論点についてスコア0.50とされ、賛否の表明ではなく国に対して周知不足の改善と指導強化を要求するものでした。
乾燥、強風時における野焼きや野外での火の使用について、自治体任せにせず、国としてどのような注意喚起であるとか指導強化を進めていくお考えなのか、お聞かせください。
本テーマでは、民間物流事業者との協定締結によるプッシュ型物資供給体制の強化について議論が行われました。赤羽一嘉委員は、物流企業との災害協定は存在するものの、具体的なプログラムが不足していると指摘し、実効性のある県主体の具体策整備を求めました。これに対し、横山征成政府参考人は、民間物流事業者との協定締結を促進し、都道府県と連携して取り組む方針を答弁しました。
本テーマでは、災害弱者の把握を目的とした被災者データベースの整備と個人情報保護との調整が論点となりました。赤羽一嘉委員は災害弱者の把握のためデータベース整備を検討すべきと提案し、個人情報保護の壁を乗り越えて整備を推進する立場を示しました。中川宏昌委員は在宅避難者・広域避難者を把握するための全国的な被災者データベース整備と、民間団体への個人情報提供に関する法的整理を質問し、データベースとデータ連携基盤の整備を欠かせないとする立場から発言しました。これに対し横山征成政府参考人は、在宅・広域避難者を含む情報集約とデータ標準化、自治体間の情報連携の在り方を検討していると答弁し、社会福祉協議会等への委託範囲内での個人情報取扱いや本人同意による情報共有の整理、データ標準化の推進を説明しました。
本テーマでは、災害時における子供の居場所確保について議論が行われました。委員からは、避難所の子供の居場所を武道場等に移動し、運動できる環境を整備することの重要性が指摘されました。これに対し内閣府は、避難所ガイドラインにおいて発災直後からキッズスペース等の設置を自治体に求めていると説明しました。また、こども家庭庁が作成した手引の周知と、防災庁による現場への浸透の取組が示され、山火事の事例が手引の想定と異なる点については、今後実情を学んでいくとされました。さらに、避難所に来ない在宅避難の子供への支援が今回十分でなかったとの反省が現場から共有されました。この論点について、佐々木真琴委員は、在宅避難児童への対応拡充を必要な学びとして肯定的に主張しました。
避難所に来るという形、避難所にいる子たちの対応だけじゃないところも私たちはこれから見ていかないといけないんじゃないかなというところも今回学びになりましたので、是非そちらについても併せて確認しながら、次につなげていきたいと思います。
本テーマでは、災害時における訪問診療機関と基幹病院との連携体制の構築が論点となりました。柏倉祐司委員は、訪問診療グループの長と基幹病院との連携構築について厚生労働省が後押しすべきであると要望し、賛成的立場を示しました。これに対し榊原政府参考人は、災害拠点病院用のBCP(事業継続計画)のひな形において在宅患者対応の記載例を示し、その周知を行っていると説明しました。
この基幹病院さんとの関係づくり、そういったところに是非厚労省さんの方からも背中を押していただきたいと思うんですが
本テーマでは、災害時におけるSNS偽情報・フェイクニュース対策と政府の一元的情報発信体制について議論が行われました。山田瑛理委員は、熊本地震の際のライオン逃走デマや能登半島地震での偽SOS情報拡散の事例を挙げて対応を質問し、偽SOSにより救助資源が割かれ本物の救助が遅れる危険性を懸念事項として指摘しました。山田委員は防災庁主導での連携強化と司令塔機能の必要性を主張し、賛成的立場を示しました。これに対し牧野たかお大臣は、防災庁に広報担当参事官を新設して体制を強化する方針を説明するとともに、プラットフォーム事業者やデジタル庁等との平時からの連携強化を進めると回答し、賛成的立場を示しました。
本テーマでは、災害時のこどもの居場所づくりに関する支援強化が議論されました。古賀委員は、能登の保育園において食材確保が困難であったため昼食提供に支障が出た事例を挙げ、こども家庭庁による対応強化を求めました。これに対し津島副大臣は、こども家庭庁が令和7年5月に「災害時のこどもの居場所づくり」手引を策定し、自治体・支援団体に提示したことを説明しました。また津島副大臣は、能登半島地震における職員派遣の実績を検証し、より実効性のある職員派遣の在り方を検討する旨を答弁しました。
災害時のペット同行避難対策について、古賀委員は能登半島地震においてペット同伴の避難者が避難所に入れず車中泊等を余儀なくされた事例を挙げ、ガイドラインの改定および防災庁の訓練への統合を要望しました。これに対し森下政務官は、平成30年に策定されたペット災害対策ガイドラインについて、能登での経験を踏まえた改定作業を進めており、内閣府も検討会に参画していると説明しました。また、内閣府とはペット同行避難訓練や説明会を通じて連携を強化し、避難所での情報収集の円滑化を進めていると述べました。
本テーマでは、災害時における保健・医療・福祉分野の連携強化が議論されました。古賀委員は能登半島地震時の石川県保健医療福祉調整本部の立ち上げ・連携面の課題を指摘し、厚労省の検討会の成果を質問しました。これに対し栗原政務官は、検討会報告書を踏まえ厚労省保健医療福祉調整本部支援チームを本年4月1日に設置したこと、また都道府県の保健医療福祉調整本部に統一様式の提示や平時からの訓練・研修実施を促す通知を3月31日に発出したことを説明しました。山田委員は、医療分野は引き続き厚労省主導が適切であるとしつつ、防災庁の司令塔としての役割と勧告権の活用について質問しました。横山政府参考人は、能登半島地震において厚労省保健医療福祉調整本部支援チームを設置し都道府県を支援したことを説明した上で、防災庁設置後もこの仕組みを政府・都道府県の災害対策本部と一体的に運用する方針を示しました。
本テーマでは、災害時医療情報共有基盤「一地域一患者一カルテ」の全国的な普及推進が論点となりました。柏倉祐司委員は、高知県幡多郡における同取組を挙げ、全国的な推進を国に求めており、賛成の立場を示しています。これに対し榊原政府参考人は、全国的な医療情報共有プラットフォームを構築中であり、本年夏までに普及計画を策定する予定であると説明しました。
そういう意味で、この一地域一患者一カルテというところを非常にしっかりと全国的に進めていくべきだと思うんですが、そこに関し国の見解をお伺いしたいと思います。
本テーマでは、災害時獣医療体制(VMAT)の整備について議論が行われました。古賀委員は、VMATの体制づくりが道半ばであるとして、その後押し策について農林水産省に質問しました。これに対し広瀬政務官は、福岡県の先進事例や日本獣医師会のガイドラインを参考に、各地方獣医師会を中心とした体制整備が進んでいると説明しました。また、農林水産省として、過去の災害を教訓とした研修や海外先進事例研修の支援メニューを用意していることも説明されました。
本テーマでは、災害時の通行止めに伴う並行高速道路の無料措置について議論されました。国土交通省は、迂回車両を対象とした並行高速道路の無料措置など既存ネットワークの活用を検討する方針を示しました。今回の東名高速の事案では、約24時間に及ぶ通行止めであったにもかかわらず無料措置が実施されず、通行止め期間の判断過程がその理由とされました。これに関連し、過去には国道246号・国道10号でのり面崩壊等により無料措置が実施された例があるとの指摘がなされました。田中健委員は、無料措置適用について事前にルール化・基準を設定することを提案し、代替路無料措置の実施を明確に主張して未実施を批判しました(賛成、スコア0.85)。一方、沓掛敏夫委員は、ルール化のメリットを認めつつも柔軟な個別判断を重視する立場を示し、基準の明確化には消極的でした(スコア0.50)。国土交通省としても柔軟な個別判断の必要性を強調しました。
本テーマでは、災害派遣に従事する消防・自衛隊の活動環境確保が議論されました。大槌の山林火災では消防隊員が民間温浴施設を利用し好評であったことから、活動環境改善の重要性が指摘されました。消防庁は後方支援車・拠点機能形成車・高機能エアテント等を整備しており、民間施設利用費用は国費等で措置されています。自衛隊についても、駐屯地・宿営地・自治体提供施設等で対応し、民間入浴施設費用は自治体との協議・協定に基づき負担する形が取られています。佐々木真琴氏は、使命感任せとすることを批判し休息環境の改善を主張しており、活動環境確保に賛成的な立場を示しました。
国民の生命財産を守るために最前線で活動されている、その使命感だけに委ねていいわけではないなとも思います。
災害用トイレカーの普及状況とその配備支援に関して議論が行われました。事例として、大槌町の避難所において宮古市が保有するトイレカーを融通して対応した事例が紹介されました。これに対し内閣府は、令和7年1月時点で全国に81台が存在し、補正予算事業では490台の調達採択を把握していると回答しました。また、防災庁の設置を見据え、備蓄ガイドラインの策定や災害対応車両登録制度を通じてトイレカーの活用方策を支援する方針が示されました。佐々木真琴議員は、普及状況の把握と配備方針の充実を求める立場から発言しており、肯定的なスタンスが見られました。
普及状況を把握していくことであるとか、全国にどのように普及させていくのかというところは非常に大切だと思っております。
災害福祉支援チーム(DWAT)に関しては、赤羽一嘉委員が、余剰人員がなければ駆けつけることができないという課題を挙げ、介護分野の登録制度を活用したDWAT派遣の実現を要望しました。これに対し横山征成政府参考人は、DWAT人材登録の仕組みを含む社会福祉法改正案を今国会に提出していると答弁しました。
福島第一原発事故被災地における2030年度以降の復興庁機能の継続性確保について議論が行われました。赤羽一嘉委員は、双葉町等帰還困難区域の復興が途上にあることを踏まえ、2030年度以降の復興庁の在り方を早期に示すべきと質問し、予算調整権や復興特別会計の継続など機能の中長期的な連続性確保が必要と主張、被災地との信頼関係の観点から2030年以降も政府方針が継続することへの確信を求めました(賛成)。中川宏昌委員は、防災庁設置により復興庁機能が縮小しないよう懸念を示し、後継組織はゼロベースで検討すべきと主張しました(賛成)。これに対し牧野たかお大臣は、国が前面に立つ復興方針に変わりはないとしつつ、2030年度以降の組織体制については現時点で言及は困難とし、課題未解決のまま単に事業を終了することはあってはならないと答弁しました。また、復興庁と防災庁は任務が異なるとし、現時点で統合の検討はしていないと述べました(賛成)。
私は、具体的な組織の編成はどうであれ、復興庁が今持っている機能、具体的に言うと、復興庁の予算の調整権ですとか復興特会の継続ですとか、こうしたことはやはり中長期的に連続性のある形での組織づくりが必要であるというふうに考えているところでございます。
単に防災庁へと、統合ということではなくて、長い時間がかかってでも福島復興を成し遂げるための特化した機能が私は必要であると思っておりまして、そのために最適な組織形態は何かという観点からゼロベースで真摯な検討を行うことが福島県に対する国としての責務と考えますが、大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
しかしながら、福島の今の現状が、とにかく、いろいろな課題が解決しない中で単にいろいろな事業を終了するということは、私はあってはいけないというふうに思っております。
薩た峠周辺における代替路・避難路・緊急輸送道路の整備について議論が行われました。田中健委員は、通行止め発生時に代替路である富士川インター周辺が大渋滞となり、広域交通が機能不全に陥ったことを指摘し、代替路・避難路・緊急輸送道路の整備方針について質問しました。答弁では、旧東海道にあたる静岡市道は幅員が狭く、国道一号の代替路とすることは困難であり、東名高速道路・新東名高速道路・国道52号が代替路となる旨が示されました。これに対し田中委員は、高速道路が物理的に存在することと、実際に代替路として機能することとは別の問題であると指摘しました。田中委員のスタンスは、整備の必要性を前提として整備方針を質問する内容であり、賛成的な姿勢が示されています。
この薩た峠周辺の代替路や避難路や緊急輸送道路という整備をどのようにお考えか、伺います。
本テーマでは、被災地における学校再開支援と学校支援チーム(D―EST)の全国展開が議論されました。古賀委員は、能登半島地震における学校再開の困難や、避難所・仮設住宅化した学校施設の運営上の課題を指摘した上で、D―ESTの今後の展開について質問しました。また、能登対応では兵庫・熊本・宮城・三重・岡山の5チームが実際に投入された実績を挙げ、全都道府県への設置拡大を要望しました。これに対し福田政務官は、令和6年度補正予算により学校支援チームの新規設置・機能強化を支援し、現時点で13道府県に設置済みであると説明しました。さらに、令和7年度補正予算も活用し、7県1市が設置に向けて取り組んでいる状況を示し、今後は事例の周知やプラットフォームの充実を図る考えを述べました。
本テーマでは、被災地に派遣される職員の宿泊・装備体制の整備が議論されました。古賀篤委員は、能登半島地震において現地入りした職員が庁舎の床で休息を取っていた実態を挙げ、寝袋等の装備を備えた派遣体制の整備を求めました。これに対し横山征成政府参考人は、非常災害対策要員の増員とあわせて、移動手段・宿泊場所・寝袋等の装備・非常食の確保について検討を進める旨を答弁しました。古賀委員は装備整備を明確に要望する立場を示し、横山政府参考人は具体策は未確定としつつも前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、被災市町村の行政負担軽減に向けた都道府県の関与強化と、防災庁の基本理念・役割整理が議論されました。赤羽一嘉委員は、輪島市職員が2年間で116名退職し、うち7割が20〜30代であったという実態を挙げ、市町村任せの復旧体制には限界があると指摘しました。その上で、防災庁創設を機に各都道府県に専門家集団としての機能を持たせ、県がより責任を持って関わる体制が必要であると主張しました。また、防災庁が余剰人員や予算を持つことについては屋上屋との批判を受けやすい面があり、その必要性と批判への対応が課題であると指摘しました。さらに、防災庁の基本理念や、国・都道府県・被災市町村の役割分担について大臣の見解を求めました。赤羽委員のスタンスは、市町村任せを改め都道府県が専門家集団として責任を持つべきとするものでした。
防災庁ができた以上は、専門家集団をつくって、各都道府県にはその機能を持たせて、県がもっと責任を持って関わらなければ、これはずっと繰り返してしまうのではないか
被災者生活再建支援金の水準に関し、工藤聖子委員は支援金の最大300万円と珠洲市における住宅建設費試算約2900万円との乖離を指摘し、珠洲市では発災から約2年で人口が約2割減少した一方で約8割が地元再建を希望しているとの調査結果を紹介しました。工藤委員はイタリアの住宅修復費全額補償の事例も挙げ、国土保全の観点から支援金の増額や国負担割合見直しを含む抜本的な制度改革の検討を求めました。これに対し横山政府参考人は、支援金は見舞金的性格であり、人口流出抑制効果の検証は複合要因のため困難であると説明した上で、能登の人口減少・高齢化加速への懸念を認識し、地域の主体的取組を防災庁設置後に総合支援する考えを示しました。牧野大臣は、見舞金的性格や都道府県の財政負担、過去の災害との公平性を理由に制度見直しには慎重な検討が必要と述べ、復興大臣としての経験を踏まえ、元に戻すのではなく新たな創造的復興と移住促進による人口減少対策を進める考えを説明しました。
公立小中学校体育館は避難所としての機能も担うことから、その空調整備の促進が議論されました。山田瑛理委員は、体育館の空調整備率が約23.5%にとどまっている現状を指摘し、令和17年度に整備率100%を達成するという目標に対する課題を挙げました。これに対し横山政府参考人は、文部科学省による補助単価及び補助上限額の引上げ、並びに内閣府による整備指針の提示を通じて整備促進を図っていると説明しました。山田委員は、自治体における財源及び人手の制約を踏まえ、文部科学省とのより実効的な連携を要望しました。山田委員のスタンスは整備促進を支持するものであり、整備率の低さを問題視した上で、国による連携強化を求める立場が示されました。
公立小中学校等の体育館の九割以上が避難所に指定されている現状を踏まえれば、空調整備率がいまだ二割強にとどまっているという事実は、避難所機能の観点からも看過できません。
本テーマでは、避難所の有期化と旅館・ホテル・公営住宅等への早期移行について議論が行われました。赤羽一嘉委員は、避難所を一週間程度で有期化し、その後は長期避難用ユニット避難所や旅館・ホテル・公営住宅へ移行すべきと提案し、賛成の立場から一貫して主張しました。これに対し横山政府参考人は、能登地震における対応として、寒さ対策等を図った上で段階的にホテル・旅館・公営住宅等への移行を推進したと説明しました。
私は、やはり新しい役所をつくるときがチャンスなので、避難所は一週間ということを宣言するとか、そうすると、不思議なことで、一週間しかいられないんだからということで新しい知恵が湧いてくると思うので、是非そのことも検討していただきたいと思います。
本テーマでは、避難所の空調設置とスフィア基準を踏まえた避難環境の確保が議論されました。赤羽一嘉委員は避難所の空調設置を義務化すべきと主張し、防災庁がそれを実行できる役所であるべきと要望しました。これに対し牧野大臣は、スフィア基準の一人当たり三・五平米という数値は必達義務ではなく目安・目標であると答弁しました。泉健太委員は、避難所の定員がスフィア基準で算定されておらず、自治体では一人当たり二平米程度で計算している実態を指摘した上で、発災後七十二時間の緊急フェーズではスフィア基準を問わず、その後段階的に住環境を改善していく考え方を明確にすべきと提案しました。横山征成政府参考人は、基本的な考え方は同様であるとしつつ、通知だけでは現場に伝わりにくく、訓練等を通じた浸透が必要であると答弁しました。
本テーマでは、防災大学校の設置検討と防災士等民間資格の把握・連携の在り方が議論されました。古賀篤委員は、防災士が36万人保持する民間資格である一方、内閣府防災の把握・関与が薄いと指摘し、体系立てた養成を要望するとともに、キッズ防災士等、子供の防災教育の取組を証明する形での受皿づくりを求めました。これに対し横山征成政府参考人は、防災大学校で防災士を含む民間人材も対象に体系的研修を行う方向としつつ、民間資格の公的位置づけは考えていないと答弁し、防災スペシャリスト養成研修の成果を発展的に継承する方向で検討し、人と防災未来センターとは別組織として関係を継続すると述べました。泉健太委員は、防災大学校の建物新設に予算を投じることへの懸念を表明し、既存の有明・人と防災未来センター研修の活用や、防災局拠点を活用したコンソーシアム・サテライト方式での運営を提案しました。牧野たかお大臣は、防災大学校は建物・場所・内容とも未検討で、産官学民の高度なコーディネート人材育成を目的とすると述べ、コンソーシアム方式も一つの考えとしつつ、防災局の設置箇所等を含め今後検討すると答弁しました。
防災士も含めた資格もきちんと把握した上でどのように養成していくのか、こういった体系立てた研修だったり取組が必要じゃないかと思いますが、政府の考えを政府参考人の方にお聞きしたいと思います。
この防災大学校を、単なる座学の場にとどめるのではなくて、ふるさと防災職員が地域特性や高度な実務に精通するため、また、防災庁職員、自治体職員、さらにNPO等の支援実務者まで含めた包括的な研修、育成体系を防災庁主導で推進する実践的な教育訓練拠点として位置づけるべきだというふうに思います。
委員御指摘のコンソーシアム方式というのも一つの考えだというふうには思います。
私は、今からこの防災大学校を考えるということであれば、いわゆる建物にお金をかけるということじゃなしに、既存の枠組みを是非有効活用していただきたいというふうに思います。
あえて今の時点で防災に関する民間資格を公的に位置づけることは考えてはいないんですけれども、そのような方々との関係をしっかり構築して、顔の見える関係を持って連携を平時から推進し、地域における災害対応力の充実と強化を図ってまいりたいと考えてございます。
本テーマでは、防災庁による事前防災を軸とした司令塔機能の在り方が議論されました。牧野大臣は、防災庁主導で自治体と連携した地域レベルの災害リスク評価が地域防災のスタートラインになると説明し、国直轄事業のリスク評価は地域レベルとは別に行い、勧告権を背景に各省へ優先対策を働きかける方針を示しました。田中委員は、防災庁が国土強靱化における薩た峠対策等を前倒しする際に勧告権を行使できるかを質問し、防災庁が発災後だけでなく先手を打つ事前防災の司令塔となるべきだと確認を求めました。これに対し、国土強靱化のKPI進捗管理は内閣官房国土強靱化推進室が担うものの、防災庁も情報共有を進めるとの答弁がなされました。牧野大臣は、各省庁・都道府県・市町村をつなぎ、事前防災でできることは全て行う覚悟を表明しました。牧野大臣、田中委員ともに、防災庁が勧告権を背景に事前防災の司令塔機能を強化する方向性について賛成の立場を示しました。
本テーマでは、防災庁による全国的な交通・インフラ急所の洗い出しと省庁横断対策のあり方が議論されました。田中健委員は、防災庁が全国の交通・インフラ急所を洗い出してリスト化し、省庁横断で対策を進めるべきと提起し、賛成の立場を示しました。これに対し牧野大臣は、防災庁が一段高い司令塔として関係省庁と連携し事前防災を推進する考えを表明するとともに、国土強靱化推進室と防災庁の情報連携により事前防災が強化されるとの認識を示しました。
防災庁は、全国のこのような交通急所、恐らく全国各地にあるかと思います、また、インフラの急所を洗い出して、ここが止まれば、救助や避難、物流、医療、いろいろなものに関わりますけれども、重大な影響が出るという箇所を把握をしてリスト化をして、省庁横断で対策を進める役割というのを担っていただければと思うんですが、役割を担う、そのような覚悟と意思はありますでしょうか。
本テーマでは、防災庁地方機関(防災局)の平時業務、発災時の指揮命令系統、人材構成の在り方について議論が行われました。山田瑛理委員は政府の考えを質問するとともに、本庁一元の指揮命令を維持しつつ地方機関は現地の情報集約とバックアップに徹すべきとの意見を表明しました。これに対し横山政府参考人は、防災局について千島海溝・日本海溝、南海トラフ地震への事前防災と迅速な被災地支援の観点から検討していると説明し、発災時には政府対策本部の方針に基づき防災局が伴走型支援を担うとしました。また人材構成については、土地カン等を備えた人材確保を今後詳細に検討すると回答しました。山田委員は本庁一元原則を維持する立場と地方機関の伴走支援機能を評価する立場の両方を示しており、明確な結論には至っていません。
中央が画一的に動くのではなく、地域ごとにその実情も異なる事前防災を伴走支援することにこそ地方機関を置く意味があると考えています。
本テーマでは、防災庁設置法案の所掌事務に国による自治体支援が明記されていない点が論点となりました。工藤聖子委員は、復興庁設置法との対比から東日本大震災以外の災害復興支援の法的根拠に差異が生じると問題提起し、自治体の理解のためにも所掌事務への支援明記が必要と主張しました。これに対し牧野たかお大臣は、防災庁と復興庁の任務範囲の違いにより規定ぶりに差異が生じるとし、内閣府設置法にも同様の支援規定はないと説明しました。また国の自治体支援は災害対策基本法上の国の責務として既に定められており、関係省庁と連携して取り組む旨を回答しました。さらに大臣は、自治体支援は防災庁固有の事務ではなく国の機関全体に適用されるべきものであり、災害対策基本法への位置づけが適切であると再答弁しました。工藤委員は条文明記による国の覚悟の明示を改めて要望し、両者の見解の相違が示された形となりました。
本テーマでは、防災庁設置法案の所掌事務における自治体支援の明記の要否が議論されました。工藤聖子委員は、前回の大臣答弁(災害対策基本法の理念に基づき明記は不要とするもの)を踏まえた上で、改めて立法技術上の見解を質問しました。工藤委員は、条文への明記を前向きに検討するよう要望しており、賛成の立場を示しています。
国は逃げないんだ、最後までしっかり支えるんだ、そういう覚悟を条文という形で明確に示していただきたいと思っておりますので、前向きな御検討をよろしくお願いいたします。
本テーマでは、防災教育と郷土教育の一体化による地域を守る人材育成について議論が行われました。工藤聖子委員は、現行の防災教育が災害安全中心にとどまり郷土教育との結びつきが不十分であると指摘した上で、防災庁設置を契機として防災教育と郷土教育を一体化した重点政策とすることを提案し、防災庁と文部科学省の連携を長期戦略として継続するよう要望しました。これに対し横山政府参考人は、コミュニティー防災教育推進事業を通じて地域への愛着を取り入れた次世代育成の好事例を周知していると説明し、防災庁設置後も文部科学省と連携して取組を進める考えを示しました。
防災庁の設置を契機として、災害安全教育にとどまらず、防災教育と郷土教育を一体化させた地域を守る教育を重点政策として位置づけて、浸透を図っていただけないでしょうか。
本テーマでは、防災関連交付金の不正受給防止と適正執行の確保について議論が行われました。山田瑛理委員は、過去の復興予算流用や補助金不正受給事例を踏まえ、防災庁の交付金適正執行への取組を質問し、不正受給を強く非難した上で適正執行の徹底を要望する立場を示しました。これに対し横山政府参考人は、補助金適正化法や会計検査院検査等を通じ、各省庁と連携して適正執行に取り組む旨を回答しました。さらに山田委員は、防災庁が司令塔として各省庁に適正執行を働きかける役割を果たすよう要望しました。
こういった災害時を利用し不正受給をするというところは、本当に、大変許せない行為だと思っております。
多くの論点で具体的な制度改正や決定事項には至らず、検討・推進の方向性が示されるにとどまりました。古賀委員及び赤羽委員は防災庁設置法案自体を評価する立場を表明し、山田委員は防災行政の課題が方針から実装の段階に移っているとして、体育館空調・受援訓練・偽情報対策等の実効性確保を求めました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。