本会議は財政金融委員会において、金融商品取引法及び資金決済法の一部を改正する法律案を議題として開かれました。高木真理議員はこの改正が暗号資産規制・サステナビリティー開示・スタートアップ支援・不公正取引規制の4要素からなる大型改正であると説明しました。主な論点として、暗号資産取引の金商法規制への移行と投資家保護・国際競争力の両立、サステナビリティー情報開示・第三者保証の企業負担軽減と段階的適用、サナエトークン問題をめぐる無登録業者への対応、ミームコイン・DEX規制の必要性、暗号資産ETF解禁、印紙税や地方税収格差の是正などが取り上げられました。西田英範議員、原田秀一議員、大島九州男議員、杉議員、浅田議員、松田学議員、小池晃議員、ラサール石井議員らが質疑を行い、片山さつき大臣、金子容三政務官、井上局長らが答弁しました。
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サステナビリティー情報開示・第三者保証の企業負担軽減と段階的適用
本テーマでは、サステナビリティー情報開示および第三者保証に係る企業負担の軽減と段階的適用のあり方が議論されました。西田英範議員は、有価証券報告書提出期限の3か月以内にサステナビリティー情報・第三者保証を完了させる実務負担の大きさを指摘し、柔軟化を求めました(賛成、スコア0.75)。これに対し金子容三政務官は、時価総額の大きい企業から段階的に適用し、適用開始から2年間は事後追完を可能とする二段階開示を予定していること、保証義務化は開示基準適用の翌年度からとし当初はスコープ3排出量の保証を求めない方針であること、有報提出期限延長制度のガイドライン改正により開示・保証に時間を要する場合を延長事由として明確化する方針であることを説明しました(賛成、スコア0.75)。杉議員は人的資本情報の保証対象範囲の考え方と将来的な拡大方針を質問し、井上局長は、温室効果ガス排出量は開示・保証手法が一定程度定着している一方、人的資本は基準開発・実務蓄積が重要であること、ISSBで人的資本を含む新テーマ別開示基準の議論が進行中であること、本年3月公表の人的資本可視化指針改訂版のガイダンス等で国際議論に意見発信していることを説明しました。片山さつき大臣は、適用対象をプライム市場上場企業約300社に限定し、第三者保証義務化の範囲も限定した上で経過措置を整備すると説明しました(賛成、スコア0.75)。一方、松田学氏は中小零細企業への打撃を強調し、メリットが不明であるとして負担軽減を求めました(反対、スコア0.00)。
今般の開示規制の導入、中小零細には余り、全然メリットがない、打撃ばかりという感じがありますが、この政策によって得られるものとの比較考量でこれをどういうふうに考えているのか、御答弁いただければと思います
本制度案は、今のいろんな動向を鑑みても、企業の負担にも配慮しつつ、バランスの取れた制度設計ということで考えている次第でございます
実態上、この現行の有価証券報告書の提出期限である事業年度終了後三か月以内に、この財務情報に加えて、サステナビリティー情報と第三者保証まで完了させるというのは実務上極めて相当な負担になるわけであります。
こうした負担も勘案をし、サステナビリティー情報の開示につきましては、プライム市場上場企業のうち時価総額の大きな企業から段階的に開示基準を適用する、さらに、それぞれの開示基準の適用開始から二年間はサステナビリティー情報の記載を事後的に追完できるとする、いわゆる二段階開示を可能とすることを予定しております。
本テーマでは、サステナビリティー情報開示規制における中小企業の事務負担が論点となりました。松田学議員は、スコープ3の開示により下請企業に事務負担が生じ、中小零細企業への打撃が大きいと指摘し、この負担をインボイス制度並みの打撃であると強く批判する立場を示しました。これに対し片山大臣は、開示基準は見積りによる算定や合理的に利用可能な情報の範囲で足り、網羅的な探索は不要であると説明しました。両者の発言からは、規制による中小企業への負担の大きさをめぐる評価の相違がうかがえますが、本資料の範囲では明確な結論・決定事項は示されていません。
スコープ3に関して下請企業などに幅広い事務負担を課すというのは、消費税について、インボイス制度、次はこれかというぐらい打撃ではなかろうか、中小零細にとってはですね
本テーマでは、サステナビリティー開示基準の国際的整合性確保について議論が行われました。西田英範議員は、SSBJ基準がISSBとの整合を重視する一方、EUのCSRD・ESRSはダブルマテリアリティーを重視しており両者に相違があるとして、相互運用性確保について質問しました。西田議員は国際整合の重要性を認めつつEU基準への単純追従には否定的であり、条件付きの立場を示しています。これに対し井上局長は、日本の基準がISSB基準を上回る見込みであり、本年5月には欧州委員会へ日本企業の開示活用を求めるコメントレターを送付したと説明しました。また西田議員はEUのMiCAと比較したホワイトペーパー標準化等の課題も質問し、井上局長はMiCAと遜色ない規制強化を図る一方、DeFi規制は金融審議会報告を踏まえ継続検討としました。杉議員はサステナビリティー保証制度の国際整合性確保の方針を質問し、井上局長は第三者保証がIAASB国際基準等と整合した基準で実施される必要があるとして企業会計審議会で議論中であり、国際基準改定時の適時取り込みも検討すると説明しました。松田学議員は、トランプ政権下でのSECによる開示規制廃止手続やEUの開示簡素化といった国際潮流の変化を指摘し、日本の導入意義を問いました。
私の考えとしては、EUの基準に日本の基準を合わせることが必ずしも望ましいと考えているわけではございません。
本テーマでは、サナエトークンをめぐる無登録業者の資金決済法違反疑惑と金融庁の実態把握が議論されました。小池晃議員は、金融庁相談室へのサナエトークン損失関連の相談件数の推移を質問し、堀本参考人は七月八日までに七件に増加し補償サイト申請関連の相談も含むと答弁しました。小池晃議員は、高市総理が金融庁で適切に対応すると答弁したことを引き、全面的な解明と厳しい指導を要求する立場(賛成、スコア0.90)を示し、neu代表松井氏がサナエトークン上場前に優先購入権を無登録で販売した契約書を提示して違法性を追及したほか、ノーボーダーDAOによる補償交換も反復継続する業に該当し資金決済法違反の疑いがあると追及しました。これに対し片山大臣は、金融庁は無登録業者への調査・行政処分権限は持たないが実態把握とヒアリングで対応すると答弁し、堀本参考人は暗号資産交換業該当性は実態に即して判断するとして個別事案への回答は差し控えつつ、補償目的でも法令抵触は重要な問題であり任意ヒアリング等で実態把握していると答弁しました。またラサール石井議員は、高市総理後援会がサナエトークン拡散に協力した問題を挙げ、無登録業者の宣伝広告が違法となるか質問しました。
だから、補償目的であっても、交換、反復継続だったら資金決済法に抵触すると言っているわけですから、これ、まさにそうじゃないですか
本テーマでは、ミームコイン・DEXへの規制のあり方が議論されました。原田秀一議員は、サナエトークン事例を踏まえ、海外DEX上のスマートコントラクト取引には国内法規制の限界があると指摘した上で、購入誘導・広告・インフルエンサー等、国内側の入口規制強化が必要と主張しました(スコア0.75)。小池晃議員は、サナエトークンがミームコインとしてDEXで売買された経緯を挙げ、再発防止のためにDEX規制が必要と主張し、今回の法改正ではミームコイン問題に対応できないと指摘しました(スコア0.90)。片山さつき大臣は、DEXは中央管理者が不在で規制対象の特定が困難であり、グローバルにも規制手法が未確立であるとして、金融審議会ワーキング・グループ報告書では継続検討が適当とされたと答弁しました(スコア0.60)。その上で、登録事業者を通じない取引のリスクに関するリテラシー向上、無登録業者への警告書発出やアプリストア配信停止、改正法案によるより厳格な規制、監視委員会の執行体制強化や警察連携によるエンフォースメントに取り組む考えを示しました。ラサール石井議員は、今般の金商法改定にDEXを規制する内容が含まれていないことを確認し、質問を割愛しました。
ミームコインが流通しているDEXへの規制、これ、私は再発防止のためにはどうしても必要ではないかと思いますが、いかがですか
特に、海外DEX経由のミームコインについては今回の改正だけでは対応に限界がある。だからこそ、国内側の入口であるSNS広告、インフルエンサー、発行関係者の行為をどう規制するかが重要です。
金融庁といたしましては、この登録事業者を通じない暗号資産取引のリスクについて注意喚起をするなど、利用者のリテラシー向上に向けた取組を続けるとともに、この報告書でいただいた提言も踏まえて、このDEXの規制の在り方についても不断に継続的に検討していきたいと考えております。
本テーマでは、ミームコイン等の被害について、国内登録業者経由・海外DEX経由・SNSロマンス詐欺型等の販売流通経路別に分類・分析する必要性が議論されました。原田秀一議員は賛成の立場から、経路別分類の実施状況を質問するとともに、改正の効果検証のため相談・被害情報を販売流通経路別に分類・分析し国会や国民に開示すべきと要望し、さらに金融庁に対して相談千四百六十六件を分類しどこに詐欺が多いか分析すべきだと求めました。これに対し堀本参考人は、相談事例の紹介・分析は行っているものの体系的な経路別分類は今後の課題であるとし、全てを類型別に分析することは困難であるとしつつも、相談事案等を今後分析し国民に提示していく方針を説明しました。
今回の改正が本当にミームコインの被害に効いているのかを検証するためにも、金融庁は、相談や被害の情報の段階で販売流通経路別に分類、分析して国会や国民の皆さんに分かりやすく開示すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、印紙税の課税対象の公平性と将来的な廃止の是非が論点となりました。高木真理議員は、電子取引やクレジット決済が非課税である一方、紙の領収書のみが課税対象となっている印紙税の公平性に疑問を呈し、将来的な廃止を主張しました(賛成、スコア0.85)。これに対し舞立副大臣は、印紙税が貴重な財源であり基幹税目を補完する役割を持つと説明し、廃止については中長期的な観点での検討が必要であるとの認識を示しました。両者の議論を通じて、明確な結論や決定事項は示されませんでした。
紙で出る領収書にはこれを払わなきゃいけないという、紙のものに掛かっているということで、公平性に疑問がございます。
本テーマでは、地域通貨トークンが暗号資産規制の対象外となる条件の明確化が論点となりました。松田学議員は、自治体が萎縮している現状を問題視し、規制対象範囲の明確化を求める立場を示しました。これに対し井上政府参考人は、地域通貨は第三者型前払式支払手段等として発行されるものであり、改正法案の対象外であると答弁しました。また片山大臣は、ブロックチェーンを活用した地域通貨等について、フィンテックサポートデスクにおいて丁寧な支援を行う方針を説明しました。
その辺りを明確にする必要があると思いますが、いかがでしょうか
本テーマでは、将来情報開示に関するセーフハーバールール導入について議論が行われました。杉議員は、セーフハーバールール導入により投資家保護の責任が軽くなり過ぎないかとの懸念を提起しました。これに対し片山大臣は、事実と異なる将来情報のみでは虚偽記載に該当せず責任を負わないが、検討過程に合理性がない場合等はセーフハーバールールの適用除外となると説明しました。また片山大臣は、故意の虚偽記載については金融商品取引法上の刑事罰の対象になると説明しました。
本テーマでは、日本銀行による国債買入れ減額計画の今後の方針について議論されました。浅田議員は、国債買入れ減額の四半期二千億円ペースについて今後の方針変更の有無を質問しました。これに対し氷見野参考人は、来年3月までは現行の四半期2000億円減額計画を維持し、来年4月以降は月間2兆円程度の買入れを行うと決定したことを説明しました。また氷見野参考人は、市場参加者の大半が現行計画の維持を支持したこと等を踏まえ、予見可能な形で買入れを行う方針であると説明しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、暗号資産ETFの解禁の是非とそれに伴う投資家リスクへの対応が議論されました。小池晃議員は、暗号資産ETFの解禁が投資家・利用者のリスクを一層高めるおそれがあると指摘し、慎重な立場を示しました。ラサール石井氏は、暗号資産を組み入れた投信・ETFの解禁が投資推奨・お墨付きになるのではないかとして、その目的を質問しました。これに対し片山大臣は、海外での暗号資産ETFの拡大を踏まえ、解禁の方向で検討する考えを示し、事業者に対して顧客適合性の確認や説明義務の徹底を求める方針を答弁しました。井上参考人も、暗号資産ETFは流出リスクが低く証券口座から投資できる等のメリットがあるとして、解禁の方向で検討する旨を答弁しました。
暗号資産を組み入れた投資信託や上場投資信託の解禁、これ、暗号資産投資の推奨、少なくとも投資の選択肢としてのお墨付きを与えることだとしか考えられないのでございますけれども、その目的をお答えいただけますでしょうか。
暗号資産を金融商品と位置付けることによって、投資家や利用者のリスクが一層高まるおそれもあるというふうに思いますが、大臣、いかがですか
金融庁といたしましては、海外で暗号資産ETFが上場され、取引が拡大している状況も踏まえ、日本においても適切な取引環境を整備すべく、暗号資産ETFを解禁する方向で検討したいと考えております
海外で暗号資産ETFが上場され、取引が拡大されている状況も踏まえまして、日本においても適切な取引環境を整備すべく、暗号資産ETF等は解禁する方向で検討してまいりたいと考えております。
本テーマでは、暗号資産への情報公表規制・インサイダー取引規制導入に伴う市場監視体制の実効性が議論されました。高木真理議員(スコア0.30)は、実効的な監視体制の実現可能性に懸念を示し、証券監視委員会の体制と人員規模を質しました。これに対し齋藤参考人は、上場有価証券の監視体制を参考に自主規制機関等と連携して厳正に対応する方針を説明しましたが、具体的な体制については回答を差し控えました。井上局長は、SNS等での情報発信は具体的な資金調達に向けるものでなければ勧誘規制の対象外であり、違法性の判断は行為の形式面ではなく実態に即した実質判断が必要と答弁しました。また、価格上昇を煽り購入を推奨する要素は勧誘性判断の考慮対象となる一方、政治家の関与の有無自体は違法性に直接関係しないこと、発行者等が保有トークンで利益を得る場合は不公正取引規制との関係も判断材料になることを説明しました。片山大臣は、虚偽情報公表や未公表への罰則、風説の流布に対する刑事罰・課徴金、無登録業への罰則や監視委の犯則調査権限、悪質業者への警告・名称公表や警察・消費者庁との情報共有について説明しました。原田議員はSNS発信のどこからが投資勧誘・不公正取引になるか政府が明確化すべきと要望し、片山大臣はガイドライン等で規制内容をより明確にしていくと答弁しました。
しかし、これまで取り扱ってきた有価証券と全く異なる暗号資産について実効的な監視ができるのか、大変困難があるのではないかというふうに思いますので、実効的な監視ができるのか伺うとともに、何人ぐらいの体制でどれくらいの量の取引を監視することになるのか、伺います。
本テーマでは、暗号資産を金融商品取引法の規制対象へ移行することの是非が議論されました。西田英範議員は暗号資産を株式等と並ぶアセットクラスと位置付け、規制整備と投資家保護、国際競争力確保の必要性を指摘し、賛成の立場を示しました。原田秀一議員は資金決済法中心の枠組みから金商法の投資者保護・市場公正性の枠組みへの移行の方向性を評価しました。片山さつき大臣は、改正法案が暗号資産投資を推奨・お墨付きするものではなく、投資対象化の進展という実態に即した利用者保護規制の見直しであり、無登録業者対応や情報提供の充実を図るものと説明し、条件付き容認の立場を示しました。一方、小池晃氏は、暗号資産を金商法対象として投資対象として扱うことは、その投機的性格から不適切であるとして反対討論を行い、分離課税化は事実上暗号資産投資を推奨しお墨付きを与えるものであると批判しました。また、ミームコイン発行やDEX(分散型取引所)への規制が存在しない状況は本法案でも変わらないと指摘しました。
今回の改正案について、暗号資産がもはや単なる決済手段ではなく、多くの国民にとって投資対象となっている現実を踏まえ、資金決済法中心の規制から金商法の投資者保護、市場公正性の枠組みに移していく方向性自体は評価をします。
この改正は、その段階を乗り越えて、悪質な事業者を排除し、健全な事業者を育成、成長させて、投資家が比較可能な情報を得られ、公正な価格形成が行える市場を目指すことになるわけであります。
今般の改正法案は、殊更に暗号資産投資を推奨したり、暗号資産への投資についてお墨付きを与えるものではなく、暗号資産の投資対象化の進展を踏まえ、そのリスクを十分に理解し、リスクを許容できる範囲で合理的な判断に基づく取引を行うことはあり得るとの前提に立って、利用者保護の充実を図るために暗号資産取引の実態に即した適切な規制の見直しを行うものであります。
本テーマでは、暗号資産を用いた違法オンラインカジノ決済への規制強化が議論されました。ラサール石井氏は、無登録ライトコイン交換業者の逮捕事例や未成年の常習賭博通告事例を挙げ、違法決済業者への規制強化を求めました。これに対し岩田副大臣は、業界団体を通じ利用者への注意喚起やオンラインカジノ関連決済の停止要請を実施していると答弁しました。ラサール石井氏は、注意喚起だけでは不十分であるとして、元を断つ規制を求めて質問を終えました。スタンスとしては、ラサール石井氏(スコア1.00)が最も強く規制強化を主張し、原田秀一氏(スコア0.75)は無登録業者やSNSでの誤認誘導による投資被害を問題視し放置すべきでないと主張しました。岩田和親氏(スコア0.85)は、オンラインカジノ決済への暗号資産利用を防ぐ措置の必要性を明言し、規制強化に賛成的な立場を示しました。
本テーマでは、暗号資産取引における登録事業者の見分け方の周知とリテラシー向上について議論が行われました。高木議員は、初心者が金融商品取引法の対象となる暗号資産をどのように見分けるか、またその知識をどのように普及させるかについて質問しました。これに対し片山大臣は、登録業者や取扱暗号資産の一覧が金融庁や自主規制機関のウェブサイトで確認できることを説明し、J-FLEC等による啓発活動を通じてリテラシー向上に努める考えを示しました。スタンスデータでは、原田秀一氏がスコア0.75とされ、境界明確化を求める提言にとどまり、登録事業者の見分け方の周知への直接的な言及は薄いとされています。また片山さつき氏もスコア0.75とされ、規制対象の明確化の重要性を認め、その明確化に取り組む意向を表明しています。
本テーマでは、暗号資産取引に対する分離課税導入の目的と対象範囲が議論されました。小池晃議員は、自民党の申入れを引きつつ、今回の法改正が暗号資産取引の振興と分離課税への道を開くことを目的とするのではないかと追及しました。これに対し片山大臣は、分離課税自体を目的とするものではなく、投資対象化の進展を踏まえた課税中立性確保の観点からのものであると答弁しました。大島九州男議員は、分離課税の対象となる取引と総合課税となる取引の区分理由を質問し、堀本参考人は、暗号資産取引業者を通じた譲渡等について利用者保護の充実と税務当局への報告義務整備を理由に分離課税を適用すると説明しました。あわせて、無登録業者との取引は分離課税の対象外となり総合課税となることが確認されました。ラサール石井氏は、所得区分変更による税率軽減が暗号資産投資への政府のお墨付きになるのではと懸念を示して追及しましたが、堀本参考人は金商法規制対象化が必然的に分離課税を意味するものではないと説明し、片山大臣も推奨やお墨付きではないと答弁しました。
本テーマでは、暗号資産取引業者の責任準備金積立義務について議論が行われました。大島九州男議員は責任準備金積立義務の機能について質問し、無登録業者の取引規制強化を提案するなど対策強化に肯定的な立場を示しました。これに対し井上参考人は、コールドウォレット管理分についても新たに責任準備金積立義務を課すこと、責任準備金は各業者が自社で積み立てる方式であること、その具体的水準は下位法令で今後定めることを説明しました。また井上参考人は、ホットウォレットについては同種同量保持義務を課し、コールドウォレットについては責任準備金積立義務を課すという多重の安全策を講じている旨を答弁しました。
元々、そういう登録しない業者にそういうことをさせなきゃいいんじゃないかと率直に思うんですけど、そういうことはできないんですか
本テーマでは、暗号資産取引業者に対して証券会社の投資者保護基金のような制度を設けるべきかが議論されました。大島九州男議員は、投資者保護基金制度の創設の必要性を2回にわたり繰り返し主張し、賛成の立場を示しました。これに対し井上俊剛参考人は、証券会社との公共性の違いやモラルハザードを誘発する懸念を理由に、基金制度の創設は現時点で適当でないと答弁し、反対の立場を示しました。また片山さつき大臣は、証券会社における分別管理と一千万円を限度とする基金制度の仕組みを説明した上で、暗号資産取引業者への基金制度創設については現時点で検討していないと繰り返し答弁しました。議論を通じて、暗号資産取引業者への投資者保護基金制度創設について、現時点での制度創設は行わない方針が示されました。
本テーマでは、暗号資産の相続に関する申告漏れの把握方法と、相続放棄した場合の財産の扱いが議論されました。高木議員は、暗号資産の相続申告漏れを国税庁がどのように把握するかを質問し、これに対し田原参考人は、被相続人の過去の申告内容や収集した資料情報をもとに相続税申告の案内を送付し、問題があれば税務調査により修正申告を勧奨する旨を説明しました。また、高木議員は、値上がりした暗号資産について相続税を支払うことができず相続放棄が行われた場合、その財産がどこに帰属するのかを質問しました。これに対し竹林参考人は、相続人が存在しない場合には家庭裁判所が選任した清算人が財産を換価して清算を行い、残余財産は国庫に帰属すると説明しました。本テーマについて、発言者のスタンス(賛成・反対)データは示されていません。
本テーマでは、有価証券報告書の株主総会前開示の推進および会社法上の事業報告と有価証券報告書の一本化が論点となりました。杉議員は、有報の株主総会前開示の必要性を訴えてさらなる推進を求めるとともに、事業報告と有報の一本化・監査一元化は省庁横断の課題であるとして推進を要望しました。これに対し片山大臣は、本年3月期決算企業における総会前開示の実施割合が58%から88%に増加した一方、その多くが総会数日前にとどまっていると説明し、コーポレートガバナンス・コードの改訂において総会3週間以上前の提出を望ましい旨明記することを検討していると述べました。また、法制審議会において会社法上の事業報告と有価証券報告書の一本化案が議論されていることも説明しました。井上局長は、確認書の記載事項について、開示手続の整備・実効性確認を追加すべきとの金融審議会の提言があることを説明し、確認書記載事項の真実性をセーフハーバー適用要件の一つとする提言に基づき制度見直しを行うと答弁しました。
本テーマでは、東京都と地方の税収格差是正に向けた地方法人課税・固定資産税の見直しについて議論が行われました。高木真理議員は、Eコマースやクレジット決済の普及により地方の消費が東京の税収に吸い上げられる構図があると指摘し、税制改正の必要性を主張しました。また、令和8年度与党税制大綱に法人事業税資本割の特別法人事業税・譲与税対象化と固定資産税見直しが盛り込まれたことを説明しており、税収偏在是正に前向きな立場を示しています。これに対し中野政務官は、偏在性の小さい地方税体系の構築に向けた具体的な取組を検討する方針を説明しました。
この実態の変化に対応した税制改正が必要です。
本テーマでは、決済代行会社である全東信の破産が加盟店や地域金融機関に及ぼす影響について議論されました。杉議員は、報道を引用し、全東信の破産により少なくとも21の地域金融機関で465億円超の融資が焦げ付くおそれがあると指摘し、政府に状況確認を求めました。また、2万店以上の加盟店で売上金が未入金となり、中小事業者の資金繰りに影響が懸念されると述べました。これに対し石田参考人は、全東信が7月6日に破産手続開始決定を受けたこと、地域金融機関は資本基盤が充実しており金融システムの安定への影響はないと認識していることを説明しました。さらに、7月10日には関係省庁連名で事業者の資金繰り支援に支障が生じないよう要請を発出したと述べ、全東信は金融庁所管の登録業者ではなくクレジットカード決済は経済産業省所管であるものの、必要に応じて検討する旨を説明しました。両者の発言について賛否のスタンスは示されていません。
本テーマでは、海外無登録業者によるSNS等を通じた違法勧誘への対応強化について議論されました。西田議員は具体的な対応方針としてアクセス遮断や広告規制等を質問し、金子政務官は無登録業者への警告・公表、アプリストアへの働きかけによる配信停止、無登録業への罰則引上げ、証券監視委員会の犯則調査権限拡大、裁判所による緊急差止め命令制度、無登録業者による売付け無効化等の措置を説明しました。高木真理議員は金融庁への詐欺的勧誘相談件数と法改正による解消割合を質問し、井上局長は2026年1-3月期に暗号資産関連相談が1466件あり、大半が法改正でエンフォースメント強化の対象になると説明しました。片山大臣は、暗号資産交換業該当性は実態に即し利用者保護の観点から判断すること、改正案でステマ規制を導入し対価受領表示を義務付けること、所在地を問わず日本居住者を対象とする場合は登録が必要であること、警告書を21回発出し5社をアプリストアから削除する等の実効性向上策を説明しました。金融庁公開の海外無登録業者は21者で、うち2者は2018年から掲載されている点が指摘されました。ラサール石井議員は規制強化を前提に違法性を問う姿勢を示し、高木真理議員は登録業者利用の重要性を確認しました。
本テーマでは、発行国において公表義務がなく情報が未公表となっている海外発行暗号資産への対応について議論が行われました。高木議員がこうした場合の対応を質問したのに対し、井上局長は、取引業者に対して投資判断に必要な情報の収集及び公表を義務付けるとともに、当該情報の収集が不能な暗号資産については取扱いを禁止する方針であると説明しました。
本論点では、日本銀行が3月に新たな消費者物価コア指標④⑤⑥を追加公表したことについて、浅田議員が指標の複雑化を疑問視しました。また、エネルギーを除外した指標について、原油価格の長期上昇トレンドを一時的要因とみなすべきかを問い、国民への説明の中心となる指標は何かを質問しました。これに対し中村参考人は、基調的物価上昇率を捉える単一の指標は存在せず、各種指標を総合的に判断するものであり、特定の指標のみを重視することは適当でないと答弁しました。あわせて、国民の生活実感に近い指標への着目も重要であるとし、情報発信の工夫を不断に検討していく旨を述べました。
潜在的特定投資家制度によるプロ向け市場拡大と一般投資家保護の懸念について議論が行われました。小池晃氏は、同制度が一般投資家をリスクの高い市場に巻き込む懸念があるとして、反対の理由に挙げました。
本テーマでは、発行者・管理者不明の暗号資産における情報公表責任の所在が論点となりました。西田英範議員は、情報公表責任の所在を整理する必要があるとともに、取引業者に過大な責任を課すことが国内市場の空洞化を招くリスクを指摘し、規制強化には慎重な立場を示しました。これに対し井上局長は、発行者が不在の暗号資産については取引業者に情報公表義務を課す方針を説明し、虚偽記載があった場合の民事責任や罰則、課徴金といった制度を整備する考えを示しました。
また、取引業者に過大な責任を負わせれば、国内で取り扱われる暗号資産が過度に限定されて、国内市場の空洞化につながるおそれもあります。
本テーマでは、量子コンピューターの実用化により従来の暗号方式が解読される懸念を踏まえ、耐量子暗号(PQC)への移行計画について議論されました。浅田議員は、ハッシュ関数やRSA等の暗号が量子コンピューターにより解読されうると懸念を示し、耐量子暗号への移行計画の有無について質問しました。これに対し柳瀬参考人は、金融庁が2024年にPQC移行検討会を開催し、優先度の高いシステムについては2030年代半ばを目安に移行可能な状態にすることが望ましいとされたこと、また金融ISACが昨年9月にPQC移行ガイドを作成し、政府もサイバーセキュリティ戦略で2035年までの移行を目指していることを説明しました。神山参考人は、金融機関において暗号台帳の整備やリスク評価、移行ロードマップの作成といった準備が着手されつつあると説明しました。浅田議員は、AI技術の急速な進展を踏まえ、2030年代よりも早期の移行を希望する旨を要望しました。
本テーマでは、金融商品取引法及び資金決済法改正案に関する附帯決議について議論が行われました。森ゆうこ委員が各会派共同提案の附帯決議案14項目を朗読し、提出しました。附帯決議案は全会一致で本委員会の決議として決定され、片山大臣はその趣旨を踏まえて配意する旨を答弁しました。なお、松田学委員は、脱炭素原理主義への反対を理由として法案への賛同はできない旨を明言しています。
残念ながら、我々参政党は脱炭素原理主義に反対しているという立場から、本法案そのものに対してなかなか賛同しかねるという状況です
本テーマでは、非上場株式セカンダリー市場整備によるスタートアップ資金供給の出口戦略拡充について議論が行われました。西田英範議員は、非上場株式セカンダリー市場の未成熟さを指摘し、届出免除基準の引上げだけでなく流動性向上策を一体的に推進するよう要望しました。西田議員はスコア0.75と積極的な賛成の立場を示し、流動性向上策の一体推進を求め、市場整備の必要性を積極的に主張しました。これに対し井上局長は、2024年改正においてプロ投資家を対象とした非上場株式仲介業者の登録要件緩和やPTS(私設取引システム)の認可不要化等の措置を講じたことを説明しました。また、井上局長はベンチャーキャピタル指針について、今年度の改訂においてセカンダリー取引の活用も出口戦略の一つとして盛り込む予定であることを説明しました。
政府として、非上場株式のセカンダリー取引について情報開示、価格形成、投資家保護などをどのように進めていかれるか、届出免除基準の引上げだけでなくて、流動性向上策を一体で進める必要があると考えますが、御見解をお伺いします。
金融商品取引法及び資金決済法の一部を改正する法律案は、各会派共同提案による14項目の附帯決議とともに、多数をもって原案どおり可決されました。松田学議員は脱炭素原理主義への反対を理由に、小池晃議員は暗号資産の投資対象化や分離課税化への懸念を理由に、それぞれ反対の立場を示しました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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