本委員会では、暗号資産制度整備・サステーナビリティー情報開示・インサイダー取引規制等を扱う金融商品取引法及び資金決済法の改正案が審議されました。暗号資産規制については資金決済法から金融商品取引法への移行、取扱い禁止基準の設定、情報公開義務の整備、無登録業者への対応強化、暗号資産インサイダー取引・ステルスマーケティング規制の導入等が論点となり、井上俊剛、片山さつき、伊佐進一、田中健、岡本三成、峰島侑也の各氏らが発言しました。サステーナビリティー情報開示については、SSBJ基準に基づく段階的義務化や第三者保証制度の担い手拡大、企業負担軽減が議論され、片山さつき大臣、近藤雅彦、牧野俊一、萩原佳の各氏らが賛否を含む意見を述べました。このほか、SNS型投資詐欺対策、地方財務局の体制整備、金融リテラシー教育、スタートアップ育成と規制の両立、規制強化による国内事業者淘汰・海外流出への懸念なども取り上げられました。
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サステーナビリティー情報開示の投資判断上の意義と対象拡大の是非
本テーマでは、ESG関連金融市場の拡大とサステナブルファイナンス推進が論点となりました。要点として、世界のESG関連金融商品運用資産残高は2024年時点で約17兆ドルに達し、2018年から2024年にかけて年平均63%増加したこと、日本国内でも年平均32%増加したことが示されました。また、金融庁はサステーナビリティー情報開示の推進と多様な投資機会の提供を通じてサステナブルファイナンスを推進する方針であることが述べられました。発言者については、片山さつき氏がスコア0.85で、民間資金の活用は不可欠であると明言し、サステナブルファイナンス推進に賛成の立場を示しました。近藤雅彦氏はスコア0.90で、ESG市場の拡大を歓迎し、情報開示推進によるさらなる拡大を要望するなど、明確な賛成の立場を示しました。両者とも推進に肯定的な立場であり、反対意見は示されていません。
本テーマでは、2023年に開始されたGXリーグにおいて削減貢献量指標の活用事例集の公表等が実施されたこと、そして本年4月にGXフューチャー・コンソーシアムへと発展したことが取り上げられました。同コンソーシアムには金融庁も参画しており、非財務情報を含む企業の取組を資金供給につなげるルール形成が進められていることが議論されました。発言者としては近藤雅彦氏が、前向きな取組の推進を期待する発言をしており、賛成的な立場が示されました。
是非前向きな取組をたくさん進めていただければと思います。
本議論では、PAとノンPA間における財務的・法的負担の構造的アンバランス、法人責任と個人責任の不均衡、賠償優先順位のねじれが制度上の課題として指摘されました。これに関連し、ノンPAにもPAと同等の登録要件を整えるべきとの要望が示されました。発言者の萩原佳氏はこの点について賛成の立場を明確にしており、品質格差と期待ギャップを懸念し、PAと同等の登録要件整備を明確に要望しました。
是非、登録要件はPAと同等の登録要件を整えていただきたいと考えております。
本テーマでは、SNS型投資詐欺の横行と警察相談窓口(シャープ九一一〇)の対応迅速化について議論が行われました。論点として、著名人成り済まし広告からSNSグループに誘導し暗号資産をだまし取るSNS型投資詐欺が令和7年7月以降増加していること、シャープ九一一〇相談後に警察署で再度説明が必要となる二度手間が被害拡大につながるため、録音・AI要約共有や都道府県専門部署との連携強化を提案する点が挙げられました。岡本三成氏は、相談窓口の迅速化を求め改善を提案する立場(賛成、スコア0.75)を示しました。これに対し警察側は、被害金振込先や暗号資産取引口座が判明した際には迅速な口座凍結依頼を行っているとした上で、提案については検討課題として受け止める旨を示しました。
本当に、数時間がお金を止められるかどうかの瀬戸際なんというのはたくさんあるんですね。
本テーマでは、対価を受けて取引判断に関する意思表示をする場合に対価受領の表示を義務づけるステルスマーケティング規制の導入や、利益見込みを著しく誤認させる広告表示・断定的判断の提供・虚偽告知を禁止する規制、金融商品取引業を行えない者がSNS等で金融取引業を行う旨を表示・勧誘することの禁止などが論点となりました。暗号資産の取引判断に関する意見表示についても、対価受領の表示を義務づけるステマ規制の導入が示されました。井上俊剛は、こうしたステマ規制の整備を説明し、導入を推進する立場を示しました。田中健は、誇大表現の徹底規制とSNS広告への継続的な監視を求め、規制強化に賛成的な立場を示しました。議論では「著しく」という基準の曖昧さが指摘されるとともに、SNS・インフルエンサー広告への継続的監視の必要性が求められました。また、ステマの対価が暗号資産や海外口座経由で支払われる場合には捕捉が難しいことが指摘され、監視委員会は関係機関と連携して調査に努める方針が示されました。
本テーマでは、サステーナビリティー情報開示制度をめぐり、地球温暖化対策における行政の企業誘導への懸念が議論されました。河村たかし委員は、サステーナビリティー情報開示が役人による地球温暖化対策の企業誘導につながる危険性を懸念し、SDGsとノーカーボンシティー宣言は異なるとしつつ、責任ある役人財政への懸念を表明しました。これに対し片山さつき大臣は、対象は上場300社程度に限定され経過措置もあることを理由に、懸念には及ばないと答弁し、制度の妥当性を説明しました。また牧野俊一委員は、情報開示制度の保証や下流排出量評価について懸念を繰り返し表明しました。議論を通じて、制度の対象範囲や経過措置の在り方をめぐり、懸念を示す立場と制度を擁護する立場との間でやり取りが行われました。
本テーマでは、サステーナビリティー情報開示・保証制度をめぐり、企業負担の軽減と柔軟な制度運用が議論されました。制度は発展途上であるとして、時価総額基準による段階適用と十分な経過措置の整備、好事例の収集・公表を通じた円滑な導入や、基準見直し時の国際整合性・経営環境確認と追加経過措置の検討など、柔軟に対応する方針が示されました。牧野俊一委員は、開示義務化が現場の生産性・品質・安全管理を圧迫するリスクを指摘しました(スタンススコア0.50)。これに対し片山大臣は、見積り等の合理的開示が基準上可能であり過度な負担を強いるものではないと説明しました。峰島委員は、EY調査で66%の投資家がESGの投資判断ウェートを下げる意向であることや、EUのオムニバス法案による揺り戻しを指摘し、法改正の具体的成果を質問したほか、自主的開示が本来望ましいとしつつガイドライン等での過度な開示回避に期待を示しました。井上政府参考人は時価総額基準による段階適用と経過措置整備により過度な負担を回避する方針を説明しました。近藤雅彦委員は運用開始後の周知・ガイドライン整備を要望し、企業負担軽減に前向きな姿勢を示しました(スタンススコア0.75)。附帯決議では、EUオムニバス指令等の国際動向を注視し過度な負担とならないよう不断の見直しを行うことや、将来情報・スコープ3のセーフハーバールール適用範囲の明確化と法的安定性確保が求められました。
本テーマでは、サステーナビリティー情報開示に係る第三者保証制度について、監査法人以外の事業者にも登録要件を満たせば担い手を認める制度とすることが議論されました。片山さつき氏はスコア0.75で、担い手確保と事業者間競争によるサービス向上を目的として制度を肯定的に説明しました。近藤雅彦氏はスコア0.90で、新規プレーヤー参入による競争促進と投資家への有益な情報提供に期待を示しました。一方、牧野俊一氏はスコア0.30で、保証業務実施者が外国資本の間接支配下にある場合の企業秘密・技術情報の流出リスクを懸念し、萩原佳氏はスコア0.35で、ノンPA参入による品質のばらつきが信頼性低下を招く懸念を示しました。牧野委員の懸念に対し、片山大臣は秘密保持義務と罰則、体制整備を下位法令で求め、登録時・登録後の検査監督で対応する旨を説明し、井上政府参考人は独立性の観点から株式等保有関係を確認する旨を答弁しました。また、監査法人以外が保証業務を行う場合は選任理由・報酬の開示を求める方向、SSBJ基準準拠かつ登録保証業者による保証報告書のみ有報添付を認める方向が示され、附帯決議第十項では情報管理体制の適切性と資本・支配関係への留意が求められました。
是非、そういった新たなプレーヤーが入ってくること、これに対しては健全な競争を期待いたしますし、さらには、投資家に対しまして分かりやすく有益な情報提供につながることを期待申し上げます。
このために、サステーナビリティー保証業務を提供することができる業者として、監査法人だけではなくて、監査法人以外の方であっても、要件を満たせば登録できるといった制度とさせていただいております。
保証業務実施者自体が外国資本の影響下にある場合とか、あるいは外為法でこの間扱ったようなリスクの高い外国投資家によって間接支配されている場合に、企業秘密とか技術情報が流出するリスクはないのかということを懸念しております。
仮にノンPAの参入によって、要件をクリアしたとはいえ、実質的な品質保証、これにばらつきが生じれば、法定開示全体の信頼性低下につながるおそれがありますが
本テーマでは、プライム市場上場企業を対象としたSSBJ基準に基づくサステナビリティー情報開示の段階的義務化について議論されました。2027年3月期から時価総額3兆円以上の企業を皮切りに、28年3月期に1兆円以上、29年3月期に5千億円以上へと対象を順次拡大し、下位法令でSSBJ基準を一般に公正妥当と認められる基準として指定する予定で、対象企業は累計約300社となる見込みです。峰島侑也委員は、義務化より自主的開示が望ましいとの立場から、時価総額5000億円未満企業への適用拡大に慎重な姿勢を示し、その必要性についての現時点の認識を質問するとともに、なし崩し的な拡大ではなく投資家ニーズ等を踏まえた判断を期待すると述べました。これに対し井上政府参考人は、5000億円未満への適用拡大は開示状況や投資家ニーズ等を踏まえ引き続き検討すると答弁し、片山大臣は対象をプライム市場上場約300社に限定し、国際的ベースラインに近づける開示を求める判断であると説明しました。結論として、附帯決議第六項に、時価総額5000億円未満企業への適用拡大は開示状況や投資家ニーズを踏まえ慎重に検討すべきことが明記されました。
本来は、国が義務化をしてルールを設けるのではなく、投資家からの要請若しくは企業が自身の企業価値向上を目指して自主的にサステーナビリティー開示を行う、現状そのような形になっていると思いますが、それが資本市場にとっては望ましいことだというふうに考えております。
本テーマでは、企業のサステーナビリティー情報開示が投資判断上どのような意義を持つかが議論されました。片山大臣は、サステーナビリティー情報は財務諸表では把握困難な中長期的な企業価値評価に資する重要な情報であると説明し、開示の意義を肯定しました。井上政府参考人は、生保協会調査において投資家の53.8%がサステーナビリティー対話に効果を感じていると回答した結果を示し、投資家アンケート等により効果を継続的に把握していく方針を説明しました。一方、峰島委員は、外国人投資家保有比率等を指標として法改正の具体的成果と評価指標について質問し、ESG開示の実効性については懐疑的な立場から、投資判断への影響は限定的であるとの指摘を示しました。このほか、牧野委員は人権問題の開示対象化を、近藤委員は国際基準との整合性や比較可能性の向上という制度趣旨を、それぞれ肯定的に評価しました。
サステナビリティー情報は、過去の情報を中心とする財務諸表からは把握することが困難な中長期的な企業価値を評価するための情報として、投資判断上、重要な情報であると考えております。
サプライチェーンの上流で何かしらの、強制労働とかあるいは児童労働、こういった人権問題がないかといったことも開示対象に含まれるという点で、こちらはそういったことはあってしかるべきかなというふうには思います。
上場企業が自主的に第三者保証を受けて情報開示を行うことは、開示情報の信頼性を高めるとともに、投資者保護にも資する場合もあるため、一般的には望ましいものと考えられます
今回の制度は、国際基準と整合性を図りながら、投資家が企業を比較評価しやすくなること、これを目的としているものと理解しております。
やはり周りの投資家の方に聞いてみても、いわゆる足切りとしてESG開示を見ているものの、それ自体で投資判断に至ることがないというふうにおっしゃられる方も多い印象を受けております。
本テーマでは、サステナビリティ保証の登録制における金融庁の検査監督体制及び品質管理の実効性確保について議論が行われました。保証提供業者は監査法人であるか否かを問わず国際基準に整合した基準に従う必要があり、登録時及び登録後に業務管理体制や基準遵守について検査監督を行うことが説明されました。井上俊剛氏は、登録時・登録後の検査監督を通じて信頼性確保に努める姿勢を明確に説明し、賛成の立場を示しました。一方、萩原佳氏は、ノンPAには自主規制機関による事前の品質管理レビューの仕組みがなく、金融庁が直接検査監督することについて人員・専門知見の確保に懸念を示し、検査監督体制の実効性に疑問を呈しました。これに対し金融庁は、監査法人モニタリングで得た知見・ノウハウを活用しつつ監督体制の整備に取り組むと答弁しました。また、検査監督の実効性確保には人員体制の構築も必要との指摘や、監査の信頼性に影響する事態が生じた場合には五年の見直し期限を待たず機動的に対応すべきとの要望が示されました。
本テーマでは、スタートアップ経営者の株式譲渡益に対するミニマムタックス適用のあり方と日本版QSBS導入の検討が議論されました。峰島侑也委員は、有価証券届出書基準の1億円から5億円への引上げについてスタートアップ促進に意義があると評価する一方、起業家が一生に一度得る株式譲渡益にミニマムタックスが適用されることの不整合を指摘し、日本版QSBS導入の必要性を質問しました(スタンス:反対寄り、スコア0.05)。また、ミニマムタックス対象者の実態調査の実施も要望しました。これに対し三反園政務官は、ミニマムタックスは税負担の公平性確保のため令和8年度税制改正で措置するものであると説明し、令和5年度税制において売却益20億円までを非課税とする再投資措置が既に存在すると述べました。両者の議論を通じて、ミニマムタックスの適用範囲と既存の再投資非課税措置との関係が論点として示されました。
起業家が今後ほかの企業に対する投資家となり得る環境を整備する意味でも、こういったスタートアップが、起業家が御自身の会社の株式を譲渡した場合に、無税とまではいかないかもしれませんが、自身の譲渡益についてはミニマムタックスの対象外とするような、日本版QSBSを導入する必要性があると考えていますが
本テーマでは、中東情勢に伴うナフサ・原油不足により建築資材や塗料が地方中小工務店に届かず、建設現場が停止し資金繰りに支障が生じている状況が取り上げられました。これに対し、片山大臣は既往債務の条件変更・借換えや金融機関への迅速かつ柔軟な対応を求める緊急要請、公庫金利の引下げ等の対応策を説明しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、移転記録や保有記録の管理が困難であること、匿名性が高くマネーロンダリングのリスクが高いこと、流動性が乏しいことなどを理由に、問題のある暗号資産等の取扱いを禁止する基準を下位法令で定める予定であることが論点として取り上げられました。井上俊剛氏は、利用者保護のための取扱い禁止制度について説明し、肯定的な立場を示しました。伊佐進一氏も、取扱禁止基準を設ける必要性を明確に主張し、賛成の立場を示しました。両氏とも取扱い禁止基準の設定に肯定的な立場であり、明確な反対意見は示されませんでした。
本テーマでは、地域通貨・プレミアム商品券への暗号資産・ブロックチェーン技術活用の可否が論点となりました。河村委員は、名古屋市が構想したプレミアム商品券への新通貨(仮想通貨)活用が金融庁により制限された経緯を紹介し、その可否について質問しました。これに対し片山大臣は、地方創生大臣時代に木更津の「らづ」や岐阜の「さるぼぼコイン」といったブロックチェーン型地域通貨の事例を紹介したものの、これらが暗号資産に該当するかどうかについては明言しませんでした。河村委員は、地域通貨を暗号資産で行ってよいかという質問に対して明確な回答が得られなかったと指摘しました。本テーマにおいて、明確な結論や決定事項は示されていません。
本テーマでは、J―FLECによる金融経済教育の講師派遣について、十人以上・内容パッケージ化等の要件があるため対応できない案件が地方財務局に寄せられている実態が取り上げられました。J―FLECは要件外の依頼についても定型的内容であれば柔軟対応に努めているものの、財務局への依頼は依然として多いとの指摘がなされました。また、附帯決議第十一項に関連し、地方財務局における金融教育の展開や、増加する法令照会・許認可業務への対応のため、機構定員を含む体制整備を求める意見も示されました。発言者のスタンスとしては、伊佐進一氏が講師派遣要件の柔軟化を2度にわたり明確に要望し賛成の立場を示し、岡田大氏も安定運営を前提としつつ柔軟対応とニーズ対応に努める意向を表明し、賛成の立場を示しました。
本テーマでは、投資詐欺被害の防止に向けた注意喚起のあり方について議論が行われました。文字情報中心の詐欺注意喚起は読まれにくく、政府広報の詐欺手口動画も2024年7月作成のまま更新されていない点が指摘されました。これを踏まえ、典型的な詐欺手口をショートムービー化し、口座開設画面や送金画面など利用者が実際に操作する場面での周知を徹底することが提案されました。また、AI生成の成り済まし動画については、現状では口の動きなどから見分けることが可能であるものの、今後精緻化が進むおそれがあるとの懸念が示され、これに対し分かりやすい広報の充実に取り組むとの答弁がありました。さらに、J-FLECのコンテンツは質が高い一方で認知度の低いサイトに掲載されていることが問題として挙げられ、事業者サイトへのリンク掲載を要請することが提案されました。岡本三成氏は、映像コンテンツの拡充と各所への添付を明確に提案しており、賛成の立場を示しました。
まずは、ショートムービーみたいな、最も典型的な詐欺の手口を映像にしていただく、そして、その映像を至る所に添付していただきたいんです。
本テーマでは、暗号資産に関するインサイダー取引・ステルスマーケティング規制の実効的な取締り体制整備が議論されました。論点としては、上場株式の市場監視体制を参考に、取引業者の売買審査、自主規制機関の監視体制、証券監視委員会の市場監視により実効性を確保する方針、無登録業に対する罰則を拘禁刑10年以下に引上げ、無登録勧誘行為への拘禁刑創設等の措置が挙げられました。峰島侑也委員は、暗号資産がディスコード等非公開グループで流通するため重要事実伝達経路の特定が困難であると指摘し、具体的な取締り手法・体制について質問するとともに、規制導入の方向性を支持し、暗号資産関係者が安心して取り組めるようガイドライン整備の検討を要望しました。これに対し齋藤馨政府参考人は、具体的調査手法への言及は差し控えつつ、金融庁・自主規制機関と連携し法令違反疑いには厳正対応する旨を答弁し、体制整備に前向きな姿勢を示しました。また、伊佐進一委員は監視委員会の経験不足を懸念しつつ体制整備を求め、牧野俊一委員は投資者保護に向けた取締り強化の方向性を高く評価し、田中健委員は業界連携による実効性ある運用を求めました。附帯決議第四項では、証券取引等監視委員会の高度化システム投資等による体制強化と業界連携強化が求められました。
不正な取引であるとか、暗号資産だけでなくて、様々な金融商品に関わる投資詐欺といったものから投資者を保護するといった方向性になっていることは高く評価したいというふうに考えております。
今回、暗号資産が金融商品として位置づけられ、インサイダー取引規制であるとかステルスマーケティング規制、こういったものが入ることによって、より多くの投資家の方々が安心して参加できる市場になるという方向性について支持をしております。
是非、これは業界もあると思いますので、業界の人とも連携をしながら、本当に実際的に運用が回るように実効性を担保してもらいたいと思っています。
当委員会としては、これまでの有価証券に係る無登録調査及び犯則調査のノウハウを生かしつつ、暗号資産に関する知見を有する金融庁や自主規制機関等とも緊密に連携し、適切な対応体制の整備に努めてまいります。
証券監視委員会はこれまで暗号資産に対応した経験がそれほど多くないと思っています。
本議論では、暗号資産に関するインサイダー取引規制の導入について論点が示されました。米大統領一族による冠名トークンの発行と利益取得が日本のインサイダー取引規制に該当するかが質問され、日本では想定されない立場である旨の大臣答弁がありました。また、政治家が自らに関連するトークンを発行することについては、法的問題以前に倫理的問題として戒めるべきであるとの確認がなされました。規制の内容としては、技術仕様変更、業務提携、新規取扱い、ハッキング・システム障害、大口取引等を重要事実とし、インサイダー規制の対象とすることが示され、規制対象者には発行者・取引業者・大口取引者の役職員や関係者、および情報の伝達を受けた者が含まれるとされました。岡本三成氏はスコア0.75で、政治家自身のトークン発行を倫理的問題として戒めるべきと明言し、規制強化に肯定的な立場を示しました。田中健氏もスコア0.75で、規制新設を評価しつつ対象範囲や実効性について質問し、条件付きで賛成する立場を示しました。
本テーマでは、暗号資産に関する金融リテラシー教育の学校現場への普及について議論されました。論点として、J-FLECの教材等を活用し、高校への講師派遣なども通じて暗号資産のリスクと商品性を啓発する取組が挙げられました。また、J-FLECの教材内容を拡充し、暗号資産のリスクに加えて特性も取り上げる予定であることが示されました。さらに、金融庁・J-FLEC・文部科学省が連携し、学習指導案の活用を全国の教育委員会に周知する方針も示されました。発言者としては、牧野俊一氏が金融リテラシー教育の在り方について現場と検討するよう要望しており、推進に前向きな姿勢を示していますが、具体的な方策には言及していません。
しっかりと正しい知識を持って活用していけるような、そういった教育の在り方というものを現場と一緒に考えていっていただきたいというふうに思います。
本テーマでは、暗号資産の借入れ(レンディング)を金融商品取引業の対象に含めて登録制とし、リスク説明や広告規制等の行為規制を課すこと、投資助言・投資運用行為を行うオンラインサロン等を投資運用業・投資助言業として規制対象化すること、ウォレット提供業者を事前届出制として情報の安全管理措置等の行為規制を課すことが論点として挙げられました。発言者としては、井上俊剛氏がスコア0.75で、登録制・行為規制導入を制度趣旨として説明し、整備方針について肯定的に述べています。また田中健氏もスコア0.75で、規制の抜け穴解消と谷間対応を要望し、対象化の必要性を前提とした発言を行っています。両者とも賛成の立場を示しており、反対の立場を示す発言者は見られませんでした。
本テーマでは、グーグルアカウント乗っ取りにより二段階認証が突破され、取引所に預けていたビットコインが不正送金された事案が報告されました。金融庁からは令和8年1月から3月の暗号資産交換業者全体における不正取引件数が合計150件であったと報告されています。事業者側は情報流出を利用者責任とし補償義務はないとしており、銀行におけるなりすまし送金の補償ルールとの整合性が問題提起されました。岡本三成氏は、銀行と同様の補償基準を暗号資産にも適用すべきと主張し賛成の立場を示しました。一方、片山さつき氏は一般ルール設定には現時点で慎重な姿勢を示し、事業者ごとの対応を志向する立場を取りました。答弁では、現状は各事業者の個別判断に委ねられており、業が発展途上であることから一般ルールの設定は現時点では難しいとされました。
本テーマでは、暗号資産取引の拡大等に伴う財務局・金融庁の業務量増加と体制整備の必要性が議論されました。論点としては、証券監視委員会が暗号資産対応の経験に乏しく、犯則調査執行に向けたスキルアップと体制整備が課題であること、地方財務局が金融経済教育・利用者保護・金融機関監督・災害対応等の多角的業務により慢性的な残業を抱えていること、地域金融機関の付随業務拡大に伴う法令照会・許認可業務の増加も財務局の負担となっていることが挙げられました。これらを踏まえ、暗号資産規制に伴う投資家保護業務の拡大等を見据えた財務局の体制整備を進める必要性が指摘されました。発言者としては、伊佐進一氏が財務局の体制整備を遺漏なく進めるよう明確に要望し賛成の立場を示し、堀本善雄氏も体制整備に取り組む方針を明確に表明し賛成の立場を示しました。
本テーマでは、暗号資産取引業者に対する責任準備金の積立水準について議論が行われました。峰島委員は、積立水準を決定する際のリスク特性・要素について質問しました。これに対し井上政府参考人は、コールドウォレット等からの流出時における補償のため責任準備金の積立を求める考えを示し、その具体的な水準については下位法令において取引業者の規模やセキュリティー水準等を踏まえて検討する旨を説明しました。両者のスタンス(賛否)は明示的なデータとして示されていません。
本テーマでは、暗号資産取引業者に対し第一種金融商品取引業相当の規制を適用し、取り扱い審査体制・顧客適合性確認体制・売買審査体制の整備を義務づけることが論点となりました。また、顧客のリスク負担能力に応じた取引開始基準や取引限度額の設定等を、自主規制機関の機能強化を通じて求める方針も示されました。井上俊剛氏は業務管理体制整備の法的義務化について説明し、制度整備を推進する立場を示しました。伊佐進一氏も業者側の管理体制や顧客適合性確認の必要性を主張し、整備を求める立場を示しました。あわせて、暗号資産には裏づけ資産がなく投機的性格が強いとの指摘がなされ、これに対し片山大臣は、投資を推奨したりお墨つきを与えたりする意図はない旨を答弁しました。
本テーマでは、暗号資産口座数の急拡大を踏まえた金融リテラシー向上策について議論が行われました。論点として、暗号資産口座数は延べ1400万口座、稼働口座は881万、預託金残高は約3兆円台に達していることが大臣より答弁されました。発言者については、片山さつき氏がリスク理解と余力範囲内での取引の重要性を強調し、金融リテラシー向上策に肯定的な立場を示しました。
暗号資産取引を行う場合には、利用者において、リスクですとか、先ほどおっしゃったような特殊性、これを十分に御理解いただいて、経済的な余力の範囲内で取引を行っていただくということが重要であると考えております。
本テーマでは、無登録業者に対する拘禁刑を三年から十年に引き上げ、証券監視委員会の犯則調査対象とすることが論点となりました。また、罰金・課徴金は被害弁済に充てる仕組みではないものの、破産手続開始時には民事上の損害賠償請求権等が罰金・課徴金請求権に優先することが確認されました。さらに、詐欺罪成立により犯罪被害財産の没収・追徴が確定した場合には、被害回復給付金支給手続を通じて被害者に支給されるケースがあり得ることが示されました。発言者としては、牧野俊一氏が被害者救済の優先を明確に要望する立場を示しました。
もしもそれでもひっかかってしまったときには、可能な限り当事者が救済されるような方向に持っていっていただければありがたいかなというふうに思います。
本テーマでは、暗号資産発行者への情報公開義務の整備が論点となりました。発行者の事業内容・保有状況・発行予定・調達資金使途・基盤技術・リスク等の情報公表を内閣府令で義務づける方向性が示され、あわせて発行者等による追加売りつけ時の都度開示や年一回の定期開示、ロックアップ期間中の売却禁止等により、売り抜け防止を図ることが議論されました。発言者としては、井上俊剛氏が情報非対称性の解消のため公表義務を課す必要があると説明し、制度整備に賛成の立場を示しました。田中健氏も、発行者の保有状況・売却方針・情報開示の必要性を一貫して強く主張し、賛成の立場を示しました。両氏とも情報開示の強化に肯定的な立場であり、反対の立場を示した発言者は示されていません。
本テーマでは、暗号資産規制を資金決済法から金融商品取引法へ移行することの目的と内容が議論されました。暗号資産の保有率がFX取引や社債を上回り投資対象化が進展していること、投資経験者における保有率上昇や長期値上がり期待といった取引動機を踏まえ、金商法により実態に即した規制整備を行うとの説明がなされました。暗号資産は資産価値の裏づけがなく投機的側面もある一方、オルタナティブ投資として利用される場合もあるとされ、無登録業者対応、不公正取引規制、情報公表規制の整備や、暗号資産ETF解禁の国内検討も方針として示されました。また暗号資産の口座数は千四百万、うち稼働口座は八百八十万に上る現状が示されました。発言者では、井上俊剛、片山さつき、牧野俊一が利用者保護と規制整備の観点から肯定的な立場を示し、岡本三成も規制強化と投資家保護の方向性への賛同を明言しました。田中健は移行の目的を確認する質問にとどまり、賛否は明示されませんでした。
今回の法改正は、暗号資産の取引事業者の皆さんに対する規制を強化をいたしまして投資家の保護を図ろうとする、私はその方向性に基本的に賛同いたします。
この改正案では、投資商品を規律する法律である金融商品取引法において暗号資産取引の実態に即した適切な規制の整備を行うことにより、利用者保護を通じて健全なイノベーションが促進されるように図っていくということが目的でございます。
投資者の保護とそして成長資金供給の観点から評価できる点が多くございます
本改正案では、利用者保護の充実を図るために、投資商品を規律する法律である金融商品取引法において暗号資産取引の実態に即した適切な規制の整備を行うこととしております。
今回の改正の目的は、暗号資産の市場というのを単に規制強化するという目的ではなく、利用者保護、さらには健全なイノベーションを促進していく、この両立にあるという理解でよいか、大臣の認識を伺います。
本テーマでは、暗号資産規制強化とスタートアップ育成の両立に向けた制度整備が論点となりました。具体的には、少人数私募・プロ私募を情報公表規制の適用除外とし、発行者自ら行う私募を業規制対象からも除外すること、暗号資産取引業を本業としない事業者の参入を想定した兼業規制の緩和、金融庁のフィンテックサポートデスク・実証実験ハブによる事業者のビジネス展開支援が取り上げられました。発言者のスタンスとしては、岡本三成委員が健全事業者の淘汰や海外流出への懸念を指摘し、経過措置整備の是非については明示していません。田中健委員は規制強化を前提としつつ、スタートアップへの配慮としての経過措置・相談体制整備を積極的に要望しました。また、峰島委員は暗号資産の金融商品法上の位置づけと、インサイダー・ステマ規制導入の方向性を支持する意向を表明しました。
本テーマでは、令和8年度税制改正における暗号資産取引の分離課税化について議論されました。政府側は、投資推奨ではなく課税の中立性確保が目的であると説明しています。河村たかし委員は、暗号資産譲渡所得の2割申告分離課税化とマイナンバーによる総合課税推進の流れが矛盾するのではないかと質問し、批判的な立場を示しました(スコア0.15)。これに対し片山さつき大臣は、分離課税にはマイナンバーが必要であり、規制見直しの趣旨は利用者保護・国際性・規制の柔軟性確保にあるとして矛盾はないとの認識を示しました(スコア0.60)。岡本三成委員は分離課税化を課税適正化と理解し、肯定的な評価を示しました(スコア0.75)。附帯決議第一項では、申告分離課税化が暗号資産投資への国のお墨付きではない旨の周知と、金融リテラシー向上を求める内容が盛り込まれました。
本テーマでは、海外暗号資産事業者への対応と国内ユーザーの海外流出への懸念が議論されました。国内利用者向けに営業する海外事業者も改正金商法の登録・業規制の対象となることが説明され、無登録の悪質な海外業者には警告・公表やアプリ配信停止の働きかけ等の措置を講じる方針が示されました。また、暗号資産取引の金商法移管によりIOSCOのMMOU対象となり、登録の有無を問わず海外当局との情報交換が可能となるほか、強化版多国間覚書(EMMOU)署名により海外当局への出頭強制を伴う調査要請も可能になるとされました。海外で登録している業者であっても、日本国内で無登録のまま勧誘すれば規制対象となる旨も説明されました。井上俊剛は、海外事業者にも登録義務を課し規制対応する方針を明言し、賛成の立場を示しました。伊佐進一は、海外業者利用者への保護欠如を懸念する質問を行いましたが、政策への賛否は示しませんでした。峰島委員は、海外事業者への違反取締りの実効性と国内ユーザーの海外流出への懸念を紹介し、今後の議論を要望しました。
本テーマでは、上場企業に課されるスコープ3排出量開示義務が、サプライチェーン上流の中小・地方の下請企業に記録・報告負担として転嫁されるおそれが論点となりました。制度上は適用初年度の開示不要や推計算定、輸入元に記録がない場合の推計値使用が認められ、保証義務も制度適用開始から2年間は対象外とされています。井上政府参考人は、下流排出量についてセーフハーバールールにより虚偽記載責任を問われない仕組みを法定化したと説明しました。牧野俊一委員は、開示対応が現場の安全・品質管理を圧迫し品質不正等を招くリスクを懸念し、大企業を支える中小企業現場の負荷増大や改ざん誘発への懸念を改めて指摘しました。峰島侑也委員は中小企業への開示負担についてガイドライン等で道筋を示すよう期待を表明しました。片山大臣は、見積り等の合理的開示を認め、好事例の収集・公表を通じて実務浸透を図ると答弁しました。また、附帯決議第九項では、スコープ3開示に伴い中小企業へ過度な負担が転嫁されないよう関係省庁が連携することが求められました。
本テーマでは、無登録暗号資産交換業者への対応として、実態把握の上での業務停止要請、警告・告発・公表、警察庁への情報提供や連名要請等の連携体制が説明されました。無登録業者の把握は、利用者からの苦情、捜査当局への照会、業者団体情報、広告等を通じて行われ、問合せ後に警告・公表、警察庁との連携を行うとされています。都道府県警察からの法令解釈や業登録有無の照会にも対応し、警察庁への情報提供を実施しています。また、金融庁は無登録業者への警告や名称公表に加え、自主規制機関と連携し偽ロゴ等を用いる偽装業者への注意喚起を強化する方針を示しました。具体例として、無登録であるサナエトークンについて、金融庁利用者相談室に6月9日までに損失に言及する相談が5件(うち被害額を主張するもの3件)寄せられており、初日に価格が30倍・25億円規模に急騰したことから、反復性・対公衆性という登録要件を満たす可能性が高いと指摘されました。大臣から総理への報告有無や個別対応については、個別事案のため回答を差し控えるとされています。附帯決議第三項では、無登録業者による詐欺被害防止のため金融庁と警察庁の連携強化及び国民啓発が求められました。伊佐進一、堀本善雄、片山さつき、田中健の各氏はいずれも連携強化や厳正対処、実効性ある対策強化を求める立場から発言しました。
本テーマでは、無登録業者による未取扱暗号資産の売りつけ契約について、公序良俗無効と推定し原則無効とする民事効規定を新設し、立証責任を業者側に転換することが論点となりました。井上俊剛氏はスコア0.75で、民事効規定による投資家救済の実現を肯定的に説明しており、賛成の立場を示しました。伊佐進一氏はスコア0.85で、立証責任転換による無効化の仕組みを重要な取組と積極的に評価し、賛成の立場を示しました。両氏とも当該規定の意義を肯定的に捉える発言が確認されました。
本テーマでは、AI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対応強化に向けて、官民連携会議が4月24日に創設されたこと、金融庁が5月22日に要請文を発出し金融機関に短期的な備えを促進したこと、AnthropicやOpenAIのモデルへのアクセスが可能となりテストに向けた実務が立ち上がったことが論点として挙げられました。発言者としては牧野俊一氏が、AI活用による防御強化を支持しつつ国産AI開発を政府に要望する立場を示し、賛成の姿勢を明らかにしました。
しっかりAIを活用した防御というものを実効性を持って進めていただきたいと思うところでありますが、このミュトスもGPT―5・5も外国製でありますので、そこばかりに頼っていると、いわゆるデジタル赤字というものもどんどん拡大していきますから、可能であれば、いかにして国産でそういった優秀なものを作るかといったところにも政府を挙げて取り組んでいただきたいというふうに要望しておきます。
審議の結果、本案は起立多数で原案どおり可決され、若林健太君外五名提出の共同附帯決議案も起立総員で可決されました。附帯決議では、国際動向を踏まえた不断の見直し、投資家保護に向けた体制強化、中小企業への過度な負担回避、スタートアップ支援の環境整備等が求められ、片山大臣は附帯決議の趣旨を踏まえて配意する旨を答弁しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。