本会議では、防災庁設置法案・整備法案を議題として、熊本地震から10年、能登半島地震から2年4か月を踏まえた事前防災・被災者支援の在り方が幅広く議論されました。西園勝秀委員、小里泰弘委員、青柳仁士委員、近藤和也委員らが、防災庁の司令塔機能・勧告権の実効性、地方防災局の設置、防災大学校構想による人材育成、女性参画拡大、避難所環境改善、個別避難計画やハザードマップの実効性向上などを質し、牧野たかお大臣、鎌原宜文政府参考人、横山征成政府参考人らが取組状況を説明しました。このほか、耐震改修・河川整備・農地復旧等の国土強靱化策、罹災証明や税制上の被災者支援、災害廃棄物処理、自衛隊災害派遣の在り方等についても議論が行われました。
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全50テーマ ・ 紐づく質疑71件
防災庁における調整能力にたけた専門人材の育成・確保と防災大学校構想
本テーマでは、令和六年能登半島地震においてオンライン資格確認の災害時モードにより、マイナンバーカードを未持参の場合でも医療情報の閲覧が可能となったことが取り上げられました。一方で、現行のオンライン資格確認では傷病名や検査値の閲覧はできず、DMAT等による個別の聞き取りが継続して行われている現状が示されました。この点について柏倉祐司委員は、アナログな聞き取りへの依存からの脱却とシステムの充実を求める発言を行っており、賛成の立場(スコア0.75)から、現状の聞き取り対応を不十分とし、より充実したシステムの整備を要望しています。
しかし、今までこれでやってきたからこれからもこれでいくんだと言えるような状況ではないと私は思っています。
本テーマでは、トイレカーやキッチンカー等の防災資機材の調達方式について議論が行われました。青柳仁士委員は、自治体が個別に調達することによるコスト高を指摘し、防災庁による中央調達を、コストダウンおよび効率化の観点から一貫して提案しました。これに対し古川政務官は、広域連携推進事業により、トイレカー・キッチンカー等の広域整備を支援していると説明しました。
防災庁の方で必要性、リスクを評価するわけですから、それに基づいた物資をお渡しするというような形も考えた方が、恐らくコストダウンにもつながるでしょうし、効率性にもつながっていくのではないかと思います。
本テーマでは、ハザードマップの避難実効性向上とマイ・タイムラインの普及が議論されました。熊本地震では災害関連死の割合が高いことが指摘され、ハザードマップの避難実効性向上が課題とされています。国交省は重ねるハザードマップをウェブ公開し、洪水・土砂災害リスク等を一元的に閲覧できるようにしています。また、住民が避難行動を事前に整理するマイ・タイムラインの普及に向け、手引の周知や交付金による支援が行われています。義務教育におけるマイ・タイムライン作成経験の浸透について、自治体・教育現場と連携して推進するよう要望が出されました。木村次郎氏は、実効性向上を重視しマイ・タイムライン普及を推進・期待する立場を示しました。
是非、中長期的になろうかと思いますが、義務教育に入ったら全国民がこういったところの作成を経験していただく、そしてそれを自分一人の、自分オリジナルのこれをちゃんとインプットしていただく、そういったところがしっかりと浸透されるように、教育現場も含め、今答弁にもありましたが、自治体と連携して推し進めていただくことを御期待申し上げたいと思います。
ボランティア交通費補助制度について、近藤和也委員が手続の煩雑さの改善を要望しました。これに対し古川直季大臣政務官は、令和7年度第3回募集までに235件・約2100万円を交付したこと、第4回募集からは書類の簡素化と活動人数要件の緩和を実施することを答弁しました。近藤委員は制度自体を評価した上で手続簡素化と利用拡大を求める立場であり、古川政務官は簡素化・要件緩和の実施を説明する立場であり、両者とも制度改善に肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、補助金採択済み案件であっても二重ローン債務整理手続に入ると短期融資を受けられず、約1年の遅延が生じている実情が取り上げられました。近藤和也委員は、この点を指摘し改善を要望する立場から発言し、金融機関による対応が万全とはみなされない複数の事例があるとして再度改善を要望しました。これに対し金子大臣政務官は、被災者債務整理ガイドラインの活用等を通じて金融機関に被災者支援を要請していると答弁しました。議論を通じて、補助金採択案件への短期融資と二重ローン債務整理手続との両立に関する課題が示されましたが、明確な結論・決定事項は示されていません。
採択ということで決まっているものに対しては短期融資を受けていない、認めてくれていない実情があるので、これを何とか改善していただきたいんですが、いかがでしょうか。
本テーマでは、津波等の避難行動に関する論点が議論されました。西園勝秀委員は、政府ガイドラインが徒歩避難を原則としている一方で、健康な人まで自動車で避難することにより渋滞が発生し、要配慮者の避難路が塞がれるという課題を指摘し、北海道浜中町において訓練や防災教育により避難ルールが定着し、津波避難時に渋滞が生じなかった事例を紹介しました。これに対し鎌原宜文政府参考人は、防災基本計画では徒歩避難を原則としつつ、要配慮者向けには市町村が自動車避難の方策を検討するよう求めていると説明しました。また、地区防災計画の活用については、西園委員が地域コミュニティー醸成による避難最適解の切り札と位置づけ、鎌原政府参考人も地域の自助・共助による防災活動促進に有効であるとして、伴走支援を強化する旨を答弁しました。両氏とも地区防災計画の活用については賛成の立場を示しました。
本テーマでは、住宅耐震改修制度の手続の煩雑さと普及の遅れが議論されました。近藤和也委員は、制度の認知度の低さと手続の煩雑さ(手続費用が15万円かかった事例)を指摘し、手続の簡略化、周知徹底、補助額の引上げを要望しました。また、耐震化目標年次が令和12年から令和17年に変更されたこと、自治体間で補助額に十分の十から25%まで大きな差があることも問題として挙げました。これに対し永井学大臣政務官は、工務店向け手続マニュアル整備などの好事例を自治体へ情報提供し、手続の合理化を働きかけると答弁しました。さらに、補助限度額を令和6年度補正予算で100万円から115万円に引き上げたこと、リ・バース60を活用したローン負担軽減策も実施していることを説明しました。近藤委員、永井大臣政務官とも制度の推進・拡充を志向する立場から発言しています。
本テーマでは、千島海溝・日本海溝・南海トラフ地震等の大規模災害に備えた防災庁設置に関する議論が行われました。高市総理は過去の災害教訓を今後の災害対応に生かす考えを表明し、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた災害対策本部設置基準の見直しによる迅速化、東日本大震災の教訓を踏まえた国と地方の情報収集・伝達・共有を強化する法改正が実施されてきた経緯が示されました。西園勝秀委員は熊本地震から10年を踏まえ、防災庁設置による従来体制からの変化と牧野大臣の決意を質問しました。これに対し牧野たかお大臣は、防災庁設置法成立後は今年中に防災庁を設置すると表明し、千島海溝・日本海溝・南海トラフ等の地震の切迫を踏まえ、防災体制の抜本強化が喫緊の課題であるとの認識を示し、体制強化に取り組む決意を表明しました。小里泰弘委員は過去の教訓の制度への反映を質し、設置を推進する姿勢を示しました。
国道七号鶴ケ坂防災事業に関しては、令和3年12月の大雪により鶴ケ坂地区で約12時間にわたる車の立ち往生が発生した経緯が説明されました。この冬期スタック発生や事故防止を目的として、四車線拡幅及び道路勾配緩和を行う事業が令和5年度に事業化され、今年度は調査設計・用地買収を推進し早期完成を目指す方針が示されました。発言者のスタンスとしては、加藤竜祥氏がスコア0.75で早期完成を目指し整備を進めると表明し推進の意向を示したほか、木村次郎氏はスコア0.90で早期完成を強く要望し積極的な取り組みを繰り返し求めており、いずれも事業の推進に賛成する立場が示されました。
本テーマでは、地域レベルでのシミュレーションに基づく分野横断的災害リスク評価について議論されました。令和8年度予算では防災力強化総合交付金が創設され、シミュレーションに基づく防災計画見直し等を支援するとともに、防災庁が分野横断的シミュレーションによる災害リスク評価を推進し弱部を把握する方針が示されました。また、ふるさと防災職員が地域単位の丁寧なシミュレーションに基づく災害リスク評価を平時から進めることとされています。西園勝秀委員は、シミュレーションに基づく地域リスク評価の具体的プロセスと、施策及び地域防災計画への反映方針について質問しました。これに対し鎌原宜文政府参考人は、負傷者数等の算出と救出・救急搬送体制の分野横断シミュレーションにより機能・資機材不足を定量的に把握すると答弁し、さらに防災庁として地方公共団体への伴走支援と国土強靱化施策との連携により対策への反映を最大限支援すると述べました。
大規模災害における災害廃棄物(瓦れき)処理の財政支援・国代行制度については、東日本大震災時に瓦れき処理特別措置法が議員立法で成立し、国の責務と代行、全額国費負担が規定されたことが説明されました。また、平成27年の廃棄物処理法・災害対策基本法改正により国主導の代行制度など強固な処理体制が構築されたほか、環境省と防衛省が共同で災害廃棄物撤去等に関する連携対応マニュアルを策定したことも述べられました。特定非常災害指定時には半壊家屋も公費解体の対象とし、市町村負担を基金等でかさ上げして軽減する仕組みがあることが示され、令和6年能登半島地震では市町村負担が0.3%程度に抑制されたことが報告されました。小里泰弘氏はスコア0.85で、国代行と全額国費負担の実現を評価しつつ運用改善を要望する立場を示し、成田浩司氏はスコア0.75で、市町村負担を最小化してきた実績を説明し、支援制度に肯定的な見解を示しました。
本テーマでは、大規模災害時における自治体職員・介護医療要員等の人員不足への国の調整機能が議論されました。東日本大震災では罹災証明発行職員の不足が義援金支給遅延の一因となり、介護要員も不足したことが取り上げられました。防災庁は地域リスク評価を踏まえ勧告権も活用し、要員確保を含む事前防災を関係省庁と推進する方針であり、国等からの応援職員受入準備や自治体間相互応援の仕組み、民間人材育成等の取組強化も方針として示されました。西園勝秀委員は、元イタリア市民保護庁エポジースト氏の講演における被災公務員の休養保障体制と代替要員投入の事例に触れ、被災公務員が休んでも行政機能が維持される業務継続体制・広域応援受援体制の構築方針を質問し、賛成的立場を示しました。これに対し鎌原宜文政府参考人は、防災基本計画が地方公共団体に職員の健康管理徹底を求めており業務継続計画の作成が必要であると説明し、業務継続の手引きにおいて職員の家庭環境等へ配慮した自宅待機要件・交代要員の考え方を定めていると述べました。小里泰弘は国が主導的に調整機能を果たすべきと主張し、横山征成は防災庁による伴走型支援方針を肯定的に紹介しました。
各分野にわたって足りないところを国が前に出て主導的に調整機能を果たしていく、その必要があると思いますが、方針をお伺いいたします。
真の事前防災とは、特定の個人がいなくても組織が機能し、業務をカバーできる代替体制や実効性あるBCPを平時から構築しておくことです。
いざ発災時には、防災庁が被災自治体のワンストップ窓口として被災地のニーズを丁寧に酌み取り、ニーズに応じた人員が被災地で確保されるよう、関係府省庁、自治体、関係機関等と緊密に連携しながら、政府一丸となった伴走型の被災地支援を行ってまいりたいと考えてございます。
委員御指摘のとおり、被災自治体の職員が休むべきときに休んでも行政機能を維持できるようにするためには、実効性ある地方自治体の業務継続計画の作成が必要と考えております。
大規模災害時における行政手続・税制の特例措置に関して、東日本大震災の際に車庫証明等の書類提出免除や運転免許期間延長等の特例が行われたことが挙げられました。また、特定非常災害の被害者の権利利益保全特別措置法により、行政上の義務履行期限の免責等が法制化されている点が示されました。税制面では、自動車重量税還付等の一部特例が平成29年の租税特別措置法改正により一般化されたことが述べられました。今後の体制として、防災庁が被災地のワンストップ窓口としてニーズを集約し、関係省庁と総合調整を行う方針が示されました。
大規模災害時における医療機関の衛星通信手段の整備については、災害拠点病院の指定要件として衛星電話の保有および衛星回線インターネット利用環境の整備を位置づけ、国が補助を行う方針が示されました。また、令和七年四月に運用開始予定の新EMISについては、汎用クラウドを導入することで、アクセス集中時における安定運用を実現するとされています。この論点について、柏倉祐司氏は衛星通信整備の必要性を強調し、国の取組を質す発言を行っており、賛成の立場を示しています。
大規模災害時に備えて医療機関に衛星通信の手段をしっかり備えておくということの現在の国の取組についてお伺いしたいと思います。
大雪により青森県のリンゴ産地で枝折れ被害が多発し、花卉・野菜用の農業用ハウスも倒壊するなどの被害が生じました。これを受け、農業共済の早期支払い、災害関連資金による融資、改植支援等を通じて被災農業者の経営継続・再開を後押しすることが述べられました。また、東北6県が参画する雪害に強い果樹産地づくり検討会を設置し、栽培方法や苗木供給力強化の検討が開始されました。あわせて、リンゴ苗木がここ2、3年入手困難になっている課題も指摘されました。山本啓介氏は共済金の早期支払いや融資、改植支援を明言し、被災農業者への支援に前向きな姿勢を示しました。木村次郎氏も国と連携した支援策の拡充や農林水産省への尽力を求め、同様に支援に前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、幼児期からの防災教育の推進体制と省庁間の縦割りが論点となりました。西園勝秀委員は、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省、認定こども園はこども家庭庁と所管が分かれているため指導者研修が円滑に進まないと指摘し、防災庁が縦割りを乗り越えて一体的に推進すべきと主張しました。また西園委員は、子供を救助者にしてはいけないという原則やトラウマへの配慮を求める慎重論があることも紹介しました。これに対し牧野大臣は、学習指導要領に基づき各教科・特別活動で地域や学校の実情に応じた防災教育を実施していると説明し、さらにコミュニティ防災教育推進事業や防災教育チャレンジプランを通じて、幼児期から義務教育期にかけての学びの機会提供を支援していると述べました。
新たに創設される防災庁は、こうした縦割りを乗り越え、関係施策を一体的に推進する司令塔としての役割が期待されます。
復興庁と防災庁の組織統合の要否について、青柳仁士委員は両庁の知見共有・機能統合を私見として提起し、有機的な対応や人件費・管理費削減の観点から統合の必要性を問題提起しました。西園勝秀委員は、復興庁が培った震災対応ノウハウの知見班を防災庁へ移管すべきと提案する一方、政府基本方針には時限組織である復興庁の組織見直しが含まれていないことを指摘し、職員の身分は復興庁のままで防災庁との併任発令を出す形での協力を大臣の一存で検討するよう代替案も示しました。これに対し牧野たかお大臣は、両庁は設立経緯・機能が異なるとして現時点で統合は検討していないと答弁し、知見班についても今後5年間の知見蓄積のため組織としては復興庁に残すとし、移管も現時点で検討していないと答弁しました。
応急仮設住宅の被災者敷地内への移設再利用の可否について議論が行われました。近藤和也委員は、仮設住宅を解体せず被災者の自宅敷地内へ移設再利用できないかを質問しました。これに対し古川大臣政務官は、救助終了後の再利用は災害救助法の対象外であるとしつつ、自治体から相談があれば丁寧に対応する旨を答弁しました。また横山征成政府参考人は、制度的に再利用が可能なケースがあることを説明し、相談を受け付けると明言しました。
本テーマでは、橋梁老朽化対策、四車線化、ミッシングリンク解消等、道路における事前防災の多岐にわたる課題が議論されました。小里泰弘はこれらの必要課題を列挙し取り組みを要請する立場(賛成)を示し、沓掛敏夫は橋梁耐震補強やミッシングリンク解消等の推進方針を肯定的に説明する立場(賛成)を示しました。議論では、橋梁耐震補強やのり面・盛土対策、高規格道路のミッシングリンク解消等に取り組む方針が示され、国土交通省は第一次国土強靱化実施中期計画に基づき必要な予算確保に努める方針が示されました。
気候変動による水害の激甚化・頻発化を踏まえ、再度災害防止と事前防災対策の推進が論点となりました。国管理河川の中期的治水計画目標に対する整備率は令和6年度末時点で32%にとどまっており、流域治水としてハード対策とソフト対策を総動員した推進方針が示されました。個別事例として、令和4年8月豪雨で中村川が氾濫し鰺ケ沢町で床上浸水305戸等の被害が発生したことを受け、中村川緊急治水対策プロジェクトによる河道掘削等のハード整備と内水ハザードマップ作成が進められているほか、令和8年2月には将来降雨量増加を考慮した河川整備計画の見直しと治水機能増強検討調査が実施されています。また、岩木川では計画高水位を超過し越水寸前となった経験を踏まえた緊急治水対策プロジェクトが策定され、中流部の河道掘削・堤防かさ上げが令和8年3月までに概成する見込みであるほか、気候変動を踏まえた岩木川水系流域治水プロジェクト2.0によるハード・ソフト対策も推進されています。小里泰弘氏は気候変動の速度に河川整備が追いついていない現況を指摘し改善を求め、木村次郎氏は事業化推進や財政支援、民間連携を要望し、林正道氏は流域治水の加速・深化を明言しており、いずれも推進の立場を示しました。
海上保安庁の無人航空機シーガーディアンをめぐっては、令和4年から北九州空港を拠点に5機体制での24時間365日の海洋監視体制が構築されていることが取り上げられました。実際の活用例として、能登半島地震やトカラ列島近海地震において被害状況調査に用いられたことが示されました。あわせて、無人機導入の拡大が人材不足への対応にとどまらず、現場で活動する海上保安官の安全確保にも重要であるとの指摘がなされました。こうした状況を踏まえ、海上保安庁は無人機の増強により海洋監視体制を更に強化する方針を示しました。発言者では、山戸義勝氏が無操縦者航空機の増強と監視体制強化を表明し前向きな姿勢を示したほか、高見康裕氏も導入の加速と推進を明確に主張しました。
消防団員数のデジタル化推進等への対応について議論が行われました。消防団員数は令和7年4月現在約73万2千人で年々減少している一方、女性・学生・機能別団員は増加していることが確認されました。地域差が大きく、農家・自営業者が多い地域では若手加入が比較的容易であるとの指摘がなされました。対応策として、消防団等充実強化アドバイザー派遣、消防団の力向上モデル事業、ドローン操縦講習等が実施されていることが示されました。また、消防団員報酬基準(年額3万6500円)を満たす市町村が令和7年4月現在9割超に改善したことが報告されました。木村次郎氏は、団員不足を憂慮し待遇改善やデジタル化推進を積極的に提案する立場を示しました。門前浩司氏も、団員確保の必要性を認識し自治体連携を明言する立場を示しました。
液状化の被害認定調査基準の見直しについて、近藤和也委員は1年前の答弁から進捗が見られないと指摘し、医療関係者等への再ヒアリングを含め1年後も同じ答弁にならないよう要望するとともに、マニュアルに納得できない被災者に対し国がより関与すべきと求めました。これに対し古川直季大臣政務官は、能登の事例を踏まえ検証作業を進めており、簡易な半壊判定基準の新設など改善から順次実行すると答弁しました。また、被害認定調査は市町村の自治事務であるが、市町村へ丁寧な説明を行うよう助言していると述べました。
本テーマでは、災害対策基本法第2条の2に被災者の良好な生活環境確保を基本理念として追加することの意義が議論されました。地理的条件や自治体財政の違いにかかわらず良好な避難生活を確保できるよう基本理念を明確化する意図が示され、これまで備蓄・資機材整備支援、プッシュ型物資支援の分散備蓄推進、NPO団体との連携強化に取り組んできたことが説明されました。木村次郎委員は理念追加の意図を確認した上で生活弱者への配慮徹底を要望し、横山征成委員は基本理念明確化の意義を説明しました。西園勝秀委員は避難所環境の抜本的改善を急務とした上で、女性用品配布を女性担当者が行う等の指針があるものの現場への浸透に課題があると指摘し、男女別トイレ比率を女性3対男性1とする等の女性視点の具体的指針の存在を確認しました。これに対し横山政府参考人は、令和8年度の防災力強化総合交付金を活用し女性視点を踏まえた避難所運営訓練を行う方針を説明しました。あわせて、防災庁では避難所運営人材の研修・訓練充実や新交付金活用等により避難生活環境改善を強化する方針が示されました。
本テーマでは、大規模災害時に仮置場・仮設住宅・仮設店舗等の用地確保が困難になりやすいことから、事前の備えの重要性が指摘されました。具体的な取組として、環境省・内閣府の手引や国土交通省のガイドラインにおいて候補地選定や調整方法等の確認事項が示されていることが挙げられました。また、防災庁設立後の対応として、自治体による機能配置計画に関する先進事例の収集等を通じて用地確保の実効性を高める方針が示されました。あわせて、用地の所有権の変化や進入路の確保といった課題を踏まえ、用地リストについて絶えず精度を高めていく必要があるとの指摘がありました。なお、本テーマに関する発言者ごとの賛否のスタンスデータは示されていません。
本テーマでは、災害時のSNS偽・誤情報対策の強化が議論されました。近藤和也委員は能登地震時に偽被災者による助けて詐欺等が生じたことを挙げ、SNS偽・誤情報対策の強化を要望するとともに、偽計業務妨害罪の法定刑(3年以下の懲役・50万円以下の罰金)の重さの見直しを問題提起し、対策強化を明確に求めました。これに対し三谷英弘副大臣は、検察は個別事案ごとに態様等を踏まえ適切に求刑しているとし、現行の偽計業務妨害罪の法定刑上限の範囲内で適切に対処しているとの立場を示しました。また古川政務官は、内閣府として平時・発災時ともにSNS等で正確な情報発信と注意喚起を行っていると答弁しました。
本テーマでは、災害時における医薬品供給体制の確保と災害薬事コーディネーターの配置について議論されました。体制としては、都道府県が医薬品を事前確保し、発災時には厚生労働省が関係団体へ不足医薬品の輸送協力を要請する仕組みが説明されました。また、都道府県に災害薬事コーディネーターを任命し、医薬品の需給マッチングを行う体制整備が推進されていることが示されました。エピペンやインスリン等、災害時に緊急対応が必要な医薬品の供給確保策について質問がなされ、インスリン製剤については令和五年の事務連絡により発災三日程度の必須医薬品と同様に扱うよう周知されていること、エピペン等の不足医薬品については厚労省が関係業界団体へ協力要請し被災地へ輸送する体制であることが説明されました。高見康裕委員は、災害時医薬品供給体制と災害薬事コーディネーター配備の推進を要望するとともに、アレルギーや1型糖尿病患者増加の実態把握と対応強化を求めました。榊原毅氏は、体制確保の重要性を認識した上で既存の枠組みを説明しました。
本テーマでは、災害時における偽計業務妨害罪の量刑の在り方について議論が行われました。三谷英弘氏は、現行法上適切に対処していると説明する一方、法定刑の見直しに関する議論は今後の課題であるとの立場を示し、明確な賛否は示しませんでした。近藤和也氏は、災害時の悪質な偽計業務妨害については刑を重くすべきであると一貫して主張しました。
本テーマでは、長期避難世帯解除後の支援のあり方が議論されました。近藤和也委員は、解除後に準半壊等と判定された世帯で家屋劣化が進んでいるとして再度の罹災証明取得への対応改善を要望し、これに対し古川直季大臣政務官は、解除後の被害認定調査で災害との関係が立証できれば罹災証明交付はあり得ると答弁しました。また近藤委員は、特定長期避難世帯支援金特例の対象が「市町村全域」要件となっているため輪島市の一部地域では適用されない問題を指摘し、市町村合併が進むほど全域要件から遠ざかるとして制度の見直しを重ねて要望しました。これに対し古川大臣政務官は、当該特例は三宅島噴火に由来する制度であり、能登の被災市町は要件に該当せず適用は不可能であるとし、他の支援策で対応する考えを示しました。
令和六年能登半島地震等で被災した市町は当該要件には当てはまらず、制度の適用はできませんが、能登の被災地については、その実情を踏まえた対応として、被災者の生活再建に向け、被災者生活再建支援金に加えて、地域福祉推進支援臨時特例交付金や自治体独自の支援策など、被災状況に応じて様々な支援策を総合的に活用して支援しているところであり、自治体と連携して引き続きしっかりと被災者に寄り添った対応をしてまいります。
せっかくこういう制度があって使えないというのは、私はもったいないな、何とかしていただきたいなと思うので、是非とも皆様に問題意識を持っていただければと思います。
能登半島地震複合災害を踏まえた農地・農業用施設の再度災害防止に関して、能登半島地震では地震後の記録的大雨により農地・農業用施設の被害が複合的に拡大したことが取り上げられました。これを踏まえ、農地・農業用施設の復旧においては原形復旧のみでなく改良復旧により再度災害防止を図る方針が示され、被災ため池堤体の改良復旧では現行設計指針の適用により耐震性も確保されることが述べられました。発言者としては、小里泰弘が質問を行いましたが、取組内容への賛否は示されていません。石川英一は改良復旧の重要性を認識し、その推進を表明しました。
自衛隊災害派遣に関しては、非代替性の判断基準が緩んでいるのではないかとの問題提起がなされました。これに対し、緊急性・公共性・非代替性を総合的に勘案し個別事案ごとに判断すること、非代替性については関係機関の対応状況も考慮していることが説明されました。あわせて、防災訓練の機会等を通じ自治体に三要件を説明しており、本年3月改定の防衛省防災業務計画に三要件が初めて明記されたことが示されました。上田幸司は三要件の趣旨を踏まえ適切に運用してきたとして肯定的な立場を示しました。高見康裕は非代替性の緩みを問題視し、厳格な判断と自治体への周知徹底を求めるとともに、派遣後の各フェーズにおいても非代替性等の条件変化を踏まえた適切な判断を行うよう要望しました。横山征成は自助・共助・公助の組み合わせに言及したのみで、三要件や非代替性への直接の言及はありませんでした。
自衛隊による災害派遣をめぐっては、台風災害時の給水支援が雨漏り対応等にまで拡大し、収拾がつかなくなった事例が紹介されました。この点を踏まえ、早期に出口戦略を設定し、自治体・首長と共有することが自立復興のために重要であるとの指摘がなされ、自治体の対応能力の回復やインフラ復旧の段階に応じて役割を移行することが基本であるとの考えが示されました。この論点について、上田幸司氏、高見康裕氏はいずれも、出口戦略の早期策定と自治体との認識共有の重要性を明確に肯定する立場から発言しました。
能登半島地震では、道路の寸断や山腹崩壊により被災状況の把握が困難となり、初動対応が遅れたと認識されています。これを受けて能登半島地震検討ワーキンググループは、ヘリコプター搭載カメラ、定点カメラ、民間ドローンの活用を提言しました。この提言を踏まえ、官民が保有する衛星画像・航空写真・ドローン画像を一元的に集約する「鳥の目プロジェクト」が今年度より開始されています。
本テーマでは、被災地における金属盗・空き家侵入窃盗対策の治安強化について議論が行われました。近藤和也委員は、道路復旧後に空き家となった被災宅で窃盗被害が発生しているとして、警備強化を要望しました。これに対し服部政府参考人は、石川県警による防犯カメラ整備、24時間警戒警ら、奥能登治安対策センターの設置等の対策を説明したほか、金属盗対策法が本年6月までに全面施行されることを踏まえ、これを活用して抑止・検挙を推進すると答弁しました。
警備を強化してもらえないかという声が出ているのですが、いかがでしょうか。
本テーマでは、被災法人が受け取るクラウドファンディング資金の課税上の扱いについて議論が行われました。近藤和也委員は、前回のあかま防災大臣答弁を踏まえ、当該資金の課税上の扱いに関する進捗を質問しました。これに対し三反園政務官は、クラウドファンディング資金は益金算入となる一方、災害損失については損金算入が可能である旨を説明しました。また、税制改正要望の要否を判断するためには所管省庁による実態把握が必要であると答弁しました。近藤委員は、圧縮記帳等の別枠扱いを重ねて要望しており、課税上の優遇措置の見直しに賛成的な立場を示しました。
それを何とか圧縮記帳というやり方だとか何らかの形で別枠でできないか、法改正か運用でできないのかということに対して
被災者支援策の迅速な周知・広報体制強化に関して、阪神・淡路大震災の際には「復興への道しるべ」と称する対策集を避難所に配付し支援策を周知した実績が示されました。また、内閣府防災はホームページ、報道発表、SNS等を通じて被災者生活再建支援法等の周知を実施していることが挙げられました。さらに、防災庁に広報担当参事官を新設し、情報発信の強化を検討していることが示されました。
避難行動要支援者名簿をめぐっては、令和七年四月時点で登録数が約690万人である一方、情報共有は約40%の約280万人にとどまっていることが取り上げられました。また情報共有条例を制定した市町村は132市町村、割合にして7.6%であることも示されました。柏倉祐司委員は、独居高齢者等への名簿活用拡大と情報共有率の向上を要望し、自己意思表示が困難な者への配慮を含めた国による自治体支援強化を求めました。これに対し横山征成政府参考人は、条例未整備の自治体への働きかけと本人同意取得の促進を継続する方針を説明しました。個別避難計画については、西園勝秀委員が全国策定率14%にとどまっている状況を自治体のマンパワー不足の課題として指摘した一方、香川県は策定率60%超であり、地域コミュニティーの結びつきが福祉ネットワークと防災を直結させていることや、高松市では避難支援者向け保険加入が計画作成を後押ししていると推測されることを紹介しました。横山政府参考人は、令和七年四月時点の個別避難計画作成率が全国平均14%であることを認め、更なる促進の必要性を答弁するとともに、令和八年度から予算を増額し、計画作成が進まない自治体へ専門人材活用の新たな支援を行う予定であることを説明しました。
本テーマでは、長期避難世帯解除後に一部損壊・準半壊と判定された住宅について、時間差で顕在化する被害への再度の罹災証明交付が議論されました。近藤和也委員は、自身の自宅で発災1年後に雨漏りが判明した事例を挙げ、地震に由来する劣化・損傷に対する再度の罹災証明交付を要望しました。これに対し古川直季大臣政務官は、被災後一定期間が経過した後であっても、市町村が合理的な理由があると判断すれば調査及び証明交付を行うことは差し支えないと答弁しました。近藤委員はこの答弁を受け、災害との因果関係を立証できれば交付が可能であることを確認した上で、立証に関する運用をより柔軟にするよう改めて要望しました。
本テーマでは、防災士資格保持者等、防災に関心や知見を有する人材との連携が地域防災力強化に重要であるとの論点が示されました。あわせて、被災者支援民間団体の登録制度運用や災害中間支援組織の都道府県設置・機能強化を推進すること、避難生活支援リーダー・サポーター研修やコミュニティ防災教育推進事業を通じて民間人材と連携すること、大学等教育機関の学生による被災地支援活動も情報共有に取り込むべきとの指摘が挙げられました。発言者としては、木村次郎氏が防災士等民間マンパワーの積極活用を国に求める立場を示し、横山征成氏も防災士等民間人材と連携し人材確保を進める重要性を肯定的に説明しており、いずれも賛成の立場でした。
本テーマでは、防災大学校の設置構想と防災専門人材育成のあり方が論点となりました。防災庁設置法第15条には文教研修施設(仮称防災大学校)を置く規定があることが示され、内閣府防災担当が現状でもOJT研修や体系的研修、地方自治体での実情に応じた研修を実施していることが確認されました。今後は国・地方自治体職員・民間人材を対象に防災大学校設置検討を進め、人材育成強化を図る方針が示されました。木村次郎氏はスコア0.75で賛成の立場を示し、防災大学校の役割に期待を表明し、恒久的な人材育成への尽力を要望しました。牧野たかお氏もスコア0.75で賛成の立場を示し、防災大学校設置検討を進め人材育成強化を図る方針を明言しました。
本テーマについては要点の抽出はありませんでしたが、発言者のスタンスデータが示されています。横山征成氏はスコア0.50で、平時の関係構築の重要性と体制強化について説明したものの、勧告権の実効性への賛否は不明とされています。高見康裕氏はスコア0.75で、平時からの信頼関係構築の必要性を主張しており、質問形式ではあるもののその重要性を強調しています。両氏とも平時からの関係省庁との連携や信頼関係構築の重要性に言及している点は共通していますが、提示された材料からは具体的な結論や決定事項は確認できません。
防災専任職員不足の小規模自治体への支援について議論が行われました。読売新聞の調査結果として、全国433市町村(24%)で防災専任職員がゼロであることが紹介され、島根県川本町では一人の職員が防災・災害対応・消防・自治会連絡業務を兼務している実態が指摘されました。これを踏まえ、内閣府に各都道府県のカウンターパートとなるふるさと防災職員を配置して伴走支援を実施すること、また防災庁設置後も人員・予算を活用して小規模市町村への事前防災の伴走支援を継続する方針が示されました。古川直季氏は、専門人材が不足する市町村への事前防災支援は重要であるとして伴走支援の実施を表明し、高見康裕氏も小規模自治体への国の積極的な伴走支援の必要性を主張しました。
本テーマでは、防災専門人材の登録制度による発災時協力体制の構築が議論されました。青柳仁士委員は、防災士等の民間専門人材を対象とした予備自衛官型の登録制度の創設を提案し、これを重要な手段と位置づけて積極的に賛成の立場を示しました。あわせて、建設・IT・医療・金融等の多様な機能別専門家についても登録制度を設ける必要性があると補足しました。これに対し牧野大臣は、防災大学校構想を含め、産官学民の顔の見える関係構築を重視する考えを答弁しました。
登録制度のようなものをつくっていくのは一つの非常に重要な手段ではないかと考えております。
防災局の設置場所については、防災庁設置法において公布から2年以内に地方防災局を設置する規定があり、千島海溝・日本海溝・南海トラフ地震への事前防災と被災地支援体制構築の観点から検討が進められています。防災局は平時に地域の防災対策充実を支援し、発災時には関係機関と連携して伴走型支援を行う方針とされています。この論点について、青柳仁士委員は防災局の設置場所を副首都構想と連動させるべきと提案し、賛成の立場を示しました。これに対し牧野大臣は、防災局は法律公布から2年以内の設置に向け、副首都構想の議論も踏まえて検討する旨を答弁しました。
防災局は副首都を想定されるような地域、あるいは、そこで検討されているような首都圏の防災上のバックアップ拠点になるようなところに設置すべきと考えております。
本テーマでは、防災庁における平時から発災・復旧復興までの全フェーズに対応できる専門人材の確保と、産官学民の人材育成機関である仮称防災大学校の設置構想が議論されました。小里泰弘委員は調整能力にたけた専門人材の育成確保の必要性を主張しました。柏倉祐司委員は防災大学校への災害医療教育プログラムの組込みや、消防庁・大学医学部救急医療との連携を求めました。西園勝秀委員は、防災大学校が気象大学校のような年単位の学校ではなく、ビデオ講習と実践演習による研修機関として検討されていることを確認した上で、多様なステークホルダーをつなぐコーディネート力を持つ人材育成の将来像について質問しました。これに対し横山征成政府参考人は、防災スペシャリスト養成研修において災害医療等との連携を学ぶ内容を紹介し、防災大学校の検討状況を説明しました。牧野たかお大臣は、産官学民の多様な関係者間で高度なコーディネートを行える人材育成の重要性を述べ、防災大学校(仮称)については法案成立後に設置時期や機能を検討する方針を答弁しました。あわせて、人事交流やふるさと防災職員制度、マッチングセミナー等を通じた関係機関との連携体制構築の方針も示されました。
これに関しては積極的に、専門性を高めていくという意味合いにおきましても前向きに検討していただきたいと思います。
いざというときに迅速に協力・協働体制をつくり得る、調整能力にたけた人材を育成、確保する必要があると思うところであります。
仮称でありますけれども、防災大学校の設置について、法案成立後、設置時期やその機能について検討を進めてまいります。
調整能力にたけた防災人材を、防災庁内はもちろんでございますけれども、社会全体に確保して、育成してまいりたいというふうに考えてございます。
この防災大学校の設立に向けた具体的な構想やスケジュール、そして、多様なステークホルダーをつなぐコーディネート力を持った人材をどのように育てていくのか、その将来像について政府の現在のお考えをお聞かせください。
本テーマでは、防災庁が事前防災から発災時対応、復旧復興までを一貫して担う司令塔機能について議論が行われました。制度面では、災害情報を迅速に集約・共有する新総合防災情報システムの整備、災害事態対処専任の統括官の新設、非常災害対策要員の増員が挙げられ、東日本大震災時の東北地方整備局長による首長との信頼関係構築の逸話も紹介されました。青柳委員は防災庁の司令塔機能が事務局機能にとどまるのではないかとの懸念を示しましたが、牧野大臣は防災庁が内閣直下の一段高い庁として勧告権を背景に施策を推進すると説明しました。西園勝秀委員は各府省庁の事前防災施策の全体像把握とPDCAサイクルの確立状況を質問し、制度反映に前向きな立場から発言しました。これに対し鎌原宜文政府参考人は、南海トラフ地震防災対策推進基本計画に205の数値目標を盛り込み進捗をフォローアップしていると答弁し、防災庁では人員拡充と勧告権を背景にフォローアップを一層強化する方針を示しました。
本テーマでは、防災庁の勧告権の実効性確保とその行使方針が議論されました。青柳仁士委員は、復興庁・デジタル庁の勧告権が過去に未行使である点を指摘して実効性を質問し、予算配分停止など勧告権を強める仕組みの検討を提案しました。西園勝秀委員も同様に、両庁での行使実績がない現状を踏まえ、防災庁勧告権の実効性確保策と大臣の決意を質問しました。これに対し牧野たかお大臣は、発災時は勧告権を発動せずとも高い効果があるとしつつ、必要時はちゅうちょなく行使すると答弁し、防災庁は内閣直下の一段高い位置から勧告権を背景に各省庁へ強い要求を行い、従わない場合は行使すると説明しました。あわせて、南海トラフ等の地域シミュレーションで浮かび上がった弱部など客観的根拠に基づき施策調整を行う方針や、関係省庁連絡会議・共同訓練・人事交流等による平時からの共通理解形成の重要性も示されました。
例えば、勧告権を強める一つの手としては、防災に関する予算、各省に配分されている分を勧告権に従わない場合はストップできるような仕組みだとか、そういうことも考えてもいいのではないかと思っております
そこで、勧告権を背景に各省庁に強い要求をしたり、また、その要求に従っていただけない場合には勧告権を行使するということで、十分勧告権を生かしたそういう大臣としての仕事になるんだというふうに思っております。
この勧告権が形骸化することなく、適切かつ強力に行使される仕組みが不可欠です。
政府として決定した計画の進捗のフォローアップや、地域レベルのシミュレーションを通じて浮かび上がった弱部など、客観的根拠に基づいて施策レベルの調整を行いまして、必要に応じて勧告権の発動も視野に入れながら、府省庁の縦割りによる施策の抜けやむら、漏れをなくし、防災関係の施策を政府一体で推進してまいりたいと考えてございます。
勧告された省庁には尊重義務がありますが、これを実効あるものにするためには、関係省庁の意識改革など、防災庁が指導力を発揮できる、そんな環境をいかにつくっていくかが問われると思います。
防災庁組織における女性幹部・専門職員の積極登用については、地方防災会議委員の女性割合を成果目標に掲げ、防災・危機管理部局の男女比率を庁内平均に近づける取組が挙げられました。また、自主防災組織での女性参画促進と女性リーダー育成を自治体に求めるガイドラインの整備、防災会議委員が団体の充て職(会長職)中心で男性が多くなる実態を踏まえ、役職にこだわらない女性参画を求める指摘がなされました。発言者では、牧野たかお氏が女性幹部登用に力を入れる方針を明言し賛成の立場を示し、西園勝秀氏は女性幹部・専門職員の配置が極めて重要であるとして強く要望する立場を示しました。
防災庁設置に関し、事前防災から復興までの一貫した司令塔機能の確立が議論されました。具体的な体制として、ふるさと防災職員が自治体のワンストップ窓口となり応急対応から復興まで伴走型支援を行う方針、および地方機関の防災局を設置し自治体首長・職員と密接連携する体制を構築する方針が示されました。牧野大臣は、防災庁の使命は発災時対応から復旧復興までの一貫した司令塔機能であると答弁し、平時は地域リスク評価・避難所体制整備・備蓄推進、発災時は物資提供、復旧復興は伴走型支援を行うと説明しました。牧野たかお氏は、防災庁が発災対応から復旧復興まで一貫した司令塔機能を担うとの決意を表明し、賛成の立場を示しました。
防災庁の使命は、発災時の対応から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を果たすことだと思っております。
本テーマでは、防災庁への勧告権付与後における災害時医療体制の所管について議論が行われました。柏倉祐司委員は、防災庁への勧告権付与後も災害時医療が厚生労働省主導で継続されるのか質問し、厚労省中心の体制であることを現場へ周知徹底するよう要望しました。これに対し横山政府参考人は、災害医療は引き続き厚生労働省が中心となり、消防庁及び防衛省と連携して対応する旨を答弁しました。柏倉委員のスタンスはスコア0.85であり、厚労省中心の体制継続を国民に周知すべきとする明確な要望が根拠となっています。
災害時医療に関しては現在と変わらず厚生労働省が中心となってやっていくんだという通達といいますか、メッセージを是非広く浸透させていただきたいと思います。
防災・災害対応における女性参画をめぐっては、避難所運営が男性中心になると女性が困難な状況に置かれやすいとの問題意識が示され、避難所運営ガイドラインでは女性リーダー育成や女性専用相談窓口・スペースの確保などが記載されているとの説明がありました。避難所運営リーダー研修の令和6年度受講者は半数が女性になったことも示されました。西園勝秀委員は、公明党時代の女性議員による避難所総点検や地方防災会議への女性委員登用など過去の取組を紹介した上で、政策を牽引する組織中枢への女性参画が女性視点実現に不可欠であるとし、防災庁幹部・専門職員への女性積極登用を要望しました。牧野大臣は、平時の避難所運営体制整備に福祉や女性の視点を踏まえると答弁したほか、中央防災会議の民間・学識経験者構成員のうち女性委員が現在3分の1を占めると説明し、働き方改革や女性参画推進により防災庁での女性幹部の積極登用に力を入れると答弁しました。横山征成委員、西園勝秀委員、高見康裕委員はいずれも女性視点の反映や参画拡大に肯定的な立場を示しました。
会長にこだわらず、役職にこだわらずに、女性の方に一定数参画していただけるように、いかがですか、こうしたことを一声かけるだけで私は変わってくるんだと思います。そうした、少し掘り下げた呼びかけの徹底というものをお願いしたいと思います。
委員御指摘のとおり、避難所運営に当たっては、発災直後から尊厳ある生活が営める環境を整備するため、女性の視点を取り入れることは大変重要なことであると認識してございます。
避難所運営の現場において女性の視点が確実に取り入れられた運営を行うためには、単に自治体にチェックリストを渡して確認するだけでなく、平時からの実践的な訓練や、住民自身が主体的かつ円滑に動けるような分かりやすい仕組みづくりが不可欠です。
防災重点農業用ため池の事前防災対策について議論が行われました。決壊時に人的被害のおそれがあるため池を防災重点農業用ため池に指定し、劣化・耐性評価を実施するとともに、ハザードマップの作成・住民周知や水位計・監視カメラの設置等のソフト対策も推進する方針が示されました。小里泰弘は、重点箇所の診断や補修、ハザードマップ作成などソフト・ハード両面の備えの必要性を主張し、賛成の立場を示しました。石川英一も、ハード・ソフト両面の事前防災対策を計画的に推進すると明言し、賛成の立場を示しました。
本テーマでは、雑損控除を人的控除より後に控除する順序への変更による被災者の課税所得繰延べ効果が議論されました。近藤和也委員は試算を示した上で、石破総理が世帯構成による不公平を懸念したのに対し、人的控除を考慮する方が公平であると反論し、災害損失を通常の雑損控除と分離した災害特別損失控除の創設案も提示しました。また、令和七年度税制改正法の附帯決議では、人的控除後に控除する独立所得控除創設等の検討が求められていることが示されました。これに対し三反園訓政務官は、雑損控除は先に控除するのが原則としつつも、附帯決議を踏まえて検討を継続する旨を答弁しました。近藤委員は能登の被災時期(去年夏頃まで)を踏まえ、能登への適用が間に合うよう真剣な検討を要望しました。近藤委員は制度見直しを強く求める立場であるのに対し、三反園政務官は検討には応じつつ公平性の観点から課題を指摘する立場を示しました。
どうか真剣な検討というか、今回の能登には場合によっては間に合わない、正確には、災害が終わってから三年間ですよね、そこからスタートできるということで、能登はまだ、去年の夏ぐらいまで災害が続いている、そういう地域、位置づけのところもあるので、場合によっては能登の一部でも間に合えばいいなと思いますし、将来全国どこでも被災される可能性があるわけですから、何とかお力をかしていただきたいと思います。
仮に、雑損控除を人的控除やほかの所得控除よりも後に控除することとした場合には、同じ所得金額、同じ損失の金額を有する納税者の間であっても公平性の観点から検討すべき論点もあります
牧野大臣は防災庁設置法成立後、今年中の防災庁設置を表明し、司令塔機能の確立、勧告権の実効的行使、防災大学校・地方防災局の検討推進、女性幹部登用強化など体制強化への決意を示しました。個別施策では手続簡素化や補助拡充等の改善方針が示された一方、復興庁との組織統合や一部支援制度の要件見直し等については、なお検討・現状維持にとどまる論点も残されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。