本会議(経済産業委員会)では、中東情勢緊迫化に伴う原油高・石油製品の供給不安・価格高騰への対応が中心的な論点となり、古賀之士委員、竹内真二委員、加田裕之委員らが中小企業の資金繰り支援や雇用調整助成金の拡充、公共サービス向け燃料の優先供給、建設資材の目詰まり対策等を求め、赤澤亮正大臣や国土交通省・厚生労働省の参考人が特別相談窓口や情報提供窓口を通じた対応状況を説明しました。あわせて、2040年度電源構成目標をめぐる原子力発電の建設リードタイムや洋上風力発電のコスト・採算リスク、六ケ所再処理工場の竣工延期や使用済核燃料の保管・搬入問題について竹詰仁委員、福士珠美委員、櫻井祥子委員らが質問し、2040年就業構造推計に基づく工業高校卒等の現場人材不足やデジタル人材育成、外国人労働者受入れ方針の是非についても百田尚樹議員らが議論しました。
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ゼロゼロ融資返済猶予等コロナ危機対応における財政出動の在り方
本テーマでは、2040年就業構造推計を踏まえたデジタル・現場人材の需給ミスマッチが論点となりました。赤澤大臣は、同推計において現場人材が約260万人、工業高校卒が約91万人、高専卒が約15万人不足すると示唆しました。あわせて、AI・ロボット等利活用人材が約340万人、理系人材が約120万人、全国的に不足する可能性が示されました。推計では、全体としては大きな人手不足は生じないものの、事務職の余剰と現場人材の不足といった偏在が生じることが示唆されました。文部科学省の参考人は、工業科高卒人材の需給ギャップを重く受け止め、専門高校への支援を充実させる考えを説明しました。発言者のスタンスとしては、上野ほたる氏がスキル移行の重要性を指摘しており、賛否スコアは0.60とされていますが、立場自体は限定的な単発発言にとどまるとされています。
これ実現するためには、やはりデジタル人材の確保だけではなくて、いかにスライドしていくかといいますか、スキルをどのように移行していくかということが大変重要かと思いますが
2040年度電源構成目標において原子力発電を2割程度とする方針をめぐり、竹詰仁委員は原発建設に要する期間を質問し、経産省参考人は十数年から二十年程度のリードタイムが必要と答弁しました。これを受け竹詰委員は、残り14年で目標達成が間に合うか疑問視し、政府の方針を質した上で、2割という数値は増加する電力需要のうちの2割であり相応の取組が必要であると指摘しました。これに対し赤澤亮正大臣は、再稼働、設備利用率の向上、次世代革新炉の開発により原子力を最大限活用する方針を答弁しました。
本テーマでは、電源構成パターンやインフレ率を踏まえた2040年時点の家庭用・産業用統合電気料金試算の有無が質問されました。これに対し、小売電気料金は事業者が自由に設定するものであるため、2040年時点の料金を予断を持って示すことは困難であるとの答弁がありました。この点について、久米孝は試算を示すことは困難と説明しており、試算の実施に消極的な立場を示しました。一方、櫻井祥子は国民合意形成のため統合電気料金の見通し試算の検討を求めており、試算の実施に前向きな立場を示しました。
本テーマでは、2040年推計で生産人口が700万人減少する一方、AI代替等により事務職437万人が余剰となると予想される中、年40万人規模の外国人労働者受入れを継続する方針が国策として矛盾していないかが論点となりました。百田尚樹は、人余り時代における外国人受入れ継続を国策の矛盾として批判し、外国人労働者の経済的コスト・便益調査を経産省が経済の観点から主導すべきと主張しました。また同調査について、元々オランダ政府が開始したものの人権上の批判を懸念して途中で打ち切られ、民間学者が引き継いだ経緯を説明しました。これに対し赤澤亮正は、外国人受入れは分野ごとの人手不足を積み上げて上限を設定する制度であり、その上限設定の妥当性を議論すべきと述べるとともに、国全体で必ずしも人材が余っているとの認識は政府にないと反論しました。
第七次エネルギー基本計画に高レベル放射性廃棄物の管理期間・搬出責任・最終処分開始時期の記載がない点について、福士珠美委員がその理由を質問しました。これに対し経産省参考人は、管理期間等は日本原燃と青森県・六ケ所村との個別事業者間の約束であり、計画には記載していないと説明しました。また福士委員は、最終処分法に基づく最終処分計画が平成20年の閣議決定以降18年間改定されていない理由についても質問し、経産省参考人は東日本大震災・福島事故や再稼働見通し、六ケ所竣工の遅れ、地層処分政策の見直し等を理由に改定していないと説明しました。スタンスとしては、久米孝が個別事業者の約束に留める方針を説明する立場を示し、福士珠美は最終処分を日本全体の問題として推進すべきと主張しました。
本テーマでは、シンナー等溶剤の流通における目詰まりと価格高騰への対応が議論されました。古賀委員は、シンナー各社が最大75〜100%の値上げや出荷停止・受注停止を行っている実態を具体的に紹介しました。これに対し経産省は、日本全体としては必要量を確保しているものの、サプライチェーンの川中を中心に供給の偏りや目詰まりが生じていると説明し、シンナーメーカーが川上企業の供給未定情報を慎重に捉え出荷量を低減させた事例があると述べました。赤澤大臣は、シンナーメーカーが5月分の未定情報を受けて4月の出荷量を前年比五割に低減させた事例を説明し、情報提供窓口を通じたサプライチェーン情報の集約により解消に努めると答弁しました。経産省と国交省は連携して関係事業者へ安定供給を要請し、情報提供窓口での調査を実施しており、解消事例も出ているものの、解消時期はサプライチェーンごとに異なり一概には言えず、早いものはその日のうちに解消する一方、解消度合いにばらつきがあり再発する事業者もあるため、引き続ききめ細かな対応が必要とされています。価格面ではナフサ市場価格と同様の上昇傾向がみられ、特別相談窓口の設置、資金繰り支援、価格転嫁要請により対応が図られています。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、コロナ危機対応として実施されたゼロゼロ融資の返済猶予等をめぐり、財政出動の在り方が議論されました。古賀之士委員は、業種等を絞った限定的な形でゼロゼロ融資型の施策を再実施することを提案しました。これに対し赤澤亮正大臣は、コロナ時は人流抑制要請による特異な需要消失であったとし、現時点でゼロゼロ融資を実施する状況ではないとの認識を答弁しました。また、加田裕之委員は中堅中小企業支援予算の削減に断固反対し、予算規模の維持を強く主張しました。越智俊之委員も予算措置の重要性を述べ、支援の継続を表明しました。
この中堅・中小支援予算は補正であるがゆえに不要、削減可能な性質なものでは断じてないと申し上げたいと思います。
今申し上げたようなところも含めて、御指摘のゼロゼロ融資を実施するような状況ではないというのが現時点での認識であります。
委員御指摘のように、こういった取組を支える予算措置は非常に重要であり、例えば、令和八年度当初予算では、取引適正化や伴走支援体制の整備などの予算を措置し、令和七年度補正予算では、売上高百億円を目指す中小企業に対する成長投資支援や中堅・中小企業の設備投資支援補助金など、特に賃上げ環境の整備に資する予算を措置し、現在執行しているところでございます。
コロナのときのゼロゼロ融資はいろいろな問題もありましたので、業種や、それから様々な視点、絞ってやっていく、喫緊さをしっかりとチェックした上でやっていく、そういう御提案をさせていただきますが、その辺については、赤澤大臣、いかがでしょうか。
デジタル人材スキルプラットフォームについては、令和6年度補正予算により構築が進められており、個人IDによりスキル情報を蓄積・可視化し、受けるべき試験等を提供する仕組みとして、令和8年度末のサービス開始が目標とされています。登録者については、情報処理技術者試験応募者(昨年度約74万人)を想定した上で、早期に登録者100万人到達を目指すとされています。また、デジタル庁のマイナポータル等との連携については、構築を優先する観点から議論には未着手であり、今後のニーズを踏まえて検討するとされています。この論点について、上野ほたる氏は初動登録促進の重要性を指摘し、継続的な対応を要望するなど、前向きな姿勢を示しました。
やはり、どれだけ初動で登録していただけるかって大変重要だと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
経済産業省は3月9日、ベスタス社と協力覚書を締結し、2029年度までに国内にナセル最終組立て拠点を設立することへの協力を進めるとしました。経産省は、ベスタス社側が公表した受注確保等の前提条件は覚書に含まれていないと説明しています。外資への発電見通しや案件形成の約束の必要性を問われた際には、海外メーカーの技術投資を呼び込むことで国内サプライチェーン構築を進めると答弁しました。この論点について、小林大和は受注確約を否定しつつも覚書自体は擁護し協力推進の立場を示し、櫻井祥子は覚書の前提となる政府と外資側の認識共有や約束の必要性に疑義を呈しました。赤澤亮正は海外企業との連携を戦略的に活用しサプライチェーン構築を推進する方針を明示しました。
ホルムズ海峡依存脱却に向けた原油調達先の多角化について議論が行われました。論点として、ホルムズ海峡を通らないルートからの代替調達を進めるため、米国・中東・中南米・中央アジア等との交渉に注力していることが挙げられ、4月には前年比2割以上、5月には過半の代替調達に目途が立つ見通しであり、米国からは5月に前年比約4倍の調達拡大が見込まれることが示されました。発言者としては、上野ほたる氏が、中東情勢の厳しさを踏まえ調達多角化への尽力継続を求めており、多角化を支持する立場を示しました。
やはり、今この現状、なかなかその中東情勢の状況も厳しいことが続くのではないかなということを懸念されておりますので、引き続き御尽力いただければと思います。
本テーマでは、むつ市使用済核燃料中間貯蔵施設への燃料搬入と六ケ所再処理工場竣工に向けた人材支援が議論されました。福士珠美委員は、青森県知事が2026年度分の燃料搬入を認めないと表明したことへの見解を質問するとともに、国が前面に立ち事業者と共に県・市へ現状報告・説明する必要性を指摘し、搬入容認への懸念を示す一方で竣工へ国主導の対応進展を要望しました。これに対し赤澤亮正大臣は、知事の発言を真摯に受け止めるとした上で、電気事業者から日本原燃への派遣者数が16名増加したことを説明し、官民一体で竣工推進に取り組み、国が責任を持って人材支援を継続する方針を示しました。経済産業省参考人からは、日本原燃の体制強化のため産業界から更なる人材支援を調整し、官民一体で取り組むとの答弁がありました。
本テーマでは、ものづくり補助金等における賃上げ要件の柔軟化と、要件未達成時の返還ペナルティーの見直しが議論されました。竹内真二委員は、賃上げ要件が申請をためらわせている実態を指摘し、要件の柔軟化や運用見直しを検討すべきと主張しました。これに対し経済産業省参考人は、新事業進出・ものづくり補助金のグローバル枠において補助上限額・補助率を引き上げたことを説明した上で、賃上げ要件自体の弾力的運用は行わない方針であるとしつつ、要件を達成できない場合の補助金返還については状況に応じ柔軟に対応する考えを示しました。山崎琢矢氏は、賃上げ要件自体の柔軟化を否定し返還対応のみを柔軟にするという説明に対し、消極的な姿勢を示しました。
本議題では、特定国による輸出管理を背景としたレアアース・レアメタル等重要鉱物の価格高騰・入手困難への対応が取り上げられました。赤澤大臣は、特定国の輸出管理によって価格高騰や入手困難となっている状況を説明した上で、豪州・マレーシア・フランスでの鉱山開発等を通じて供給源の多角化を進めていることを説明しました。また、経産省からはJOGMECが重要鉱物の備蓄を行い、事業者からの相談に応じて備蓄放出を検討する体制にあるとの説明がありました。古賀委員は、レアアース・レアメタルのリサイクルの重要性を指摘し、一兆円規模の投資に関する窓口が継続されるかを確認しました。
下水汚泥焼却用の重油や自治体の路線バス用軽油について入札不調が発生していることを踏まえ、優先供給や価格高騰への支援に関する制度的対応が論点となりました。竹内真二は、こうした公共サービスにおける優先供給や価格高騰支援の制度的対応が必要であると主張し、政府の見解を求めました。これに対し和久田肇は、公共サービス等の重要施設に対しては石油元売事業者への直接販売を政府として要請していると説明し、重油・軽油についてもガソリンと同額の激変緩和補助を実施していると述べ、対応姿勢を示しました。
中東情勢に伴う建設資材の価格高騰・供給不足について議論が行われました。古賀之士委員は、シンナー・塗料・防水シート等の石油製品不足により板金塗装業などが受注できない実態を紹介し、建設現場向けタスクフォースの設置を提案しました。これに対し国土交通省は、建設業法改正の通知制度活用等による価格転嫁の円滑化を受発注者双方に周知したことを説明したほか、建設現場での稼働停止による玉突き現象や中小・零細企業の資金繰り悪化への懸念に対しては特別相談窓口等で支援する方針を示しました。また、中東情勢関連対策ワンストップポータルを開設し、目詰まり情報の提供を呼びかけていることも説明しました。
こういった建設現場の喫緊な状況の中において、タスクフォースをしっかりとつくっていく、こういうことも提案させていただきます。
中東情勢に伴う操業停止事業者への補償制度創設の是非が議論されました。古賀之士委員は、供給要請とセットで操業停止事業者への補償制度を検討すべきと提案し、賛成の立場を示しました。これに対し赤澤亮正大臣は、コロナ時にも直結した補償は取らなかった経緯を踏まえ、現時点では補償ではなく目詰まり解消で対応する方針であると答弁し、補償制度の導入には否定的な立場を示しました。
それでもなかなか直結して補償という考え方を取らなかったような過去も私はあるように認識をしておりまして、少なくとも、現時点において、原油や石油製品については日本全体として必要となる量は確保できている中で、御相談をいただければ何とか迅速に供給の偏りや流通の目詰まりを解消していくという方向で努力をさせていただいている中でございますので、引き続き国際動向も勘案しつつ、しっかり目詰まりあるいは偏りの解消をしていくということで対応させていただきたいというのが現時点の考え方でございます。
そういった方々を助けるための補償というのをやっぱりセットで考えていくべきだと思うんですね。
中東情勢に伴う石油製品の調達に関し、タスクフォースにより供給状況の総点検が行われ、情報提供窓口に寄せられた需要家からの困り事への対応が図られました。具体的な事例として、元売による直接販売スキームを活用し、し尿処理施設や茶製造用A重油、塗装用シンナーについて供給不安を解消した実績が示されました。
中東情勢を背景とした原材料の入手困難や価格高騰に伴う休業等への対応として、雇用調整助成金の活用・拡充が議論されました。古賀之士委員は雇用調整助成金の拡充を提案し、竹内真二委員は千葉県内の建設業者からコロナ禍のような拡充を求める要望が寄せられていることを紹介し、同様に拡充を要求しました。これに対し厚生労働省は、原材料の入手困難や価格高騰による休業等については、支給要件を満たせば通常制度でも支給対象となり得ると説明しました。その上で、コロナ特例は強い休業要請下における異例の対応であり、今般の状況と同一に論じることはできないとの認識を示しました。厚労省参考人は、労働局やハローワークにおいて丁寧な相談対応を行い、必要に応じて雇用調整助成金の活用を促していく方針を答弁しました。
中東情勢を踏まえたエネルギー安全保障強化に関し、石油から石炭・バイオ燃料への転換が気候変動対策に逆行する懸念や、生成AI・データセンター需要増への懸念が指摘されました。あわせて、水素社会推進法に基づく大規模サプライチェーン構築、次世代地熱の実証支援、水力の更新支援等の次世代エネルギー導入への取り組みが示されました。上野ほたる氏は、次世代エネルギー導入の迅速な推進を主張し、賛成の立場を示しました。
更にこれのスピード感を持って推進させる必要性があるのではないかなというふうに思います。
本テーマでは、中東情勢緊迫化による中小企業への影響と資金繰り支援のあり方が議論されました。加田委員は、兵庫県内の化学工業・輸送機械製造業において原材料調達難や価格高騰の懸念が出ていることを紹介し、車座集会など現場の声を直接聞く機会の実施を提案するとともに、担当省庁による直接ヒアリングの重要性を強調し課題解決への努力を要望しました。これに対し越智政務官は、全国約千か所の特別相談窓口で中東情勢に関する声を伺っていると説明しました。竹内委員は調査結果を紹介し、法人が期待する支援策として各種補助金拡充が75.1%、資金繰り支援・セーフティーネット保証拡充が41.3%であったと述べました。経産省参考人は、セーフティーネット貸付金利引下げやセーフティーネット保証5号が活用可能であると説明しました。また、富山県の緊急アンケートでは回答企業253社の多くが中東情勢の影響を受けていると回答したことが紹介されました。古賀之士委員については、単一の質問にとどまり明確な賛否は示されませんでした。
これについては、国交省はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴う原油高が国民生活・事業活動に与える影響について議論が行われました。竹内委員は、三党によるイラン情勢に伴う原油高等の影響調査結果を紹介し、企業の83.6%が既に影響を受けており、見込みを含めると97.1%に達すると説明しました。また、自由記述では価格転嫁の困難さや資材不足による操業停止への懸念など、切迫した声が多数寄せられたと述べました。これに対し赤澤大臣は、調査結果を拝読し、期待とともに不安・不満も認識したと答弁し、特別相談窓口に寄せられた具体的な相談事例を紹介しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、経済安全保障経営ガイドラインや製造基盤強化レポート等の周知が現場・一般市民に届いていないとの指摘があり、広報担当官による毎日の事務ブリーフィングや地方経産局サイトでの中東情勢関連対策ポータル設置についての説明が行われました。また、地方の中小・小規模事業者向けにプッシュ型の情報発信を強化すべきとの要望が出されました。発言者の上野ほたる氏は賛成の立場であり、広報が届いていない現状を批判した上で、プッシュ型発信の強化を求めています。
なかなか、自分から情報取りにいくということ以上に、プッシュ型で是非皆さんの方からも情報発信にまた努めていただければというふうに思います。
本テーマでは、事業者によるリスクヘッジ的な減産・出荷調整と、それに伴う目詰まりへの政府対応が議論されました。古賀之士委員は、企業がお得意様維持のためにストックする行為が買占めと誤解される問題を指摘し、調査体制の有無を問いました。竹内委員は、千葉県中小企業団体の調査結果として、石油化学由来原料について価格改定通知が相次ぎ、一部で3割の値上げや流通量の絞り込みが確認されたことを紹介した上で、赤澤大臣のシンナー目詰まりに関する会見に触れ、復旧時期、再発防止策、高値定着への対策、他製品への対応について質問しました。これに対し赤澤大臣は、企業のリスクヘッジ的な減産・出荷調整は当然の行動であるとした上で、情報提供により不安解消に努める旨を答弁しました。
この目詰まりの実態について、サプライチェーン全体を、経産省さん、俯瞰した能動的な調査体制を構築されているのか、参考人に伺います。
六ケ所再処理工場の竣工延期をめぐり議論が行われました。福士珠美委員は、知事が搬入拒否の理由として今年度中の完成が見通せない点を挙げたことを指摘した上で、完成延期が27回に及ぶ現状への受け止めを質問し、規制委員会の審査遅れにより今年度中の完成は困難との見方が大勢であるとして、2026年度竣工目標を変更しない根拠を問いました。これに対し赤澤亮正大臣は、竣工目標の見直しを重く受け止めつつ、工程内の遅れであり2026年度竣工目標に変更はないと日本原燃から聞いていると答弁しました。経済産業省参考人は、竣工延期の要因として審査に前例がないことや設備物量が膨大であることを挙げ、耐震・火災等の審査対応に向けて追加の人材支援を働きかけていると説明したほか、規制委員会の山中委員長が審査は最終盤との認識を示したことを紹介しました。
本テーマでは、出身国別の移民の経済的コスト・便益調査の要否が議論されました。百田尚樹議員は、オランダの研究を引用し出身国別に移民の生涯経済コスト・便益に大きな差があるとするデータを提示した上で、経産省設置法の任務を根拠に、経産省が中心となり他省庁と連携して出身国別の国益への影響を調査・検討すべきと繰り返し要求しました。これに対し、提示資料はプラス・マイナスの前提条件(税収か福祉等か)が不明確であり評価が難しいとの指摘や、経済面だけでなく労働省等も含めた取りまとめ官庁(外国人政策の取りまとめ閣僚)が主導すべきとの見解が示されました。赤澤亮正議員は、調査自体の要否には言及せず、所管は取りまとめ官庁が判断すべきと述べるにとどまりました。
本件は、青森県階上町で最大震度五強を観測し、北海道・三陸沖後発地震注意情報が発令されたことに関するものです。福士委員はこの事象に言及し、十分な注意を払うよう要望しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
この議題では、柏崎刈羽原発の使用済核燃料保管プールの貯蔵率が9割を超えている現状を踏まえ、満杯化への打開策が論点となりました。福士珠美委員が現状打開に向けた対応策を質問し、これに対し赤澤大臣は、六ケ所再処理工場への搬出・再処理を推進するとともに、使用済燃料対策推進計画及び協議会を通じて貯蔵能力の拡大を図る方針を答弁しました。また赤澤大臣は、宮下知事の判断を真摯に受け止め、国が前面に立って責任を持って対応する考えを示しました。福士委員の立場については、現状打開策を大臣に問う内容にとどまり、具体的な賛否は示されていません。
各地の原発の保管プールが使用済核燃料で満杯になりつつある今、この状況をどう打開していくのか、赤澤大臣に伺います。
原発の定期検査における運転サイクルの長期化による稼働率向上について議論が行われました。加田裕之委員は、定期検査サイクルを現行の十三か月から長期化すべきと提案しました。これに対し赤澤亮正大臣は、事業者が規制当局との間で十三か月から十五か月への長期化に向けた技術的課題を議論している状況を説明した上で、安全性確保を前提に、定期検査の効率化や運転サイクルの長期化等を通じて設備利用率を向上させる方針であると答弁しました。
取適法における関税立替え禁止行為の運用基準をめぐり、加田裕之委員は、公正取引委員会の運用基準が禁止行為の表現において後退しており、現場との乖離があると指摘しました。これに対し公正取引委員会委員長は、荷主が関税等を物流事業者に立て替えさせ利益を不当に害する場合は独占禁止法及び取適法上問題となる旨を答弁し、昨年の改正運用基準において関税・消費税の立替え要請に関する違反事例を追記したと説明しました。加田委員は、事例集は存在するものの現場との乖離があるとして、現場の声を踏まえた改正趣旨の厳守を要望しました。
国会の審議でも度々取り上げられて問題となっておりますが、公正取引委員会の認識と運用基準との開きがありますのが実際の見解というのはいかがなものでしょうか。
本テーマでは、工業高校数・生徒数が2000年比で大幅に減少し、物づくり・電機現場の人手不足が深刻化している状況が取り上げられました。竹詰仁委員(賛成、スコア0.75)は人材不足への対応強化を大臣に求め、対策推進の立場から、工業高校と民間企業の連携や生徒への発信強化について経済産業大臣の見解を質問しました。赤澤亮正大臣(賛成、スコア0.75)は技術系人材の確保育成の必要性を明確に認識しており、製造業の有効求人倍率が1.6倍であること、2028年度に約32万人、2040年推計で工業高校卒約91万人が不足する見通しを示しました。文部科学省参考人からは、高校教育改革促進基金の創設や専門高校の魅力発信(SNS等)による支援が進められていると説明があり、赤澤大臣は半導体・蓄電池等分野での産学官連携により、教育カリキュラム提供や出前講座、表彰制度を通じた物づくり人材育成を進める旨を答弁しました。
本テーマでは、水素ステーションの整備状況とその対応方針が取り上げられました。赤澤大臣は、水素ステーションについて2030年度に千基とする目標に対し、3月末時点で175基にとどまっていることを答弁し、今後は商用車への導入を重点的に支援する方針を示しました。
洋上風力発電の発電コストと電気料金への影響について議論が行われました。2040年目標である30〜45ギガワット実現には2千〜3千基規模の建設が必要になるとの試算が示されました。コストについては、2023年試算で原子力12.6円、LNG約13円に対し着床式洋上風力は30.9円と高コストであり、2040年試算では着床式洋上風力は14.0円に低下する一方、浮体式は21.6〜21.7円、原子力は12.5円のままとされました。また、太陽光・風力の変動電源比率増加に伴う電力システム統合コストの増加により、比率四割超で15.2円、五割超で約23円になるとの試算も示されました。ヨーロッパ諸国では再エネ比率が高まると電気料金が上昇する傾向がグラフで示されていると指摘されました。櫻井祥子は、洋上風力拡大による電気料金高騰を懸念する立場(賛否スコア0.15)から、火力にはCO2対策費・CCS費用を加算する一方、太陽光・風力は蓄電池併設コストを含めない記載方法に疑問を提起し、太陽光は単体8.4円だが蓄電池併設で20.2円になるとの試算を示しました。これに対し、CO2対策費・CCS費用は発電に伴い対応が必要な典型的費用として発電コストに含めているとの説明がなされました。
発電コストの高い洋上風力を増やすことは我が国の電気料金の更なる高騰につながるのではないかということは、先日、衆議院の方でも我が党の牧野議員が述べておりました。
本テーマでは、三菱商事コンソーシアムが2025年8月に違約金200億円を支払い、秋田・千葉3海域の洋上風力発電事業から撤退を表明したことを受け、審議会において撤退の要因・影響が分析され、サプライチェーン構築の必要性が確認されました。あわせて、第二・第三ラウンド事業を完遂させるための方策として、長期脱炭素電源オークションへの参加、海域占用期間延長の原則化、計画変更の柔軟化が整理されました。発言者のスタンスについては、小林大和氏が国民負担の抑制に留意しつつ既存事業の完遂を後押しする姿勢を示した一方、櫻井祥子氏は採算悪化リスクへの懸念を示し、政府の点検状況を問うなど慎重な姿勢を示しました。
本テーマでは、特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置期限を一律5年とする経過措置の妥当性が議論されました。竹詰仁委員は、新規制基準下で稼働した原発のうち5年以内に特重施設を設置できた例を質問し、山中伸介委員長は完成した12基のうち経過措置期間内に完成したのは大飯4号機のみであると答弁しました。竹詰委員は建設業の時間外労働上限規制を理由とした経過措置3年延長要望を規制委が否定した点についても質問し、山中委員長は夜間工事も可能であり時間外規制と工期延長との定量的な因果関係が確認できなかったため申出を認めなかったと説明しました。竹詰委員は12基中11基が期限を超過した実績を踏まえ、発電所ごとに立地・地質・規模が異なることから一律5年の妥当性を問い直すべきと指摘しました(スコア0.85、一律5年の期限は不適切として見直しを主張)。これに対し山中委員長は、バックフィット制度の経過措置は公平性が必要でありプラントごとの個別設定は不適切であると答弁しました(スコア0.15、個別経過措置設定に反対し一律運用を支持)。委員長は、10年間の運用実績に基づき4月1日に経過措置規定の改正を決定したこと、当面の再見直しは考えていないが重大な他律的要因が生じた場合には個別検討がありうると述べました。
生成AI時代に対応した必要スキルの把握と人材育成について議論が行われました。論点として、ソサエティー5.0報告書で2030年までに必要スキルの73%が新しいスキルになると指摘されていること、2040年就業構造推計の方向性は生成AI活用が進展しても大きく変わらないとの認識が示されたこと、令和7年度補正予算事業においてAIを用いて最新の求人情報等からスキル情報を抽出し、職種ごとに整理・把握する取組が進められていることが挙げられました。発言者としては上野ほたる氏が言及していますが、提示された根拠はテーマとは無関係な機動力低下への懸念表明にとどまっており、本テーマに関する賛否の立場は明確ではありません。
提示証拠はテーマと無関係な機動力低下への懸念表明のみ
本テーマでは、石油製品の身近な利用実態について国民への広報・教育を推進することが論点となりました。古賀之士委員は、石油製品の周知徹底を政府主導で幼少期から行うべきであるとして、広報・教育の推進を要望しました。竹内真二委員については、補助金拡充を求める発言はあったものの、広報・教育のテーマについての直接的な言及は見られませんでした。
航空機燃料激変緩和措置の拡充と安定供給確保について議論が行われました。加田裕之委員は、航空機燃料激変緩和措置の抜本的な見直しと拡充、燃料の安定確保への取組を要望し、賛成の立場を示しました。これに対し国土交通省は、航空機燃料への補助はガソリンに対する補助の四割程度であり、燃料費増加分の六割はサーチャージ等の形で航空会社が負担していると説明しました。また、石油精製業者に対して前年同月比で同量の供給確保を要請していることも説明されました。
航空各社の長期的な経営を考えた上でも、激変緩和措置の抜本的な見直しを行いまして、現行の補助を大幅に拡充していただくことを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
電気・ガス料金支援については、電気・ガス料金が2〜4か月前の燃料輸入価格を参照する仕組みであるため、中東情勢によって直ちに料金が上昇するものではないとの見方が示されました。その上で、現時点では原油・LNG価格の動向や電気・ガス料金への影響を注視する段階であるとの答弁がありました。この論点について、竹内真二は発動基準の明確化と分かりやすい説明を求め、赤澤亮正は価格動向を注視する方針を述べており、いずれも発動基準そのものへの明確な賛否は示されていません。
本テーマでは、電気自動車用充電インフラ整備の進捗と課題が議論されました。竹詰委員は充電・水素ステーション整備目標に対する進捗評価を質問し、赤澤大臣は充電設備について前年度3.8万口を整備し、同ペースが続けば2030年目標を達成可能である一方、水素ステーションは3月末時点で175基にとどまると答弁しました。また竹詰委員は、集合住宅における充電インフラ整備の遅れや老朽化した充電器のメンテナンスが実施されていない課題を指摘し、これに対し経済産業省参考人は、集合住宅管理組合向けの簡易申請の優先採択や更新設備への補助を実施していると説明しました。さらに竹詰委員は、日米で急速充電器の出力に大きな差があるとして超急速充電器の普及の必要性を指摘し、赤澤大臣は高出力充電器について設置費用等が課題であるとしつつ、利便性向上のため整備を支援しており、今年度初めて350kWの充電器を高速道路に設置する予定であると答弁しました。
本テーマでは、使用済核燃料中間貯蔵事業への搬入をめぐる青森県知事の判断の仕組みと、国の関与のあり方が議論されました。福士委員は、青森県が年度ごとに搬入可否を判断する仕組みを構築しており、今回の対応は拒否ではないと説明されたことを確認しました。これに対し経産省参考人は、中間貯蔵事業の実施環境については青森県が確認するものであり、国がその見通しを答えることは不適切であると答弁しました。また経産省参考人は、六ケ所再処理工場の竣工に向けて、青森県へ事務的に情報提供を随時行っていると説明しました。
政府は、シンナー等の目詰まり解消やレアアース調達多角化、原油調達先の分散化など各分野で情報提供窓口や特別相談窓口を通じた対応を継続する方針を示しましたが、ゼロゼロ融資の再実施や操業停止事業者への補償制度創設には否定的な立場を維持し、原子力・洋上風力・核燃料サイクル政策については既存方針の推進を確認するにとどまりました。
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