本会議では、国家情報会議設置法案を中心に、インテリジェンス機能の強化に関する多岐にわたる論点が議論されました。木原稔長官・官房長官は、AI活用によるインテリジェンスサイクルの迅速化、専門人材養成のための省庁横断アカデミー機能創設、カウンターインテリジェンス推進会議の機能継承、内閣衛星情報センターと防衛省の連携強化等について答弁しました。高木かおり氏、堂込麻紀子氏、松川るい氏、窪田哲也氏、大津力氏らは人材育成強化や連携強化等に賛成の立場を示す一方、杉尾秀哉氏、大門実紀史氏、鬼木誠氏は、内調の総理私的機関化、警察出身偏重人事、市民監視活動の法的根拠、個人情報保護規定の不在、局格上げの立法事実等について懸念や疑義を表明しました。またスパイ防止法や外国代理人登録法の不存在、防衛駐在官・情報部門人材の不足なども取り上げられました。
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全44テーマ ・ 紐づく質疑54件
国家情報会議設置法案が戦争抑止に資するとの位置付け
本テーマでは、国家情報局による各機関収集情報の総合調整・集約・分析の進展と、AI活用による情報の正誤判別能力向上の重要性が官房長官により述べられました。これに関し、高木かおり氏はサイクルの健全化の重要性について発言しましたが、賛否については明瞭ではありませんでした。
やはり、このインテリジェンスサイクルが健全に機能するということがインテリジェンス能力強化の大前提であるというふうに思っております。
本テーマでは、ALPS処理水を巡り中国が事実に反する発信を行っていることへの日本政府の対応が取り上げられました。松本政府参考人(松本恭典氏)は、こうした発信に対して科学的根拠に基づき反論を行うとともに、IAEAとも連携しながら安全性を説明してきたと答弁しました。松本氏はこの政府の反論・国際発信の取組を妥当なものとして説明しており、賛成の立場を示しています。
日本政府といたしまして、客観的なデータを示し、科学的根拠に基づき適切に反論を行ってきたところであります。
インテリジェンス専門人材養成のための省庁横断アカデミー機能創設については、これまで人材育成が各省依存となり省庁横断的な取組が低調であったことが認められ、官房長官は連立合意の期限を待たずに着手する方針を答弁しました。アカデミー機能については施設の新設に限定せず、内閣情報調査室職員のみならず各省職員を対象とした省庁横断的な教育・研修機能を進める方針が示されました。発言者のスタンスとしては、堂込麻紀子氏が専門人材育成を国家戦略とすべきと主張し強化を支持する立場を示し、高木かおり氏も国立インテリジェンスアカデミーの設置を重要と明言し設立を主張しました。
本テーマでは、特定秘密保護法施行後の情報保護協定の状況とカウンターインテリジェンス推進会議の今後の役割について議論されました。窪田哲也議員は、情報保護協定による同盟国からの情報増大を踏まえ、同会議の今後の役割を質問し、保全能力強化の重要性を確認する立場から肯定的な発言を行いました。これに対し鎌谷政府参考人は、米国・NATO・フランス等12の国・機関と情報保護協定を締結し、情報協力を深化させていると答弁しました。木原稔大臣は、カウンターインテリジェンス推進会議の機能が国家情報会議に継承され、国家情報局が事務処理を担うことで秘密保全水準の向上が期待されると肯定的に答弁しました。また木原長官は、機微情報の取扱いの標準化により秘密保全水準が向上し、情報漏えい防止や危機対処の迅速化に資するとの見解を示しました。
本テーマでは、サイバー対処能力強化法に基づき収集された通信情報を国家情報会議・国家情報局へ提供することに関する運用上の準備状況と歯止めのあり方が議論されました。設備整備予算は令和7年度補正予算で措置済みであり、令和9年秋の施行に向けて準備が進められていることが説明されました。政府側は、国家情報会議・国家情報局がサイバー攻撃関連情報の提供を受けることの重要性を述べ、法案7条2項等に基づき所掌事務の範囲内で適切に運用する方針を説明しました。これに対し堂込麻紀子は、目的外利用を防止するための厳格な措置を制度設計の大前提とすべきであるとの条件付きの立場を示しました。
通信情報の活用については、当然ながら国民の権利の利益、また通信の秘密に十分配慮していただいて、厳格な目的外利用の防止措置、これを講ずることが大前提だというふうに考えますので、国民の理解と信頼を得られるような制度設計を改めて求めさせていただければと思います。
本論点では、日本にスパイ行為に対する刑事罰が存在しないことによる抑止力の欠如が議論されました。通信キャリア社員の情報漏えい事件において、工作員とされるロシア大使館員が処罰を免れた事例が紹介され、日本が「スパイ天国」と揶揄される状況が示されました。政府参考人からは、米国のスパイ活動法・経済スパイ活動法が最高刑死刑や15年以下の懲役等を規定していることが説明され、これと対比する形で、日本の不正競争防止法における漏えい行為の刑が10年にとどまることが指摘されました。松川るい氏は、こうした刑事罰の不在を問題視し、法整備の必要性を示唆する立場を示しました。
日本は今、スパイ行為に対して刑事罰はありません。このままでいいのかということがやはり問われると思います。
本テーマでは、公安警察・自衛隊情報保全隊による市民監視活動の法的根拠が議論されました。大門実紀史議員は、情報保全隊によるイラク派遣反対運動の監視について仙台高裁がプライバシー侵害と認定したことを指摘し、また年金改悪反対集会の監視理由を追及するとともに、市民運動を民主党系・共産党系・社民党系等の政党別に区分して監視していた内部資料の存在を指摘し、活動の違法不当性を批判しました。これに対し松尾智樹政府参考人は、情報保全隊の活動は防衛省設置法第4条第1項第4号に基づき自衛隊員の規律違反防止を目的とした情報収集であると説明し、活動の正当性を主張しました。年金改悪反対集会に関する文書については政府はその作成自体を認めませんでした。また判決を受けて個人情報の適切な取扱いの徹底教育を行っていると答弁したものの、市民監視の継続については明確に否定しませんでした。
内閣情報調査室(内調)における職員体制について議論が行われました。現状では内調プロパー職員の比率が全体の3分の1にとどまっていることが取り上げられ、今後の採用計画として新卒採用者数を今春の約20名から来春には約30名程度に増やす方針、あわせて人材育成プログラムを大幅に見直す方針が示されました。この点について、高木かおり議員は、出向者を中心とした現状の体制について専門性や帰属意識の欠如につながるとして批判し、長期的な人材育成の必要性を主張し、採用・育成体制の見直しに賛成の立場を示しました。
インテリジェンスの専門家は、複合的なスキルを長期にわたって積み上げることで初めて機能するのではないかというふうに思っています。
本テーマでは、内閣情報官と総理との頻繁な面会をめぐり、内閣情報調査室の総理私的機関化への懸念が議論されました。杉尾秀哉議員は、安倍総理時代の北村滋氏や高市総理下の原内閣情報官の頻繁な面会を挙げ、内調が総理の私的機関化していると指摘し、さらに国家情報会議・国家情報局化により議長が総理となり資料提出も義務化されることで、総理への情報集約が格段に強化されると懸念を示しました(賛否スコア0.05)。これに対し岡審議官は、内調を「目と耳」に例える表現は個人的・政治的思惑での指示を意味するものではないと説明し、総理の資料要求は各大臣や内調等を経由して行われ、国家安全保障局(NSS)等の既存法制のもとでも適切に運用されていると述べました。
実質的に内調が時の総理の私的機関化されているのは事実であると私も思います。
内閣情報調査室の局への格上げをめぐっては、1952年の発足以来、内部機能強化で対応してきた経緯から、なぜ今格上げが必要かについて国民への納得性がないとの指摘がありました。政府参考人は、総合調整権は内閣法12条に由来するものの事実行為では限界があり、国家情報会議が基本方針を定め国家情報局に総合調整を行わせるためには法定権限が必要と説明しました。これに対し鬼木誠委員は、情報の質や時宜が不十分であれば各省庁の情報部門や組織自体の問題ではないかと指摘し、局格上げの必要性に繰り返し疑問を呈した上で、制度変更の前に政治家の意識を変えるべきであり、次に控える施策とセットで法案を提出すべきと主張しました。また、内調が局として力を持つ一方、他省庁からは「内調の一人勝ち法案」との声もあると紹介しました。木原稔氏は、法律の根拠なき運用は制度的限界を超えるとして法整備の必要性を述べました。大門実紀史議員は、内調が過去に私兵部隊のように働いた例を挙げ、格上げ後も同様の逸脱がないか懸念を表明しました。
本テーマでは、内閣衛星情報センターと防衛省・自衛隊の画像情報連携の現状及び法案による効果が議論されました。窪田哲也議員は現状を質問し、和田政府参考人は情報収集衛星の画像情報を官邸・防衛省等へ適時提供しており、撮像対象選定等で防衛省と協力連携していると答弁しました。窪田議員はさらに、宇宙基本計画における衛星10機体制による撮影頻度向上を踏まえ、法案による画像情報面の効果を質問しました。これに対し木原稔大臣は、法案第3条第1号ハにより情報収集衛星の重要事項を国家情報会議が調査審議することでオールソース分析が充実すると答弁しました。木原大臣及び窪田議員はいずれもスコア0.75とされ、連携強化に肯定的な姿勢を示しています。
大川原化工機事件を巡り、警視庁は捜査指揮体制の整備等、検察は通知発出やキャラバン等の再発防止策を実施していると答弁しました。鬼木委員は、警察の目的規定が拡大解釈され冤罪事件が生まれた過去があると指摘し、情報部門についても同様の懸念を提起しました。堂込麻紀子委員(スコア0.30)は、再発防止策の実効性や組織責任の明確化が不十分であるとして批判的な立場を示しました。杉尾秀哉委員(スコア0.05)は、北村滋氏の反省なき姿勢を強く批判し、冤罪事件を問題視する立場を示しました。
本テーマでは、衆議院参考人質疑において、各省庁が重要情報を他省庁に秘密にし、総理に直接報告したがる空気が存在するとの指摘が紹介されたことが取り上げられました。この点について鬼木誠は、省庁の秘匿文化が内調の情報収集を妨げていると指摘し、問題視する立場を示しました。一方、政府参考人の岡素彦は、各省庁が内調を介さず官邸幹部に直接報告することはあり得るとしつつ、情報の出し渋り防止が法案の目的ではないと明確に否定しました。両者の発言からは、省庁間の情報の抱え込みという組織文化上の課題と、法案の目的の範囲をめぐる見解の相違が示されました。
本テーマでは、AI活用に伴うクラウド導入の必要性を踏まえつつ、情報保全の観点からアクセスコントロール等について国家サイバー統括室を中心に検討が進められている状況が示されました。発言者としては高木かおり氏が賛成の立場を示し、国産ソブリンクラウドの育成の必要性とデータ・システム主権確保の重要性を根拠として挙げています。
自律的なAI活用の体制整備と他国の干渉を受けない機密情報保護のための新たな選択肢として、国産のソブリンクラウドの育成を進めていく必要があるのではないかと考えますが、様々なリスクを排除するためにも、現在どのようなロードマップを描いていらっしゃっているか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
本テーマでは、国会における情報監視委員会の秘匿性及び機能強化の必要性について議論が行われました。米国上院インテリジェンスコミッティーが紹介され、秘匿度が高く情報漏えいがないカルチャーがあり、高い見識の議員が選ばれる仕組みであるとの説明がなされました。また、対外情報機関設置等が進めば、国会にも高い秘匿度を共有する情報監視委員会の発展改組が必要になるとの指摘がありました。大門実紀史議員は、CIAダレス長官の歴史的教訓等を挙げ、第三者機関・国会による事後チェック機構の必要性を主張しました(賛成、他国の例を挙げ事後チェック機構の設置を明確に主張、信頼向上にも言及)。松川るい議員も、高い秘匿性を持つ情報監視委員会の必要性を主張しました(賛成)。
本テーマでは、国家情報会議で集約される情報の活用範囲について議論が行われました。大津力議員は、集約される質の高い情報を企業・研究機関・自治体・教育へ還元すべきであると提案しました(賛成、スコア0.80)。これに対し岡素彦政府参考人は、情報分析・評価結果を直接国民や事業者に還元することもあり得るとの説明を行い、肯定的な立場を示しました(賛成、スコア0.75)。両者ともに情報の還元自体には賛成の立場であり、具体的な還元先や仕組みのあり方が論点となりました。
本テーマでは、国家情報会議による市民運動・デモ参加者の調査対象化への懸念が議論されました。松川委員は、木原長官が政府批判デモ等への参加のみでは調査審議対象にならないと答弁したことを紹介しました。杉尾秀哉議員は、市民運動・デモ参加者の監視への懸念を示し、衆院答弁における対外勢力関与限定論への疑義を表明した上で、拡大解釈や恣意的運用を防ぐ歯止め規定の明示を求め、高市総理のデモ衝突事例における「関心を寄せる」との答弁が調査を意味するのではないかと追及するなど、一貫して懸念を示しました。これに対し岡素彦審議官は、違法行為前提の制度設計は一般的でないとしつつ将来の違法行為を絶対的に否定はできないと述べ、所掌事務の明確化と憲法・個人情報保護法・国家公務員法が歯止めになると答弁し、一般的な市民運動は調査審議事項にならないとしました。また、関心を寄せた結果調査に至るかはケース・バイ・ケースであり、客観的合理的な危険性や兆候が疑われる場合に未然防止の観点で調査するとしました。大門実紀史議員は、国家情報局の目的外利用による超法規的な個人情報収集を批判しました。
本テーマでは、国家情報会議・国家情報局の活動内容に関する国会への定期報告・公表の在り方について議論が行われました。杉尾議員は国家情報戦略的な文書の報告内容や定期性、自発的公表の有無について質問しました。これに対し岡審議官は、国家情報戦略(仮称)は毎年更新される性質のものではないが、国会の求めに応じて随時説明責任を果たすと答弁しました。窪田哲也議員は、高市総理が国会の求めに応じ適時適切に説明していく旨答弁したことを紹介し、世論調査等を用いた段階的な情報公表という手法を積極的に提案・支持する立場を示しました。木原長官は、国民理解のため活動の目的・必要性・大まかな運用状況等は説明可能であると述べました。
国民の理解の増進に向けて、例えばそういう今挙げたような国民との直接の世論調査といいますか、そういうものもしながら、理解に応じて情報も出しながら進めていくということもこれは大事じゃないかなと思っております
国家情報会議設置法案について、大津力議員は同法案が戦争に巻き込むものではなく抑止するためのものであるとの見解を質問しました。これに対し木原稔長官は、正確な情報収集・分析により誤った政策判断による危機を防ぐものであり、専守防衛の方針を情報面で支えるものと答弁し、法案を危機未然防止のインテリジェンス強化と位置付けました。松川るい議員は情報認定の遅延再発防止に重要であると評価し、窪田哲也議員は同法案を安全保障戦略の具体化として位置付け、いずれも肯定的な立場を示しました。
本テーマでは、国家情報会議設置法案に個人情報・プライバシー保護規定を明文化すべきか否かが議論されました。鬼木誠委員は、冤罪事件の過去を踏まえ、法文に個人情報・プライバシー保護や政治的中立を明記すべきと主張しました。これに対し木原稔長官は、本法案は新たな調査・捜査権限を付与するものではないため個人情報保護規定を置いていないと答弁し、規定を置くと現場の情報活動の萎縮を招きかねないとの見解を示しましたが、鬼木委員は納得できないと重ねて反論しました。また大門実紀史議員は、国家情報局が個人情報保護法69条2項3号を根拠に各省庁保有の個人情報を目的外収集できることへの懸念を示し、歯止めについて質問しました。これに対し木原長官は、所掌事務の必要範囲を超えた個人情報収集は行わず、中長期推進方策において無用な侵害を行わない旨を検討する考えを示しました。大門議員は、事後的な第三者機関や国会による監督があれば信頼が高まるとの立場を重ねて述べました。
本テーマでは、国家情報局における高度専門人材(データサイエンティスト等)の採用・処遇制度の整備が議論されました。伊勢崎賢治議員は、官の給与水準や雇用の硬直性等により高度専門人材が採れない構造にあると指摘し、柔軟な採用制度の整備を質問しました。これに対し木原稔長官は、特定任期付職員として指定職相当俸給での処遇や出向活用等の手だてを説明し、理系人材拡大にも取り組む考えを示しました。伊勢崎議員はさらに、国家情報局が民間・大学の高度専門人材を確保するため、任期付での高待遇や兼業可能な柔軟な働き方、通年採用の整備を求めました。加えて、セキュリティークリアランスの入口がブラックボックス化しており、過去の市民活動や思想的発信の扱いが不透明であることが高度専門人材の応募の障壁になっていると指摘し、この不透明さが解消されなければ優秀な外部人材が参加をちゅうちょし、組織が閉鎖的な官僚内で回る体制に逆戻りすると懸念を示しました。
本テーマでは、国家情報局の施設・設備における情報保全強化について議論されました。要点として、国家情報局は執務室の移転は行わず、生体認証やアクセス権設定等の保全措置を継続する方針であり、より堅牢な施設への入居は将来的な課題であるとの認識が示されました。発言者のスタンスとしては、堂込麻紀子氏が、生体認証等の現行の措置では不十分であるとして、より強靱な施設整備を強く求める立場を示しました。
やはり、サイバー攻撃、またテロ、武力攻撃まで想定した強靱な施設の整備というところの面についても是非検討していく必要があるというふうに指摘せざるを得ないというふうに考えます。
本テーマでは、国家情報局・国家情報会議の組織設計をめぐり、歴代内閣情報官や岡審議官を含む人事が警察出身に偏っているとの指摘がなされました。杉尾秀哉議員は、谷内正太郎氏らの提言が生かされていないと批判し、情報機関監督の仕組みなども反映されておらず、法案は連立合意書を法文化したものに過ぎないと述べました。これに対し岡審議官は、自身は警察一筋の経歴ではなく外務省経由の勤務経験もあり、谷内・島田提言も熟読していると反論しました。堂込麻紀子議員も警察出身偏重人事を問題視し、人物本位で透明性のある人事を求めました。両議員のスタンスはいずれも反対寄りであり、人事の偏りと提言の反映状況が主な論点として議論されました。
本テーマでは、国家情報局設置によるファイブアイズ等各国情報機関との連携深化について議論が行われました。政府側からは、情報の質向上によるギブ・アンド・テークの深化と、局長格上げによりパートナー国からの認識が向上することで、同盟国との協力水準の向上が期待される旨の答弁がありました。発言者としては、高木かおり氏が法案による連携強化に期待を示し、政府に対して実効性を確認する立場を取りました。
今回の法案によって我が国の情報保全と収集能力の信頼性が高まることで、ファイブアイズを始めとする各国の情報機関との連携というのは飛躍的に強化されるのではないかと考えますけれども、これを具体的にどのレベルまで深化すると期待されるのか、実効性の観点から政府の御見解を伺いたいと思います。
国家情報局の設置をめぐっては、戦前回帰や基本的人権の制限を懸念する抗議FAXが多数寄せられたことが紹介されました。これに対し副長官は、本法案が行政機関相互の関係を律するものであり、新たな調査・捜査権限を付与する規定はないと答弁しました。発言者のスタンスとしては、松川るい氏が組織変更に過ぎず人権侵害のおそれはないと明言し懸念を否定した一方、高木かおり氏は懸念に対する政府の説明責任を求めつつ、法案自体への賛否は示しませんでした。
国家情報局長人事について、内閣情報官が歴代7人全て警察庁出身であることを踏まえ、窪田議員は国家情報局長人事が歴代警察庁出身に固定すべきでないとの指摘を紹介し、資質を質問しました。これに対し木原官房長官は、指定席化を招かぬよう人物本位・能力本位で人選を行うと答弁し、ここでいう経験とは複数省庁におけるインテリジェンス業務の経験を指すと説明しました。
国連等国際機関における日本人職員数(デザイアブルレンジ)の増強に関して議論が行われました。伊勢崎賢治議員は、韓国の伴走型支援と対比しつつ、日本のデザイアブルレンジが恒常的に下限に低迷している問題を指摘し、国家戦略としての本腰を入れた取り組みを求めました。これに対し貝原健太郎政府参考人は、国際機関経験者の人材面での強みを認めた上で、邦人職員数増強に一層戦略的に取り組むと答弁しました。
本テーマでは、外国による選挙干渉や偽情報を用いた影響工作への対処が議論されました。政府は、2025年の独総選挙におけるロシアの介入や、加総選挙における中国共産党関係アカウントによる情報操作の事例を把握しているとし、また先般の衆議院選挙でも外国由来と疑われる不審アカウントを把握し、プラットフォーム事業者へ情報提供したと答弁しました。対策として、生成AIによる偽情報・ディープフェイクの高度化を踏まえ、内閣官房副長官の調整の下、同盟国との情報交換やAI技術の活用を推進する方針が示されました。大津議員はロシア・ウクライナ戦争のハイブリッド戦における情報戦の現状認識を質問し、松尾政府参考人はロシアによる偽旗作戦やディープフェイク動画の拡散などの情報戦事例を説明しました。高木かおり議員は、同盟国との情報共有・技術協力の抜本強化と政府一体の取組を求める立場を示しました。
最新の知見を取り入れるために、官民の連携のみならず、同盟国、同志国との情報共有や技術協力を抜本的に強化すべきだと考えますが、政府の御見解をいただきたいと思います。
外国代理人登録法の整備をめぐっては、日本には外国政府の指示に基づく活動を行う者への届出義務や取締りに関する法律が存在しないことが政府参考人から答弁されました。外国代理人登録法は、外国政府の意向を受けた活動の透明性を確保することで国の安全・利益を保護する制度であると説明され、米国・英国・フランス・オーストラリア・カナダ等の民主主義国においても同様の登録法制が整備されていることが政府参考人から示されました。松川るい委員は、自民党政調会長も同様の仕組みの検討に言及していることを紹介した上で、外国代理人登録法の速やかな整備を求めました。
日本にもこのような法律の整備を是非速やかに進めていただきたいと思います。
本テーマでは、外国情報機関による対日有害活動への警察の対処が議論されました。千代延政府参考人は、中国・ロシア・北朝鮮による対日有害活動の実態と警察の対処状況を説明し、中国が政財官学関係者に巧妙な手段で働きかけを行っている状況について、警察が動向を注視し情報収集・分析に努めていると答弁しました。また、本年1月にロシア通商代表部関係者と日本人男性を不正競争防止法違反容疑で検挙した事例が紹介されました。
本テーマでは、対外人的情報収集体制の現状について窪田哲也議員が質問しました。これに対し岡審議官は、外務省の国際テロ情報収集ユニットが対外人的情報収集の専従体制として一定の成果を上げている一方、対外情報機能の充実が今後の課題であると答弁しました。また、インテリジェンスコミュニティーを構成する5省庁の令和8年定員合計は都道府県警察2万1千人を含め3万3千名であるとした上で、人的情報従事者数については非開示としました。木原大臣は、人的情報は他の情報と突き合わせることで正確な情勢評価に重要であるとし、収集体制の充実強化を図る方針を示しました。窪田議員は、対外情報機能の充実を重要課題として支持する立場を示しましたが、詳細については今後の検討課題としました。
対外情報機能の充実が重要課題であり、その在り方については今後検討していく必要があるというふうに考えております。
本テーマでは、情報活動における秘匿性と透明性のバランス、および国民理解の醸成のあり方が議論されました。窪田哲也議員は、小林良樹教授の指摘を引用しつつ秘匿性と透明性のバランスについて質問したほか、世論調査等を活用したPDCAサイクルでの国民理解増進や、情報リテラシー向上、具体事例の周知を提案しました。木原稔長官は、情報源等の秘匿の必要性と目的・運用状況等の説明可能性の両立を図り情報活動の推進方策を取りまとめると答弁し、偽情報・影響工作等への国民の認識や不安を世論調査で把握し政策に反映する意義を認めた一方、世論調査の活用は情報保全に影響が出ない範囲で検討するとしました。
本テーマでは、情報活動従事者及びその協力者・家族の安全確保策(セーフハウス等)について議論が行われました。堂込麻紀子氏は、安全確保施策の早急な検討と実効性ある施策の実施を明確に求める立場を示しました。これに対し官房長官は、情報活動従事者・協力者・家族の安全確保が重要な論点であるとの認識を共有する旨を示しました。
早急に検討を進めていただいて、実効性が高い施策を講じる必要があろうと考えます。
本テーマでは、情報部門と政策部門の分離による客観性の担保について議論が行われました。政府側は、国家情報会議・局が国家安全保障会議・局と同格化され、意思決定メカニズムが別個になることで、政策と情報の分離が制度上担保されると答弁しました。また、情報と政策部門は緊密に連携しつつ、忖度に陥らぬよう分離の意義を両部門職員に教育していく方針が示されました。発言者のスタンスとしては、堂込麻紀子氏はスコア0.50で、分離の必要性自体には触れず、運用や信頼だけでは不十分であるとの懸念を表明しました。高木かおり氏はスコア0.80で、分析の独立性確保を重視しつつ、政策部門との連携維持も要望しました。
本テーマでは、情報部門職員の処遇の適切性が議論されました。内閣調査室プロパー職員の給与は一般行政職俸給表に従っており、水準が低いとは考えていないと政府参考人が答弁し、国際テロ情報収集業務等に俸給調整額が設けられている点についても、それ以外は他省庁にも認められる一般的なものであると説明されました。鬼木議員は、俸給表柔軟化に関する総理答弁を受けた人事院との協議状況について質問し、岡素彦審議官(スコア0.85)は、俸給表改正の本格的な検討には未着手であるものの、人事院とは適宜やり取りを行っていると答弁しました。岡審議官は内調職員の給与水準は他省庁並みで低くないと明言しています。これに対し鬼木議員は、他職種とのバランスを欠く処遇改善議論にならないよう申し添えました。
民間準拠で定められるこの給与水準が低いとは我々は考えておりません。
本テーマでは、拉致問題が北朝鮮による組織的犯行と認定されるまで十年以上を要した経緯について議論が行われました。この点について政府参考人は、未解決の問題であることを理由に答弁を差し控えました。また、対外情報機関の設置に関しては、国家情報局を設置することで関係機関の情報を統合的に分析するオール・ソース・アナリシスが可能となり、同様の事例の再発防止に資するとの指摘がありました。松川るい氏は、対外情報機関があれば拉致問題の早期解決の可能性があったことを指摘し、その設置意義を肯定する立場(スコア0.75)を示しました。
もしも日本に独立した対外情報機関があったなら、つまり諜報機関があったなら、きっと拉致問題もっと早く解決していた可能性はあるんじゃないかと思います。
本テーマでは、政治家・政府高官のインテリジェンスに対する理解・関心の個人差と意識改革の必要性が議論されました。自民党政調インテリジェンス戦略本部の提言では、政府高官のインテリジェンス理解・関心に相当な個人差があったと指摘されています。この論点に関し、鬼木誠氏は、制度改革より政治家の意識改革が先決であると強調し、改革の必要性を訴えました。これに対し木原稔氏は、政策部門の的確な情報要求と情報部門の優先順位付け機能の両方が重要であると答弁し、意識改革の必要性自体は否定しないものの、条件付きの見解を示しました。
本テーマでは、日本がスパイ天国であるかという点をめぐり議論が行われました。杉尾秀哉議員は、日本がスパイ天国かどうかを質問し、これに対し木原稔大臣は評価基準がなく見解表明は困難であると答弁しました。また杉尾議員は、石破総理の答弁や答弁書において抑止力が全くないとは考えていないとして否定していたと指摘し、木原大臣は抑止力が全くないとは考えていないとの認識は現在も変わらないと答弁しました。杉尾議員は、スパイ天国論が対外情報庁やスパイ防止法をめぐる議論で持ち出される点を問題視しました。これに関連し木原大臣は、外国情報機関による活動の実態解明・分析及びアウトリーチの強化のため、司令塔機能の強化が必要であると答弁しました。
米中首脳会談を控え、関係国の戦略的意図等の把握が必要であり、インテリジェンス活動の重要性が高まっていると副長官が答弁しました。また、サイバー・通信手段の把握が現代における相手国の意図把握の鍵になっているとして、ウクライナ・イランの事例が指摘されました。この論点について松川るい議員は、インテリジェンス活動の重要性を強く主張し、外交に不可欠なものと位置づける立場を示しました。
今の時代、インテリジェンスなしでは外交もできない時代となりつつあるのではないかと感じているところであります。
義務教育における偽情報を見抜くメディアリテラシー教育の強化について議論が行われました。大津力議員は、フィンランド等北欧の例を挙げ、義務教育での情報教育強化を提案しました(賛成)。これに対し堀野晶三政府参考人は、学習指導要領において情報活用能力を学習の基盤と位置付けていることを説明し、動画教材の提供や研修の実施、中央教育審議会における改訂議論が進められていることを述べました(賛成、ただし既存取組の強化継続を表明するにとどまる)。
本テーマでは、防衛白書が防衛省情報本部を我が国最大の情報機関と位置付ける根拠について議論が行われました。窪田議員がその根拠を質問したのに対し、松尾政府参考人は、情報本部の令和8年度定員が約2740名、予算が約1605億円であり、情報収集・分析に専従する組織として我が国最大規模であると答弁しました。また、松尾政府参考人は、電波情報収集は情報本部のみが担うものではなく、陸海空自衛隊も含め防衛省全体で実施していると説明しました。さらに、若林政務官は、画像衛星コンステレーションの運用を先月開始し、情報戦への対応における中心的役割の強化に取り組んでいると答弁しました。
防衛駐在官の人員体制をめぐり、伊勢崎賢治議員は、NATO諸国と異なり日本の防衛駐在官が単独配置で綱渡り状態にあると指摘し、増強を要求しました。これに対し松尾智樹政府参考人は、この10年で30名以上を増員し、106大使館・6代表部に83名を派遣しており、更なる充実に努めると答弁しました。伊勢崎議員は、これに対しても依然として人員不足であるとし、二人体制を基本とすべきであると重ねて要求しました。
本テーマでは、難言語・地域研究分野を含む人文社会科学系大学への運営費交付金削減が議論されました。伊勢崎賢治議員は、こうした削減により難言語・地域研究の知の土台が痩せ細っていると批判し、AI翻訳が発達しても、その誤訳やバイアスを検証できるのは人間の専門家のみであると主張した上で、人材育成のビジョンについて質問しました。これに対し岡政府参考人は、専門性を突き詰めつつ複数分野に対応できる多様な人材育成を目指すと答弁しましたが、具体的な人数については明示しませんでした。
特に、人文社会科学系には再編、縮小を迫る近年のこれずっと続いた政策によって、これ本当に真綿で首を絞められるような拷問です、これ本当に。
本テーマでは、電波情報(シギント)収集能力の強化と防衛省の取組について議論が行われました。窪田哲也議員は、米国における漏えい事件の例を挙げてシギントの重要性を指摘し、我が国の収集能力の現状について質問するとともに、収集能力強化を求めました(賛成)。松川るい議員は、インテリジェンス活動の充実が外交達成に不可欠であると強調し、能力強化を支持しました(賛成)。これに対し、松尾政府参考人は、情報本部及び陸海空自衛隊が全国6か所の通信所等で電波情報収集を実施していると答弁し、若林政務官は、令和8年度予算において電波情報収集機や地上電波測定装置等の整備を進めていると答弁しました。
政府は、国家情報会議・国家情報局の設置により情報の総合調整・分析機能の強化、同盟国との連携深化、秘密保全水準の向上等が期待されるとの立場を示しました。一方で個人情報保護規定の明文化や市民監視への歯止め、人事の透明性等については委員から重ねて疑義が示され、明確な合意には至りませんでした。国家情報会議設置法案審査のため参考人出席要求及び関連委員会との連合審査会開会が決定されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。